JP2009233269A - 内視鏡用高周波処置具 - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡の処置具挿通チャンネル内に高周波処置具を挿入している状態で、給液及び吸引の各操作を円滑かつ確実に行えるようにする。
【解決手段】可撓性シース2はマルチルーメンチューブから構成され、その中央に設けた通路は第1の通路14であって、この第1の通路14にはケーブル11と電極部材13とから構成される処置具本体10が挿通され、この第1の通路14の周囲には複数の通路が形成されており、これら第1,第2の通路14,15は第1,第2の接続通路25,26と連通しており、第1の接続通路25には給水手段30が、また第2の接続通路26には吸引手段34が接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、内視鏡の処置具挿通チャンネル内に挿通されて、病変粘膜部分を切開及び剥離して除去する等の処置を行うために用いられる内視鏡用高周波処置具に関するものである。
内視鏡検査によって、食道,胃,十二指腸,大腸等の体腔内壁における粘膜部分に腫瘍等といった病変部が発見されると、病変粘膜を切除する処置が施される。この処置のひとつとして、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD:Endoscopic Submucosal Dissection)と呼ばれる処置がある。このESD処置は、粘膜のうち、切除しようとする部位をマーキングして、局注により病変粘膜の部位を膨隆させ、次いで高周波処置具を用いてマーキング領域に沿って粘膜を切開して、粘膜下層を構成する線維を切断して粘膜を筋層から剥離するようにして行われる。
以上のESD処置に用いられる高周波処置具は、棒状部を有する電極部材からなる高周波ナイフを可撓性シース内に装着する構成としたものである。可撓性シースの基端部には操作手段が連結されており、この操作手段によって高周波ナイフを可撓性シースの先端から突出させ、高周波ナイフに通電することによって、粘膜の切開及び剥離を行うことができる。このESDに用いられる高周波処置具を構成する高周波ナイフとしては、電極部材を真っ直ぐ延在させた針状ナイフや、棒状の電極部材の先端に大径電極部を連設するか、先端を概略L字状に曲折することによりフック部を形成したフックナイフがある。針状ナイフは、粘膜を突き刺すために使用するのに最適なものであり、また電極部材を水平移動させたり、スイング動作させたりすることによって粘膜等の切開や剥離を行うことができる。一方、フックナイフは粘膜等を先端のフック部で引っ掛けて、引き込むように動作させることにより、粘膜の切開や剥離を行うことになる。
例えば、特許文献1に、フックナイフ方式の高周波ナイフを有する高周波処置具を内視鏡の処置具挿通チャンネルを介して体腔内に挿入して、粘膜を切開したり、剥離したりする処置を行うようにしたものが開示されている。可撓性シースに装着される高周波ナイフは、棒状電極の先端にフック部として機能する円形若しくは三角形状の板状電極を連設して設けたものであり、棒状電極は可撓性シースの先端に設けた先端チップを貫通して延在されている。この高周波処置具は、内視鏡の処置具挿通チャンネルを介して体腔内に挿入されるものであり、この処置具挿通チャンネルの先端開口部から可撓性シースを突出させて、この可撓性シースに挿通されている高周波ナイフを押し引き操作することによって、粘膜等を高周波ナイフの先端部分に引っ掛けて、処置具挿通チャンネル内に引き込むように操作し、次いで通電することにより組織を切断し、もって粘膜の切開や剥離が行われる。また、このようにして切開された部位から出血があると、この出血部分を洗い流すために、可撓性シースの先端に装着した先端チップに設けた開口から生理食塩水を噴出させるようになし、その後に先端の板状電極を出血部に押し当てて凝固させることによって、止血を行えるようにしている。
特開2004−313537号公報
