JP2009237486A - ズーム位相差観察装置および位相差観察用照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】観察倍率の変更を連続的かつ効率的に実施できるズーム位相差観察装置、および低倍率観察に好適な位相差観察用照明装置を提供する
【解決手段】ズーム位相差観察装置は、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を試料面に供給するための照明装置20と、試料面を直進した直接光および試料面で回折した回折光を集光するための対物レンズ31と、対物レンズ31を通過した直接光の位相を変化させるための位相板32と、位相板32を通過した直接光および対物レンズ31を通過した回折光を結像面に集光するための結像レンズ33と、位相板32と結像レンズ33の間に配置されたアフォーカルズームレンズ40などで構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、微生物や細胞などの生物試料、ガラスやアスベストなどの鉱物試料など、位相物体を観察するためのズーム位相差観察装置に関する。また本発明は、位相差顕微鏡などの位相差観察装置に好適に用いられる位相差観察用照明装置に関する。
図9は、従来の位相差顕微鏡の一例を示す構成図である。この位相差顕微鏡は、照明装置5と、位相差対物レンズ10と、結像レンズ13などで構成される。照明装置5は、光進行方向に沿って、点光源1と、コンデンサレンズ2と、リングスリット板3と、コンデンサレンズ4を備える。位相差対物レンズ10は、対物レンズ11と、リング状の位相板12を備える。
点光源1は、白熱電球やLED(発光ダイオード)などで構成され、コンデンサレンズ2の前焦点位置に配置される。コンデンサレンズ2は、点光源1からの光を集光して、光軸に関して平行な光に変換する。リングスリット板3は、光軸から所定の半径を有するリング状の開口を有し、コンデンサレンズ2からの平行光を輪帯状の平行光に整形する。コンデンサレンズ4は、輪帯状の平行光を試料面に集光する。
試料面は、対物レンズ11の前焦点位置に配置され、この位置に位相物体からなる試料SPがセットされる。試料SPを輪帯状の平行光で照明すると、試料SPを直進する直接光および試料SPで回折する回折光が発生する。
対物レンズ11は、これらの直接光および回折光を集光して、光軸に関して平行な光に変換する。位相板12は、通過した光の位相を変化させるために、所定の屈折率および所定の厚さを有する透明材料で形成され、さらに、直接光は通過し、回折光は通過しないように、光軸から所定の半径を有するリング状に形成される。
結像レンズ13は、位相板12を通過した直接光および位相板12を通過しない回折光を集光して、直接光と回折光の干渉像を結像面に形成する。
特開平2005−4088号公報 特開平2007−155982号公報
従来の位相差顕微鏡において観察倍率を変更したい場合、位相差対物レンズ10を、所望の倍率を有する別の位相差対物レンズに交換する。このとき、位相差対物レンズ10に含まれる位相板12の寸法および位置も変更になることから、照明装置5に含まれるリングスリット板3の寸法および位置についても変更する必要がある。リングスリット板だけの交換や位置調整は、極めて高度な技能が要求される。そのため、一般には、異なる倍率を有する複数の位相差対物レンズと、各倍率に対応したリングスリット板を有する複数の照明装置を予め用意しておく。例えば、倍率10の位相差対物レンズ/照明装置セット、倍率50の位相差対物レンズ/照明装置セット、倍率100の位相差対物レンズ/照明装置セット等を予め用意しておいて、倍率変更ごとにセット単位で交換することなる。
このように従来の位相差顕微鏡では、離散的な固定倍率しか設定することができない。そのため多くの倍率に対応しようとすると、用意すべき位相差対物レンズ/照明装置セットの数が増加して、装置全体のコストが増えてしまう。
さらに、位相差対物レンズ10を交換した際、位相差対物レンズ10の作動距離(Working Distance)が変化する場合は、ピント調整も必要になるため、倍率変更の作業が煩雑になる。
一方、従来の位相差顕微鏡では、試料SPのごく狭い範囲を高倍率で観察することが多いため、試料面における照明光の平行度はごく狭い範囲で確保されていれば足りる。しかしながら、低倍率で観察する場合、照明光の平行度は、試料面の広い範囲に渡って確保する必要がある。図9に示した照明装置5では、リングスリット板のスリット幅を小さくした場合は、照明光の平行度は大きくなるが試料面での平行光が照射される視野が狭くなる。また、リングスリット板のスリット幅を大きくした場合は、試料面での平行光が照射される視野は広いが照明光の平行度は低下する。そのため、低倍率で観察した場合、視野の周辺領域で照明光が照射されずに干渉像が得られない。また、視野領域での干渉が甘くなり、鮮明な干渉像が得られない。
