JP2009231307A - コモンモードノイズフィルタ - Google Patents

コモンモードノイズフィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP2009231307A
JP2009231307A JP2008071002A JP2008071002A JP2009231307A JP 2009231307 A JP2009231307 A JP 2009231307A JP 2008071002 A JP2008071002 A JP 2008071002A JP 2008071002 A JP2008071002 A JP 2008071002A JP 2009231307 A JP2009231307 A JP 2009231307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
insulating layer
common mode
noise filter
extraction electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008071002A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Kawashima
託司 川嶋
Kenji Ueno
兼司 植野
Hideki Tanaka
秀樹 田中
Atsushi Shinkai
淳 新海
Takeki Morimoto
雄樹 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008071002A priority Critical patent/JP2009231307A/ja
Publication of JP2009231307A publication Critical patent/JP2009231307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、ショート不良の発生を抑えることができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁層11,13,15,17と、前記複数の絶縁層11,13,15,17に設けられた第1〜第4の導体12,14,16,18と、前記第1〜第4の導体12,14,16,18のそれぞれの一端部に設けられた第1〜第4の引出用電極23,25,26,28とを備え、前記第1の導体12と第2の導体14とを接続するとともに、前記第3の導体16と第4の導体18とを接続し、前記第2の導体14と第3の導体16の形状を渦巻き状にするとともに互いに対向させ、かつ第2の導体14と第1の引出用電極23を上面視にて重ならないように形成するとともに、第3の導体16と第4の引出用電極28を上面視にて重ならないように形成したものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、各種電子機器に使用される小型で積層型のコモンモードノイズフィルタに関するものである。
従来のこの種のコモンモードノイズフィルタは、図6に示すように、第1〜第4の絶縁層1a〜1dの各々の上面にそれぞれ第1〜第4の導体2a,2b,3a,3bを設け、そして第1の導体2aと渦巻き状の第2の導体2bとをバイア電極4aを介して接続することにより第1のコイル2を形成するとともに、渦巻き状の第3の導体3aと第4の導体3bとをバイア電極4bを介して接続することにより第2のコイル3を形成し、さらに第4の導体3bの上面に第5の絶縁層1eを設けていた。また、前記第1の絶縁層1aと第5の絶縁層1eを磁性体で構成し、かつ第2の絶縁層1b〜第4の絶縁層1dを非磁性体で構成していた。
上記のような構成とすることにより、第1のコイル2と第2のコイル3の間を交差する磁界を強めて、第1のコイル2と第2のコイル3のコモンモード成分のインピーダンスを大きくし、これにより、コモンモードノイズを除去するようにしていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−124028号公報
上記した従来のコモンモードノイズフィルタにおいては、ショート不良が発生するという課題を有していた。すなわち、図7に示すように、上面視にて第3の導体3aの一部と第4の導体3bの引出用電極3cとが重なっているため、低背化しようとして第3の導体3aと第4の導体3bとの距離を短くする(第4の絶縁層1dの厚みを薄くする)と、第3の導体3aと第4の導体3bとでショートしてしまう可能性があった。なお、第1の導体2aと第2の導体2bとの関係についても同様である。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、ショート不良の発生を抑えることができるコモンモードノイズフィルタを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、複数の絶縁層と、前記複数の絶縁層に設けられた第1〜第4の導体と、前記第1〜第4の導体のそれぞれの一端部に設けられた第1〜第4の引出用電極とを備え、前記第1の導体と第2の導体とを接続するとともに、前記第3の導体と第4の導体とを接続し、前記第2の導体と第3の導体の形状を渦巻き状にするとともに互いに対向させ、かつ第2の導体と第1の引出用電極を上面視にて重ならないように形成するとともに、第3の導体と第4の引出用電極を上面視にて重ならないように形成したもので、この構成によれば、第1の導体と第2の導体および第3の導体と第4の導体の上面視にて重複する面積を少なくすることができるため、低背化のために第1の導体と第2の導体間および第3の導体と第4の導体間の絶縁層の厚みを薄くした場合においても、ショート不良の発生を抑えることができる。また、第1の導体と第2の導体との対向面積および第3の導体と第4の導体の対向面積を小さくできるため、第1の導体と第2の導体間および第3の導体と第4の導体間で発生する浮遊容量は低減することになり、これにより、コモンモードインピーダンスを高周波領域まで高くすることができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、第2の導体のうち上面視にて第1の引出用電極との近傍に位置する部分および第3の導体のうち上面視にて第4の引出用電極との近傍に位置する部分を、曲線形状またはC面形状に構成したもので、この構成によれば、コイルの磁路長が大きく変化しないため、コモンモード成分のインピーダンスを変化させることはなくなり、これにより、ショート不良を抑えることができるという作用効果が得られるものである。
