JP2009249847A - 鉄筋連結構造および鉄筋連結用継手 - Google Patents

鉄筋連結構造および鉄筋連結用継手 Download PDF

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Abstract

【課題】 連結強度を確保しつつ軽量かつ安価な鉄筋連結構造を提供する。
【解決手段】
鉄筋連結構造は、筒状をなす継手10と、継手10に端部が挿入される第1鉄筋20および第2鉄筋6と、継手10に充填されるグラウト40とを備えている。継手10の一端部の内周には、小径をなす雌ねじ部11aが1〜2ピッチ分形成されている。第1鉄筋20はねじ鉄筋からなり、その端部は、継手10の雌ねじ部11aに螺合するとともに、この雌ねじ部11aから継手10の中央に向かって突出している。この第1鉄筋20の突出端部の外周面と継手10の内周面との間には、グラウト40を充填するための間隙Gが形成されている。第1鉄筋20はねじ結合とグラウト付着によって継手10に連結されている。第2鉄筋6はグラウト付着によって継手10に連結されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、2本の異形鉄筋をほぼ同軸をなして連結する構造、及びこの連結構造に用いられる継手に関する。
第1、第2の2本の異形鉄筋を連結する構造として、プレキャストコンクリート製柱(PC柱)を下方構成部材に接合する場合に用いられる連結構造がある。
PC柱は、複数の筒状継手と複数の第1鉄筋をコンクリートに埋め込むことにより構成されている。これら継手はコンクリートの下端部に配置され、その内部空間の上部には第1鉄筋の端部が入り込んでいる。継手下端の鉄筋挿入口はコンクリートの下端面に開口している。継手の上下端部には同方向を向く第1、第2の穴が形成されており、これら第1、第2の穴は、コンクリート壁面に開口する第1、第2通路にそれぞれ連なっている。
上記PC柱を下方構成部材に建て込む際には、下方構成部材から突出する第2鉄筋をPC柱の継手の内部空間の下部に挿入するようにして、PC柱を下方構成部材に載せ、この状態で、上記第2通路からグラウトを注入することにより、継手にグラウトを充填するようになっている。
上記のようにして、PC柱の第1鉄筋と下方構成部材の第2鉄筋が、継手およびグラウトを介して連結されるようになっている。
特許文献1では、PC柱は次のようにして製造される。上記継手の一端部内周に環状のシール材が取り付けられており、上記第1鉄筋の一端部がこのシール材を挿通して継手の内部空間の半分まで入り込んだ状態で、上記コンクリートを打設する。
特許文献1のPC柱の接合構造では、第1、第2鉄筋と継手はグラウト材の付着だけに依存して連結されている。
特許文献2に示すPC柱の接合構造では、第1、第2の鉄筋はねじ鉄筋からなる。継手は上端部に小径の雌ねじ部を有し、この雌ねじ部に第1鉄筋の端部を螺合するようになっている。継手の下端部には上記雌ねじ部より径の大きな鉄筋挿入口が形成されており、第2鉄筋の上端部をこの鉄筋挿入口から挿入し、上記雌ねじ部の近傍まで入り込ませている。グラウト充填に関しては特許文献1と同様である。
他方、PC柱ではなく梁主筋同士を連結する場合には、特許文献3,4に開示されている連結構造が用いられる。詳述すると、継手の両端部内周にシール部材を装着する。次に、第1,第2鉄筋を、このシール部材を挿通するようにして、継手の内部空間に挿入する。継手の両端部周壁には上記シール材に隣接して互いに同方向を向く第1、第2の穴が形成されており、第1穴からグラウトを注入し、第2穴からグラウトを排出させ、この排出によりグラウト充填を確認するようになっている。
特開2003−113644号公報 特開2007−23629号公報 特開平9−144213号公報 特開平9−189097号公報