ところで、前述した粘膜剥離を正確に行うには、処置の対象となる病変粘膜の部位を内視鏡観察手段の視野内に鮮明に捉える必要がある。この粘膜に体液の付着等による汚れがあると、例えば生理食塩水を用いた灌流を行うことによって、処置対象とする粘膜を洗浄するのが望ましい。また、処置を行う際に発生する出血部分を洗い流すためにも、生理食塩水を供給することも必要となる。従って、給水経路が必要となるが、可撓性シースにおける電極部材及びそのケーブルを挿通させた通路には隙間が形成されるので、この隙間を給水経路として利用される。
しかも、可撓性シースの先端チップに形成した開口から給水を行うだけでなく、体内からの吸引操作も必要となる。内視鏡において、吸引は処置具挿通チャンネルを介して行われるのが通常である。例えば挿入部に2つの処置具挿通チャンネルを形成する構成としたものもあるが、2チャンネル方式とすると、挿入部がその分だけ太径化することになる。従って、単一の処置具挿通チャンネルによって、高周波処置具の挿通経路としてだけでなく、吸引用の通路としても機能させるのが望ましい。このために、高周波処置具における可撓性シースの外径を処置具挿通チャンネルの内径より小さくするようになし、もって処置具挿通チャンネルに円環状の隙間を形成し、この隙間を吸引用の経路として用いることになる。そして、吸引をより効率的に行うには、可撓性シースの外径と処置具挿通チャンネルの内径との径差をできるだけ大きくする。
処置具挿通チャンネルは挿入部に連結した本体操作部に設けた処置具導入部として開口しており、この処置具導入部に高周波処置具が挿通されることになる。一方、吸引通路は処置具導入部からの経路と、本体操作部内で処置具挿通チャンネルに合流させるようにしている。従って、高周波処置具を処置具挿通チャンネルに挿通させた状態では、処置具導入部において、高周波処置具の周囲に隙間が生じることになり、この状態で吸引通路に負圧吸引力を作用させると、前述した隙間から負圧の漏れが生じるだけでなく、吸引汚物が処置具導入部側に流出する可能性もある。このために、高周波処置具を挿通させた状態では、吸引操作を行うのは好ましくはない。また、吸引経路を確保するために、可撓性シースの外径と処置具挿通チャンネルの内径とに大きな径差を持たせると、可撓性シースから導出させて、処置を行う電極部材の安定性が損なわれるという問題点もある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、内視鏡の処置具挿通チャンネル内に高周波処置具を挿入している状態で、給液及び吸引の各操作を円滑かつ確実に行えるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、操作手段に連結して設けた可撓性シースの内部に高周波電流が印加される電極部材が設けられて、前記操作手段の操作により前記電極部材を前記可撓性シースの先端から出没可能とした高周波処置具であって、前記可撓性シースは、前記電極部材のケーブルを挿通させた第1の通路と、1または複数の通路からなる第2の通路とを設けたマルチルーメンチューブで形成し、前記可撓性シースの基端部は前記操作手段への接続部材に連結されており、この接続部材には、前記第1の通路と連通する第1の接続通路と、前記第2の通路と合流部を介して連通する第2の接続通路とを設ける構成としたことをその特徴とするものである。
可撓性シースをマルチルーメンチューブから構成して、複数の通路を形成する。これら各通路のうちの1つの通路には、電極部材及びこの電極部材に連結したケーブルを挿通させ、それ以外の通路には何等の部材も挿通させない。電極部材及びそのケーブルを挿通させた通路を第1の通路とし、これ以外の1または複数の通路を第2の通路とする。第1の通路は、電極部材とそのケーブルを挿通させた状態で、その周囲に所定の隙間が生じるものとし、この隙間を流体の通路とする。また、第2の通路は他の流体の通路とする。これら第1の通路と第2の通路とには、それぞれ接続部材の側面部に開口させて設けた第1,第2の接続通路に連通させる。
第1の接続通路と第2の接続通路とのいずれか一方に送液手段、例えば生理食塩水を供給する送水手段を接続し、他方には吸引手段を接続することができる。いずれを接続するかは任意であるが、第1の通路には電極部材とそのケーブルが挿通されているので、これらを汚物に接触させるのは望ましくはないので、送液手段は第1の通路に接続するのが望ましい。特に、電極部材に組織の焼灼による炭化物が付着すると、切れ味が低下する可能性があるので、送水により炭化物を洗い流すことができる。従って、第2の接続通路には吸引手段が接続されることになる。第1の通路を中央に配置し、第2の通路は第1の通路の周囲に複数設けるように構成し、第1の通路は断面を円形とするのが合理的である。また、第2の通路は必ずしも断面が円形である必要はなく、楕円形や眉形等、任意の形状とすることによって、吸引経路の通路断面積を大きくすることができる。なお、第1の通路は中央部から偏心した位置に配置しても良い。
