JP2009270198A - 粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物 - Google Patents

粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化チタンをはじめとする脈石成分を含む鉄源を用いて、比較的低温の加熱で、取り扱いに適したサイズの高品位な粒状金属鉄を収率よく得るのに有用な、粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物を提供する。
【解決手段】酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含有する鉄源、および炭素質還元剤を含む粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物であって、その化学成分組成が、下記式(1)〜(3)を満たすものであることを特徴とする粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物。CaO/SiO=0.6〜1.2(1)Al/SiO=0.3〜1.0(2)TiO/(CaO+SiO+MgO+Al)<0.45(3)
【選択図】図2

Description

本発明は、粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物に関するものであり、特に、酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源を原料に含むものであって、加熱による酸化鉄の還元・溶融により粒状金属鉄を得るのに有用な塊成物に関するものである。
製鉄法として、鉄鉱石等の酸化鉄含有物質(鉄源)と石炭などの炭素質還元剤を含む混合物、該混合物を押し固めた成形体、またはペレットやブリケット等に成形した炭材内装成形体を、加熱炉で加熱することによって固体還元し、生成する金属鉄を副生するスラグと分離しつつ凝集させた後、これを冷却凝固させて粒状金属鉄を製造する方法がある。
ところで、上記鉄源として、酸化チタン(以下、代表的にTiOと称することがある)の濃度が比較的高くかつTiO以外の脈石成分(Al,MgO等)を含むもの(以下、酸化チタン含有鉄源ということがある)が存在する。
このような酸化チタン含有鉄源を、上記粒状金属鉄の製造プロセスに使用する場合、酸化チタンをはじめとする脈石成分の溶融が必要となる。しかし、上記脈石成分であるTiOやAl,MgOは溶融温度を高める成分であるため、溶融には1550℃以上もの高温加熱が必要となる。しかし、この様な高温での加熱は、エネルギー消費量の増大や溶解炉建設費の高騰を招くため、鉄の製造プロセスとしては経済的に成立しない。
酸化チタンの濃度が比較的高い酸化鉄鉱物を用いた例として、例えば特許文献1には、酸化チタンと酸化鉄を含有する物質から、酸化チタン含有スラグを効率的に製造する方法が示されている。具体的には、酸化チタンと酸化鉄を含有する物質と炭素含有物質(炭素質還元剤)が混合され成型された塊成物を1200〜1500℃で加熱し、酸化鉄の還元された状態で電気炉へ挿入し、更に加熱して還元鉄を溶融させ、チタン含有スラグと溶鉄に分離する方法が示されている。このとき、溶融分離するにはCaOの添加が有効であり、実施例ではCaO/SiO=1.1とすることが示されている。
また上記特許文献1の段落[0020]には、「天然のイルメナイトには、TiO以外の脈石成分(Fe以外の酸化物)はチタンスラグに混入してチタン純度を低減させる要因となるため、原料混合物中の含有物は少ない方が望ましい」旨記載されている。
これらの記載から、特許文献1では、チタン含有スラグ中のTiO濃度が低下するのを避けるため、添加物としてCaOのみ添加しているが、CaOのみの添加では、炉床上でスラグと金属鉄を十分に分離できないと推定される。また、特許文献1では塊成物の成分組成までは明示されておらず、経済的な収率で金属鉄を得る方法が具現化されていない。
また特許文献2には、溶融の可能な回転炉床炉へ、予備還元された鉄含有低チタン物質およびその塊成物を挿入して、酸化チタン濃縮溶融スラグと溶鉄を製造する装置および方法が開示されている。
