JP2009248810A - 変速機構の状態判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトレバーの位置を検出するセンサを設けずに、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別することができる変速機構の状態判定装置を提供する。
【解決手段】ECU10は、算出した現状変速段と要求変速段とが等しいか否かを判定し(ステップS13)、現状変速段と要求変速段とが異なる場合は、クラッチ継合状態を判定する(ステップS14)。そしてECU10は、クラッチが継合されていると判定されたときは、車速の変化とエンジン回転数の変化との相関関係に基づいて変速機構のニュートラル判定が実行され(ステップS16)、ニュートラル状態でないと判定した場合、要求変速段を表示装置に表示するよう制御(ステップS18)して、変速指示表示を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、変速機構の状態判定装置に関し、特に、手動操作に応答して変速する変速機構の状態判定装置に関する。
一般に、車両に搭載される変速機構の構成としては、摩擦継合要素を油圧制御回路によって切り替えて自動で最適な変速段を形成する自動変速機、いわゆるオートマチックトランスミッションや、運転者の手動操作に応答して所望の変速段を形成する手動変速機、いわゆるマニュアルトランスミッションが知られている。
このように、従来の自動変速機にあっては、変速線図等に基づいて最適な変速段が形成されるようになっており、一方、手動変速機にあっては、運転者の意思に沿った変速段が形成されるようになっている。
しかしながら、従来の手動変速機であっても、車両の運転状態によっては、最適な変速段に切り替えるように指示する必要があるため、走行中に最適なシフト位置を表示可能にする最適シフト位置表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された表示装置は、クラッチが継合されている状態で、センサにより検出された車速とエンジン回転数とから予め定められたデータマップにより現在の変速段を算出し、さらにエンジン負荷量とエンジン回転数とから予め定められたデータマップにより最適な変速段を算出して、現在の変速段と最適な変速段とが一致しない場合に最適な変速段、すなわち最適なシフト位置を表示装置等に表示するよう構成されている。
この構成により、特許文献1に記載された表示装置は、シフト位置センサを用いずに、現在の変速段を算出し、エンジン負荷量、エンジン回転数、データマップから最適な変速段を求め、この最適な変速段を表示することができる。
特開昭59−2934号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているシフト位置表示装置は、車速、エンジン回転数およびエンジン負荷量とに基づいてデータマップを参照して現在の変速段や最適な変速段を算出しているため、何れの変速段をも形成しないニュートラル状態であるか否かを判別することはできないという問題があった。
この結果、例えば変速機構の状態がニュートラル状態に移行した際に、エンジン回転数が変化すると、データマップにより求められる現在の変速段を誤って算出してしまうことがあり、表示装置等に表示する最適な変速段をも誤って算出してしまう場合があった。
特に、運転者が変速を行う際に、シフトレバーの位置を一旦ニュートラル位置に操作して、クラッチを継合しアクセルを踏むというダブルクラッチの操作においては、エンジン回転数が変化するため、何れの変速段でもないニュートラル状態であるにもかかわらず、現在の変速段や最適な変速段を誤って算出してしまい、最適な変速段を誤って表示してしまう場合があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、シフトレバーの位置を検出するセンサを設けずに、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別することができる変速機構の状態判定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る変速機構の状態判定装置は、上記目的達成のため、(1)車両に搭載され、内燃機関の出力軸からの回転を手動操作に応答して変速する変速段を有し、前記内燃機関から前記変速段を介して駆動輪に動力を伝達する第1の状態と、前記内燃機関から前記変速段を介して駆動輪に動力を伝達するのを遮断する第2の状態との間で移行可能な変速機構において、前記第1の状態および第2の状態のうち何れの状態であるかを判定する変速機構の状態判定装置であって、前記内燃機関の出力軸の回転数の変化を算出する回転数変化算出手段と、前記車両の速度の変化を算出する車速変化算出手段