JP2009248469A - 機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法および機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置 - Google Patents

機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法および機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機能液滴吐出ヘッドに印加する駆動電圧とその吐出量との関係を保証することができる機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法を提供すること。
【解決手段】インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッド1に第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧Vlを印加し、着弾した液滴吐出量を第1吐出量Mhおよび第2吐出量Mlとして測定し、第1駆動電圧Vh、第1吐出量Mh、第2駆動電圧Vlおよび第2吐出量Mlから電圧−吐出量特性を求める電圧−吐出量特性取得工程と、電圧−吐出量特性が、正常な基準として定めた許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する特性判定工程と、電圧−吐出量特性が、許容電圧−吐出量特性を満たさないと判定された場合、第1吐出量Mhおよび第2吐出量Mlの少なくとも一方に測定異常が発生したものと判定する測定異常判定工程と、を備えたこと。
【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドにおいて駆動電圧と液滴吐出量との関係を検査する機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法および機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置に関するものである。
従来、印加電圧(駆動電圧)に比例してインクの吐出量を変化させるインクジェット方式(圧電素子によるもの)のインクジェットヘッドの駆動電圧決定方法として、印加電圧と、ワークに対するインクの色(吐出量)を数値化した色空間距離と、を用いるものが知られている(特許文献1参照)。この駆動電圧決定方法は、予め最適な色空間距離L0が定められており、標準電圧V0に差分電圧ΔVを減算した電圧をインクジェットヘッドに印加して得られた色空間距離L2と、標準電圧V0に差分電圧ΔVを加算した電圧を印加して得られた色空間距離L3と、をプロットすると共に、これら2点を直線で結んだグラフに基づいて、色空間距離L0に対応するインクジェットヘッドの駆動電圧VAを決定する。なお、この場合の色空間距離はインクの色濃度により変化し、インクの色濃度はインクの吐出量により変化する。すなわち、色空間距離は、インクの吐出量に比例して変化する。
特開2004−306362号公報
しかし、このような従来の決定方法では、測定不良(測定異常)が発生した場合、それに気づかず誤った電圧を駆動電圧(実効駆動電圧)として決定してしまうおそれがある。例えば、測定時のインクにエアーが混入していた場合や、測定時のヘッドクリーニング(インク吸引)が不十分である場合等、インクジェットヘッド自体に問題は無くても、決定した駆動電圧が不正確となるおそれがある。かかる場合、実描画において、この駆動電圧によりインクジェットヘッドを駆動すると、所望のインク吐出量が得られず、描画ムラなどの描画品質の低下が生じてしまうという問題が想定される。しかるに、駆動電圧の決定に際し、測定不良を判定できることが好ましい。
この場合、上記の電圧ΔVを減算した駆動電圧を印加したときの吐出量の許容範囲を規定すると共に、電圧ΔVを加算した駆動電圧を印加したときの吐出量の許容範囲を規定しておいて、この2つの許容範囲を満たすか否かで測定不良を判定することが考えられる。しかし、このようにすると、印加電圧にインクの吐出量が比例しないインクジェットヘッド、すなわち圧電素子の性質上あり得ないインクジェットヘッドも正常と判定してしまうおそれがある。
