JP2009262531A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂フィルムを絶縁層に用いた回路基板用金属張積層板の製造工程で発生する積層体端部の段差の転写による外観不良や、積層体の加熱処理中に発生する溶融した該フィルムと隣接する層の金属箔との融着に伴う外観不良を防ぎ、安定的に高歩留まりで製造できる積層体の製造方法を提供。
【解決手段】樹脂フィルムの片側、又は両側に金属箔を有する積層体を製造する方法において、フィルムと金属箔とを積層してロール状に巻芯に巻き取った後、該巻き取り積層体ロールを加熱処理する際に、該ロールにおける積層体の少なくとも巻き取り開始端を、その外側の積層体面と巻芯面とから接触圧を受けない状態にして加熱処理することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、樹脂フィルムと金属箔との積層体の製造方法に関するものであり、より詳細には、樹脂フィルム、特には光学的異方性の溶融相を形成し得る液晶ポリマーからなるフィルム(以下、液晶ポリマーフィルムという。)と、金属箔とを重ね合わせて成る積層体の製造方法に関するものである。
一般に樹脂フィルム、特に液晶ポリマーフィルムは、高耐熱性、吸湿寸法安定性、高周波特性等に優れた材料として知られている。液晶ポリマーフィルムのこのような特性に着目し、これを電子回路基板の絶縁材料に用いることが検討されている。電子回路基板に用いる場合、液晶ポリマーフィルムと銅箔に代表される金属箔との積層体が配線基板用積層体として適している。
従来、液晶ポリマーフィルムと金属箔から成る積層体を製造する技術としては、熱プレス装置を使用していた。代表的な具体例としては、熱プレス装置の上下の熱板間に所定の大きさに裁断された液晶ポリマーフィルムと金属箔を重ねて置き、真空状態で加熱圧着する方法が挙げられる。しかしながら、この方式はバッチ式であるため、剥離強さ等において均一な品質の積層体を製造することができないという問題があり、また、積層体一枚当たりの生産速度が遅いため、コストが高くなるという欠点を有する。
そこで、低コストでありながら生産速度を高めるために、積層体を連続的に生産する方法が提案されている(特許文献1)。これは、液晶ポリマーフィルムと金属箔とを重ね合わせ、該フィルムと該金属箔とを液晶ポリマーの融点より80℃低い温度から同融点より5℃低い温度までの範囲内の温度で加圧ロール間を通過させ、熱圧着するものである。また、液晶ポリマーの融点より80℃低い温度から同融点より5℃低い温度までの範囲内の表面温度を有する少なくとも1つのロールを含む加熱・加圧ロール間を通過させることにより、該フィルムと該金属箔とを圧着するとしている。
また、寸法安定性に優れた回路基板用金属張積層板を高い生産性で提供するために、上述の液晶ポリマーフィルムと金属箔の熱圧着を行う第一工程と、第一工程で得られた積層体を、液晶ポリマーフィルムの融点以上で加熱処理する第二工程とを備えた製造方法が提案されている(特許文献2)。
更に、第一工程、第二工程を終了させた後、後段の第三工程として熱処理と冷却固化を複数回繰り返し、熱処理の都度に液晶ポリマーの融点の変化に合わせて、熱処理温度を変える熱処理方法が提案されており(特許文献3)、このような熱処理によって優れた耐熱性と耐磨耗性を有する積層体を得ることができるとしている。この第三工程は熱処理時間が数時間に及ぶため、ロール状に巻き取った積層体をバッチ式で加熱処理するが、その場合、巻芯に貼り付けた積層体巻き取り開始端の段差が熱処理中にロール外方部に転写し、その部分の積層体の外観を悪化させる問題があった。また、液晶ポリマーフィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体にあっては、加熱処理中に溶融した該フィルムが隣接する層の金属箔と融着し、該金属箔の表面形状が該フィルムの表面に転写する問題があった。
前記のような段差の転写痕を緩和する方法として、巻芯の両端部外周に、巻き取る基材厚みの1〜10倍の高さを有する凸状段部が設けられた巻芯が提案されている(特許文献4)。また、これと類似した方法として、巻芯の両端部外周に巻き取る基材幅の1%以下であり、かつ基材厚みの±20%以内であるテープを基材と重なるように設置した巻芯を使用する方法が提案されている(特許文献5)。しかしながら、この方法では基材とテープの接触部分では段差の転写痕の発生を防ぐことができないため、歩留まりを十分に向上させることはできない。また、液晶ポリマーフィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体にあっては、融着を防ぐ手法とはなり得ないため、別法の開発が求められる。
