JP2009263168A - 蛍光ランプ用ガラス、それを用いたガラス管及びそれを用いた蛍光ランプ及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

蛍光ランプ用ガラス、それを用いたガラス管及びそれを用いた蛍光ランプ及びそれを用いた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ソラリゼーション、紫外線遮断特性、機械的、熱的強度、に優れる液晶表示デバイス用蛍光ランプに用いるガラス管を提供する。
【解決手段】重量百分率で、SiO 55.0〜75.0%、B 10.0〜25.0%、Al 1.0〜10.0%、NaO 0〜3.8%、LiO 0〜3.0%、KO 3.0〜10.0%、NaO+LiO+KO 3.2〜16.0%、TiO 0.5〜8%、CeO 0.1〜5%、TiO+CeO 0.6〜8.1%、Fe 0.001〜0.05%、Sb 0〜0.7%、SnO 0.1〜3.0%、かつ、Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類元素を0.5〜10.0%含有し、さらに30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜58×10−7/℃であるガラス、それを用いた蛍光ランプ用ガラス管。
【選択図】図8

Description

本発明は、液晶表示装置に係り、特に液晶ディスプレイ等の表示デバイス用バックライト光源に用いられる蛍光ランプ、また、蛍光ランプに好適な蛍光ランプ用ガラス及びそれを使ったガラス管に関するものである。
テレビやモニタに広く応用されている液晶表示デバイスは液晶表示部の背面または側面に配置した光源と、さらに光源から出射した光を均一化するための反射シート、導光板、拡散シート、プリズムシート等の光学部材からなるバックライトを備え、液晶表示部を背面から照明し画像を液晶表示部に表示する。
また、液晶表示デバイスは高輝度、高解像度、高コントラストと言った高品位な画質性能が要求され、さらに画質以外に薄型化、軽量化、長寿命化、低消費電力化等が具備すべき特性として要求されている。さらに、安全性、環境負荷等についての配慮が要求されている。
従い液晶表示デバイスの光源としては液晶表示デバイスがこれらの要求項目を実現できる様、諸特性を備えることが必要であり、一般的に蛍光ランプが使われている。蛍光ランプにはいくつかの種類があるが、細管化が可能で液晶表示デバイスの薄型化が容易にできること、また、寿命が長いこと、さらに必要な輝度も細管化することで確保できる等の理由で冷陰極型の蛍光ランプ(以下冷陰極蛍光ランプと記す)が多く使われている。
この冷陰極蛍光ランプはガラス管両端に電極を配置し、管内部にアルゴン(Ar)やネオン(Ne)等の不活性ガスと水銀を比較的低圧力で封入し、また、管内壁に蛍光体を塗布した構造を有しており、電極間の放電により紫外線を発生させ、主として254nm、185nmの励起線を利用して蛍光体を刺激発光させ必要な可視光を得るものである。
現在、冷陰極蛍光ランプは、外形が直径3mm前後、肉厚0.5mm前後、長さは500mm以上の長尺のものが実用化されている。
また、通常、電極はニッケル、タンタル、タングステン等の金属からできたカップ状部分とこのカップ状部分に連なり、ガラス管に貫通した導入線部分から成り立たつ。また、通常、導入線はコバール(Fe、Ni、Coの合金)、
またはタングステンで構成され、この導入線がガラス管端部でガラスに貫通封着され、蛍光ランプの機密性が維持される。
冷陰極蛍光ランプに使われるガラスとしては管径が細いこと、肉厚も比較的薄いこと、また長尺であるため、機械的強度の確保がまず課題となる。
また、蛍光ランプの動作中、電極部廻りのガラスは高温となり、耐熱性と導入線封着部の気密性を維持するために導入線の熱膨張係数とガラスの熱膨張係数を極力合わせる必要が有る。
また、動作中は管内部で放電により紫外線がたえず発生するため、この紫外線により、ソラリゼーションを起こしガラスが着色しないことが大事である。さらに、蛍光ランプの廻りに配置される光学部材は通常プラスチックで出来ており、蛍光ランプから紫外線が漏れ出ているとこれら光学部材が変色を起こしてしまう。そのため、蛍光ランプから漏れ出る紫外線を低減する紫外線カット特性についてもガラスとしては備える必要がある。
具体的には蛍光ランプ内で発生する紫外線は前述の185nm、254nm以外に313nmの励起線があり、185nm、254nmの励起線の遮断と313nmの励起線についても極力減らすことがプラスチック製光学部材の変色防止に対して効果が大きい。
液晶表示デバイスの光源として使われる冷陰極蛍光ランプのガラスは前述のような諸特性を満たす必要があり、通常、機械的強度と耐熱性に優れた特性を得るため、Bをガラスの主要成分とし、さらにソラリゼーション特性及び紫外線遮断特性を具備させるため、TiO、CeO、Fe、Sb、Nb等のソラリゼーションとUV遮断特性を備えた元素を単独、あるいは2種以上ガラスの構成元素として添加したガラス組成が検討されている。例えば特許文献1〜4にはB、TiO、CeOなどの元素を添加した蛍光ランプ用ガラス組成が開示されている。
