JP2009234236A - 反応液、反応液とインクとのセット、画像記録方法、及び画像記録装置 - Google Patents

反応液、反応液とインクとのセット、画像記録方法、及び画像記録装置 Download PDF

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Soichi Nagai
荘一 永井
Fumiaki Fujioka
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Abstract

【課題】 高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制された画像を得ることを可能とする反応液、前記反応液とインクとのセット、前記反応液を用いた画像記録方法及び画像記録装置を提供すること。
【解決手段】 色材を分散状態で含有するインクと共に用いられ、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液であって、前記反応液が、少なくとも、多価金属イオン、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子を含有することを特徴とする反応液。
【選択図】 なし

Description

本発明は、反応液、反応液とインクとのセット、画像記録方法、及び画像記録装置に関する。
インクジェット記録方法として、色材を含有する通常のインクとは別に、画像を良好にせしめるための液体を用意し、前記液体をインクの付与に先立って記録媒体に付与して画像を記録する方法が種々提案されている。
例えば、色材として染料を含有するインクと、前記インクと反応するような液体との組み合わせについては、以下のような提案がなされている。塩基性ポリマーを含有する液体を付与させた後、アニオン性染料を含有するインクを記録する方法に関する提案がある(特許文献1参照)。反応性化学種を含有する第1の液体と、前記反応性化学種と反応を起こす化合物を含有する液体を記録媒体上で混合する記録方法に関する提案がある(特許文献2参照)。1分子あたり2個以上のカチオン性基を有する有機化合物を含有する液体を付与した後、アニオン性染料を含有するインクを記録する方法に関する提案がある(特許文献3参照)。コハク酸等を含有する酸性の液体を付与した後、アニオン性染料を含有するインクを付与する方法(特許文献4参照)や、染料を不溶化させる液体をインクの記録に先だって付与する方法(特許文献5及び6参照)に関する提案がある。さらに、染料とカチオン性物質の会合体を吸着させるような物質を含有する液体を、インクによる記録に先だって付与する方法に関する提案もある(特許文献7参照)。
一方、色材として顔料を含有するインクと、前記インクと反応するような液体との組み合わせについては、以下のような提案がなされている。多色画像での滲みを軽減する目的で、顔料分散体を含有するインクと多価金属を含有するインクとを組み合わせて用いることに関する提案がある(特許文献8参照)。しかし、この場合には、多価金属を含有するインクとして、色材との相性、すなわち、インクの安定性を考慮した多価金属を用いる必要があるなどの制約により、十分な画像濃度が得られにくい場合があった。
このような問題を解決する方法として、多価金属イオンを含有する液体組成物を予め記録媒体に付与した後、前記液体組成物との反応性を有するインクにより記録することに関する種々の提案がある(特許文献9〜13参照)。
特開昭63−60783号公報 特開昭63−22681号公報 特開昭63−299971号公報 特開昭64−9279号公報 特開昭64−63185号公報 特開昭64−69381号公報 特開平8−72393号公報 特開平9−118850号公報 特開昭63−299970号公報 特公平6−86142号公報 特開平9−207424号公報 特開平11−349873号公報 特開2000−94825公報
しかし、上記したいずれの方法も、記録媒体上に色材を析出させることによって、画像の滲みの抑制や画像の耐水性を向上させようとするものであるが、異なる複数のインク間におけるブリーディングを抑制する効果は不十分であった。また、析出した色材が記録媒体上で不均一に分布し易いために、画像の均一感が低下する場合があった。特に、記録媒体として普通紙を用いた場合などにおいては、パルプ繊維に対する被覆性が低くなることから、この傾向が顕著に観察されることがあった。
さらに、近年、高画質化の要求が益々高まっていることをふまえて、本発明者らは主として画質の向上を目的として検討を重ねた。しかし、普通紙に記録した画像において、画像濃度のムラが発生しやすく、また高い画像濃度が得られにくいという課題に直面した。
したがって、本発明の目的は、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制された画像を得ることを可能とする反応液、前記反応液とインクとのセット、前記反応液を用いた画像記録方法及び画像記録装置を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかる反応液は、色材を分散状態で含有するインクと共に用いられ、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液であって、前記反応液が、少なくとも、多価金属イオン、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子を含有することを特徴とする。
また、本発明の別の実施態様にかかるインクと反応液とのセットは、色材を分散状態で含有するインクと、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液と、を具備してなるインクと反応液とのセットであって、前記反応液が、上記の反応液であることを特徴とする。
また、本発明の別の実施態様にかかる画像記録方法は、色材を分散状態で含有するインクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程、及び前記インクをインクジェット方法により前記記録媒体に付与する記録工程、とを有する画像記録方法であって、前記反応液が、上記の反応液であることを特徴とする。
また、本発明の別の実施態様にかかる画像記録装置は、色材を分散状態で含有するインクを吐出するための記録ヘッド、インクを収容するインク収容部を有するインクカートリッジ、及び前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液を記録媒体に付与する反応液付与手段を具備してなる画像記録装置であって、前記反応液が、上記の反応液であることを特徴とする。