特許文献1,3,4の鉄筋連結構造では、2本の鉄筋と継手の連結をグラウトにのみ依存するので、グラウトが充填される継手の内部空間を長くしてグラウトと鉄筋、継手との付着強度を確保する必要があり、その結果、継手が長く重くなり、コストの増大を招く。
特許文献2では、第1鉄筋と継手がねじ結合により連結され、第2鉄筋だけが継手とグラウトを介して連結されるため、特許文献1等に比べて継手の長さを短くできる。しかし、上記第1鉄筋と継手とはねじ結合だけで連結するため、ねじ結合を強固にすることが求められる。そのため、雌ねじ部のピッチ数を多くする必要があり、またロックナットによる締め付けや雌ねじ部と第1鉄筋との間への充填材の注入等が必要であり、特許文献1に比べてコスト低減を図ることができない。
また、特許文献2では、上記第1,第2穴をPC柱壁面に向ける必要がある。しかし、第1鉄筋と継手は上記のように固定されており、PC柱製造工程においてコンクリート打設前に継手の角度調節をすることができず、第1,第2穴の位置調節ができないので不便である。また、第1鉄筋と継手がコンクリート打設前に固定されていない場合でも、継手の角度調節をすると、継手の雌ねじ部と第1鉄筋との螺合長さが変化し、連結強度に悪影響を与えてしまう。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、筒状をなす継手と、この継手に端部が挿入されて互いに略同軸をなす第1,第2の2本の鉄筋と、継手の内部空間に充填されたグラウトとを備え、上記2本の鉄筋を、上記継手およびグラウトを介して連結するようにした鉄筋連結構造において、上記継手の少なくとも一端部の内周には、小径をなす雌ねじ部が形成され、さらに上記継手の一端部周壁には上記雌ねじ部より継手の中央寄りに、グラウトの注入または排出に提供される第1穴が形成され、上記継手の他端部周壁には上記グラウトの注入または排出に提供される第2穴が形成され、上記第1鉄筋はねじ鉄筋からなり、その端部は、上記継手の雌ねじ部に螺合するとともにこの雌ねじ部から継手の中央に向かって突出し、この第1鉄筋の突出端部の外周面と継手の内周面との間には、グラウトを充填するための間隙が形成され、上記第1穴がこの第1鉄筋の突出端部の外周面に対峙し、上記第2穴が上記第2鉄筋の端部外周面に対峙することを特徴とする。
上記構成によれば、少なくとも第1鉄筋はねじ結合とグラウト付着の2つの手段で継手に連結されるので、グラウトだけで第1、第2鉄筋を連結する場合に比べて、継手の長さを短くすることができ、軽量化、コスト低減を図ることができる。また、ねじ結合だけの場合に比べて、ねじ結合での強固な連結を必要とせず雌ねじ部のピッチ数を少なくすることができるので、コスト低減を図ることができる。さらに、継手の角度を調節しても雌ねじ部と第1鉄筋との螺合長さは変わらず、連結強度に悪影響を与えることはない。
好ましくは、上記雌ねじ部が、1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の範囲で形成されている。1ピッチ以上あれば継手の雌ねじ部と第1鉄筋の螺合を確保でき、2ピッチ以下であれば、雌ねじ部のピッチ数の削減効果を享受できる。
好ましくは、上記第1穴が上記雌ねじ部に隣接して形成され、上記継手の他端部には、上記雌ねじ部より径の大きな鉄筋挿入口が形成され、上記第1鉄筋の継手に対する挿入長さが上記第2鉄筋の継手に対する挿入長さより短い。
この構成によれば、特にPC柱の建て込みに好適である。
好ましくは、上記継手の両端部の内周には、継手の他の部位より小径をなす雌ねじ部が形成され、上記第1、第2鉄筋がともにねじ鉄筋からなり、上記雌ねじ部に螺合されており、これら雌ねじ部にそれぞれ隣接して上記第1,第2穴が形成され、第1穴がグラウト注入のために提供され、第2穴がグラウト排出のために提供される。
この構成によれば、第1、第2鉄筋ともねじ結合とグラウト付着を介して継手に連結するため、継手をさらに短くし、軽量化、コスト低減を図ることができる。この構成は、例えば梁主筋等の水平に延びる鉄筋の連結に好適である。
