JP2009262258A - シリコン構造体の製造方法 - Google Patents

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Hiroyuki Matsuo
弘之 松尾
Yoshio Shiraki
美穂 白木
Shinya Fujinawa
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Abstract

【課題】内部に段差を有する高アスペクト比の凹部を高い加工精度で容易に形成することができるシリコン構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコンからなる基材1に初期凹部42を形成する初期凹部形成工程と、初期凹部42の内側面42aの基材1を隔壁1wとして残存させた状態で、初期凹部42及び初期凹部42に隣接する周回領域4E1の基材1とを深さd1,d2方向に異方性エッチングして、初期凹部42を深さd2方向に掘り下げるとともに、周回領域4E1に初期凹部42と深さd1の異なる初期凹部41を形成するエッチング工程と、深さd1,d2が異なる複数の初期凹部41,42の内表面41a,41b,42a,42bと隔壁1wとを酸化して酸化部Oxを形成する凹部酸化工程と、酸化部Oxを除去して凹部4の全体の形状を形成し、凹部4の内側に深さD1,D2方向の段差G1を形成する酸化部除去工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、シリコン構造体の製造方法に関するものである。
従来から、微小機械部品と電子部品との融合による新しい機能のデバイス(Micro Electro Mechanical System:MEMS)が知られている。MEMSでは、主にシリコン(Si)のウェーハに微小な機械構造物を形成することで、例えば自動車部品(エアーバッグセンサ等)、インクジェットヘッド、画像投影装置等の市場向けの製品が量産されている。MEMSでは、これらのデバイスのさらなる小型・高性能化が求められている。
例えば、加速度センサや角速度センサの力学的検出部は、主に基板上に形成された櫛歯状の梁構造体から構成されている。これらのセンサを小型・高性能化するためには、Si基板のエッチングにより形成される溝の幅や穴の径と深さとのアスペクト比(深さ/溝幅、深さ/穴径)を高くする必要がある。
Si基板にエッチングによって高いアスペクト比の穴や溝を形成するための方法としては、チャンバーに供給する材料ガスをエッチングプロセス毎に切り替える方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、(1)異方性の高いプラズマエッチングと、(2)ポリマー系の薄膜堆積と、の2ステップを交互に行うドライエッチング技術が開示されている。
米国特許第5501893号明細書
しかしながら、上記従来の技術では、高いアスペクト比を有する多段の溝(トレンチ)や多段の穴(ホール)や、トレンチとホールとを組み合わせた多段構造の凹部を形成する場合には、以下のような課題がある。上記従来の技術では、(1)のエッチング工程と上記の(2)の薄膜堆積工程のバランスの調整が極めて困難である。そのため、製造工程における各種パラメータの調整幅(プロセスマージン)が非常に狭くなり、製造工程の最適化が極めて困難になる。
例えば、Siの基材にエッチングによってホールやトレンチ等の凹部を形成する際に、深さの異なる底面を形成して凹部の内側に段差を形成する場合には、基材の表面からの深さが異なると到達するラジカルやイオンの量が異なってしまう。そのため、(1)の工程におけるエッチングレートや(2)の工程において堆積するポリマー系の薄膜の量は場所(深さ方向の位置)によって異なり、凹部の深さ方向の深い位置に最適な量の薄膜を堆積させるのは極めて困難である。
また、発明者らは、このような凹部の段差を形成する際に、次のような課題が発生することを見出した。
(2)の工程で凹部の内側面に堆積した薄膜の膜厚が薄過ぎる場合には、(1)の工程でその部分の側壁がテーパ状に形成されてしまう。反対に、(2)の工程で堆積した薄膜の厚さが厚過ぎる場合には、凹部の段差に基材が突起状に残存してしまう。また、(1)の工程で凹部の最深部の底面が荒れた状態になった場合には、(2)の工程で薄膜を堆積させると、凹部の最深部の角の近傍において薄膜が均一に堆積されず、凹部の内側面も(1)の工程で荒れた状態になってしまう。
したがって、従来の方法では、高アスペクト比の凹部に高い加工精度で段差を形成することが困難であった。
そこで、この発明は、内部に段差を有する高アスペクト比の凹部を高い加工精度で容易に形成することができるシリコン構造体の製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明のシリコン構造体の製造方法は、シリコンからなる基材に凹部の一部である初期凹部を形成する初期凹部形成工程と、前記初期凹部の内側面の前記基材を隔壁として残存させた状態で、前記初期凹部及び前記初期凹部に隣接する周回領域の前記基材を深さ方向に異方性エッチングして、前記初期凹部を前記深さ方向に掘り下げるとともに、前記周回領域に前記初期凹部と前記隔壁で隔てられた深さの異なる初期凹部を形成するエッチング工程と、前記深さが異なる複数の前記初期凹部の内表面と前記隔壁とを酸化して酸化部を形成する凹部酸化工程と、前記酸化部を除去して前記凹部の全体の形状を形成し、前記凹部の内側に前記深さ方向の段差を形成する酸化部除去工程と、を有することを特徴とする。
