JP2009238205A - 個人認証装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体の位置を規定するためのガイド等を必要としない非接触型の小型・低コストの個人認証装置を実現する。
【解決手段】レンズアレイ3、遮光部材4、撮像手段5を含む画像撮像手段によりレンズアレイにかざした生体の静脈パターンの複眼像を取得し、この複眼像中の個眼像間の画像シフト量をシフト推定部7で推定し、画像再構成部7で画像シフト量を利用し複眼像から単一像を再構成する。サイズ補正部11で、推定した画像シフト量と登録パターン記憶部8に登録パターンに対応づけて記憶されている画像シフト量とから決定した倍率で、再構成された単一像のサイズ補正をすることにより、被写体距離の変動の影響を補償した個人認証を可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、個々人に固有の生体情報を利用する個人認証装置に係り、特に、手指又は手のひらの静脈パターンを利用する個人認証装置に関する。
コンピュータ、携帯電話などの情報端末の利用や建造物への出入りなど、秘匿性のある情報に接触する際のセキュリティについて関心が高まっている。情報へのアクセスを許可された者であるかどうかを認証する手段として、カードに埋め込まれた磁気ストライプやICチップ、利用者が記憶しているパスワード、利用者の身体的特徴を利用した生体認証などがある。カードは紛失のおそれがあり、パスワードは利用者が忘れたり他人に漏洩したりするおそれがある。生体認証は紛失・忘却のおそれがなく、他者が模倣することも困難である。
しかし、生体情報として手指や手のひらの静脈パターンを利用する個人認証装置では、ガイド部により手指や手のひらの位置を規定した状態で静脈パターンを撮像するという手法を採ってきた(例えば特許文献2参照)。このように生体の位置を規定するのは、撮像した静脈パターンの画像の大きさと登録パターンのそれとがほぼ同じでなければ認証処理の精度が悪化したり、エラーが発生したりするなどの不都合が生じるためである。しかしながら、ガイド部への生体の接触が不可避であり、また、ガイド部を設けることにより装置全体が大型化してしまうという問題がある。不特定多数の人が利用するような場面では、衛生面等から、生体を接触させる必要のない個人認証装置が望ましい。携帯電話やノートパソコンに代表される情報端末の小型化・薄型化が進展しており、装置サイズが大きいと、これら情報端末への個人認証装置の搭載の妨げとなる。
また、特許文献1に被認証者の手指を固定せずに認証が可能な個人認証装置が開示されている。この個人認証装置は、登録手段と認証手段とから構成される。登録手段は、登録者の手指の静脈、皮膚輪郭、関節位置に関する情報を含む三次元生体情報を取得し、それを認証手段に送信する。認証手段は、被認証者の手指の各部位の位置を測定して座標化し、被認証者の手指の位置、傾き、関節の曲がり等の状態に合わせるように、登録手段より受信した三次元生体情報を補正し、補正後の三次元生体情報と認証手段で取得した生体情報とを用いて個人認証を行う。しかし、認証手段側に、手指に光や超音波を発信してその反射時間を測定するような方式の位置測定手段、三次元生体情報の複雑な補正処理のための手段等を備える必要があり、登録手段側に、X線測定、磁気共鳴測定、光測定、超音波測定などを利用して三次元生体情報を取得するための手段を備える必要があり、装置の小型化・低コスト化が困難である。
特開2007−219号公報 特開2006−107401号公報
指等の静脈パターンを撮像し認証に利用するような個人認証装置において、指等をガイド部材等で固定せずに静脈パターンを撮像する場合の一番の問題点は撮像時の被写体距離や指等の姿勢が一定しないことである。
よって、本発明の主たる目的は、被写体距離の変動等があっても精度のよい個人認証が可能であって、指等の位置等を規制するためのガイド部材等を装備する必要がなく、かつ、小型化・薄型化、低コスト化が容易な個人認証装置を提供することにある。
請求項1の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段を有し、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像に含まれる生体像又は2以上の個眼像から再構成される生体像を個人認証に利用する個人認証装置であって、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
個人認証に利用される前記生体像又は個人認証のために該生体像と照合される登録パターンに対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置又は傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項2の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応付けて記憶する登録パターン記憶
手段、
前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記画像再構成手段により再構成された単一像のサイズ補正を行うサイズ補正手段、
前記サイズ補正手段によりサイズ補正された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項3の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用い算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記登録パターン記憶手段から読み出した登録パターンのサイズ補正を行うサイズ補正手段、
前記サイズ補正手段によりサイズ補正された登録パターンと前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項4の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応つけて記憶する登録パターン記憶手段、
前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記画像再構成手段により再構成された単一像から抽出した特徴量ベクトルのサイズ補正を行い、該サイズ補正後の特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段から読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項5の発明は、前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルを登録パターンとして、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離と対応つけて前記登録パターン記憶手段に格納する登録処理手段をさらに有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項の発明の個人認証装置である。
請求項6の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項7の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項8の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
登録パターン及び複数の画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項9の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項10の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項11の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
登録パターン及び画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項12の発明は、
2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
登録パターン及び複数の画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
を有することを特徴とする個人認証装置である。
請求項13の発明は、前記画像取得手段は前記生体に光を照射する光源を備えることを特徴とする請求項1の発明の個人認証装置である。
請求項14の発明は、前記光源は近赤外光を照射するものであることを特徴とする請求項13の発明の個人認証装置である。
請求項15の発明は、前記画像取得手段は特定の波長域の光のみを透過するフィルタを備えることを特徴とする請求項13又は14の発明の個人認証装置である。
請求項16の発明は、前記フィルタは可視光カットフィルタであることを特徴とする請求項15の発明の個人認証装置である。
請求項17の発明は、前記フィルタは前記レンズアレイに形成された光学薄膜からなることを特徴とする請求項15の発明の個人認証装置である。
請求項18の発明は、前記画像取得手段は前記レンズアレイと前記撮像手段との間に前記レンズアレイのレンズ間の光線のクロストークを防止する遮光部材を有し、前記レンズアレイの各レンズは少なくとも前記撮像手段側が凸面であり、該凸面のレンズ径と前記遮光部材の開口部の径とが一致していることを特徴とする請求項1の発明の個人認証装置である。
請求項19の発明は、前記レンズアレイの各レンズが前記撮像手段側に凸の平凸レンズであることを特徴とする請求項1の発明の個人認証装置である。
請求項20の発明は、前記画像取得手段により取得された複眼像に対し、光学系による像劣化を補償する劣化補償手段をさらに有することを特徴とする請求項1の発明の個人認証装置である。
請求項21の発明は、画像再構成部による単一像の再構成に利用される個眼像の個数が可変であることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項の発明の個人認証装置である。
請求項22の発明は、前記シフト推定手段により推定されたシフト量が規定範囲内であるか判定する手段を有し、前記画像取得手段により取得された複眼像より推定された画像シフト量が前記規定範囲内であると判定されたときのみ、該複眼像を有効な複眼像として利用することを特徴とする請求項1の発明の個人認証装置である。
請求項23の発明は、複眼像より推定された画像シフト量が前記規定範囲内であるときに該複眼像中の個眼像に生体の輪郭が含まれるように前記規定範囲を設定したことを特徴とする請求項22の発明の個人認証装置である。
請求項24の発明は、請求項1乃至23のいずれか1項の発明の個人認証装置を内蔵し、生体をかざすための窓部を有し、前記窓部の内側に前記個人認証装置の画像取得手段が配置されたことを特徴とする電子機器である。
本発明によれば、
(1)指等の生体のレンズ光軸方向における位置や傾きの違いの影響を補償した精度の良い個人認証が可能な個人認証装置を実現可能である。被写体距離の変動等の影響が補償されるため、生体の位置を規制するたのガイド部材等を備える必要がなく、非接触型の個人認証装置を実現可能である。また、ガイド部材等を備える必要がなく、画像取得手段は薄型化・小型化・低コスト化の容易な構成であり、また、格別複雑な演算処理を必要としないこと等から、全体として薄型・小型の個人認証装置を低コストで実現可能である。
(2)個人認証装置に登録処理手段を備えることにより、外部の装置を用いることなく静脈パターン又はその特徴量ベクトルの登録処理が可能であり、この点で個人用のノートPCや携帯電話等の電子機器に組み込む用途に好適である。