特開平5−42603号公報 特開2000−343610号公報 特開2000−44797号公報 特開平9−58935号公報 特開2002−308483号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、樹脂フィルム、特に液晶ポリマーフィルムを絶縁層に用いた回路基板用金属張積層板の製造工程で発生する積層体巻き取り開始端の段差の転写による外観不良や、フィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体の加熱処理中に発生する溶融した該フィルムと隣接する層の金属箔との融着に伴う外観不良を防ぎ、安定的に高歩留まりで製造できる積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、高耐熱化のための加熱工程を特定条件下で行うことで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は樹脂フィルム、例えば液晶ポリマーフィルムの片側、又は両側に金属箔を有する積層体を製造する方法において、フィルムと金属箔とを積層して巻芯にロール状に巻き取った後(例えば、第一工程でフィルムと金属箔とを熱圧着して形成した搬送可能な積層体を第二工程で搬送させながら加熱処理を行い、これをロール状に巻芯に巻き取った後)、その積層体ロールを第三工程において加熱炉又は加熱装置により加熱処理する際、巻き取られた積層体ロール(巻き取り装置などによって所定張力を受けて巻き取られたロール)における積層体の少なくとも巻き取り開始端を、その外側の積層体面と巻芯面とから接触圧を受けない状態にして加熱処理する製造方法である。
ここで、接触圧を受けない状態とは、加熱時に実質的に接触部分で巻き取り開始端の段差の転写痕の発生を受けない接触圧の状態又は全く接触しないことによって接触圧を受けない状態をいう。
また、接触圧を受けない状態は、該ロールを縦置いた状態(巻芯長手方向を地面に対して垂直にした状態)で巻き解して展開することによって行うこと、及び該ロールを巻き取った後、該巻芯の外径を変えることによって行うことができる。
また、液晶ポリマーフィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体にあっては特に、巻き取り開始端以外の積層体においても、巻き取り積層体同士を5μm以上離間させた状態で加熱処理することが好ましい。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
本発明の製造方法によれば、積層体巻き取り開始端の段差の転写による外観不良を防ぐことができる。更にフィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体にあっては、金属箔の表面形状の該フィルム表面への転写を防ぐことができる。ここで製造された積層体は、液晶ポリマー特有の高耐熱性、吸湿寸法安定性、高周波特性等を損なわず、且つ液晶ポリマーフィルムと金属箔との接着性が損なわれず、優れていることから、例えばフレキシブル回路基板に代表される回路基板に用いられる積層体として有用である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図7は発明を実施する形態であって、本発明の積層体の製造方法は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明は、図1〜図3に示すように、液晶ポリマーフィルム3の片側、又は両側に金属箔4、4’を有する積層体5を製造する方法である。液晶ポリマーフィルム3と金属箔4とを積層してロール状に巻芯に所定の巻き取り力で巻き取った後、巻き取りロール8を加熱処理する際に、ロールにおける積層体の少なくとも巻き取り開始端を、その外側の積層体面と巻芯面とから接触圧を受けない状態にして加熱処理する。
また、巻き取り開始端以外の積層体においても接触圧を受けない状態とし、且つ該ロールにおける巻き取り積層体同士を5μm以上離間させた状態として加熱処理する。
本発明の巻き取りロールは、図1に示す第一工程で液晶ポリマーフィルム3と金属箔4、4’とを熱圧着して形成した搬送可能な積層体5を、図2に示す第二工程で搬送させながら必要に応じて加熱処理を行った後の金属製巻芯にロール状に巻き取った積層体ロール8を使用したものである。