このように製造することで、深さの異なる初期凹部複数の底面が、それぞれ隔壁により分離されてエッチングされる。そして、初期凹部の内表面と隔壁とが酸化されて除去されることで、凹部の全体の形状が形成される。これにより、凹部の内表面が平滑化されるとともに、初期凹部同士を隔離する隔壁が除去されて、凹部の内側に段差が形成される。
したがって、本発明のシリコン構造体の製造方法によれば、内部に段差を有する高アスペクト比の凹部を高い加工精度で容易に形成することができる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記凹部酸化工程は、前記隔壁を完全に酸化させることを特徴とする。
また、前記凹部酸化工程は、加熱による熱酸化により行うことを特徴とする。
このように製造することで、酸化部除去工程において隔壁をより確実かつ容易に除去することができる。
また、初期凹部の内表面の酸化部の厚さを均一にすることができる。また、酸化部の厚さを加熱温度及び加熱時間等を調整することで制御することができる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記初期凹部は、前記基材が前記酸化部として除去される厚さ分、前記凹部の内表面よりも前記凹部の内側に形成することを特徴とする。
このように製造することで、初期凹部の内表面の基材が、最終的な凹部が形成される凹部形成領域の境界まで酸化されて酸化部となる。そして、その酸化部が酸化部除去工程において除去される。したがって、凹部の内表面を高い加工精度で加工することができる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記エッチング工程をn回行って、前記凹部の内側にn段の段差を形成することを特徴とする。
このように製造することで、凹部の内部に複数の段差を形成することができる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記エッチング工程は、ドライエッチングにより行うことを特徴とする。
また、前記酸化部除去工程は、ウェットエッチングにより行うことを特徴とする。
このように製造することで、基材を深さ方向に選択的にエッチングすることができる。
また、酸化部を選択的に除去することができる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記周回領域は、ハードマスクにより規定することを特徴とする。
また、前記ハードマスクはシリコン酸化物からなることを特徴とする。
このように製造することで、初期凹部及び周回領域以外の領域をハードマスクにより保護した状態で、初期凹部と周回領域の基材をエッチングすることができる。
また、シリコン酸化物からなるハードマスクを用いることで、異方性のドライエッチングによって基材をエッチングする際に、ハードマスクと基材との選択比を利用して凹部を段階的にエッチングすることができる。したがって、凹部を多段状に形成することが可能となる。
また、シリコン酸化物からなるハードマスクを用いることで、酸化部除去工程と一括してハードマスクを除去することが可能となる。
また、本発明のシリコン構造体の製造方法は、前記ハードマスクを部分的に除去することにより前記周回領域を規定することを特徴とする。
また、前記ハードマスクを部分的に除去する工程は、前記初期凹部形成工程または前記エッチング工程と一括して行うことを特徴とする。
このように製造することで、ハードマスクが除去された部分により周回領域を規定することができる。
また、ハードマスクの部分的な除去を初期凹部形成工程または前記エッチング工程と一括して行うことで、製造工程を簡略化し、生産性を向上させることができる。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図面では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を適宜変更している。
本実施形態では、シリコンからなる基材に、内側に段差を有する多段状の凹部(ホール、トレンチ等)を形成し、MEMS(Micro Electro Mechanical System)等の分野で用いられるシリコン構造体を製造する方法について説明する。ここでは、基材をエッチングして内側に段差を有する凹部を備えたシリコン構造体を製造するために、まず、基材の表面に凹部の形状に対応したハードマスクを形成する。
図1(a)〜図1(h)は、本実施形態のシリコン構造体の製造工程を示す断面図である。図2(a)〜図2(d)は、本実施形態のシリコン構造体の製造工程を示す断面図及び凹部形成領域近傍の平面図である。