(3)生体に光を照射する光源を備えることにより、静脈パターンを撮像するための光量が不足するような環境においても、必要な光量を確保し良好な静脈パターンの撮像が可能である。生体を透過するが静脈で吸収される近赤外光を照射する光源とすることにより、より鮮明な静脈パターンの撮像が可能になる。フィルタを設けることにより、外部光等の静脈パターン撮像に不利となる波長の光の影響を排除し、より鮮明な静脈パターンの撮像が可能になる。フィルタとしてレンズアレイに形成した光学薄膜を用いることにより、独立したフィルタ部材を設ける場合に比べ画像取得手段の薄型化・小型化に有利である。
(4)レンズアレイのレンズの少なくとも撮像手段側を凸面とすることにより、高精度な組付け装置を用いなくても容易にレンズアレイと遮光部材との正確な位置合わせが可能になり、組立てコストを削減できる。
(5)レンズアレイのレンズを撮像手段側に凸の平凸レンズとするため、両面凸のレンズの場合に比べレンズアレイの製造コストを削減できる。また、物体側凸の平凸レンズに比べ、広い画角に渡って良好な結像性能を得ることができる。
(6)光学系による像劣化を補償する像劣化補償手段を備えることにより、コントラストが改善された鮮明な静脈パターンを取得可能である。特に、レンズアレイのレンズを撮像手段側に凸の平凸レンズとした場合には、画角によらずMTFがほぼ一定で高い空間周波数でもMTF曲線がゼロにならないため、ウィーナフィルタ等を利用し低コストで像劣化補償を行うことができる。
(7)単一像の再構成に利用される個眼像の個数が可変であるため、要求される認証精度が低いときには利用する個眼像の個数を少なくすることにより再構成等の処理量を減らして処理を高速化し、要求させる認証精度が高いときには利用する個眼像の個数を多くすることにより再構成される単一像の解像度を高めて認証精度を上げることができる。
(8)推定された画像シフト量が規定範囲内であるか判定することにより、指等の位置や姿勢を規制するためのガイド部材を設けることなく、撮像時の被写体距離や指等の傾きを適切な範囲に規制し、高精度な認証のために適した複眼像を利用可能となる。個眼像に生体の輪郭が含まれるように画像シフト量の規定範囲を設定することにより、画像シフト量の推定精度を向上させることができる、等々の効果を得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施例1に係る個人認証装置の構成説明図である。図1において、12は被認証者の手指又は手のひらを、13はその静脈をそれぞれ模式的に表している。この個人認証装置は、被認証者の手指又は手のひら12の静脈13を被写体として撮像する画像取得手段と、この画像取得手段により取得された静脈パターンを被認証者に固有の生体情報として利用し個人認証を行うための処理系とから構成される。
まず、画像取得手段について説明する。画像取得手段は、手指あるいは手のひら12に光を照射するための光源1、可視光カットフィルタ2、平面状に並べられた2個以上のレンズからなるレンズアレイ3、レンズアレイ3の各レンズ間での光線のクロストークを防止するための遮光部材4、レンズアレイ3により結像された像を撮像するための撮像手段5から構成される。
光源1としては白色光源、LED(発光ダイオード)、LD(レーザダイオード)などを用いることができる。光源1により照射される光は、近赤外光、特に波長760nm付近の近赤外光が望ましい。波長760nm付近の近赤外光は、生体組織を透過する一方で、静脈を流れる血液に含まれる還元ヘモグロビンにより吸収されるため、他の波長の光源を用いた場合と比較し、より鮮明な静脈パターンを撮像できる。
図1においては、光源1は上から下へ向けて、すなわち、レンズアレイ3や撮像手段5へ向かう方向へ光を照射しているが、これは一例に過ぎない。手指又は手のひら12のような生体組織は強散乱体であり、手指又は手のひら12の側方から光を照射するような位置に、あるいは、レンズアレイ3側から光を照射するような位置に光源1を配置してもよい。また、図1では光源1は1個のみ示されているが、これに限らない。光源1を複数個、分散配置することにより、撮像のための光量を増加させるとともに、撮像範囲をより均等な光量で照明することにより、より高品質な静脈パターンの撮像が可能になる。
光源1により照射される近赤外光は、手指又は手のひら12の内部で透過・拡散するが静脈13では吸収されるため、静脈13を他の部分より暗いパターンとして外部より観察することができる。この静脈パターンは、可視光カットフィルタ2を透過し、レンズアレイ3により集光・結像され、複眼像として撮像手段5により撮像される。光源1からの近赤外光以外の波長を含む強い光(例えば日中の太陽光)が手指又は手のひら12に照射されるような場合でも、可視光カットフィルタ2により近赤外光以外の光はカットされるため、鮮明な静脈パターンを撮像することができる。
なお、そのような外部光の影響がない環境、例えば暗所で静脈パターンの撮像が行われるような場合には、可視光カットフィルタ2を構成から除くことも可能であり、かかる態様も本発明に含まれる。
また、独立した部材として可視光カットフィルタ2を設ける代わりに、可視光カットフィルタ2と同様の作用を持つ光学薄膜をレンズアレイ3の表面に蒸着等により形成するようにしてもよい。かかる態様も本発明に含まれ、装置の小型化・薄型化に有利である。
レンズアレイ3と撮像手段5の間に設置された遮光部材4は、レンズアレイ3の各レンズを通過した光線のクロストークを抑制し、鮮明な静脈パターンの撮像に寄与するものである。
レンズアレイ3はレンズを平面状にアレイ配列したものであるが、そのレンズとして球面レンズを用いることも非球面レンズを用いることもできる。非球面レンズを用いることで光学特性を向上させることができる。レンズアレイ3の具体的な作成方法として、リフロー法や面積諧調マスク法、研磨法などの加工法、あるいは、それらの加工法で作成した型を用いた成型加工法などを用いることができる。材料は透明樹脂やガラスなどを用いることができ、樹脂材料の成型加工法が低コスト化のためには望ましい。
撮像手段5としては、一般的なCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサを用いることができる。
次に処理系について説明する。本実施例の処理系は、画像メモリ6、シフト推定部10、画像再構成部7、サイズ補正部11、認証処理部9、登録パターン記憶部8、登録処理部14から構成される。なお、後述するように登録処理部14は必須ではない。
画像メモリ6は、撮像手段5により撮像された静脈パターンの複眼像を取り込み記憶する手段である。例えば被写体像が図2(a)に示すような像であるとすると、図2(b)に示すような複眼像が撮像される。図2(b)において、黒い格子部分は遮光部材4の影に相当する部分である。この影の部分で区切られた四角形の領域が、レンズアレイ3の個々のレンズにより結像された個眼像である。実際には、被写体像である静脈パターンの同様な複眼像が撮像される。
シフト推定部10は、画像メモリ6に格納された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定する手段である。画像再構成部7は、シフト量推定部10により推定された画像シフト量を利用して、複眼像から単一像を再構成する手段である。再構成された単一像は、被認証者に固有の生体情報である静脈パターンを表している。なお、以下において、画像シフト量を単にシフト量もしくはシフトと呼ぶことがある。
登録処理部14は、登録者の生体情報である静脈パターンを登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納する登録処理を行う手段である。この登録処理時には、登録者の手指又は手のひらを画像取得手段にかざし、その静脈パターンの複眼像を撮像させて画像メモリ6に記憶させる。この複眼像からシフト推定部10で画像シフト量が推定され、また、この画像シフト量を利用して画像再構成部7で複眼像から静脈パターンの単一像が再構成される。登録処理部14は、再構成された静脈パターンの単一像を登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納(登録)するが、この際に、シフト推定部10により推定された隣接個眼像間の画像シフト量、又は、この画像シフト量を用いて演算により求めた被写体距離(後述)を、登録パターンと対応付けて登録パターン記憶部8に格納する。
なお、図示しないが、認証処理と登録処理のいずれか一方を選択する手段を有し、認証処理が選択された場合には認証処理部9及びサイズ補正部11が作動し、登録処理が選択された場合には登録処理部14が作動する。この点は、後記各実施例においても同様である。
認証時における被写体距離と登録時における被写体距離とが相違すると、画像再構成部7により単一像として再構成される静脈パターンのサイズに違いが生じる。サイズ補正部11は、認証時の静脈パターンに対し、そのサイズを登録時の静脈パターン(登録パターン)のサイズに合わせるためのサイズ補正(変倍)処理を行う手段である。認証処理部9は、サイズ補正部11によりサイズ補正された静脈パターンと登録パターン記憶部8に格納されている登録パターンとの照合を行い、被認証者の認証又は否認を判断する手段である。
シフト推定部10について説明する。複眼像においては、一見同じような個眼像が並んでいるように見えるが、各個眼像は位置の異なるレンズにより被写体を結像したものであるから、個眼像間には画像シフト(視差)が存在する。シフト推定部10は、各個眼像についての画像シフト量を演算により求める。なお、個眼像の領域は単純な2値化処理によって認識することができる。すなわち、図2に関連して説明したように、複眼像中の個眼像は遮光部材4の影部によって囲まれた領域であるが、その影部はそれ以外の部分よりも充分に暗い。したがって、複眼像を適切な閾値を用いて2値化することにより、影の部分とそれ以外を部分とを識別し、影の部分に囲まれた領域を個眼像の領域として容易に抽出することができる。あるいは、個眼像領域をあらかじめ特定しておくために、画像取得手段作製後に、被写体の無い状態で照明し、その画像の明るい領域を個眼像領域として記憶しておくことも可能である。
画像シフト量の算出には例えばパターンマッチングを利用することができる。複眼像からシフトの基準となる個眼像(基準個眼像)を任意に選択し、その個眼像の一部をテンプレートとする。基準個眼像の横方向と縦方向の画像シフト量を(0、0)とする。シフト推定の対象となる個眼像(被シフト検出個眼像)を選択して、基準個眼像と被シフト検出個眼像との間の類似度あるいは相違度から画像シフト量を推定する。よく知られているように、類似度としては相互相関関数を用いることができ、相違度としてはSSD(画素値の差の二乗和)やSAD(画素値の差の絶対値の和)を利用することができる。SSDを用いてパターンマッチングで算出した相違度の一例を図3に示す。
SSDを用いた相違度は式(1)で表される。
Figure 2009238205
ここで、RはSSDで算出した相違度、Iは被シフト検出個眼像の一部、Tはテンプレートとした基準個眼像の一部である。i、jはそれぞれテンプレートの横方向と縦方向の画素数、x、yはシフトの探索範囲で変化する値である。Rが最小となる(x、y)が2つの個眼像の間の画像シフト量と推定できる。図3において、x軸およびy軸は画像シフト、z軸がSSD相違度である。前記(1)式で求まる画像シフト量は画素単位であるが、画素単位で算出した類似度や相違度を関数フィッティングする手法や、テンプレートあるいは被シフト検出個眼像のどちらかを補間してパターンマッチングする手法などにより、サブピクセル単位でのシフト推定が可能である。
また、レンズアレイ3を構成するレンズの配置が既知の場合は、全ての個眼像に対してシフト推定を行う必要は無く、基準個眼像と任意の被シフト検出個眼像との間について算出した画像シフト量から残りの個眼像についての画像シフト量を求めることができる。例えば、個眼像数が横方向、縦方向にそれぞれM個、N個の正方格子状の複眼像において、左上端の個眼像を基準個眼像とし、右下端の個眼像を被シフト検出個眼像とする。そして、パターンマッチングの結果、基準個眼像に対する被シフト検出個眼像の画像シフト量が
(x、y)と算出された場合、隣接する個眼像間の横方向、縦方向の画像シフト量はそれぞれにx/(M−1)、y/(N−1)と計算することができるので、全ての個眼像についての画像シフト量を容易に求めることができる。このように、シフト推定演算を1組の個眼像間に限定し、算出した画像シフト量に基づいて残りの個眼像についての画像シフト量を求める手法を採ると、シフト推定のための演算時間を短縮することができる。