以上のように本発明のコモンモードノイズフィルタは、複数の絶縁層と、前記複数の絶縁層に設けられた第1〜第4の導体と、前記第1〜第4の導体のそれぞれの一端部に設けられた第1〜第4の引出用電極とを備え、前記第1の導体と第2の導体とを接続するとともに、前記第3の導体と第4の導体とを接続し、前記第2の導体と第3の導体の形状を渦巻き状にするとともに互いに対向させ、かつ第2の導体と第1の引出用電極を上面視にて重ならないように形成するとともに、第3の導体と第4の引出用電極を上面視にて重ならないように形成しているため、第1の導体と第2の導体および第3の導体と第4の導体の上面視にて重複する面積を少なくすることができ、これにより、低背化のために第1の導体と第2の導体間および第3の導体と第4の導体間の絶縁層の厚みを薄くした場合においても、ショート不良の発生を抑えることができるという優れた効果を奏するものである。
図1は本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図、図2は同コモンモードノイズフィルタの斜視図、図3は上面視における第3の導体と第4の導体との関係を示す上面図である。なお、図3は、説明を簡単にするために、第3の導体と第4の導体との上面視での関係のみを示しているものである。
本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタは、図1〜図3に示すように、第1の絶縁層11の上面に設けられた第1の導体12と、前記第1の導体12の上面に設けられた第2の絶縁層13と、前記第2の絶縁層13の上面に設けられ、かつ前記第1の導体12に接続された渦巻き状の第2の導体14と、前記第2の導体14の上面に設けられた第3の絶縁層15と、前記第3の絶縁層15の上面に設けられた渦巻き状の第3の導体16と、前記第3の導体16の上面に設けられた第4の絶縁層17と、前記第4の絶縁層17の上面に設けられ、かつ前記第3の導体16に接続された第4の導体18と、前記第4の導体18の上面に設けられた第5の絶縁層19とを備えているものである。
そして、前記第1の導体12とこの第1の導体12に接続された第2の導体14とにより第1のコイル20が構成され、かつ第3の導体16とこの第3の導体16に接続された第4の導体18とにより第2のコイル21が構成されている。
また、前記第1の絶縁層11、第5の絶縁層19は磁性体で構成し、かつ第2の絶縁層13、第3の絶縁層15、第4の絶縁層17は非磁性体で構成しているものである。
上記構成において、前記第1の絶縁層11は、Fe23をベースとしたフェライト等の磁性材料によりシート状に構成されているもので、絶縁性を有している。
前記第1の導体12は、銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第1の絶縁層11の上面に設けられている。また、この第1の導体12の一端部には、第1の絶縁層11の端部に露出する第1の引出用電極23が接続されている。なお、第1の引出用電極23の幅は第1の導体12の幅より広くなっている。
前記第2の絶縁層13は、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成されているもので、絶縁性を有し、かつ第1の導体12の上面に設けられている。また、この第2の絶縁層13の中央部には第1のバイア電極24が形成されている。なお、この第1のバイア電極24は、第1の導体12の他端部12aと接続されている。
前記第2の導体14は、渦巻き状に銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第2の絶縁層13の上面に設けられている。また、この第2の導体14の一端部には、第2の絶縁層13の端部に露出する第2の引出用電極25が接続されており、かつこの第2の引出用電極25の幅は第2の導体14の幅より広くなっている。そしてまた、この第2の導体14の他端部14a、すなわち渦巻きの中心部は第1のバイア電極24と接続されているもので、これにより、この第1のバイア電極24を介して前記第1の導体12の他端部12aと第2の導体14の他端部14aとが電気的に接続されるため、第1の導体12と第2の導体14は接続されることになり、これにより、第1の導体12と第2の導体14とからなる第1のコイル20が形成される。
そして、第1の導体12の一端部に形成された第1の引出用電極23は、第2の導体14と上面視にて重ならないように形成されている。
前記第3の絶縁層15は、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成されているもので、絶縁性を有し、かつ第2の導体14の上面に設けられている。なお、この第3の絶縁層15は、その中央部に第2の導体14および第3の導体16の渦巻きの内側に位置するように磁性材料からなる磁性部を設けるようにしてもよい。