特許文献2には、予備還元前の塊成物には造宰剤としてCaOを添加しても良いが、スラグ中のチタン濃度を低下させるため好ましくないことが記載されている。また特許文献2には、原料の成分として、チタン酸化物が70%以下であること、および硫黄吸収のためにCaOを添加することは示されているが、塊成物の詳細な化学組成についてまで記載
されていない。つまり、この特許文献2にも経済的な収率で金属鉄を得るための具体的方法は示されていない。
更に特許文献2の方法では、回転炉床溶融炉の操作温度が1300〜1800℃と非常に広い。加熱温度を高くして溶融する方法は経済的に好ましくないため、可能な限り低い温度でスラグと金属鉄を高収率で分離することが望まれるが、特許文献2はこの点まで意識したものではない。
特開2004−131753号公報 米国特許第6685761(B1)号公報
上記の通り従来技術では、TiOの他、Al,MgOといった溶融温度を高める脈石成分を含む酸化チタン含有鉄源を用いて、比較的低温の加熱で、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)を80%以上の収率で得る方法は確立されていない。
本発明はこの様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、TiOをはじめとする酸化チタンに加えてAlおよびMgOといった溶融温度を高める脈石成分を含む酸化チタン含有鉄源を粒状金属鉄の製造に用いた場合に、従来法よりも比較的低温である1520℃以下(被加熱物が存在しないときの被加熱物上面位置の温度)での加熱で、酸化鉄を還元・溶融して、上記サイズの高品位な粒状金属鉄を収率よく得るのに有用な、粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物を提供することにある。
本発明に係る粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物とは、酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源、および炭素質還元剤を含む粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物であって、その化学成分組成が、下記式(1)〜(3)を満たすところに特徴を有する。
CaO/SiO=0.6〜1.2 …(1)
Al/SiO=0.3〜1.0 …(2)
TiO/(CaO+SiO+MgO+Al) < 0.45 …(3)
[式(1)〜(3)中、CaO、SiO、Al、TiO、MgOは、塊成物中の各成分の含有量(乾ベースでの質量%)を示す。]
また上記式(3)中のTiOは、塊成物中の酸化チタンを全てTiOに換算したTiO換算量を示す。即ち、上記式(3)中のTiOは、上記「TiO換算量」に相当するものであり、上記塊成物に、TiOのみならずそれ以外の酸化チタンとしてTiやTiOが含まれる場合に、これらをTiOとして換算した量も加えたものを意味する。具体的に、このTiO(TiO換算量)は、金属チタンが共存していないと仮定すると、下記式(4)により算定することが可能である。
TiO(mass%)=全Ti(チタン)量(mass%)/(Ti原子量)×{(Ti原子量)+2×(O(酸素)原子量)} …(4)
更に上記式(1)、(3)中のCaOは、塊成物中のCaを全てCaOに換算した量を示す。即ち、上記式(1)、(3)中のCaOは、酸化チタン含有鉄源や炭素質還元剤に含まれるCa、フッ素含有物質として添加しうる蛍石中のCa、および成分調整剤として添加しうる生石灰や石灰石(CaCO)中のCaをCaOに換算して合計した量を示す。具体的に、このCaOは、金属カルシウムが共存していないと仮定すると、下記式(5)に基いて算定される。
CaO(mass%)=全Ca(カルシウム)量(mass%)/(Ca原子量)×{(Ca原子量)+(O(酸素)原子量)} …(5)
上記塊成物は、更にF(フッ素)含有物質を含むものであって、F含有量が0.6〜3.5質量%であるものが望ましい。