次に、画像再構成部7について説明する。画像再構成部7は、複眼像から単一像(静脈パターン)を再構成する処理を行う。この再構成は、シフト推定部10により推定された画像シフト量に基づき、個眼像の画素を再配置することで行われる。より具体的には、図4に模式的に示すように、単一像のための仮想のデジタル画像領域17を確保しておく。
そして、各個眼像18の各画素を、個眼像について推定された画像シフト量に基づいて決定したデジタル画像領域17上の位置に再配置していくことにより、デジタル画像領域17上に静脈パターンの単一像を再構成する。
次に、サイズ補正部11について説明する。本発明では、手指や手のひら12と画像取得手段との相対的な距離を規定するためのガイドを設けないので、被写体距離は一定しない。したがって、認証時に被認証者の手指又は手のひらの撮像により得られた静脈パターン(画像再構成部7により再構成された単一像)のサイズは、その被認証者について予め登録パターン記憶部8に登録パターンとして格納されている静脈パターンのサイズと相違するのが通常である。サイズ補正部7は、認証時の静脈パターンのサイズを、登録パターンのサイズに合わせるためのサイズ補正(変倍)処理を行う。
このサイズ補正の倍率は、登録時の被写体距離と認証時の被写体距離の比で決まるが、この被写体距離の比は登録時の隣接個眼像間の画像シフト量と認証時の隣接個眼像間の画像シフト量との比から求まる。これについて図5により説明する。
図5は被写体距離と隣接個眼像間の画像シフト量との関係を説明する模式図である。図5において、レンズアレイ3のあるレンズ3aの光軸と被写体(静脈)13の交わる点Pから発した光のうち、レンズ3aを通過した光は、当該レンズ3aの光軸と撮像手段子5の撮像面とが交わる点Oaに結像する。一方、その隣のレンズ3bを通過した光は、撮像手段5の撮像面上の点P’に結像する。このレンズ3bの光軸と撮像手段5の撮像面の交わる点をObとすると、P’Obが、レンズ3a,3bにより結像された単眼像間の画像シフト量である。光学系設計時に既知であるレンズピッチdと、レンズアレイ3と撮像面との距離fを用いると、被写体距離Lと隣接単眼像間の画像シフト量P’Obの間には次式の関係がある。
Figure 2009238205
登録時における被写体距離Lo又は隣接個眼像間の画像シフト量soは登録パターンと対応付けて登録データ記憶部8に記憶されていることは前述した通りである。
認証時における被写体距離がL’、隣接個眼像間の画像シフト量がs’であるとすると、サイズ補正倍率は被写体距離の比であるL’/Loとして求めることができるが、この比は隣接個眼像間の画像シフト量の比であるso/s’に等しい。この被写体距離の比、画像シフト量の比のどちらをサイズ補正倍率として用いても結果は同じだが、被写体距離の比はそれを求めるための演算が増えるので、演算量の面からは画像シフト量の比を用いることが望ましい。
認証時において、サイズ補正部11は、登録パターン記憶部8から、1つの登録パターンに対応付けられた画像シフト量soを読み出し、シフト推定部10により推定された画像シフト量s’との比so/s’を計算し、この比をサイズ補正倍率として用い、画像再構成部7により再構成された単一像の静脈パターンに対するサイズ補正処理を行う。静脈パターンのサイズが例えばPx(画素)×Py(画素)の場合、Px・so/s’(画素)×Py・so/s’(画素)のサイズに変倍(拡大又は縮小)する。
このようなサイズ補正(変倍)処理には最近傍法、バイリニア法、バイキュービック法など種々のアルゴリズムを用いることができる。個眼像間の画像シフト量の測定は、そもそも複眼像から単一像への画像再構成のための処理の一環であるので、そのためのハードウェアや演算器の余分な増加は無い。
サイズ補正倍率として被写体距離の比を用いる場合には、サイズ補正部11は、登録パターン記憶部8から1つの登録パターンに対応付けられた被写体距離Loを読み出し、シフト推定部10により推定された画像シフト量s’から前記(2)式により認証時の被写体距離L’を計算し、その比L’/Loをサイズ補正倍率として画像再構成部7により再構成された単一像の静脈パターンに対するサイズ補正処理を行う。
次に認証処理部9について説明する。認証処理部9は、サイズ補正部11によりサイズ補正後の被認証者の静脈パターンと、登録パターン記憶部8に記憶されている登録パターン(単一像の静脈パターン)とを照合し、その類似度又は相違度に基づき、被認証者が登録済みの本であるか否かを判定する。照合方法としては、被認証者の静脈パターンと登録パターンとのパターンマッチングを用いてもよいし、被認証者の静脈パターンと登録パターンにおける特徴点の対応を求める特徴ベースマッチングを用いてもよい。
図6は認証時の全体処理フローを示す。被認証者の手指又は手のひらを画像取得手段にかざし、その静脈パターンの複眼像を画像メモリ6に記憶する(step1)。シフト推定部10において、その複眼像から個眼像間の画像シフト量s’を求める(step2)。画像再構成部7で、推定された画像シフト量を利用して複眼像から単一像の静脈パターンを再構成する(step3)。
登録パターン記憶部14に複数の登録パターンが記憶されている場合、step4からstep7の処理は繰り返し実行されるもので、その最大繰り返し回数は記憶されている登録パターン数に等しい。まず、サイズ補正部11において、登録パターン記憶部8より1つの登録パターンに対応付けられた画像シフト量soを読み込み、また、シフト推定部10により推定された画像シフト量s’を取り込み、サイズ補正倍率so/s’を計算する(step4)。なお、被写体距離比を利用する場合には、当該登録パターンに対応付けられた被写体距離Loを登録パターン記憶部8より読み込み、またシフト推定部10により推定された画像シフト量s’から前記(2)式により被写体距離L’を計算し、サイズ補正倍率Lo/L’を計算する)。次に、サイズ補正処理部11において、画像再構成部7により単一像に再構成された静脈パターンに対し、step4で計算したサイズ補正倍率のサイズ補正処理を行う(step5)。次に、認証処理部9において、登録パターン記憶部8より当該登録パターンを読み出し(step6)、当該登録パターンとサイズ補正処理部11によりサイズ補正後の被認証者の静脈パターンとのパターンマッチング又は特徴ベースマッチングを行い、一致したか否かを判定する(step7)。一致したならば、この時点でstep4からstep7までの処理は終了する。一致しない場合には、次の登録パターンに関してstep4からstep7までの処理を実行する。登録パターン記憶部8に格納されている最後の登録パターンまで処理した場合には、一致しないときでもstep4からstep7までの処理を終了する。
以上の処理において、一致したと判定されたならば(step8,YES)、認証処理部9から被認証者が登録済みの本人と認証された旨が出力され(step9)、一致しないと判定されたならば否認の旨が出力され(step10)、一連の個人認証手順を終了する。
なお、本実施例の個人認証装置は登録処理部14を備えていたが、登録処理部14を設けない構成とすることも可能であり、かかる態様も本発明に含まれる。このような態様では、本実施例の個人認証装置と同様の構成の画像取得手段を用いて登録者の静脈パターンの複眼像を取得し、それを再構成した単一像の静脈パターン(登録パターン)と、複眼像取得時の被写体距離又は隣接個眼像間の画像シフト量を対応づけて、個人認証装置の登録パターン記憶部8に書き込む必要がある。
[実施例1の変形例]
前記実施例1では、被認証者の静脈パターンに対してサイズ補正処理を行ったが、図7に示すようにサイズ補正部11を登録パターン記憶部8と認証処理部9との間に設け、登録パターン記憶部8より読み出された登録パターンに対してサイズ補正処理を行い、サイズ補正後の登録パターンと、サイズ補正をしない被認証者の静脈パターンとのパターンマッチング又は特徴ベースマッチングにより個人認証を行うようにしてもよい。登録パターンに対するサイズ補正倍率は、s’/so又はLo/L’となる。
図8は本発明の実施例2に係る個人認証装置の構成説明図であり、図1と同一又は対応した要素には同じ参照符号が付けられている。
画像取得手段の構成は前記実施例1の場合と同一である。処理系の構成は前記実施例1の場合と一部相違する。この相違点について以下に説明する。
登録処理部14は、登録時に、登録者の手指又は手のひらから画像取得手段により取得した複眼像を画像再構成部7により再構成した静脈パターン(画像)から特徴量ベクトルを抽出し、その特徴量ベクトルを登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納する。ここで、特徴量ベクトルとは、例えば静脈パターンの分岐点等の特徴点やそれらの相対的な位置関係をベクトル表現したものである。また、登録処理部14は、シフト推定部10により推定された画像シフト量(又は、画像シフト量から算出される被写体距離)を登録パターンと対応付けて登録パターン記憶部8に格納する。
認証時において、サイズ補正部11は、登録パターン記憶部8から登録パターンを読み出し、その特徴量ベクトルの長さ成分に対しサイズ補正(変倍)処理を行う。このサイズ補正の倍率は、認証時の画像シフト量s’と登録パターンに対応付けられた画像シフト量soとの比s’/so、又は、画像シフト量soから計算された被写体距離L’と登録パターンに対応付けられた被写体距離Loとの比Lo/L’となる。
認証処理部9は、画像再構成部7により再構成された単一像である被認証者の静脈パターンから特徴量ベクトルを抽出し、その特徴量ベクトルと、サイズ補正部11によりサイズ補正後の特徴量ベクトルとの照合により個人認証を行う。
図9は認証時の全体処理フローを示す。被認証者の手指又は手のひらを画像取得手段にかざし、その静脈パターンの複眼像を画像メモリ6に記憶する(step11)。シフト推定部10において、その複眼像から個眼像間の画像シフト量s’を求める(step12)。画像再構成部7で、推定された画像シフト量を利用して複眼像から被認証者の静脈パターンの単一像を再構成する(step13)。
登録パターン記憶部8に複数の登録パターンが記憶されている場合、step14からstep17までの処理は繰り返し実行され、その最大繰り返し回数は登録パターン記憶部8に格納されている登録パターン数に等しい。まず、サイズ補正部11において、登録パターン記憶部8より1つの登録パターンに対応付けられた画像シフト量soを読み込み、また、シフト推定部10により推定された画像シフト量s’を取り込み、サイズ補正倍率s’/soを計算する(step14)。なお、被写体距離比を利用する場合には、当該登録パターンに対応付けられた被写体距離Loを登録パターン記憶部8より読み込み、またシフト推定部10により推定された画像シフト量s’から前記(2)式により被写体距離L’を計算し、サイズ補正倍率L’/Loを計算する。次に、サイズ補正処理部11において、登録パターン記憶部8から当該登録パターンを読み出し(step15)、その特徴量ベクトルの長さ成分にサイズ変倍率を乗じてサイズ補正を行う(step16)。認証処理部9は、画像再構成部7により単一像に再構成された被認証者の静脈パターンから特徴量ベクトルを抽出し、その特徴量ベクトルと、登録パターンのサイズ補正後の特徴量ベクトルとの照合を行い、一致したか否かを判定する(step17)。一致したならば、この時点でstep14からstep17までの処理は終了する。一致しない場合には、次の登録パターンに関してstep14からstep17までの処理を実行する。登録パターン記憶部8に格納されている最後の登録パターンまで処理した場合には、一致しない場合でもstep14からstep17までの処理を終了する。
以上の処理において、認証処理部9で一致したと判定されたならば(step18,YES)、認証処理部9から被認証者が登録済みの本人と認証された旨が出力され(step9)、一致しないと判定されたならば否認の旨が出力され(step10)、一連の個人認証手順を終了する。
