JP2009275566A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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貴之 岡本
Ichiro Kita
一朗 喜多
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Abstract

【課題】電動要素及び圧縮要素の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することにより、騒音の低い密閉型圧縮機を実現する。
【解決手段】密閉容器1内に電動要素と電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、密閉容器1は、板状部材によって形成されるとともに、側壁に圧縮要素によって圧縮された冷媒ガスを吐出するための吐出配管14を備えるとき、吐出配管14を両側から挟み込む部位の密閉容器1の側壁部に、外側から内側へ局部的に窪んだ2箇所の凹部15を設けたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に家庭用の冷凍冷蔵庫などの冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関する。
冷蔵庫のような冷却システムに使用される一般的な密閉型圧縮機は、密閉容器内に電動要素と、電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容されている。そして、電動要素の回転子の回転により、圧縮要素のクランクシャフトが回転され、このクランクシャフトの偏心運動がコンロッドにより水平運動に変換され、ピストンがシリンダブロックのボア部で往復運動する。この際、ピストンの後退動作により、冷媒ガスが冷却システムからボア部に吸入され、このように吸入された冷媒ガスはピストンの前進動作により圧縮されて冷却システムに供給される。
このような、ピストンの往復運動による冷媒ガスの吸入、圧縮行程で、冷媒ガスを吐出する圧力レベルは、図7の冷媒ガスの吐出する圧力レベルの波形図に示したように、短い周期で大きく変動し、その圧力変動によって、電動要素及び圧縮要素を含む機械部が振動する。そして、機械部の振動が、ディスチャージラインを介して、吐出配管が設けられている密閉容器の側壁に伝播し、密閉型圧縮機の騒音として放射される。このような騒音を低減することができる従来の密閉型圧縮機として、密閉容器の少なくとも一つの断面において凹形状をなす凹部を設けるとともに、凹部に制振部材を固着したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−161711号公報
しかしながら、上述した従来の密閉型圧縮機は、機械部の振動が密閉容器に伝達する吐出配管から離隔している密閉容器の頂面のほぼ中央に設けられているため、吐出配管が配置された側壁で発生する騒音を十分に低減させることができなかった。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、電動要素及び圧縮要素の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することにより、騒音の低い密閉型圧縮機を実現することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、密閉容器内に電動要素と電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、密閉容器は、板状部材によって形成されるとともに、側壁に圧縮要素によって圧縮された冷媒ガスを吐出するための吐出配管を備えた密閉型圧縮機において、吐出配管を両側から挟み込む部位の密閉容器の側壁部に、外側から内側へ局部的に窪んだ2個の凹部を設けたことを特徴としたもので、吐出配管が設けられた部位の側壁の剛性を高めることができ、これによって電動要素及び圧縮要素の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制するという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、吐出配管を周方向の両側から挟み込む部位の密閉容器の側壁部に、外側から内側へ局部的に窪んだ2箇所の凹部を設けているので、吐出配管が設けられた部位の側壁の剛性が高められて電動要素及び圧縮要素を含む機械部の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することができるため、騒音の低い密閉型圧縮機を実現することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