また上記塊成物を製造するにあたっては、前記炭素質還元剤が、塊成物を構成する全原料の固定炭素と、前記鉄源中の鉄原子と結合している酸素との原子モル比(O/C)が、0.8〜1.5を満たすように添加されていることが望ましい。
更に、上記塊成物は、前記鉄源として、その90質量%以上が粒径1mm以下のもの(目開き1mmのふるいを通過したもの)を用いて得られたものであることが好ましい。
上記TiOには、上述した通り、TiやTiOも酸化チタンとして含まれる場合があるが、その場合はTiOとして換算する(以下同じ)。また、上記CaOは、上述した通り、酸化チタン含有鉄源や炭素質還元剤に含まれるCa、フッ素含有物質として添加しうる蛍石中のCa、および成分調整剤として添加しうる生石灰や石灰石(CaCO)中のCaを、CaOに換算して合計した量を示す(以下同じ)。
本発明によれば、TiOをはじめとする脈石成分を含む鉄源を粒状金属鉄の製造に用いた場合にも、比較的低い加熱温度で、取り扱いに適したサイズの高品位な粒状金属鉄を収率よく製造することができる。その結果、加熱のための燃料費を低減できるだけでなく、加熱炉を構成する耐火物の費用低減や加熱炉の耐久性向上を期待することができる。
移動炉床式加熱還元炉を例示する概略工程説明図である。 Al、SiO、CaOおよびTiOからなる複合酸化物の、Al量が20質量%である場合のSiO−CaO−TiO三元状態図である。 1500℃で加熱後のB−5の試料の溶融状態を示す写真である。 1500℃で加熱後のB−1の試料の溶融状態を示す写真である。
本発明者らは、TiOをはじめとする脈石成分を含む酸化チタン含有鉄源を用いて、従来法より比較的低温の加熱で、取り扱いに適したサイズの高品位な粒状金属鉄を高い収率で得るのに有用な、粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物を実現すべく鋭意研究を行った。
その結果、塊成物において、脈石成分のスラグ化促進のために従来より用いられてきたCaOと共にSiOの含有量も増加させ、かつ、塊成物に含まれるCaO、Al、MgO、SiOおよびTiOの量比を適正化すればよいことを見出した。塊成物に含まれるSiO量の増加はスラグ成分が増加するとして、これまで一般的に避けられていた。しかし本発明では、塊成物に含まれるCaOとSiOの含有量を共に高め、かつ、上述の通り塊成物に含まれるCaO、Al、MgO、SiOおよびTiOの量比を適正化することにより、CaO含有量のみを増加させた場合を凌駕する塊成物の低融点化を実現できた点に特異性を有している。
以下、本発明について詳述する。本発明者らは、酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源(以下「酸化チタン含有鉄源」ということがある)、および炭素質還元剤を含む塊成物を対象に、まず、低融点(1300〜1520℃)を確保できると推定される塩基度(CaO/SiO)の範囲を状態図から求めた。その結果、下記式(1)に示す通り、塩基度(CaO/SiO)を0.6〜1.2の範囲内とすれば低融点(1300〜1520℃)を確保できることを確認した。
特に、CaO/SiOの上限は、(I)後述する実施例に示すB−3とB−4を比較すると、CaO/SiOを増加させても所望の粒状金属鉄の収率は低下傾向にあること、および(II)後述する図2に示すSiO−CaO−TiO三元状態図に示されるように、CaO量が増加すると高融点域に近づくことから1.2とした。
CaO/SiO=0.6〜1.2 …(1)
[式(1)中、CaO、SiOは、塊成物中の各成分の含有量(乾ベースでの質量%)を示す。そのうちCaOは、上述した通り、塊成物中のCaを全てCaOに換算した量を示す。]
次に、上記塩基度の範囲を前提として、更に他の成分についても考慮する実験を行った。融点に影響を及ぼす脈石成分として、TiO、CaO、SiO、AlおよびMgOを考慮する必要がある。これらを同時に考慮する必要のある多元系酸化物の場合、その融点を、既知の状態図や計算機シミュレーションによって正確に知ることができない。そこで、本発明では実験を行って、TiO、CaO、SiO、AlおよびMgOの組成と融点との関係を確認した。