(ハードマスク形成工程)
図1(a)に示すように、シリコンからなる基材1の表面1aに、例えばSiO等のシリコン酸化物からなるハードマスク2を形成する。ハードマスク2の形成は、例えば、基材1の表面1aを熱酸化させて形成したり、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等により基材1の表面1aに成膜したりすることができる。
次に、図1(b)に示すように、ハードマスク2の表面2aにフォトレジスト3を形成する。
次いで、図1(c)に示すように、フォトレジスト3を露光・現像してパターニングし、後述する凹部4のエッチング領域4E(図2(b)参照)の第1エッチング領域(周回領域)4E1に対応する開口部31を形成する。このとき、第1エッチング領域4E1の凹部4の外側の境界は、エッチング領域4Eの凹部4の外側の境界と一致している。また、第1エッチング領域4E1は、後述する初期凹部41(図2(b)参照)の底面41bの平面形状に対応している。
また、第1エッチング領域4E1の凹部4の外側の境界は、凹部4が最終的に形成される凹部形成領域4Aよりも、基材1が酸化部Oxとして除去される厚さTo1分、凹部4の内側に設定する。
また、第1エッチング領域4E1の凹部4の内側の境界は、後述する第2エッチング領域4E2の境界から、後述する隔壁1w(図2(b)参照)の厚さTw分、凹部4の外側に設定する。
また、第1エッチング領域4E1の凹部4の内側の境界及び第2エッチング領域4E2の凹部4の外側の境界は、後述する隔壁1wの厚さTw方向の中心の位置が、後述する最終的な凹部4の段差G1(図3(b)参照)の位置に合うように設定する。
次いで、図1(d)に示すように、ドライエッチングにより開口部31に露出されたハードマスク2をエッチングする。そして、ハードマスク2の膜厚Tを、後述する初期凹部41の底面41b(図2(b)参照)と初期凹部42の底面42bのエッチング深さd1,d2の差に対応した膜厚T1に薄膜化する。ドライエッチングのエッチャント(エッチングガス)としては、例えば、CF系等のガスを用いることができる。
なお、エッチング深さd1は、後述する酸化部除去工程において底面41bの基材1が酸化部Ox(図2(c)参照)として除去される厚さ分、最終的な凹部4の底面41bの深さD1(図2(d)参照)よりも浅く(小さく)設定される。
これにより、凹部4のエッチング領域4Eの第1エッチング領域4E1が、凹部4よりも、基材1が酸化部Oxとして除去される厚さTo1分、小さく(凹部4の内側に)なるように規定される。ここで、膜厚T1は、後述する初期凹部形成工程により薄膜化される膜厚を考慮して調整する。
次に、図1(e)に示すように、薄膜化したハードマスク2を覆ってフォトレジスト3を再形成する。
次いで、図1(f)に示すように、フォトレジスト3をパターニングして、後述するエッチング領域4Eの第2エッチング領域4E2に対応する開口部32を形成する。第2エッチング領域4E2は、後述する初期凹部42(図2(a)参照)の底面42bの平面形状に対応している。
ここで、第2エッチング領域4E2の凹部4の外側の境界は、後述するエッチング工程で隔壁1w(図2(b)参照)として残存させる基材1の厚さTwの分、第1エッチング領域4E1の凹部4の内側の境界よりも、凹部4の内側に設定する。また、後述する隔壁1wの厚さTw方向の中心の位置が、後述する凹部4の段差G1(図3(b)参照)の位置に合うように設定する。
また、隔壁1wの厚さTwは、後述する凹部酸化工程において基材1が酸化部Oxとして加工される厚さTo1の約2倍以下に設定する。
ここで、本実施形態では、隔壁1wの厚さTwを、例えば、約1μm程度とする。この場合には、基材1が酸化部Oxとして加工される厚さTo1を約0.5μm以上とすることができる。また、厚さTo1は約0.62μm以上とすることが好ましい。本実施形態では、厚さTo1を約0.8μmとする。
次いで、図1(g)に示すように、開口部32に露出されたハードマスク2をエッチングして、開口部22を形成する。ハードマスク2のエッチングは、例えば、上述のドライエッチングにより行うことができる。
次に、図1(h)に示すように、フォトレジスト3を除去する。
以上により、基材1の表面1aのハードマスク2の第2エッチング領域4E2に初期凹部42の底面42bの平面形状に対応した開口部22が形成される。また、ハードマスク2は、初期凹部41の底面41bの平面形状に対応する第1エッチング領域4E1における膜厚T1が、底面41bと底面42bのエッチング深さd1,d2の差に対応して薄膜化されて多段状に形成される。そして、第1エッチング領域4E1と第2エッチング領域4E2とからなる基材1のエッチング領域4Eがハードマスク2により規定される。また、初期凹部42に隣接する第1エッチング領域(周回領域)4E1が規定される。
(初期凹部形成工程)