本発明は、機能液滴吐出ヘッドに印加する駆動電圧とその吐出量との関係を保証することができる機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法および機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置を提供することをその課題としている。
本発明の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法は、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに、想定される実効駆動電圧より高い第1駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した液滴の液滴吐出量である第1吐出量を測定する第1吐出量測定工程と、機能液滴吐出ヘッドに、実効駆動電圧より低い第2駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した液滴の液滴吐出量である第2吐出量を測定する第2吐出量測定工程と、第1駆動電圧および第1吐出量と、第2駆動電圧および第2吐出量とに基づいて、駆動電圧と液滴吐出量との関係を表す電圧−吐出量特性を求める電圧−吐出量特性取得工程と、電圧−吐出量特性が、予め定めた正常な測定結果の範囲である許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する特性判定工程と、電圧−吐出量特性が、許容電圧−吐出量特性を満たさないと判定された場合、第1吐出量測定工程および第2吐出量測定工程の少なくとも一方に測定異常が発生したものと判定する測定異常判定工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置は、インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに、想定される実効駆動電圧より高い第1駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した液滴の液滴吐出量である第1吐出量を測定する第1吐出量測定手段と、機能液滴吐出ヘッドに、想定される実効駆動電圧より低い第2駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した液滴の液滴吐出量である第2吐出量を測定する第2吐出量測定手段と、第1駆動電圧および第1吐出量と、第2駆動電圧および第2吐出量とに基づいて、駆動電圧と液滴吐出量との関係を表す電圧−吐出量特性を求める電圧−吐出量特性取得手段と、電圧−吐出量特性が、予め定めた正常な測定結果の範囲である許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する特性判定手段と、電圧−吐出量特性が、許容電圧−吐出量特性を満たさないと判定された場合、第1吐出量測定手段および第2吐出量測定手段の少なくとも一方に測定異常が発生したものと判定する測定異常判定手段と、を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、第1駆動電圧により吐出された液滴の第1吐出量および第2駆動電圧により吐出された液滴の第2吐出量から、電圧−吐出量特性を求める。そして、この電圧−吐出量特性が、正常な測定結果の範囲として定めた許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する。電圧−吐出量特性が、許容電圧−吐出量特性の範囲内である場合(満たす場合)、測定は正常に行われた(測定正常)とされ、範囲外である場合(満たさない場合)、第1吐出量あるいは第2吐出量の少なくとも一方の測定に異常がある(測定異常)とされる。これにより、測定異常が発生していない機能液滴吐出ヘッドを確実に判別することができ、機能液滴吐出ヘッドに印加する駆動電圧とその吐出量との関係を保証することができる。
また、特性判定工程により、電圧−吐出量特性が許容電圧−吐出量特性を満たすと判定された場合、電圧−吐出量特性に基づいて、目標吐出量に対する実効駆動電圧を決定する実効電圧決定工程を、更に備えることが、好ましい。
この構成によれば、決定された実効駆動電圧は、正常な測定に基づくものであるため、目標吐出量とその実効駆動電圧とを数値保証することができる。これにより、実描画における描画品質の低下を有効に防止することができる。