[実施例2の変形例]
前記実施例2では、登録パターン(特徴量ベクトル)に対してサイズ補正処理を行ったが、再構成部7と認証処理部9の間にサイズ補正部を配置し、被認証者の静脈パターンに対しサイズ補正処理を行うようにしてもよく、この場合のサイズ補正倍率は、s’/so又はLo/L’とする。
また、認証処理部9の内部にサイズ補正部に相当する手段を備え、画像再構成部7により再構成された被認証者の静脈パターンから抽出された特徴量ベクトルに対しサイズ補正処理を行うにしてもよい。この場合のサイズ補正倍率は、s’/so又はLo/L’とする。
図10は本発明の実施例3に係る個人認証装置の構成説明図である。本実施例においては、画像取得手段のレンズアレイ3を構成するレンズを像側凸の平凸レンズとし、光学系による像劣化を補償するための劣化補償部15をシフト推定部10の前段に追加している。これ以外の構成は前記実施例1と同様である。
集光・結像作用を示すレンズの形状には、平凸、両面凸が考えられるが、製造コストを考慮すると、平凸の球面レンズが低コスト化に有効である。両面凸の場合、加工面が多いことはもちろん、両面の光軸を一致させる必要があるため、エッチングや研磨などの加工方法、あるいは、それらの方法で作製した型を用いた成型加工法においても、光軸合わせの工程が必要になり、さらに歩留まりも悪化する可能性があるからである。
図11の(a)と(b)に像側凸の平凸レンズの光学レイアウトとMTF特性を示す。
図12の(a)と(b)に物体側凸の平凸レンズの光学レイアウトとMTF特性を示す。
図11の(b)及び図12の(b)には異なった複数の画角でのMTF曲線が示されてい
る。
図12の(b)に見られるように、物体側凸の平凸レンズの場合、画角の違いによりMTFが大きく変化しており、画角が高い位置からの光線に対する結像性能は非常に低い。一方、図11の(b)に見られるように、像側凸の平凸レンズの場合、画角が違ってもMTFがほとんど変化せず、広い画角に渡って一定以上の結像性能を維持している。
劣化補償部15は、光学系設計時に既知であるMTF曲線(図11(b))を利用して撮像された複眼像の劣化補償を行う。図11(b)に示すように、MTF曲線は高い空間周波数でもゼロにならないため、適切なフィルタを適用することでコントラストを改善し、鮮鋭な画像を得ることができる。このフィルタには、例えばウィーナフィルタを利用することができる。また、画角によらずMTF曲線がほぼ一定なので、1種類のウィーナフィルタを用いた単純なデジタルフィルタ処理で劣化補償が可能であるため、劣化補償部15は低コストで実現できる。
劣化補償部15により劣化補償後の複眼像を用いて、シフト推定部10による画像シフト量の推定が行われ、また、画像再構成部7で単一画像の再構成処理が行われるため、鮮鋭な静脈パターンを取得可能である。これ以外の構成及び動作は前記実施例1と同様である。
本実施例において、遮光部材4の開口部の径とレンズアレイ3のレンズの径を一致させると、装置組立て時のレンズアレイ3と遮光部材4の正確な位置合わせを容易かつ低コストで行うことができる点で望ましい。この位置合わせ作業を図13により説明する。
粗い位置合わせ機能しか持たない組立て装置を利用し、あるいは人手により、レンズアレイ3と遮光部材4を組立てると、例えば図13(a)に示すような状態になる。このような状態では、本来光が通過するはずの領域が遮光部材4により遮られるため、正常な画像を取得できない。
レンズの径と遮光部材4の開口部の径とを一致させた場合、図13(a)の状態のレンズアレイ3と遮光部材4に微小な振動を与えるだけで、レンズアレイ3の各レンズ間の平坦部に遮光部材4が落ち着き、図13(b)に示すような望ましい位置関係になる。よって、組立て装置の位置合わせ精度はレンズ径の半分程度であればよいことになる。
このような位置合わせ作業後に、遮光部材4とレンズアレイ3とを固定する。固定方法としては、接着剤や光硬化樹脂による固定が可能であり、なかでも紫外線硬化樹脂を用いると固定作業が簡便かつ低コストとなる。
なお、レンズアレイ3のレンズを両面凸形状にした場合にも、同様の位置合わせ手法を適用可能であることは当然である。
[実施例3の変形例]
前記実施例1,2又はその変形例において、本実施例と同様のレンズアレイを用い、またシフト推定部の前段に劣化補償部を追加した実施形態も可能である。
すなわち、登録パターン記憶部8と認証処理部9の間にサイズ補正部を配置し、登録パターン記憶部8から読み出される登録パターンに対して同様のサイズ補正処理を行い、サイズ補正後の登録パターンと、サイズ補正をしない被認証者の静脈パターンとのパターンマッチング又は特徴ベースマッチングにより個人認証を行うようにしてもよい。
また、前記実施例2と同様に、登録パターン記憶部8に登録者の静脈パターンから抽出した特徴量ベクトルを登録パターンとして記憶させるようにし、登録パターン記憶部8と認証処理部9との間にサイズ補正部を配置し、登録パターン記憶部8より読み出された特徴量ベクトルに対しサイズ補正を行うようにし、あるいは、認証処理部9の内部にサイズ補正のための手段を設け、被認証者の静脈パターンから抽出された特徴量ベクトルに対しサイズ補正処理を行うにしてもよい。
なお、被写体が近すぎると被写体の撮影される領域が狭く静脈パターンに関する十分な情報を得られず、逆に被写体が遠すぎると撮影される像の解像度が極端に下がり、シフト推定精度、認証精度の悪化を招くため、登録時及び認証時において被写体距離を適切な範囲内に規制するのが好ましい。そのための手段として例えば、前記各実施例及びその変形例において、登録時及び認証時に、図15に示すように、取得した複眼像より推定した画像シフト量が規定範囲内であるか否かの判定を行い、推定された画像シフト量が規定範囲内になるまで複眼像取得とシフト推定を繰り返すことにより、適切な被写体距離範囲内で撮像された複眼像を有効なものとして利用できるようにするとよい。
図16は本発明の実施例4に係る個人認証装置の構成説明図である。本実施例において、画像取得手段の構成は前記実施例1の場合と同一である。本実施例においては、画像取得手段により取得された複眼像中の一つの個眼像を認証に利用する。画像補正部111は、複眼像中の個眼像を処理対象として補正処理を行うもので、被写体距離の違いを補償するための補正(拡大縮小処理)のみに限らず、レンズ光軸方向における生体の傾きについての補正も行うことができる。
101は処理系の各部及び画像取得手段における撮像手段5及び光源1の作動を制御する制御部である。102は登録動作又は認証動作の選択を制御部101に指示するための動作選択スイッチであり、103は動作開始を制御部101に指示するためのスタートスイッチである。このようなスイッチ102,103や制御部101に相当する手段は前記実施例1,2,3においても当然に存在するが、図1,図7,図8、図10には明示されていない。
例えば、登録動作時に、図17に模式的に示すように被写体距離がLaで撮像されて図18に模式的に示すような複眼像が取得され、認証動作時に図20に模式的に示すように被写体距離がLb(>La)で撮像されて図21に模式的に示すような複眼像が取得されたとする。なお、図17及び図20では、画像取得手段115を構成するレンズアレイ3、遮光手段4、撮像手段5が分離したように描かれているが、これは構成をわかりやすくするためであって、実際的には例えば筐体によりそれら要素は図16に示すような位置関係で固定されている。レンズアレイ3を構成するレンズの個数も9個に限られるわけではない。また、被写体と画像取得手段115の相対的な大きさも便宜的なものである。
図18,図21に見られるように、取得される複眼像は、レンズアレイ3を構成する各レンズにより形成された像である個眼像の集合であるが、個眼像は被写体像の上下左右が反転した像である。両図に示した複眼像中の各個眼像おいては、便宜的に指の輪郭が太い黒線で表されており、指輪郭の内側の灰色の線が静脈パターンである。
図18の個眼像と図21の個眼像とでは、撮像時の被写体距離が異なるため被写体像の大きさに違いがある。本実施例においては、このような被写体距離もしくはレンズ光軸方向の被写***置の違いによる影響を補償するための画像補正を、登録時及び認証時に画像補正部111で行う。以下、登録時及び認証時における動作について説明する。
まず登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、スタートスイッチ103で開始を指示すると、制御部101の制御により登録動作が実行される。登録動作時の処理フローを図19に示す。
制御部101は、まず光源1を発光させて撮像手段5に撮像動作をさせ、複眼像を画像メモリ6に取り込ませる(step100)。次に、シフト推定部10で、画像メモリ6に取り込まれた複眼像中の2つの個眼像間の画像シフト量を推定させる(step101)。図19には示されていないが、好ましくは図15により説明したように、推定した画像シフト量が規定範囲内であるか否か判定し、規定範囲内でないときには再び複眼像を取得して画像シフト量を推定するという動作を、画像シフト量が規定範囲内となるまで繰り返すとよい(後述の認証動作時も同様)。SSDを用いたパターンマッチングによりシフト推定を行う場合などには、各個眼像に指の輪郭が含まれるような被写体距離に規制するように、画像シフト量の規定範囲を決定するとよい。指の輪郭はコントラストが大きいため、シフト推定の有効な情報になり、推定精度の向上を期待し得るからである。前述したように、シフト推定に用いる2個の個眼像は任意に選択してよいが、本実施例で推定する必要があるのはx方向あるいはy方向の一方についての画像シフト量だけでよいので、斜め方向の位置関係にある個眼像ではなく、x方向あるいはy方向の位置関係にある個眼像を選択するほうが、計算量が少なくて済むので望ましい。また、上に述べたように各個眼像に指の輪郭が含まれるような範囲に被写体距離を規制する場合には、図18において縦方向に隣り合う2個の個眼像間の画像シフト量を推定するのが望ましい。
なお、シフト推定に周知の位相限定相関法を用いることもできるが、この場合には、推定精度に悪影響を及ぼすことも考えられるので個眼像に指の輪郭が入らないように被写体距離の範囲を規制することも可能である。位相限定相関法では、2個の個眼像をそれぞれフーリエ変換し、両方の位相データの積をとって逆フーリエ変換する。得られた画像におけるピークの位置のセンターからのずれが個眼像間の画像シフトに相当する。
次に制御部101は、画像補正部111において、取得された複眼像中の認証に利用される1個の個眼像(例えば図18において中心位置の個眼像)に対する画像補正を実行させる(step102)。ここでの画像補正とは、所定の画像シフト量Sとするように個眼像を拡大あるいは縮小する処理である。この補正は擬似的に被写体距離を規格化することに相当する。画像シフトと被写体距離との関係は図5に関連して説明した通りであり、被写体距離と画像シフト量との間には(2)式の関係があることも既に述べた。(2)式において、f,dは同じ装置では一定なので、補正後の画像において個眼像間のシフトがSとなるように画像を拡大あるいは縮小することは、一定の被写体距離Ls=f・d/(S・p)(ただし、pは1画素の大きさ)で撮影したように画像に補正するということになる。推定された画像シフト量をSaとすると、拡大あるいは縮小するときの倍率はS/SaまたはSa/Sのどちらでもよいが、どちらか一方に固定し、それを登録時及び認証時に共通して用いる必要がある。
次に制御部101は、登録処理部14によって、補正後の個眼像を登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させる(step103)。なお、登録処理部14において、補正後の個眼像から特徴量ベクトルを抽出させ、この特徴量ベクトルを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンを登録すると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、スタートスイッチ103で開始を指示すると、制御部101の制御により認証動作が実行される。認証動作時の処理フローを図22に示す。