本発明によれば、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制された画像を得ることを可能とする反応液、前記反応液とインクとのセット、前記反応液を用いた画像記録方法及び画像記録装置を提供することができる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の反応液は、色材を分散状態で含有するインクと共に用いられ、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる機能を有するものであり、以下のような構成を有することを特徴とする。具体的には、反応液は、少なくとも、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子、並びに多価金属イオンを含有する。かかる構成を有する本発明の反応液を用いることで、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制されるという顕著な効果を得ることができる。
画像濃度のムラの発生を抑制するためには、反応液を記録媒体に実質的に均一に付与することで、色材を定着させるための多価金属イオンを記録媒体上において実質的に均一に存在させることが重要である。逆に、多価金属イオンが均一に存在しない場合、色材を十分に定着させることができない部分が存在するようになるため、画像濃度のムラが生じ、さらには高い画像濃度も得られない場合がある。
記録媒体として代表的ないわゆる普通紙は、セルロース繊維が網目状に存在する構造を有し、さらにこの網目状の構造中にはサイズ剤や填料が偏在しているため、その表面には空隙が存在し、付与された反応液の浸透性はその部分によって以下のように異なる。例えば、空隙の部分への反応液の浸透性は大きく(速く)、また、セルロース、サイズ剤、及び填料が密に存在する部分への反応液の浸透性は小さい(遅い)。このような理由から、従来の反応液を用いた場合、記録媒体上において多価金属イオンは不均一に分布するようになる。
このような課題について本発明者らが検討した結果、多価金属イオンを含有する反応液に、さらに炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子を添加することで、上記技術課題を解決できるという知見を得た。すなわち、かかる構成の反応液によれば、普通紙等の記録媒体に反応液を実質的に均一に存在させることが可能となり、その結果、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制されることがわかった。
このような効果を得ることができるメカニズムについて、本発明者らは以下のように推測している。記録媒体に付与された反応液は、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子とともに浸透性が大きい空隙の部分により速く浸透し始める。そのため、空隙の部分は炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子で埋められるような状態となり、反応液のさらなる空隙の部分への浸透が抑制される。このようなメカニズムにより、反応液を付与した領域においては、反応液やそれに含まれていた多価金属イオンを実質的に均一に存在させることができる。
本発明者らはさらに、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子は、色材が定着する領域を拡大する効果があるとも推測している。記録媒体表層の空隙の内部は空間である、すなわち、空隙の内部には空気が存在しているため、空隙の内部には色材が定着することができない。したがって、インクにより記録した後にも、空隙はそのまま空隙として存在するため、発色に寄与しない部分となる。しかし、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子を含有する本発明の反応液を用いれば、炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子が空隙の部分を埋めるようになり、この部分には色材が定着することができるようになる。この結果、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制されることがわかった。
加えて、以下の点からも、反応液に炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子を用いることが好適であると言える。炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子は反応液を構成する水性媒体への溶解度が低い。また、多価金属イオンと共存することによって炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子の溶解度はさらに低下する。このため、炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子は、反応液中に粒子の状態で安定に存在することができるため、上記のメカニズムがより発現しやすく、この点からも好適である。
また、普通紙の主成分であるセルロースの屈折率と大きく異なる屈性率を有する物質を反応液に添加すると、セルロースとその物質との間における、屈折に伴う光の内部散乱により、発色性の低下が起こる場合がある。ここで、炭酸カルシウムは、普通紙の主成分であるセルロースに近い屈折率の値を有するため、セルロースと炭酸カルシウムとの間における、屈折に伴う光の内部散乱の影響が殆どないことも好適な理由として挙げられる。このため、記録媒体の表層より若干深い位置に定着した色材の発色性が、光の内部散乱によって低下する影響を抑制することができる。同様に、セルロースは、普通紙の主成分であるため、光の内部散乱による影響は生じない。
これまでに述べてきたように、反応液中において安定な粒子として存在することができる炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子は、多価金属イオンを記録媒体上において均一に存在させる作用と、色材が定着する領域を拡大する作用を有する。これらの作用が相乗的に作用することにより、高い画像濃度が得られ、かつ画像濃度のムラの発生が抑制されるという顕著な効果を得ることができる。また、上記で述べたことからも明らかであるように、本発明の効果を特に顕著に得られる記録媒体は、その表面に空隙が多く存在し、表面が粗いものであり、特には、普通紙を記録媒体として用いた場合に顕著な効果を得ることができる。
<反応液>
本発明の反応液は、色材を分散状態で含有するインクと共に用いられ、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる機能を有するものである。特に、その機能の実現手段として、色材の分散状態を不安定化させる物質が含まれている態様の反応液である場合に、優れた効果が発揮される。本発明における、インク中の色材の分散状態を不安定化することとは、インクと反応液とが記録媒体上において混合された混合物中において、色材の凝集やゲル化といった状態が引き起こされることを意味する。このことを、以下、「インクの不安定化」と表現する場合がある。本発明においては、インクを不安定化させるために反応液中に含有させる物質として、多価金属イオンを用いる。
本発明の反応液は、画像を記録する際にインクと併用されるものであるので、色材を含有せず、画像への影響を考慮すると可視域に吸収を示さない無色のものであることが好ましい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、可視域に吸収を示すものであっても、実際の画像に影響を与えない程度であれば、可視域に吸収を示す淡色ものであっても構わない。
