JP2009230826A - 磁気転写方法及び磁気記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】初期磁化工程と、初期磁化クリーニング工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、転写工程とを含み、初期磁化クーニング工程、転写後クリーニング工程、及び転写中クーニング工程のいずれかを含む磁気転写方法である。
【選択図】図1
Description
<1> 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける初期磁化クーニング工程と、
前記初期磁化クリーニング工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で磁界を印加し、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法である。
<2> 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と、前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、
前記転写工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける転写後クリーニング工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法である。
<3> 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する工程と同時に、前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける工程を実施する転写中クーニング工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法である。
<4> マスター担体の磁性層が、CoPtである前記<1>から<3>のいずれかに記載の磁気転写方法である。
<5> マスター担体の磁性層が、Co4Pt1(原子比)である前記<1>から<4>のいずれかに記載の磁気転写方法である。
<6> マスター担体の磁性層の下に下地層が設けられ、該下地層がCoCr、Ru、もしくはPt、又はこれらを組み合わせたものからなる前記<1>から<5>のいずれかに記載の磁気転写方法である。
<7> 磁気転写用マスター担体上の転写部の磁性層が他の非転写部よりも凸となっている前記<1>から<6>のいずれかに記載の磁気転写方法である。
<8> 保磁力Hcが、4,000Oe以上である垂直磁気記録媒体を用いた前記<1>から<7>のいずれかに記載の磁気転写方法である。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載の磁気転写方法により作製されたことを特徴とする磁気記録媒体である。
本発明の磁気転写方法は、第1形態では、基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける初期磁化クーニング工程と、
前記初期磁化クリーニング工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で磁界を印加し、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と、前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、
前記転写工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける転写後クリーニング工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する工程と同時に、前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける工程を実施する転写中クーニング工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本例で用いるスレーブディスク10は、円盤状の基板の表面の片面或いは、両面に垂直磁化膜からなる磁性層が形成されたものであり、具体的には、高密度ハードディスク等が挙げられる。
これらの材料は、磁束密度が大きく、成膜条件や組成を調整することにより垂直の磁気異方性を有している。磁性層16は、スパッタリング法により上記材料を成膜することにより形成される。前記磁性層16の厚さは、10nm〜500nmであることが好ましく、20nm〜200nmであることがより好ましい。