次に、図2(a)に示すように、ハードマスク2の開口部22を介して、第2エッチング領域4E2の基材1をエッチングして、基材1に凹部4の一部である初期凹部42を形成する。ここでは、例えばSF6等のフッ素系のガスと酸素を用いたエッチングステップと、C4F8ガスを用いたポリマー堆積ステップとを交互に行う異方性のドライエッチングにより初期凹部42を形成する。このとき、ハードマスク2もエッチングされて膜厚T,T1が薄膜化され、第1エッチング領域4E1に対応する部分が除去される。
(エッチング工程)
次に、図2(b)に示すように、第2エッチング領域4E2に露出された初期凹部42の底面42bと、第1エッチング領域(周回領域)4E1の基材1の表面1aとを異方性のドライエッチングによりエッチングする。このとき、第1エッチング領域4E1と第2エッチング領域4E2の初期凹部42との間に、内側面42aの基材1を隔壁1wとして残存させた状態で、底面42bと表面1aの基材1をエッチングする。
ここで、エッチング工程におけるドライエッチングは、上述の初期凹部形成工程における異方性のドライエッチングと同様に行う。このとき、処理時間(ポリマー堆積とエッチングとの繰り返しステップ数)を異ならせることでエッチング深さd1,d2を調整する。
これにより、初期凹部42が深さd2方向に掘り下げられる。それと同時に、第1エッチング領域4E1に、表面1aからのエッチング深さd1が初期凹部42の底面42bのエッチング深さd2と異なる新たな底面41bを有する初期凹部41が形成される。このとき、初期凹部41と初期凹部42とは隔壁1wとして残存した基材1によって隔てられた状態で形成される。
なお、エッチング深さd2は、最終的な凹部4の底面42bの深さD2(図2(d)参照)と、後述する酸化部除去工程において底面42bが酸化部Ox(図2(c)参照)として除去される厚さとを考慮して設定される。
すなわち、上述のハードマスク形成工程において、図1(d)に示す第1エッチング領域4E1のハードマスク2の膜厚T1は、例えば次のような事項を考慮して設定する。一つは、最深部の底面42bと、それよりも1段浅い位置の底面41bとのエッチング深さd1,d2の差を考慮して膜厚T1を設定する。また、ハードマスク2と基材1とのエッチングレートの差等を考慮して膜厚T1を設定する。
(凹部酸化工程)
次に、図2(c)に示すように、初期凹部41,42の底面41b,42b及び内側面41a,42aを含む初期凹部41,42の内表面の基材1を酸化して、所定の厚さToの酸化部Oxに加工する。
初期凹部41,42の内表面の酸化は、例えば初期凹部41,42の内表面を高温に加熱して酸化する熱酸化により行うことができる。酸化部Oxの厚さToは、熱酸化における温度や加熱時間等を調整することにより制御することができる。本実施形態では、熱酸化を例えば1000℃以上の高温で行う。
初期凹部41,42の内表面の酸化は、隔壁1wを厚さTw方向に完全に酸化して、隔壁1wが全ての酸化部Oxの一部となるまで行う。隔壁1wを完全に酸化することで、隔壁1wの厚さTwは酸化前よりも増加する。
(酸化部除去工程)
次に、上述の工程で酸化させた初期凹部41,42の内表面と隔壁1wを含む酸化部Oxと、基材1の表面1aのハードマスク2とを、図2(d)に示すように一括して除去する。ここでは、酸化部Ox及びハードマスク2の除去は、エッチング液を用いたウェットエッチングにより行う。
以上の工程により、基材1の凹部形成領域4Aに、基材1の表面1aからの深さD1,D2が異なる底面41b,42bの間に、深さD1,D2方向の段差G1を有する多段構造の凹部4が形成される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の製造方法では、図2(a)に示すように基材1に初期凹部42が形成される。そして、図2(b)に示すように、第2エッチング領域4E2の初期凹部42の底面42bが掘り下げられるとともに、第1エッチング領域4E1の基材1が新たに掘り下げられる。そして、初期凹部42の底面42bのエッチング深さd2よりも浅いエッチング深さd1(基材1の表面1a側)に新たな底面41bを有する初期凹部41が形成される。
このとき、初期凹部41,42のエッチング深さd1,d2の異なる複数の底面41b,42bが、それぞれ隔壁1wにより分離され、隔離された状態でエッチングされる。そして、初期凹部41,42の内表面と隔壁1wとが酸化されて酸化部Oxとなり、酸化部Oxが除去される。これにより、凹部4の内表面が平滑化されるとともに、基材1の表面1a方向に隣接する初期凹部41,42同士を隔離する隔壁1wが除去される。そして、凹部4の全体の形状が形成され、凹部4の内側に深さD1,D2方向の段差G1が形成される。
ここで、図3(a)及び図3(b)に本実施形態の作用を説明するための断面図を示す。また、本実施形態との比較のため、図4、図5(a)〜(b)及び図6(a)〜図6(c)に従来のシリコン構造体の製造方法を説明する断面図を示す。なお、図3(b)では、本実施形態の作用が凹部4の平面形状に依存しないことを示すため、凹部4の平面形状を矩形状として表している。
従来の製造方法では、図4に示すように、基材10をエッチングして深さの異なる底面401b及び402bを有する凹部40を形成する際に、深さの異なる領域の境界(図4のA部)が存在している。
