JP2009250303A - 動力伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異物の侵入を抑えることにより高い動作信頼性を提供する動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】動力伝達装置は、被駆動装置から突出するシャフト4と結合するボス部22と、ボス部22の周囲に環状に設けられたインナーリング23と、インナーリング23とボス部22とを繋ぐ連結部24とを備えるインナーハブ21と、インナーハブ21の外周側に配置された弾性部材26と、弾性部材26と一体に回転するプーリ1とを備え、連結部24には複数の円弧状の孔25aが所定の間隔をあけて環状に設けられる。動力伝達装置は、ボス部22又はインナーリング23の少なくとも一方に固定され、複数の円弧状の孔25aを軸方向から見えないように覆うカバー3を有し、カバー3には治具100が係合可能な治具係合部34を備える。
【選択図】図2
【解決手段】動力伝達装置は、被駆動装置から突出するシャフト4と結合するボス部22と、ボス部22の周囲に環状に設けられたインナーリング23と、インナーリング23とボス部22とを繋ぐ連結部24とを備えるインナーハブ21と、インナーハブ21の外周側に配置された弾性部材26と、弾性部材26と一体に回転するプーリ1とを備え、連結部24には複数の円弧状の孔25aが所定の間隔をあけて環状に設けられる。動力伝達装置は、ボス部22又はインナーリング23の少なくとも一方に固定され、複数の円弧状の孔25aを軸方向から見えないように覆うカバー3を有し、カバー3には治具100が係合可能な治具係合部34を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、トルクリミッタ機能を有する動力伝達装置に関するものであり、特にエンジン等の外部動力源からベルト等を介して運転される車両用空調装置の冷媒圧縮機に適用して好適な動力伝達装置に関するものである。
エンジン又は電動機等からベルト等を介して冷媒圧縮機に動力を伝達する動力伝達装置として特許文献1に記載されたものが知られている。この種の動力伝達装置には、冷媒圧縮機の回転軸がロックした場合に生じる過大トルクを遮断するトルクリミッタが通常設けられており、特許文献1に記載されたトルクリミッタは圧縮機の回転軸の細径部として形成されていて、前記細径部が過大トルクを受けたとき優先的に破断する構造となっている。
一方、トルクリミッタをハブの円盤状部分に設けた動力伝達装置も考えられ、そのような場合はハブの円盤状部分に貫通穴を開けることによって易破断部を形成している。図11及び図12はそのような動力伝達装置に、ハブ脱落防止板303を組みつけた状態を表す図である。図11は冷媒圧縮機のフロント側から見た図であり、図12は図11のC−C切断線による縦断面図である。図11および図12に記載の動力伝達装置は、ベルトが巻き掛けられるプーリ301と、プーリ301から冷媒圧縮機の回転軸304へトルクを伝達するハブ302とを具備している。ハブ302は、その中心のボス部322において回転軸304とスプライン嵌合し、さらに回転軸304にねじ込まれる固定ボルト309によって軸方向に固定される。ハブ302には3個の円弧状の穴325aとそれら穴の間の易破断部325bからなるトルクリミッタ部325が設けられており、ハブ302に過大なトルクが作用したときに前記トルクリミッタ部325の易破断部325bが破断してトルクの伝達経路を絶つように作られている。また、易破断部325bが破断したとき、ハブ302の外周側が脱落しないように、それの移動を抑える脱落防止板303がハブ302に固定されている。
ところで、ハブ302を回転軸に固定するために固定ボルト309を締め付けるとき、回転軸304及びハブ302の回転を止める必要があり、このために図4に示されるような回り止め治具100が用いられる。例えばボックスレンチ(不図示)を使って人力で固定ボルト309を締め付ける場合、ボックスレンチの先端部を回り止め治具100の中心穴104を通して固定ボルト309の頭部に装着する一方で、回り止め治具100の3本のピン102を脱落防止板303にトルク支持部として設けられた3個の穴334に挿入することにより、固定ボルト309の締め付けに伴って発生する回転力を回り止め治具100に支持させて、脱落防止板303及び従ってハブ302と回転軸304の回転を止めている。
図11及び図12に示したタイプの動力伝達装置では、脱落防止板303の3個の穴334からトルクリミッタ部325の3個の円弧状の穴325aを通してハブ302の内側の例えば軸受305あるいは回転軸の軸封鎖装置308へダスト及び水等の異物が浸入して、軸受305あるいは軸封装置308の故障を引き起こすおそれがあった。
