JP2009235161A - 架橋ポリオレフィン系樹脂体の再生処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、それ自体熱溶融性の乏しい架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を再生使用するための可塑化手法を提供することにある。
【解決手段】架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練して熱分解型発泡剤を分解せしめた後、ポリオレフィン系樹脂の融点以上からその融点より150℃以下の温度域でせん断力をかけながら溶融混練することにより、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が5重量%以下になるようにすることを特徴とする架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
【選択図】なし
【解決手段】架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練して熱分解型発泡剤を分解せしめた後、ポリオレフィン系樹脂の融点以上からその融点より150℃以下の温度域でせん断力をかけながら溶融混練することにより、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が5重量%以下になるようにすることを特徴とする架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、包装材料、自動車や建築物などの断熱材、電線被覆などに用いられる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を再生する方法に関する。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、パイプカバーや粘着テープ、ハードディスク緩衝材、コンパクトディスク緩衝材、防音床の緩衝材、断熱折板屋根など多方面に使用されている。一方、各種成型物は、大量のポリオレフィン系樹脂が含まれたままの状態で廃棄されており、廃棄物としての量は年々増大している。
近年、種々の材料のリサイクル化が推進されおり、架橋ポリオレフィン系樹脂の成形不良品やバリ、廃棄物などを再生して利用することが望まれているが、有効な再生処理方法がなく、大半は埋め立てるか焼却処理されているのが実状である。
一方、架橋ポリエチレンに関し、高温で長時間加熱処理することにより、架橋構造をある程度破壊してゲル分率を低下させ再生利用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような再生処理方法により熱と剪断力を適性化したとしても架橋部分や高分子量の成分が残留している点、低分子量反応に伴って生成した二重結合などがバージンのポリエチレンと異なり十分に実用的なものとなりえていない。また、発泡体端材それ自体の嵩密度が低いため、押出機供給部の噛み込み変動や部分的発熱により供給部が樹脂で閉塞するなどの問題があり、嵩密度を上げるための減容化処理などの前処理が必要であった。加えて、熱分解型発泡剤の分解残渣が発泡体の中に残った状態で熱とせん断力を加えて再生処理する場合において、発生する廃ガス処理設備を必要とするため、装置が大型で高価になるという問題があった。
また、近年各部材に対する使用条件が厳しくなり、従来以上の高温下での熱成形加工性が求められるため、リサイクルしやすい樹脂構成で架橋型ポリプロピレンを提供している例(例えば、特許文献2参照)、熱可逆型架橋性樹脂を用いて発泡ポリプロピレンを提供する例(例えば、特許文献3参照)が示されているが、これらの提案は、どのような条件の発泡ポリプロピレンを用いても、リサイクル可能な発泡体用成型材料を提供することができるものではなかった。
特許第3026270号公報
特開2000−26640号公報
特開2001−11228号公報
本発明は、それ自体熱溶融性の乏しいポリオレフィン系樹脂材料から得られた架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を連続的に再生使用するための可塑化する方法を提供することにあり、特に架橋部分や高分子量の成分、低分子量反応に伴って生成した二重結合のレベルを架橋前のポリオレフィン系樹脂に近いレベルに制御され、発泡体に残留する熱分解型発泡剤未分解物が分解除去されたポリオレフィン系樹脂に再生処理する方法を提供するものである。
上記目的に鑑み鋭意検討の結果、前記課題を達成するために本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練して熱分解型発泡剤を分解せしめた後、ポリオレフィン系樹脂の融点以上熱分解型発泡剤の分解温度以下の温度域でせん断力をかけながら溶融混練することにより、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が5重量%以下になるようにすることを特徴とする架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
(1)架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練して熱分解型発泡剤を分解せしめた後、ポリオレフィン系樹脂の融点以上熱分解型発泡剤の分解温度以下の温度域でせん断力をかけながら溶融混練することにより、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が5重量%以下になるようにすることを特徴とする架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
(2)前記架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体が熱分解型発泡剤を有するポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物を架橋したもの、またはその架橋樹脂組成物から得られる発泡体を破砕したものであることを特徴とする前記(1)に記載の架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