このような深さの異なる領域の境界において、図5(a)及び図5(b)に示すように、凹部40の内側面402aに凹凸が形成されると、次のような問題がある。例えば、内側面402aの凸部402cの影響により、内側面402aへのポリマーの堆積が阻害される場合がある。このような場合には、凹部40の段差Gの近傍の内側面402aに薄膜が形成されなかったり、その部分の薄膜の膜厚が薄くなったりしてしまう場合がある。
また、従来の製造方法では、凹部40の最深部の形状を形成した後、凹部40の最深部の底面402bと、基材10の凹部形成領域40Aとを一括してエッチングする際に、次のような問題がある。例えば、最深部の底面402bと、それよりも浅い位置の底面401bとではエッチング条件が異なる。そのため、ポリマーを堆積させる工程における各種パラメータの調整幅(プロセスマージン)が非常に狭くなり、薄膜の膜厚を均一にすることが非常に困難である。
このように、凹部40の内側面402aの段差Gの近傍に堆積した薄膜の膜厚が薄過ぎる場合には、横方向(深さ方向と垂直な方向)にエッチングが進行し、凹部40の段差Gの角Cがエッチングされる。そして図6(a)に示すように、凹部40の最深部の内側面402aがテーパ状に形成されてしまう。
反対に、凹部40の内側面402aの薄膜の膜厚が厚過ぎる場合には、図5(b)に示すように凸部402cの影となった部分が、異方性のドライエッチングのエッチングステップにおいて残存する場合がある。このような場合には、図6(b)に示すように、凹部40の段差Gに基材10が突起状に残存してしまう。
また、図6(c)に示すように、エッチングによって凹部40の最深部の底面402bが荒れた状態になった場合には、次のような問題がある。例えば、薄膜を堆積させる工程において凹部40の最深部の角Cb(底面402bと内側面402aとの境界)の近傍においてポリマーが均一に堆積されず、エッチングにより凹部40の最深部の内側面402aも荒れた状態になってしまう。
一方、本実施形態では、図2(b)に示すように、初期凹部41,42のエッチング深さd1,d2の異なる複数の底面41b,42bが、それぞれ隔壁1wにより分離され、隔離された状態でエッチングされる。そのため、エッチング工程において、従来のように深さが異なる領域の境界が発生しない。したがって、エッチング深さd1,d2の異なる底面41b,42bのエッチングを独立して行うことができる。
これにより、それぞれのエッチング深さd1,d2に対応したプロセス条件を設定することが可能となり、ポリマーを堆積させる工程におけるプロセスマージンを拡大させることができる。
したがって、本実施形態では、従来の製造方法よりもポリマーを均一な膜厚で堆積させることが可能となり、凹部4のアスペクト比を向上させることができる。また、プロセスマージンが拡大することにより、製造を容易にして生産性を向上させることができる。
また、本実施形態では、エッチング深さd1,d2の異なる底面41b,42bのエッチングを、独立して、高いアスペクト比で行うことができるので、従来のように凹部4の最深部の内側面42aがテーパ状に形成されることを防止できる。
また、本実施形態では、上述のように、初期凹部41,42の内表面(内側面41a,42a、底面41b,42b)の基材1を酸化させて酸化部Oxを形成している。
このとき、図3(a)に示すように、エッチング領域4Eが、最終的に凹部4が形成される凹部形成領域4Aから、基材1の酸化部Oxに加工される厚さTo1分、凹部4よりも小さく(凹部4の内表面よりも凹部4の内側に)設定されている。
そのため、エッチング領域4Eの基材1をエッチングすることで形成された初期凹部41,42の内表面の基材1が、最終的な凹部4が形成される凹部形成領域4Aの境界まで酸化されて酸化部Oxとなる。そして、その酸化部Oxが酸化部除去工程において除去される。したがって、凹部4を従来よりも高い加工精度で加工することができる。
また、酸化部Oxの除去により、凹部4の内表面の凹凸を平滑化することができ、従来のように凹部4の内表面が荒れた状態となることを防止できる。
また、図3(b)に示すように、底面41b,42bを独立してエッチングした後、深さD1,D2の異なる領域の境界に存在する隔壁1wを酸化させて酸化部Oxの一部として除去している。したがって、従来のように凹部4の段差G1に基材1が突起状に残存することがない。
また、隔壁1wの厚さTw方向の中心を凹部4の段差G1に合わせるように、ハードマスクにより第1エッチング領域4E1、第2エッチング領域4E2が設定されるので、段差G1の位置を高精度に位置決めして形成することができる。
また、熱酸化により酸化部Oxを形成することで、加熱温度及び加熱時間等を調整して酸化部Oxの厚さToを制御することができる。したがって、酸化部Oxの厚さToの調整を容易にして、凹部4の内表面に均一な厚さToの酸化部Oxを形成することができる。なお、酸化部Oxの厚さToは、酸化前の基材1の厚さTo1よりも厚くなる。