その結果、上記多元系酸化物の融点を1300〜1520℃の範囲内とするには、塊成物に含まれるAl量(質量%)とSiO量(質量%)の比:(Al/SiO)を、下記式(2)に示す通り0.3〜1.0の範囲内とすると共に、塊成物に含まれるCaO(質量%)、SiO(質量%)、MgO(質量%)およびAl(質量%)の総量に対するTiO(質量%)の割合:TiO/(CaO+SiO+MgO+Al)を、下記式(3)に示す通り0.45未満とすればよいことがわかった。尚、Al/SiOの下限は、SiO−CaO−Al三元状態図において、Al量が少なすぎると高融点域に近づくことから規定した。
Al/SiO=0.3〜1.0 …(2)
TiO/(CaO+SiO+MgO+Al) < 0.45 …(3)
[式(2)(3)中、Al、SiO、TiO、CaO、MgOは、塊成物中の各成分の含有量(乾ベースでの質量%)を示し、上述した通り、そのうちTiOは、塊成物中の酸化チタンを全てTiOに換算したTiO換算量を示し、CaOは塊成物中のCaを全てCaOに換算した量を示す。]
この様に塊成物に含まれるTiO、CaO、SiO、MgOおよびAlの組成を制御することにより、低融点組成を実現できる。その結果、1300〜1520℃の温度域で8〜15分間加熱することで、脈石成分が十分に溶融されて金属鉄の凝集が促進され、取り扱いに適した粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)を収率よく得ることができる。上記加熱温度は、酸化チタンの融点が1825℃であることに比べて著しく低い。また、上記サイズの粒状金属鉄が得られるため、加熱炉からの排出時の飛散ロスを抑制できる。更に、酸化性の雰囲気に曝された場合の再酸化を抑えることができ、特に、運搬、貯蔵時の発火の恐れがなくなる。
本発明の塊成物としては、TiO、CaO、SiO、MgOおよびAlを含むものの他、TiO、CaO、SiOおよびAlを含み、MgOを含まないものもありうる。
上記塊成物の化学組成の調整は、
(i)酸化チタン含有鉄源(鉄鉱石等)および炭素質還元剤の成分範囲内で、上記式(1)〜(3)を満たすようにしてもよいし、
(ii)上記酸化チタン含有鉄源(鉄鉱石等)および炭素質還元剤に、SiO含有物質や、生石灰および/または石灰石(これらを総称して「成分調整剤」ということがある)を添加して、上記式(1)〜(3)を満たすようにしてもよい。
尚、上記(ii)の場合は、酸化チタン含有鉄源(鉄鉱石等)中の脈石成分や、炭素質還元剤(石炭やコークス等)中の灰分の組成と含有量を考慮した上で、上記成分調整剤の配合量を調整して添加すればよい。
上記成分調整剤の具体的種類は特に制限されない。SiO含有物質としては、珪砂等の高シリカ濃度の材料だけでなく、低品位の石灰石やシリカ成分の多い石炭を用いることも可能である。
本発明は、酸化チタン濃度の比較的高い鉄鉱石等の酸化鉄含有物質を、粒状金属鉄の製造に用いる場合の問題を解消することが課題であるから、酸化チタン含有鉄源として酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源を用いることを前提とする。
尚、本発明でいう「鉄源」とは、鉄鉱石、鉄精錬原料(例えば砂鉄)もしくは金属精錬を行ったときに生じるスラグ、またはこれらの混合物であって、酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含むものをいう。
本発明では、更に、前記塊成物中にF(フッ素)含有物質を適量含有させ、副生スラグの流動性を調整することも有効である。スラグと金属鉄の分離性を向上させて、より高い収率(98%以上)を達成するには、塊成物中のフッ素含有量を0.6質量%以上とするのがよい。より好ましくは0.9質量%以上である。しかし、環境上フッ素の使用を制限される場合がある。また、フッ素を過剰に存在させると、生成スラグの流動性が過度に高まり、炉床耐火物の溶損が加速され易くなるといった問題も生じる。よって、塊成物中のフッ素含有量は3.5質量%以下(より好ましくは1質量%以下)とすることが好ましい。F(フッ素)含有物質としては、例えばCaF含有物質(例えば蛍石)を用いること