実開平5−8861号公報 特許第3575114号公報 特許第3786397号公報 特開2007−210851号公報
液晶表示デバイス用蛍光ランプのガラス特性としては前述の機械的、熱的強度、ソラリゼーション、紫外線遮断特性等が優れていることが要求されるが、他方、ガラス管及び蛍光ランプの製造面からは傷付着防止に優れた特性を備えることが要求されている。
通常、ガラス管の製造工程や蛍光ランプの製造工程においては機械部品との接触や作業者の取り扱いの異常により、往々にしてガラス管表面に傷を発生させやすく、ガラスとしては逆に傷の付き難い特性を備える必要がある。特に、この特性についてはガラス管の製造、蛍光ランプの製造工程において作業性向上と生産性向上に直接係わる重要な項目である。
液晶表示デバイス用蛍光ランプ用ガラスは前述の通り、機械的強度、耐熱性、ソラリゼーション、紫外線遮断特性等の改善を目的にガラス材質の検討がなされているが、ガラスへの傷付着防止については検討が十分なされていない。
一般的にガラスの傷付着防止の方法としてはガラス表面を有機質、あるいは無機質成分から成る保護膜で被覆する方法やガラス中にカリウム(K)などの原子半径の大きい元素を表面から拡散させNa元素を置換しガラス表面近傍に圧縮応力を発生させる化学強化法などがある。
しかし、これらの方法ではガラス表面に被覆された保護膜が蛍光ランプ製造時の熱工程で取れてしまう、また、化学強化法も処理設備が大掛かりとなり生産性の点から実用的ではないと言った問題がある。
本発明の目的は、機械的強度、耐熱性、ソラリゼーション特性、及び紫外線遮断特性に優れ、さらに、傷付着防止に優れた特性を有する液晶表示デバイス用蛍光ランプ、特に蛍光ランプに好適なガラス、及びそれを用いたガラス管を提供することである。
本発明の代表的な手段は次のとおりである。すなわち、本発明の蛍光ランプ用ガラスは重量百分率で、
SiO 55.0〜75.0%、
10.0〜25.0%、
Al 1.0〜10.0%、
NaO 0〜3.8%、
LiO 0〜3.0%、
O 3.0〜10.0%、
NaO+LiO+KO 3.2〜16.0%
TiO 0.5〜8%
CeO 0.1〜5%
TiO+CeO 0.6〜8.1%
かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し、かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜58×10−7/℃であることを特徴とする。
蛍光ランプ用ガラスは、上記成分に加え、さらに次の重量百分率で、
Fe 0.001〜0.05%
Sb 0〜0.7%
SnO 0.1〜3.0%
を含有してもよい。
また、本発明は上記のようなガラスによって形成さられたガラス管を用いる冷陰極蛍光ランプであることを特徴とする。さらに本発明はこのような冷陰極蛍光ランプを用いたバックライトを使用した液晶表示パネルであることを特徴とする。
本発明ではB、TiO、CeO、Fe等の元素を適量添加しているため、機械的強度、耐熱特性、ソラリゼーション、および紫外線遮断特性に優れたガラスを提供することができる。さらに、GdやTb等の希土類元素の添加により、ガラスの機械的強度をさらに高めることができる。
本発明の蛍光ランプ用ガラスを用いたガラス管は機械的強度、耐熱性、ソラリゼーション、及び紫外線遮断特性に優れ、かつ、ガラス管及び蛍光ランプの製造工程において傷付着防止に優れた効果を発揮し、作業性と生産性向上に繋げることができる。
以下に本発明の蛍光ランプ用ガラスの組成を上記のように限定した理由を説明する。
SiOはガラスの網目を構成する成分であるが、55%以上、好ましくは60%以上であり、また75.0%以下である。55.0%以下ではガラスの化学的耐久性が低下し、75.0%以上ではガラス中にSiOの結晶が生じやすく、溶解性や成形性が悪化する。
は耐候性の向上、溶解性の向上、粘度調整のために用いられる成分であるが、揮発性が高いため、25.0%を超えると均一なガラスが得られにくくなる。また、10%未満では溶解性が悪化する。好ましくは12%〜20%である。
Alはガラスの失透性及びガラスの耐久性を改善する効果が有り、10.0%を超えると溶解性が悪化し、脈理などが発生する。1%未満では分相や失透が発生しやすく、好ましくは2〜8%である。
アルカリ金属酸化物であるNaO、LiO、及びKOは膨張係数や粘度の調整、また溶解性を高めるために使用される。一方、これらの元素はガラスの耐候性を悪化させる要因ともなるので、これらの組成範囲を適切に設定する必要が有る。
NaOは移動しやすい成分であり、蛍光ランプの動作中に水銀と反応しアマルガムを形成したり、また、蛍光体と反応し輝度を低下させる要因にもなる。従いNaOは極力少ないことが望ましく、3.8%以下であれば実使用上問題ない特性が得られる。一方、アルカリ混合効果のためには、0.1%以上含有させることが好ましい。
LiOは溶解性を高め、粘度や膨張係数の調整に用いられる成分であるが、3%を超えると化学的耐久性が悪化する。一方、アルカリ混合効果のためには、0.1%以上含有させることが好ましい。
Oも溶解性向上、粘度と熱膨張係数の調整に用いられる成分であり、3%未満ではその効果がなく、10%を超えると化学的耐久性が劣化してしまう。
