JP2009241229A - ハンマドリル - Google Patents

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Abstract

【課題】各モードを切替る切替部材を長寿命化させて、本体の小型化を図ることができる打撃工具の提供。
【解決手段】シリンダ31内においてピストン33、打撃子36、中間子39が配置され先端工具50を打撃する。シリンダ31に呼吸孔31bが形成されており、シリンダ外周を摺動するスライドスリーブ41が軸方向に移動することによって呼吸孔31bを開閉する。スライドスリーブ41は回転係止部材37を介して第一バネ43によって後方に付勢されている。外枠部材30に設けられた切替部材44及び第一バネ43によってのみスライドスリーブが移動可能となっている。
【選択図】図2

Description

本発明はハンマやハンマドリル等の打撃工具に関し、特に先端工具に打撃力と回転力を付与する打撃工具に関する。
図11に従来の打撃工具の一例としてのハンマドリルを示す。この構造のハンマドリルは、外枠部材130内に、回転駆動力伝達機構によって回転し先端工具150が装着可能なシリンダ131が複数の軸受により支承されている。シリンダ131には孔131a及び長孔131bが形成されている。シリンダ131後部には、シリンダ131の外周に回転可能に配置される傘歯車128が設けられている。傘歯車128の前方には、傘歯車128と係合可能であってシリンダ131に対して摺動可能かつ回転不能な連接部材134が設けられている。シリンダ131内周には、先端工具150の後方に位置する中間子139が軸方向移動可能に設けられている。中間子139の後方には打撃子136が設けられていて、その前端部で中間子139と当接可能に配置されている。
中間子139の後部にはシリンダ131内に摺動可能に設けられた円環部材151とそれと嵌合しているピン153が設けられている。ピン153は、長孔131bに沿って移動可能である。保持スリーブ152がシリンダ131の外周に摺動可能に配置されている。ピン153は保持スリーブ152と当接可能である。スライドスリーブ141が保持スリーブ152の後方に配置され、バネ142により前方に付勢されている。スライドスリーブ141は、前部で保持スリーブ152と当接している。回転係止部材137が外枠部材130に支持され、スライドスリーブ141と当接している。切替部材144が外枠部材130の上部に回動可能に設けられている。切替部材144はカム部144bと偏芯ピン144aを有する。カム部144bは回転係止部材137を押動可能であり、偏芯ピン144aは連接部材134を押動可能である。
シリンダ131の後部には、ピストン133が摺動可能に内装されている。ピストン133と打撃子136によって空気室138が画成される。ピストン133の往復運動が空気室138を介して打撃子136に伝達し、打撃子136と当接している中間子139に伝わる。これにより打撃力が先端工具150に伝達される。
先端工具150が被削材に押付けられると、先端工具150と当接している中間子139が後方に移動し、中間子139を保持している円環部材151及びピン153が後退する。すると、保持スリーブ152とスライドスリーブ141とがバネ142の付勢力に抗して後方に移動する。これにより、スライドスリーブ141が孔131aを塞ぎ空気室138が密閉されることで先端工具150に打撃力が伝えられる。
先端工具150に回転力のみ付与する場合は、切替部材144を回転させて回転モードにする。それにより、カム部144bが前方に移動し、カム部144bが回転係止部材137を前方に押動する。すると、バネ142の付勢力によりスライドスリーブ141が前方に移動して常に孔131aを開放した状態となる。これにより、ピストン133が往復運動しても先端工具150に打撃力が伝達されない。同時に連接部材134がバネ142によって後退して傘歯車128と係合する。連接部材134を介してシリンダ131が回転し、先端工具150に回転力のみが付与される。このような従来の構成は特許文献1に記載されている。
特開2006−142459
