JP2009251703A - 機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置 - Google Patents

機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置 Download PDF

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和也 森光
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Abstract

【課題】複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの故障箇所が機器以外であっても故障の発生箇所を特定しやすくすることを可能とする機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置を提供する。
【解決手段】故障診断方法は、少なくとも1つの機器または経路を共通に使用して複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムにおいて、複数のオペレーションが行われる都度、その動作異常の有無を検出したOP成否情報24と、使用機器情報22と使用経路情報23とをオペレーション毎にログ3に記録し、機器ネットワークシステムの故障箇所診断時に、ログ3のログ情報を読み出し、複数のオペレーションの使用機器情報22a、22b、22cと使用経路情報23a、23b、23cとを照合することにより、機器ネットワークシステム中の機器および経路の故障箇所を特定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置に関する。
列車などの車両においては、乗務員間の連絡用、車内放送用、非常連絡用、無線連絡用、車内灯点灯用などに使用される多くの機器がネットワークを介して接続されている。
このようにネットワーク上にある機器が使用される場合に、いずれかのネットワーク中のどこかの機器や箇所で故障が発生した場合、その故障箇所を的確に診断して特定し、メンテナンスを行う必要がある。
このような故障診断装置として、従来、機器毎に故障箇所を示す故障コードを管理し、この故障コードから機器の故障箇所を特定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−113668号公報
従来の車両用故障診断装置は、車両内の機器における故障箇所を示す故障コードを予め記憶しておき、この故障コードを管理することによって機器の故障箇所を特定していた。このため、故障の発生箇所が機器以外であった場合は発生箇所を特定しにくいという課題があった。
そこで本発明は、複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの故障箇所が機器以外であっても故障の発生箇所を特定しやすくすることを可能とする機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明の機器ネットワークシステムの故障診断方法は、複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの、少なくとも1つの機器または経路を共通に使用して複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムの故障診断方法において、複数のオペレーションが行われる都度、そのオペレーションの動作異常の有無を検出した動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報および使用経路情報とをオペレーション毎にログに記録し、機器ネットワークシステムの故障箇所診断時に、ログに記録されているオペレーション毎の動作異常情報、使用機器情報および使用経路情報をログから読み出し、複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合することにより、複数のオペレーションに共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して、機器ネットワークシステム中の故障箇所を特定することを特徴とする。
このような方法により、機器ネットワークシステムの複数のオペレーションについて動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎にログに記録し、故障診断時にはそのオペレーション毎のログの記録内容から複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合して、共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して異常箇所の特定をすることができる。これにより、機器ネットワークシステムにおける故障箇所が機器以外の経路に故障原因があった場合でも故障のある可能がある範囲を狭め、故障の発生箇所を特定しやすくすることができる。