本発明の実施形態を更に具体的に説明すると、光学的異方性の溶融相を形成する液晶ポリマーより成るフィルム3と金属箔4とを重ね合わせて積層体を製造する方法に関わるものである。液晶ポリマーフィルム3と金属箔4、4’の両方又は何れか片方と熱圧着して形成した搬送可能な積層体とする第一工程(図1)と、積層体5を架橋搬送させながら加熱処理を行う第二工程(図2)と、第二工程を経た積層体に加熱処理を行う第三工程(図3)から成る。
第一工程は、液晶ポリマーフィルムと金属箔とを熱圧着して積層体を形成する場合に限り、従来から公知の熱圧着工程を使用することができる。例えば、第一工程で均一な品質の積層体を安定的に得るためには、図1に示すように、光学異方性の溶融相を形成する液晶ポリマーより成るフィルム3と金属箔4、4’の両方又は何れか片方を重ね合わせて加圧ロール1、1’の間を通過させることにより液晶ポリマーフィルム3と金属箔4、4’の両方又は何れか片方を積層する。特に、液晶ポリマーフィルム3と金属箔4、4’の両方又は何れか片方を加圧ロール1、1’の間を通過させる工程で、加圧ロール1、1’の外部に適宜加熱ブース2を設けて、液晶ポリマーフィルム3、金属箔4、4’の両方又は何れか片方及び加圧ロール1、1’を加熱又は保温することが望ましい。
液晶ポリマーフィルム3は、光学異方性の溶融相を形成する液晶ポリマーより成るものである。光学異方性の溶融相を形成する液晶ポリマーは、サーモトロピック液晶高分子とも呼ばれている。光学異方性の溶融相を形成する高分子は、当業者には良く知られているように加熱装置を備えた偏光顕微鏡直行ニコル下で溶融状態の試料を観察したときに偏光を透過する高分子である。
液晶ポリマーフィルム3の原料は、特に限定されるものではないが、以下に例示する(1)〜(4)に分類される化合物及びその誘導体から導かれる公知のサーモトロピック液晶ポリエステル及びポリエステルアミドを挙げることができる。但し、高分子液晶を形成するためには、其々の原料化合物の組み合わせに適宜な範囲がある。
(1) 芳香族又は脂肪族ジヒドロキシ化合物
(2) 芳香族又は脂肪族ジカルボン酸
(3) 芳香族ヒドロキシカルボン酸
(4) 芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミン又は芳香族アミノカルボン酸
これらの原料化合物から得られる液晶ポリマーの代表例として下記式に示す構造単位を有する共重合体を挙げることができる。
Figure 2009262531
液晶ポリマーフィルムは耐熱性、加工性の点で、融点温度が200〜400℃、特に250℃〜320℃の範囲を有するものが好ましい。ここで、液晶ポリマーフィルムの融点とは、熱圧着に供するフィルムを10℃/分の昇温速度で加熱した時での示差走査熱量測定法(DSC)における融解ピーク温度をいう。尚、フィルムはフィルムの特性を損なわない範囲で、潤滑剤、酸化防止剤、充填剤等が配合されていても良い。
液晶ポリマーフィルムは、押出成型して得られる。任意の押出成型法が適用できるが、周知のTダイ法、ラミネート体延伸法、インフレーション法等が工業的に有利である。特にラミネート体延伸法、インフレーション法では、フィルムの搬送方向(MD:Machine Direction)だけではなく、これと直交する幅方向(TD:Transverse Direction)にも応力が加えられるため、MDとTDにおける機械的性質のバランスのとれたフィルムが得られる。
液晶ポリマーフィルムの好ましい厚み範囲は、500μm以下であり、より好ましくは10〜250μm、特に好ましくは15〜150μmである。フィルム厚みが500μmを超えるとフィルムが剛直になり、ロール状に巻き取ることが困難になるため、取り扱いは難しい。また、フィルム厚みが10μmに満たないと、フィルムが容易に裂け、取り扱いが困難となる恐れがある。
金属箔4、4´の材質は、本発明において特に制限は無い。金、銀、銅、ステンレス、ニッケル、アルミニウムなどが例示される。好ましく用いられる金属箔としては、銅箔、ステンレス箔が挙げられる。銅箔としては、圧延法や電解法によって製造されるいずれのものでも使用することができる。金属箔には液晶ポリマーフィルムとの接着力を確保することなどを目的として、粗化処理などの物理的表面処理や酸洗浄などの化学的表面処理を本発明の効果が損なわない範囲で施していても良い。
金属箔の好ましい厚さ範囲は、5〜150μmであり、より好ましくは6〜70μm、特に好ましくは9〜35μmの範囲である。金属箔の厚みを薄くすることは、ファインパターンを形成可能であるという点からは好ましいが、その厚さが薄くなりすぎると、製造工程で金属箔に皺が生じるほか、配線基板として回路形成した場合にも配線の破断が生じるなど回路基板としての信頼性が低下する恐れがある。一方、金属箔の厚みが厚くなると、金属箔をエッチング加工する際、回路側面にテーパーが生じ、ファインパターン形成に不利が生じる。