第1,第2の接続通路は、可撓性シースを操作手段に連結するための接続部材に設けられるものであり、従ってこの接続部材は硬質筒体から構成するのが望ましい。この接続部材の一端側には操作手段への連結部が設けられるが、例えば螺挿部を形成することによって、接続部材を操作手段に着脱可能に連結される。また、接続部材の他側は、可撓性シースが連結される。このために、接続部材の他側には開口部を形成し、この開口部に可撓性シースを挿入するようにして連結することができる。第1の通路と第2の通路とは、この接続部材において、それぞれ第1の接続通路と第2の接続通路とに連通させる。そして、これら第1の接続通路と第2の接続通路とは、接続部材の側面から突出するパイプ状の部材から構成できる。
接続部材の開口部の中央位置に軸線方向に貫通する孔からなるケーブル挿通路を設け、このケーブル挿通路に第1の接続通路を連通させることができる。そして、ケーブル挿通路には、開口部の内部に突出する接続筒部を設け、可撓性シースの中央部に第1の通路の延長部を設けて、この延長部をケーブル挿通路から突出させた接続筒部に接続させるようにすると、可撓性シースの端面を開口部の壁面から離間させた状態にすることができる。従って、第2の通路を第2の接続通路に連通させるための合流部は、開口部の端壁と可撓性シースの端面との間であって、延長部の周囲に形成した円環状のチャンバから構成することができる。そして、第2の通路を複数設けている場合には、これら各通路を円環状チャンバからなる合流部に連通させる。
内視鏡の処置具挿通チャンネル内に高周波処置具を挿入している状態で、給液及び吸引の各操作を円滑かつ確実に行うことができて、吸引操作時に負圧吸引力が漏れることがなく、また吸引汚物が処置具導入部から流出することもない。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に高周波処置具の全体構成を示し、図2にその要部拡大断面を示す。これらの図において、1は高周波処置具である。高周波処置具1は長尺の可撓性シース2を有し、この可撓性シース2の基端部は接続部材3に挿嵌させることにより連結されており、この連結部は接着剤を用いて固着されている。また、接続部材3の他端には操作手段4を螺合させるようにして連結している。操作手段4は接続部材3に連結した本体軸4aと、この本体軸4aに嵌合させて軸線方向に摺動可能に設けたスライダ4bとから構成される。スライダ4bには処置具本体10を構成するケーブル11の基端部が連結されている。ケーブル11は導電線の外周をフッ素樹脂でコーティングする等により電気絶縁部材で被覆したものから構成されており、その基端部はスライダ4bへの連結部から所定長さ突出して、接点部12が設けられている。従って、この接点部12は図示しない高周波電源装置に着脱可能に接続されることになる。そして、ケーブル11の先端には高周波ナイフを構成する電極部材13が設けられている。
可撓性シース2は、図3に示したように、マルチルーメンチューブから構成され、その中央に設けた通路は第1の通路14であって、この第1の通路14にはケーブル11と電極部材13とから構成される処置具本体10が挿通されている。ここで、処置具本体10は第1の通路14内に遊嵌状態にして挿通されており、この処置具本体10の周囲には隙間が形成されている。また、この第1の通路14の周囲には複数の通路が形成されており、これらは第2の通路15となっている。そして、これら第1,第2の通路14,15は可撓性シース2を貫通している。