が挙げられる。
塊成物に含まれる炭素質還元剤は、酸化チタン含有鉄源中の酸化鉄の還元に必要であり、その量が少ないと酸化鉄の還元が不足する。酸化鉄の還元不足により溶融段階でFeOが多量に溶融すると、炉を構成する耐火物が損傷するおそれがある。
よって炭素質還元剤は、塊成物を構成する全原料の固定炭素と、前記鉄源中の鉄原子と結合している酸素との原子モル比(O/C)が、1.5以下(より好ましくは1.1以下)となるよう添加することが望ましい。
一方、炭素質還元剤が塊成物中に過剰に存在すると、加熱前の塊成物の強度が低下してハンドリングが困難になる。また、炭素質還元剤として例えば石炭を多量に用いると、脈石成分量も増加するため好ましくない。
これらの観点から、前記炭素質還元剤は、塊成物を構成する全原料の固定炭素と、前記鉄源中の鉄原子と結合している酸素との原子モル比(O/C)が、0.8以上(より好ましくは1.0以上)となるよう添加することが望ましい。
炭素質還元剤としては、石炭、黒鉛、廃プラスチック等の固定炭素を含有するどのような形態のものでも良い。
また本発明では、塊成物の製造に際し、酸化チタン含有鉄源として、その90質量%以上が粒径1mm以下のもの(目開き1mmのふるいを通過したもの)を用いることが好ましい。上記サイズの鉄源を用いることが伝熱の観点から有利であり、また塊成物に内在する上記炭素質還元剤による還元性を高めることもできる。更には塊成物の成型も容易となる。より好ましくは、酸化チタン含有鉄源の90質量%以上が粒径1mm以下のもの(目開き1mmのふるいを通過したもの)であって、かつその70質量%以上が粒径200μm以下のもの(目開きが200μmのふるいを通過したもの)を用いることが好ましい。
上記粒度分布の鉄源は、ふるい分け分級により粒度を調整してもよいし、既に上記条件を満たすものを用いてもよい。
本発明の塊成物は、
・酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源、
・炭素質還元剤(粉状であることが望ましい)
・必要に応じて、上記式(1)〜(3)を満たすよう塊成物の化学組成を調整するための物質(成分調整剤)
を含む他、塊成物製造のためのバインダー(結合剤)を含みうる。
尚、本発明でいう塊成物とは、上記原料を混合し、後述する塊成化手段で塊成化されたものをいう。
塊成化手段としては、ブリケット化用プレス機(シリンダープレス、ロールプレス、リングローラプレスなど)を用いる等、プレス機を用いる他、押出成形機、転動型造粒機(パンペレタイザー、ドラムペレタイザーなど)などの公知の種々の機器を使用できる。
塊成物の形状は、特に限定されず、塊状、粒状、ブリケット状、ペレット状、棒状などの種々の形状が採用できる。
上記塊成物を還元溶融して粒状金属鉄を製造するが、具体的な還元溶融方法については
特に限定されず、公知の還元溶融炉を用いればよい。以下では、移動炉床式加熱還元炉を用いて粒状金属鉄を製造する場合を例に挙げるが、これに限定する意図ではない。
図1は、移動炉床式加熱還元炉を例示する概略工程説明図で、回転炉床式のものを示している。
回転炉床式加熱還元炉Aには、上記塊成物1と、好ましくは床敷材として供給される粉粒状の炭素質物質2とが、原料投入ホッパー3を通して、回転炉床4上へ連続的に装入される。より詳細には、塊成物1の装入に先立って、原料投入ホッパー3から回転炉床4上に粉粒状の炭素質物質2を装入して敷き詰めておき、その上に塊成物1を装入する。図示例では、1つの原料投入ホッパー3を塊成物1と炭素質物質2の装入に共用する例を示しているが、これらを2以上のホッパーを用いて装入することも勿論可能である。
また、床敷材として装入される炭素質物質2は、還元効率を高めると共に得られる粒状金属鉄の低硫化を増進する上でも極めて有効であるが、場合によっては省略することも可能である。
図示した回転炉床式加熱還元炉Aの回転炉床4は反時計方向に回転されており、操業条件によって異なるが、通常は8分から16分程度で1周し、その間に塊成物1中に含まれる酸化鉄は固体還元され、浸炭により融点降下して粒状に凝集すると共に、副生スラグと分離されることによって粒状金属鉄となる。即ち、該還元炉Aにおける回転炉床4の上方側壁及び/又は天井部には燃焼バーナー5が複数個設けられており、該バーナー5の燃焼熱あるいはその輻射熱によって炉床部に熱が供給される。