(多価金属イオン)
本発明の反応液に用いることができる多価金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Zn2+、Sr2+及びBa2+等の2価の金属イオンや、Al3+、Fe3+、Cr3+及びY3+等の3価の金属イオンが挙げられる。これらの多価金属イオンを反応液中に含有させるためには、多価金属塩を用いる。多価金属塩とは、上記で挙げたような多価金属イオンと、該イオンに結合する陰イオンとで構成される金属塩のことであるが、水に可溶なものであることを要する。塩を形成するための好ましい陰イオンとしては、例えば、Cl−、NO 、I、Br、ClO 、SO 2−、CO 2−、CHCOO及びHCOO等が挙げられる。本発明においては、反応性や着色性、さらには取り扱いの容易さ等の点から、多価金属イオンとしては、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Al3+及びY3+が特に好ましく、さらには、Ca2+を用いることが好ましい。また、陰イオンとしては、溶解性等の点から、NO を用いることが特に好ましい。
反応液中の多価金属塩の含有量(質量%)は、本発明の効果を考慮すると、反応液の全質量を基準として、0.01質量%以上30.0質量%以下とすることが好ましい。インクを不安定化させる機能を充分に発揮し得るものとするためには、0.01質量%以上の多価金属塩を含有させることが好ましい。一方、30.0質量%よりも含有量を多くしたとしても、インクを不安定化させる機能の著しい増大は望めないこと等の理由から、多価金属塩を過剰に含有させることはあまり好ましくない。なお、反応液中の多価金属イオンの含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、0.01質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
(炭酸カルシウム粒子)
本発明の反応液に用いることができる炭酸カルシウム粒子としては、天然鉱物を粉砕した重質炭酸カルシウム粒子であっても、また、化学的に製造した沈降性炭酸カルシウム粒子であってもよい。ただし、色材を直接不安定化させるような表面処理、例えば、カチオン化した炭酸カルシウム粒子は好ましくない。これは、記録媒体の空隙の部分に詰まった粒子が色材と反応するため、記録媒体上で色材を均一に反応させることができなくなるためである。
炭酸カルシウム粒子の平均粒子径は、普通紙の空隙の部分を効率的に埋めるためには、0.2μm以上10μm以下の範囲が好適であり、特には2μm以上5μm以下の範囲が最も効率的に空隙の部分を埋め、画像濃度を向上する効果が高くなる。この範囲を越えて粒子径が小さいと空隙の部分に留まることができない場合があり、大きいと空隙の部分に入り込むことができない場合があり、いずれの場合も本発明の効果をより向上することができない場合がある。
反応液中の炭酸カルシウム粒子の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下の範囲が好適である。
(セルロース粒子)
本発明の反応液に用いることができるセルロース粒子としては、天然パルプから調製されたセルロース粒子あっても、また、化学的に製造した沈降性セルロース粒子であってもよい。ただし、色材を直接不安定化させるような表面処理、例えば、カチオン化したセルロース粒子は好ましくない。これは、記録媒体の空隙の部分に詰まった粒子が色材と反応するため、記録媒体上で色材を均一に反応させることができなくなるためである。
セルロース粒子の平均粒子径は、普通紙の空隙の部分を効率的に埋めるためには、0.2μm以上10μm以下の範囲が好適であり、特には2μm以上5μm以下の範囲が最も効率的に空隙の部分を埋め、画像濃度を向上する効果が高くなる。この範囲を越えて粒子径が小さいと空隙の部分に留まることができない場合があり、大きいと空隙の部分に入り込むことができない場合があり、いずれの場合も本発明の効果をより向上することができない場合がある。
反応液中のセルロース粒子の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下の範囲が好適である。
(水性媒体)
本発明の反応液は、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒である水性媒体を含有することが好ましい。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。反応液中の水の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、25.0質量%以上95.0質量%以下の範囲が好適である。また、反応液中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、3.0質量%以上70.0質量%以下の範囲が好適である。
水溶性有機溶剤としては、反応液の乾燥防止効果を有するものが特に好ましい。具体的には、例えば、以下に挙げるようなものを用いることができる。メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2乃至6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルキルエーテルアセテート類。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。これらの水溶性有機溶剤は、単独でも又は混合物としても使用することができる。
(その他の成分)
本発明の反応液には、上記の成分の他に、さらに必要に応じて、高分子化合物、界面活性剤、消泡剤、防黴剤、及び防腐剤等を適宜に添加することができる。
〔高分子化合物〕
本発明の反応液には、さらに高分子化合物を含有させることができ、かかる構成によって、高分子化合物が記録媒体に付与されたインク中の色材のバインダーとして機能するので、記録物の耐擦過性を向上させることができる。
本発明の反応液に使用することができる高分子化合物としては、インク中の色材等の成分と、反応液中の多価金属イオンとの反応に直接関与しない、ノニオン性の水溶性高分子化合物であることが好ましい。具体的には、ポリアクリルアマイド、ポリビニルピロリドン等の高分子化合物や、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロースが挙げられる。また、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコール等の樹脂が挙げられる。
なお、画像を記録する場合に、インク及び反応液が、それぞれの基本性能を維持できる範囲で、これらのノニオン性高分子に、アニオンユニットやカチオンユニットを有する高分子化合物を用いることもできる。さらに、上述した高分子化合物は、水溶性であれば申し分ないが、ラテックスやエマルジョンのような分散体であってもよい。