前記スレーブディスクの保磁力Hcは、4,000Oe以上が好ましく、5,000Oe以上がより好ましい。前記保磁力Hcが4,000Oe未満であると、熱揺らぎの影響が無視できなくなる可能性が出てくるため、高密度(短ビット)記録が不可能になる懸念がある。
次に、形成したスレーブディスク10の初期磁化を行う。図1(a)で説明したとおり、スレーブディスク10の初期磁化(直流磁化)は、スレーブディスク10の表面に対し垂直に直流磁界を印加することができる装置(不図示の磁界印加手段)により初期化磁界Hiを発生させることにより行う。具体的には、初期化磁界Hiとしてスレーブディスク10の保磁力Hc以上の強度の磁界を発生させることにより行う。この初期磁化工程により、図3に示すように、スレーブディスク10の磁性層16について、ディスク面と垂直な一方向に初期磁化Piさせる。なお、この初期磁化工程は、スレーブディスク10を磁界印加手段に対し相対的に回転させることにより行ってもよい。
次に、マスター担体であるマスターディスク20について説明する。図4にマスターディスク20の形態例を示す。マスターディスク20の形状としては、図4(a)に示すように、基材202の凹凸表面に磁性層204を形成した形態、或いは、図4(b)のように、平坦な基材212の表面において転写信号に対応するビット部(初期磁化を反転させる部分であり、「転写部」に相当)のみに磁性層214を形成した形態が好ましい。
マスターディスク20の磁性膜204として好ましい磁気特性を表1に示す。同表1では、比較のために、スレーブディスク10の記録層に用いられる垂直磁気記録膜の特性を対比させて記載した。
図5は、印加磁界とマスター磁性層の磁化の関係を示したグラフである。ここでは、垂直異方性膜として、飽和磁化Ms1300emu/cc、飽和に必要な磁界4000Oeの特性を有する磁性膜を用い、印加磁界に対する磁化を等方磁気特性の磁性膜(等方性膜)の場合と比較した。磁性膜の形状は、図28で説明した例と同一形状とした。
マスター磁性層の残留磁化Mrは小さい値であることが好ましい。残留磁化Mrがある値以上大きいと、転写磁界の印加を解除した後もマスターディスクから磁界が発生するため、マスターディスク20をスレーブディスク10から分離する際に不要な転写が生じ、これが信号のノイズとなる。
写磁界を無くした後もマスター磁性層から磁界が発生しているため、マスター剥がし時の面内方向の移動により、凹部に対応する部分102の一部(符号103)が残留磁界の影響を受け、初期磁化の状態が劣化する。
異方性定数Ku(erg/cm3)に関して、垂直磁気記録媒体は、磁化による記録が残るためにKuV/(kT)の値が60以上必要であると考えられている。ここで、Vは磁化反転体積(cm3)、kはボルツマン定数(1.38×10−16erg/deg)、Tは温度である。
マスター磁性層の逆磁区核形成磁界Hnは、印加磁界以下になることがマスター磁性層の飽和磁化Msを有効に活用できるために好ましい。印加磁界は通常、スレーブディスク10の磁性層の保磁力Hcを越えないために、マスター磁性層のHnはスレーブ磁性層のHc以下(マスター磁性層Hn≦スレーブ磁性層Hc)とする。
マスター磁性層の保磁力Hcが大きすぎると印加磁界でマスター磁性層が磁化しない。
また、転写後に磁気的に転写できない。大きな転写磁界印加は、凹部に磁界を発生するという悪影響を有する。したがって、マスター磁性層の保磁力Hcについて、好ましくは2,000Oe以下、更に好ましくは500Oe以下とする。
表1にまとめた磁気特性を満たすマスター磁性層の材料としては、例えば、CoPtが好ましく、表1には更に好ましいCo4Pt1(原子比)の例を記す。
前記下地層の厚みは0.5nm〜30nmが好ましく、1nm〜10nmがより好ましい。
図28で説明したとおり、いわゆる埋め込み型マスターは、スレーブと接触する表面が平坦のために密着が不十分になりやすい欠点を有する。このためマスターディスク20の形状は、図4で説明したように、転写部(転写でスレーブの磁化を反転させる部分)の磁性層204,214に対して、非転写部が相対的に低い凹部となる形状が好ましい。
次に、マスターディスク20の製造方法の例について図14に基づき説明する。先ず、図14(a)に示すように、表面が平滑なシリコンウエハーである原板(Si基板)30を用意し、この原板30の上に、電子線レジスト液をスピンコート法等により塗布して、レジスト層32を形成し(図14(b))、ベーキング処理(プレベーク)を行う。
ように作製されている。
次に、上記工程により作製したマスターディスク20と、初期磁化工程後のスレーブディスク10とを図1(b)のように重ね合わせて両者を密着させる工程(密着工程)を行う。
次に、図1(c)に基づき磁気転写工程を説明する。