本発明は、前述した従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、リミッタを形成する円弧状の孔から、内部への異物の侵入を抑えることにより高い動作信頼性を提供する動力伝達装置を実現することである。
本発明は、上記課題を達成するための技術的手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の動力伝達装置を提供する。
請求項1に記載された発明は、被駆動装置から突出するシャフトと結合するボス部と、前記ボス部の周囲に環状に設けられたインナーリングと、前記インナーリングと前記ボス部とを繋ぐ連結部とを備えるインナーハブと、前記インナーハブの外周側に配置された弾性部材と、前記弾性部材と一体に回転するプーリとを備える動力伝達装置であって、前記連結部には複数の円弧状の孔が所定の間隔をあけて環状に設けられ、前記ボス部又は前記インナーリングの少なくとも一方に固定され、前記複数の円弧状の孔を軸方向から見えないように覆うカバーを有し、前記カバーには治具が係合可能な治具係合部を備えることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、複数の円弧状の孔がカバーによって軸方向から見えないように覆われているので、該円弧状の孔を通してダスト及び水等の異物が内側に侵入することを抑えられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、カバーが、ボス部に固定された円筒部と、前記円筒部から径方向に延びるフランジ部とから構成され、治具係合部は、前記フランジ部に設けられている。これにより、カバーの円筒部をボス部に圧入する簡易な固定構造も可能になり、またフランジ部によって円弧状の孔を覆うことができる。
請求項2に記載の発明において、治具係合部は、前記フランジ部の軸方向端面に設けられた複数の凹部から構成でき、さらに、フランジ部の外周に設けられたものから構成してもよい。
請求項2ないし4のいずれかに記載の発明において、フランジ部は、前記複数の円弧状の孔よりも径方向外側に延び出している。これにより、複数の円弧状の孔がフランジ部によって軸方向から見えないように覆われる。
請求項6に記載の発明は、被駆動装置から突出するシャフトと結合するボス部と、前記ボス部の周囲に環状に設けられたインナーリングと、前記インナーリングと前記ボス部とを繋ぐ連結部とを備えるインナーハブと、インナーハブの外周側に配置された弾性部材と、弾性部材と一体に回転するプーリとを備える動力伝達装置であって、連結部には複数の円弧状の孔が所定の間隔をあけて環状に設けられ、ボス部又は前記インナーリングのいずれか一方に固定され、前記複数の円弧状の孔を軸方向から見えないように覆うカバーを有し、ボス部又は前記インナーリングの他方には、治具が系合可能な治具係合部を備えることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明によれば、複数の円弧状の孔がカバーによって軸方向から見えないように覆われているので、該円弧状の孔を通してダスト及び水等の異物が内側に侵入することを抑えられる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好適な第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明の動力伝達装置は、車両用空調装置の圧縮機に組み付けて用いるのに好適なものであり、以下の説明では、圧縮機に組み付けられたものとして説明するが、本発明の動力伝達装置は圧縮機以外の回転機器にも適宜利用可能である。図1は本発明の実施形態に係る動力伝達装置を圧縮機のフロント側から見た側面図であり、図2は図1のA−A切断線における縦断面図であり、図3は図2の中心部の拡大図である。
以下、本発明の好適な第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明の動力伝達装置は、車両用空調装置の圧縮機に組み付けて用いるのに好適なものであり、以下の説明では、圧縮機に組み付けられたものとして説明するが、本発明の動力伝達装置は圧縮機以外の回転機器にも適宜利用可能である。図1は本発明の実施形態に係る動力伝達装置を圧縮機のフロント側から見た側面図であり、図2は図1のA−A切断線における縦断面図であり、図3は図2の中心部の拡大図である。
本発明の動力伝達装置は、エンジンや電動機から駆動力を得る駆動側回転部材であるプーリ1と、プーリ1から圧縮機の回転軸4へトルクを伝達する被駆動側回転部材であるハブ2と、ハブ2に固定されたカバー3とを具備している。このプーリ1、ハブ2、及びカバー3は回転軸4に対して同軸に設けられている。