と、前記回転数変化算出手段により算出された前記回転数の変化と前記車速変化算出手段により算出された前記速度の変化との相関関係の有無を判定する相関関係判定手段と、前記相関関係判定手段によって相関関係を有すると判定された場合に前記第1の状態と判定し、前記相関関係判定手段によって相関関係を有しないと判定された場合に前記第2の状態と判定する状態判定手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、回転数の変化と速度の変化との相関関係を有するとして状態判定手段が第1の状態であると判定した場合には、内燃機関の出力軸と駆動輪とが何れかの変速段により接続されている駆動状態であることを判別することができる。一方、回転数の変化と速度の変化との相関関係を有しないとして状態判定手段が第2の状態と判定した場合には、内燃機関の出力軸と駆動輪とが接続されていないニュートラル状態であることを判別することができる。この結果、シフトレバーの位置を検出するセンサを設けずに、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別することができる。
上記(1)に記載の変速機構の状態判定装置において、(2)前記相関関係判定手段は、前記回転数変化算出手段により算出された前記出力軸の回転数の増減方向と前記車速変化算出手段により算出された前記車両の速度の増減方向とが互いに逆方向である場合に相関関係を有しないと判定することを特徴とする。
この構成により、出力軸の回転数の増減方向と車両の速度の増減方向との相関関係の有無に基づいて変速機構が第1の状態および第2の状態のうち何れの状態であるかを正確に判定できる。したがって、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別する精度を向上することができる。
上記(1)または(2)に記載の変速機構の状態判定装置において、(3)前記状態判定手段により前記第1の状態と判定されたときに、前記車両の走行状態および変速線図から算出された要求変速段と、前記回転数および前記速度から算出される前記変速機構の現状変速段とを比較して、前記要求変速段と前記現状変速段とが異なる場合に、前記要求変速段を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成により、状態判定手段により前記第1の状態と判定され、かつ、要求変速段と現状変速段とが異なる場合には、表示手段によって要求変速段を表示することができる。したがって、運転者に対して、要求変速段への変速を指示することができる。
本発明によれば、シフトレバーの位置を検出するセンサを設けずに、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別することができる変速機構の状態判定装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両のパワートレインを示す概略構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る手動変速機の概略構成を示す骨子図である。
なお、本実施の形態においては、本発明に係る変速機構の状態判定装置をFF(Front engine Front drive)車両に適用した場合について説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、車両1は、内燃機関としてのエンジン2と、手動変速機構3と、クラッチ4と、ディファレンシャルギヤ6と、ドライブシャフト7R、7Lと、駆動輪としての前輪8R、8Lと、ECU(Electronic Control Unit)10と、を主に備えている。
エンジン2は、図示しないインジェクタから噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、内燃機関の出力軸に相当するクランクシャフト15(図2参照)が回転させられる。
手動変速機構3は、入力軸がクラッチ4を介してエンジン2のクランクシャフト15に連結され、一方、その出力軸が後述するディファレンシャルギヤ6や、ドライブシャフト7R、7Lを介して前輪8R、8Lに連結されている。手動変速機構3は、手動によるシフトレバー22の操作により選択された変速段に応じて、クランクシャフト15の回転数を所望の回転数に変速してドライブシャフト7R、7L等にエンジン2からの駆動力を伝達するようになっている。したがって、シフトレバー22の操作により複数の変速段の中から1の変速段を選択することができ、所望の変速比でエンジン2からの動力を前輪8R、8Lに伝達可能となる。また、シフトレバー22と手動変速機構3とは、例えば、プッシュプルケーブル等のコントロールケーブルを介して接続され、例えば、シフトレバー22が1速段に対応する位置に移動されると、手動変速機構3において1速段に対応する変速段が形成される。