次に本発明の機器ネットワークシステムの故障診断装置は、複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの、少なくとも1つの機器または経路を共通に使用して複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムの故障診断装置において、複数のオペレーションのいずれかが実行される都度、そのオペレーションの動作異常の有無を検出した動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎に記録するログと、機器ネットワークシステムの故障箇所診断のために、ログに記録されているオペレーション毎の動作異常情報、使用機器情報および使用経路情報をログから読み出し、複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合することにより、複数のオペレーションに共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して機器ネットワークシステム中の故障箇所を特定する故障箇所特定部とを備えていることを特徴とする。
このような構成により、機器ネットワークシステムの複数のオペレーションについて動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎にログに記録し、故障診断時にはそのオペレーション毎のログの記録内容から複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合して、共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して異常箇所の特定をすることができる。これにより、機器ネットワークシステムにおける故障箇所が機器以外の経路に故障原因があった場合でも故障のある可能がある範囲を狭め、故障の発生箇所を特定しやすくすることができる。
本発明によれば、複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの故障箇所が機器以外であっても故障の発生箇所を特定しやすくすることを可能とする機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
まず、図1を参照しながら、列車などの車両内の機器ネットワークシステムにおける機器または経路の診断を例にして説明する。
図1は、本発明の実施の形態における故障診断方法を実施するために使用する機器ネットワークシステムのブロック図である。ここでは、車両X、車両Y、車両Zの3両を示している。いずれの車両も同様の構成であるので、説明を容易にするために車両Xの機器について説明する。以下、乗務員間通信、車内放送などのネットワーク16を介して実行される操作を「オペレーション」と称する。
図1に示すように、車両X内の機器ネットワークシステムにおいては、通信制御ユニット(CMC−X)2が車両X内にある機器全体を制御している。通信制御ユニット2は故障箇所特定部1を備えている。また、通信制御ユニット2は、内部の記憶部(図示せず)にログ3を有し、このログ3に複数のオペレーションのいずれかが実行される都度、そのオペレーションの動作異常の有無を検出した動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎にその操作記録を記録している。ログ3の詳細については後述する。
故障箇所特定部1は制御用の中央処理装置(CPU)を備え、機器ネットワークシステムの故障箇所診断時に、そのオペレーション毎のログ3の記録内容から複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合して、共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して異常箇所の特定をすることができる。これにより、機器ネットワークシステムにおける故障箇所が機器以外の経路に故障原因があった場合でも故障のある可能がある範囲を狭め、故障の発生箇所を特定しやすくすることができる。
また、車両X内の機器ネットワークシステムは、運転手と車掌との間の乗務員間通信用のハンドセット(ICS)4、車掌による車内放送用の車内マイクロホン(MIC)5(以下、「車内マイク5」と記す)、非常時に乗客が乗務員と連絡するための非常電話(PEI)6、電車と基地局との間の通信用の無線機(RD)7、車内放送用のスピーカ(SP)8を備え、これらと通信制御ユニット2との間に、コンダクターパネル(CP)9、通信制御パネル(CCP)10、PAアンプ(PA)11がそれぞれ設けられている。
ハンドセット4は、コンダクターパネル9経由以外にも、直接に通信制御ユニット2と通信可能に接続されている。
また、この他に、車内灯(LT)12および電灯制御パネル(LCP)13も設けられている。
次に、図2を参照しながら、これらの各機器がそれぞれのオペレーション実行のために使われる使われ方について説明する。図2は、本発明の実施の形態における故障診断方法を実施するために使用する機器ネットワークシステムに用いられる機器の関係図である。図2の図面中において、「発信」と示した機器が操作されてオペレーション情報が発信され、「経由」と示した機器を経由して、「着信」と示した機器に情報が伝達される。従って、それぞれの機器の間に情報通信用の複数の経路が形成され、全体として機器ネットワークシステムが構成されている。
次に、図3を参照しながら、機器ネットワークシステムにおける機器および経路を用いてなされるオペレーションの操作記録であるログ3について説明する。図3は、本発明の実施の形態における故障診断方法を実施するために使用するログの概要図である。