液晶ポリマーフィルム3と金属箔4、4’との熱圧着は、加圧ロール1、1’で行われ、通常一対の加圧ロールが使用される。一対の加圧ロール1、1’は、ゴムロール、金属ロール、樹脂被覆金属ロール等を挙げることができる。加圧ロール1、1’による圧着時の圧力は、幅方向に均一に加圧できる範囲であれば特に制限されないが、5〜200kN/mであることが好ましく、10〜40kN/mであることがより好ましい。
加圧ロールが金属ロールを構成部分として有する場合は、その内部を内部加熱手段で加熱することが好ましい。例えば、誘電加熱方式や熱媒循環方式の加熱機構を備えた金属ロール部分を有する加熱・加圧ロールを用いることが好ましい。
本発明の製造方法の第一工程は種々の公知の工程を採用することができる。しかし、図1に示すような以下の特徴のある第一工程を実施することにより、品質的に安定した巻き取り搬送可能な積層体を第二工程へ提供することができる。
加熱・加圧ロールの表面は、ロール外部より加熱又は保温されることが好ましい。図1において加熱ブース2は、加圧ロール1、1’の全体を覆い、保温する。
加熱ブース2の構造は、加圧ロールの全体を囲む密閉構造とし、更に断熱材で覆われていることが好ましい。ブース内は加熱され、指定した範囲の温度を一定に保つようにすることが好ましい。ブース内の加熱方法は特に限定されないが、熱風循環ブロアやセラミックヒーターなどが好ましく適用できる。また、ブース内にファンを設置しても良い。金属箔の通紙作業や掃除のために、ブースの一部が解放できる構造が好ましい。
次に、本発明に係る積層体の製造方法の第二工程について、図2に従って説明する。第一工程を経た巻き取り搬送可能な積層体は、一旦ロール状に巻き取った後に第二工程に使用しても良く、また第一工程から直接第二工程へ使用しても良い。
本発明では、積層体幅が70〜1200mmの範囲が適しており、200〜640mmの範囲がより好ましい。積層体幅が70mm未満では、積層体の寸法特性がばらつくことが少なく、第二工程の効果が少ない。一方、積層体幅が1200mmを超える場合には、ロールなどを含めた設備的な部材の寸法が過大となり、温度制御も難しくなる傾向にある。
図2に示すように、本発明の第二工程は、第一工程で得られた搬送可能な積層体5を、その幅方向(図の紙面手前から奥方向)をほぼ水平に維持して架橋搬送させながら、液晶ポリマーの融点よりも20℃低い温度以上で加熱処理を行うことが好ましい。また、第二工程の熱処理温度の上限は、液晶ポリマーの融点よりも10℃高い温度以下であることが好ましい。このような加熱処理により、第一工程の加熱ロール間で金属箔との圧着時に生じる液晶ポリマーフィルムの張力、その分子の変動、及び表面の加熱に伴う分子配向の変化等が解消し、等方性及び寸法安定性の良好な積層体となる。尚、上記融点との関係の温度未満では液晶ポリマーフィルムの張力や分子配向変化の解消が十分でなく、良好な寸法安定性が得られず、また上記融点との関係の温度を超えると、フィルムに溶融が生じて外観を悪化させたりするため好ましくない。
このように処理された積層体は図示しない巻き取り装置によって、巻き取り装置の回転トルク(所定の張力)を受けて金属巻芯に巻き取られる。
第二工程において、加熱処理の手段は限定されないが、積層体に接触することなく、積層体を精度良く加熱処理することができるという観点から、加熱炉を使用することが好ましい。加熱炉を用いる場合、その種類は特に限定されるものではなく、熱風式加熱炉、熱風循環式加熱炉、赤外線ヒーター式加熱炉などが好ましいものとして例示される。
巻き取り装置は特に限定されず、公知の装置で使用が可能である。また、巻芯の素材は金属芯に限定されるものではない。後述するように径調整可能な構造を有する巻芯を使用することもできる。
本発明における第三工程では、積層体の耐熱性、加工性の向上を目的として、上記第二工程後に加熱処理を行う。この際使用する装置は、不活性ガス雰囲気にて加熱することができる炉であれば種類は特に限定されるものではなく、バッチ式炉を用いると安定した生産性が得られて好ましい。また、加熱方式に関しては、赤外線ヒーター式加熱炉、黒鉛ヒーター式加熱炉、金属線式加熱炉などが好ましいものとして例示される。
第三工程で用いるバッチ式の炉は、第二工程を経た積層体を加熱状態にすることができるものであれば特に限定されるものではないが、炉の容積が8〜500Lの範囲が適しており、40〜300Lの範囲がより好ましい。炉の容積が8L未満では、第二工程からの積層体ロール8を入れるには小さすぎる。一方、炉の容積が500Lを超える場合は、設備的な部材の寸法が過大となり、温度制御も難しくなる傾向にある。