図11に示す従来技術によると、回転モードの場合には先端工具150から受ける打撃の反作用力は図中の矢印のように伝わる。すなわち、先端工具150から中間子139に伝わり、それを保持する円環部材151に伝わる。そして円環部材151に嵌合しているピン153、保持スリーブ152、スライドスリーブ141、回転保持部材137を介して切替部材144に伝わる。よって、中間子139の移動によって孔131aを開閉する構造は、先端工具150からの反力を直接切替部材144で受けることとなり、切替部材144が磨耗したり破損する場合があった。さらに、このような構造だと円環部材151、ピン153及び保持スリーブ152の存在が必須となっており、部品点数の増加及び工具全長の増加などの問題があった。そこで本発明は、切替手段への反力の伝達がなく、超寿命で部品点数が少なくコンパクトな打撃工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、ハウジングと、該ハウジング内に収容された電動モータと、先端工具を保持するため該ハウジング内に回転自在に支持され外気と通じる呼吸孔が形成されたシリンダと、該シリンダ内周に摺動可能に設けられたピストンと、該電動モータの回転を該ピストンの往復運動に変換する変換機構と、該電動モータの回転を該シリンダに伝達させて該シリンダをその軸心を中心に回転させる回転伝達機構と、該シリンダ内において軸方向に往復動摺動可能に設けられ、該ピストンとの間で空気室を画成する打撃子と、該シリンダ内に配置され、後端が該打撃子により打撃され、先端が先端工具を打撃する中間子と、該ハウジングに摺動可能に保持されていて、該呼吸孔を開放する第一の位置と該呼吸孔を閉鎖する第二の位置の間を該シリンダの軸方向に移動可能なスリーブと、該ハウジング内に設けられ該スリーブを該第二の位置方向に付勢する付勢部材と、該ハウジングに一部が露出して設けられ該スリーブの第一の位置と第二の位置とを切替る切替手段を有し、該スリーブは該切替手段及び該付勢部材によってのみ移動され、該切替手段によって該スリーブが第一の位置へ移動することにより、該呼吸孔を介して該空気室が外気と連通し、該切替手段によって該スリーブが第二の位置へ移動することにより該空気室と外気との連通が遮断されることを特徴とする打撃工具を提供している。
また、該シリンダの軸方向に第一係合位置と第二係合位置との間で摺動可能に該シリンダに保持され該シリンダと共に回転する連接部材を有し、該切替手段は該連接部材を第一係合位置と第二係合位置とに選択的に保持する保持部を有し、該回転伝達機構は、該シリンダに対して回転可能な回転伝達部を有し、該連接部材が第一係合位置にあるときは該連接部材は該回転伝達部と係合してシリンダを回転させるとともに該スリーブとは非係合の状態にあることが望ましい。
また、該スリーブは該ハウジングに対して該シリンダの軸方向に移動可能かつ回転不能に設けられ、該連接部材が第二係合位置にあるときは該連接部材は該スリーブと係合してシリンダを回転不能とするとともに該回転伝達部とは非係合の状態にあることが望ましい。
また、該スリーブが第一の位置にあるときに、該連接部材と該スリーブとの係合及び該連接部材と該回転伝達部との係合を遮断するように該保持部は該連接部材を位置規制可能であることが望ましい。
請求項1に記載の打撃工具によれば、中間子を介してスリーブを移動させるのではなく、スリーブは切替手段及び付勢部材によってのみ移動可能となっている。ここで、先端工具の反力は先端工具を打撃している中間子、中間子の後端を打撃している打撃子、及びそれらを保持するシリンダに伝達される。スリーブの移動は中間子の移動とは無関係でありスリーブと中間子は機構的に別離しているため、先端工具の反力が中間子を介して切替手段に作用しない。打撃子はシリンダ内を摺動可能であってピストンと空気室を画成していることから、先端工具から打撃子へ伝わる反力は空気室で吸収される。また、スリーブはシリンダ上を軸方向に移動するため、軸方向の力である先端工具の反力はシリンダを介してスリーブに作用せず、先端工具の反力がスリーブを介して切替手段に伝達しない。よって、先端工具の反力が直接的に切替手段に作用しない構造となる。これにより、切替手段の破損を防止し長寿命化することができる。また、打撃工具の構造が単純化され部品点数の削減が図れると同時にコストダウンを実現できる。さらに、工具の全長を短縮することが可能となりコンパクトなハンマドリルとすることができる。