前記第3の導体16は、渦巻き状に銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第3の絶縁層15の上面に設けられている。また、この第3の導体16の一端部には、第3の絶縁層15の端部に露出する第3の引出用電極26が接続されており、かつこの第3の引出用電極26の幅は第3の導体16の幅より広くなっている。そしてまた、前記第3の導体16は、その大部分が第2の導体14と第3の絶縁層15を介して上面視にて重なるように対向している。
そして、前記第3の絶縁層15を介して上下方向に隣り合う第2の導体14と第3の導体16は、互いに磁気的な影響を及ぼし合うため、第1のコイル20と第2のコイル21との間で磁気結合することになり、これにより、第1のコイル20、第2のコイル21のコモンモード成分のインピーダンスを大きくすることができる。
前記第4の絶縁層17は、Cu−Znフェライト、ガラスセラミック等の非磁性材料によりシート状に構成されているもので、絶縁性を有し、かつ第3の導体16の上面に設けられている。また、この第4の絶縁層17の中央部には第2のバイア電極27が形成されている。なお、この第2のバイア電極27は、第3の導体16の他端部16a、すなわち渦巻きの中心部と接続されている。
前記第4の導体18は、銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるもので、第4の絶縁層17の上面に設けられている。また、この第4の導体18の一端部には、第4の絶縁層17の端部に露出する第4の引出用電極28が接続されており、かつこの第4の引出用電極28の幅は第4の導体18の幅より広くなっている。そしてまた、この第4の導体18の他端部18aは第2のバイア電極27と接続されているもので、これにより、この第2のバイア電極27を介して前記第3の導体16の他端部16aと第4の導体18の他端部18aとが電気的に接続されるため、第3の導体16と第4の導体18は接続されることになり、これにより、第3の導体16と第4の導体18とからなる第2のコイル21が形成される。なお、この場合、前記第2の導体14、第3の導体16を渦巻き状に形成することによって、第1のコイル20、第2のコイル21のインピーダンスを大きくすることができる。また、第1のバイア電極24および第2のバイア電極27は、第2の絶縁層13を貫通する孔および第4の絶縁層17を貫通する孔にそれぞれ銀等の導電体を充填することにより構成している。
そして、図3に示すように、第4の導体18の一端部に形成された第4の引出用電極28は、第3の導体16と上面視にて重ならないように形成されている。
前記第5の絶縁層19は、Fe23をベースとしたフェライト等の磁性材料によりシート状に構成されているもので、絶縁性を有し、かつ第4の導体18の上面に設けられている。
ここで、前記第2の絶縁層13、第3の絶縁層15、第4の絶縁層17において、非磁性材料としてフェライト系のものを使用すると、第1の絶縁層11、第5の絶縁層19とともにフェライト同士となるため、各絶縁層を同時に焼成しても、各絶縁層の接合性が良くなり、安定した製品ができる。
なお、前記第1の絶縁層11の下面と第5の絶縁層19の上面にはそれぞれダミー絶縁層29が設けられているもので、このダミー絶縁層29は、シート状に構成され、絶縁性を有しているが、その材料は磁性材料、非磁性材料のどちらで構成しても構わない。また、第1〜第5の絶縁層11,13,15,17,19、ダミー絶縁層29の枚数は、図1に示された枚数に限られるものではない。
そして、上記した構成により、ノイズフィルタ本体部30が形成される。また、このノイズフィルタ本体部30の両端面には、第1〜第4の外部電極31,32,33,34が設けられ、そしてこの第1〜第4の外部電極31,32,33,34はそれぞれ前記第1〜第4の引出用電極23,25,26,28と接続されている。
上記したように、上下方向に隣り合い互いに磁気的な影響を及ぼし合う第2の導体14と第3の導体16を渦巻き状に形成しているため、互いに磁気的に影響を及ぼす導体の長さは長くなり、さらに、磁性を有する第1の絶縁層11、第5の絶縁層19の磁界を効果的に活用できるため、第1のコイル20と第2のコイル21のコモンモード成分のインピーダンスが大きくなるものである。
また、前記第1〜第4の引出用電極23,25,26,28も銀等の導電材料をめっきすることにより形成されるものであるが、この場合、この第1〜第4の引出用電極23,25,26,28は、前記第1〜第4の導体12,14,16,18と同時に同じ材料で形成するのが好ましい。なお、この第1〜第4の導体12,14,16,18および第1〜第4の引出用電極23,25,26,28は、めっきで形成するのではなく、その他の印刷や蒸着等の方法で形成してもよい。
次に、本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの製造方法について説明する。
図1〜図3において、まず、それぞれの原材料である磁性材料や非磁性材料の粉体および樹脂、溶剤からなる混合物により、方形の第1〜第5の絶縁層11,13,15,17,19、ダミー絶縁層29をそれぞれ所定枚数作製する。このとき、第2の絶縁層13、第4の絶縁層17の所定箇所に、レーザ、パンチング等で孔あけ加工をし、この孔に銀を充填して、第1、第2のバイア電極24,27を形成する。
次に、所定枚数のダミー絶縁層29の上面に、第1の絶縁層11を積層する。
次に、第1の絶縁層11の上面に、第1の導体12および第1の引出用電極23をめっきによって形成する。
次に、第1の導体12の上面に、第1のバイア電極24が設けられた第2の絶縁層13を配置する。このとき、第1の導体12の他端部12aと第1のバイア電極24とを接続する。