アルカリ金属の含有量は合わせて3%以上、16%以下としたが、3%未満ではガラス化が難しいこと、さらに熱膨張係数も小さくなりすぎてタングステン等の導入線の熱膨張係数に適合させることが難しくなる。16%以上では耐候性が悪化する。
TiOはソラリゼーション改善と紫外線遮断特性を得るために使用するものであり0.5%以上、好ましくは2%以上使用することで効果的な特性を得ることができる。8%以上では結晶が生じやすい。また、0.5%以下ではガラスの耐候性改善などには効果が有るが、良好な紫外線遮断特性を得ることは難しい。
CeOも紫外線遮断特性を得るために使用するものであり、0.1%未満ではその効果がなく5%以上ではガラスが着色してしまう。有効な範囲は0.1〜5.0%の範囲である。CeOはガラス中で3価と4価の状態が共存しているが、3価の割合を増やすことでより無色透明で紫外線遮断特性の優れたガラスを得ることができる。そのため、ガラスの溶解時は還元性の雰囲気が望ましい。
また、CeOをTiOと共存させる場合は黄色着色が生じやすいため、CeOは極力減らす必要があり、この場合、0.1%以下にすることが望ましく、TiO+CeOは0.6〜8.1%の範囲が実用的である。
Feは微量でも強い紫外線吸収特性を示し、また、ガラス材料の不純物として存在するもので、その量については微量でも厳密に管理が必要になる。0.05%以上ではガラスの着色が顕著となり、また、0.001%未満では紫外線吸収効果が少なく、また、ガラスの原料も高純度なものが必要となり、ガラス材料のコストが増加するため、実用的な含有量としては0.001〜0.05%の範囲である。
SnOはソラリゼーション特性を高める効果を持つ以外に清澄剤としての効果が有る。SnOが5%以上ではガラス中に結晶が生じやすく、0.1%以下ではその効果が薄い。実用的な範囲として0.1%〜3%が好ましい。
また、SnOは2価の化合物で添加する場合は還元剤として作用し、4価の化合物として添加する場合は酸化剤として作用する。TiOとCeOを共存させる場合においては、2価と4価の割合を適切に設定する必要がある。
Sbも清澄剤として使用するものであるが、弱いが環境負荷物質であり、使用量は極力抑える必要が有り0.7%以下が望ましい。
本発明においては前記ガラス中に微粒子を分散させており、かつ該微粒子中に前記希土類元素が含まれていることが好ましい。ガラスの組織を構成する網目構造に溶け込むことのできる希土類元素の量には上限(固溶度)があり、上限を超える量の希土類元素が添加されると結晶相、または非晶質相としてガラス母相中に析出する。
このような結晶相、または非晶質相からなる粒子を微細粒子と称している。希土類元素の分布が不均一な場合は、部分的に固溶限を超えて微細粒子が析出する場合もあるため、必ずしも希土類元素の含有量が、母相ガラスの固溶限を超えている必要はない。希土類元素はガラス母相中と微細粒子中のどちらにも存在することが好ましい。また、微細粒子は結晶質であることが好ましい。結晶質であるかどうかは、たとえば透過形電子顕微鏡写真で格子像を観察すると、結晶質の部分は格子縞が観察されるのに対して、ガラス質(非晶質)の部分には格子縞が観察されないことから容易に判断できる。
微細粒子がガラス母相中に分散していることにより、応力を受けた際にも粒子が母相の変形、破壊を抑制する作用をするため、ガラスの強度がより向上する。この場合、分散している粒子は、微細、かつ均一に分散している方が強度向上効果が高い。
また、第1の発明において、前記希土類元素はLn(Lnは希土類元素)の酸化物換算で0.1〜10%含有することが好ましい。希土類元素の含有が0.5%未満では機械的強度の向上効果が少ない。10%を超えると微細粒子の粒径が大きくなり、これにより光の不均一な反射等が大きくなる副作用がでる。液晶表示デバイス用蛍光ランプのガラスとしては希土類元素の含有量は10%以下にすることが好ましい。
第1の発明において、希土類元素がGd,Y,La,Yb、及びLuの中から選ばれた少なくとも1種以上であることが好ましい。希土類元素はイオン半径が大きいため、微細粒子としてガラス母相中に析出しやすい。希土類元素の中でも上記元素は、ガラス母相中に最も微細粒子を均一に析出させやすく、強度向上効果が高い。
本発明の以上のような組成を有するガラスは、蛍光ランプ用ガラスとして機械的、熱的に十分な強度を有するが、本発明のガラスの線熱膨張係数を34〜58×10−7/℃の範囲に設定した理由は以下の通りである。導入線としてタングステンを用いた場合、タングステン線の膨張係数は34〜46×10−7/℃、コバール線を用いた場合はコバール線の線熱膨張係数は46〜58×10−7/℃であり、この範囲を外れると導入線の気密封着の信頼性が低下する。
また本発明は上記のガラスをダンナー法等で成形されたガラス管で、そのガラス管は、外形1.8〜8.0mm、肉厚0.2〜0.6mmであり、機械的、熱的強度、ソラリゼーション、及び紫外線遮断特性に優れ、かつ、傷の付きにくい特性を有し、液晶表示デバイス用蛍光ランプに好適である。
外径、肉厚が上記範囲を超えると液晶表示デバイスの薄型化、軽量化の要求に応えることができない。また、上記の下限値未満になると実用上の機械的強度を十分得ることができない。