本発明の目的は、観察倍率の変更を連続的かつ効率的に実施できるズーム位相差観察装置を提供することである。
また本発明の目的は、照明光の平行度を広い範囲に渡って確保でき、低倍率観察に好適な位相差観察用照明装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るズーム位相差観察装置は、試料面を直進した直接光および試料面で回折した回折光を集光するための対物レンズと、
対物レンズを通過した直接光の位相を変化させるための光学位相素子と、
光学位相素子を通過した直接光および対物レンズを通過した回折光を結像面に集光するための結像レンズと、
光学位相素子と結像レンズの間に配置されたアフォーカルズームレンズと、を備えることを特徴とする。
こうした構成によれば、アフォーカルズームレンズを光学位相素子と結像レンズの間に配置することによって、観察倍率を変更する際、アフォーカルズームレンズの倍率変更だけで足りることになる。そのため、リングスリット板および位相板の交換や位置調整が不要になり、対物レンズ/照明セットの数を削減できる。また、対物レンズ交換に伴うピントの再調整も不要になるため、倍率変更の作業が簡便になる。さらに、連続的な倍率変更も容易に実現できるため、多様な位相差観察を提供できる。
また本発明に係るズーム位相差観察装置は、試料面を直進した直接光および試料面で回折した回折光を集光するための対物レンズと、
対物レンズを通過した直接光の位相を変化させるための光学位相素子と、
光学位相素子を通過した直接光および対物レンズを通過した回折光を結像面に集光するためのズーム結像レンズと、を備えることを特徴とする。
こうした構成によれば、ズーム結像レンズを採用することによって、観察倍率を変更する際、ズーム結像レンズの倍率変更だけで足りることになる。そのため、リングスリット板および位相板の交換や位置調整が不要になり、対物レンズ/照明セットの数を削減できる。また、対物レンズ交換に伴うピントの再調整も不要になるため、倍率変更の作業が簡便になる。さらに、連続的な倍率変更も容易に実現できるため、多様な位相差観察を提供できる。
前記光学位相素子は、前記対物レンズの後焦点位置に配置されることが好ましい。
こうした構成によれば、光学位相素子を前記対物レンズの後焦点位置に配置することによって、試料面を通過した直接光が光学位相素子で集光するようになる。そのため直接光と回折光のセパレーションが向上し、結像面において高コントラストの干渉像が得られる。
また本発明に係る位相差観察用照明装置は、均一な照度分布を有する面発光光源と、
面発光光源からの光を第1面に集光するための第1コンデンサレンズと、
第1面に配置され、第1コンデンサレンズで集光した光を輪帯状の光束に整形するためのリングスリット板と、
リングスリット板を通過した輪帯状の光束を集光して、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を試料面に供給するための第2コンデンサレンズと、を備えることを特徴とする。リングスリット板は、スリット幅が狭いほど照明光の平行度が増加するため好ましい。
こうした構成によれば、均一な照度分布を有する面発光光源を採用し、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を試料面に供給することによって、照明光の平行度を広い範囲に渡って確保できる。そのため、高倍率観察だけでなく低倍率観察においても、広い視野で高コントラストの干渉像が得られる。
本発明によれば、位相差観察の倍率変更を連続的かつ効率的に実施できる。また、低倍率観察において広い視野で高コントラストの干渉像が得られる。
(第1実施形態)
図1(a)は本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図1(b)は試料SPへの照明光束を示す説明図である。この位相差観察装置は、照明装置20と、対物レンズ31と、リング状の位相板32と、結像レンズ33などで構成される。対物レンズ31および結像レンズ33は、位相物体からなる試料SPがセットされる試料面と結像面FPとが互いに共役となる無限遠補正系の光学系を構成する。照明装置20は、光進行方向に沿って、面発光光源21と、コンデンサレンズ22と、リングスリット板23と、コンデンサレンズ24を備える。
面発光光源21は、均一な照度分布で光を放射する機能を有し、例えば、光源の前方に拡散板を配置し、拡散板を面発光光源とする構成、LEDアレイの前面に拡散板を設置した構成、拡散面を有する導光板の側面に複数のLEDを配置し、導光板の主面を面発光光源とする構成(例えば、特開2007−122957号公報を参照)などが採用できる。こうした面発光光源21は、コンデンサレンズ22の前焦点位置に配置される。