反応液中の高分子化合物の含有量(質量%)は、反応液全質量を基準として、0.01質量%以上30.0質量%以下の範囲が好適である。含有量が0.01質量%以上であれば、画像を記録した場合における、インクの耐擦過性や定着性の向上に効果を発揮することができる。また、上記の範囲内であれば、反応液の粘度が高くなりすぎることもない。
〔界面活性剤〕
本発明の反応液に使用することができる界面活性剤としては、以下に挙げるような陰イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤が挙げられる。陰イオン性界面活性剤の具体例としては、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等が挙げられる。また、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、アセチレンアルコール、アセチレングリコール等が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独でも又は混合物としても使用することができる。
反応液中の界面活性剤の含有量(質量%)は、反応液を構成する高分子化合物等の成分によって異なるが、反応液全質量を基準として、0.01質量%以上10.0質量%以下の範囲が好適である。この際、反応液の表面張力が20mN/m以上となるように、界面活性剤の含有量を決定することが好ましい。なぜなら、反応液の表面張力が20mN/m未満であると、反応液をインクジェット法により吐出させる場合等に、ノズル先端の濡れに起因する記録のよれ(液滴の着弾点のズレ)等の現象が発生する場合があるためである。
<インク>
上記で述べたような構成を有する本発明の反応液は、少なくとも1種の色材を分散状態で含有するインクと共に画像を記録する際に用いられるものである。本発明の反応液は、インクジェット方法により、色材がイオン性基の作用により水性媒体中に分散させられているインクを記録する場合に、該インクと組み合わせて用いることで、先に述べた好ましい効果を与える。本発明で好適に使用することのできるインクとしては、色材として、顔料(マイクロカプセル化顔料、さらには着色樹脂等も本願中では顔料の範疇とする)を含有する顔料インクが挙げられる。特に、本発明の反応液は、顔料がイオン性基によって水性媒体に安定に分散してなる顔料インクと組み合わせて画像記録に用いた場合に、記録媒体上で色材の凝集物を形成して高品質の画像記録を可能にする。したがって、本発明で使用する顔料インクを構成する色材としては、アニオン性基が表面に化学的に結合されている顔料、さらには、色材として顔料を含み、かつアニオン性分散剤を含んでいる態様等、が好適である。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下、さらには1.0質量%以上10.0質量%以下の範囲が好適である。この範囲とすることで、顔料は、インク中において十分な分散状態を維持することができる。
(顔料)
本発明で使用することができる顔料としては、例えば、カーボンブラックや有機顔料等が挙げられる。
〔カーボンブラック〕
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、以下に挙げるような市販品を用いることができる。レイヴァン:7000、5750、5250、5000、3500、2000、1500、1250、1200、1190ULTRA−II、1170、1255(以上コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:400R、330R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、ヴァルカンXC−72R(以上キャボット製)。カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:6、5、4A、4(以上デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学製)。
勿論、本発明で使用することができるカーボンブラックはこれらに限られるものではなく、従来公知のカーボンブラックをいずれも使用することができる。また、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等をブラックの顔料として用いてもよい。
〔有機顔料〕
有機顔料としては、例えば、以下のようなものを使用することができる。トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等。
また、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示すと、例えば、以下のようなものを使用することができる。C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、137、138、147、148、151、153、154、166、168。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50。C.I.ピグメントブルー:15、15:3、15:1、15:4、15:6、22、60、64。C.I.ピグメントグリーン:7、36。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26。勿論、本発明で使用することができる有機顔料はこれらに限られるものではなく、従来公知の有機顔料をいずれも使用することができる。
〔分散剤〕
上記のカーボンブラックや有機顔料をインクの色材として用いる場合には、分散剤を併用することが好ましい。分散剤としては、アニオン性基の作用によって上記の顔料を水性媒体に安定に分散させることのできるものが好適である。分散剤の具体例は、例えば、以下のような共重合体が挙げられる。すなわち、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体が挙げられる。また、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体が挙げられる。また、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸−マレイン酸ハーフエステル共重合体が挙げられる。さらに、これらの共重合体の塩等を用いることもできる。これらの分散剤は、重量平均分子量が1,000以上30,000以下の範囲のものが好ましく、特には3,000以上15,000以下の範囲のものが好ましい。
また、分散剤の酸価としては、インクの吐出安定性や保存安定性といったインクとしての信頼性と、インクと反応液との反応性の両立の観点から、300mgKOH/g以下であることが好ましい。より好ましくは100mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である。また、分散剤の添加量としては、酸価と同様の理由から、インク全質量を基準とした色材の含有量(質量%)に対して、0.1倍以上3倍以下の範囲で使用することが好ましい。さらには、0.2倍以上2倍以下であることがより好ましい。インクの信頼性の観点で分散剤の酸価を高めたり、又は添加量を増やしたりすることにより、反応液に対してのインクの安定性も増す傾向がある。その場合には反応液中の多価金属イオンの含有量を増やすことで十分な画像性能が得られるが、反応液のpHが低下しやすくなる傾向があるため、緩衝作用を示す物質を必要に応じて添加することが好ましい。