好ましくは、上記継手の周壁には第1鉄筋、第2鉄筋に対応してボルトがねじ込まれており、このボルトの先端が第1、第2鉄筋の外周面を押し付けている。これによれば、鉄筋連結強度をさらに高めることができる。
さらに本発明は、筒状をなす鉄筋連結用継手であって、一端部内周に1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の雌ねじ部が形成され、この雌ねじ部の内径は他の部位の内径より小さく、他端部に上記雌ねじ部より径の大きな鉄筋挿入口が形成され、上記雌ねじ部に隣接する一端部周壁にグラウトを注入または排出するための第1穴が形成され、他端部周壁にグラウトを注入または排出するための第2穴が形成されていることを特徴とする。
この継手を用いたプレキャストコンクリート製柱では、継手が上記雌ねじ部を上にしてコンクリートの下端部に埋め込まれ、継手の鉄筋挿入口が上記コンクリートの下端面に開口し、上記第1,第2の穴が同方向を向き、これら第1、第2の穴に、コンクリート壁面に開口する第1、第2通路がそれぞれ連なっている。
さらに本発明は、筒状をなす鉄筋連結用継手であって、両端部内周に1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の雌ねじ部が形成され、これら雌ねじ部の内径は他の部位の内径より小さく、これら雌ねじ部に隣接する周壁にはグラウトを注入するための第1穴とグラウトを排出するための第2穴が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、軽量化、コスト低減を図ることができる鉄筋連結構造および鉄筋連結用継手を提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1、図2は、本実施形態で用いられる略円筒形状(筒形状)の継手10を示す。この継手10の一端部は、その端面から所定長さにわたって小径をなし、この小径部11の内周に雌ねじ部11aが形成されている。この雌ねじ部11aは継手10の軸線と同軸をなし、完全なねじ山断面を有する部分が1ピッチ分〜2ピッチ分の範囲で形成されている。
上記雌ねじ部11aの内径は、継手10の他の部位の内径より小さい。継手10は、上記雌ねじ部11aと反対側の他端において、雌ねじ部11aより径の大きな鉄筋挿入口12を有している。
上記継手10の一端部周壁には、雌ねじ部11に隣接し、雌ねじ部11より継手11の中央寄りに、凸部13が形成されている。この凸部13は継手10の外周面から径方向、外方向に突出しており、この凸部13に第1穴13aが形成されている。
上記継手10の他端部(小径部11と反対側の端部)の周壁には、継手10の他端面から少し隔てた位置において、凸部14が形成されている。この凸部14は、継手10の外周面から径方向、外方向に突出しており、この凸部14に第2穴14aが形成されている。この第2穴14aは第1穴13aと同方向を向き、周方向位置が一致している。すなわち、継手10の軸方向から見た時、第1穴13aと第2穴14aは重なっている。
上記継手10の内周には、その軸方向中心より雌ねじ部11aへ所定距離偏倚した位置に、径方向、内方向に突出するストッパ15が形成されている。本実施形態ではストッパ15は径方向に対峙して一対形成されている。
上記継手10の内部空間において、上記ストッパ15と継手10の一端面(雌ねじ部11a側の端面)との間が、後述する第1鉄筋20が挿入される第1空間部S1として提供され、上記ストッパ15と継手10の他端面(鉄筋挿入口12側の端面)との間が、後述する第2鉄筋6を挿入するための第2空間部S2として提供される。第1空間部S1は第2空間部S2より短い。
上記継手10の雌ねじ部11aを除く部位では、上記ストッパ15を形成した箇所を含む所定領域で内径が最小であり、その両側に向かって増大している(周壁の肉が薄くなっている)。上記第1空間部S1において、上記継手10の薄肉部の内周には複数の環状のリブ16が軸方向に間隔をおいて形成されている。同様に、上記第2空間部S2において、上記継手10の薄肉部の内周にも複数の環状のリブ17が軸方向に間隔をおいて形成されている。