コンデンサレンズ22は、面発光光源21からの光を集光する機能を有する。リングスリット板23は、光軸から所定の半径を有するリング状の開口を有し、コンデンサレンズ22からの光を輪帯状の光束に整形する機能を有する。こうしたリングスリット板23は、コンデンサレンズ22の後焦点位置に配置される。このとき面発光光源21の発光エリアが従来の点光源より格段に広いため、リングスリット板23を通過できる光は、光軸に関して平行な光に限られず、光軸に関して傾斜した光もリングスリット板23を通過することができる。
コンデンサレンズ24は、リングスリット板23を通過した輪帯状の光束を集光して、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を後焦点位置に設定された試料面に供給する。図1(b)に示すように、試料SPへの照明光束は、光軸Kに関して一定の角度αをなす母線群からなる円錐外面CAおよび円錐内面CBで規定された円錐筒状をなし、その厚さ(円錐外面と円錐内面の距離)は一定である。厚さ中心を通る中心円錐面CCの頂点は、試料SPがセットされる試料面と一致するように設定される。こうした構成により、試料面において照明光の平行度を広い範囲に渡って確保できる。
対物レンズ31は、その前焦点位置と試料面が一致するように配置される。試料SPを円錐筒状の光束で照明すると、試料SPを直進する直接光および試料SPで回折する回折光が発生する。
対物レンズ31は、これらの直接光および回折光を集光する機能を有する。位相板32は、通過した光の位相を変化させるために、所定の屈折率および所定の厚さを有する透明材料で形成され、さらに、直接光は通過し、回折光は通過しないように、光軸から所定の半径を有するリング状に形成される。
こうした位相板32は、対物レンズ31の後焦点位置に配置することが好ましい、これにより試料面を通過した直接光が位相板32で集光され、一方、回折光は位相板32を外れて通過するようになり、その結果、直接光と回折光の間のセパレーションが向上する。
結像レンズ33は、位相板32を通過した直接光および位相板32を通過しない回折光を集光して、直接光と回折光の干渉像を後焦点位置に設定された結像面FPに形成する。
位相差観察では、試料SPを直進した直接光が位相板32を通過する際、位相板32の光学距離に応じて光の位相が変化する。一方、試料SPで回折した回折光は、回折時に試料SPの屈折率分布に応じて光の位相が変化する。結像面FPでは、直接光と回折光とが干渉し、両者の位相差が0度であれば互いに増強し合い、位相差が180度であれば互いに打ち消し合う。その結果、試料SPの屈折率分布に対応した光強度分布が結像面FPに形成される。結像面FPでの干渉像は、接眼レンズを用いて肉眼観察したり、あるいは撮像レンズを用いてCCD等の撮像素子に結像して画像信号に変換される。
本実施形態では、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を発生する照明装置20を用いているため、試料面において照明光の平行度を広い範囲に渡って確保できる。そのため、高倍率観察だけでなく低倍率観察においても、広い視野で高コントラストの干渉像が得られる。
図2は、本実施形態に係るズーム位相差観察装置の一例を示す構成図である。このズーム位相差観察装置は、図1に示した位相板32と結像レンズ33の間に、アフォーカルズームレンズ40を配置している。これによりアフォーカルズームレンズ40の倍率変更だけで、観察倍率を連続的に変更することができる。
試料SPを照明する照明光学系は、図9に示した照明装置5を使用してもよいが、低倍率観察時でも広い視野で鮮明な干渉像を得るためには、図1に示したように、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を発生する照明装置20を用いることが好ましい。
図3は、本実施形態に係るズーム位相差観察装置の他の例を示す構成図である。このズーム位相差観察装置は、図1の結像レンズ33の代替として、ズーム結像レンズ50を使用している。これによりズーム結像レンズ50の倍率変更だけで、観察倍率を連続的に変更することができる。
試料SPを照明する照明光学系は、図9に示した照明装置5を使用してもよいが、低倍率観察時でも広い視野で鮮明な干渉像を得るためには、図1に示したように、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を発生する照明装置20を用いることが好ましい。
図4は、図2のアフォーカルズームレンズ40の動作および構成例を示す説明図である。アフォーカルズームレンズは、図4(a)に示すように、幅aの平行光束が光軸と平行に入射すると、幅bの平行光束に変換する機能を有する。このとき、倍率をβとして、b=a/βの関係が成立する。角倍率に関しては、入射角をθとすると、出射角はβθとなる。