請求項2に記載の打撃工具では、切替手段によってスリーブが第一の位置にあるときは呼吸孔が外気と連通して空気室が開放され、先端工具に打撃力が伝達されない。同時に切替手段の保持部によって連接部材が第一係合位置に保持されているときは、連接部材と回転伝達部が係合してシリンダに回転力が伝達される。これにより先端工具には回転力のみが付与される回転モードとなる。また、切替手段によってスリーブが第二の位置にあるときは呼吸孔が閉鎖され空気室が密閉状態となって、打撃子を介して先端工具に打撃力が付与される。同時に切替手段の保持部によって連接部材が第一係合位置に保持されているときは、連接部材と回転伝達部が係合してシリンダに回転力が伝達される。これにより先端工具には回転力及び打撃力が付与される回転打撃モードとなる。
請求項3に記載の打撃工具では、切替手段によってスリーブが第二の位置にあるときは呼吸孔が閉鎖され空気室が密閉状態となって、打撃子を介して先端工具に打撃力が付与される。同時に切替手段の保持部によって連接部材が第二係合位置に保持されているときは、連接部材と回転伝達部とが脱離して連接部材とスリーブとが係合する。スリーブは回転不能であることから連接部材及びシリンダも回転不能となって、先端工具には打撃力のみ付与される打撃モードとなる。
請求項4に記載の打撃工具では、保持部が連接部材と回転伝達部との係合を遮断するように保持しているので先端工具に回転力が付与されない。連接部材とスリーブが脱離していることからシリンダは自由に回転することが可能となる。また、スリーブは第一の位置にあることから常に呼吸孔は開放された状態であり先端工具に打撃力が伝達されない。これにより先端工具に打撃力も回転力も付与されず、かつ先端工具も自由に回転可能なニュートラルモードとなる。ニュートラルモードの時にはスリーブは常に呼吸孔を開放した状態であるため誤って電源を投入した場合であっても先端工具に打撃力が伝達されない。このような構造により打撃工具の安全性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態による打撃工具について、図1乃至図10に基づき説明する。図1は代表的な打撃工具であるハンマドリル1の全体を示す斜視図であり、後方側ハウジングとなるハンドル部10とモータハウジング20と、前方側ハウジングとなる外枠部材30とによりケーシングが構成される。外枠部材30には、先端工具50を着脱可能に保持するための工具保持部60が設けられている。また工具保持部60付近において外枠部材30からは、サイドハンドル40が着脱可能に延出している。以下の説明において先端工具50側を前方とし、ハンドル部10側を後方とする。また先端工具50が延出する方向をX方向とし、それに直交する方向(ハンドル10が延出する方向)をY方向と定義する。
ハンドル部10には電源ケーブル11が取付けられると共に、使用者により操作可能なトリガ12が取付けられている。電源ケーブル11を外部電源(図示せず)に接続し、トリガ12を操作することにより、電源供給の接続と断続とが切換えられる。
モータハウジング20は、ハンドル部10の前方に設けられる。ハンドル部10とモータハウジング20は別体構造であるが、プラスチックで一体成型として作ることも可能である。外枠部材30はモータハウジング20の上部かつ前方に位置している。
モータハウジング20内にはモータ21が収納されている。モータ21はモータピニオン軸22を備えて回転駆動力を出力する。モータピニオン軸22の上端にはピニオン22aが形成されている。モータピニオン軸22と平行に第一回転軸23と第二回転軸24が、その軸心を中心に軸受を介して回転可能に支承されている。第一回転軸23のY方向下部にはピニオン22aと噛合する第一歯車25が同軸的に固定されている。第一回転軸23のY方向上部には第一傘歯車27が形成され、後述する第二傘歯車28と噛合している。第二回転軸24のY方向下部にはピニオン22aと噛合する第二歯車26が同軸的に固定されている。第二回転軸24のY方向上部にはクランクシャフト29が第二回転軸24と回転中心を同じくして、同心円状に回転するよう形成されている。