次に、本発明の蛍光ランプ用ガラスのガラス組成について検討した例について詳細に示す。図1〜図6に示す表に、検討したガラスの組成及び特性評価結果を示す。図1〜図6には46種類の試料についての特性が記載されている。これらの試料のうち、No.2、6、8、10、11、13、14、18、20、22、24、28、31、35、45、46は比較例として記載したものであり、その他の試料が本実施例によるものである。
本発明では、蛍光ランプ用ガラスの特性として、ガラスの溶解性、結晶化、均質性、着色、線熱膨張係数、透過率、マイクロビッカース硬さ、耐水性試験後の重量減少率を評価した。
ガラスの製作は、以下のように行なった。図1〜図6に示す表に示す組成のガラス原料粉末を白金製の坩堝内に秤量して入れ、混合したのち、電気炉中で1600℃に加熱して溶解した。十分に溶解したのち、白金製の攪拌羽をガラス融液中に挿入し、約一時間攪拌した。その後攪拌羽を取り出し、30分間静置したのち、約300℃に加熱された黒鉛製の治具にガラス融液を流し込んで急冷することによりガラスブロックを得た。その後、各ガラスのガラス転移温度付近までブロックを再加熱し、1〜2℃/分の冷却速度で徐冷することにより歪取りを行なった。
図1〜図6に示す表に示す評価項目のうち、ガラスの溶解性、結晶化、均質性、着色に関しては、ガラスを製作したのちの外観検査によってガラス原料が残存したり、脈理が見られたり結晶化が確認されたりしたものについて×を示し、その内容を付記した。上記のような外観上の不具合の無いものには○を示した。
線熱膨張係数は、示差熱膨張計(真空理工(株)製DL9600)を用いて計測した。測定のため、得られたガラスブロックを4mm×4mm×15mmに機械加工したのち、参照試料に石英を用いて毎分5度の昇温速度で測定を行なった。得られた熱膨張曲線より、30℃のときと400℃のときの試料の伸びから30℃〜400℃の線熱膨張係数を算出した。線熱膨張係数の適正範囲は、タングステン線の線熱膨張係数が34〜46×10-7/℃、コバール線の線熱膨張係数が46〜58×10-7/℃であることから、34〜58×10-7/℃の範囲を適正範囲とした。
透過率は、分光光度計((株)日立製作所製U-4100)を用いて測定を行なった。測定用のガラス試料は、ガラスブロックからガラス板を切出した後、両面を鏡面研磨して試料厚を0.5mmとして測定した。光源にはタングステンランプを用い、リファレンスは空気とした。なお、透過率はガラス表面での反射による損失も含んだ値とした。図1〜図6に示す表には、波長532nmと313nmにおける透過率の値を示した。可視光域の波長帯である波長532nmに関しては、ランプとしての明るさを確保するため、透過率90%以上であることが好ましい。またソラリゼーション防止効果、紫外線遮断効果を有したガラスに関しては波長313nmの透過率が60%以下であることが好ましい。
マイクロビッカース硬さは、(株)明石製作所製MKV−Eマイクロビッカース硬度計を用いて測定した。測定荷重は100gとし、荷重印加時間15秒で10箇所測定したのち、その平均値を示した。マイクロビッカース硬さに関しては、600以上であれば液晶パネル製作工程中や運搬、使用中などでの破損が無く好ましい。
耐水性評価は、ガラス試料を10mm×10mm×10mmの立方体に鏡面研磨して試験前の重量を精秤したのち、90℃の温水に24時間浸漬して取り出し、試験後の重量を測定して重量の差を試験前の重量で除して求めた。耐水性に関しては重量減少率が1.0%未満であれば高温高湿下においても腐食されることが無く、照度の劣化を生じないため好ましい。
図1〜図6に示す表の試料No.1〜24、37〜46は、紫外線遮断効果のあるTiOやCeOなどを含有しないガラスであり、試料No.25〜36は紫外線遮断効果のあるガラスである。また試料No.1〜45は希土類酸化物を含有するガラスであるが、No.46は希土類酸化物を含有しないガラスである。
試料No.1〜No.6のガラスの検討結果より、SiO含有量が54重量%であるNo.2のガラスでは耐水性試験重量減少率が1.2%と、1.0%を超えるため好ましくなかった。SiO含有量が55重量%のNo.3ガラスでは耐水性試験後の重量減少率は0.9%と、1.0%未満であった。以上より、SiO含有量は55重量%以上であることが好ましい。またNo.6のガラスでは、SiO含有量が76重量%と多く、脈理が発生して透過率が低下したが、75重量%のNo.5のガラスでは、清澄なガラスが得られた。従って、SiO含有量は75重量%以下であることが好ましい。以上より、SiO含有量は55重量%以上75重量%以下であることが好ましい。
試料No.7〜10の試験結果より、B含有量が9重量%であるNo.8のガラスでは、ガラスの流動性が悪く不均一であり、脈理が生じたが、10重量%であるNo.7のガラスでは、清澄なガラスが得られた。またBが26重量%のNo.10はBの揮発のために不均一なガラスブロックが得られ、好ましくなかったが、25重量%のNo.9ガラスでは清澄なガラスが得られた。以上より、B含有量は10重量%以上25重量%以下であることが好ましい。