第三工程では、第二工程を経た巻き取り搬送可能な積層体5を金属製の巻芯11に巻き取った後、図3に示すように、加熱ボックスで加熱する。
加熱する際、巻き解して展開する方法と、巻芯自身の径を収縮させる方法により、巻芯に貼り付けた積層体巻き取り開始端が巻き解した外側の積層体面と巻芯面とから接触圧を受けない状態とすることができる。このような構造では内部の接触圧を確実に除くことができる。
巻き解して展開する方法では、図3(a)及び図4に示すように積層体ロール8を縦置いた状態(巻芯長手方向を地面に対して垂直にした状態)で巻き解して展開することが好ましい。巻芯の径を変える場合には、前記のように縦置いた状態で作業をする他、図3(b)に示すように横置き状態で作業をしてもよい。
また、フィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体にあっては、巻芯11に貼り付けた積層体巻き取り開始端15以外の積層体部分12を、巻き解した外側積層体面と内側積層面とから接触圧を受けない状態とすることが好ましい。この場合、各積層体面を5μm以上、より好ましくは、30μm以上10cm未満の範囲で離間させ、これをそのまま炉内へ置くことで可能となる。このとき形成させる離間距離が30μm未満では加熱処理において、液晶ポリマーフィルムの厚み方向への熱膨張により十分に融着を防ぐことができない恐れがあり、10cm以上では巻き解した積層体全体の大きさが過大となり、加熱処理に用いる炉の都合が設備的に困難になる。
具体的に、巻き解して展開するには図4及び図5に示すように、積層体ロールを受ける金属製の受け皿14上で行い、巻芯11から積層体ロールを巻き解すため、その周部には巻き解した積層体12を支持できる、初期積層体ロール径より大径なガイドリング13があることが好ましい。前記金属製巻芯、金属製受け皿及びガイドリングの材質は特に限定されるものではないが、ステンレスやアルミニウムが好ましいものとして例示される。
具体的に、巻芯の径を調整して上記接触圧を受けないようにするには、図6に示す巻芯などが使用される。
図6に示すように巻芯21は円筒状からなり、巻芯の外周壁にはその軸方向に沿ってスリット22を有している。図7に示すように、スリット22の開き幅Sは外周(スリット幅を含む全周)長さLの5%以内の範囲で形成されることが好ましい。スリットの開き幅を収縮することにより、図7(b)に示すように巻芯の外径を変えることができる。
また、巻芯21にスリットの開き幅の可変装置23を設けることができる。可変装置としては例えば、図6に示すように、ナット及びボルトの取付部材24及び25がスリットを跨いでそれぞれの端の外壁に設けられる。取付部材24には第1の係合部材であるナット26が設けられ、取付部材25には第2の係合部材であるネジ27がスリット間を架橋して設けられ、その螺合関係を調整することによりスリットの開き幅を可変させる。
尚、上記実施形態では、ボルトとナットとの緊縛による可変装置としたが、架橋部材からなる係合部材の係合関係によって、上記効果を奏するものであれば、ボルト、ナットの螺合関係に限ることはなく、歯車とラチェットとの係合関係やその他の公知の係合関係を使用した可変装置でもよい。また、外壁の内側、外側のどちらに設けても良い。
このような巻芯21は、巻き取り装置の巻芯支持軸(エアーシャフト等、巻芯内周部に押圧を加えることで固定する支持軸)に該巻芯を固定した際に、巻芯内周部が支持軸から受ける押圧の調整によりスリットの開き幅が制御でき、これにより径を任意に可変とすることができる。また、スリットにボルトを渡し、その締付け・緩めによりスリットの開き幅を上記5%範囲内で調整できるようにすることで、より広範囲に径を可変とすることができる。
スリット22を開いた状態で巻芯21に積層体を巻き取り、スリット22を閉じて巻芯21の径を縮小させることで巻芯21と積層体16の間に空間を形成させ、これにより巻芯21に貼り付けた積層体巻き取り開始端15と積層体16隣接部分を接触しない状態にする(図7(b))。スリットの開き幅は、ボルトを渡した際にそれらが湾曲せず、締め付けや緩めに支障がない範囲であり、さらに望ましいのは、開き幅Sが巻芯外周長さLの2%以下の範囲である。
前記巻芯を加熱処理に供する場合は、その材質は金属であることが望ましく、ステンレスやアルミニウムが好ましい材質として例示される。
巻芯21に積層体を巻き取る際には、必要に応じて他の材料を伴巻きすることができる。加熱方式に通電加熱方式を利用する場合は、ロール層間の絶縁を確保する必要があるため、絶縁材を伴巻きする。この絶縁材は耐熱性を有し、積層体の外観を悪化させるような表面形状のものでなければ特に限定されるものではないが、ポリイミドフィルムが好ましい材料として例示される。