耐火材で構成された回転炉床4上に装入された塊成物1は、該炉床4上で回転炉床式加熱還元炉A内を周方向へ移動する中で、燃焼バーナー5からの燃焼熱や輻射熱によって加熱され、当該還元炉A内の加熱帯を通過する間に、当該塊成物1内の酸化鉄は固体還元された後、副生する溶融スラグと分離しながら、且つ残余の炭素質還元剤による浸炭を受けて軟化しながら粒状に凝集して粒状金属鉄9となり、回転炉床炉4の下流側ゾーンで冷却固化された後、スクリューなどの排出装置6によって炉床上から排出される。図中、7は排ガスダクト、8はホッパーを示している。
回転炉床上での加熱還元が進み、塊成物中の酸化鉄の還元がほぼ完了すると、純鉄に相当する鉄分純度の高い還元鉄が生成するが、加熱還元工程で生成する還元鉄粒子は、塊成物内に含まれる残余の炭素質還元剤によって急速に浸炭される。そして、還元鉄中[C]量の増加に伴って融点が大幅に低下し、所定の雰囲気温度(例えば1350〜1500℃)で溶融を開始し、微細粒状の還元鉄同士が相互に凝集することによって最終的には大粒の粒状金属鉄となる。この溶融−凝集過程で、塊成物内に含まれるスラグ形成成分も溶融し、相互に凝集しながら粒状金属鉄と分離する。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
[実施例1]
本実施例で使用した酸化チタン含有鉄鉱石の化学組成を表1に示す。冶金の分野では、酸化物の溶融温度を推測するために、平衡状態図を利用することが一般的である。本実施例では、表1に示す酸化チタン含有鉄鉱石の脈石成分組成に最も近い状態図(図2)をまず選定し、この図2を用いて、溶融温度が1450℃以下になると推定されるCaO/S
iOの適正値が0.52〜0.82(図2に示す斜線のゾーン)であることを決定した。
そしてこれに基づき、表2の通り各原料の配合率を決定した。尚、表2で使用した石炭の化学組成は表3に示す通りである。
一方、状態図ではより多くの脈石成分を同時に考慮して溶融温度を推定することができない。
そこで計算機を用い、脈石成分の種類および含有量と溶融温度との関係についての蓄積データおよび熱力学的な推定を踏まえて作成された「融点推定ソフト」を使って、表2のB−1〜B−3のおおよその融点を予測した。その結果を表4に示す(A−1はB−1、A−2はB−2、A−3はB−3の試料の融点を推定した結果である)。尚、表4において、A−1とA−2の塩基度が異なるのは、蛍石のCaを考慮して計算機にインプットする成分値を変更したからである。
表4より、塩基度(CaO/SiO)の高いもの(A−2)は、溶融温度(スラグの液相温度)が1500℃を超えることがわかる。またA−3は、塩基度がA−2と同じであってSiO量を増加させたものである。このA−3の溶融温度を推定すると、1450℃以下となる可能性が確認された。
前記表2に示す鉄鉱石、石炭、成分調整剤(具体的には、石灰石、必要に応じて蛍石や
シリカ等)、およびバインダー(結合剤)を混合し、パンペレタイザーで直径19mmの球状ペレット(塊成物)に造粒するか、上記粉体混合原料と水を混合したものをシリンダーに挿入し、上部より0.3ton/cmの圧力で加圧することによって、円柱状タブレット(高さ15mm、直径20mm)に成型した。尚、上記鉄鉱石、石炭、成分調整剤、およびバインダーは、それぞれの全質量分が粒径1mm以下のもの(目開き1mmのふるいを通過したもの)を用いた。
この様にして得られたB−1、B−2、B−3のペレットと、a、b、cのタブレットの化学分析結果(化学組成)を表5に示す。尚、表5における試料記号a、bおよびcのタブレットの化学組成は、混合前の各原料分析値とそれらの配合率から算出したものである。
上記表4におけるCaO/SiOおよびAl/SiOの値は、塊成物の溶融温度を求めるために原料の配合率から推定した値であるため、実際にペレットまたはタブレットを作製し、該ペレットまたはタブレットの分析を行って得られた表5の値とは異なる。