これらの場合、許容電圧−吐出量特性は、縦軸および横軸を液滴吐出量および駆動電圧とするグラフに表される特性線図を数式化した傾き値の範囲として定められており、電圧−吐出量特性取得工程では、グラフに、第1駆動電圧および第1吐出量と、第2駆動電圧および第2吐出量と、をプロットして直線状の特性線図を求めると共に、特性線図を数式化した傾き値を算出し、特性判定工程では、電圧−吐出量特性の傾き値が、許容電圧−吐出量特性の傾き値の範囲内か否かを判定することが、好ましい。
この構成によれば、許容電圧−吐出量特性(グラフ上の傾き値)の範囲および電圧−吐出量特性(グラフ上の傾き値)の数値を比較するだけで、測定異常の有無を簡単に判定することができる。
これらの場合、測定異常判定工程において測定異常と判定された場合、各工程を再度実行することが、好ましい。
この構成によれば、誤判定を減らすことができると共に、実質的にも測定異常か否かを確認することができる。
また、各工程が、機能液滴吐出ヘッドのノズル列単位で行われることが、好ましい。
この構成によれば、ノズル列単位で測定の是非を判定することができると共に、ノズル列単位で駆動電圧とその吐出量との関係を保証することができる。すなわち、実体上の機能液滴吐出ヘッドの制御に即した吐出量とその駆動電圧とを保証することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の一実施形態に係る機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法および装置を適用した、ヘッド検査装置について説明する。このヘッド検査装置は、機能液滴吐出ヘッド毎に、印加する駆動電圧と吐出量との関係等の検査を行うものであり、描画装置に搭載する直前の機能液滴吐出ヘッドに対し行われる。この場合の描画装置は、例えばカラーフィルタや有機EL装置等の製造に用いるものであり、検査結果のデータは、描画装置による機能液滴吐出ヘッドの制御に反映される。そこで先ず、ヘッド検査装置の説明に先立ち、検査対象となる機能液滴吐出ヘッドについて説明する。
機能液滴吐出ヘッド1は、いわゆるピエゾ方式のインクジェットヘッドであり、ピエゾ素子(圧電素子)に電圧を印加して変形させ、その体積変化を利用して吐出ノズル22から機能液を吐出するものである。図1に示すように、機能液滴吐出ヘッド1は、いわゆる2連のインクジェットヘッドであり、2連の接続針11を有する機能液導入部2と、機能液導入部2に連なる2連のヘッド基板3と、ヘッド基板3の下方に連なり液滴を吐出するヘッド本体4と、を備えている(図1(a)参照)。
機能液導入部2は、一対の接続針11を有しており、図外の配管アダプタを介して機能液タンク57(図2参照)から、機能液の供給を受けるようになっている。また、ヘッド本体4は、ピエゾ素子等で構成される2連のポンプ部12と、複数の吐出ノズル22が形成されたノズル面21を有するノズルプレート13と、を有している。
図1(b)に示すように、ノズルプレート13のノズル面21に形成された多数の吐出ノズル22は、相互に平行、且つ半ピッチ位置ズレして列設された2列のノズル列23を構成しており、各ノズル列23は、等ピッチで並べた180個の吐出ノズル22で構成されている。この場合、180個の吐出ノズル22のうち、両外端に位置する各10個の吐出ノズル22は、無効吐出ノズル24であり、実際の描画には使用しない。このため、ヘッド検査装置41により機能液滴吐出ヘッド1の検査を行う場合には、無効吐出ノズル24を考慮することなく検査が行われる。
ヘッド基板3には、2連のコネクタ13,31が設けられており、各コネクタ31はフレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介してヘッド検査装置41の制御装置(図示省略)に接続されている。そして、この制御装置から出力された駆動波形が各コネクタ31を介して各ポンプ部12(圧電素子)に印加されることで、各吐出ノズル22から液滴が吐出される。このようにして、制御装置により機能液滴吐出ヘッド1の駆動が制御されている。