図3に示すように、それぞれのオペレーションが実行された都度、ログ情報が作成され、ログ3に記録される。ログ3は、オペレーション識別情報21、使用機器情報22、使用経路情報23およびオペレーション成否情報(以下、「OP成否情報」と記す)24を有している。図3の中で、ICSなどの記号は図1に示した各機器を示し、実線の矢印は通信に用いられる経路を示す。破線は、その部分は経由されないことを示す。
例えば、運転手から車掌への乗務員間連絡Aのオペレーションでは、ハンドセット4から経路Aを介してコンダクターパネル9へ、さらに経路Cを介して通信制御ユニット2へと情報が伝達され、経路Eを介して他の車両(例えば、車両Yまたは車両Z)の同様の経路を逆に介して他の車両のハンドセット4に伝達されるという機器ネットワークシステムが構成される。
また、コンダクターパネル9を介さない乗務員間連絡Bのオペレーションでは、ハンドセット4から経路D、通信制御ユニット2、経路Eおよび他の車両のハンドセットという機器ネットワークシステムが構成される。
同様に、車内放送のオペレーションにおいては、車内マイク5、経路B、コンダクターパネル9、通信制御ユニット2、経路F、PAアンプ11およびスピーカ8という機器ネットワークシステムが、非常連絡のオペレーションにおいては、非常電話6、経路H、通信制御ユニット2、経路Dおよびハンドセット4という機器ネットワークシステムが、それぞれ構成される。図示していない他のオペレーションについても同様である。
これらの図1から図3から分かるように、この機器ネットワークシステムにおいては、複数のオペレーションに共通に使用される機器(例えば、通信制御ユニット2)と経路(例えば、経路C)が存在する。
逆に、他のオペレーションでは使用されず、特定の1つのオペレーションでしか使用されない単独使用機器(例えば、車内マイク5)や単独使用経路(例えば、経路B)も存在する。
本実施の形態では、この共通に使用される機器および経路、単独で使用される機器および経路があるということを故障箇所の診断に巧みに活用する。
本実施の形態の特徴として、この機器ネットワークシステムでいずれかのオペレーションが実行されたときに、各オペレーションに用いられる機器と経路とを示す情報と、そのオペレーションが正常に行われたか否かを示すOP成否情報(動作異常の有無データ)24とが、図3に示すような具体的な機器ネットワークシステムにおけるオペレーション毎の詳細なログ情報として、ログ3に克明に記録されるようになされている。
例えば、乗務員間連絡Aのオペレーションが実施されたときには、使用される機器がハンドセット4と、コンダクターパネル9と、通信制御ユニット2とであるということと、使用される経路が経路Aと、経路Cと、経路Eとであるということ、およびその乗務員間連絡Aのオペレーションが正常に行われたか否か(図3では故障が発生していて正常に行われなかった)というOP成否情報24とが、ログ情報としてログ3に記録される。他のオペレーションについても同様である。このうち、使用機器情報と使用経路情報とはオペレーション毎に決まっていることが多く、そのような場合には予めログ情報テーブルを用意し、このログ情報テーブルにログ3の内容を予め記録してもよい。また、OP成否情報24が新たに検出されたときにログ3に記録するようにしてもよい。
このように、それぞれの機器や経路毎の動作状態そのものを検出したり記録したりすることはないため、検出手段や記録手段を簡易なもので実現することができる。そして、機器ネットワークシステムの定期故障診断を行うとき、または故障に気づいて臨時に故障診断を行うときに、故障が生じている箇所を特定する方法として、このようにしてログ3に記録された使用機器情報22、使用経路情報23およびOP成否情報24を複数のオペレーションにわたって照合することによって故障の発生箇所を特定することができる。
次に、図4を参照しながら、機器ネットワークシステムの故障診断方法の動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態における機器ネットワークシステムの故障診断方法の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、機器ネットワークシステム内の機器の使用が開始された後、乗務員間連絡Aのオペレーションが実行される(S10)と、その乗務員間連絡Aの機器ネットワークシステムで用いられる機器がハンドセット4、コンダクターパネル9、通信制御ユニット2であることを知るための使用機器情報22と、使用された経路が経路A、経路C、経路Eであることを知るための使用経路情報23とがログ情報として記録されると共に、情報の伝達状態が通信制御ユニット2で判定されることによってそのオペレーションが正常に行われたか否かが検出されてOP成否情報24が記録される。これにより、乗務員間連絡Aのオペレーション用のログ情報(OPAデータ)が作成され、記憶される(S11)。
同様に、乗務員間連絡Bのオペレーション(S12)、車内放送のオペレーション(S14)、非常連絡のオペレーション(S16)の各オペレーションがなされると、それぞれに用いられる使用機器情報22および使用経路情報23とそれぞれのOP成否情報24がログ情報として記録され、図3に示すようにオペレーション毎のログ情報(例えば、OPAデータ、OPBデータ、OPCデータ、OPDデータ)が作成され、ログ3に記録される(S13、S15、S17)。他のオペレーションについても同様に、それぞれのオペレーションが実行される都度、オペレーション識別情報21、使用機器情報22、使用経路情報23およびOP成否情報24を含むログ情報が作成されてログ3に記録される。