シリンダ31がX方向に延び、外枠部材30に固定される軸受によって回転可能に支承されている。シリンダ31には、第一呼吸孔31aと第二呼吸孔31bが形成されている。シリンダ31の前方には先端工具50が着脱可能に取付けられる。
ピストン33がシリンダ31の内部にシリンダ31の軸方向に摺動可能に配置されている。ピストン33には、Y方向を軸心として回動可能なコンロッド35の先端部が接続されている。コンロッド35の後端はY方向を軸心として回動可能にクランクシャフト29に接続されている。第二回転軸24、第二歯車26、クランクシャフト29、コンロッド35は、電動モータ21の回転をピストン33の往復運動に変換する変換機構を構成する。
打撃子36がシリンダ31内のピストン33からX方向前方に一定の距離をおいてシリンダ31の軸方向に移動可能に内装されている。また、打撃子36の外周面により上述した第一呼吸孔31aが選択的に開閉される。打撃子36とピストン33とシリンダ31によって囲まれた空間が空気室38となり、上述した第二呼吸孔31bは空気室38に開口するように位置している。中間子39がシリンダ31の内部に軸方向摺動可能に配置されている。中間子39の後端部は打撃子36と当接可能であり、打撃子36によって中間子39に打撃力が伝えられる。中間子39の先端部は先端工具50の後部と当接可能であり、中間子39の先端部から先端工具50に打撃力が伝達される。先端工具50は工具保持部材60及びシリンダ31によって保持されている。
シリンダ31の後部には、外枠部材30に固定されている保持部材32によって回転可能に支承される第二傘歯車28がシリンダ31に対して回転可能に設けられている。第二傘歯車28の前部内周面にはスプライン係合部28aが形成されている。連接部材34が第二傘歯車28の前方に位置し、シリンダ31に対して回転不能であり軸方向に摺動可能に設けられている。連接部材34は後部にスプライン係合部28aと係合可能なスプライン溝部34aが設けられており、前部に歯列34bが設けられている。第一回転軸23、第一歯車25、第一傘歯車27、第二傘歯車28、連接部材34は、電動モータ21の回転をシリンダ31に伝達させてシリンダ31をその軸心を中心に回転させる回転伝達機構を構成する。
回転係止部材37が外枠部材30に対してシリンダ31の軸方向に摺動可能であって回転不能に内装されている。回転係止部材37は、第一バネ43によって後方に付勢されており、回転係止部材37の後部の内周面には歯列34bと係合可能な歯列37aが形成されている。回転係止部材37はその前部の外周面側に凹凸部37bを有し、凹凸部37bによって外枠部材30に対してと摺動するとともに、外枠部材30に対する回転が阻止されている。
スライドスリーブ41が回転係止部材37の内周側であってシリンダ31の外周面に摺動可能に配置されている。スライドスリーブ41の前端面にはフランジ部41Aが設けられ、フランジ部41Aで回転係止部材37と当接している。スライドスリーブ41は第二バネ42によって前方に付勢されている。さらに第二バネ42は連接部材34を後方に付勢している。第一バネ43は第二バネ42よりも付勢力が大きいため、回転係止部材37は第二バネ42に抗して後方に付勢される。スライドスリーブ41の内周面は、シリンダ31に形成された第一呼吸孔31aと第二呼吸孔31bが対向しており、スライドスリーブ41の軸方向の移動によって第二呼吸孔31bを開閉する構造となっている。第一呼吸孔31aは、スライドスリーブ41とシリンダ31の間に設けられた隙間41aによって常に外気と連通している。シリンダ31の外周に突当部45が設けられている。スライドスリーブ41は突当部45によって軸方向の移動を制限されている。
切替部材44が一部が露出した状態で外枠部材30に回動可能に設置されている。切替部材44は、偏芯ピン44aとカム部44bを有する。(図10を参照)切替部材44を回転させることにより偏芯ピン44aは連接部材34を押動して、連接部材34をシリンダ31の軸方向に摺動させる。さらに、カム部44bは回転係止部材37を押動して、回転係止部材37をシリンダ31の軸方向に摺動させる。