このペレットまたはタブレットを1500℃または1450℃に加熱された窒素雰囲気の電気炉へ挿入して加熱した。COガスの発生がなくなり、金属鉄の分離が目視確認できた時点で試料を冷却ゾーンへ取り出し試験を終了した。そして金属鉄とスラグを手で分離した。
図3として、後述するB−5(本発明例)の試料を1500℃で加熱した後の溶融状態を撮影した写真を示す。この写真において、白灰色の球状粒子はスラグ、黒灰色の球状粒子は金属鉄である。この写真から、B−5の試料を1500℃で加熱した場合、スラグと金属鉄は十分に分離していることがわかる。尚、上記式(1)〜(3)の全てを満たすその他の試料も、上記B−5と同様にスラグと金属鉄は十分に分離した。
図4として、B−1の試料を1500℃で加熱した後の溶融状態を撮影した写真を示す。この写真において、白灰色(カラー写真で青色を示す部分を含む)の球状粒子はスラグ、黒灰色の球状粒子はスラグ含有金属鉄である。この写真から、B−1の試料を1500℃で加熱した場合には、上記B−5の場合(図3に示す写真)と比較して、スラグと金属鉄は溶融しているが分離は不十分であることがわかる。尚、上記式(1)〜(3)の少なくともいずれかを満たさないその他の試料も、上記B−1と同様にスラグと金属鉄の分離が不十分であった。
上記ペレット中またはタブレット中の鉄含有量に対する粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)量の比を収率として求めた。その結果を表6に示す。尚、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)とは、目開き3.35mmのふるいの上に残った粒状金属鉄をいう。
表6より、石灰石のみを添加した試料(B−1)は、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率が約41%と非常に低く実用的でない。また、B−1と略同等の配合に、スラグの流動性を良くするフッ素を添加した試料(B−2)においても収率は約58%にとどまり改善効果は小さい。
また、試料記号aや試料記号bも、上記式(1)〜(3)の少なくともいずれかを満たすものではなく、収率はそれぞれ約29%、約40%にとどまった。
尚、試料記号cの結果から、塊成物中のSiO濃度を高めた場合であっても、上記式(1)〜(3)の全てを満たすようにしなければ、上記粒状金属鉄を高い収率で得られないことがわかった。
これに対し、B−3(上記B−2の組成におけるSiO濃度を高めてAl/SiO比を低下させ、上記式(1)〜(3)の全てを満たすようにしたもの)の場合には、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率が約80%と飛躍的に向上した。
[実施例2]
「酸化チタン含有鉄鉱石を用いた場合に粒状金属鉄の高収率を達成するには、塊成物中のSiO濃度を高めて、本発明で規定する式(1)〜(3)の全てを満たすように化学組成を調整することが有効である」という考え方をさらに確証するための試験を行った。
前記表1に示す組成の鉄鉱石、前記表3に示す組成の石炭、成分調整剤(具体的には石灰石、蛍石およびシリカ)を、前記実施例1と同様にして、バインダーと共に混合し、ペレット(塊成物)に造粒した。
上記ペレット(乾燥ペレット)の化学組成を表7に示す。表7において、B−4は、B−3よりもSiO量をさらに増加させている。B−5は、炭素量を増加させた以外はB−4とほぼ同組成のものである。B−6は、B−4よりもSiO量を更に増加させたこと及びCaO量がやや高めであること以外は、B−4とほぼ同組成である。
そして、前記実施例1と同様に、上記ペレットを1500℃に加熱された窒素雰囲気の電気炉へ挿入して加熱した。COガスの発生がなくなり、金属鉄の分離が目視確認できた
時点で試料を冷却ゾーンへ取り出し試験を終了した。そして金属鉄とスラグを手で分離した。
上記ペレット中の鉄含有量に対する粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の量の比を収率として求めた。その結果を表8に示す。