制御部101は、まず光源1を発光させて撮像手段5に撮像動作をさせ、複眼像を画像メモリ6に取り込ませる(step111)。次に、シフト推定部10で、画像メモリ6に取り込まれた複眼像中の2つの個眼像間の画像シフト量を推定させる(step112)。図22には示されていないが、登録動作時と同様に、好ましくは推定した画像シフト量が規定範囲内であるか否か判定し、規定範囲内でないときには再び複眼像を取得して画像シフト量を推定するという動作を、画像シフト量が規定範囲内となるまで繰り返すとよい。シフト推定の方法は登録動作時と同様である。
次に制御部101は、画像補正部111において、取得された複眼像中の認証に利用される1個の個眼像に対し、拡大又は縮小する画像補正を実行させる(step113)。推定された画像シフト量をSbとし、登録動作時と同じ所定の画像シフト量をSとすると、拡大あるいは縮小の倍率は、S/SaまたはSa/Sである(前述のように登録動作時と共通である)。
次に制御部101は、認証処理部9において、補正後の個眼像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像との照合を行う(step114)。この照合は、パターンマッチングによっても、画像の特徴点の対応を求める特徴ベースマッチングによってもよい。なお、登録パターン記憶部8に個眼像の特徴量ベクトルが登録パターンとして記憶されている場合には、認証処理部9において補正後の個眼像の特徴量ベクトルを抽出し、これと登録パターンとして記憶されている特徴量ベクトルとの照合を行うことになる。いずれにしても、登録動作時と認証動作時において、個眼像について擬似的に同じ被写体距離で撮影した画像にするような画像補正が施されるため、図17と図20のように実際の撮像時の被写体距離が異なっていても高い認証精度の実現を期待できる。
認証処理部9は、照合で一致がとれたときには(step115,YES)、被認証者が登録者本人と認証された旨を出力し(step116)、照合で一致がとれなかったときには(step115,NO)、認証を否認した旨を出力する(step117)。認証結果が出力されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証録動作を終了させる。
本実施例のように複眼像中の1の個眼像のみ認証に利用する形態は、前記実施例のような単一像を再構成する処理は不要であり、また画像補正のための処理量も少ない等の利点がある。
[レンズ光軸方向における傾きの補正について]
以上に説明した画像補正処理では、単純な被写体距離の変化に対する補正のみであったが、指の傾きの変化に対する補正にも対応可能である。いま、認証時に図23に示すように指が傾いている場合を考える。指先では被写体距離は登録時と同じLaで、指の付け根では被写体距離がLbとする。このときに撮影される複眼像は例えば図24のようになり、指先より遠い指の付け根のほうが細く写っており、シフト量も指先に比べて付け根のほうが小さい。このような画像を、指の傾きのない図18の像と同様のものに補正するために以下の処理を行う。
まず、指先の領域と指の付け根の領域でそれぞれシフト推定を行う。具体的には、処理の高速化のために、図24に点線で示す2本のラインでシフト推定を行う。ここでは、指先のラインで推定されたシフト量をSaとし、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSbとする。
指の傾きの補正は、図25の(a)に示すような長方形もしくは正方形から(b)に示す左右対称の台形へ変形させる射影変換である。台形の上辺の倍率をp、下辺の倍率をq、高さの倍率をrとおくと、変換式は次式のように表すことができる。
Figure 2009238205
ここで、Lxは図18、図24における個眼像の縦方向の長さ、Lyはシフト推定を行う二つの領域間の長さである。
指先でのシフト量がSa(図18でのシフト量と等しい)、指の付け根でのシフト量がSbであった場合、図24の中央の個眼像を図18の中央の個眼像とほぼ一致させるためには、p=1,q=Sa/Sb,r=R’/Rとして、(3)式を図24の中央の個眼像に適用すればよい。ここで、R、R’はそれぞれシフト推定する指先の領域と指の付け根の領域の間に撮影されている指画像の実空間における長さである。登録時における指先のシフト推定位置での被写体距離をya、指の付け根のシフト推定位置での被写体距離をybとすると、R、R’はそれぞれ次の(4)式、(5)式ように表すことができる。
Figure 2009238205
Figure 2009238205
ya,ybはそれぞれ前記(2)式を用いて、設計時に既知であるレンズアレイ-撮像素子間距離f、レンズピッチdから求めることができるので、r=R’/Rを算出できる。
このような射影変形と、被写体距離の変動に対する補正のための拡大縮小処理とを中央の個眼像に施すが、拡大縮小処理と射影変形処理の順序は問わない。拡大縮小処理の倍率は、S/SaまたはSa/Sである。拡大縮小の倍率を(3)式の変換カーネルに乗じて、ひとつの処理で拡大縮小と射影変形を同時に行うことも可能である。
以上のような傾きの補正を行う場合の認証時処理フローを図26に示す。画像取得手段で撮影して複眼像を画像メモリ6に取り込み(step121)、シフト推定部10において、図24に破線で示した指先のラインでのシフト量Saと指の付け根のラインでのシフト量Sbを推定する(step122)。図26には示さないが、好ましくは、推定したシフト量Sa,Sbの両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内のシフト量Sa,Sbが推定されるまで複眼像取得とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、推定されたシフト量Sa,Sbを用いて、前記(3)式の射影変換と倍率S/SaまたはSa/Sの拡大縮小を別々の処理として、あるいは一つの処理として、画像補正部111で実行する(step123)。認証処理部9において、画像補正部111で補正後の個眼像と、登録パタン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像とを照合する(step124)。そして、照合で一致した場合には(step125,YES)認証の旨を出力し(step126)、一致しない場合には(step125,NO)否認の旨を出力する(step127)。
ここまで、光軸方向の指の位置と傾き(姿勢)の変化に対する補正について述べたが、指の長手方向を軸とした回転についても指の輪郭や静脈パターンを利用した補正を行うことができる。なお、例えば認証時に撮像した個眼像と登録パターンとの照合に位相限定相関法を用いることで、指の面内回転についてはその影響を排除できる。
本発明の実施例5について説明する。本実施例においては、登録時、認証時ともに指に傾きがあるものとして、登録時と認証時に撮影した画像をそれぞれ所定の被写体距離y0の仮想平面に補正する処理を行う。補正のための変換式として前記(3)を用いる。図27に登録動作時の処理フローを、図28に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。なお、本実施例に係る個人認証装置のブロック構成は前記実施例4の場合と同様であるので図16を参照する。
まず登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、登録動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step130)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step131)。本実施例では、図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSbとする。なお、前記実施例4と同様に、推定したシフト量Sa,Sbの両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。このようにすれば、有効な複眼像を撮像する際におけるレンズ光軸方向における指の位置及び傾きを一定の範囲に規制することができる。
次に、画像補正部111において、補正に用いる倍率p,q,rを算出し(step132)、認証に用いる中央の個眼像を(3)式により補正する(step133)。なお、この補正で用いる台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方を後述する。補正後の個眼像は、登録処理部14により登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納される(step134)。なお、補正後の個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンが登録されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、認証動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step140)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step141)。ここでは図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa’、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSb’とする。なお、登録動作時と同様に、推定したシフト量Sa’,Sb’の両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、補正に用いる倍率p,q,rを算出し(step142)、認証に用いる中央の個眼像を(3)式により補正する(step143)。なお、この補正で用いる台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方を後述する。
認証処理部9において、補正後の個眼像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像との照合が行われる(step144)。なお、登録パターンが特徴量ベクトルの場合には、認証処理部9において、補正後の個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンと照合する。そして、照合で一致した場合(STEP145,YES)、認証の旨が出力され(step146)、一致しなかった場合には否認の旨が出力される(step147)。このようにして認証処理が終わると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証動作を終了させる。
本実施例では、登録時及び認証時において指の位置や傾き(姿勢)の変動があっても、その影響が画像補正により補償されるため、精度のよい個人認証が可能である。
ここで、登録時、認証時の補正における台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方について以下に説明する。登録時において推定されたシフト量Sa,Sbに対応した指の位置の被写体距離ya,ybを前記(2)式により算出し、認証時において推定されたシフト量Sa’,Sb’に対応した指の位置の被写体距離ya’,yb’を前記(2)式により算出する。被写体距離y0に対応するシフト量をS0とし、これは前記(2)式で算出することができる。そして、登録時の補正のためのp,q,rはp=S0/Sa,q=S0/Sb,r=R/R0となる。ここで、R0とRは次の(6)式と(7)式で計算することができる。
Figure 2009238205
Figure 2009238205
認証時の画像を補正するためのp,q,rはp=S0/Sa’,q=S0/Sb’,r=R’/R0となる。R0は登録時と同じ値である。R’は次の(8)式で計算することができる。
Figure 2009238205