上記の方法を採用することにより、架橋前のポリオレフィン系樹脂に近いレベルのポリオレフィン系樹脂を得ることができることを見いだした。
本発明の方法によれば、従来は廃棄処理されていた架橋ポリオレフィン系樹脂材料などを各種用途のポリオレフィン系樹脂として再生利用することが可能であり、リサイクル上でも工業的価値が大きいという優れた効果を奏する。
本発明において使用する架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体は、熱分解型発泡剤を有するポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物を架橋したもの、またはその架橋樹脂組成物から得られる発泡体を破砕したものである。
本発明に係るポリオレフィン系樹脂は特に限定されず、例えばポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレン及び/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレン及び/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下の例えば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸エステル、芳香族アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト共重合体などが使用され、これらのポリオレフィン系樹脂は、単独または2種以上混合して用いることができる。
熱分解型発泡剤としては、上記樹脂組成物の溶融温度よりも高い分解温度を有するものであればよく、好ましくは、アゾジカルボンアミドがあり、さらに、アゾジカルボンアミドと同等もしくはそれより高い分解温度を有するヒドラゾシカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ジニトロソペンタエチレンテトラミン、ニトロソグアニジン、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニルヒドラジド、バリウムアゾジカルバキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジドなどが用いられ。これらは単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。熱分解型発泡剤の配合量は、樹脂成分の合計量100重量部に対して、一般に2〜40重量部程度であり、所望の発泡倍率に応じて設定される。
本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物は、上記ポリオレフィン系樹脂と少なくとも1種類以上の添加剤を含有していることを特徴としている。該添加物には、上記発泡剤を除く、例えば、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、核剤、可塑剤、抗菌剤、発泡剤分解促進剤、光安定剤、気泡安定剤、金属害防止剤、有機過酸化物、充填剤、補強繊維など通常のポリオレフィン系樹脂に配合されている組成物を意味しており、単独もしくは2種類以上併用して用いることができる。
架橋構造を形成する方法は特に制限はなく、例えば、電離性放射線を所定線量照射する方法、紫外線架橋法、シラン架橋法、または過酸化物架橋法からなる群から選択される少なくとも1種の架橋手段により架橋する。電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線などを挙げることができ、中でも特に電子加速器の使用による電子線照射が望ましい。架橋手段として電子線架橋法が選ばれる場合は、ポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物には予め光架橋剤、シラン架橋剤、または有機過酸化物のような架橋に必要とされる添加剤を添加する必要はない。
本発明に係る架橋樹脂組成物から得られる発泡体を得る手法としては特に限定されず、例えば、押出発泡、型内発泡、常圧発泡、化学反応発泡などが挙げられる。
本発明に係る架橋樹脂組成物から得られる発泡体は、上記手法により得られる発泡体を示しており特に限定されないが、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物により化学架橋し発泡させたものや、電子線照射により架橋処理を施した後に加熱し発泡したものなどである。これら架橋樹脂組成物から得られる発泡体は、加熱によって部分的に溶融することはあっても、全体としてきわめて溶融し難いため、流動性に乏しく、発泡体単独では発泡成形はもちろんのこと、射出成形や押出成形が不可能なポリオレフィン系樹脂組成物である。
本発明に係る熱分解型発泡剤を有するポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物を架橋したもの、またはその架橋樹脂組成物から得られる発泡体のゲル分率はその架橋方法により異なり特に制限はないが、1〜90重量%、好ましくは10〜70重量%にあるものである。ゲル分率が10重量%を下回るものは微少な架橋部分が存在した状態であるが通常の成形加工などの用途では影響がないため再生処理する必要がなく、逆にゲル分率が70重量%を上回るものは溶融粘度が高く、再生処理が困難である。
本発明に係る熱分解型発泡剤を有するポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物を架橋したもの、またはその架橋樹脂組成物から得られる発泡体は、再生使用するにあたりそれが破砕される。破砕の方法としては特に限定されず、例えば通常の破砕機もしくは粉砕機を用いる破砕、冷凍粉砕などの外に押出機などを用いる剪断粉砕のような方法を採用することができる。発泡体は通常の粉砕機により簡便に破砕できることから、好ましく用いることができる。得られる破砕体の形状、寸法は、押出機シリンダー内への投入を容易にすることから規制され、寸法は、50mm程度以下、好ましくは20mm程度以下が適当で、形状は特に規定しない。なお、オフグレード品などのペレットで粒径が20mm以下のものは破砕せずにそのまま用いることができる。