図2に示されるように、プーリ1は、その外周部に図示しないベルトが掛けられて動力を受けるリム部11と、軸受5を保持するために内周側で円環状に軸方向に延びる軸受保持部12と、リム部11と軸受保持部12とを連結するプーリ連結部13と、ハブ2を連結するために、プーリ連結部13から回転軸4の先端側に環状に突出した環状リブ部14とを有している。プーリ1は、圧縮機のケーシング6の一端側に設けられたボス部61に軸受5及びスリーブリング付き留輪7を介して回転可能に装着されている。このプーリ1は、好適には熱硬化性の合成樹脂で成形されており、通常はプーリ1、スリーブリング付き留輪7、及び軸受5はインサート成形により一体化している。また、ケーシング6と回転軸4は、軸封装置8によって密封されており、冷媒やオイル等が外部に漏れるのが防止される。
プーリ1の環状リブ部14の内周側にはハブ2と凹凸嵌合するための、本実施形態の場合、図1に示されるように、20個の円環状に配置された一連の凸部15が形成されている。
圧縮機の回転軸4の先端部は、ケーシング6から図2のフロント側へ突出しており、先端側から順に、スプライン軸として成形された先端軸部41、前記先端軸部41より小径の小径軸部42、及び先端軸部41より大径で平滑な表面を有し軸封装置が装着される基端軸部43を有している。
ハブ2は、インナーハブ21と、ゴム等の弾性材料から形成されたトルク伝達及び緩衝用の弾性部材26とから構成されている。インナーハブ21は、回転軸4の先端軸部41のスプライン軸に嵌合するスプライン穴22a及びこのスプライン穴22aより先端側に且つ大径に形成された凹部22bを中心に有するボス部22と、弾性部材26に結合される周壁であるリング部23と、前記ボス部22とリング部23との間に半径方向に延在してそれらを連結する円板状の連結部24とから形成されている。また、インナーハブの連結部24には、過大トルクが作用したとき力の伝達経路を遮断するトルクリミッタ部25が設けられており、このトルクリミッタ部25は、一つの円周上に約115度の角度的長さを有して等間隔に設けられた3つの円弧状穴25aと各円弧状穴25aの間に残された狭隘な領域である易破断部25bとから構成され、前記易破断部25bが、過大トルクを受けたときに剪断破壊される。
弾性部材26は、プーリ1の環状リブ部14の高さと概ね等しい厚さを有する比較的肉厚の円板状に形成され、中心にインナーハブ21に結合する中心穴を有し、外周部にはプーリ1の環状リブ部14の20箇所の凸部に凹凸嵌合するための20箇所の凹部27が形成されている。また弾性部材26は、本実施形態の場合接着によりインナーハブ21に結合されている。
ハブ2は、外周側でプーリ1と凹凸嵌合する一方で、中心側でスプライン穴22aが圧縮機回転軸4の先端軸部41のスプライン軸と凹凸嵌合することにより、プーリ1と回転軸4の間のトルクの伝達を可能にする。またハブ2は、回転軸4に装着されて、回転軸4の先端面から中心軸線に沿って形成された雌ねじ穴44に螺入される固定ボルト9によって締結される。このとき、ボス部22は、回転軸4の大径軸部が形成する肩部と、固定ボルト9に押さえられたスペーサ91とによって挟まれて軸方向に固定される。
カバー3は、インナーハブ21のボス部22の先端側に圧入により嵌着固定されるキャップ部31と、キャップ部31の端から半径方向外側に延びるフランジ部32とから形成されている。フランジ部32の外径はインナーハブ21のリング部23の内径より僅かに小であるように形成されており、従ってインナーハブ21のトルクリミッタ部25に形成された円弧状穴25aはフランジ部32によって覆われる。
また、カバー3のキャップ部31の中心には前記固定ボルト9の頭部との干渉を避けるため及び固定ボルト9を締め付けるボックスレンチ等の工具のための逃げ穴33が設けられており、またフランジ部32の外表面には等角度間隔で配置された3個の円形凹部34が形成されている。前記3個の円形凹部34は、フランジ部32のフロント側端面よりも一段低く形成された円形の凹部であり、ハブ2を回転軸4に装着して固定ボルト9で締結するときに、回転軸4の回転を止めるための回り止め治具100へトルクを支持させる治具係合部34として機能する。
回り止め治具100は、本発明の第1の実施形態の動力伝達装置を組み立てる際に用いられ、その正面図と左側面図を表す図4に示されるように、ほぼ円形の板状の本体部101と、その本体部101の一方の面から突出する3本の円柱状のピン102と、人の手で把持可能であるように本体部101から半径方向に延びるレバー部103と、本体プレートの中心に開けられた中心穴104とを有している。前記3本のピン102はカバー3に設けられた3個の円形凹部34に嵌合可能な寸法で形成及び配置されている。