〔自己分散型顔料〕
本発明で使用するインクの色材としては、イオン性基(アニオン性基)が顔料粒子の表面に結合された、分散剤を使用することなく水性媒体に分散することができる顔料、いわゆる、自己分散型顔料を用いることもできる。このような顔料の一例として、例えば、自己分散型カーボンブラックを挙げることができる。自己分散型カーボンブラックとしては、例えば、アニオン性基がカーボンブラック表面に結合したアニオン性カーボンブラックが挙げられる。以下、顔料の具体例としてカーボンブラックを挙げて説明する。
アニオン性カーボンブラックとしては、カーボンブラックの粒子表面に、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−POから選ばれる少なくとも1つのアニオン性基を結合させたものが挙げられる。上記式中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムである。これらの中でも特に、−COOMや−SOMをカーボンブラック粒子の表面に結合してアニオン性に帯電せしめたカーボンブラックは、インク中の分散性が良好なため、特に好適に用い得る。
上記親水性基中「M」として表したもののうち、アルカリ金属の具体例としては、例えば、Li、Na、K、Rb及びCs等が挙げられる。また、有機アンモニウムの具体例としては、例えば、(モノ、ジ、又はトリ)メチルアンモニウム、(モノ、ジ、又はトリ)エチルアンモニウム、(モノ、ジ、又はトリ)メタノールアンモニウム等が挙げられる。
これらの「M」を、アンモニウム又は有機アンモニウムとした自己分散型カーボンブラックを含有するインクを用いた場合には、記録画像の耐水性をより向上させることができ、この点において特に好適である。これは当該インクが記録媒体上に付与されると、アンモニウムが分解し、アンモニアが蒸発することによるものと考えられる。ここで「M」をアンモニウムとした自己分散型カーボンブラックとしては、以下の方法によって得ることができる。例えば、「M」がアルカリ金属である自己分散型カーボンブラックをイオン交換法により「M」をアンモニウムに置換する方法や、酸を加えてH型とした後に水酸化アンモニウムを添加して「M」をアンモニウムにする方法等によって得ることができる。
アニオン性に帯電している自己分散型カーボンブラックの製造方法としては、例えば、カーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法が挙げられる。例えば、この方法によってカーボンブラック表面に−COONa基を化学結合させることができる。
ところで、上記したような種々の親水性基は、カーボンブラックの表面に直接結合させてもよいし、又は、他の原子団をカーボンブラック粒子の表面と前記親水性基との間に介在させ、前記親水性基をカーボンブラック表面に間接的に結合させてもよい。ここで他の原子団の具体例としては、例えば、炭素原子数1乃至12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。ここで、フェニレン基及びナフチレン基の置換基としては、例えば、炭素数1乃至6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。また、他の原子団と親水性基の組み合わせの具体例としては、例えば、−CCOOM、−Ph−SOM、−Ph−COOM等(ただし、Phはフェニル基を表す)が挙げられる。
本発明においては、上記した自己分散型カーボンブラックの中から1種又はそれ以上を適宜選択して、インクの色材として用いてもよい。さらに、インクの色調の調整等を目的として、自己分散型カーボンブラックに加えて染料を色材として添加してもよい。
〔着色微粒子/マイクロカプセル化顔料〕
本発明で使用するインクの色材としては、上記で挙げたものの他に、ポリマー等でマイクロカプセル化した顔料や樹脂粒子の周囲を色材で被覆した着色微粒子等も用いることができる。マイクロカプセルは水性媒体に対する分散性を有するものであるが、分散安定性をより高めるために上記で説明したような分散剤をさらにインク中に共存させてもよい。また、着色微粒子を色材として用いる場合には、上記で挙げた分散剤等を用いることが好ましい。
(水性媒体)
本発明で使用するインクには、反応液に用いる水性媒体として述べたものと同様の水性媒体を用いることができる。また、本発明においては、インクをインクジェット方法(例えば、熱エネルギーの作用により吐出するインクジェット方法等)によって記録媒体に付与せしめることが好ましい。このため、優れたインクジェット吐出特性を有するように、インクが、所望の粘度、表面張力を有するように調製することが好ましい。本発明で使用するインクに用いられる水性媒体としては、例えば、水、又は水と水溶性有機溶剤との混合溶媒が挙げられる。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下の範囲が好適である。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下の範囲が好適である。
水溶性有機溶剤としては、インクの乾燥防止効果を有するものが特に好ましい。具体的には、例えば、以下に挙げるようなものを用いることができる。メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2乃至6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルキルエーテルアセテート類。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類。1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。これらの水溶性有機溶剤は、単独でも又は混合物としても使用することができる。
(その他の成分)
本発明で使用するインクには、上記の成分の他に、さらに必要に応じて、保湿剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤等を適宜に添加することができる。
<インクと反応液とのセット>
本発明のセットは、上記で説明したインクと、本発明の反応液とを具備して構成される。この場合に反応液と組み合わせるインクの色相は特に限定されず、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー、及びブラックなどから選ばれる1つの色調を示すインクであればよい。反応液と組み合わせるインクの色材としては、具体的には、所望の色相のインクとなるように上記に挙げた色材の中から適宜選択して用いることができる。また、反応液と組み合わせるインクは1種類に限定されるものでなく、異なる色相の2種以上のインクを組み合わせて、例えば多色画像の記録に適したインクセットとした態様がより好ましい。なお、この場合は、2種以上のインクのうち、少なくとも1種のインクが反応液と反応する形態であればよい。