ya,yb,ya’,yb’は前述したように(2)式を用いて算出できるので、登録時、認証時のrを求めることができる。
図29は本発明の実施例6に係る個人認証装置の構成説明図である。この個人認証装置においては、登録時と認証時の被写体距離の違いの影響を補償するための画像補正処理を認証時に行うのが特徴である。ここでの画像補正処理は拡大縮小処理である。図30に登録動作時の処理フローを、図31に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。
まず、登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、登録動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step150)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step151)。推定されたシフト量をSaとする。なお、推定したシフト量Saが規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、登録処理部14により、複眼像中の認証に利用される1個の個眼像(例えば図18の中央の個眼像)がそのまま登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納され、また、この登録パターンと対応付けてシフト量Saが登録パターン記憶部8に格納さるれる(step152)。このように、登録時は個眼像に対する画像補正は行われない。なお、個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンとシフト量が登録されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、認証動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step161)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step162)。推定されたシフト量をSbとする。なお、登録動作時と同様に、推定したシフト量Sbが規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、推定したシフト量Saと、登録パターン記憶部8に登録パターンと対応付けて記憶されているシフト量Sbで決まる拡大率Sa/Sbで、認証に用いる中央の個眼像の拡大縮小処理が行われる(step163)。これで、登録パターンの取得時の被写体距離と認証時の被写体距離の違いが補償される。
認証処理部9において、画像補正部9で補正後の個眼像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像との照合が行われる(step164)。なお、登録パターンが特徴量ベクトルの場合には、認証処理部9において、補正後の個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンと照合する。そして、照合で一致した場合(step165,YES)、認証の旨が出力され(step166)、一致しなかった場合には否認の旨が出力される(step167)。このようにして認証処理が終わると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証動作を終了させる。
本発明の実施例7について説明する。本実施例においては、登録時、認証時ともに指に傾きがあるものとして、その傾きの変動による影響を補償するための画像補正を認証時に行うことが特徴である。補正のための変換式として前記(3)を用いる。図32に登録動作時の処理フローを、図33に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。なお、本実施例に係る個人認証装置のブロック構成は前記実施例6の場合と同様であるので図29を参照する。
まず登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、登録動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step170)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step171)。本実施例では、図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSbとする。なお、推定したシフト量Sa,Sbの両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。そして、登録処理部14によって、認証に用いる中央の個眼像が登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納され、これに対応付けられてシフト量Sa,Sbも登録パターン記憶部8に格納される(step172)。なお、認証に用いられる個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンが登録されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、認証動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step180)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step181)。ここでは図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa’、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSb’とする。なお、登録動作時と同様に、推定したシフト量Sa’,Sb’の両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、補正に用いる倍率p,q,rを算出し(step182)、認証に用いる中央の個眼像を(3)式により補正する(step183)。この補正で用いる台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方については後述する。
認証処理部9において、補正後の個眼像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像との照合が行われる(step184)。なお、登録パターンが特徴量ベクトルの場合には、認証処理部9において、補正後の個眼像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンと照合する。そして、照合で一致した場合(step185,YES)、認証の旨が出力され(step186)、一致しなかった場合には否認の旨が出力される(step187)。このようにして認証処理が終わると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証動作を終了させる。
step182で補正における台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rを算出するが、その方法について説明する。登録時における指先と指の付けるシフト量Sa,Sbそれぞれに対応する指の位置座標(xa,ya),(xb,yb)と、認証時における指先と指の付け根のシフト量Sa’,Sb’それぞれに対応する指の位置座標(xa’,ya’),(xb’,yb’)を前記(2)式より算出する。ここでのxy平面は指の長手方向を含む撮像面に垂直な面であり、y軸はレンズの光軸と一致する。また、認証時の指の位置を登録時の指の位置とほぼ一致するように仮想的に移動させたときの(xb’,yb’)の移動先を(xb’’,yb’’)とする。このように座標系をとったとき、認証時の画像を補正するためのp,q,rはp=Sa/Sa’,q=yb’’/yb,r=
R’/Rとなる。ここで、y”は次の連立方程式を解くことで得ることができる。
Figure 2009238205
R’及びRは次の(10)式及び(11)式のように表すことができる。
Figure 2009238205
Figure 2009238205
式中の被写体距離ya等は前記(2)式を用いてシフト量Sa等から算出でき、xa等も被写体距離、レンズアレイ・撮像素子間距離f、シフト推定ライン間距離Ly等より算出できる。例えばxaは次式で表される。
Figure 2009238205
図34は本発明の実施例8に係る個人認証装置の構成説明図である。この個人認証装置は、複数の個眼像から単一像を再構成する画像再構成部7を備える。単一像の再構成に用いられる個眼像の個数を、必要な認識精度に応じて可変としている。104は必要とする認識精度(認証モード)を指定するスイッチ等の手段である。制御部101は、この手段104により指定された認証精度(認証モード)に応じて、登録時及び認証時に単一像の再構成に用いられる個眼像を設定する。なお、前記実施例1,2,3においても同様に画像再構成に用いられる個眼像の個数を可変とすることもでき、かかる形態も当然に本発明に包含される。
図35に登録動作時の処理フローを、図36に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。まず、登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、スタートスイッチ103で開始を指示すると、制御部101の制御により登録動作が実行される。制御部101は、まず光源1を発光させて撮像手段5に撮像動作をさせ、複眼像を画像メモリ6に取り込ませる(step190)。次に、シフト推定部10で、画像メモリ6に取り込まれた複眼像中の2つの個眼像間の画像シフト量を推定させる(step191)。推定されたシフト量をSaとする。好ましくは、推定したシフト量Saが規定範囲内であるか否か判定し、規定範囲内でないときには再び複眼像を取得して画像シフト量を推定するという動作を、画像シフト量が規定範囲内となるまで繰り返すとよい。
次に制御部101は、画像補正部111において、取得された複眼像中の単一像の再構成に用いられる個眼像(認証に利用される個眼像ということもできる)に対する画像補正を実行させる(step192)。ここでの画像補正とは、所定のシフト量Sとするように個眼像を拡大または縮小する処理である。この補正は擬似的に被写体距離を規格化することに相当する。この拡大縮小処理での拡大率はS/SaまたはSa/Sのどちらでもよいが、どちらか一方に固定し、それを登録時及び認証時に共通して用いる必要がある。
次に制御部101は、画像再構成部7で、補正された個眼像から単一像を再構成させる(step193)。被写体距離を規格化するように補正された個眼像から再構成された単一像は、被写体距離の変動による影響が補償されている。次に制御部101は、登録処理部14によって、再構成された単一像を登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させる(step194)。なお、登録処理部14において、単一増から特徴量ベクトルを抽出させ、この特徴量ベクトルを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンを登録すると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、スタートスイッチ103で開始を指示すると制御部101の制御により認証動作が実行される。
制御部101は、まず光源1を発光させて撮像手段5に撮像動作をさせ、複眼像を画像メモリ6に取り込ませる(step200)。次に、シフト推定部10で、画像メモリ6に取り込まれた複眼像中の2つの個眼像間の画像シフト量を推定させる(step201)。推定されたシフト量をSbとする。登録動作時と同様に、推定したシフト量Sbが規定範囲内であるか否か判定し、規定範囲内でないときには再び複眼像を取得して画像シフト量を推定するという動作を、画像シフト量が規定範囲内となるまで繰り返するようにしてもよい。