次にハンマドリル1の動作について説明する。モータ21から出された回転出力はピニオン22aによって第一歯車25に伝わる。第一歯車25が回転することにより同軸上に位置する第一傘歯車27も回転し、それと噛合している第二傘歯車28が回転する。第二傘歯車28と連接部材34とがスプライン係合部28aとスプライン溝部34aとで係合している場合は、回転力が連接部材34を介してシリンダ31に伝わる。これによりシリンダ31の先端部の先端工具50がシリンダ31と一体に回転する。このようにして回転駆動力が先端工具50に伝えられる。
ピニオン22aは第二歯車26とも噛合しており、モータ21からの回転力は、第二歯車26と同軸上に位置するクランクシャフト29に伝わる。クランクシャフト29及びクランクシャフト29に接続されたコンロッド35によって回転運動が往復運動に変換されピストン33に伝えられる。この状態で先端工具50を被削材に押付けて打撃子36を後退させると第一呼吸孔31aが打撃子36によって塞がれる。第二呼吸孔31bがスライドスリーブ41によって塞がれている場合は空気室38が密閉された状態となる。そうすると、ピストン33の往復運動によってピストン33及び打撃子36により画成された空気室38内の空気が圧縮と膨張を繰り返し、空気室38を介して打撃子36に往復運動エネルギーを付与する。打撃子36は中間子39と当接し、中間子39は先端部で先端工具50と当接していることから、中間子39を介して先端工具50に打撃力が与えられる。
ハンマドリル1において、先端工具50に負荷がかからない状態または、先端工具50を取付けない状態で運転すると打撃子36の後端面が第一呼吸孔31aを通過して第一呼吸孔を開放する。そうすると、たとえ第二呼吸孔31bが閉塞状態であっても第一呼吸孔31aによって空気室38は外気と連通し、打撃力が先端工具50に伝わらない。こうしてハンマドリル1の空打ちが防止される。
ハンマドリル1は、切替部材44の操作によって(1)打撃・回転モード、(2)打撃モード、(3)回転モード、(4)ニュートラルモードの4つのモードを切替ることができる。以下それぞれのモードについて説明する。
(1)打撃・回転モード
打撃・回転モードを図2及び図6に示す。図6は図2の切替部材44をモータ側から見た図であり、偏芯ピン44a及びカム部44bの位置関係を表している。
打撃・回転モードでは、偏芯ピン44aが図2に示す位置となり第二バネ42の付勢力によって連接部材34がスプライン溝部34aでスプライン係合部28aと係合する。これにより、第二傘歯車28の回転が連接部材34及びシリンダ31を介して先端工具50に伝達される。
カム部44bは回転係止部材37と接触しておらず、回転係止部材37は第一バネ43によって後方に付勢されている。さらに回転係止部材37を介してスライドスリーブ41に第一バネ43の付勢力が伝わり、スライドスリーブ41が突当部45と当接する。これによって第二呼吸孔31bが閉塞状態となり空気室38が密閉される。この状態で打撃子36が後退して第一呼吸孔31aを閉塞すると、先端工具50に打撃力が付与される。このようにして、打撃・回転モードでは先端工具50に打撃力と回転力の両方が付与される。
(2)打撃モード
打撃モードを図3及び図7に示す。図7は図3の切替部材44をモータ側から見た図であり、偏芯ピン44a及びカム部44bの位置関係を表している。図7に示すように切替部材44を打撃モードとすると、偏芯ピン44aが前方に移動する。
第二バネ42の付勢力に抗して偏芯ピン44aが連接部材34を押動し連接部材34を前方に摺動させる。これにより、スプライン係合部28aとスプライン溝部34aとの係合が解除される。さらに、連接部材34の先端部が回転保持部材37の内部に挿入されることで、歯列34bと歯列37aが係合する。回転保持部材37は凹凸部37bによって回転が阻止されているため、回転保持部剤37と係合している連接部材34も回転不能となる。これによりシリンダ31も回転不能となり第二傘歯車28はシリンダ31上を空転するため、回転力は先端工具50に伝わらない。