また、熱酸化を例えば1000℃以上の温度で行うことで、基材1を酸化して酸化部Oxを形成する際の面方位依存性を極小化することができる。これにより、初期凹部41,42の底面41b,42bに形成された酸化部Oxの厚さToと、初期凹部41,42の内側面41a,42aに形成された酸化部Oxの厚さToとを均等にすることができる。
また、隔壁1wは凹部酸化工程において両方向(凹部4の内側方向と外側方向)から酸化される。そのため、隔壁1wの厚さTwを、基材1が酸化部Oxとして加工される厚さTo1の約2倍以下に設定することで、凹部4の内表面に厚さToの酸化部Oxが形成されたときに、隔壁1wを完全に酸化させることができる。
また、本実施形態では、図2(b)に示す隔壁1wの厚さTwを約1μmとし、酸化部Oxとして除去される基材1の厚さTo1を約0.8μmとしている。厚さTo1が0.8μmの基材1が酸化されて酸化部Oxに加工されると、図2(c)に示す酸化部Oxの厚さToは約1.78μmとなる。
このように、酸化部Oxとして除去される基材1の厚さTo1をより好ましい約0.62μm以上(隔壁1wの厚さTwの0.62倍以上)とすることで、酸化部Oxの厚さToを約1.38μmとすることができる。
したがって、隔壁1wの完全な酸化を、より確実に行うことができる。このように、凹部酸化工程において隔壁1wを完全に酸化させることで、酸化部除去工程において隔壁1wをより確実かつ容易に除去することができる。
また、初期凹部41,42の内表面及び隔壁1wを酸化(加工)してシリコン酸化物からなる酸化部Oxを形成することで、酸化部除去工程においてシリコン酸化物とシリコンとの材質の差異を利用して、酸化部Oxを選択的に除去することができる。
また、エッチング工程においてハードマスク2により、エッチング領域4Eを規定することで、エッチング領域4E以外の領域をハードマスクにより保護した状態で、エッチング領域4Eの基材1をエッチングすることができる。
また、ハードマスク2を用いることで、ハードマスク2が除去された部分によりエッチング領域4Eを規定することができる。
また、シリコン酸化物からなるハードマスク2を用いることで、酸化部除去工程において酸化部Oxの除去と一括してハードマスク2を除去することが可能となる。この際、酸化部除去工程をウェットエッチングにより行うことで、基材1にほぼ影響を与えることなく酸化部Oxとハードマスク2とを一括して選択的に除去することができる。
また、異方性のドライエッチングによって基材1をエッチングする際に、ハードマスク2と基材1との選択比を利用して凹部4を段階的にエッチングすることができる。したがって、凹部4を多段状に形成することが可能となる。
また、ハードマスク2の部分的な除去を初期凹部形成工程と一括して行うことで、製造工程を簡略化し、生産性を向上させることができる。
また、基材1のエッチングを異方性のドライエッチングにより行うことで、基材1を深さ方向に選択的にエッチングすることができる。
以上説明したように、本実施形態のシリコン構造体の製造方法によれば、内側に段差G1を有する高アスペクト比の凹部4を高い加工精度で容易に形成することができる。
したがって、内側に複数の段差を有する多段のトレンチ、多段のホールや、トレンチとホールの組合せの構造等の複雑な構造においても、高い加工精度で安定的にシリコンを加工できる。
また、凹部4の形状が崩れたり、不安定な形状になったりすることを防止することができるため、再現性の良好なシリコンの加工が可能になる。さらに、エッチング工程におけるプロセスの変動(製造に影響するパラメータ等の変動)を最小限にすることができるため、大きなプロセスマージン(製造工程におけるパラメータの変動幅)を確保することができる。加えて、高い加工精度で安定してシリコンを加工できることにより、MEMSの小型・高性能化、高信頼性化を実現することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図1〜図3を援用して説明する。本実施形態では、凹部4の内側に2段以上のn段の段差G1,G2,…,Gnを形成する点で、上述の第一実施形態で説明したシリコン構造体の製造方法と異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
(ハードマスク形成工程)
本実施形態のシリコン構造体の製造方法では、第一実施形態において説明したハードマスク形成工程において、ハードマスク2を深さの異なる各底面の深さの差に応じた多段状に形成する。そして、ハードマスク2に凹部4の最深部の底面の平面形状に対応する開口部を形成する。
まず、図1(a)〜図1(d)に示す第一実施形態と同様に、初期凹部41の底面41bの平面形状に対応した第1エッチング領域(周回領域)4E1のハードマスク2を薄膜化する。このとき、ハードマスク2は、最も浅い位置に形成される底面41bと、最深部の底面4n+1bとのエッチング深さd1,dn+1との差に対応する膜厚T1(1段目)に薄膜化する。
次に、図1(e)に示すようにフォトレジスト3を再形成する。その後、図1(f)に示すように、底面41bよりも1段深い位置に形成する底面42bの平面形状に対応する第2エッチング領域(周回領域)4E2にフォトレジスト3の開口部32を形成する。そして、開口部32に露出されたハードマスク2を底面42bと最深部の底面4n+1bとの間のエッチング深さd2,dn+1の差に応じた膜厚T2(2段目)に薄膜化する(図示略)。