可撓性シース2の基端部が連結される接続部材3には、その中央に軸線方向に貫通する透孔からなるケーブル挿通路20が穿設されており、ケーブル11はこのケーブル挿通路20内に挿通されて、操作手段4側に導出されている。そして、ケーブル挿通路20にはシールリング21が設けられており、ケーブル11はこのシールリング21と当接することによって、ケーブル挿通路20はシールされている。また、接続部材3の先端側には、端面に開口する開口部を構成する凹部22が形成されており、可撓性シース2はこの凹部22内に挿入されている。そして、可撓性シース2の基端面から突出するようにして、第1の通路14の延長部16が設けられており、この延長部16は接続部材3の凹部22内において、その端壁22aから突出させて設けた接続筒部23に嵌合され、接着等の手段で固定されている。
図4に示したように、可撓性シース2の端面2aは凹部22の端壁22aから離間しており、この間であって、延長部16と接続筒部23との嵌合部分の外周側に円環状のチャンバが形成されることになる。このチャンバは合流部24であって、可撓性シース2に形成した複数の第2の通路15の基端部がこの合流部24に開口している。また、接続部材3には第1,第2の接続通路25,26が設けられている。第1の接続通路25はケーブル挿通路20に連通しており、第2の接続通路26は合流部24と連通している。これら第1,第2の接続通路25は、接続部材3の外周面からパイプ状に突出しており、それぞれに流体の給排機構が着脱可能に接続される。
第1の通路14と連通する第1の接続通路25には、給液手段としての給水手段30が着脱可能に接続される。この給水手段30は、生理食塩水を貯留する給水タンク31と、ポンプ32とから構成されるものであり、ポンプ32の吐出口には給水配管33が接続されており、第1の接続通路25には、この給水配管33の他端が着脱可能に接続される。また、合流部24と連通する第2の接続通路25には、吸引手段34が着脱可能に接続される。この吸引手段34は、負圧ポンプ35と、この負圧ポンプ35からの負圧配管36とから構成され、負圧配管36の他端が第2の接続通路26に着脱可能に接続される。そして、給水手段30による給水制御及び吸引手段34による吸引制御のために、ポンプ32及び負圧ポンプ35には、開閉手段37,38が設けられており、これらの開閉手段37,38はフットスイッチ39,40により操作される。
以上の構成を有する高周波処置具1は、図5に示したように、内視鏡50を介して例えば食道,胃,十二指腸,大腸等といった体腔内に導入されて、この体腔内壁を構成する粘膜部分に病変の有無を検査し、病変部と判断されたときには、病変粘膜部分に限定して、切開して取り出す処置、つまりESD処置が行われる。内視鏡50は、本体操作部51に体腔内への挿入部52を連結して設けたものであり、挿入部52は本体操作部51への連結部から所定の長さ分は軟性部53aとなり、この軟性部52aの先端には湾曲部52bが、湾曲部52bの先端には先端硬質部52cとなっており、先端硬質部52cには、照明部及び観察部からなる内視鏡観察手段が装着されている。
図6に挿入部52の先端部分の断面を示す。この断面位置では観察部の構成が示されており、照明部は、通常、この観察部の左右両側に設けられる。観察部53は、周知のように、対物光学系53a、プリズム53b及び固体撮像素子53cから大略構成される。また、図6には処置具挿通チャンネル54も示されている。処置具挿通チャンネル54は、その先端部が先端硬質部52cの先端面に処置具導出口54aとして開口しており、さらに処置具挿通チャンネル54の基端部は本体操作部51に設けた処置具導入部54bに通じている。
内視鏡50の処置具挿通チャンネル54は、処置具を挿通させる通路として機能するものであるが、また吸引経路としても利用される。このために、本体操作部51内において、処置具挿通チャンネル54には分岐部が形成されており、この分岐部からは処置具導入部54bに向かう通路の部分と、吸引源に接続した吸引路55に向かう通路の部分となっている。
高周波処置具1を構成する可撓性シース2は処置具導入部54bから処置具挿通チャンネル54内に挿入され、処置具導出口54aから所定長さ突出させて、各種の処置が行われる。可撓性シース2は第1,第2の通路14,15が穿設されており、これらの通路の通路断面積を大きくするために、その外径をできるだけ大きくしている。可撓性シース2の外径は処置具挿通チャンネル54の内径より小さくするが、処置具挿通チャンネル54内への可撓性シース2の挿入操作に支障を来さないことを条件として、できるだけ径差を小さくしている。これによって、第1,第2の通路14,15の通路断面積が大きくなって、送液及び吸引操作を効率的に行うことができる。しかも、可撓性シース2の先端部を処置具導出口54aから導出させたときに、振れや曲り等が発生することがなく安定させることができ、確実に処置具挿通チャンネル54の軸線方向に向けることができる。