図3はプレキャストコンクリート製の柱1(以下、PC柱と称す)を示す。このPC柱1は、例えば断面が四角形をなすコンクリート30内に、複数のねじ鉄筋からなる主筋としての第1鉄筋20と、前述した形状をなす複数の継手10とを埋め込むことにより、構成されている。
上記PC柱1の製造について簡単に説明する。複数の第1鉄筋20とそれを取り巻くフープ筋(図示しない)とで、鉄筋籠を構築し、それと相前後して第1鉄筋20の一端部に上記継手10を取り付ける。すなわち、継手10の雌ねじ部11aに第1鉄筋20の一端部を螺合させ、その端面が上記ストッパ15に当たるまで又はその近傍位置に至るまでねじ込む。その結果、第1鉄筋20の一端部は継手10の内部空間のうち第1空間部S1に入り込む。
第1鉄筋20において上記雌ねじ部11aから継手10の中央に向かって(ストッパ15に向かって)突出した端部と継手10の内周との間には、後述するグラウト40が充填される間隙Gが形成される。雌ねじ部11aに隣接した第1穴13aは第1鉄筋20の突出端部の外周面に対峙する。
さらに上記継手10の第1穴13aおよび第2穴14aにパイプ31,32の一端部を差し込んだ状態で、コンクリート30を打設する。この際、継手10の鉄筋挿入口12およびパイプ31,32の他端開口は、型枠装置(図示しない)によって塞がれている。
上記第1鉄筋20と継手10の雌ねじ部11aとはピッチ数は少ないものの螺合関係を有しているので、特にシールをしなくても両者の間からコンクリート30が継手10内に入り込むことはない。
上記PC柱1を建て込む際には、PC柱1を鉛直に吊り下げる。この状態で、継手10と第1鉄筋20は鉛直をなし、コンクリート30の壁面から所定距離隔てて内側に配置されている。第1鉄筋20の下端は、コンクリート30の下端面30aから所定距離奥に位置している。図示しないが、第1鉄筋20の上端部はコンクリート30の上端面から突出している。
継手10の鉄筋挿入口12は、コンクリート30の下端面30aに開口している。パイプ31,32の内部空間はそれぞれグラウトが通る第1通路31a,第2通路32aとして提供され、PC柱1の壁面に開口している。継手10の内部空間は継手10の鉄筋挿入口12および第1通路31a,第2通路32aを介して外部と連なっている。
図4に示すように、上記PC柱1は下方構成部材2に接合される。この下方構成部材2は、例えば図示しない下階のPC柱と梁の仕口部に打設されたコンクリート5からなり、下部PC柱の主筋としての第2鉄筋6の上端部がこのコンクリート5の上面5aから突出している。この第2鉄筋6はねじ鉄筋または他の異形鉄筋からなる。
PC柱1の接合作業について順を追って説明する。まず、下方構成部材2のコンクリート5の上面5aにレベル(目地幅)設定用のスペーサ(図示しない)を置く。次に、PC柱1を吊り下げてこのスペーサに載せる。この際、下方構成部材2の第2鉄筋6の上端部が、PC柱1の継手10の内部空間の第2空間部S2に収容され、PC柱1の第1鉄筋20の下端部と僅かな間隙を介してほぼ一直線上に対峙する。上記スペーサにより、PC柱1の下端面30aと下方構成部材2の上端面5aとの間に高さ2cm程度の目地空間7が形成される。
次に、上記目地空間7の周縁部を塞ぐように型枠8を設ける。次に、特定の1つの継手10の第2通路32aにノズルを差し込んでグラウト40を注入する。このグラウト40は目地空間7を満たした後、継手10の第2空間部S2を満たし、さらにその上の第1空間部S1における間隙Gを満たした後、排出口31aを通り、第1通路31aから外部に漏れ出る。なお、他の継手10では最初に第2通路32aからグラウト40が漏れ出るので、栓をする。全ての継手10の第1通路31aからグラウト40が漏れたことを確認した後でグラウト注入作業を終了する。