例えば、水性媒体に色材がイオン性基の作用によって分散させられているインクであれば、他のインクが染料を色材として含有するインクとしてもよく、勿論、全てのインクを水性媒体に色材がイオン性基の作用によって分散させられているインクとしてもよい。このような構成を有する本発明のセットを用いれば、多色画像をインクジェット装置で記録する場合に問題とされる、異なる色調のインクが記録媒体上で隣接して付与された際のブリーディングの発生を抑制することができる。
より具体的には、下記のようなセットとすることが好ましい。多色画像において問題とされるブリーディングは、ブラックインクと他のカラーインク(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、及びブルーなどから選ばれるカラーインク)との間において特に顕著に発生し易いことが知られている。したがって、本発明の反応液によって不安定化させるインクとしては、例えば、水性媒体にイオン性基の作用によって顔料を分散させたブラックインクであることが好ましい。そして他のカラーインクについては、染料を水性媒体に溶解したインクであってもよい。勿論、他の全てのインクを、上記のブラックインクと同様に、色材をイオン性基の作用によって水性媒体に分散させたインクとして、本発明の反応液によって不安定化される性質のものとしてもよい。
(インク及び反応液の特性)
本発明のインクと反応液とのセットは、インクジェット記録用に特に好適に適用することができる。インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネルギーを作用させ、液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギーを加えてインクの発泡により液滴を吐出する記録方法があり、それらの記録方法に本発明のセットは好適に利用できる。この場合には、本発明のセットを構成している反応液及びインクは、記録ヘッドから吐出可能である特性のものとすることが好ましい。記録ヘッドからの吐出性という観点からは、これらの液体の特性を、例えば、その粘度を1乃至15mPa・s、さらには粘度を1乃至5mPa・s、また、表面張力を25mN/m以上、さらには25乃至50mN/mとすることが好ましい。さらに、本発明の反応液は、記録媒体上でインクと反応させる必要がある。このため、インクによる記録部とは別の箇所に反応液が滲まないように、反応液の表面張力を、記録ヘッドから吐出可能な範囲内で、かつ、反応液によって不安定化させる対象となるインクのそれよりも大きくすることが好ましい。なお、反応液は後述するように、ローラー等により塗布することもできるが、この場合も、上記のような表面張力及び粘度の特性を有するものとしてもよい。
<画像記録方法及び画像記録装置>
本発明の反応液は、前記反応液によって不安定化されるインクと組み合わされて画像記録に用いられるものであるが、その際の記録方法としては、少なくともインクによる記録をインクジェット方法により行う記録方法が好適である。本発明の画像記録方法は、反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程と、インクをインクジェット方式により前記記録媒体に付与する記録工程とを有し、上記反応液として本発明の反応液を用いることを特徴とする。また、本発明の画像記録装置は、インクを吐出する記録ヘッド、インク収容部を有するインクカートリッジ、及び反応液を記録媒体に付与する反応液付与手段を具備してなり、上記反応液として本発明の反応液を用いることを特徴とする。
本発明の画像記録方法及び画像記録装置によれば、インクと本発明の反応液とを併用することによって記録媒体上でインクが不安定化し、画像濃度が向上し、かつ画像濃度のムラが低減され、さらには、ブリーディングの発生が抑制された画像を得ることができる。本発明においては、記録媒体上においてインクが付与される領域を少なくとも含むように、反応液を付与することが特に好ましい。
反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程や反応液付与手段における本発明の反応液の付与方法としては、インクと同様にインクジェット記録方式を用いる方法、及びローラー等で記録媒体に塗布する方法等が挙げられる。これらの中では、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子を含有することを考慮すると、ノズルへの目詰まりや、吐出性等を考慮する必要がないローラー等による塗布が好ましい。具体的な付与方法については後述する。
記録媒体への炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子の付与量は、普通紙の表面の粗さによって適宜決定すればよい。本発明においては、画像濃度の向上と画像濃度のムラの抑制とをより高いレベルで両立する観点から、0.02g/m以上0.1g/m以下、さらには、0.05g/m以上0.1g/m以下とすることが好ましい。付与量が少なすぎると、記録媒体の空隙の部分を埋める作用が十分に得られず、画像濃度の向上と画像濃度のムラの抑制とをより高いレベルで両立するという効果が得られなくなる場合がある。付与量が多すぎると、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子が記録媒体の表面を凹凸に覆うため光の表面散乱が顕著に起こり、画像濃度を向上する効果が十分に得られない場合がある。
(インクジェット記録装置)
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一例を示すものである。この装置は、シリアル型のインクジェット記録方式を採用するもので、記録ヘッド1と、給紙カセット16と、記録媒体の搬送方向と直交する方向へ記録ヘッドを往復移動させるための駆動手段と、これらの構成要素の駆動を制御する制御手段とを有する。そして、上記給紙カセット16は、記録媒体19を給紙するための給紙トレイ17と、先に説明した本発明の反応液を塗布するための塗布手段とが一体形成されている。給紙トレイ17から給紙された記録媒体19に、前記反応液が、均一かつ調整された塗布量で塗布される構造となっている。反応液塗布手段については後述する。
記録ヘッド1は、インク吐出口が形成された面をプラテン11側に配向するようにしてキャリッジ2に搭載されている。図示しないが、記録ヘッド1は、上記インク吐出口と、インク液を加熱するための複数の電気熱変換体(例えば、発熱抵抗素子)と、これを支持する基板を有する。なお、記録ヘッド1はその上部のキャリッジ内にインクカートリッジを搭載している。
キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、かつ記録媒体19の幅方向に沿って平行に延びる2本のガイド軸9に沿って往復移動することができる。また、記録ヘッド1は、このキャリッジ2の往復移動と同期して駆動し、インク液滴を記録媒体19に吐出して画像を記録する。