図5は、一例としてボックスレンチ200で固定ボルト9を締め付ける場合を示した本実施形態の動力伝達装置の中心部及び回り止め治具100の縦断面図である。この図に示されるように、ボックスレンチ200の先端のボックス部201が回り止め治具100の中心穴104及びカバー3の逃げ穴33を通してボルトの頭部に装着される一方で、回り止め治具100の3本のピン102がカバー3に設けられた3個の円形凹部34に挿入される。これにより、固定ボルト9の締め付けに伴ってカバー3に伝えられる回転力はカバー3の3個の円形凹部34において回り止め治具100の3本のピン102に支持されるので、カバー3及び従ってハブ2と回転軸4の回転を止めることができる。また、本実施形態では、カバー3のキャップ部31とインナーハブ21のボス部22が圧入により結合されているが、その圧入部は、前述の固定ボルト9の締め付けに伴って生じる回転力を十分伝達できるように形成されている。
ところで、過大トルクが作用してトルクリミッタ部25の易破断部25bが破断した場合、ハブ2の外周側部分、より詳しくは易破断部25bより外周側の部分は、プーリ1との凹凸嵌合の摩擦力だけでプーリ1に保持されているため振動等により先端側へ移動して脱落し得るが、カバー3のフランジ部32は前述したとおりインナーハブ21のリング部23にほぼ達する大きさを有しているので、インナーハブ21の連結部24がカバー3のフランジ部32に当接するまでの僅かな距離の移動は許容されるものの、プーリ1からの脱落が阻止される。このように、本願実施形態のカバー3はハブ2の脱落防止機能を有している。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の動力伝達装置をそのフロント側から見た側面図である図6及び図6のB−B切断線による縦断面図の中心部の拡大図である図7を参照して説明する。第2の実施形態の動力伝達装置は、カバー3に設けられる治具係合部34の配置構成が異なっている点で第1の実施形態のものと異なっている。第2の実施形態のカバー3は、第1の実施形態のものと同様のキャップ部31及びフランジ部32を有している。但し、治具係合部34は、第1の実施形態のものとは異なり、それはフランジ部32の外周端縁から半径方向内側に切欠き状に形成された3個の半円形凹部34である。また、このカバー3に対応する回り止め治具100は、図4の3本のピン102の半径方向位置を外側にずらしたタイプのものを用いることが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態の動力伝達装置をそのフロント側から見た側面図である図6及び図6のB−B切断線による縦断面図の中心部の拡大図である図7を参照して説明する。第2の実施形態の動力伝達装置は、カバー3に設けられる治具係合部34の配置構成が異なっている点で第1の実施形態のものと異なっている。第2の実施形態のカバー3は、第1の実施形態のものと同様のキャップ部31及びフランジ部32を有している。但し、治具係合部34は、第1の実施形態のものとは異なり、それはフランジ部32の外周端縁から半径方向内側に切欠き状に形成された3個の半円形凹部34である。また、このカバー3に対応する回り止め治具100は、図4の3本のピン102の半径方向位置を外側にずらしたタイプのものを用いることが可能である。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の動力伝達装置は、カバー3に設けられる治具係合部34の配置構成が異なっている点で第1及び第2の実施形態のものと異なっている。第3の実施形態のカバー3は、前述の実施形態のものと同様のキャップ部31及び32を有しているが、図8に示されるように、治具係合部34として機能する互いに平行な一対の直線状の端縁をフランジ部32が有していることで異なっている。このカバー3に対応する回り止め治具100は、図4の3本のピン102に換えて、対向する平面部を有する一対の弓形断面形の棒を具備するものを利用可能である。
本発明の第3の実施形態の動力伝達装置は、カバー3に設けられる治具係合部34の配置構成が異なっている点で第1及び第2の実施形態のものと異なっている。第3の実施形態のカバー3は、前述の実施形態のものと同様のキャップ部31及び32を有しているが、図8に示されるように、治具係合部34として機能する互いに平行な一対の直線状の端縁をフランジ部32が有していることで異なっている。このカバー3に対応する回り止め治具100は、図4の3本のピン102に換えて、対向する平面部を有する一対の弓形断面形の棒を具備するものを利用可能である。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の動力伝達装置をその正面図である図9と、図9のC−C切断線による中心部の拡大縦断面図である図10を参照して説明する。第4の実施形態の動力伝達装置は、そのカバー203がインナーハブ221のリング部223に固定されることと、組立時にボス部222に回り止め治具(不図示)が係合することが前述の実施形態のものと異なっている。このため、カバー203はインナーハブ221のリング部223に圧入されて固定される寸法で形成された円筒部231と、連結部224に設けられた円弧状の穴225aを軸方向で見たとき覆うように前記円筒部231の端部から半径方向内側に延在するフランジ部232とから形成されている。また図9に示されるように、ボス部222は回り止め治具が係合可能な六角形状の治具係合部234をその外形部に有している。また、本実施形態の動力伝達装置の組立に適用される回り止め治具は、例えば六角スパナを利用することが可能である。