試料No.11〜13に示すように、Al含有量が0.5%のNo.11では、マイクロビッカース硬さが600を下回ったため、機械的強度が十分とはいえなかった。試料No.5はAl含有量が1.0%以上であるため、マイクロビッカース硬さは604と十分な値が得られた。またNo.13ガラスはAl含有量が11重量%と多く、融液の粘度が高くなったため不均一となり、脈理が生じ、透過率が低下した。Al含有量が10重量%のNo.12ガラスでは、清澄なガラスが得られた。従って、Al含有量は1重量%以上10重量%以下であることが好ましい。
試料No.14〜24に示すように、KO含有量が3重量%、かつLiO+NaO+KOが3重量%のNo.14ガラスでは線熱膨張係数が33.2×10−7/℃と低く、好ましくなかった。KO含有量が3.2重量%、かつLiO+NaO+KOが3.2重量%のNo.15ガラスやKO含有量が3.0重量%であってもLiO+NaO+KOが3.3重量%のNo.16では線熱膨張係数が34.2〜34.5×10−7/℃と好適な値を示した。
またKO含有量が11重量%のNo.18ガラスでは、耐水性試験後の重量減少率が1.2と高く、好ましくなかった。同様にLiO含有量が4重量%のNo.20、NaO含有量が4重量%のNo.22ガラスも同様に重量減少率が高く、好ましくなかった。KO含有量が10重量%のNo.17ガラス、LiO量が3重量%のNo.19、NaOが3.8重量%のNo.21ガラスでは、耐水性試験後の重量減少率が1.0%未満であり好ましかった。
またLiO+NaO+KO量が16.8重量%のNo.24は線熱膨張係数が58.4×10−7/℃と大きく、好ましくなかった。LiO+NaO+KO量が16.0重量%のNo.23は線熱膨張係数が57.8×10−7/℃と好適な値を示した。
以上より、KO含有量は3.0〜10.0重量%、LiO含有量は3.0重量%以下、NaO含有量は3.8重量%以下であることが好ましく、さらにLiO+NaO+KO量は3.2〜16.0重量%であることが好ましいことが分かった。
試料No.25〜28に示すように、TiOが含有されると波長313nmにおける透過率が低下し、紫外線遮断効果が高いことが分かる。試料No.25はTiOを0.5重量%含有しているが、このとき波長313nmの透過率は78.6%と、含有していない試料に比べて低くなった。TiO含有量が増加するにつれて紫外線遮断効果が向上し、TiOが2重量%では59.4%と、透過率が60%以下となった。
しかしながらTiO含有量が10%のNo.28では、結晶が析出して失透したため、可視域の光の透過率も低下したため好ましくなかった。TiO含有量が8.0%のNo.27では、清澄なガラスが得られた。以上より、TiO含有量は0.5重量%以上8.0重量%であることが好ましい。より好ましくは2.0重量%以上8.0重量%であると、紫外線遮断効果が高い。
同様に試料No.29〜31に示すように、CeOを添加すると紫外線遮断効果が高く、試料No.29のように0.1重量%でも効果が顕著である。一方、試料No.31のようにCeO含有量が6.0重量%では試料が黄色に着色するため好ましくなかった。CeO含有量が5.0重量%のNo.30では透明性は良好であった。以上より、CeO含有量は0.1重量%以上6.0重量%以下であることが好ましい。
またTiOとCeOを同時に用いる場合には、黄色着色が生じやすいため、CeOは極力減らす必要がある。試料No.33に示すように、TiO+CeOが8.1%では黄色着色は見られなかった。従って、この場合、0.1%以下にすることが望ましく、TiO+CeOは0.6〜8.1%の範囲が実用的である。
またこの他、試料No.36、37に示すように、Fe,SnOなども酸化物を用いても同様に紫外線吸収効果が得られた。Feは微量でも強い紫外線吸収特性を示し、また、ガラス材料の不純物として存在するもので、その量については微量でも厳密に管理が必要になる。0.05%以上ではガラスの着色が顕著となり、また、0.001%未満では紫外線吸収効果が少なく、また、ガラスの原料も高純度なものが必要となり、ガラス材料のコストが増加するため、実用的な含有量としては0.001〜0.05%の範囲である。
SnOはソラリゼーション特性を高める効果を持つ以外に清澄剤としての効果が有る。SnOが5%以上ではガラス中に結晶が生じやすく、0.1%以下ではその効果が薄い。実用的な範囲として0.1%〜3%が好ましい。
また、SnOは2価の化合物で添加する場合は還元剤として作用し、4価の化合物として添加する場合は酸化剤として作用する。TiOとCeOを共存させる場合においては、2価と4価の割合を適切に設定する必要がある。
さらに試料No.38に示すように、Sbを清澄剤として用いることも可能である。環境負荷物質であり、使用量は極力抑える必要が有り0.7%以下が望ましい。
試料No.1〜45は希土類酸化物としてGd,Y,La,Yb,Er及びLuを含有するものであるが、これらを試料No.46と比較すると、マイクロビッカース硬さが30程度大きいことが分かる。これは希土類酸化物を添加したことにより微粒子が析出したために機械的強度が向上したものである。