クラッチ4は、例えば乾式単板式の摩擦クラッチにより構成され、図示しないクラッチシリンダと油圧回路とを介してクラッチペダル26に接続されている。クラッチ4は、運転者によりクラッチペダル26が踏み込まれて、クラッチシリンダにより油圧回路の油圧が上昇させられると、エンジン2と手動変速機構3との間が動力を遮断する遮断状態となるように作動する。また、クラッチ4は、運転者によってクラッチペダル26の踏み込みを解除されて、エンジン2と手動変速機構3との間が動力を伝達する伝達状態となるように作動する。クラッチペダル26には、クラッチスイッチ27が設けられ、このクラッチスイッチ27は、クラッチペダル26の踏み込み量(ストローク量)が予め定められた踏み込み量以上になると、ECU10にオン信号を送信するようになっている。
手動変速機構3の出力ギアは、ディファレンシャルギヤ6と噛合っている。一方、ディファレンシャルギヤ6は、ドライブシャフト7R、7Lとスプライン嵌合等によって連結される。このため、手動変速機構3の出力ギアからの回転動力は、ドライブシャフト7R、7Lを介して、各々の前輪8R、8Lに伝達される。
図2は、本発明の実施の形態に係る手動変速機構の概略構成を示す骨子図である。
図2に示すように、手動変速機構3は、ディファレンシャルギア6とともに共通のハウジング99内に配設されてトランスアクスルを構成しており、そのハウジング99内に所定量だけ充填された潤滑油に浸漬され、ディファレンシャルギア6とともに潤滑されるようになっている。手動変速機構3は、平行な一対の入力軸42、出力軸44間に変速比が異なる複数の変速段46a〜46eが配設されるとともに、それ等の変速段46a〜46eに対応してシンクロメッシュタイプの複数の噛合クラッチ48a〜48eが設けられた2軸噛合式の変速機構と、それ等の噛合クラッチ48a〜48eの3つのクラッチハブスリーブ50a、50b、50cにそれぞれ継合させられ、クラッチハブスリーブ50a、50b、50cを移動させることにより何れかの変速段を成立させる3本のフォークシャフト52a(図2において1本のみ図示している)とを備えている。
手動変速機構3は、運転者のシフトレバー22の操作に応じて、クラッチハブスリーブ50a、50b、50cと、噛合クラッチ48a〜48eとが、いずれも噛み合わない状態を取り得る。このように、手動変速機構3は、クランクシャフト15から駆動輪8R、8Lに動力が伝達されない状態、すなわち何れの変速段46a〜46eも形成されないニュートラル状態となる。
また、上記入力軸42および出力軸44には更に後進段54が配設され、図示しないカウンタシャフトに配設された後進用アイドル歯車と噛み合わされることにより後進変速段が成立させられるようになっている。なお、入力軸42は、スプライン嵌合55によって前記クラッチ4のクラッチ出力軸23に連結されているとともに、出力軸44には出力歯車56が配設されてディファレンシャルギア6のリングギヤ58と噛み合わされている。
前記ディファレンシャルギア6は、傘歯車式のもので、一対のサイドギヤ80R、80Lには、それぞれドライブシャフト7R、7Lがスプライン嵌合等によって連結され、各々の前輪(駆動輪)8R、8Lを回転駆動するようになっている。
また、図1に戻り、ECU10には、車速センサ21と、アクセルペダル24のアクセル開度センサ25と、クラッチペダル26のクラッチスイッチ27と、電子スロットルバルブ31のスロットル開度センサ32と、エンジン回転数センサ33とがハーネス等を介して接続されている。このECU10は、CPU、RAM、ROMおよび入出力インターフェイスを備えたマイクロコンピュータによって構成されている。
車速センサ21は、ドライブシャフト7R、7Lの回転数から車両の速度を検知し、検知結果を表わす信号をECU10に送信するようになっている。
アクセル開度センサ25は、アクセルペダル24の踏み込み量、すなわちアクセル開度を検知し、検知結果を表わす信号をECU10に送信するようになっている。アクセル開度は、運転者の車両1に対する駆動力の要求の度合に対応する。
スロットル開度センサ32は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ31の開度を検知し、検知結果を表わす信号をECU10に送信するようになっている。そして、電子スロットルバルブ31により、エンジン2に吸入される空気量(エンジン2の出力)が調整される。
エンジン回転数センサ33は、エンジン2のクランクシャフト15(図2参照)の回転数を検知して、検知結果を表わす信号をECU10に送信するようになっている。