次に、図2を参照して、上記した機能液滴吐出ヘッド1の吐出性能を検査するヘッド検査装置41について説明する。ヘッド検査装置41は、機台42と、機台42上に載置され、機能液滴吐出ヘッド1の吐出性能を検査する吐出検査装置(吐出性能検査装置)43と、同様に機台42上に載置され、機能液滴吐出ヘッド1の機能維持および回復を行うメンテナンス装置44と、を有しておりチャンバ(図示省略)内に収容されている。また、チャンバ外には、制御装置が備えられており、機能液滴吐出ヘッド1および両装置43,44を統括的に制御する。ヘッド検査装置41は、機能液滴吐出ヘッド1を1つずつ検査すべく、メンテナンス装置44により機能液滴吐出ヘッド1の機能維持・回復を行いながら、吐出検査装置43により液滴を吐出して、機能液滴吐出ヘッド1の吐出性能を検査する。
吐出検査装置43は、1の機能液滴吐出ヘッド1が工具レスでセットされるヘッドホルダ51を有し、機能液滴吐出ヘッド1をX軸方向およびY軸方向に移動させるXYテーブル52と、供給チューブ(図示省略)を介して機能液滴吐出ヘッド1に機能液を供給する機能液供給ユニット53と、吐出された液滴の飛行曲がりや飛行速度を検査する飛行検査ユニット54と、吐出された液滴の吐出重量を測定する吐出量測定ユニット55と、ガラス基板Wを載置するターゲットステージ56と、を備えている。また、機能液供給ユニット53は、XYテーブル52に付設され、飛行検査ユニット54、吐出量測定ユニット55およびターゲットステージ56は、XYテーブル52によりY軸方向に移動する機能液滴吐出ヘッド1の移動軌跡の下方に臨むよう、機台42上に並べて配設されている。
吐出検査装置43により機能液滴吐出ヘッド1の検査を行う場合は、機能液供給ユニット53から機能液滴吐出ヘッド1に機能液を供給しつつ、XYテーブル52により機能液滴吐出ヘッド1をX軸方向およびY軸方向に移動させて、飛行検査ユニット54、吐出量測定ユニット55およびターゲットステージ56にそれぞれ臨ませ、順次各検査を行う。
機能液供給ユニット53は、R・G・B色の機能液をそれぞれ貯留する3つの機能液タンク57を有しており、各機能液タンク57は、機能液滴吐出ヘッド1より上方に配設され、セットした機能液滴吐出ヘッド1に応じて選択的に使用される。このため、機能液は、自然水頭により各機能液タンク57から各供給チューブを介して機能液滴吐出ヘッド1へ供給される。
飛行検査ユニット54は、パルス光源であるパルスレーザを有する照明部61と、照明部61に対向して配置され、パルスレーザによるパルス光を受光する顕微鏡カメラ62と、機能液滴吐出ヘッド1から吐出された液滴を受ける機能液受け部63と、を備えている。機能液滴吐出ヘッド1から吐出された液滴は、照明部61と顕微鏡カメラ62との間のパルス光を遮って、機能液受け部63に着弾するよう構成されている。飛行検査ユニット54により高速度撮影された液滴は、その撮影結果に基づいて、飛行速度が計測されると共に、飛行曲がりがあるか否か、また吐出抜けがあるか否かを検査する。
吐出量測定ユニット55は、機能液滴吐出ヘッド1から吐出された液滴を受ける容器64と、容器64内の機能液の重量を測定する電子天秤65と、を備えている。吐出量測定ユニット55により液滴の吐出量(吐出重量)を測定する場合は、XYテーブル52により、機能液滴吐出ヘッド1を容器64に臨ませた後、ノズル列23単位で数万発の液滴を吐出し、電子天秤65により機能液の吐出重量を測定する。機能液の吐出重量が測定されると、測定された吐出重量から、吐出ノズル22あたりの吐出量(吐出重量)を、吐出回数と吐出に用いた吐出ノズル22の数とで除算して算出する。なお、吐出重量の測定は、機能液滴吐出ヘッド1の2つのノズル列23において、ノズル列23毎(ノズル列23単位)に行われる。
ターゲットステージ56は、ガラス基板Wを載置するものであり、ガラス基板Wに対して、所定の検査パターンに基づいて機能液滴吐出ヘッド1により液滴が吐出される。そして、ガラス基板Wは、着弾した液滴を自然乾燥させた後、別体の体積測定装置(図示省略)に移送され、着弾した液滴の個々の吐出量(体積)が測定される。
メンテナンス装置44は、吐出ノズル22における機能液の増粘や目詰まりによる吐出不良を解消する吸引装置59と、吸引装置59と並ぶように配設され、機能液滴吐出ヘッド1のノズル面21を払拭するワイピング装置58と、を有している。
吸引装置59は、機能液滴吐出ヘッド1のノズル面21に密接すると共に、R・G・B色に対応した3つのキャップ部71と、吸引チューブを介して3つのキャップ部71に接続されたイジェクター(図示省略)と、を有している。吸引装置59は、各キャップ部71を機能液滴吐出ヘッド1のノズル面21に密接させ、イジェクターにより吸引を行なうことで、吐出ノズル22の目詰まり等による吐出不良を解消する。