図4(b)は、アフォーカルズームレンズ40の典型例を示す構成図である。ここでは、アフォーカルズームレンズ40を4枚レンズ群で構成した場合を例示するが、3枚または5枚以上のレンズ群で構成してもよく、各レンズ群は、単レンズまたは複合レンズで構成してもよい(例えば、特開2003−161884号公報を参照)。
アフォーカルズームレンズ40は、光進行方向に沿って、正のパワーを有するレンズ群41、負のパワーを有するレンズ群42、正のパワーを有するレンズ群43、および負のパワーを有するレンズ群44を備える。ズーム動作の際、外側に位置するレンズ群41,44は固定され、内側にあるレンズ群42,43が移動する。
図4(d)に示す中間倍率のレンズ位置を基準として、低倍率に変更するときは、図4(c)に示すように、レンズ群42がレンズ群41に接近し、レンズ群43がレンズ群44に接近する。一方、高倍率に変更するときは、図4(e)に示すように、レンズ群42がレンズ群41から遠くなり、レンズ群43がレンズ群44から遠くなる。
図2において、対物レンズ31の前焦点距離をf1、結像レンズ33の後焦点距離をf2として、倍率βのアフォーカルズームレンズ40を挿入した場合、全体倍率は、β×f2/f1で表される。従って、アフォーカルズームレンズ40のズーム動作により、観察倍率を連続的に変更することができる。しかも、従来のように、リングスリット板および位相板の交換や位置調整が不要になり、対物レンズ交換に伴うピントの再調整も不要になるため、倍率変更の作業が簡便になる。
図5は、図3のズーム結像レンズ50の動作および構成例を示す説明図である。ズーム結像レンズは、図5(a)に示すように、幅aの平行光束を焦点距離fの位置に集光する機能を有する。このとき倍率をβとして、幅a/βの平行光束が出射され、結像面からβfの位置に、後焦点距離βfの結像レンズが配置されたのと等価になる。
図5(b)は、ズーム結像レンズ50の典型例を示す構成図である。ここでは、ズーム結像レンズ50を4枚レンズ群で構成した場合を例示するが、3枚または5枚以上のレンズ群で構成してもよく、各レンズ群は、単レンズまたは複合レンズで構成してもよい(例えば、特開2004−184825号公報を参照)。
ズーム結像レンズ50は、光進行方向に沿って、正のパワーを有するレンズ群51、負のパワーを有するレンズ群52、負のパワーを有するレンズ群53、および正のパワーを有するレンズ群54を備える。ズーム動作の際、外側に位置するレンズ群51,54は固定され、内側にあるレンズ群52,53が移動する。
図5(d)に示す中間倍率のレンズ位置を基準として、低倍率に変更するときは、図5(c)に示すように、レンズ群52がレンズ群51に接近し、レンズ群53がレンズ群54に接近する。一方、高倍率に変更するときは、図5(e)に示すように、レンズ群52がレンズ群51から遠くなり、レンズ群53はレンズ群44に接近する。
図3において、倍率βのズーム結像レンズ50のズーム動作により、観察倍率を連続的に変更することができる。しかも、従来のように、リングスリット板および位相板の交換や位置調整が不要になり、対物レンズ交換に伴うピントの再調整も不要になるため、倍率変更の作業が簡便になる。
(第2実施形態)
図6〜図8は、本発明の第2実施形態を示す構成図である。図6に示す位相差観察装置は、照明装置60と、対物レンズ31と、位相板32と、結像レンズ33などで構成される。対物レンズ31および結像レンズ33は、位相物体からなる試料SPがセットされる試料面と結像面FPとが互いに共役となる無限遠補正系の光学系を構成する。
照明装置60は、光軸に対して平行な光だけを発生する機能を有し、例えば、点光源とコリメータレンズを組み合わせた構成が採用できる。
対物レンズ31は、その前焦点位置と試料面が一致するように配置される。試料SPを平行光で照明すると、試料SPを直進する直接光および試料SPで回折する回折光が発生する。対物レンズ31は、これらの直接光および回折光を集光する機能を有する。
位相板32は、通過した光の位相を変化させるために、所定の屈折率および所定の厚さを有する透明材料で形成され、さらに、直接光は通過し、回折光は通過しないように、光軸上に配置される。こうした位相板32は、対物レンズ31の後焦点位置に配置することが好ましく、これにより試料面を通過した直接光が位相板32で集光され、一方、回折光は位相板32を外れて通過するようになり、その結果、直接光と回折光の間のセパレーションが向上する。
結像レンズ33は、位相板32を通過した直接光および位相板32を通過しない回折光を集光して、直接光と回折光の干渉像を後焦点位置に設定された結像面FPに形成する。