ECU10は、車速センサ21、アクセル開度センサ25、クラッチスイッチ27、スロットル開度センサ32、エンジン回転数センサ33等から送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。さらに、ECU10は、車両の走行状態に応じて、車速に対応する信号、エンジン回転数に対応する信号、アップシフト指示およびダウンシフト指示に対応する信号等を表示装置12に送信するようになっている。
ECU10のROMには、後述する図4に示すような車速の変化とアクセル開度の変化とを対応付けたマップが予め記憶される。このマップの説明については後述する。なお、後述するように、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係る回転数変化算出手段、車速変化算出手段、相関関係判定手段、状態判定手段および表示手段を構成する。
図3は、本発明の実施の形態に係るコンビネーションメータの外観を示す図である。
コンビネーションメータ11は、運転席に設けられ、速度メータ38と、タコメータ39と、燃料メータ40と、水温メータ41と、表示装置12とを備えている。表示装置12は、運転者に対して現状の変速段から低変速段側への変速操作の指示(以下、ダウンシフト指示という)および運転者に対して現状の変速段から高変速段側への変速操作の指示(以下、アップシフト指示という)のうちの何れか一方の指示を表示する。
表示装置12には、図3の紙面上方向に頂角の一つが向けられる三角形状のアップシフト指示灯36と、図3の紙面下方向に頂角の一つが向けられる三角形状のダウンシフト指示灯35が設けられる。このアップシフト指示灯36およびダウンシフト指示灯35は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等によって構成されている。
ここで、本実施の形態においては、アップシフト指示灯36が点灯すると、運転者に対してアップシフトを指示していることを意味する。また、ダウンシフト指示灯35が点灯すると、運転者に対してダウンシフトを指示していることを意味する。さらに、アップシフト指示灯36およびダウンシフト指示灯35の何れも消灯しているときは、現変速段の維持状態、クラッチ4の遮断状態あるいは手動変速機構3のニュートラル状態を意味するものとする。
なお、上述したように、アップシフト指示灯36およびダウンシフト指示灯35は、LED(Light Emitting Diode)により点灯されるものとするが、特にLEDによる点灯に限定されるものではない。例えば、表示装置12は、アップシフト指示灯36およびダウンシフト指示灯35に代えてLCD(Liquid Crystal Display)等の液晶パネルを用いるようにしてもよい。
また、アップシフト指示灯36およびダウンシフト指示灯35の形状は三角形状に限定されるものではない。例えば、アップシフト指示灯36の形状は図3の紙面上方向に向いた矢印の形状であって、ダウンシフト指示灯35の形状は図3の紙面下方向に向いた矢印の形状であってもよい。
さらに、表示装置12は、アップシフト指示およびダウンシフト指示に対応する表示に代えて、現在選択されている現状変速段と変速操作の指示に対応する要求変速段とを表示するようにしてもよいし、あるいは、単に、変速操作の指示に対応する要求変速段だけを表示するようにしてもよい。このように、運転者は、変速操作の指示に対応する要求変速段が現在選択されている現状変速段よりも小さいと、ダウンシフトが指示されていると判別でき、一方、変速操作の指示に対応する要求変速段が現在選択されている現状変速段よりも大きいと、運転者はアップシフトが指示されていると判別できる。
以下、本発明の実施の形態に係る継合判定装置を構成するECUの特徴的な構成について、図1を参照して説明する。
ECU10は、エンジン回転数センサ33により検出されたエンジン2のクランクシャフト15の回転数と、車速センサ21により検出された車速に基づいて、エンジン2から前輪8R、8Lへの動力が手動変速機構3内で遮断状態か伝達状態かを判定するようになっている。
ここで、ECU10は、エンジン2のクランクシャフト15の回転に応じたパルス信号をエンジン回転数センサ33により受信するようになっており、このパルス信号を一定の時間ごとに検出して、クランクシャフト15の回転数の変化、すなわちエンジン回転数の変化を算出するようになっている。したがって、本実施の形態におけるECU10およびエンジン回転数センサ33は、本発明に係る回転数変化算出手段を構成している。なお、ECU10は、エンジン回転数センサ33により受信したパルス信号に基づいてクランクシャフト15の回転数、すなわちエンジン回転数を算出する。
また、ECU10は、前輪8R、8Lの回転に応じたパルス信号を車速センサ21により受信するようになっており、このパルス信号を一定の時間ごとに検出して、車両1の速度変化を算出するようになっている。したがって、本実施の形態におけるECU10および車速センサ21は、本発明に係る車速変化算出手段を構成している。なお、ECU10は、車速センサ21により受信したパルス信号に基づいて前輪8R、8Lの回転数を算出する。