第4の実施形態の動力伝達装置をその正面図である図9と、図9のC−C切断線による中心部の拡大縦断面図である図10を参照して説明する。第4の実施形態の動力伝達装置は、そのカバー203がインナーハブ221のリング部223に固定されることと、組立時にボス部222に回り止め治具(不図示)が係合することが前述の実施形態のものと異なっている。このため、カバー203はインナーハブ221のリング部223に圧入されて固定される寸法で形成された円筒部231と、連結部224に設けられた円弧状の穴225aを軸方向で見たとき覆うように前記円筒部231の端部から半径方向内側に延在するフランジ部232とから形成されている。また図9に示されるように、ボス部222は回り止め治具が係合可能な六角形状の治具係合部234をその外形部に有している。また、本実施形態の動力伝達装置の組立に適用される回り止め治具は、例えば六角スパナを利用することが可能である。
(第5の他の実施形態)
第5の実施形態では、前述の第1〜第3の実施形態と同様にボス部に冠着されるカバーが用いられるが、そのカバーは治具係合部を備えず、替わりにインナーハブのリング部が治具係合部を備えている。リング部の治具係合部は、例えばリング部から半径方向内側に突起を設けること、又はリング部の内周側の形状を六角形等の多角形状に形成する等によって形成可能である。
第5の実施形態では、前述の第1〜第3の実施形態と同様にボス部に冠着されるカバーが用いられるが、そのカバーは治具係合部を備えず、替わりにインナーハブのリング部が治具係合部を備えている。リング部の治具係合部は、例えばリング部から半径方向内側に突起を設けること、又はリング部の内周側の形状を六角形等の多角形状に形成する等によって形成可能である。
1 プーリ
2 ハブ
3 カバー
4 回転軸
5 軸受
6 ケーシング
9 締結部材
25 トルクリミッタ部
25a 円弧状穴
25b 易破断部
34 治具係合部
2 ハブ
3 カバー
4 回転軸
5 軸受
6 ケーシング
9 締結部材
25 トルクリミッタ部
25a 円弧状穴
25b 易破断部
34 治具係合部
Claims (6)
- 被駆動装置から突出するシャフトと結合するボス部と、前記ボス部の周囲に環状に設けられたインナーリングと、前記インナーリングと前記ボス部とを繋ぐ連結部とを備えるインナーハブと、
前記インナーハブの外周側に配置された弾性部材と、
前記弾性部材と一体に回転するプーリと
を備える動力伝達装置であって、
前記連結部には複数の円弧状の孔が所定の間隔をあけて環状に設けられ、
前記ボス部又は前記インナーリングの少なくとも一方に固定され、前記複数の円弧状の孔を軸方向から見えないように覆うカバーを有し、
前記カバーには治具が係合可能な治具係合部を備えることを特徴とする動力伝達装置。 - 前記カバーは、前記ボス部に固定された円筒部と、前記円筒部から径方向に延びるフランジ部とから構成され、
前記治具係合部は、前記フランジ部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。 - 前記治具係合部は、前記フランジ部の軸方向端面に設けられた複数の凹部であることを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
- 前記治具係合部は、前記フランジ部の外周に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
- 前記フランジ部が、前記複数の円弧状の孔よりも径方向外側に延び出していることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の動力伝達装置。
- 被駆動装置から突出するシャフトと結合するボス部と、前記ボス部の周囲に環状に設けられたインナーリングと、前記インナーリングと前記ボス部とを繋ぐ連結部とを備えるインナーハブと、
前記インナーハブの外周側に配置された弾性部材と、
前記弾性部材と一体に回転するプーリと
を備える動力伝達装置であって、
前記連結部には複数の円弧状の孔が所定の間隔をあけて環状に設けられ、
前記ボス部又は前記インナーリングのいずれか一方に固定され、前記複数の円弧状の孔を軸方向から見えないように覆うカバーを有し、
前記ボス部又は前記インナーリングの他方には、治具が系合可能な治具係合部を備えることを特徴とする動力伝達装置。
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