なお、説明を容易にするために、図4では仮に4つのオペレーションが順次実行されるように記載しているが、このログ情報作成のルーチンは任意の周期で繰り返されていて、そのときに実行されているオペレーションについてだけログ情報の作成と記録が行われ、実行されていないオペレーションに関するステップはスキップされるようになされている。
また、図3に図示したログ情報では、乗務員間連絡Aのオペレーションに用いられる経路Aに、例えばケーブルの断線、コネクタの外れなどの異常があって、オペレーションの異常が検出されている場合を示している。この場合でも、この経路Aが故障しているという個別の故障状態自体はこの段階では検出する必要はなく、その故障データも作成されていない。
このようにして、機器ネットワークシステム内ではログ3にオペレーション毎のオペレーション識別情報21、使用機器情報22、使用経路情報23、OP成否情報24がログ情報として克明に記録される。
次に、このログ3のログ情報を用いて機器ネットワークシステムでの機器または経路の故障診断を行い、故障箇所を特定する方法について説明する。
この故障診断は、車両の日常的監視のために定期的に、例えば6時間毎に、行われる定期故障診断と、乗務員や整備員が故障に気づいて臨時に故障診断が行われる臨時故障診断とがある。
これらの故障診断が行われるタイミングは、図4に示したフローチャートにおける左半分のログ情報作成ルーチンの中で、定期故障診断のタイミングになったことが判断されたとき(S18)または乗務員や整備士によって臨時の故障診断を行うという指示が入力されたとき(S19)である。
ステップ(S18)およびステップ(S19)のいずれかで故障診断を行うと判断されると、故障診断を開始する命令が故障箇所特定部1から発せられ、図4中の右半分に示した故障診断ルーチンが開始される。
まず、故障箇所特定部1は、故障診断を行うために、ログ3からオペレーション毎のログ情報を取得する。すなわち、故障箇所特定部1は、ログ3からオペレーション識別情報21、使用機器情報22、使用経路情報23およびOP成否情報24を読み出す(S20)。
次に、故障箇所特定部1は、読み出されたログ情報中のOP成否情報24を参照して、各オペレーションが正常に行われているか否かが判断される(S21)。全てのオペレーションが正常に行われていて全てのOP成否情報24が「OK」であれば、故障箇所特定部1は、故障は発生していないと判定して診断を終了する。
一方、故障箇所特定部1は、いずれかのOP成否情報24に「NG」があってそのオペレーションが正常に行われていないことが分かった場合には、どこかに故障があると判断して、故障箇所特定ステップに進む。ここでは、乗務員間連絡AのOP成否情報24が「NG」であることが検出されるので、このオペレーション用の機器ネットワークシステムのどこかに故障があると判定され、その故障箇所の特定ステップに進む。
故障箇所特定ステップにおいて、まず、故障箇所特定部1は、ログ3から読み出したログ情報の中から、複数のオペレーションに共通に用いられる共通機器および共通経路のデータを照合する(S24)。図3に示すログ3の記録内容の例では、共通機器であるハンドセット4の使用機器情報22a、コンダクターパネル9の使用機器情報22b、通信制御ユニット2の使用機器情報22cおよび共通経路である経路Cの使用経路情報23b、経路Eの使用経路情報23cを照合する。そして故障箇所特定部1は、その共通の使用機器情報22a、22b、22cと使用経路情報23a、23b、22cの中で使用されている機器、経路が使用されている各オペレーションのOP成否情報24aを参照して、それらのオペレーションが正常に行われているか否かを判定する。
このとき、故障箇所特定部1は、乗務員間連絡A以外のオペレーションのOP成否情報24が全て「OK」でそれらのオペレーションが正常に行われていれば、これらに共通に使用されている共通機器のハンドセット4、コンダクターパネル9、通信制御ユニット2、および共通経路の経路C、経路Eは正常に動作している、すなわち故障していない、と判断する。従って、故障箇所特定部1は、故障箇所は乗務員間連絡Aのネットワークにのみ使用される単独使用機器または単独使用経路であると判断して、単独故障特定ステップに進む。
そして、単独故障特定ステップにおいて、故障箇所特定部1は、OP成否情報24が「NG」で正常動作していないオペレーションのログ情報を参照して使用機器情報22および使用経路情報23を抽出し、そのうちの正常である共通機器および共通経路を除外していく。すると、正常動作していないオペレーションのみに単独で使用されている機器・経路のみが残るので、故障箇所特定部1は、この単独使用機器・経路に故障があることを特定することができる(S23)。そして故障箇所特定部1は、制御パネルなどにこの特定した故障箇所を表示させる。
図3の例では、乗務員間連絡AのOP成否情報24が「NG」で正常動作をしていないので、まず、故障箇所特定部1は、乗務員間連絡A用の機器ネットワークシステムのログ情報OPAデータを参照して、使用機器情報22であるハンドセット4、コンダクターパネル9、通信制御ユニット2、および使用経路情報23である、経路A、経路C、経路Eを抽出する。そして、そのうちから正常である使用機器情報22a、22b、22cおよび使用経路情報23a、23b、23cの共通の機器、ハンドセット4、コンダクターパネル9、通信制御ユニット2、および共通経路、経路C、経路Eを除外していく。すると、乗務員間連絡Aのみに単独で使用される機器・経路として、経路Aの使用経路情報23aのみが残るので、この経路Aに故障があると判定することができる。