、前記密閉容器は、板状部材によって形成されるとともに、側壁に前記圧縮要素によって圧縮された冷媒ガスを吐出するための吐出配管を備え、前記吐出配管を両側から挟み込む部位の前記密閉容器の側壁部に、外側から内側へ局部的に窪んだ2箇所の凹部を設けたもので、吐出配管が設けられた部位の側壁の剛性が高められて電動要素及び圧縮要素を含む機械部の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することができるため、騒音の低い密閉型圧縮機を実現することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、2箇所の凹部が、密閉容器の側壁を周方向に略3等分したうちの1つの側壁に設けられたもので、2箇所の凹部により吐出配管の周囲の剛性がさらに確実に高められるため、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、吐出配管が設けられた部位の側壁の剛性が高められて電動要素及び圧縮要素を含む機械部の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、電動要素及び圧縮要素が密閉容器に弾性的に収容され、2箇所の凹部が、前記電動要素及び前記圧縮要素の振れ回り量を抑制するストッパとして機能するように構成されており、起動停止に伴う電動要素及び圧縮要素の振動に起因する密閉容器の吐出配管の騒音を抑制することができるとともに、振れ回りによる電動要素及び圧縮要素の疲労破壊を防止することができ、請求項1または2に記載の発明の効果に加えてさらに、密閉容器の騒音や振動を抑制することができるとともに、高い信頼性を確保することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、圧縮要素が、電動要素によって回転駆動される主軸部及び前記主軸部の一端に形成された偏心軸部を有するクランクシャフトと、前記主軸部を軸支する軸受部と、前記軸受部に対して、一定の位置に配置されたボア部を有するシリンダブロックと、前記ボア部の内部に往復動可能に挿設されたピストンと、前記偏心軸部と前記ピストンとを連結するコンロッドと、前記ボア部で圧縮された冷媒ガスを吐出配管に導くディスチャージラインとを備えたもので、起動停止に伴う電動要素及び圧縮要素の振動に起因するディスチャージライン及び密閉容器の吐出配管の騒音を抑制することができるとともに、振れ回りによるディスチャージラインの疲労破壊を防止することができ、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、密閉容器の騒音や振動を抑制することができるとともに、高い信頼性を確保することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、電動要素及び圧縮要素が密閉容器に弾性的に収容され、2箇所の凹部は、前記密閉容器の上部の側壁に、水平方向に並べて設けられ、シリンダブロックは、前記凹部の下部まで延在する延在端部を有し、前記2箇所の凹部の少なくとも一方が、前記延在端部の上方への移動量を規制することにより、前記電動要素及び前記圧縮要素の上方への移動量を規制するように構成したもので、騒音を低減するための要素を、起動、停止直後の電動要素及び圧縮要素の上方への移動量を小さく抑える要素とすることにより、請求項4に記載の発明の効果に加えてさらに、構成が簡易化された密閉型圧縮機を実現することができるとともに、上方への移動量を規制したことにより、圧縮機の運搬時の移動量を規制することができ、運搬時の電動要素及び圧縮要素の構成部品の破損を未然に防止することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、延在端部の上方への移動量を規制する凹部が、密閉容器の内部に突出した部位の下面に平面部を有し、かつ、前記延在端部はその上面に平面部を有し、前記凹部の平面部に前記延在端部の平面部が接離可能に構成されたもので、移動量の規制は凹部の平面部と延在端部の平面部とで行われるので、請求項5に記載の発明の効果に加えてさらに、上方へ移動量を規制する平面部における摩耗粉の発生を抑制することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、シリンダブロックの延在端部に、2箇所の凹部の間に突出する突起部が形成され、前記2箇所の凹部が前記突起部の周方向への移動量を規制することにより、電動要素及び圧縮要素の周方向への移動量を規制するように構成したもので、騒音を低減するための要素を、起動、停止直後の電動要素及び圧縮要素の周方向への移動量を小さく抑える要素とすることにより、請求項5または6に記載の発明の効果に加えてさらに、構成が簡易化された密閉型圧縮機を実現することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、2箇所の凹部が、延在端部の突起部に対向する側にそれぞれ第2の平面部を有し、かつ、前記延在端部の前記突起部が前記凹部に対向する側に第2の平面部を有し、前記凹部の第2の平面部に前記突起部の第2の平面部が接離可能に構成されたもので、移動量の規制は凹部の第2の平面部と延在端部の第2の平面部とで行われるので、請求項7に記載の発明の効果に加えてさらに、上方へ移動量を規制する第2の平面部における摩耗粉の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の外形形状を示す図で、(a)は上面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図2は、上シェルの比較図であり、図1に示した密閉型圧縮機の上シェルを、従来の要素と比較して示しでいる。具体的には、(a)は従来の上シェルの外観図であり、(b)は図1の上シェルの外観図である。
図3は、図1に示した密閉型圧縮機の詳細な構成図であり、(a)は上シェルを断面で示した上面図、(b)は縦断面図、(c)は上シェルの一部を断面で示した部分断面図である。
まず、密閉型圧縮機の詳細について説明する。図1から図3に示すように、密閉容器1内に電動要素2と、電動要素2によって駆動される圧縮要素3と、この圧縮要素3の冷媒ガス吸入経路に設けられる吸入マフラ4とが収容され、さらに、密閉容器1内の底部に潤滑油5が貯留されている。
密閉容器1は、例えば、板厚が2.9mm又は3.2mmの板状部材によって形成された下シェル11と、上シェル12とを嵌合し、溶接して形成されたもので、その側壁部40に吸入配管13及び吐出配管14が貫設されている。
そして、密閉容器1には、吐出配管14を周方向の両側から挟み込む部位で、かつ、密閉容器1を周方向に略3等分したうちの1つの側壁40の上部に2箇所の凹部15が水平方向に並べて形成されている。これら2箇所の凹部15は外側から内側へ局部的に窪んだ形状を有しており、プレス成形により板状部材の板厚を大きく変えることなく形成されている。
電動要素2は、固定子21と、回転子22とを備え、その軸心を略鉛直にして、4個のサスペンションスプリング23を介して、密閉容器1の底部に装着されている。
圧縮要素3は、バルブ機構6と、吐出チャンバー7と、ボア部31及び軸受部32を有し、固定子21の上部に固定されたシリンダブロック33と、ボア部31に往復動可能に挿設されたピストン34と、電動要素2の回転子22の軸心部に嵌挿されるとともに、軸受部32によって軸支される主軸部35及びこの主軸部35と一体運動するようにその一端に形成された偏心軸部36を有するクランクシャフト37と、偏心軸部36及びピストン34を連結するコンロッド38と、偏心軸部36の上端に固定されたバランスウェイト39とを備えている。
これらの構成要素のうち、シリンダブロック33は密閉容器1に設けられた2箇所の凹部15の下部まで延在する2箇所の延在端部33aを備えている。バルブ機構6はボア部31の開放端に装着され、吐出チャンバー7は偏心軸部36とピストン34が配置された側方のシリンダブロック33の上面部に形成されている。また、吐出チャンバー7と吐出配管14とがディスチャージライン8によって弾性的に接続されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下にその動作、作用を説明する。
電動要素2の回転子22はクランクシャフト37を回転させ、偏心軸部36の回転運動が、コンロッド38を介して、ピストン34に伝えられ、これによって、ピストン34はボア部31内を往復運動する。
ピストン34の往復運動により、図示省略の冷却システムから吸入配管13、吸入マフラ4及びバルブ機構6を通って、冷媒ガスがボア部31内へ吸入され、圧縮された後、バルブ機構6、吐出チャンバー7及ディスチャージライン8及び吐出配管14を通して、再び冷却システムに吐き出される。
主軸部35の下端部は、クランクシャフト37の回転によりポンプ作用をするようになっており、このポンプ作用により、密閉容器1の底部の潤滑油5は上方に汲み上げられて軸受部32やピストン34などの摺動部に供給されて潤滑を行う。
上述した圧縮動作に伴って発生した圧力の変動、すなわち、図7に波形図で示した圧力変動はディスチャージライン8を振動させ、このディスチャージライン8の振動が密閉容器1の吐出配管14を設けた部位に伝えられて騒音を発生する。
また、圧縮機を起動すると、固定子21と回転子22との間には相互に反対方向の回転トルクが発生し、その力によって回転子22及び圧縮要素3は、回転子22の回転方向とは反対の方向に振れ、その後回転方向と反回転方向に交互に振れ回りながら次第に減衰し、回転子22及び圧縮要素3の振れ回りは収束する。