給紙カセット16は、画像記録装置本体から着脱することができる。記録媒体19は、この給紙カセット16内の給紙トレイ17上に積載収納される。給紙時において、給紙トレイ17を上方向に押圧するスプリング18により最上位のシートが給紙ローラー10に圧接される。この給紙ローラー10は、断面形状が概略半月形のローラーであり、図示しないモーターによって駆動回転し、不図示の分離爪により最上位のシート(記録媒体19)のみを給紙する。
分離給紙された記録媒体19は、大径の中間ローラー12と、それに圧接している小径の塗布ローラー6とによって、給紙カセット16の搬送面16Aとペーパーガイド27の搬送面とに沿って搬送される。これらの搬送面は、中間ローラー12と同心的な円弧を描くようにして湾曲した面からなる。したがって、給紙された記録媒体19は、これらの搬送面16A及びペーパーガイド27の搬送面の間を通過することによって、その搬送方向を逆転する。すなわち、記録媒体19の記録がなされる面は、給紙トレイ17から搬送されて中間ローラー12に達するまでは、下方向を向いているが、記録ヘッド1に対向する時点では、上方向(記録ヘッド側)を向く。したがって、記録媒体の記録面は、常に画像記録装置の外側方向に向いている。
図1に示した装置では、反応液塗布手段は、先に述べたように給紙カセット16内に設けられているが、これについて説明する。反応液塗布手段は、反応液15を供給する補充タンク22と、前記タンク22に周面の一部を浸した状態で回転自在に支持された供給ローラー13と、塗布ローラー6とを有する。塗布ローラー6は、前記供給ローラー13と平行となるようにして配置され、かつ供給ローラー13と接触し、同一方向へ回転する。そして、前記塗布ローラー6は、記録媒体19を搬送するための中間ローラー12と周面が接触、かつ平行となるようにして配置している。したがって、記録媒体19が搬送される際、中間ローラー12の回転に伴って中間ローラー12及び塗布ローラー6が回転する。その結果、供給ローラー13によって塗布ローラー6の周面に反応液15が供給され、さらに、塗布ローラー6と中間ローラー12とによって挟持された記録媒体19の記録面に、満遍なく反応液が塗布ローラー6によって塗布されることとなる。
また、図1に示した画像記録装置では、補充タンク22内にフロート14が設けられている。このフロート14は、反応液15より比重の軽い物質であり、反応液15の液面に浮かぶことにより透明部材である残量表示窓21を通して外から反応液15の残量を目視で確認できる。
図2は残量表示部を正面から見た図である。残量表示部は、残量表示窓21の長手方向に沿って、残量の程度を表す表示が設けられている。図中、「Full」と表示された位置に、反応液15の液面又はフロート14が達している場合が満杯の状態である。一方、「Add」と表示された位置に、反応液15の液面又はフロート14がある場合は、反応液15が残り少ないことを示している。したがって、この残量表示窓21を外部から観察すれば、反応液15が徐々に減り、フロート14がAddラインまで下がった時に反応液を補充すればよいことが一目瞭然でわかる。
補充タンク22内への反応液15の補充方法としては、例えば、図3に示すように、給紙カセット16を装置本体から引き出した状態で、注入機具23の先端を切れ目の入ったゴム部材で構成される注入口20に差し込むことにより反応液を注入すればよい。
上記したような反応液塗布手段によって、反応液15を塗布された記録媒体19は、その後、主搬送ローラー7とそれに圧接しているピンチローラー8により所定量送られて記録部へと搬送され、記録ヘッド1からインクを付与される。以上の構成において給紙、記録された記録媒体19は、排紙ローラー3とこれに圧接する拍車4とによって排出搬送され、排紙トレイ5上にスタックされる。
また、反応液15をローラー等により付与する場合には、反応液15の粘度がインクの粘度よりも高くなるようにすることが特に好ましい。このようにすることは、少ない反応液15の付与量でもインクを効果的に不安定化させることができ、かつ記録物の定着性等にも適している。より詳細には、インクの粘度よりも反応液の粘度が高い方が、反応液中の多価金属イオンがより記録媒体の表面近傍に留まりやすくなり、インクと効果的に反応しやすくなる。これに対してインクにおいては、反応液と反応した後、インク中の色材は記録媒体の表面近傍に留まり、またインク中の水性媒体等は速やかに記録媒体の内部に浸透する、すなわち、固液分離が速やかに行われることが好ましい。このため、インクの粘度は反応液の粘度よりも低いことが記録物の定着性等の観点で好ましい。具体的には、反応液をローラー等により付与する場合の反応液の粘度としては3mPa・s以上100mPa・s以下、さらには5mPa・s以上60mPa・s以下とすることが好ましい。一方、インクの粘度は、1mPa・s以上15mPa・sとすることが好ましい。このようにすることは、インクジェット記録におけるインクの吐出安定性の点からも好ましい。本発明における反応液やインクの粘度は、25℃環境下、常法によって測定することができる。
図4に、インクジェット記録装置の別の一例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、また、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。さらに、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって吐出口面の水分、塵埃等の除去が行われる。また、キャップを介して不図示のポンプによって記録へッドの各インク、さらには、反応液の吐出口の位置しているインク等を吸引して、記録ヘッド本来のインク、又はインク及び反応液の本来の吐出性能を回復させる回復系ユニットを構成している。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51は記録媒体を挿入するための給紙部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラーである。
これらの構成により記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙される。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。なお、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
(インクカートリッジ)
図5は、記録ヘッドにインク又は反応液を供給する部材、例えば、チューブを介して供給されるインク又は反応液を収容したカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用のインク又は反応液を収納した収容部、例えば、袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、袋40中のインク又は反応液をヘッドに供給可能にする。44は廃インク又は廃反応液を受容する吸収体である。収容部40としてはインク又は反応液との接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。カートリッジは、例えば、図6に示すように、インク又は反応液を吐出する記録ヘッド901に着脱可能に構成されてなるとともに、前記カートリッジ45を記録ヘッドに装着した状態ではインク又は反応液が記録ヘッド901に供給されるように構成されている。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味する。