さらに、ECU10は、クランクシャフト15の回転数の変化と、車両1の速度の変化とから、車速の変化がクランクシャフト15の回転数の変化に基づいて生じているか否か、すなわち相関関係の有無を判定するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係る相関関係判定手段を構成する。
ここで、ECU10は、クラッチ4の継合されている状態で、車速1の変化とクランクシャフト15の回転数の変化との間で相関関係を有しないと判定した場合、エンジン2により生じる動力がドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lへ伝達されておらず、全ての変速段46a〜46eが接続されていないと判定する。すなわち、ECU10は、クランクシャフト15の回転数の増減方向と車両1の速度の増減方向とが互いに逆方向である場合に相関関係を有しないと判定し、何れの変速段46a〜46eも接続されていないと判定する。
一方、ECU10は、このクラッチ4の継合されている状態で、車速の変化とクランクシャフト15の回転数の変化との間で相関関係を有すると判定した場合、エンジン2により生じる動力がドライブシャフト7R、7Lを介して駆動輪8R、8Lへ伝達されており、何れかの変速段46a〜46eが接続されていると判定する。すなわち、ECU10は、クランクシャフト15の回転数の増減方向と車両1の速度の増減方向とが互いに同方向である場合に相関関係を有すると判定し、何れか1の変速段46a〜46eが接続されていると判定する。
このように、全ての変速段46a〜46eの接続されていない状態が、本発明に係る第2の状態を意味しており、何れかの1つの変速段46a〜46eの接続されている状態が、本発明に係る第1の状態を意味している。
ECU10が、上述した第1の状態と第2の状態とを判定する際には、ECU10のROMに記憶されているマップにより判定される。このマップはエンジン回転数の変化と車速の変化とをパラメータとしているものであり、このパラメータの関係は、図4に示される。
図4は、車速とエンジン回転数との相関関係を算出するための相関関係マップである。
図4に示すように、相関関係マップは、エンジン回転数の変化と車速の変化とに基づいて定められている。エンジン回転数が増大しているときは、アクセル開度が大きい状態であると考えられるため、何れかの変速段が接続されている場合には車速も増大する。したがって、このときは何れか1の変速段46a〜46eが接続されており、相関関係を有すると定められている。一方で、エンジン回転数が増大しているにも関わらず車速がほぼ一定であるか、もしくは車速が減少しているときは、エンジン回転数の変化と車速の変化との間に関連性がない。したがって、このときは何れの変速段46a〜46eも接続されておらず、相関関係を有しないと定められる。
次に、エンジン回転数がほぼ一定のときは、アクセル開度が小さい状態でアクセルペダル24を一定に踏んでいると考えられるため、変速段が接続されている場合には車速の変化は小さくなる。したがって、相関関係マップにおいては、相関関係を有すると定められている。一方で、エンジン回転数の変化がほぼ一定であるにも関わらず車速が大きく増加し、または大きく減少している場合には、エンジン回転数の変化と車速の変化との間に関連性がない。したがって、このときは相関関係マップにおいては相関関係を有しないと定められている。
そして、エンジン回転数が減少しているときは、時間とともにアクセルの踏み込みを弱くしていると考えられるため、変速段が接続されている場合には車速も減速する。したがって、相関関係マップにおいては相関関係を有すると定められている。一方で、エンジン回転数が減少しているにも関わらず車速がほぼ一定であるか、もしくは車速が増大しているときは、相関関係マップにおいて、エンジン回転数の変化と車速の変化との間に相関関係を有しないと定められている。なお、図4において「×」は相関関係を有することを、「○」は相関関係を有しないことを表している。
また、ECU10は、ROMに記憶されている相関関係マップに基づいて、クランクシャフト15の回転数の変化と車速の変化との間に相関関係の有無を判定するため、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係る状態判定手段を構成する。
また、ECU10は、車両1の速度とエンジン回転数とに基づいて、現状変速段を算出する。一方、ECU10は、車両1の走行状態および変速線図から算出された要求変速段、すなわち車速、アクセル開度および予めROMに記載されている変速線図から要求変速段を算出する。