一方、圧縮機の電源が切れると、瞬時に回転子22と固定子21との間の回転トルクは消滅するが、慣性力によって回転子22は回転を続け、圧縮行程に入った際にボア部31内で内圧が発生しピストン34が押し戻され、このピストン34の反力によって、回転子22の回転は急速に停止する。
その結果、回転子22の回転エネルギーはクランクシャフト37、コンロッド38、ピストン34を経て、ボア部31などより圧縮要素3及び回転子22へ伝達される。この振れ回りのエネルギーによって電動要素2及び圧縮要素3の全体は回転方向と反回転方向とに交互に振れ回りながらサスペンションスプリング23のバネ力によって、動きを規制され次第に減衰しながら停止する。
このように、圧縮機の起動停止に伴う電動要素2及び圧縮要素3の振動もディスチャージライン8を振動させ、このディスチャージライン8の振動が密閉容器1の吐出配管14を設けた部位に伝えられて騒音を発生する。
上述したディスチャージライン8は、吐出チャンバー7に接続される一端部が大きく振動しても、吐出配管14に接続される他端部が振動しないように長いパイプが引き回されている。しかし、圧縮機の起動、停止に伴う電動要素2及び圧縮要素3の振れ回り量が大きいとディスチャージライン8の疲労破壊が起こる可能性があるため、その移動量を規制する手段を設ける必要性がある。
次に、密閉容器1に設けた2箇所の凹部15の詳細について説明する。
図1に外形形状を示したように、密閉容器1は厚さが略等しい板状部材を成形した下シェル11と、上シェル12とを嵌合し、溶接して形成されている。吸入配管13及び吐出配管14は下シェル11と上シェル12との溶接部16に近い下シェル11の側壁40に、周方向に離隔して配設されている。
これに対して、2箇所の凹部15は溶接部16に近い上シェル12の側壁40に、吐出配管14を、周方向の両側から挟み込む部位に設けられている。より具体的には、密閉容器1を上方から見た略中心位置をOとして、略120度の範囲、すなわち、側壁40を周方向に略3等分したうちの1つの側壁40に2箇所の凹部15が設けられている。
一般に、厚みが比較的小さい板状部材を用いて、図2(a)に示したように、凹部を持たない上シェル12Aを形成して、これを振動させた場合、曲率半径の大きい部位は剛性が低いため大きく変動し、曲率半径の小さい部位は剛性が高いため振動は低く抑えられる。
したがって、曲率半径の小さい部位に吐出配管14を配置すれば振動並びに騒音も低く抑えられると考えられる。本実施の形態においては、吐出配管14を周方向の両側から挟み込む部位に、図2(b)に示したように、2箇所の凹部15を設けることにより、吐出配管14の周囲の剛性を高めて騒音を低減している。なお、図2(b)は曲線によって上シェル12の形状を表したもので、実際には曲線のような筋が入るものではない。
図4は振動特性の比較図であり、2箇所の凹部15を設けた本発明の上シェル12によって密閉容器1を形成した場合の振動特性と、凹部を持たない従来の上シェル12Aによって密閉容器1を形成した場合の振動特性とをそれぞれ測定して得られた周波数とイナータンス(振動の大きさ)との関係を示した特性図である。
この振動特性は図1(c)に示した点Pを加振位置、点Qを加速度ピックアップ位置として測定したもので、従来装置では一点鎖線で示したように、3kHz近傍や5kHz近傍で鋭い共振ピークと***振ピークを持っていたのに対して、本発明では実線で示したように、共振ピークと***振ピークが平準化され、ピーク値の差が格段に狭くなっている。
このことは、ディスチャージライン8を介して、吐出配管14が設けられている密閉容器1の側壁40に振動が伝播し、密閉型圧縮機から放射される騒音を低減するのに有効である。
図5は騒音特性の比較図であり、上記の振動特性と関連させて、2箇所の凹部15を設けた本発明による密閉型圧縮機の騒音と、凹部を持たない密閉容器を用いた従来の密閉型圧縮機の騒音とをそれぞれ検出して得られた周波数と騒音レベルとの関係を示した特性図である。
この図から明らかなように、数百Hzにおいては両者の差は無視できる程度に小さいが、約1000Hzから4000Hzの間で騒音レベルが大きく低下していることが分かる。
ところで、上シェル12に設けられた2箇所の凹部15は密閉容器1の内部においては局部的に突出する突起部になっている。本発明はこの突起部を電動要素2及び圧縮要素3を含めた機械部の移動量を規制する手段としている。
図3(c)は図3(a)のC−C矢視断面図で、2箇所の凹部15を上シェル12の内側から見た底面領域sが略水平な平面部15aになっている。これは、上シェル12に設けられた2箇所の凹部15を形成する際に、板状部材の板厚を大きく変えることが無いようプレス成形することで、底面領域sが略水平な平面部15aを形成することが比較的容易となるとともに、凹部15において板厚が局部的に薄くなることを防止し、密閉容器1として強度を確保するものとなっている。