これを繰り返すことで、凹部4の最深部の底面4n+1bよりも、1段浅い位置に形成する底面4nbの平面形状に対応するハードマスク2の第nエッチング領域(周回領域)4Enまでを薄膜化する。そして、ハードマスク2を、各底面43b,…,4nb,4n+1bの間のエッチング深さd3,…,dn,dn+1の差に対応する膜厚T3(3段目),…,Tn(n段目)の多段状に薄膜化する(図示略)。
これにより、ハードマスク2のエッチング領域4Eの膜厚T1,T2,…,Tnが、各底面41b,42b,…,4nb,4n+1bの間のエッチング深さd1,d2,…,dn,dn+1の差に応じたn段の多段状の膜厚に形成される。
このとき、第1エッチング領域4E1から第nエッチング領域4Enまでの各エッチング領域の間は、第一実施形態と同様に隔壁1wの厚さTw分の間隔をあける。
そして、多段状に形成されたハードマスク2を覆うフォトレジスト3を、図1(f)に示す第一実施形態と同様に、凹部4の最深部の底面4n+1bの平面形状に対応する第n+1エッチング領域4En+1に対応して開口させ、開口部3n+1を形成する(図示略)。
次いで、図1(g)に示す第一実施形態と同様に、ハードマスク2を開口させて初期凹部42の底面4n+1bの平面形状に対応する開口部2n+1を形成し(図示略)、図1(h)に示すようにフォトレジスト3を除去する。
これにより、凹部4のエッチング領域4Eにハードマスク2が形成される。以上の工程により形成されたハードマスク2は、初期凹部42の底面4n+1bの平面形状に対応する開口部2n+1を有している。また、多段状の凹部4の各底面41b,42b,…,4nb,4n+1bの間のエッチング深さd1,d2,…,dnの差に応じた、n段の多段状の膜厚T1,T2,…,Tnを有している(図示略)。
(初期凹部形成工程)
次いで、n段の多段状の膜厚T1,T2,…,Tnを有するハードマスク2の開口部2n+1を介して、図2(a)に示す第一実施形態と同様に基材1をエッチングする。そして、基材1に初期凹部4n+1を形成し、底面4n+1bを形成する(図示略)。このとき、ハードマスク2の第1エッチング領域4E1〜第nエッチング領域4Enの膜厚T1〜Tnを薄膜化し、最も薄い膜厚Tnの部分を除去する。
(エッチング工程)
次に、図2(b)に示す第一実施形態と同様に、隔壁1wを残存させた状態で、露出された初期凹部4n+1の底面4n+1bと、それよりも1段浅い底面4nbに対応する第nエッチング領域4Enに露出された基材1とをエッチングする。これにより、初期凹部4n+1の底面4n+1bの深さdn+1と異なる深さdnの底面4nbを有する初期凹部4nが形成される。このとき、隣接する各初期凹部4n,4n+1は、隔壁1wにより分離されて、それぞれ独立してエッチングされる。
また、初期凹部4nの底面4nbの形成と一括して、ハードマスク2の膜厚T1,T2,…,Tn−1を薄膜化し、最も薄い膜厚Tn−1の部分を除去して、第n−1エッチング領域4En−1に基材1の表面1aを露出させる。
本実施形態では、このエッチング工程を2回以上n回繰り返し行って、深さd1,d2,…,dn,dn+1の異なる底面41b,42b,…,4n,4n+1bを有する初期凹部41,42,…,4n,4n+1を形成する。
(凹部酸化工程)
次に、図2(c)に示す第一実施形態と同様に、複数の隔壁1wを含む初期凹部41,42,…,4n,4n+1の内表面を酸化する。
すなわち、上述の工程により形成された初期凹部41,42,…,4n,4n+1の間に残存した厚さTwの隔壁1wの各々と、初期凹部41,42,…,4n,4n+1の内表面の厚さTo1の基材1とを酸化して酸化部Oxにする。
(酸化部除去工程)
そして、図2(d)に示す第一実施形態と同様に、酸化部Oxと、基材1の表面1aのハードマスク2とを一括して除去して凹部4の全体の形状を形成する。
以上の工程により、基材1の凹部形成領域4Aに、基材1の表面1aからの深さD1,D2,…,Dn,Dn+1が異なる底面41b,42b,…,4nb,4n+1bが形成される。そして、各底面41b,42b,…,4nb,4n+1bの間に深さD1,D2,…,Dn,Dn+1方向の段差G1,G2,…,Gnを有するn段の多段状の凹部4が形成される。
以上説明したように、本実施形態のシリコン構造体の製造方法によれば、エッチング工程をn回行うことで、凹部4の内側にn段の多段状の段差G1〜Gnを有する高アスペクト比の凹部4を、第一実施形態と同様に高い加工精度で容易に形成することができる。
また、ハードマスク2を部分的に除去する工程を、初期凹部形成工程だけではなくエッチング工程と一括して行うことで、製造工程を簡略化し、生産性を向上させることができる。
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態では、多段状のハードマスクを用いて基材をエッチングすることで多段状の凹部を形成したが、ハードマスクは多段状のものに限られない。例えば、まず、均一な膜厚のハードマスクを用いて凹部の最深部の底面を形成し、凹部の内側面に保護膜を形成する。そして、最深部の底面よりも1段浅い底面の形状に合わせた開口部を有するマスクを介して、凹部の底面と凹部の形成領域の基材とをエッチングしてもよい。