ワイピング装置58は、ノズル面21に当接するワイピングシートSと、ワイピングシートSに洗浄液を噴霧する噴霧ノズル(図示省略)とを有している。ワイピング装置58は、ワイピングシートSに対し、噴霧ノズルから洗浄液を噴霧すると共に、洗浄液を含侵したワイピングシートSを吐出ノズル22のノズル面21に押し当て、吐出ノズル22をXYテーブル52によりY軸方向に前後させることで、吸引処理後の機能液滴吐出ヘッド1のノズル面21を払拭する。
次に、図2ないし図4を参照して、吐出量測定ユニット55を用いて行う機能液滴吐出ヘッド1の吐出性能検査方法について説明する。本実施形態では、機能液滴吐出ヘッド1の目標吐出量(狙い重量)に対する駆動電圧(実効駆動電圧)の決定を行うと共に、この決定に際し測定異常が発生しているか否かを判定するようにしている。そこでまず、駆動電圧の決定方法について説明する。なお、この吐出性能検査は、不良の機能液滴吐出ヘッド1や、カラーフィルタの製造等に適さないと判断された機能液滴吐出ヘッド1が、前工程において予め除外されていることを前提として行われる。また、この決定方法では、吐出量測定ユニット55を用いるため、2列のノズル列23毎(A列およびB列)に測定及び決定が行われると共に、吐出量を直接測定するのではなく、吐出量のパラメータとなる吐出重量を測定し、この吐出重量で評価を行っている。
図2ないし図4に示すように、この決定方法は、XYテーブル52により、機能液滴吐出ヘッド1を吐出量測定ユニット55に臨ませて検査を行う。先ず、制御装置により、想定される実効駆動電圧より十分に高い第1駆動電圧Vhを、機能液滴吐出ヘッド1に対しノズル列23毎に印加して液滴吐出を行わせ、吐出量測定ユニット55により液滴の吐出重量を第1吐出重量(第1吐出量)Mhとして測定する(第1吐出量測定工程)(図3(S1)参照)。次に、制御装置により、想定される実効駆動電圧より十分に低い第2駆動電圧Vlを、機能液滴吐出ヘッド1に対しノズル列23毎に印加して液滴吐出を行わせ、吐出量測定ユニット55により液滴の吐出重量を第2吐出重量(第2吐出量)Mlとして測定する(第2吐出量測定工程)(図3(S1)参照)。
この場合、第1吐出量測定工程と第2吐出量測定工程とは、測定手順が逆であってもよい。また、各ノズル列23(A列およびB列)について、第1吐出量測定工程と第2吐出量測定工程とを連続して行ってもよい。なお、請求項にいう第1吐出量測定手段および第2吐出量測定手段は、吐出量測定ユニット55が共有している。
上記の測定の後、図4に示すように、第1駆動電圧Vhに応じた第1吐出重量Mhと第2駆動電圧Vlに応じた第2吐出重量Mlとを、座標上にプロットし、これを直線で結ぶことで、駆動電圧と液滴吐出量(実際には重量)との関係を表す電圧−吐出量特性の特性線図G1を、制御装置内においてノズル列23毎に作成する(電圧−吐出量特性取得工程)(図3(S2)参照)。そして、取得した各特性線図G1に基づいて、所望の吐出重量(目標吐出量:狙い重量)Maに応じた実効駆動電圧Vaを、ノズル列23毎に決定する(実効駆動電圧決定工程)(図3(S2)参照)。なお、実施形態のものでは、Vh=29V、Vl=24Vとして、測定を行った。
続いて、図3ないし図6を参照して、上記した駆動電圧を決定する過程(決定してからでも可)で行う、測定異常が発生したか否かの判定方法について説明する。この方法では、上記の電圧−吐出量特性取得工程の後、電圧−吐出量特性が、正常判定の基準となる許容電圧−吐出量特性の範囲内か否かを判定する特性判定工程と、特性判定工程の結果に基づき測定結果の是非を判定する測定異常判定工程と、を実施して測定異常が発生したか否かの判定を行う。
ところで、電圧−吐出量特性の測定では、予め不良の機能液滴吐出ヘッド1が除外されているため、ピエゾ素子の個体差によるばらつきはあるものの、駆動電圧と吐出重量との比例関係を表す電圧−吐出量特性の特性線図G1は、その「傾き値ΔA」、すなわちY(G1)=aX+bの「a」の値が一定の範囲に収まるようになっている(図5参照)。逆に、「a」の値が一定の範囲から外れる場合は、測定異常が発生したものと考えられる。なお、特性線図G1の「傾き値ΔA」は、第1吐出量Mhから第2吐出量Mlを減算して算出した差分吐出量ΔMを、第1駆動電圧Vhから第2駆動電圧Vlを減算して算出した差分駆動電圧ΔVで除算することで、算出される(図4参照)。