これに対して、シリンダブロック33は、2箇所の凹部15の下部まで延在している2箇所の延在端部33aを有し、これらの延在端部の上面も平面部(図示せず)になっている。
そして、2箇所の凹部15の平面部15aと、2箇所の延在端部33aの平面部とを対向させ、その間隔を適切に設定することにより、シリンダブロック33の2箇所の延在端部33aが上方へ移動する移動量を規制することができる。
以上の説明によって明らかなように、本発明の実施の形態1によれば、電動要素2及び圧縮要素3の振動が伝達される密閉容器1の振動を抑制することにより、騒音の低い密閉型圧縮機を実現することができる。
また、騒音を低減するための要素を、起動、停止直後の電動要素2及び圧縮要素3の上方への移動量を小さく抑える要素とすることにより、構成が簡易化された密閉型圧縮機を実現することができる。
また、上方への移動量を規制したことにより、圧縮機の運搬時の移動量を規制することができ、運搬時の電動要素2及び圧縮要素3の構成部品の破損を未然に防止することができる。
また、移動量の規制は凹部の平面部と延在端部33aの平面部とで行われるので、摩耗粉の発生を抑制することができる。
なお、実施の形態1においては、2箇所の凹部15の両方がそれぞれ2箇所の延在端部33aの上方への移動量を規制したが、2箇所の凹部15のいずれか一方のみがそれに対向する延在端部33aの上方への移動量を規制するように構成することも可能である。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の詳細な構成図で、(a)は上シェルを断面で示した上面図、(b)は縦断面図、(c)は上シェルの一部を断面で示した部分断面図である。図中、図3と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態2は、シリンダブロック33の2箇所の延在端部33aの各上面に2箇所の突起部33bを形成した点が図3と異なるだけで、これ以外は図3と同一に構成されている。
ここで、2箇所の突起部33bは2箇所の凹部15の間にあって、それぞれ凹部15と突起部33bとの間隔を適切の値に設定することにより、シリンダブロック33の2箇所の延在端部33aが周方向へ移動する移動量を規制することができる。
この場合、2箇所の凹部15は、それぞれ2箇所の突起部33bと対向する側に平面部(図示せず)を有し、2箇所の突起部33bも2箇所の凹部15に対向する側に平面部(図示せず)を有している。そして、これらの平面部が接離するように構成されている。
この2箇所の凹部15において、板状部材を形成する際に、板状部材の板厚を大きく変えることが無いようプレス成形することで、2箇所の突起部33bと対向する側に平面部を形成することが比較的容易となるとともに、凹部15において板厚が局部的に薄くなることを防止し、密閉容器1として強度を確保するものとなっている。
以上の説明によって明らかなように、本発明の実施の形態2によれば、電動要素2及び圧縮要素3の振動が伝達される密閉容器1の振動を抑制することにより、騒音の低い密閉型圧縮機を実現することができる。
また、騒音を低減するための要素を、起動、停止直後の電動要素2及び圧縮要素3の上方への移動量及び周方向への移動量を小さく抑える要素とすることにより、構成が簡易化された密閉型圧縮機を実現することができる。
また、上方への移動量及び周方向への移動量を規制したことにより、圧縮機の運搬時の移動量を規制することができ、運搬時の電動要素2及び圧縮要素3の構成部品の破損を未然に防止することができる。
なお、本実施の形態2は、上シェル12と下シェル11とを嵌合し、溶接して形成した密閉容器1を対象として、吐出配管14を水平方向の両側から挟み込む部位に2箇所の凹部15を形成したが、密閉容器が球状であれば、垂直方向であっても、斜めの方向であっても、要は、吐出配管を両側から挟み込む部位に凹部を形成することによって上述したと同様な騒音低減効果が得られる。
また、上記の各実施の形態はそれぞれ往復動形式の密閉型圧縮機について説明したが、本発明はこれに適用を限定されるものではなく、密閉容器内に電動要素と電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、密閉容器は、板状部材によって形成されるとともに、側壁に圧縮要素によって圧縮された冷媒ガスを吐出するための吐出配管を備えた密閉型圧縮機であれば、ターボ形式、スクリュー形式、ロータリー形式、スクロール形式のいずれにも本発明を適用することができる。