以上の希土類酸化物ではいずれも機械的強度向上の効果が高いが、蛍光ランプ用ガラスとして用いる場合には、高い透明性が必要である。例えば試料No.45のErを含有させたガラスでは、ガラスが薄赤色に着色するため、光源としては好ましくなかった。また実施例には記載していないが、この他の希土類酸化物においても同様に着色が見られ、好ましくなかった。
また試料No.11に示すように、希土類酸化物としてGdを用い、その含有量を11重量%とした場合には、ガラス融液の粘度が上昇して均質なガラスが得られず、脈理が発生した。このため、可視光の透過率が90%未満となり、好ましくなかった。またNo.46のように希土類酸化物が添加されていないもの、もしくは図1〜図6に示す表には掲載していないが、添加するGdの含有量が0.5重量%未満のものは、機械的強度の向上の度合いが低く、好ましくなかった。試料No.34はGdを10重量%含有しているが、清澄なガラスが得られた。以上より、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0重量%含有することが好ましい。
以上で説明した特性のうちで、ガラスの熱膨張係数は、冷陰極蛍光ランプ内への導入線の封止部の信頼性に対して重要な特性である。ガラスの熱膨張係数は、アルカリ金属の含有量によって調整することが出来る。具体的には、NaO+LiO+KOの合計の含有量を調整することによって熱膨張計係数を調整することが出来る。
蛍光ランプへの導入線の材料としては、コバール、または、タングステンを使用することが出来る。タングステン線の線熱膨張係数は34〜46×10−7/℃、コバール線の線熱膨張係数は46〜58×10−7/℃である。図1〜図6に示す試料において、No.14、15、16、24等を除いて、多くの試料がコバール線を使用することが出来る線熱膨張係数を示している。NaO+LiO+KOの合計の含有量を6.0%〜16.0%とすることによって、ガラスの線膨張係数をコバール線と同等の、46〜58×10−7/℃とすることが出来る。
一方、導入線としてタングステンを使用する場合は、ガラスの線熱膨張係数を34〜46×10−7/℃とする必要がある。このような線熱膨張係数を満足する、NaO+LiO+KOの合計の含有量は3.2%〜6.0%である。図1〜図6に示す試料において、このような条件を満足するものは、試料No.15および16である。試料No.14は、線熱膨張係数がやや低く、タングステンを導入線として使用することは不適である。
図7は、ガラスにおけるNaO+LiO+KOの合計の含有量と線熱膨張係数の関係である。図7において、横軸はNaO+LiO+KOの合計の含有量であり、縦軸は、線熱膨張係数である。図7において、線熱膨張係数を46×10−7/℃以下とするためには、NaO+LiO+KOの合計の含有量を6%以下とし、線熱膨張係数を34×10−7/℃以上とするためには、NaO+LiO+KOの合計の含有量を3.2%以上とする必要がある。NaO+LiO+KOの合計の含有量が低くなるにしたがって、線熱膨張係数は急激に小さくなる。したがって、NaO+LiO+KOの合計の含有量の下限は厳格に管理する必要がある。
図8は、本発明による蛍光ランプ1の構成を示す概略断面図である。
この蛍光ランプ1は、透光性絶縁材料からなるガラス管2の両端内部に一対のカップ状電極3を対向して配設し、カップ状電極3の対向する両先端開口部は主放電領域に向いている。さらにガラス管2内を真空引きした後に不活性ガス4としてネオン−アルゴン(Ne−Ar)ガス及び水銀が封入されて構成されている。このガラス管2の内壁面には蛍光体膜5が被着形成されている。また、この一対のカップ状電極3は、例えばタングステン(W)を主体とした材料により形成することができる。
次に図9を用いてカップ状電極3の詳細について説明する。図9(a)はガラス管2の長手方向に切断した場合の概略断面図で、図9(b)は長手方向に交差する方向に切断した場合の概略断面図である。
カップ状電極3は、先端開口部が主放電領域に向き、その後端部にはガラスの熱膨張率に近い特性を有するコバールからなるインナーリード7を突き合わせて溶接部で例えば抵抗溶接法、アーク溶接法、またはレーザ溶接法等により接合されて電気的に接続されている。
なお、この蛍光ランプ1は、そのガラス管2の肉厚が例えば200μm〜600μm程度であり、外径が1.8mm〜8.0mm程度で長さが50mm〜1500mm程度の大きさで形成されている。
またカップ状電極3は、その外径が1.7mmの場合に厚さtは0.15mm程度が望ましい。カップ状電極3の厚さtが薄いほどカップ状電極3の内面積は広くなり、また材料の量も減少することになる。
また、このインナーリード7は、ガラスビーズ8に支持されてガラス管2に内外部を気密状態に封着されている。ガラスビーズ8は、ガラス管2の両端部に溶着させてガラス管2を封止切りする。ガラスビーズ8から外部に突出したインナーリード7には例えばニッケル材等からなるアウターリード9を突き合わせて溶接部で接合している。このアウターリード9は、図示しない電源回路(一般にインバータ点灯回路)に接続されており、対向するカップ状電極3間に点灯電力が供給される。
本実施例における蛍光ランプは実施例1で説明したガラスを用いている。本実施例では、NaO+LiO+KOの合計の含有量を6.0%〜16.0%としており、コバールの熱膨張係数と合っている。本実施例において、インナーリードにタングステンを使用する場合は、NaO+LiO+KOの合計の含有量を3.2%〜6.0%に調整されたガラスを用いる。