図19(a)に示すように、まず、スレーブディスク10単体で(マスターディスク20を重ね合わせていない状態で)、当該スレーブディスク10の垂直方向に初期化磁界Hi(直流磁界)を印加し、初期磁化を行う。この初期磁化工程の後に、図19(b)に示すように、ディスクの半径方向(中心から外周に向かう方向)に100[Oe]から磁性層16のHn以下値の面内磁界を印加し、スレーブディスク10を磁気的にクリーン化する。なお、この初期磁化クリーニング工程も、上記初期磁化工程と同様に、マスターディスク20を重ね合わせていない状態で実施される。
この第1形態による効果の実証実験1の結果を表2に示す。この実験1は、垂直方向の初期化磁界として5000[Oe]を印加して初期化した後、半径方向に印加する磁界を0〜4000[Oe]の範囲で変化させて、スレーブディスクの磁気的クリーン化処理を行った。実験に用いたスレーブディスクの記録層のHcは3000[Oe]である。そして、円周方向に50〜300nm,半径方向に50〜nmの凹凸パターンを放射状に有し、実施例1として、本発明による垂直磁気異方性を有する磁気転写用マスター担体(磁性層の残留磁化Mr500emu/cc、飽和磁化Ms900emu/cc、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有する)を用い、比較例1としては、従来の磁性層を有する磁気転写用マスター担体(垂直磁気異方性を有していない)を用いて、同パターンをスレーブディスクに磁気転写後、これを再生して再生信号出力の再生信号ノイズを測定した。なお、半径方向磁界が0[Oe]のときの再生信号出力を1として規格化した(比較例1)。
また、垂直磁界による初期化磁化を印加後に、半径方向に100〜Hn[Oe]の磁界を印加したものについて(No.3〜9)、再生信号ノイズの低減が確認された。また、半径方向にHcを超える磁界を印加すると(No.1、2、10)、再生信号ノイズが再び増加する傾向が認められた。
スレーブディスクはスピンドルモータの軸に取り付けられ、所定の速度(回転数)で回転されるようになっている。スレーブディスクの表面に所定のフライングハイトで近接して磁気ヘッドが設けられる。この磁気ヘッドは、ポジショナにより所定の位置に移動可能となっている。この磁気ヘッドは、記録・再生を行うためのものである。
図23は、転写処理後に磁気的なクリーニングを実施する形態を示す説明図である。スレーブディスク10について、既述した初期磁化工程の後、又は、初期磁化工程及び初期磁化クリーニング工程を実施した後に、マスターディスク20を重ね合わせ(密着工程)、図23(a)に示すように、初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して垂直磁気転写を実施する(転写工程)。この後、図23(b)に示すように、ディスクの半径方向(中心から外周に向かう方向)に100[Oe]から磁性層16のHn以下値の面内磁界を印加し、スレーブディスク10を磁気的にクリーン化する。なお、この初期磁化クリーニング工程も、上記初期磁化工程と同様に、マスターディスク20を重ね合わせていない状態で実施される。本例ではスレーブディスク10単体で初期磁化クリーニング工程を実施するが、マスターディスク20と重ねた状態で実施することも可能である。
この第2形態による効果の実証実験2の結果を表3に示す。この実験2は、第1形態の実験と同様のスレーブディスクを用い、垂直方向の初期化磁界として5000[Oe]を印加して初期化した後、実施例2として、実験1と同じ垂直磁気異方性を有する磁気転写用マスター担体を用い、比較例2として、実験1と同じ従来の磁性層を有する磁気転写用マスター担体を用いて、転写磁界5000[Oe]でスレーブディスクに磁気転写後、半径方向に印加する磁界を0〜4000[Oe]の範囲で変化させて、転写後クリーニングを実施した。その後、これを再生して再生信号出力と再生信号ノイズを測定した。なお、半径方向磁界が0[Oe]のときの再生信号出力を1として規格化した(比較例2)。
また、転写磁界を印加後に、半径方向に100〜Hn[Oe]の磁界を印加したものについて(No.13〜19)、再生信号ノイズの低減が確認された。また、半径方向にHnを超える磁界を印加すると(No.20)、再生信号ノイズが再び増加する傾向が認められた。
図26は、転写と同時に磁気的なクリーニング(転写中クリーニング)を実施する形態を示す説明図である。スレーブディスク10について、既述した初期磁化工程の後、又は、初期磁化工程及び初期磁化クリーニング工程を実施した後に、マスターディスク20を重ね合わせ(密着工程)、図26に示すように、初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して垂直磁気転写を実施すると同時に、ディスクの半径方向(中心から外周に向かう方向)に100[Oe]から磁性層16のHn以下値の面内磁界を印加し、スレーブディスク10を磁気的にクリーン化する。この第3形態の結果は、既述した第2形態の結果と同等である(図24参照)。