位相差観察では、試料SPを直進した直接光が位相板32を通過する際、位相板32の光学距離に応じて光の位相が変化する。一方、試料SPで回折した回折光は、回折時に試料SPの屈折率分布に応じて光の位相が変化する。結像面FPでは、直接光と回折光とが干渉し、両者の位相差が0度であれば互いに増強し合い、位相差が180度であれば互いに打ち消し合う。その結果、試料SPの屈折率分布に対応した光強度分布が結像面FPに形成される。結像面FPでの干渉像は、接眼レンズを用いて肉眼観察したり、あるいは撮像レンズを用いてCCD等の撮像素子に結像して画像信号に変換される。
図7は、本実施形態に係るズーム位相差観察装置の一例を示す構成図である。このズーム位相差観察装置は、図6に示した位相板32と結像レンズ33の間に、アフォーカルズームレンズ40を配置している。アフォーカルズームレンズ40は、図4に示した構成のものが採用できる。
図8は、本実施形態に係るズーム位相差観察装置の他の例を示す構成図である。このズーム位相差観察装置は、図6の結像レンズ33の代替として、ズーム結像レンズ50を使用している。ズーム結像レンズ50は、図5に示した構成のものが採用できる。
このようにアフォーカルズームレンズ40またはズーム結像レンズ50のズーム動作により、位相差観察時の観察倍率を連続的に変更することができる。しかも、従来のように、リングスリット板および位相板の交換や位置調整が不要になり、対物レンズ交換に伴うピントの再調整も不要になるため、倍率変更の作業が簡便になる。
以上の各実施形態において、理解容易のため、コンデンサレンズ22,24、対物レンズ31、結像レンズ33として、それぞれ単レンズで構成した場合を例示したが、複合レンズで構成しても構わない。また、位相板32として、所定の屈折率および所定の厚さを有する透明材料で構成した場合を例示したが、電界、磁界、応力等で屈折率が変化する材料で構成しても構わない。
本発明は、鮮明で多様な位相差観察を実現できる点で産業上極めて有用である。
図1(a)は本発明の第1実施形態を示す構成図であり、図1(b)は試料SPへの照明光束を示す説明図である。 第1実施形態に係るズーム位相差観察装置の一例を示す構成図である。 第1実施形態に係るズーム位相差観察装置の他の例を示す構成図である。 図2のアフォーカルズームレンズ40の動作および構成例を示す説明図である。 図3のズーム結像レンズ50の動作および構成例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態を示す構成図である。 第2実施形態に係るズーム位相差観察装置の一例を示す構成図である。 第2実施形態に係るズーム位相差観察装置の他の例を示す構成図である。 従来の位相差顕微鏡の一例を示す構成図である。
符号の説明
20,60 照明装置
21 面発光光源
22,24 コンデンサレンズ
23 リングスリット板
31 対物レンズ
32 位相板
33 結像レンズ
40 アフォーカルズームレンズ
50 ズーム結像レンズ
SP 試料
FP 結像面

Claims (5)

  1. 試料面を直進した直接光および試料面で回折した回折光を集光するための対物レンズと、
    対物レンズを通過した直接光の位相を変化させるための光学位相素子と、
    光学位相素子を通過した直接光および対物レンズを通過した回折光を結像面に集光するための結像レンズと、
    光学位相素子と結像レンズの間に配置されたアフォーカルズームレンズと、を備えることを特徴とするズーム位相差観察装置。
  2. 試料面を直進した直接光および試料面で回折した回折光を集光するための対物レンズと、
    対物レンズを通過した直接光の位相を変化させるための光学位相素子と、
    光学位相素子を通過した直接光および対物レンズを通過した回折光を結像面に集光するためのズーム結像レンズと、を備えることを特徴とするズーム位相差観察装置。
  3. 前記光学位相素子は、前記対物レンズの後焦点位置に配置されることを特徴とする請求項1または2記載のズーム位相差観察装置。
  4. 均一な照度分布を有する面発光光源と、
    面発光光源からの光を第1面に集光するための第1コンデンサレンズと、
    第1面に配置され、第1コンデンサレンズで集光した光を輪帯状の光束に整形するためのリングスリット板と、
    リングスリット板を通過した輪帯状の光束を集光して、外面および内面が互いに平行な円錐筒状の光束を試料面に供給するための第2コンデンサレンズと、を備えることを特徴とする位相差観察用照明装置。
  5. 請求項4記載の位相差観察用照明装置をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載のズーム位相差観察装置。
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