また、ハードマスクを部分的に除去する際に、ハードマスクが基材の表面に残っている場合には、その部分をウェットエッチング等により除去してもよい。
また、上述の実施形態では、凹部内側の段差が階段状に形成されている場合について説明したが、凹部内側の段差は、浅い部分と深い部分が交互に形成された凹凸状であってもよい。
(a)〜(h)は、本発明の第一実施形態係るハードマスク形成工程を説明する断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の第一実施形態係るシリコン構造体の製造工程を説明する断面図及び凹部形成領域の近傍の平面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第一実施形態係るシリコン構造体の製造工程を説明する断面図及び凹部形成領域の近傍の平面図である。 従来のシリコン構造体の製造工程を説明する断面図である (a)は従来のシリコン構造体の製造工程を説明する断面図であり、(b)は(a)のB部の拡大図である。 (a)〜(c)は従来のシリコン構造体の製造工程における問題点を説明する断面図である。
符号の説明
1 基材、1w 隔壁、2 ハードマスク、4 凹部、41,42 初期凹部、4E1 第1エッチング領域(周回領域)、d1,d2 エッチング深さ(深さ)、G1 段差、41a,42a 内側面(内表面)、41b,42b 底面(内表面)、Ox 酸化部、To1 厚さ

Claims (11)

  1. シリコンからなる基材に凹部の一部である初期凹部を形成する初期凹部形成工程と、
    前記初期凹部の内側面の前記基材を隔壁として残存させた状態で、前記初期凹部及び前記初期凹部に隣接する周回領域の前記基材を深さ方向に異方性エッチングして、前記初期凹部を前記深さ方向に掘り下げるとともに、前記周回領域に前記初期凹部と前記隔壁で隔てられた深さの異なる初期凹部を形成するエッチング工程と、
    前記深さが異なる複数の前記初期凹部の内表面と前記隔壁とを酸化して酸化部を形成する凹部酸化工程と、
    前記酸化部を除去して前記凹部の全体の形状を形成し、前記凹部の内側に前記深さ方向の段差を形成する酸化部除去工程と、
    を有することを特徴とするシリコン構造体の製造方法。
  2. 前記凹部酸化工程は、前記隔壁を完全に酸化させることを特徴とする請求項1記載のシリコン構造体の製造方法。
  3. 前記初期凹部は、前記基材が前記酸化部として除去される厚さ分、前記凹部の内表面よりも前記凹部の内側に形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン構造体の製造方法。
  4. 前記凹部酸化工程は、加熱による熱酸化により行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3記載のシリコン構造体の製造方法。
  5. 前記エッチング工程をn回行って、前記凹部の内側にn段の段差を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のシリコン構造体の製造方法。

  6. 前記エッチング工程は、異方性のドライエッチングにより行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のシリコン構造体の製造方法。
  7. 前記酸化部除去工程は、ウェットエッチングにより行うことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のシリコン構造体の製造方法。
  8. 前記周回領域は、ハードマスクにより規定することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のシリコン構造体の製造方法。
  9. 前記ハードマスクはシリコン酸化物からなることを特徴とする請求項8記載のシリコン構造体の製造方法。
  10. 前記ハードマスクを部分的に除去することにより前記周回領域を規定することを特徴とする請求項8または請求項9記載のシリコン構造体の製造方法。
  11. 前記ハードマスクを部分的に除去する工程は、前記初期凹部形成工程または前記エッチング工程と一括して行うことを特徴とする請求項10に記載のシリコン構造体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2011096353A1 (ja) * 2010-02-05 2013-06-10 株式会社フジクラ 微細構造の形成方法および微細構造を有する基体
KR20170063976A (ko) * 2013-05-29 2017-06-08 마이크론 테크놀로지, 인크 기판 개구를 형성하는 방법들

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