さらに、ECU10は、要求変速段と、手動変速機構3の現状変速段とを比較して、要求変速段と現状変速段とが異なる場合、要求変速段を表示するよう表示装置12を制御するようになっている。具体的には、表示装置12は、ECU10の制御信号に応じて、アップシフト指示またはダウンシフト指示に対応する表示を実行するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU10および表示装置12は、本発明に係る表示手段を構成する。
図5は、本実施の形態に係る状態判定装置の制御処理を説明するためのフローチャートである。
なお、以下の処理は、ECU10を構成するCPUによって所定の時間間隔で実行されるとともに、CPUによって処理可能なプログラムを実現する。
まず、ECU10は、車速センサ21により検出される車速と、エンジン回転数センサ33により検出されるクランクシャフト15の回転数とを取得し、この車速とクランクシャフト15の回転数とに基づいて、現状の変速段の変速比を算出する。そして、ECU10は、この算出された変速比と、予めROMに記憶された変速比と変速段が対応した変速段マップとに基づいて現状変速段が算出される(ステップS11)。
次に、ECU10は、車速センサ21により検出される車速と、アクセル開度センサ25により検出されるアクセル開度とを取得する。そして、ECU10は、取得した車速およびアクセル開度と、予めROMに記載されている変速線図とに基づいて、理想的なシフト段すなわち要求変速段を算出する(ステップS12)。ここで、理想的なシフト段とは、エンジン2や手動変速機構3等に好ましい変速段を意味する。
そして、ECU10は、ステップS11において算出した現状変速段と、ステップS12において算出した要求変速段とを比較して、変速段が等しいか否かを判定する(ステップS13)。ECU10は、変速段が等しいと判定したときは(ステップS13でYES)、RETURNに進み、一方、変速段が異なると判定したときは(ステップS13でNO)、ステップS14に移行する。
ECU10は、クラッチスイッチ27により検出される信号に基づいて、クラッチ4が継合状態か否か判定する(ステップS14)。換言すれば、ECU10は、エンジン2のクランクシャフト15から手動変速機構3の入力軸に動力が伝達されるか否かについて判定をする。ECU10は、クラッチ4が継合状態でないと判定した場合には、現状変速段が不明と判定し(ステップS15)、一方、クラッチ4が継合状態であると判定した場合には、手動変速機構3がニュートラル状態か否かを判定する(ステップS16)。
なお、ステップS15においては、変速段の接続の有無に関わらずクランクシャフト15の回転はドライブシャフト7R、7Lに伝達されない。そのため、現状変速段を算出することができないため、現在の変速段は不明であるとして、RETURNに進む。
ECU10は、手動変速機構3がニュートラル状態か否かのニュートラル判定を行う(ステップS16)。ECU10は、クラッチ4により継合状態であるため、車速の変化、クランクシャフト15の回転数の変化および相関関係マップに基づいてニュートラル判定を行う。
ECU10は、ステップS16において相関関係マップを参照して、ニュートラル状態と判定した場合、現状変速段は、ニュートラル状態と判定する(ステップS17)。一方、ECU10は、ステップS16において相関関係マップを参照して、ニュートラル状態でないと判定した場合、ステップS12において算出された要求変速段を表示するよう表示装置12を制御して、アップシフト指示およびダウンシフト指示等の変速指示表示が表示装置によって実行される(ステップS18)。
なお、本実施の形態においては、ステップS11からステップS13までの処理がニュートラル判定を実行する前に行われているが、これに限らず、ステップS16におけるニュートラル判定においてニュートラル状態でないと判定された後に、ステップS11からステップS13までの処理を行うようにしてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、ECU10が、エンジン回転数の変化と車両1の速度の変化との相関関係を有するとして第1の状態であると判定した場合には、エンジン2のクランクシャフト15と駆動輪8R、8Lとが何れかの変速段46a〜46eにより接続されている駆動状態であることを判別することができる。一方、ECU10が、エンジン回転数の変化と車両1の速度の変化との相関関係を有しないとして第2の状態と判定した場合には、エンジン2のクランクシャフト15と駆動輪8R、8Lとが接続されていないニュートラル状態であることを判別することができる。この結果、シフトレバー22の位置を検出するセンサを設けずに、手動変速機構3の状態がニュートラル状態であることを判別することができる。