本発明によれば、吐出配管を周方向の両側から挟み込む部位の密閉容器の側壁部に、板状部材の板厚を保ったまま外側から内側へ局部的に窪んだ2箇所の凹部を設けているので、吐出配管が設けられた部位の側壁の剛性を高めて電動要素及び圧縮要素を含む機械部の振動が伝達される密閉容器の振動を抑制することができるため、騒音の低い密閉型圧縮機を実現するのに有用である。また、2箇所の凹部が電動要素及び圧縮要素の移動量を規制する手段を兼用しているので、構成が簡易化された密閉型圧縮機を実現するのに有用である。
(a)本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の外形形状を示した上面図(b)同密閉型圧縮機の外形形状を示した正面図(c)同密閉型圧縮機の外形形状を示した側面図 (a)従来の上シェルの外観図(b)本発明の実施の形態1における上シェルの外観図 (a)図1に示した密閉型圧縮機の上シェルを断面で示した上面図(b)同密閉型圧縮機の縦断面図(c)同密閉型圧縮機の上シェルの一部を断面で示した部分断面図 同実施の形態における振動特性の比較図 同実施の形態における騒音特性の比較図 (a)本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の上シェルを断面で示した上面図(b)同密閉型圧縮機の縦断面図(c)密閉型圧縮機の上シェルの一部を断面で示した部分断面図 従来の密閉型圧縮機における冷媒ガスを吐出する圧力レベルの波形図
符号の説明
1 密閉容器
2 電動要素
3 圧縮要素
8 ディスチャージライン
14 吐出配管
15 凹部
31 ボア部
32 軸受部
33 シリンダブロック
33a 延在端部
33b 突起部
34 ピストン
35 主軸部
36 偏心軸部
37 クランクシャフト
38 コンロッド
40 側壁(部)

Claims (8)

  1. 密閉容器内に電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収容され、前記密閉容器は、板状部材によって形成されるとともに、側壁に前記圧縮要素によって圧縮された冷媒ガスを吐出するための吐出配管を備え、前記吐出配管を両側から挟み込む部位の前記密閉容器の側壁部に、外側から内側へ局部的に窪んだ2箇所の凹部を設けたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 2箇所の凹部が、密閉容器の側壁を周方向に略3等分したうちの1つの側壁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 電動要素及び圧縮要素が密閉容器に弾性的に収容され、2箇所の凹部が、前記電動要素及び前記圧縮要素の振れ回り量を抑制するストッパとして機能するように構成されている請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 圧縮要素が、電動要素によって回転駆動される主軸部及び前記主軸部の一端に形成された偏心軸部を有するクランクシャフトと、前記主軸部を軸支する軸受部と、前記軸受部に対して、一定の位置に配置されたボア部を有するシリンダブロックと、前記ボア部の内部に往復動可能に挿設されたピストンと、前記偏心軸部と前記ピストンとを連結するコンロッドと、前記ボア部で圧縮された冷媒ガスを吐出配管に導くディスチャージラインとを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 電動要素及び圧縮要素が密閉容器に弾性的に収容され、2箇所の凹部は、前記密閉容器の上部の側壁に、水平方向に並べて設けられ、シリンダブロックは、前記凹部の下部まで延在する延在端部を有し、前記2箇所の凹部の少なくとも一方が、前記延在端部の上方への移動量を規制することにより、前記電動要素及び前記圧縮要素の上方への移動量を規制するように構成したことを特徴とする請求項4に記載の密閉型圧縮機。
  6. 延在端部の上方への移動量を規制する凹部が、密閉容器の内部に突出した部位の下面に平面部を有し、かつ、前記延在端部はその上面に平面部を有し、前記凹部の平面部に前記延在端部の平面部が接離可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の密閉型圧縮機。
  7. シリンダブロックの延在端部に、2箇所の凹部の間に突出する突起部が形成され、前記2箇所の凹部が前記突起部の周方向への移動量を規制することにより、電動要素及び圧縮要素の周方向への移動量を規制するように構成したことを特徴とする請求項5または6に記載の密閉型圧縮機。
  8. 2箇所の凹部が、延在端部の突起部に対向する側にそれぞれ第2の平面部を有し、かつ、前記延在端部の前記突起部が前記凹部に対向する側に第2の平面部を有し、前記凹部の第2の平面部に前記突起部の第2の平面部が接離可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載の密閉型圧縮機。
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