以上のように構成される内視鏡50及び高周波処置具1において、内視鏡50の挿入部52の先端硬質部52cを体腔内に挿入し、観察部53により体腔内の観察を行っている間に粘膜の一部に病変部が発見されると、この病変粘膜を?離する処置が行われる。このために、処置具挿通チャンネル54に、処置具導入部54bから高周波処置具1を挿入する。このときには、電極部材13は第1の通路14の内部に引き込んだ状態に保持しておく。処置具導出口54aから可撓性シース2の先端が導出されると、高周波処置具1の操作手段4を操作して、高周波ナイフを構成する電極部材13を第1の通路14の先端から突出させ、かつこの電極部材13に高周波電流を印加する。その結果、粘膜における電極部材13が接触している部位が焼灼され、もって粘膜を切開し、また剥離を行うことができる。
このように、粘膜の剥離や切開を行っている間に、この処理箇所等が出血する可能性がある。このように出血があると、その出血の度合いによっては、観察部53からの処置すべき箇所の観察像が不鮮明になってしまう。接続部材3における第1,第2の接続通路25,26にはそれぞれ給水手段30及び吸引手段34が接続されており、フットスイッチ39を操作することによって、開閉手段37が開いて、給水手段30を構成するポンプ32により圧送される透明度の高い生理食塩水が給水タンク31から給水配管33を通り、第1の接続通路25からケーブル挿通路20を介して可撓性シース2に設けた第1の通路14に供給される。第1の通路14には電極部材13及びそのケーブル11が挿通されているが、この第1の通路14内にはなお隙間が存在しているので、給水は支障なく行われる。
ここで、ポンプ32による給水は高圧状態とすることによって、高圧の生理食塩水が可撓性シース2の先端から、出血部分に向けて噴射され、出血部分から血液等を迅速に、しかも効率的に洗い流すことができる。その結果、処置すべき粘膜部分から汚損物が除去されて、鮮明な観察像が得られる。また、高周波処置具1における電極部材13の作用で粘膜を焼灼することにより切開したり、剥離したりしている間には、焼灼による炭化物が電極部材13の表面に付着することがある。そうなると、電極部材13による切れ味が悪くなって、切開や剥離操作の操作性が低下する。この場合にも、生理食塩水を噴射させることによって、その圧力によって電極部材13に付着している炭化物等を除去することができ、電極部材13による切れ味が改善されることになる。
単に出血箇所の洗い流しただけでは、体内に液体が充満しており、かつこの液体は汚損されて不透明な状態となり、視界があまり改善されないことがある。そこで、内視鏡50による観察視野を良好にするには、汚損された液体を回収する必要がある。このために、フットスイッチ40を操作して、開閉手段38を作動させ、負圧ポンプ35からの負圧吸引力を第2の通路15内に発生させる。これによって、可撓性シース2の先端に開口している第2の通路15に負圧吸引力が作用して、汚損された液体は複数ある第2の通路26から合流部24を介して流れ、第2の接続通路26から負圧配管36に回収される。その結果、体内が清浄な状態に保たれるようになり、処置の効率及び正確性を確保することができる。ここで、第2の通路15は第1の通路14の周囲に複数設けられているので、吸引のための流路面積を十分確保することができる。
さらに、必要に応じて、体内での灌流を行うこともできる。即ち、フットスイッチ39及び40を交互に若しくは同時に操作することによって、一方では透明度の高い生理食塩水が供給され、体内で汚損された液体は吸引により除去できる。この灌流は、高周波処置具1を操作して、粘膜の切開や剥離を行っている間だけでなく、内視鏡50による観察時であっても、体内が汚損状態となって、鮮明な視野が確保されないときにも行うことができる。この場合には、高周波処置具1を処置具挿通チャンネル54内に挿通させるが、電極部材13は可撓性シース2の先端から突出させないようにする。また、当然、電極部材13に高周波電流を流すこともない。