本実施例における蛍光ランプは実施例1で説明したガラスを用いているので、可視光の透過率が高く、紫外線の透過率が低く、かつ、ガラスの欠陥の少ない蛍光ランプを用いることが出来る。同時にガラスの熱膨張を適正に設定できるので、導入線の封止に対する信頼性を上げることが出来る。さらに、ガラス表面の硬度が高く、ガラスの傷等を防止できるので、信頼性の高い蛍光ランプを実現することが出来る。
図10は実施例1で説明したガラスを使用した蛍光ランプ1を用いた液晶表示装置の分解断面図である。図10はTV等比較的大型の表示装置に使用される液晶表示装置である。TV等では、画面の輝度が大きいことが必要とされるので、光源の数を多くしやすい、いわゆる直下型のバックライトを有する液晶表示装置が使用される。
図10において、液晶表示装置は液晶表示パネルとバックライトとに分けられる。液晶表示パネルは、薄膜トランジスタ(TFT)、画素電極、走査線、映像信号線等が形成されたTFT基板10と、カラーフィルタが形成された対向基板20との間に液晶層が挟持された構成となっている。また、TFT基板10の下には下偏向板11、対向基板20の上には上偏向板21が接着している。
バックライトは、光源として蛍光ランプ1を複数本使用している。蛍光ランプ1は実施例2で説明した冷陰極蛍光ランプ1が使用される。バックライトの下側には、下フレームを兼ねた反射板30が設置され、蛍光ランプ1から下側に向かう光を液晶表示パネル側に反射する。蛍光ランプ1の上には、拡散板40が設置される。蛍光ランプ1は複数設置されているが、蛍光ランプ1の直上は輝度が大きく、蛍光ランプ1の間は輝度が小さいので、液晶表示パネル側から見ると光にムラが生ずる。蛍光ランプ1から液晶表示パネルに向かう光を均一にするために拡散板40が使用される。
拡散板40に上には第1拡散シート50、第2拡散シート60、第3拡散シート70が設置される。拡散シートは拡散板40から出射した光をさらに均一にする役割を有する。拡散シートの表面には小さな凹凸が形成されており、この凹凸によって、光源からの光が拡散されて均一な光を得ることが出来る。拡散シートを複数用いることによって、光の拡散効果を上げている。また、各拡散シートの表面に形成された凹凸は、一種のプリズムの役割も有し、光を全体として液晶表示パネル方向に向ける効果も有する。このようなバックライトの上に液晶表示パネルがわずかな間隔を持って設置されている。
バックライトに使用されている本実施例による蛍光ランプ1は実施例2で説明した蛍光ランプ1と同じである。したがって、本蛍光ランプ1は、可視光の透過率が優れ、紫外線の透過率が少なく、また、ガラスの欠陥も少ないので、液晶表示装置の画像の画質および輝度を向上させることが出来る。また、本実施例での蛍光ランプ1はソラリゼーション特性が優れているので、長時間動作中のバックライトからの光のスペクトルの変動も小さいので、初期画質に近い画質を長期間維持することが出来る。さらに、蛍光ランプ1の機械的な強度が高く、導入線を封止する部分の信頼性も高いので、液晶表示装置の製造歩留まりを向上させることが出来るとともに、液晶表示装置の信頼性も向上させることが出来る。
なお、図10は、直下型液晶表示装置の場合であるが、図10における拡散板の代わりに導光板を用い、蛍光ランプ1を導光板のサイドに設置した、いわゆるサイドライト型液晶表示装置に本発明による蛍光ランプ1を用いることも出来る。このような構成の場合は、光源からの光の利用効率を上げるために、プリズムシートが使用される場合がある。サイドライト型液晶表示装置は、ノートパソコン用等、表示装置の厚さを薄くしたいような場合に用いられる。このような、サイドライト型液晶表示装置においても、本発明を適用できることはいうまでもない。
試料NO.1〜NO.8のガラス組成及び特性の表である。 試料NO.6〜NO.16のガラス組成及び特性の表である。 試料NO.17〜NO.24のガラス組成及び特性の表である。 試料NO.25〜NO.32のガラス組成及び特性の表である。 試料NO.33〜NO.40のガラス組成及び特性の表である。 試料NO.40〜NO.46のガラス組成及び特性の表である。 ガラスのアルカリ金属成分と線熱膨張係数の関係を示すグラフである。 蛍光ランプの断面図である。 蛍光ランプの詳細図である。 液晶表示装置の分解断面図である。
符号の説明
1…蛍光ランプ、 2…ガラス管、 3…カップ状電極、 4…不活性ガス、 5…蛍光体膜、 7…インナーリード、 8…ガラスビーズ、 9…アウターリード、 10…TFT基板、 11…下偏光板、 20…対向基板、 21…上偏光板、 30…反射板、 40…拡散板、 50…第1拡散シート、 60…第2拡散シート、 70…第3拡散シート。

Claims (10)

  1. 液晶表示デバイスの光源となる蛍光ランプに使用されるガラスであって、重量百分率で、
    SiO 55.0〜75.0%、
    10.0〜25.0%、
    Al 1.0〜10.0%、
    NaO 0〜3.8%、
    LiO 0〜3.0%、
    O 3.0〜10.0%、
    NaO+LiO+KO 3.2〜16.0%