次に制御部101は、画像補正部111において、取得された複眼像中の単一像の再構成に用いられる個眼像に対し、拡大又は縮小する画像補正を実行させる(step202)。拡大あるいは縮小の拡大率は、S/SaまたはSa/Sである(前述のように登録動作時と共通である)。
次に制御部101は、画像再構成部7において、補正後の個眼像から単一像への再構成処理を行わせる(step203)。被写体距離を規格化するように補正された個眼像から再構成された単一像は、被写体距離の変動による影響が補償されている。
次に認証処理部9において、再構成された単一像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている個眼像との照合を行わせる(step204)。なお、登録パターン記憶部8に単一像の特徴量ベクトルが登録パターンとして記憶されている場合には、認証処理部9において単一像の特徴量ベクトルを抽出し、これと登録パターンとして記憶されている特徴量ベクトルとの照合を行うことになる。いずれにしても、登録動作時と認証動作時において、被写体距離の変動の影響を補償するための画像補正が単一像の再構成に用いられる個眼像に施させるため、高い認証精度を期待できる。
認証処理部9は、照合で一致がとれたときには(step205,YES)、被認証者が登録者本人と認証された旨を出力し(step206)、照合で一致がとれなかったときには(step205,NO)、認証を否認した旨を出力する(step207)。認証結果が出力されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証録動作を終了させる。
本発明の実施例9について説明する。本実施例においては、登録時、認証時ともに指に傾きがあるものとして、登録時と認証時に撮影した画像をそれぞれ所定の被写体距離y0の仮想平面に補正する処理を行う。補正のための変換式として前記(3)を用いる。図37に登録動作時の処理フローを、図38に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。なお、本実施例に係る個人認証装置のブロック構成は前記実施例8の場合と同様であるので図34を参照する。
まず登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、登録動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step210)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step211)。本実施例では、図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSbとする。なお、推定したシフト量Sa,Sbの両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、補正に用いるp,q,rを算出し(step212)、単一像の再構成に用いられる個眼像を(3)式により補正する(step213)。なお、この補正で用いる台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方は前記実施例5で説明した通りである。次に画像正構成部7において、補正後の個眼像から単一像を再構成させる(step214)。再構成された単一像は、登録処理部14により登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納される(step215)。なお、単一像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンが登録されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、認証動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step220)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step221)。ここでは図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa’、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSb’とする。なお、登録動作時と同様に、推定したシフト量Sa’,Sb’の両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、補正に用いる倍率p,q,rを算出し(step222)、単一像の再構成に用いられる個眼像を(3)式により補正する(step223)。なお、この補正で用いる台形の上辺の倍率p、下辺の倍率q、高さの倍率rの求め方は前記実施例5で説明した通りである。画像再構成部7において、補正後の個眼像から単一像を再構成させる(step224)。そして、認証処理部9において、再構成された単一像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている単一像との照合が行われる(step225)。なお、登録パターンが特徴量ベクトルの場合には、認証処理部9において、再構成された単一像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンと照合する。そして、照合で一致した場合(step226,YES)、認証の旨が出力され(step227)、一致しなかった場合には否認の旨が出力される(step228)。このようにして認証処理が終わると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証動作を終了させる。
本実施例では、登録時及び認証時において指の傾き(姿勢)の変動があっても、その影響が画像補正により補償されるため、精度のよい個人認証が可能である。
図39は本発明の実施例10に係る個人認証装置の構成説明図である。本実施例においては、登録時、認証時ともに指に傾きがあるものとして、その傾きの変動による影響を補償するための画像補正を認証時にのみ行うことが特徴である。補正のための変換式として前記(3)を用いる。図40に登録動作時の処理フローを、図41に認証動作時の処理フローをそれぞれ示す。
まず登録動作について説明する。動作選択スイッチ102で登録動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、登録動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step230)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step231)。本実施例では、図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSbとする。なお、推定したシフト量Sa,Sbの両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像再構成部7において、制御部101で指定された複数の個眼像から単一像が再構成される(step232)。そして、登録処理部14によって、再構成された単一像が登録パターンとして登録パターン記憶部8に格納され、これに対応付けられてシフト量Sa,Sbも登録パターン記憶部8に格納される(step233)。なお、再構成された単一像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンとして登録パターン記憶部8に記憶させてもよい。このようにして登録パターンが登録されると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の登録動作を終了させる。
次に認証動作について説明する。動作選択スイッチ102で認証動作を指示し、開始スイッチ103で開始を指示すると、制御部101は光源1と撮像手段5に通電し、認証動作を実行させる制御を行う。画像取得手段で撮影された複眼像が画像メモリ6に取り込まれ(step240)、シフト推定部10において、その複眼像中の2個の個眼像間の画像シフト量が推定される(step241)。ここでは図24に示す指先に対応したラインと指の付け根に対応したラインでシフト推定が行われる。指先のラインで推定されたシフト量をSa’、指の付け根のラインで推定されたシフト量をSb’とする。なお、登録動作時と同様に、推定したシフト量Sa’,Sb’の両方が規定範囲内であるか判定し、規定範囲内でないときには複眼像の撮像とシフト推定を繰り返すようにしてもよい。次に、画像補正部111において、推定されたシフト量Sa’,Sb’及び登録パターン記憶部8に記憶されているシフト量Sa,Sbに基づいて、補正に用いるp,q,rを算出する(step242)。p,q,rの算出方法は前記実施例7で説明した通りである。制御部101で設定された複数の個眼像が(3)式により補正され(step243)、画像再構成部7において補正後の個眼像から単一像が再構成される(step244)。認証処理部9において、再構成された単一像と、登録パターン記憶部8に登録パターンとして記憶されている単一像との照合が行われる(step245)。なお、登録パターンが特徴量ベクトルの場合には、認証処理部9において、再構成された単一像から特徴量ベクトルを抽出し、これを登録パターンと照合する。そして、照合で一致した場合(step246,YES)、認証の旨が出力され(step247)、一致しなかった場合には否認の旨が出力される(step248)。このようにして認証処理が終わると、制御部101は光源1や撮像手段5への通電を止め、一連の認証動作を終了させる。
本発明に係る個人認証装置は、画像取得手段の薄型化・小型化が容易であり、しかも手指や手のひらの位置を規制するためのガイド部材等は必要でないため、携帯電話やノートPC、PDA等の小型化・薄型化が要求される電子機器に組み込む用途に好適である。
図14に、本発明の個人認証装置を内蔵した電子機器の一例である携帯電話の外観例を模式的に示す。図14において、31は例えば手指をかざすための窓部である。この窓部31の内側に、個人認証装置の画像取得手段が配置され、窓部31にかざした手指の静脈パターンが画像取得手段により複眼像として取得される。個人認証装置の構成は前記実施例又は変形例と同様である。そして、個人認証装置による認証結果により、携帯電話の操作を許可したり、あるいは操作を制限したりする制御が行われる。