巻芯21に積層体、又は伴巻き材を巻き取る際の巻き取り張力は、1kgf以上、7kgf未満であることが望ましい。巻き取り張力が1kgf未満では、巻き取り装置内での搬送時に積層体や伴巻き材が弛み易く、皺を発生させる恐れがある。また、巻き取り張力が7kgf以上では、巻き取り後のロール内部に強い応力が蓄積され、加熱処理の際に基材を座屈させて外観を悪化させる恐れがある。
巻芯と加熱処理方法は、液晶ポリマーと金属箔から成る積層体の製造に供することを目的として検討・開発されたものであるが、その用途は該積層体に限定されるものでは無く、加熱処理条件を適宜調整することで、例えば液晶ポリマー以外の材料を用いた積層体や樹脂フィルム、金属箔等、広範囲の巻き取り積層体に適用することが可能である。
第三工程における加熱処理温度は、液晶ポリマーの融点よりも30℃低い温度以上で、同融点よりも10℃高い温度以下であることが好ましい。より好ましくは、液晶ポリマーの融点よりも10〜30℃低い温度の範囲である。加熱処理温度が液晶ポリマーの融点よりも30℃低い温度未満では、積層体の耐熱性が十分に向上せず、また、液晶ポリマーの融点よりも10℃高い温度を超えるとフィルムに溶融が生じ、外観を著しく悪化させる。
第三工程の加熱処理において、前記加熱処理温度に到達後、その温度で保持する加熱処理時間は60分〜240分の範囲が適しており、80〜200分の範囲が好ましい。加熱処理時間が240分を超えると液晶ポリマーフィルムに外観不良が生じる恐れがある。また、加熱処理時間が60分未満では、積層体の耐熱性、加工性の改善効果が十分とならない可能性がある。
第三工程の加熱処理は不活性ガス雰囲気下で行うのが適しており、窒素ガス雰囲気下で行うのが好ましい。空気中で加熱処理を行った場合、積層体表面の金属箔が酸化により変色してしまう恐れがある。加熱処理後は冷却した後に雰囲気を空気に置換し、積層体を取り出すことができる。
本発明の製造方法によって得られる積層体は、良好な外観を有し、液晶ポリマーの有する優れた機械的強度、電機特性、耐薬品特性及び耐熱性を保持しており、しかも該フィルム層が金属箔と常温条件下のみならず高温条件下においても強固に接着している。このため、FPC、TAB用テープ等を製造するための材料として有用である。
以上の最良の実施形態では積層体を一層の液晶ポリマーフィルムと一層又は二層の金属箔との構造としている。しかしながら、本発明にあって製造される積層体は、少なくとも一層のフィルムと少なくとも一層の金属箔を含むものであれば良く、例えば下記(1)に示した二層構造、(2)の三層構造、(3)の四層構造、又は(4)の五層構造などを例示することができる。
尚、このような実施形態の製造方法では液晶ポリマーほど、目的効果を奏しないが、一般的な樹脂フィルムに適用することが可能である。
(1) 金属箔/フィルム
(2) 金属箔/フィルム/金属箔
(3) 金属箔/フィルム/フィルム/金属箔
(4) 金属箔/フィルム/金属箔/フィルム/金属箔
(実施例及び比較例)
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例において得られた積層体の評価は、目視による外観不良(巻芯に貼り付けた積層体巻き取り開始端の段差による転写痕、および巻き取り開始端以外の積層体層での挫屈などの外観不良、更に液晶ポリマーフィルムの片側にのみ金属箔を有する積層体においては、該フィルムと隣接する金属箔との融着による金属箔の表面形状の転写)の有無の観察による。
(実施例1)
第一工程において、厚さ50μmの液晶ポリマーフィルム(商品名ベクスター、融点280℃)の両面に9μmの厚さの電解銅箔を重ね合わせ、同時に一対の加圧ロール間に1m/分で連続的に供給した。ロールは内部の加熱機構により250〜260℃で加熱した。加熱・加圧ロールはブース内に配置し、ブースは熱風循環ブロアにより200〜230℃に加熱した。
続く第二工程において、熱風式加熱炉により積層体に加熱処理を行った。この際、加熱処理は熱風式加熱炉を約100秒間通過させることで行ったが、炉内最高温度領域を液晶ポリマーの融点より10℃低い温度とし、2m/分で連続的に処理し、巻き取り装置によって金属巻芯に巻き取った。
続く第三工程において、ロール状に巻き取った積層体を縦置いて巻き解した状態とし、加熱炉中に静置した後に窒素雰囲気にして加熱処理を行った。また、炉内窒素圧力は1×10Pa、設定加熱温度は260℃とし、設定温度到達後にその温度を90分保持して加熱処理を施した。得られた積層体の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においては、ロール状の積層体を巻き解さずに縦置きで炉内に静置したこと以外は実施例1と同様に行った。得られた積層体の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においても実施例1と同様に行い、発明の効果の再現性を確認した。得られた積層体の評価結果を表1に示す。