上述したようにして、PC柱1の第1鉄筋20と下方構成部材2の第2鉄筋6が継手10およびグラウト40を介して連結され、ひいてはPC柱1と下方構成部材2の接合がなされる。
上記第1鉄筋20と第2鉄筋6の連結構造において、第1鉄筋20はねじ結合とグラウト付着の2つの手段で継手10に連結されるので、グラウト40だけで連結する場合に比べて、第1空間部S1の長さを短くすることができ、これにより継手10の軽量化、コスト低減を図ることができる。
また、PC柱1の製造工程において、第1穴13aと第2穴14aの位置合わせのために継手10の角度を調節しても、雌ねじ部11aと第1鉄筋20との螺合長さは変わらず、連結強度に悪影響を与えることはない。
上記PC柱1は上下逆にして建て込まれる場合もある。この場合、継手10がPC柱1の上端部に位置し、上階のPC柱から延びる第2鉄筋を収容してグラウトの充填を行う。この場合、特定の継手10の第1穴13aがグラウト注入のための穴として提供される。
以下、本発明の他の実施形態について説明する。これら実施形態において先行する実施形態に対応する構成部には同番号を付してその詳細な説明を省略する。
図5に示す第2実施形態は、梁主筋としての第1鉄筋51と第2鉄筋52を継手10Aとグラウト(図示しない)を用いて連結する構造である。これら鉄筋51,52はねじ鉄筋からなる。
継手10Aは、その両端部が小径部11をなし、この小径部11の内周に雌ねじ部11aが形成されている。この雌ねじ部11aのピッチ数は第1実施形態と同様に1〜2である。継手10Aの他の部位の内径は雌ねじ部11の内径より大きい。
継手10Aの両端部周壁には、雌ねじ部11aに隣接して第1穴13aと第2穴14aが形成されている。継手10Aの内部空間において、鉄筋51,52の端部を収容するための空間部S1’,S2’は等しい長さを有している。
上記第2実施形態では、第1鉄筋51と第2鉄筋52の端部を、継手10の両端部の雌ねじ部11aにそれぞれねじ込み、継手10の中央近傍まで入り込ませ、その端面同士を狭い間隔をおいて対峙させる。この状態で、第1穴13aからグラウトを注入し、第2穴14aから排出されるのを確認して、注入作業を終了する。その結果、継手10Aの内部空間にグラウトが充填される。なお、鉄筋51が継手10の両端部でねじ結合されているので、継手10の両端からのグラウトの漏れを防止ないしは最小限に抑えることができる。
上記第2実施形態では、第1鉄筋51、第2鉄筋52とも、ねじ結合とグラウト付着を介して継手10Aに連結するため、グラウトだけで連結する場合に比べて継手10Aを短くし、軽量化、コスト低減を図ることができる。
図6に示す第3実施形態は、第2実施形態の継手10Aにボルト60を付加したものである。このボルト60は継手10Aの中央から離れた左右2箇所において継手10Aの周壁にねじ込まれている。このボルト60の周方向位置は穴13a,14aと一致する。これらボルト60を対応する鉄筋51,52の端部外周面に押し付けることにより、鉄筋51,52の連結強度を高めることができる。なお、継手10aの内周には上記ボルト60と径方向に対峙する位置に、鉄筋51,52を受けるための受け凸部19が形成されている。
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様を採用可能である。
例えば、図5、図6の実施形態において、継手の一端部に雌ねじ部を形成し、他端部は雌ねじ部より大径の装着口にし、この装着口にしてシール材を装着してもよい。この場合、一方の鉄筋はねじ結合とグラウト付着の両方によって継手に連結されるが、他方の鉄筋はグラウト付着のみで継手に連結される。