図6は、2つのノズル列23(A列およびB列)毎に多数の機能液滴吐出ヘッド1の「傾き値ΔA」を測定した結果を集計したものである。また、この測定では、再測定を行い、測定異常があったか否かを検証している(図示省略)。その結果、1回目の検査(測定)では、同図の下限傾き値Δminより「傾き値ΔA」が小さいノズル列23、および上限傾き値Δmaxより「傾き値ΔA」が大きいノズル列23が、7%ほどあったが、再検査により、全てのノズル列23が下限傾き値Δminから上限傾き値Δmaxまでの範囲に納まった。すなわち、上記のデータから、原因は特定できないが(機能液へのエアーの混入や吸引不良が想定されるが)、7%の機能液滴吐出ヘッド1に測定異常が確認された。なお、第1駆動電圧Vhおよび第2駆動電圧Vlの両方において測定異常が発生したケースは、確認できなかった。
このデータから、図5における上側の特性線図G1の「傾き値ΔA」が、図6における上限傾き値Δmaxに相当し、下側の特性線図G1の「傾き値ΔA」が、下限傾き値Δminに相当することが、経験則として見出された。また、このことは、目標吐出量Maと実効駆動電圧Vaとが使用に支障生じない範囲にある機能液滴吐出ヘッド1においても、駆動電圧に対し体積変化が微妙に異なるピエゾ素子の個体差が存在することを意味している。そこで、本実施形態では、特性線図G1の「傾き値ΔA」が、下限傾き値Δminから上限傾き値Δmaxまでの範囲に納まらない場合についてのみ、測定異常が発生したものとみなすようにし、この下限傾き値Δminから上限傾き値Δmaxまでの範囲を、上記の特性判定工程における許容電圧−吐出量特性として設定している。
したがって、特性判定工程では、電圧−吐出量特性のパラメータである「傾き値ΔA」が上記した「傾き値Δmin−Δmax」(許容電圧−吐出量特性)の範囲に収まるか否かを判定する(図43(S3)参照)。言うまでもないが、この判定は、ノズル列23毎(A列およびB列)に行われる。
そして、この判定結果を受けて、測定異常判定工程では、両ノズル列23,23の「傾き値ΔA」が、それぞれ「傾き値Δmin−Δmax」の範囲内にあれば、吐出検査(駆動電圧の決定)は、1の機能液滴吐出ヘッド1について正常に行われたものと判定する(図3(S4の「NO」)参照)。続いて、所望の吐出重量(目標吐出量:狙い重量)Maに応じた実効駆動電圧Vaを、ノズル列23毎に決定し、工程を終了する(図3(S5)参照))。もっとも、電圧−吐出量特性取得工程において実効駆動電圧Vaが決定されている場合には、そのまま工程を終了する。
一方、測定異常判定工程において、少なくとも一方のノズル列23の「傾き値ΔA」が、「傾き値Δmin−Δmax」の範囲外にあれば、吐出検査に測定異常があったと判定する(図3(S4)参照)。そして、測定異常と判定された場合には、再度上記の工程を実施する(図3(S4の「YES」)参照)。なお、測定異常の判定が再度或いは再々度繰り返される場合には(可能性は低いが)、何らかの原因で機能液滴吐出ヘッド1が損傷を受けていると考えられるため、このような機能液滴吐出ヘッド1については「NG」として廃棄する。
以上のように本実施形態によれば、電圧−吐出量特性に基づく「傾き値ΔA」と、許容電圧−吐出量特性に基づく「傾き値Δmin−Δmax」とを比較して、測定異常を判定するようにしているため、合理的に測定異常を判定することができる。これにより、決定した実効駆動電圧Vaは、正常な測定に基づいて行われたことになり、実効駆動電圧Vaの正確性を保証することができる。
なお、本実施形態のものでは、機能液滴吐出ヘッド1を単体にして検査を行っているが、複数(12個)の機能液滴吐出ヘッド1をサブキャリッジに搭載したヘッドユニットを単位として、描画装置(実機)に供給するものにあっては、ヘッドユニットの形態で上記の検査を行うことが、好ましい。この場合、ヘッド検査装置41の各ユニットおよび各装置53,54,55,56,58,59は、複数の機能液滴吐出ヘッド1を一度に処理できるように構成されていることが、好ましい。
機能液滴吐出ヘッドの外観斜視図である。 ヘッド検査装置の上面模式図である。 吐出性能検査方法のフローチャートである。 電圧−吐出量特性を説明するための図である。 ピエゾ素子の変化量と駆動電圧の関係を示した図である。 ノズル列毎に多数の機能液滴吐出ヘッドの「傾き値ΔA」を測定した結果を集計した図である。
符号の説明
1…機能液滴吐出ヘッド 23…ノズル列 G1…特性線図 Ma…目標吐出量 Mh…第1吐出重量 Ml…第2吐出重量 Va…実効駆動電圧 Vh…第1駆動電圧 Vl…第2駆動電圧 ΔA…電圧−吐出量特性の傾き値 Δmin−Δmax…許容電圧−吐出量特性の傾き値