次に、第2の絶縁層13の上面に、渦巻き状の第2の導体14および第2の引出用電極25をめっきによって形成する。このとき、第2の導体14の他端部14aと第1のバイア電極24とを接続する。また、第1の引出用電極23と第2の導体14が上面視にて重ならないように形成する。
次に、第2の導体14の上面に、第3の絶縁層15を配置する。
次に、第3の絶縁層15の上面に、渦巻き状の第3の導体16および第3の引出用電極26をめっきによって形成する。
次に、第3の導体16の上面に、第2のバイア電極27が設けられた第4の絶縁層17を配置する。このとき、第3の導体16の他端部16aと第2のバイア電極27とを接続する。
次に、第4の絶縁層17の上面に、第4の導体18および第4の引出用電極28をめっきによって形成する。このとき、第4の導体18の他端部18aと第2のバイア電極27とを接続する。また、第4の引出用電極28と第3の導体16が上面視にて重ならないように形成する。
なお、第1の導体12、第2の導体14、第3の導体16、第4の導体18の形成方法は、別途用意したベース板(図示せず)に所定のパターン形状の導体をめっきによって形成し、その後、この導体を各絶縁層に転写することにより形成する。
次に、第4の導体18の上面に、第5の絶縁層19を配置し、その後、第5の絶縁層19の上面に所定枚数のダミー絶縁層29を配置して、ノイズフィルタ本体部30を形成する。
なお、上記製造工程においては、製造上の効率を向上させるために、各絶縁層に第1の導体12、第2の導体14、第3の導体16、第4の導体18をそれぞれ複数設けた後、各個片に切断するようにして、同時に複数のノイズフィルタ本体部30を得るようにしてもよい。
次に、ノイズフィルタ本体部30を所定の温度、時間で焼成する。
次に、ノイズフィルタ本体部30の両端面に、第1〜第4の引出用電極23,25,26,28とそれぞれ接続されるように銀を印刷することにより、第1〜第4の外部電極31,32,33,34を形成する。
最後に、第1〜第4の外部電極31,32,33,34の表面にめっきによってニッケルめっき層(図示せず)を形成するとともに、さらにこのニッケルめっき層の表面にめっきによってすずやはんだ等の低融点金属めっき層(図示せず)を形成する。
上記した本発明の一実施の形態においては、第2の導体14と第1の引出用電極23を上面視にて重ならないように形成し、かつ第3の導体16と第4の引出用電極28を上面視にて重ならないように形成しているため、第1の導体12と第2の導体14および第3の導体16と第4の導体18の上面視にて重複する面積を少なくすることができ、これにより、低背化のために第1の導体12と第2の導体14間の第2の絶縁層13と、第3の導体16と第4の導体18間の第4の絶縁層17の厚みを薄くした場合においても、ショート不良の発生を抑えることができるという効果が得られるものである。
すなわち、前記第1の引出用電極23、第4の引出用電極28の幅は広くなっているため、第2の導体14と第1の引出用電極23が上面視にて重なっている場合や第3の導体16と第4の引出用電極28が上面視にて重なっている場合には、重なっている面積が大きくなり、これにより、ショート不良が発生する可能性が高かったが、上記した本発明の一実施の形態のように、第1の引出用電極23、第4の引出用電極28が第2の導体14、第3の導体16と上面視にて重ならないようにすれば、第1の引出用電極23、第4の引出用電極28の幅が広いままでも、ショート不良の発生を抑えることができるものである。そして、この第1の引出用電極23、第4の引出用電極28の幅が広ければ、第1〜第4の外部電極31,32,33,34との接続不良も低減させることができるものである。
また、第1のコイル20を構成する第2の導体14と第1の導体12に接続された第1の引出用電極23との対向面積を小さくできるため、第1のコイル20における浮遊容量を低減させることができ、そしてまた、第2のコイル21を構成する第3の導体16と第4の導体18に接続された第4の引出用電極28との対向面積を小さくできるため、第1のコイル21における浮遊容量を低減させることができ、これにより、コモンモードインピーダンスを高周波領域まで高くすることができるものである。なお、上述したように、第1の引出用電極23、第4の引出用電極28の幅は広くなっているため、これらに対向する部分との浮遊容量は非常に大きいものであったが、第1の引出用電極23、第4の引出用電極28が第2の導体14、第3の導体16と上面視にて重ならないようにすることによる浮遊容量の低減の効果は大きいものである。
さらに、第2の導体14と第1の引出用電極23が上面視にて重なっている場合や第3の導体16と第4の引出用電極28が上面視に重なっている場合に、ショート不良の発生を抑えようとすると、第2の導体14と第1の引出用電極23との距離、第3の導体16と第4の引出用電極28との距離を長くする必要があるが、この場合は、第2の導体14、第1の引出用電極23、第3の導体16、第4の引出用電極28が絶縁層に食い込まないように、絶縁層の圧縮率を低くすればよい。しかしながら、この場合は、食い込み不足によるデラミネーションが発生してしまう。これに対し、本発明の一実施の形態のように、第1の引出用電極23、第4の引出用電極28が第2の導体14、第3の導体16と上面視にて重ならないようにすれば、第2の導体14、第1の引出用電極23、第3の導体16、第4の引出用電極28が絶縁層に食い込むように絶縁層の圧縮率を高くできるため、食い込み不足によるデラミネーションは発生しない。また、絶縁層の圧縮率は絶縁層の溶剤の割合を高くすれば容易に高くすることができる。
なお、上記本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタにおいては、第2の導体14のうち上面視にて第1の引出用電極23との近傍に位置する部分および第3の導体16のうち上面視にて第4の引出用電極28との近傍に位置する部分を図3に示すように直角に構成しているが、この部分は図4に示すようにC面形状に構成してもよく、あるいは図5に示すように曲線形状に構成してもよい。