スライドスリーブ41は突当部45と当接して第二呼吸孔31bを塞いでいるため、先端工具50を被削材に押付けて打撃子36を後退させて第一呼吸孔31aを閉塞させることにより空気室38は密閉される。これにより、ピストン33が往復運動して空気室38を介して先端工具50に打撃力が付与される。このようにして、打撃モードでは先端工具50に打撃力のみ付与される。
(3)ニュートラルモード
ニュートラルモードを図4及び図8に示す。図8は図4の切替部材44をモータ側から見た図であり、偏芯ピン44a及びカム部44bの位置関係を表している。図8に示すように切替部材44をニュートラルモードとすると、偏芯ピン44a及びカム部44bが前方に移動する。
ニュートラルモードでは、偏芯ピン44aが図4に示す位置となり、偏芯ピン44aが連接部材34を押動し、第二バネ42の付勢力に抗して連接部材34を前方に摺動させる。これにより、スプライン係合部28aとスプライン溝部34aとの係合が解除される。そうすると第二傘歯車28がシリンダ31上を空転し、先端工具50には回転力が伝達されない。
また、カム部44bが回転係止部材37を押動し、第一バネ43の付勢力に抗して回転係止部材37を前方に摺動させる。スライドスリーブ41は、フランジ部41Aで回転係止部材37と当接しているため、回転係止部材37が前進したことにより第二バネ42の付勢力によって前方に移動する。これにより第二呼吸孔31bが開放されて、空気室38と外気が連通する。この状態でピストン33が往復運動しても空気室38内の圧力は変動せず打撃力が先端工具50に伝達されない。このようにして、ニュートラルモードでは先端工具50に打撃力も回転力も付与されない。
ニュートラルの状態では、回転係止部材37が後方に移動して歯列34bと歯列37aが係合していないためシリンダ31は自由に回転することができる。これにより先端工具50の回転方向の位置決めが可能となり、例えば先端工具50がスコップ状の指向性を持ったものである場合においても、容易に先端工具の回転方向の位置を調節することができる。
(4)回転モード
回転モードを図5及び図9に示す。図9は図5の切替部材44をモータ側から見た図であり、偏芯ピン44a及びカム部44bの位置関係を表している。図9に示すように切替部材44を回転モードとすることでカム部44bが前方に移動する。
回転モードでは、偏芯ピン44aが図5に示す位置となり第二バネ42の付勢力によって連接部材34がスプライン溝部34aでスプライン係合部28aと係合する。これにより、第二傘歯車28の回転が連接部材34及びシリンダ31を介して先端工具50に伝達される。
カム部44bが回転係止部材37を押動し、第一バネ43の付勢力に抗して回転係止部材37を前方に摺動させる。スライドスリーブ41は、フランジ部41Aで回転係止部材37と当接しているため第二バネ42の付勢力によって前方に移動する。これにより第二呼吸孔31bが開放されて、空気室38と外気が連通する。この状態でピストン33が往復運動しても空気室38内の圧力は変動せず打撃力が先端工具50に伝達されない。このようにして、回転モードでは先端工具50に回転力のみ付与される。
本実施形態のように回転係止部材37を切替部材44及び第一バネ43によってのみ移動させる構造にすることにより、先端工具50から受ける反力は図5に示す矢印のように伝わる。すなわち、先端工具50から中間子39を介してシリンダ31に伝達される。これにより、先端工具50の反力が切替部材44に直接作用することを防止することができる。
なお、本発明による打撃工具は上述した実施の形態に限定されず特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲で種々の変更が可能である。例えば、回転係止部材とスライドスリーブを一体のスリーブとして成型することができる。また、歯列やスプライン係合部などをクラッチ構造にして連接部材とスリーブ及び回転伝達部を脱着させることで、回転伝達の切替を行ってもよい。