ただし、オペレーションによっては、単独使用機器・経路が複数あることもあるので、その場合は、この方法だけではそれらのうちのいずれが故障しているということまでは特定できないので、それらのうちのいずれかが故障していると特定するまでの絞り込みが行われることになる。これにより、故障箇所の範囲を絞り、故障箇所を特定しやすくすることができる。
例えば、図3のログにおいて車内放送のオペレーションのみが正常に行われていなくてそのOP成否情報24が「NG」になっている場合には、この車内放送に使用される単独使用機器・経路として、車内マイク5、PAアンプ11、スピーカ8、経路B、経路F、経路Gがあるため、これらのうちのいずれかが故障しているということまでの絞り込みが行われることになる。
この場合、図1に示すように、車両が複数両連結されていてそれらの機器ネットワークシステムが相互に結合されている場合には、別の車両を含むオペレーションをも活用することにより、故障箇所をさらに絞り込んで特定できることがある。
例えば、車内放送で使用する機器または経路が故障していた場合に、別の車両Yから発せられた車内放送が車両Xでも正常に放送された場合には、そのときに共通に使用されるPAアンプ11、スピーカ8、経路F、および経路Gは正常に動作していると判断されるのでこれらを故障特定対象から除外することができ、車内マイク5と経路Bのいずれかが故障していると特定することができる。
このように故障が疑われる単独使用機器・経路が複数ある場合には、さらに別の手段を併用することによって故障機器・経路を特定することになるが、本実施の形態によれば、多くの機器・経路の中から故障の可能性のあるものを容易に絞り込んで特定することができることにより、故障診断のための作業性を格段に向上することができる。
一方、故障箇所特定部1は、ステップ(S23)で複数のオペレーションに使用されている共通使用機器・経路に異常があると判定した場合には、共通故障特定ステップに進む。共通故障特定ステップでは、それぞれの共通使用機器・経路が使用されている複数のオペレーションのOP成否情報24を参照して、正常に動作していないオペレーションを探し出す。これにより、故障箇所特定部1は、共通使用機器・経路のうち、正常に動作していないオペレーションのみに共通に使用されているものがあれば、それが故障機器・経路であると判定することができる(S23)。
このように、故障箇所特定部1は、正常に動作していないオペレーションに使用されている共通使用機器・経路であっても、正常に動作しているオペレーションにも使用されているものは故障していないと判断できるので、故障対象から除外することができる。そして、故障箇所特定部1は、制御パネルなどにこの特定した故障箇所を表示する。
例えば、図3に示すログ3を記憶保持している車両において、ステップ(S21)で正常に動作していないオペレーションがあると判定され、かつ、ステップ(S22)で共通使用機器・経路に故障があると判定された場合で、乗務員間連絡A、乗務員間連絡Bおよび非常連絡の3つのオペレーションの動作が異常で、それらのOP成否情報24が「NG」であったとする。この場合には、故障箇所特定部1は、ステップ(S23)でログ情報を照合して、これらの3つのオペレーションのみに共通に使用されている共通機器は使用機器情報22aのハンドセット4のみであると判定することができるので、ハンドセット4が故障していると特定することができる。
他の、共通の使用機器情報22b、22cおよび使用経路情報23b、23cの場合にも、同様にして故障機器・経路を特定することができる。
なお、この場合にも、該当するが複数あることもあるので、その場合は、それらのうちのいずれかが故障しているということまでの絞り込みを行え、複数箇所に故障の発生している可能性のある共通使用機器・経路を特定することとなる。
例えば、乗務員間連絡Aと車内放送のオペレーションが正常に行われていない場合には、これら2つのオペレーションのみに共通に使用されている共通使用機器・経路として使用機器情報22bのコンダクターパネル9と使用経路情報23bの経路Cの2つがあるので、これらのうちのいずれかが故障していると特定されることになる。
このように、本実施の形態における車両用故障診断方法によれば、複雑な判定方法や信号処理を行う必要がなく、ログ3にオペレーション識別情報21、使用機器情報22、使用経路情報23およびOP成否情報24だけを記録しておけばよく、故障診断時に記録したオペレーション毎のログ情報を読み出して照合するだけで、故障の発生部分を容易に絞り込み、特定することができる。
また、故障の可能性がある機器あるいは経路が複数ある場合でも、それらのいずれかに異常が発生しているというところまで絞り込むことができるので、個別に調査する箇所を特定して少なくすることができ、故障診断を容易にすることができる効果を発揮できる。
また、車両X単独のログ3でなく、図1中に示したように、複数車両からなる編成の列車に共通の中央制御ユニット14とログ15を設け、複数車両の機器および経路の動作状態を共通のログ15に記録すれば、列車全体レベルで異常箇所の特定も容易にすることができる。例えば、車両Xの通信制御ユニット2が記憶保持しているログ3と車両Yの通信制御ユニット2が記憶保持しているログ3と車両Zの通信制御ユニット2が記憶保持しているログ3とを統合したログ15から故障箇所の特定を行うようにしてもよい。