すなわち、図3に示す構成においては、上面視にて重ねないようにする場合、第2の導体14、第3の導体16を中心部よりずらして形成せざるを得ないが、図4、図5に示すような形状にすれば、その必要がないため、コイル20,21の磁路長は大きく変化せず、これにより、コモンモード成分のインピーダンスを変化させることがなくなるため、ショート不良を抑えることができる。また、直流抵抗値を下げることもできる。
ここで、図4、図5は、説明を簡単にするために、第3の導体16と、第4の導体18との上面視での関係のみを示しているものである。
また、上記本発明の一実施の形態においては、第1のコイル20、第2のコイル21をそれぞれ1つ設けたものについて説明したが、第1のコイル20、第2のコイル21をそれぞれ複数設けたアレイタイプとしてもよいものである。
本発明に係るコモンモードノイズフィルタは、ショート不良の発生を抑えることができるという効果を有するものであり、特に各種電子機器に使用される小型で積層型のコモンモードノイズフィルタ等において有用となるものである。
本発明の一実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの斜視図 同コモンモードノイズフィルタの主要部の上面図 同コモンモードノイズフィルタの他の例を示す主要部の上面図 同コモンモードノイズフィルタのさらに他の例を示す主要部の上面図 従来のコモンモードノイズフィルタの分解斜視図 同コモンモードノイズフィルタの主要部の上面図
符号の説明
11 第1の絶縁層
12 第1の導体
13 第2の絶縁層
14 第2の導体
15 第3の絶縁層
16 第3の導体
17 第4の絶縁層
18 第4の導体
19 第5の絶縁層
23 第1の引出用電極
25 第2の引出用電極
26 第3の引出用電極
28 第4の引出用電極

Claims (2)

  1. 複数の絶縁層と、前記複数の絶縁層に設けられた第1〜第4の導体と、前記第1〜第4の導体のそれぞれの一端部に設けられた第1〜第4の引出用電極とを備え、前記第1の導体と第2の導体とを接続するとともに、前記第3の導体と第4の導体とを接続し、前記第2の導体と第3の導体の形状を渦巻き状にするとともに互いに対向させ、かつ第2の導体と第1の引出用電極を上面視にて重ならないように形成するとともに、第3の導体と第4の引出用電極を上面視にて重ならないように形成したコモンモードノイズフィルタ。
  2. 第2の導体のうち上面視にて第1の引出用電極との近傍に位置する部分および第3の導体のうち上面視にて第4の引出用電極との近傍に位置する部分を、曲線形状またはC面形状に構成した請求項1記載のコモンモードノイズフィルタ。
JP2008071002A 2008-03-19 2008-03-19 コモンモードノイズフィルタ Pending JP2009231307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008071002A JP2009231307A (ja) 2008-03-19 2008-03-19 コモンモードノイズフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008071002A JP2009231307A (ja) 2008-03-19 2008-03-19 コモンモードノイズフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009231307A true JP2009231307A (ja) 2009-10-08

Family

ID=41246428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008071002A Pending JP2009231307A (ja) 2008-03-19 2008-03-19 コモンモードノイズフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009231307A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013045784A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ
JP2013219295A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ
JP2016048725A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 太陽誘電株式会社 コモンモードフィルタ
CN109416970A (zh) * 2016-09-13 2019-03-01 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
CN113223810A (zh) * 2020-02-04 2021-08-06 株式会社村田制作所 共模扼流圈
JP2021125530A (ja) * 2020-02-04 2021-08-30 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
JP2022029586A (ja) * 2020-08-05 2022-02-18 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
US11942248B2 (en) 2020-02-04 2024-03-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Common-mode choke coil