表8より、B−3よりもSiO量をさらに増加させたB−4の場合、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率は102.5%と飛躍的に向上した。ここで、収率が100%を超える理由は、金属鉄中に炭素および各種微量成分が含まれているためである(表9参照)。表9は、金属鉄中のC
、Si、SおよびTiを化学分析した結果を示すものである。この表9より、炭素は3.28%であるためこれを除くと粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率は99.2%となる。
炭素量を増加させたB−5の場合、酸化鉄の還元は良好に進む(排ガス分析より計算した還元率の変化からわかる)。尚、B−5の粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率は102.5%であり、B−4とほぼ変わりない。このことから、炭素配合率の増加は粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率に影響しないことがわかる。
また、B−6は、B−4よりもSiO量を更に増加させたものであるが、B−6における粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率はB−4とほぼ変わりない。このことからSiOを過剰に増加させても上記収率の向上はみられないことがわかる。
更に、B−4の試料を用いて、加熱温度を1500℃から1450℃に低下させた場合についても試験を行なった(B−4’)。その結果を表8に併記する。表8から分かる通り、加熱温度を1500℃から1450℃に低下させると、粒径が3.35mm以上の粒状金属鉄(目開き3.35mmのふるいを通過しない粒状金属鉄)の収率は加熱温度を1500℃とした場合(B−4)と比較して4%程度の低下が認められた。尚、B−4’の場合、加熱温度を低下させたことにより加熱時間がやや長くなり、B−4の場合の加熱時間を1とすると、B−4’の場合は1.19となった。
A 回転炉床式加熱還元炉
1 原料混合物(塊成物)
2 炭素質物質
3 原料投入ポッパー
4 回転炉床
5 燃焼バーナー
6 排出装置
7 排ガスダクト
8 ホッパー
9 粒状金属鉄

Claims (4)

  1. 酸化チタンをTiO換算量にして5質量%以上10質量%未満含む鉄源、および炭素質還元剤を含む粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物であって、
    その化学成分組成が、下記式(1)〜(3)を満たすものであることを特徴とする粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物。
    CaO/SiO=0.6〜1.2 …(1)
    Al/SiO=0.3〜1.0 …(2)
    TiO/(CaO+SiO+MgO+Al) < 0.45 …(3)
    [式(1)〜(3)中、CaO、SiO、Al、TiO、MgOは、塊成物中の各成分の含有量(乾ベースでの質量%)を示し、そのうちTiOは塊成物中の酸化チタンを全てTiOに換算したTiO換算量を示し、CaOは塊成物中のCaを全てCaOに換算した量を示す。]
  2. 更にF(フッ素)含有物質を含むものであって、F含有量が0.6〜3.5質量%である請求項1に記載の粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物。
  3. 前記炭素質還元剤は、
    塊成物を構成する全原料の固定炭素と、
    前記鉄源中の鉄原子と結合している酸素との
    原子モル比(O/C)が、0.8〜1.5を満たすように添加されたものである請求項1または2に記載の粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物。
  4. 前記鉄源として、その90質量%以上が粒径1mm以下のもの(目開き1mmのふるいを通過したもの)を用いて得られたものである請求項1〜3のいずれかに記載の粒状金属鉄製造用酸化チタン含有塊成物。
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