次にこのような架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の再生処理方法について説明する。
架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体もしくは減容体を加熱しながら混練を行うには、通常押出機を使用する。押出機は、特に制限はないが例えば単軸混練押出機、2軸混練押出機、石臼型混練押出機などを通じて混練する。これらの装置の中でも2軸混練押出機は特に生産性が高く、剪断、混練性が優れており、混練条件による性能変動も小さいので、本発明の材料の調整に適した装置として挙げることができる。
押出機には可塑化処理中に発生する揮発成分を除去するため、必要に応じて真空ベント等の脱気設備を設置しても構わない。押出機の長さ/直径(L/D)比は特に制限はない。また、必要に応じて公知の酸化防止剤などの添加剤を適量添加しても構わない。
押出機の設定温度は少なくとも押出機の圧縮部において熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点(示差走査熱量計で測定した場合の融解曲線の頂点を融点と呼ぶ)より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練することが重要である。設定温度が熱分解型発泡剤の分解温度を下回る場合、架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体内の残存発泡剤や発泡剤の分解副生成物が押出機系内で分解されず、良好な可塑化再生物を得ることができない。一方、融点より150℃を超えると発泡剤それ自体は完全にガス化するが、高熱のために樹脂の架橋構造の破壊が過度に進行し、悪臭を発生するとともに低分子量反応に伴って生成した二重結合、及びこれに起因すると思われる着色度が大きくなる。その結果、架橋部分や高分子量の成分、低分子量反応に伴って生成した二重結合のレベルを架橋前のポリオレフィン系樹脂に近いレベルに制御することが難しくなる。なお、通常樹脂温は押出機の圧縮部分等においてはその剪断発熱により押出機の設定温度より高温になるのが普通である。したがって、押出機の設定温度はそれより低い方が良い。
一旦熱分解型発泡剤を分解せしめた後、押出機の設定温度は、ポリオレフィン系樹脂の融点以上、その融点から150℃以下の温度域とするものであるが、押出機の設定温度がポリオレフィン系樹脂の融点を下回る場合、剪断による摩擦がシリンダー領域にて効果的に作用せず、架橋構造を破壊してゲル分率を十分に低いものにすることが難しくなる。一方、ポリオレフィン系樹脂の融点より150℃を超える場合、高熱のため架橋構造の破壊が過度に進行し、悪臭を発生するとともに低分子量反応に伴って生成した二重結合、及びこれに起因すると思われる着色度が大きくなる。
本発明の方法を用いて架橋ポリオレフィン系破砕体を混練することにより再生したポリオレフィン系樹脂は、架橋による分子鎖が効率的に切断されており、過度の分子量低下がないことから、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が0.1重量%以上5重量%以下を有し、特に架橋部分や高分子量の成分、低分子量反応に伴って生成した二重結合のレベルを架橋前のポリオレフィン系樹脂に近いレベルに制御することができる。なお、再生ポリオレフィン系樹脂のメルトインデックスなどは、混練温度、比エネルギー、混練時間などを変えることにより、その使用用途に適する値となるように幅広い範囲で適宜調節することができる。
〔評価方法および評価基準〕
本発明による評価方法は、原料形態を目視判定する以外に評価基準を以下の2点とした。
(1)ゲル分率
試料約50mgの5mm角に裁断し、200メッシュのステンレス製金網で包み込み、130℃のテトラリン25ml中に3時間浸漬した後濾過して金網状の不溶解分を真空乾燥する。次いで、この不溶解分の重量を精密に秤量し、以下の式に従ってゲル分率を百分率で算出した。
〔評価方法および評価基準〕
本発明による評価方法は、原料形態を目視判定する以外に評価基準を以下の2点とした。
(1)ゲル分率
試料約50mgの5mm角に裁断し、200メッシュのステンレス製金網で包み込み、130℃のテトラリン25ml中に3時間浸漬した後濾過して金網状の不溶解分を真空乾燥する。次いで、この不溶解分の重量を精密に秤量し、以下の式に従ってゲル分率を百分率で算出した。
ゲル分率(%)={不溶解分の重量(mg)/秤量した発泡体の重量(mg)}×100
(2)メルトインデックス
JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kg荷重にて測定した。
(2)メルトインデックス
JIS K7210に準拠し、190℃、2.16kg荷重にて測定した。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、これらの実施例によって本発明の範囲が制限されるものではない。
実施例および比較例にて使用した各原料、製造方法、製造条件などを表1に示す。使用した原料は以下の3種類のいずれかである。
使用原料(a):
メルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン100重量部に対して、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ(大塚化学社製)10重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でシート状に成形した後、60kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、220℃で3〜4分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率35%。
メルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン100重量部に対して、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ(大塚化学社製)10重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でシート状に成形した後、60kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、220℃で3〜4分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率35%。
使用原料(b):
ポリプロピレンにエチレンを5.2重量%ランダム共重合したメルトインデックス(MI)が1.3g/10分のポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、熱安定剤として“イルガノックス”1076(チバ・スペシャルティケミカル製)0.5重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ 大塚化学社製)5.0重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼン(新日鐵化学工業社製)5.0重量部を用いてスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち160〜180℃に加熱した135φの2軸押出機でシート状に成形した後、80kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、240℃で3〜4分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率35%。
ポリプロピレンにエチレンを5.2重量%ランダム共重合したメルトインデックス(MI)が1.3g/10分のポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、熱安定剤として“イルガノックス”1076(チバ・スペシャルティケミカル製)0.5重量部、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ 大塚化学社製)5.0重量部、架橋助剤としてジビニルベンゼン(新日鐵化学工業社製)5.0重量部を用いてスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち160〜180℃に加熱した135φの2軸押出機でシート状に成形した後、80kGyの電子線を加速電圧800kVで照射し、架橋せしめた後、縦型熱風発泡装置に連続投入し、240℃で3〜4分加熱発泡した発泡体の廃材を押出機に入る大きさ約5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率35%。
使用原料(c):
メルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン100重量部に対して、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ 大塚化学社製)10重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でシート状に成形した後、電子線にて架橋した架橋シートを押出機に入る大きさがおおよそ5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率25%。
メルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン100重量部に対して、熱分解型化学発泡剤アゾジカルボンアミド(ユニフォームAZ 大塚化学社製)10重量部をスーパーミキサーで混合し、熱分解型発泡剤が分解しない温度、すなわち140〜160℃に加熱した90φの単軸押出機でシート状に成形した後、電子線にて架橋した架橋シートを押出機に入る大きさがおおよそ5mm粒径に粉砕機を利用して破砕した破砕体、ゲル分率25%。
また、熱可塑化した再生材を比較する原料として以下の2種類を使用した。
比較原料(a):
使用原料(a)および(c)で用いたメルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
使用原料(a)および(c)で用いたメルトインデックス(MI)が3.7g/10分、密度が0.925g/cm3の高圧法低密度ポリエチレン樹脂。
比較原料(b):
使用原料(b)で用いた、ポリプロピレンにエチレンを5.2重量%ランダム共重合したメルトインデックス(MI)が1.3g/10分のポリプロピレン系樹脂。
使用原料(b)で用いた、ポリプロピレンにエチレンを5.2重量%ランダム共重合したメルトインデックス(MI)が1.3g/10分のポリプロピレン系樹脂。
実施例1〜3、比較例1〜3
実施例1〜3および比較例1〜3について、表1に示す製造条件に基づいて、まず、粉砕した破砕体をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)内に供給し、表1に示すジャケット通水温度、回転速度に設定した。ヘンシェルミキサー内の原料温度が架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点以上に到達した時点で、単軸押出機(中部機械製作所(株)製、L/D=32、40mmφ、フルフライトスクリュー、押出機の機械効率係数0.9)の温度条件を表1に示す設定値とし、ヘンシェルミキサー内部温度が架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点以上熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度に保たれるよう、粉砕した破砕体の供給量、攪拌翼の回転速度、攪拌翼形状、ジャケット通水、押出機スクリュー回転数をコントロールし、ノズルから押出すことにより直径3mmの棒状のストランドを作り、これを長さ3mmにカッティングしてペレット化した。