この第3形態による効果の実証実験3の結果を表4に示す。この実験3は、第1形態の実験と同様のスレーブディスクを用い、垂直方向の初期化磁界として5000[Oe]を印加して初期化した後、実施例3として、実験1と同じ垂直磁気異方性を有する磁気転写用マスター担体を用い、比較例3として、実験1と同じ従来の磁性層を有する磁気転写用マスター担体を用いて、垂直方向に転写磁界5000[Oe]を印加すると同時に、0〜4000[Oe]の範囲で磁界を変化させながら半径方向に磁界を印加し、転写中クリーニングを実施した。その後、これを再生して再生信号出力と再生信号ノイズを測定した。なお、半径方向磁界が0[Oe]のときの再生信号出力を1として規格化した(比較例3)。
また、転写磁界を印加と同時に、半径方向に100〜Hn[Oe]の磁界を印加したものについて(No.23〜29)、再生信号ノイズの低減が確認された。また、半径方向にHcを超える磁界を印加すると(No.30)、再生信号ノイズが再び増加する傾向が認められた。
第1形態によって初期磁化及び初期磁化クリーニングを実施した後のスレーブディスク10を用い、第2形態で説明した方法で転写及び転写後クリーニングを実施してもよい。
第1形態によって初期磁化及び初期磁化クリーニングを実施した後のスレーブディスク10を用い、第3形態で説明した方法で転写と同時に転写中クリーニングを実施してもよい。
20 マスターディスク
12 基板
13 軟磁性層
16 磁性層
60 磁界印加手段
62 コア
63 コイル
80 磁界印加装置
202,212 基材
204,214 磁性層
206 凸部
207 凹部
Claims (9)
- 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける初期磁化クーニング工程と、
前記初期磁化クリーニング工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で磁界を印加し、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法。 - 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と、前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する転写工程と、
前記転写工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける転写後クリーニング工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法。 - 基板上に軟磁性層と磁性層とが積層形成されてなる円盤状の垂直磁気記録媒体に対して垂直方向の直流磁界を印加することにより初期磁化を行う初期磁化工程と、
前記初期磁化工程後の前記垂直磁気記録媒体に対し、磁気情報に対応した磁性層が形成された転写部と、該転写部に対して相対的に低い凹形状をなす非転写部とを有し、前記磁性層が垂直磁気異方性を有し、残留磁化Mrが500emu/cc以下であり、かつ飽和磁化Msが900emu/cc以上である磁気転写用マスター担体を重ね合わせ、前記垂直磁気記録媒体に前記凹凸パターンを密着させる密着工程と、
前記垂直磁気記録媒体と前記マスター担体を密着させた状態で前記初期磁化工程と逆方向の垂直磁界を印加して、前記情報信号を前記垂直磁気記録媒体の前記磁性層に磁気転写する工程と同時に、前記垂直磁気記録媒体に対し、当該垂直磁気記録媒体の中心から外側に向かう半径方向に、100[Oe]から前記磁性層の逆磁区核形成磁界Hnの以下値の面内磁界をかける工程を実施する転写中クーニング工程と、を含むことを特徴とする磁気転写方法。 - マスター担体の磁性層が、CoPtである請求項1から3のいずれかに記載の磁気転写方法。
- マスター担体の磁性層が、Co4Pt1(原子比)である請求項1から4のいずれかに記載の磁気転写方法。
- マスター担体の磁性層の下に下地層が設けられ、該下地層がCoCr、Ru、もしくはPt、又はこれらを組み合わせたものからなる請求項1から5のいずれかに記載の磁気転写方法。
- 磁気転写用マスター担体上の転写部の磁性層が他の非転写部よりも凸となっている請求項1から6のいずれかに記載の磁気転写方法。
- 保磁力Hcが、4,000Oe以上である垂直磁気記録媒体を用いた請求項1から7のいずれかに記載の磁気転写方法。
- 請求項1から8のいずれかに記載の磁気転写方法により作製されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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