本発明の実施の形態による打撃工具全体を示す全体斜視図。 本発明の実施の形態による打撃工具の打撃・回転モード時の打撃工具を示す断面図 本発明の実施の形態による打撃工具の打撃モード時の打撃工具を示す断面図 本発明の実施の形態による打撃工具のニュートラルモード時の打撃工具を示す断面図 本発明の実施の形態による打撃工具の回転モード時の打撃工具を示し先端工具の反力の伝達経路を表す断面図 本発明の実施の形態による打撃工具の打撃・回転モード時の切替部材を示す図 本発明の実施の形態による打撃工具の打撃モード時の切替部材を示す図 本発明の実施の形態による打撃工具のニュートラルモード時の切替部材を示す図 本発明の実施の形態による打撃工具の回転モード時の切替部材を示す図 本発明の実施の形態による切替部材の形状を示す図 従来の打撃工具を示し、先端工具の反力の伝達経路を表す断面図
符号の説明
1:打撃工具、 20:モータハウジング、 21:モータ、 22:モータピニオン軸、 23:第一回転軸、 24:第二回転軸、 25:第一歯車、 26:第二歯車、 27:第一傘歯車、 28:第二傘歯車、 29:クランクシャフト、 30:外枠部材、 31:シリンダ、 31a:第一呼吸孔、 33:ピストン、 34:連接部材、 35:コンロッド、 36:打撃子、 37:回転係止部材、 38:空気室、 39:中間子、 41:スライドスリーブ、 42:第二バネ、 43:第一バネ、 44:切替部材、 44a:偏芯ピン、 44b:カム部、 50:先端工具

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    該ハウジング内に収容された電動モータと、
    先端工具を保持するため該ハウジング内に回転自在に支持され外気と通じる呼吸孔が形成されたシリンダと、
    該シリンダ内周に摺動可能に設けられたピストンと、
    該電動モータの回転を該ピストンの往復運動に変換する変換機構と、
    該電動モータの回転を該シリンダに伝達させて該シリンダをその軸心を中心に回転させる回転伝達機構と、
    該シリンダ内において軸方向に往復動摺動可能に設けられ、該ピストンとの間で空気室を画成する打撃子と、
    該シリンダ内に配置され、後端が該打撃子により打撃され、先端が先端工具を打撃する中間子と、
    該ハウジングに摺動可能に保持されていて、該呼吸孔を開放する第一の位置と該呼吸孔を閉鎖する第二の位置の間を該シリンダの軸方向に移動可能なスリーブと、
    該ハウジング内に設けられ該スリーブを該第二の位置方向に付勢する付勢部材と、
    該ハウジングに一部が露出して設けられ該スリーブの第一の位置と第二の位置とを切替る切替手段を有し、
    該スリーブは該切替手段及び該付勢部材によってのみ移動され、
    該切替手段によって該スリーブが第一の位置へ移動することにより、該呼吸孔を介して該空気室が外気と連通し、該切替手段によって該スリーブが第二の位置へ移動することにより該空気室と外気との連通が遮断されることを特徴とする打撃工具。
  2. 該シリンダの軸方向に第一係合位置と第二係合位置との間で摺動可能に該シリンダに保持され該シリンダと共に回転する連接部材を有し、
    該切替手段は該連接部材を第一係合位置と第二係合位置とに選択的に保持する保持部を有し、
    該回転伝達機構は、該シリンダに対して回転可能な回転伝達部を有し、
    該連接部材が第一係合位置にあるときは該連接部材は該回転伝達部と係合してシリンダを回転させるとともに該スリーブとは非係合の状態にあることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  3. 該スリーブは該ハウジングに対して該シリンダの軸方向に移動可能かつ回転不能に設けられ、
    該連接部材が第二係合位置にあるときは該連接部材は該スリーブと係合してシリンダを回転不能とするとともに該回転伝達部とは非係合の状態にあることを特徴とする請求項2に記載の打撃工具。
  4. 該スリーブが第一の位置にあるときに、該連接部材と該スリーブとの係合及び該連接部材と該回転伝達部との係合を遮断するように該保持部は該連接部材を位置規制可能であることを特徴とする請求項2に記載の打撃工具。
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