本発明の第1実施形態をなす鉄筋連結構造に用いられる継手の縦断面図である。 (A)は図1においてA方向から見た正面図であり、(B)は図1においてB−B線に沿う横断面図である。 同継手とこの継手の一端部に連結された第1鉄筋とを含むプレキャストコンクリート柱の要部断面図である。 同プレキャストコンクリート柱を下方構成部材の上面に接合した状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る鉄筋連結構造の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る鉄筋連結構造の縦断面図である。
符号の説明
1 プレキャストコンクリート柱
2 下方構成部材
6 第2鉄筋
10,10A 継手
11a 雌ねじ部
12 鉄筋挿入口
13a 第1穴
14a 第2穴
20 第1鉄筋
40 グラウト
51 第1鉄筋
52 第2鉄筋
60 ボルト

Claims (7)

  1. 筒状をなす継手と、この継手に端部が挿入されて互いに略同軸をなす第1,第2の2本の鉄筋と、継手の内部空間に充填されたグラウトとを備え、上記2本の鉄筋を、上記継手およびグラウトを介して連結するようにした鉄筋連結構造において、
    上記継手の少なくとも一端部の内周には、小径をなす雌ねじ部が形成され、さらに上記継手の一端部周壁には上記雌ねじ部より継手の中央寄りに、グラウトの注入または排出に提供される第1穴が形成され、上記継手の他端部周壁には上記グラウトの注入または排出に提供される第2穴が形成され、
    上記第1鉄筋はねじ鉄筋からなり、その端部は、上記継手の雌ねじ部に螺合するとともにこの雌ねじ部から継手の中央に向かって突出し、この第1鉄筋の突出端部の外周面と継手の内周面との間には、グラウトを充填するための間隙が形成され、上記第1穴がこの第1鉄筋の突出端部の外周面に対峙し、上記第2穴が上記第2鉄筋の端部外周面に対峙することを特徴とする鉄筋連結構造。
  2. 上記雌ねじ部が、1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の範囲で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋連結構造。
  3. 上記第1穴が上記雌ねじ部に隣接して形成され、上記継手の他端部には、上記雌ねじ部より径の大きな鉄筋挿入口が形成され、上記第1鉄筋の継手に対する挿入長さが上記第2鉄筋の継手に対する挿入長さより短いことを特徴とする請求項1または2に記載の鉄筋連結構造。
  4. 上記継手の両端部の内周には、継手の他の部位より小径をなす雌ねじ部が形成され、上記第1、第2鉄筋がともにねじ鉄筋からなり、上記雌ねじ部に螺合されており、
    これら雌ねじ部にそれぞれ隣接して上記第1,第2穴が形成され、第1穴がグラウト注入のために提供され、第2穴がグラウト排出のために提供されることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄筋連結構造。
  5. 上記継手の周壁には第1鉄筋、第2鉄筋に対応してボルトがねじ込まれており、このボルトの先端が第1、第2鉄筋の外周面を押し付けていることを特徴とする請求項4に記載の鉄筋連結構造。
  6. 筒状をなす鉄筋連結用継手であって、一端部内周に1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の雌ねじ部が形成され、この雌ねじ部の内径は他の部位の内径より小さく、他端部に上記雌ねじ部より径の大きな鉄筋挿入口が形成され、上記雌ねじ部に隣接する一端部周壁にグラウトを注入または排出するための第1穴が形成され、他端部周壁にグラウトを注入または排出するための第2穴が形成されていることを特徴とする鉄筋連結用継手。
  7. 筒状をなす鉄筋連結用継手であって、両端部内周に1ピッチ分以上、2ピッチ分以下の雌ねじ部が形成され、これら雌ねじ部の内径は他の部位の内径より小さく、これら雌ねじ部に隣接する周壁にはグラウトを注入するための第1穴とグラウトを排出するための第2穴が形成されていることを特徴とする鉄筋連結用継手。
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