Claims (6)

  1. インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに、想定される実効駆動電圧より高い第1駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した前記液滴の液滴吐出量である第1吐出量を測定する第1吐出量測定工程と、
    前記機能液滴吐出ヘッドに、前記実効駆動電圧より低い第2駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した前記液滴の液滴吐出量である第2吐出量を測定する第2吐出量測定工程と、
    前記第1駆動電圧および前記第1吐出量と、前記第2駆動電圧および前記第2吐出量とに基づいて、駆動電圧と液滴吐出量との関係を表す電圧−吐出量特性を求める電圧−吐出量特性取得工程と、
    前記電圧−吐出量特性が、予め定めた正常な測定結果の範囲である許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する特性判定工程と、
    前記電圧−吐出量特性が、前記許容電圧−吐出量特性を満たさないと判定された場合、前記第1吐出量測定工程および前記第2吐出量測定工程の少なくとも一方に測定異常が発生したものと判定する測定異常判定工程と、を備えたことを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法。
  2. 前記特性判定工程により、前記電圧−吐出量特性が前記許容電圧−吐出量特性を満たすと判定された場合、
    前記電圧−吐出量特性に基づいて、目標吐出量に対する実効駆動電圧を決定する実効電圧決定工程を、更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法。
  3. 前記許容電圧−吐出量特性は、縦軸および横軸を液滴吐出量および駆動電圧とするグラフに表される特性線図を数式化した傾き値の範囲として定められており、
    前記電圧−吐出量特性取得工程では、前記グラフに、前記第1駆動電圧および前記第1吐出量と、前記第2駆動電圧および前記第2吐出量と、をプロットして直線状の特性線図を求めると共に、前記特性線図を数式化した傾き値を算出し、
    前記特性判定工程では、前記電圧−吐出量特性の傾き値が、前記許容電圧−吐出量特性の傾き値の範囲内か否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法。
  4. 前記測定異常判定工程において測定異常と判定された場合、前記各工程を再度実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法。
  5. 前記各工程が、前記機能液滴吐出ヘッドのノズル列単位で行われることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査方法。
  6. インクジェット方式の機能液滴吐出ヘッドに、想定される実効駆動電圧より高い第1駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した前記液滴の液滴吐出量である第1吐出量を測定する第1吐出量測定手段と、
    前記機能液滴吐出ヘッドに、前記実効駆動電圧より低い第2駆動電圧を印加して液滴吐出を行わせ、着弾した前記液滴の液滴吐出量である第2吐出量を測定する第2吐出量測定手段と、
    前記第1駆動電圧および前記第1吐出量と、前記第2駆動電圧および前記第2吐出量とに基づいて、駆動電圧と液滴吐出量との関係を表す電圧−吐出量特性を求める電圧−吐出量特性取得手段と、
    前記電圧−吐出量特性が、予め定めた正常な測定結果の範囲である許容電圧−吐出量特性を満たすか否かを判定する特性判定手段と、
    前記電圧−吐出量特性が、前記許容電圧−吐出量特性を満たさないと判定された場合、前記第1吐出量測定手段および前記第2吐出量測定手段の少なくとも一方に測定異常が発生したものと判定する測定異常判定手段と、を備えたことを特徴とする機能液滴吐出ヘッドの吐出性能検査装置。
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