実施例1〜3および比較例1〜3について、表1に示す製造条件に基づいて、まず、粉砕した破砕体をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)内に供給し、表1に示すジャケット通水温度、回転速度に設定した。ヘンシェルミキサー内の原料温度が架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点以上に到達した時点で、単軸押出機(中部機械製作所(株)製、L/D=32、40mmφ、フルフライトスクリュー、押出機の機械効率係数0.9)の温度条件を表1に示す設定値とし、ヘンシェルミキサー内部温度が架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点以上熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度に保たれるよう、粉砕した破砕体の供給量、攪拌翼の回転速度、攪拌翼形状、ジャケット通水、押出機スクリュー回転数をコントロールし、ノズルから押出すことにより直径3mmの棒状のストランドを作り、これを長さ3mmにカッティングしてペレット化した。
なお、表1中の押出機の温度設定点C1〜C6は押出機のスクリューの供給側をC1、ヘッド側をC6とし、その間の等間隔点をC1側からC2、C3・・・C6とした。また、Hはヘッド部である。
製造したそれぞれの架橋ポリオレフィン系樹脂の再生ペレットについて、メルトインデックス、ゲル分率の2点について再生ペレットと比較原料とを対比し、得られた結果を表1に示す。
表1に示す実施例1〜3から明らかなように、本発明の方法により生成した再生樹脂組成物の物性はいずれもゲル分率が5重量%未満、MIの値が元の原料に近い値を示すことから、元の原料に近い再生物が得られた。
これに対し、比較例1に示す場合、ヘンシェルミキサー内の攪拌速度が遅く、溶融温度が架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点以下であり、樹脂が十分に溶融しない状態であったため、押出機への供給変動が発生した。また、比較例2に示す場合、押出設定温度条件が熱分解型発泡剤の分解温度以下であり、熱分解型発泡剤、および架橋樹脂の可塑化反応が不十分であったため、原料形態にバラツキが大きく、ゲル分率が15%と架橋部分が残されていた。一方、押出温度を融点より150℃以上に設定した比較例3は分解反応が進行した結果、MIが25と元の樹脂よりも高くなり、低分子量物が増える結果となった。
Claims (2)
- 架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体を熱分解型発泡剤の分解温度から架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体の融点より150℃以下の温度で剪断力をかけながら溶融混練して熱分解型発泡剤を分解せしめた後、ポリオレフィン系樹脂の融点以上からその融点より150℃以下の温度域でせん断力をかけながら溶融混練することにより、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.5〜300g/10分で、ゲル分率が5重量%以下になるようにすることを特徴とする架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
- 前記架橋ポリオレフィン系樹脂破砕体が熱分解型発泡剤を有するポリオレフィン系樹脂またはその樹脂組成物を架橋したもの、またはその架橋樹脂組成物から得られる発泡体を破砕したものであることを特徴とする請求項1に記載の架橋ポリオレフィン系破砕体の再生処理方法。
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Family Applications (1)
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JP2008080171A Pending JP2009235161A (ja) | 2008-03-26 | 2008-03-26 | 架橋ポリオレフィン系樹脂体の再生処理方法 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010244947A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Viscas Corp | 架橋絶縁電線の製造方法及び架橋絶縁電線 |
KR20190002365A (ko) * | 2017-06-29 | 2019-01-08 | 도레이 플라스틱스 아메리카 인코오포레이티드 | 재생 가교된 폴리올레핀 발포체 재료로부터 공압출 가교된 다층 폴리올레핀 발포체 구조물을 제조하는 방법 |
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-
2008
- 2008-03-26 JP JP2008080171A patent/JP2009235161A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190002365A (ko) * | 2017-06-29 | 2019-01-08 | 도레이 플라스틱스 아메리카 인코오포레이티드 | 재생 가교된 폴리올레핀 발포체 재료로부터 공압출 가교된 다층 폴리올레핀 발포체 구조물을 제조하는 방법 |
JP2019038992A (ja) * | 2017-06-29 | 2019-03-14 | トーレ プラスティックス (アメリカ) インコーポレイテッド | 再循環された架橋ポリオレフィンフォーム材料からの同時押出された架橋多層ポリオレフィンフォーム構造体の製造方法 |
JP7280669B2 (ja) | 2017-06-29 | 2023-05-24 | トーレ プラスティックス (アメリカ) インコーポレイテッド | 再循環された架橋ポリオレフィンフォーム材料からの同時押出された架橋多層ポリオレフィンフォーム構造体の製造方法 |
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