<セルロース粒子の調製>
粉末セルロースを適切なサイズのメッシュクロスを用いて分級し、各種の平均粒子径を有するセルロース粒子をそれぞれ調製した。
<反応液の調製>
下記表1に示す各成分を混合して、反応液を調製した。なお、表1中、炭酸カルシウム粒子及びセルロース粒子に付した数値は粒子の平均粒子径である。各反応液にはそれぞれ硝酸カルシウム・4水和物を15.0%使用したが、この場合、調製した各反応液中においてはカルシウムイオンとして2.5%含まれることになる。
Figure 2009234236
<顔料分散液の調製>
顔料10部、アニオン系高分子40部、及び純水50部を混合して、これをバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、さらに0.3mm径のジルコニアビーズ150部を充填して、水冷史ながら5時間分散処理を行った。なお、前記顔料としてはカーボンブラック(Nipex170、デグサ製)を用いた。また、アニオン系高分子としてはベンジルメタクリレートーメタクリル酸共重合体(酸価150mgKOH/g、重量平均分子量8,000、水酸化カリウム水溶液で中和した固形分濃度20%の水溶液)を用いた。分散処理により得られた分散液を遠心分離することにより粗大粒子を除去した後、固形分濃度約18%、顔料の重量平均粒子径95nmの顔料分散体を得た。
<インクの調製>
上記で得られた顔料分散液を用い、下記に示す成分を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、インクを調製した。
・顔料分散体 30.0%
・グリセリン 10.0%
・2−ピロリドン 2.5%
・ポリエチレングリコール1000 2.0%
・アセチレノールE100 0.3%
(界面活性剤;川研ファインケミカル製)
・水 55.2%
<評価>
上記で得られた各反応液を、図1に示す構成の塗布ローラーを用いて、記録媒体(Classic White ISO60;Steinbeis Vision製)に、反応液の塗布量が2g/mとなるように付与した。反応液を付与した直後に、上記で得られたブラックインクをインクジェット記録装置(BJS700;キヤノン製)により、記録デューティ100%の5cm×5cmのベタ画像と、記録デューティ75%の5cm×5cmのベタ画像とを記録した。表2には、記録媒体にそれぞれ付与された炭酸カルシウム粒子又はセルロース粒子の付与量(g/m)の値も示す。
(画像濃度)
得られた記録物における、記録デューティ100%のベタ画像の部分について、反射濃度をRD918(マクベス製)で測定した。画像濃度の評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
AA:画像濃度が1.45以上
A:画像濃度が1.40以上1.45未満
B:画像濃度が1.35以上1.40未満
C:画像濃度が1.35未満。
(画像濃度のムラ)
得られた記録物における、記録デューティ75%のベタ画像の部分について、記録物から30cm離れた位置から画像濃度のムラの状態を目視で確認して評価を行った。画像濃度のムラの評価基準は以下の通りである。評価結果を表2に示す。
AA:画像濃度のムラが殆どない
A:画像濃度のムラがあるが、殆ど気にならない
B:画像濃度のムラがあり、少し気になる。
Figure 2009234236
インクジェット記録装置の一例を示す概略側断面図である。 図1のインクジェット記録装置に設けられた反応液残量表示部の正断面図である。 図1のインクジェット記録装置への反応液補充状態を示す概略側断面図である。 インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す縦断面図である。 インクカートリッジが記録ヘッドに装着された状態を示す概略平面図である。
符号の説明
1 記録ヘッド
2 キャリッジ
3 排紙ローラー
4 拍車
5 排紙トレイ
6 塗布ローラー
7 主搬送ローラー
8 ピンチローラー
9 ガイド軸
10 給紙ローラー
11 プラテン
12 中間ローラー
13 供給ローラー
14 フロート
15 反応液
16 給紙カセット
16A 給紙カセットの搬送面
17 給紙トレイ
18 スプリング
19 記録媒体(記録媒体)
20 注入口
21 残量表示窓
22 補充タンク
23 注入機具
27 ペーパーガイド
40 袋
42 栓
44 吸収体
45 インクカートリッジ
51 給紙部
52 紙送りローラー
53 排紙ローラー
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
67 ガイド軸
68 モーター
69 ベルト
901 記録ヘッド

Claims (7)

  1. 色材を分散状態で含有するインクと共に用いられ、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液であって、
    前記反応液が、少なくとも、炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子、並びに多価金属イオンを含有することを特徴とする反応液。
  2. 前記炭酸カルシウム粒子及び/又はセルロース粒子の平均粒子径が2μm以上5μm以下である請求項1に記載の反応液。
  3. 色材を分散状態で含有するインクと、前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液と、を具備してなるインクと反応液とのセットであって、
    前記反応液が、請求項1又は2に記載の反応液であることを特徴とするインクと反応液とのセット。
  4. 色材を分散状態で含有するインクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程、及び前記インクをインクジェット方法により前記記録媒体に付与する記録工程、とを有する画像記録方法であって、
    前記反応液が、請求項1又は2に記載の反応液であることを特徴とする画像記録方法。
  5. 前記記録媒体への、前記炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子の付与量が0.02g/m以上0.1g/m以下である請求項4に記載の画像記録方法。
  6. 色材を分散状態で含有するインクを吐出するための記録ヘッド、インクを収容するインク収容部を有するインクカートリッジ、及び前記インクと接触することによって前記インク中の色材の分散状態を不安定化させる反応液を記録媒体に付与する反応液付与手段を具備してなる画像記録装置であって、
    前記反応液が、請求項1又は2に記載の反応液であることを特徴とする画像記録装置。
  7. 前記記録媒体への、前記炭酸カルシウム及び/又はセルロース粒子の付与量が0.02g/m以上0.1g/m以下である請求項6に記載の画像記録装置。
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