本実施形態の変速機構の状態判定装置によれば、ECU10は、クランクシャフト15の回転数の増減方向と車両1の速度の増減方向との相関関係の有無に基づいて、手動変速機構3が第1の状態および第2の状態のうち何れの状態であるかを正確に判定できる。したがって、手動変速機構3の状態がニュートラル状態であることを判別する精度を向上することができる。
本実施形態の変速機構の状態判定装置によれば、ECU10が、前記第1の状態と判定し、かつ、要求変速段と現状変速段とが異なる場合には、表示装置12によって要求変速段を表示することができる。したがって、運転者に対して要求変速段への変速を指示することができる。
なお、本発明の実施の形態においては、表示装置12によりアップシフト指示やダウンシフト指示を行っているが、これに限らず、音声や振動により運転者に対してアップシフト指示やダウンシフト指示を認識させるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、ECU10が手動変速機構3の状態判定した判定結果を、表示装置12によりシフト指示を表示する場合に適用したが、このような判定結果をシフト指示とは異なる車両の制御等に適用してもよい。
さらに、本実施の形態においては、本発明に係る制御装置をFF(Front-engine-Front-drive)車両に適用した場合について説明しているが、FR(Front-engine-Rear-drive)車両に適用した場合や、MR(Midship-engine-Rear-drive)車両に適用してもよい。
以上のように、本発明に係る変速機構の状態判定装置は、シフトレバーの位置を検出するセンサを設けずに、変速機構の状態がニュートラル状態であることを判別することができるという効果を奏するものであり、手動操作に応答して変速する変速機構の状態判定装置に有用である。
本発明の実施の形態に係る車両のパワートレーンを示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る手動変速機の概略構成を示す骨子図である。 本発明の実施の形態に係るコンビネーションメータの外観を示す図である。 車速とエンジン回転数との相関関係を算出するための相関関係マップである。 本発明の実施の形態に係る状態判定装置の制御処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
3 手動変速機構
4 クラッチ
7R、7L ドライブシャフト
8R、8L 駆動輪
10 ECU(変速機構の状態判定装置、車速変化算出手段、回転数変化算出手段、相関関係判定手段、状態判定手段、表示手段)
12 表示装置(表示手段)
15 クランクシャフト
21 車速センサ(車速変化算出手段)
25 アクセル開度センサ
32 スロットル開度センサ
33 エンジン回転数センサ(回転数変化算出手段)
35 ダウンシフト指示灯
36 アップシフト指示灯
42 入力軸
44 出力軸
46a〜46e 変速段

Claims (3)

  1. 車両に搭載され、内燃機関の出力軸からの回転を手動操作に応答して変速する変速段を有し、前記内燃機関から前記変速段を介して駆動輪に動力を伝達する第1の状態と、前記内燃機関から前記変速段を介して駆動輪に動力を伝達するのを遮断する第2の状態との間で移行可能な変速機構において、前記第1の状態および第2の状態のうち何れの状態であるかを判定する変速機構の状態判定装置であって、
    前記内燃機関の出力軸の回転数の変化を算出する回転数変化算出手段と、
    前記車両の速度の変化を算出する車速変化算出手段と、
    前記回転数変化算出手段により算出された前記回転数の変化と前記車速変化算出手段により算出された前記速度の変化との相関関係の有無を判定する相関関係判定手段と、
    前記相関関係判定手段によって相関関係を有すると判定された場合に前記第1の状態と判定し、前記相関関係判定手段によって相関関係を有しないと判定された場合に前記第2の状態と判定する状態判定手段と、を備えたことを特徴とする変速機構の状態判定装置。
  2. 前記相関関係判定手段は、前記回転数変化算出手段により算出された前記出力軸の回転数の増減方向と前記車速変化算出手段により算出された前記車両の速度の増減方向とが互いに逆方向である場合に相関関係を有しないと判定することを特徴とする請求項1に記載の変速機構の状態判定装置。
  3. 前記状態判定手段により前記第1の状態と判定されたときに、前記車両の走行状態および変速線図から算出された要求変速段と、前記回転数および前記速度から算出される前記変速機構の現状変速段とを比較して、前記要求変速段と前記現状変速段とが異なる場合に、前記要求変速段を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速機構の状態判定装置。
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