高周波処置具1における可撓性シース2に形成される第1,第2の通路は、前述した図3に示したものだけでなく、種々の形状とすることができる。第1の通路は、電極部材13及びそのケーブル11を挿通させて、なお周囲に隙間が生じるようにすることから、可撓性シース2の中央に所定の内径としたものとなるが、第2の通路は多数に分割することもできる。例えば、図7に示したように、可撓性シース2Aにはその中央部に第1の通路14Aを設けておき、この第1の通路14Aの周囲に多数の小孔からなる第2の通路15Aを設けることができる。また、図8に示したように、可撓性シース2Bに、その中央部から偏心した位置に第1の通路14Bを設け、また第2の通路15Bは1箇所設けるように構成しても良い。さらに、図9及び図10に示したように、可撓性シース2Cにおける電気絶縁性及び耐熱性を有するセラミック等から構成した円環状のストッパ部材60を装着することもできる。このストッパ部材60には、その内面における軸線方向に向けて複数の溝62を形成する。また、ケーブル11Cと電極部材13Cとの間には膨出部61を設けて、この膨出部61をストッパ部材60の溝62が形成されていない内面の径より大きい外径を持たせる。これによって、電極部材13Cの可撓性シース2Cからの最突出長さが規制されることになり、粘膜の切開や剥離の操作を安全に行うことができる。なお、図9及び図10において、14Cは第1の通路、15Cは第2の通路である。
本発明の実施の一形態を示す高周波処置具の全体構成図である。 図1の断面図である。 可撓性シースの拡大断面図である。 可撓性シースと操作手段との連結部分の拡大断面図である。 高周波処置具を内視鏡の処置具挿通チャンネルを挿通させた状態を示す外観図である。 図5の挿入部の先端部位置の断面図である。 可撓性シースの他の例を示す図3と同様の断面図である。 可撓性シースのもう一つの形態を示す図3と同様の断面図である。 可撓性シースのさらに別の形態を示す図3と同様の断面図である。 図9のA−A断面図である。
符号の説明
1 高周波処置具 2,2A,2B,2C 可撓性シース
3 接続部材 4 操作手段
10 処置具本体 11,11C 可撓性コード
13,13C 電極部材
14,14A,14B,14C 第1の通路
15,15A,15B,15C 第2の通路
16 延長部 20 ケーブル挿通路
22 凹部 23 接続筒部
24 合流部 25 第1の接続通路
26 第2の接続通路 30 給水手段
34 吸引手段 50 内視鏡
51 本体操作部 52 挿入部
54 処置具挿通チャンネル

Claims (3)

  1. 操作手段に連結して設けた可撓性シースの内部に高周波電流が印加される電極部材が設けられて、前記操作手段の操作により前記電極部材を前記可撓性シースの先端から出没可能とした高周波処置具であって、
    前記可撓性シースは、前記電極部材のケーブルを挿通させた第1の通路と、1または複数の通路からなる第2の通路とを設けたマルチルーメンチューブで形成し、
    前記可撓性シースの基端部は前記操作手段への接続部材に連結されており、この接続部材には、前記第1の通路と連通する第1の接続通路と、前記第2の通路と合流部を介して連通する第2の接続通路とを設ける
    構成としたことを特徴とする内視鏡用高周波処置具。
  2. 前記第1の接続通路には送液手段が着脱可能に連結され、また前記第2の接続通路には吸引手段が着脱可能に連結されるものであることを特徴とする請求項1記載の内視鏡用高周波処置具。
  3. 前記接続部材は、その一端側に前記操作手段への螺挿部が形成され、他側には開口部が形成され、かつこの開口部の中央部に前記第1の接続通路と連通する貫通孔からなるケーブル挿通路が形成されており、前記可撓性シースは、その端部が前記開口部に挿嵌されて、中央部に前記第1の通路の延長部を設けて、この延長部を前記ケーブル挿通路に接続させ、前記合流部は、前記開口部の端壁と前記可撓性シースの端面との間であって、前記延長部の周囲に形成した円環状のチャンバから構成したことを特徴とする請求項2記載の内視鏡用高周波処置具。
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