    TiO 0.5〜8%
    CeO 0.1〜5%
    TiO+CeO 0.6〜8.1%
    かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し、
    かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜58×10−7/℃であることを特徴とする蛍光ランプ用ガラス
  2. 上記蛍光ランプ用ガラスは、さらに次の重量百分率で、
    Fe 0.001〜0.05%
    Sb 0〜0.7%
    SnO 0.1〜3.0%
    を含有することを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ用ガラス。
  3. 請求項1のガラスにおいて微粒子が分散しており、かつ該微粒子中に前記希土類元素が含まれることを特徴とする蛍光ランプ用ガラス。
  4. 請求項1ないし3のガラスにおいて希土類元素としてGdをGdの酸化物換算で0.5〜10.0%含有することを特徴とする蛍光ランプ用ガラス。
  5. 請求項1ないし4のいずれか記載のガラスをガラス管状に成形した蛍光ランプ用ガラス管。
  6. 請求項5において、ガラス管の外径が1.8〜8.0mm、肉厚が0.2〜0.6mmであることを特徴とする蛍光ランプ用ガラス管
  7. 液晶表示デバイスの光源となる蛍光ランプに使用されるガラスであって、重量百分率で、
    SiO 55.0〜75.0%、
    10.0〜25.0%、
    Al 1.0〜10.0%、
    NaO 0〜3.8%、
    LiO 0〜3.0%、
    O 3.0〜10.0%、
    NaO+LiO+KO 6.0〜16.0%
    TiO 0.5〜8%
    CeO 0.1〜5%
    TiO+CeO 0.6〜8.1%
    かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し、
    かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が46〜58×10−7/℃であることを特徴とする蛍光ランプ用ガラス
  8. 液晶表示デバイスの光源となる蛍光ランプに使用されるガラスであって、重量百分率で、
    SiO 55.0〜75.0%、
    10.0〜25.0%、
    Al 1.0〜10.0%、
    NaO 0〜3.8%、
    LiO 0〜3.0%、
    O 3.0〜10.0%、
    NaO+LiO+KO 3.2〜6.0%
    TiO 0.5〜8%
    CeO 0.1〜5%
    TiO+CeO 0.6〜8.1%
    かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し
    かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜46×10−7/℃であることを特徴とする蛍光ランプ用ガラス。
  9. 液晶表示デバイスの光源となる蛍光ランプであって、
    前記蛍光ランプは、重量百分率で、
    SiO 55.0〜75.0%、
    10.0〜25.0%、
    Al 1.0〜10.0%、
    NaO 0〜3.8%、
    LiO 0〜3.0%、
    O 3.0〜10.0%、
    NaO+LiO+KO 3.2〜16.0%
    TiO 0.5〜8%
    CeO 0.1〜5%
    TiO+CeO 0.6〜8.1%
    かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し
    かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜58×10−7/℃であることを特徴とするガラスによって構成されていることを特徴とする蛍光ランプ。
  10. 液晶表示パネルとバックライトを有する液晶表示装置であって、
    前記バックライトは光源として蛍光ランプを用い、前記蛍光ランプを構成するガラス管は、
    重量百分率で、
    SiO 55.0〜75.0%、
    10.0〜25.0%、
    Al 1.0〜10.0%、
    NaO 0〜3.8%、
    LiO 0〜3.0%、
    O 3.0〜10.0%、
    NaO+LiO+KO 3.2〜16.0%
    TiO 0.5〜8%
    CeO 0.1〜5%
    TiO+CeO 0.6〜8.1%
    かつ、Gd,Y,La,Yb,及びLuの群から選ばれた少なくとも一種類の希土類の酸化物を、Ln(Ln:希土類元素)の酸化物換算で0.5〜10.0%含有し
    かつ、30〜380℃の温度範囲における線膨張係数が34〜58×10−7/℃であることを特徴とするガラスによって形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
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