Figure 2009262531
(実施例3)
第一工程において、実施例1と同様の液晶ポリマーフィルムの片面に9μmの厚みの電解銅箔を重ね合わせ、同時に一対の加圧ロール間に1m/分で連続的に供給した。ロールは内部の加熱機構により210〜260℃で加熱した。加熱・加圧ロールはブース内に配置し、ブースは熱風循環ブロアにより230℃に加熱した。
続く第二工程において、熱風式加熱炉により積層体に加熱処理を行った。この際、加熱処理は熱風式加熱炉を約200秒間通過させることで行ったが、炉内最高温度領域を液晶ポリマーの融点より10℃低い温度とし、1m/分で連続的に処理した。続く第三工程においては、縦置いて巻き解した積層体の各離間幅を5μm〜80μmとし、実施例1と同様の条件で加熱処理を行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例3と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においては、ロール状の積層体を巻き解さずに横置きで炉内に静置したこと以外は実施例3と同様に行った。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例3と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においても実施例3と同様に行い、発明の効果の再現性を確認した。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
Figure 2009262531
(実施例5)
実施例1と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において、熱風式加熱炉により積層体に加熱処理を行った。この際、加熱処理は熱風式加熱炉を約100秒間通過させることで行ったが、炉内最高温度領域を270℃として2m/分で連続的に処理し、巻き取り装置によってプラスチック製巻芯に巻き取った。
続く第三工程において、図6及び図7(a)に示すように、スリットを全開した状態で開き幅が1cmの本発明の外周長さ50cmの巻芯(ステンレス製)に、プラスチック製巻芯に巻き取った積層体を巻き取り張力1kgfにて巻き替えた後、スリットを閉じて巻芯の径を縮小させることで空間を形成させ、巻芯に貼り付けた積層体巻き取り開始端と積層体層が接触しない状態にした。これを加熱炉中に横置きで静置した後に窒素雰囲気にして加熱処理を行った。また、炉内窒素圧力は1×10Pa、設定加熱温度は260℃とし、設定加熱温度到達後にその温度を90分保持して加熱処理を施した。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例5と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においては、積層体をスリットのない外周長さ50cmの巻芯(ステンレス円筒)にロール状に巻き取り張力1kgfにて巻き取り、炉内に横置きし静置したこと以外は実施例5と同様に行った。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
(実施例6)
実施例5と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においては、スリットを全開した状態で開き幅が1cmの本発明の外周長さ50cmの巻芯(ステンレス製)に、プラスチック製巻芯に巻き取った積層体を巻き取り張力8kgfにて巻き替えた後、スリットを閉じて巻芯の径を縮小させることで空間を形成させ、炉内に横置きし静置したこと以外は実施例5と同様に行った。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
(実施例7)
実施例5と同様、第一工程で積層体とし、続く第二工程において熱風式加熱炉により加熱処理を行った。続く第三工程においては、積層体に厚さ75μmのステンレス箔及び厚さ50μmのポリイミドフィルムを巻き取り張力1kgfにて伴巻きしたこと以外は実施例5と同様に行い、伴巻き材を有する場合における発明の効果の有効性を確認した。得られた積層体の評価結果を表3に示す。
Figure 2009262531