本発明の実施例1に係る個人認証装置の構成説明図である。 被写体像と複眼像の説明図である。 シフト推定に用いるパターンマッチングの相違度の一例を示す図である。 複眼像から単一像を再構成する手法の説明図である。 画像シフト量と被写体距離の関係を説明するための模式図である。 実施例1に係る個人認証装置における認証時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例1の変形例を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る個人認証装置の構成説明図である。 実施例2に係る個人認証装置の認証時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る個人認証装置の構成説明図である。 像側凸の平凸レンズの光学レイアウトとMTF特性を示す図である。 物体側凸の平凸レンズの光学レイアウトとMTF特性を示す図である。 レンズアレイと遮光部材の組立て作業を説明するための模式図である。 本発明に係る携帯電話の外観例を示す模式的斜視図である。 被写体距離範囲を規制して複眼像取得する処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施例4,5に係る個人認証装置の構成説明図である。 登録動作時の被写体の撮像状況を示す模式図である。 登録動作時に取得された複眼像の模式図である。 実施例4における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 認証動作時の被写体の撮影状況を示す模式図である。 認証動作時に取得された複眼像の模式図である。 実施例4における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 認証動作時に指が傾いた状態で撮影される状況を示す模式図である。 指が傾いた状態で撮影された複眼像の模式図である。 個眼像の射影変換の説明図である。 認証動作時に指の傾きを補正する場合の処理フローを示すフローチャートである。 実施例5における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例5における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例6,7に係る個人認証装置の構成説明図である。 実施例6における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例6における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例7における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例7における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例8,9に係る個人認証装置の構成説明説明図である。 実施例8における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例8における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例9における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例9における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例10に係る個人認証装置の構成説明図である。 実施例10における登録動作時の処理フローを示すフローチャートである。 実施例10における認証動作時の処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
1 光源
2 可視光カットフィルタ
3 レンズアレイ
4 遮光部材
5 撮像手段
6 画像メモリ
7 画像再構成部
8 登録パターン記憶部
9 認証処理部
10 シフト推定部
11 サイズ補正部
12 手指又は手のひら
13 静脈(被写体)
14 登録処理部
15 劣化補償部
101 制御部
102 動作選択スイッチ
103 開始スイッチ
104 認証精度指定手段
111 画像補正部

Claims (24)

  1. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段を有し、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像に含まれる生体像又は2以上の個眼像から再構成される生体像を個人認証に利用する個人認証装置であって、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    個人認証に利用される前記生体像又は個人認証のために該生体像と照合される登録パターンに対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置又は傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段を有することを特徴とする個人認証装置。
  2. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記画像再構成手段により再構成された単一像のサイズ補正を行うサイズ補正手段、
    前記サイズ補正手段によりサイズ補正された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  3. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用い算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記登録パターン記憶手段から読み出した登録パターンのサイズ補正を行うサイズ補正手段、
    前記サイズ補正手段によりサイズ補正された登録パターンと前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  4. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像から、該複眼像について前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    登録パターンと画像シフト量又は被写体距離とを対応つけて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記登録パターン記憶手段から読み出した画像シフト量又は被写体距離と、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離とから決定した倍率で、前記画像再構成手段により再構成された単一像から抽出した特徴量ベクトルのサイズ補正を行い、該サイズ補正後の特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段から読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  5. 前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルを登録パターンとして、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量又は該画像シフト量を用いて算出した被写体距離と対応つけて前記登録パターン記憶手段に格納する登録処理手段をさらに有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の個人認証装置。
  6. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  7. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  8. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
    登録パターン及び複数の画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の複数の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記複数の個眼像から、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量を利用して単一像を再構成する画像再構成手段、
    前記画像再構成手段により再構成された単一像又は該単一像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  9. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  10. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    登録パターンを記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  11. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を推定するシフト推定手段、
    登録パターン及び画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により推定された画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置の変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  12. 2以上のレンズからなるレンズアレイと、該レンズアレイにかざされた生体の、該レンズアレイの各レンズにより結像される像の集合を複眼像として撮像する撮像手段とを含む画像取得手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の個眼像間の画像シフト量を複数の画像領域について推定するシフト推定手段、
    登録パターン及び複数の画像シフト量を対応付けて記憶する登録パターン記憶手段、
    前記画像取得手段により取得された複眼像中の1の個眼像に対し、前記シフト推定手段により前記複数の画像領域について推定された複数の画像シフト量及び前記登録パターン記憶手段より読み出した複数の画像シフト量に基づいて、前記レンズアレイのレンズ光軸方向における前記生体の位置及び傾きの変動による影響を補償するための画像補正処理を施す画像補正手段、
    前記画像補正手段により画像補正処理を施された後の前記1の個眼像又は該個眼像から抽出した特徴量ベクトルと前記登録パターン記憶手段より読み出した登録パターンとの照合を行う認証処理手段、
    を有することを特徴とする個人認証装置。
  13. 前記画像取得手段は、前記生体に光を照射する光源を備えることを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
  14. 前記光源は近赤外光を照射するものであることを特徴とする請求項13に記載の個人認証装置。
  15. 前記画像取得手段は、特定の波長域の光のみを透過するフィルタを備えることを特徴とする請求項13又は14に記載の個人認証装置。
  16. 前記フィルタは可視光カットフィルタであることを特徴とする請求項15に記載の個人認証装置。
  17. 前記フィルタは前記レンズアレイに形成された光学薄膜からなることを特徴とする請求項15に記載の個人認証装置。
  18. 前記画像取得手段は前記レンズアレイと前記撮像手段との間に前記レンズアレイのレンズ間の光線のクロストークを防止する遮光部材を有し、前記レンズアレイの各レンズは少なくとも前記撮像手段側が凸面であり、該凸面のレンズ径と前記遮光部材の開口部の径とが一致していることを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
  19. 前記レンズアレイの各レンズが前記撮像手段側に凸の平凸レンズであることを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
  20. 前記画像取得手段により取得された複眼像に対し、光学系による像劣化を補償する劣化補償手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
  21. 画像再構成部による単一像の再構成に利用される個眼像の個数が可変であることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の個人認証装置。
  22. 前記シフト推定手段により推定されたシフト量が規定範囲内であるか判定する手段を有し、前記画像取得手段により取得された複眼像より推定された画像シフト量が前記規定範囲内であると判定されたときのみ、該複眼像を有効な複眼像として利用することを特徴とする請求項1に記載の個人認証装置。
  23. 複眼像より推定された画像シフト量が前記規定範囲内であるときに該複眼像中の個眼像に生体の輪郭が含まれるように前記規定範囲を設定したことを特徴とする請求項22に記載の個人認証装置。
  24. 請求項1乃至23のいずれか1項に記載の個人認証装置を内蔵し、
    生体をかざすための窓部を有し、
    前記窓部の内側に前記個人認証装置の画像取得手段が配置されたことを特徴とする電子機器。
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