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013045784A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ
JP2013219295A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Panasonic Corp コモンモードノイズフィルタ
JP2016048725A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 太陽誘電株式会社 コモンモードフィルタ
CN109416970A (zh) * 2016-09-13 2019-03-01 松下知识产权经营株式会社 共模噪声滤波器
JP2021125530A (ja) * 2020-02-04 2021-08-30 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
JP2021125531A (ja) * 2020-02-04 2021-08-30 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
CN113223810A (zh) * 2020-02-04 2021-08-06 株式会社村田制作所 共模扼流圈
JP7200957B2 (ja) 2020-02-04 2023-01-10 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
JP7200958B2 (ja) 2020-02-04 2023-01-10 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
CN113223810B (zh) * 2020-02-04 2023-05-16 株式会社村田制作所 共模扼流圈
US11942248B2 (en) 2020-02-04 2024-03-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Common-mode choke coil
US12009128B2 (en) 2020-02-04 2024-06-11 Murata Manufacturing Co., Ltd. Common-mode choke coil
JP2022029586A (ja) * 2020-08-05 2022-02-18 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル
JP7435351B2 (ja) 2020-08-05 2024-02-21 株式会社村田製作所 コモンモードチョークコイル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6427770B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
KR101670184B1 (ko) 적층 전자부품 및 그 제조방법
US9251943B2 (en) Multilayer type inductor and method of manufacturing the same
KR102004793B1 (ko) 적층 전자부품 및 그 실장기판
KR102105389B1 (ko) 적층 전자부품
KR102565701B1 (ko) 코일 부품
JP2009231307A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4626185B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
US20140022042A1 (en) Chip device, multi-layered chip device and method of producing the same
US20150187486A1 (en) Multilayer electronic component and manufacturing method thereof
JP2011176165A (ja) コモンモードノイズフィルタ
KR102551243B1 (ko) 코일 부품
JP6248461B2 (ja) 積層型コモンモードフィルタ
JP2008159738A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2006294723A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2010034171A (ja) 積層型コイル
JP4670262B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP5516552B2 (ja) 電子部品及びその製造方法
JP2010192643A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2009099698A (ja) 積層型コイル部品
JP2008227044A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4788419B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2016157897A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2010268261A (ja) コモンモードノイズフィルタの製造方法
JP2013135109A (ja) コモンモードノイズフィルタ