本発明による積層体の製造方法は、高い寸法安定性の要求される回路基板用金属張積層板に好適に使用される積層体を、その製造工程における外観不良発生を抑えて安定的に製造できる産業上の利用可能性が高いものである。
本発明に係る積層体の製造方法における第一工程を示す概略説明図である。 本発明に係る積層体の製造方法における第二工程を示す概略説明図である。 本発明に係る積層体の製造方法における第三工程を示す概略説明図であり、(a)は積層体を縦置きにした場合で、(b)は横置きした場合での概略説明図である。 ロール状に巻き取った積層体を巻き解した様子を側面から示す概略説明図である。 ロール状に巻き取った積層体を巻き解した様子を上面から示す概略説明図である。 本発明に係る積層体の製造方法において使用される外径を変えることのできる巻芯の一実施態様を示す斜視図である。 図6に示す巻芯の外径が変化する状態を示したものであり、(a)はスリットを開いた状態で、また(b)はスリットを閉じた状態での積層体が巻かれた様子を上面から示す概略説明図である。
符号の説明
1、1’・・・・・加圧ロール
2・・・・・・・・加熱ブース
3・・・・・・・・液晶ポリマーフィルム
4、4’・・・・・金属箔
5・・・・・・・・積層体
6・・・・・・・・架橋ロール
7・・・・・・・・加熱炉
8・・・・・・・・積層体
9・・・・・・・・ヒーター
10・・・・・・・加熱炉
11・・・・・・・金属製巻芯
12・・・・・・・巻き解された積層体
13・・・・・・・積層体支持用ガイドリング
14・・・・・・・金属製受け皿
15・・・・・・・金属製巻芯に貼り付けた積層体端
16・・・・・・・積層体端以外の積層体層
21・・・・・・・巻芯
22・・・・・・・スリット
23・・・・・・・可変装置
24、25・・・・ナットおよびネジの取付部材
26・・・・・・・ナット
27・・・・・・・ネジ

Claims (11)

  1. 樹脂フィルムの片側、又は両側に金属箔を有する積層体を製造する方法において、該フィルムと金属箔とを積層してロール状に巻芯に巻き取った後、該積層体ロールを加熱処理する際に、該ロールにおける積層体の少なくとも巻き取り開始端を、その外側の積層体面と巻芯面とから接触圧を受けない状態にして加熱処理することを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記接触圧を受けない状態を、該ロールを巻き解して展開することによって行うことを特徴とする請求項1記載の積層体の製造方法。
  3. 前記接触圧を受けない状態を、該ロールを巻き取った後、該巻芯の外径を変えることによって行うことを特徴とする請求項1記載の積層体の製造方法。
  4. 前記巻芯は円筒状からなり、また該巻芯の外周壁の軸方向にスリットを有し、且つ該スリットの開き幅が外周長さの5%以内の範囲で形成されており、スリットの開き幅を変えて巻芯の外径を小さくすることを特徴とする請求項3記載の積層体の製造方法。
  5. 前記巻芯にスリットの開き幅の可変装置が設けられ、可変装置は、スリット間の一端の外壁に設けられた第1の係合部材と、該スリット間の他端に設けられ、スリット間を架橋して第1の係合部材と係合する第2の係合部材とからなり、第1の係合部材と第2の係合部材との係合関係を調整することにより該スリットの開き幅を変えるものである請求項4記載の積層体の製造方法。
  6. 前記巻き取り開始端以外の積層体においても接触圧を受けない状態とし、且つ該ロールにおける巻き取り積層体同士を5μm以上離間させた状態として加熱処理することを特徴とする請求項1〜5の何れかの項に記載の積層体の製造方法。
  7. 前記巻き取り積層体ロールは、第一工程で該フィルムと該金属箔とを熱圧着して形成した搬送可能な積層体を第二工程で搬送させながら加熱処理を行った後、金属製巻芯にロール状に巻き取ったものである請求項1〜6の何れかの項に記載の積層体の製造方法。
  8. 前記樹脂フィルムが液晶ポリマーフィルムであり、前記加熱処理における温度が該フィルムの融点よりも30℃低い温度以上で同融点よりも10℃高い温度以下である請求項1〜7の何れかの項に記載の積層体の製造方法。
  9. 前記加熱処理において、前記加熱処理温度に到達後、その温度で保持する加熱処理時間が60分〜240分の範囲である請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記加熱処理を不活性ガス雰囲気下で行う請求項1〜9の何れかの項に記載の積層体の製造方法。
  11. 前記フィルムがサーモトロピック液晶高分子である請求項1〜10の何れかの項に記載の積層体の製造方法。
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