以上のように本実施の形態における機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置によれば、従来のような複雑な判定方法や信号処理を行う必要がなく、ログ3に記録したオペレーション毎の機器および経路のデータを照合するだけで、機器ネットワークシステム内の故障の発生箇所を容易に絞り込み、特定することができる。これにより、機器以外の故障であっても故障の発生箇所の範囲の絞り込みが行われるため、検証作業の作業工数、検査時間を削減することができる。
なお、本実施の形態においては列車における通信ネットワークを例として説明したが、本発明は列車に限らず、バス、船舶、飛行機などの乗り物内に配備されたネットワーク上の機器またはその経路の故障診断にも応用可能である。
本発明によれば、複雑な判定方法や信号処理を行う必要がなく、ログに記録したオペレーション毎のデータを照合するだけで故障の発生箇所を特定しやすくすることができ、機器ネットワークシステムの故障診断方法および故障診断装置として有用なものである。
本発明の実施の形態における故障診断方法を実施するために使用する機器ネットワークシステムのブロック図 同故障診断方法を実施するために使用する機器ネットワークシステムに用いられる機器の関係図 同故障診断方法を実施するために使用するログの概要図 本発明の実施の形態における故障診断方法の流れを示すフローチャート
符号の説明
1 故障箇所特定部
2 通信制御ユニット
3,15 ログ
4 ハンドセット(ICS)
5 車内マイク(MIC)
6 非常電話(PEI)
7 無線機(RD)
8 スピーカ(SP)
9 コンダクターパネル(CP)
10 通信制御パネル(CCP)
11 PAアンプ(PA)
12 車内灯(LT)
13 電灯制御パネル(LCP)
14 中央制御ユニット
16 ネットワーク
21 オペレーション識別情報
22,22a,22b,22c 使用機器情報
23,23a,23b,23c 使用経路情報
24,24a オペレーション成否情報(OP成否情報)

Claims (6)

  1. 複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの、少なくとも1つの経路または機器を共通に使用して複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムの故障診断方法において、
    前記複数のオペレーションが行われる都度、そのオペレーションの動作異常の有無を検出した動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎にログに記録し、
    前記機器ネットワークシステムの故障箇所診断時に、前記ログに記録されているオペレーション毎の前記動作異常情報、前記使用機器情報および前記使用経路情報を前記ログから読み出し、前記複数のオペレーションの前記使用機器情報と前記使用経路情報とを照合することにより、前記複数のオペレーションに共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して、前記機器ネットワークシステム中の故障箇所を特定することを特徴とする機器ネットワークシステムの故障診断方法。
  2. 前記機器ネットワークシステムが、列車の複数の車両間で使用されることを特徴とする請求項1に記載の機器ネットワークシステムの故障診断方法。
  3. 前記機器ネットワークシステムが、少なくとも、車両の乗務員間連絡用の機器および経路と、車内放送用の機器および経路とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機器ネットワークシステムの故障診断方法。
  4. 複数の機器および経路を有する機器ネットワークシステムの、少なくとも1つの機器または経路を共通に使用して複数のオペレーションを行う機器ネットワークシステムの故障診断装置において、
    前記複数のオペレーションのいずれかが実行される都度、そのオペレーションの動作異常の有無を検出した動作異常情報と、そのオペレーションに使われる使用機器情報と使用経路情報とをオペレーション毎に記録するログと、
    前記機器ネットワークシステムの故障箇所診断のために、前記ログに記録されているオペレーション毎の動作異常情報、使用機器情報および使用経路情報を前記ログから読み出し、前記複数のオペレーションの使用機器情報と使用経路情報とを照合することにより、前記複数のオペレーションに共通に使用された機器および経路の動作異常の有無を検出して、前記機器ネットワークシステム中の故障箇所を特定する故障箇所特定部と、
    を備えたことを特徴とする機器ネットワークシステムの故障診断装置。
  5. 前記機器ネットワークシステムが、列車の複数の車両間で使用されることを特徴とする請求項4に記載の機器ネットワークシステムの故障診断装置。
  6. 前記機器ネットワークシステムが、少なくとも、車両の乗務員間連絡用の機器および経路と、車内放送用の機器および経路とを含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の機器ネットワークシステムの故障診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104615121A (zh) * 2014-12-04 2015-05-13 深圳市永达电子股份有限公司 一种列车故障诊断方法及***
CN116360388A (zh) * 2023-01-18 2023-06-30 北京控制工程研究所 基于图神经网络的性能-故障关系图谱的推理方法和装置

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