JP2009226876A - スリーブ印刷版及びスリーブ印刷版の製造方法 - Google Patents

スリーブ印刷版及びスリーブ印刷版の製造方法 Download PDF

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健二 熊崎
Mutsumi Sato
睦 佐藤
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Abstract

【課題】低コストで製作可能であり、使用後にプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用ができるとともに、省スペースで保管及び運搬することが可能なスリーブ印刷版およびこのスリーブ印刷版の製造方法を提供する。
【解決手段】印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版30であって、ショア(A)硬度が30から100のプラスチック樹脂又はゴム材で形成され、円筒状をなすスリーブ版材31を有し、このスリーブ版材31の外周面に、画像データを有する版本体33が刻設されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版及びこのスリーブ印刷版の製造方法に関するものである。
前述のスリーブ印刷版は、例えば特許文献1に記載されているように、フレキソ印刷、凸版印刷の分野において広く使用されている。また、特許文献2に記載されているように、缶等の円筒物に対するオフセット印刷の分野においても、スリーブ印刷版が適用されている。
スリーブ印刷版においては、画像パターンの周方向位置がスリーブ支持体上で予め設定されているので、スリーブ支持体と版胴との位置合わせを行うことで画像パターンの見当合わせを行うことができ、画像パターンの交換作業に掛かる時間と労力を大幅に削減することが可能となる。
このスリーブ印刷版は、通常、繊維強化プラスチック(FRP)製のスリーブ支持体と、このスリーブ支持体の外周面に配設され、例えばレーザー光による彫刻が可能な感光性樹脂からなり画像パターンが形成された版本体と、で構成されている。ここで、スリーブ支持体の肉厚は約1mm程度とされ、円筒形状を保持する構成とされている。
このようなスリーブ印刷版は、円筒面を有する固定台に強化繊維を巻き付けておき、これに溶融したプラスチック樹脂を塗布して硬化させる工程を繰り返し行うことによって、繊維強化プラスチック(FRP)製のスリーブ支持体を製出し、このスリーブ支持体の外周面に版材となるプラスチック樹脂又はゴム材を配設することによって製造される。
特開2006−326938号公報 特開2006−272682号公報
ところで、従来のスリーブ印刷版においては、FRP製のスリーブ支持体の外周面にプラスチック樹脂又はゴム材からなる版材が配設されて構成されているので、使用後のスリーブ印刷版を分離してプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用することができず、全て廃棄処分する必要があった。
また、剛性の高いスリーブ支持体を備えているので、スリーブ印刷版を変形させることが困難であり、保管する際や運搬等する際に多くのスペースが必要であった。
さらに、従来のスリーブ印刷版の製造方法では、溶融したプラスチック樹脂を塗布して硬化させる工程を繰り返し行ってFRP製のスリーブ支持体を成形した後に、さらにプラスチック樹脂又はゴム材からなる版材を成形することになるので、このスリーブ印刷版を製作するのに多くの時間と労力を要し、その製作コストが高くなるといった問題があった。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであって、低コストで製作可能であり、使用後にプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用ができるとともに、省スペースで保管及び運搬することが可能なスリーブ印刷版およびこのスリーブ印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明に係るスリーブ印刷版は、印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版であって、ショア(A)硬度が30から100のプラスチック樹脂又はゴム材で形成され、円筒状をなすスリーブ版材を有し、このスリーブ版材の外周面に、画像データを有する版本体が刻設されていることを特徴としている。
この構成のスリーブ印刷版によれば、プラスチック樹脂又はゴム材で形成されたスリーブ版材の外周面に画像データを有する版本体が刻設されており、FRP製のスリーブ支持体を有しておらず、プラスチック樹脂又はゴム材のみで構成されているので、使用後のスリーブ印刷版をプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用することが可能となる。また、FRP製のスリーブ支持体を有していないので、スリーブ支持体を製作する工程を省略することができ、このスリーブ印刷版を低コストで製作することができる。
さらに、スリーブ版材がショア(A)硬度が30から100のプラスチック樹脂又はゴム材で構成されているので、スリーブ印刷版自体が比較的変形しやすく、潰すように変形させることができるとともに印刷装置のシリンダに装着することで円筒形状に復元させて印刷に用いることができる。よって、スリーブ印刷版を潰すように変形した状態で保管、運搬することが可能となり、保管スペース等を小さく抑えることができる。
ここで、前記スリーブ版材の肉厚tを、1mm≦t≦3mmの範囲内に設定することが好ましい。
この場合、スリーブ版材の肉厚tが3mm以下とされているので、スリーブ印刷版を容易に潰すように変形させることができる。また、スリーブ版材の肉厚tが1mm以上とされているので、凸版の凹凸を形成するための肉厚と剛性が確保され、伸びによる内径変化を抑制することができる。
また、前記スリーブ版材を、押出成形によって成形される構成とすることが好ましい。
この場合、押出成形によって継目のないスリーブ版材が成形されることになり、画像データを有する版本体を、周方向の任意の位置に配設することができる。また、プラスチック樹脂又はゴム材を塗布して硬化させる工程を繰り返し行う必要がなく、このスリーブ印刷版を低コストで製作することができる。
さらに、前記スリーブ版材を、2以上の異なる硬度のプラスチック樹脂又はゴム材が積層された構成としてもよい。
この場合、硬度の異なるプラスチック樹脂又はゴム材を積層させることで、使用条件に応じた特性のスリーブ印刷版を提供することができる。なお、同種類のプラスチック樹脂又はゴム材で硬度を変化させたものを積層することによって、使用後のスリーブ印刷版のリサイクル性を確保することができる。
また、本発明に係るスリーブ印刷版の製造方法は、印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版の製造方法であって、円筒面を有するキャリアロールの円筒面にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させるとともに、付着した前記プラスチック樹脂又はゴム材を冷却固化し、ショア(A)硬度が30から100のスリーブ版材を形成する押出成形工程と、前記キャリアロールから前記スリーブ版材を取り外す離脱工程と、を有していることを特徴としている。
この構成のスリーブ印刷版の製造方法によれば、円筒面を有するキャリアロールの円筒面にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させるとともに、付着した前記プラスチック樹脂又はゴム材を冷却固化し、ショア(A)硬度が30から100のスリーブ版材を形成する押出成形工程を備えているので、プラスチック樹脂又はゴム材を塗布して硬化させる工程を繰り返し行う必要がなく、スリーブ印刷版の製造に掛かる時間と労力を大幅に軽減することができる。
ここで、前記押出成形工程の後に、キャリアロールの外周側に成形された前記スリーブ版材の外周面を研削する研削工程を備えることが好ましい。
この場合、研削工程によって、スリーブ版材の外周面が均一に成形されるので、精度のよい印刷が可能なスリーブ印刷版を提供できる。
また、前記キャリアロールに、前記円筒面に開口するエア孔を設け、前記離脱工程において、前記エア孔からエアを噴出して前記スリーブ版材を拡径させる構成とすることが好ましい。
この場合、エア孔から噴出されたエアによってスリーブ版材が拡径されることになり、キャリアロールからスリーブ版材を容易に離脱することができ、離脱工程においてスリーブ版材に無理な力が作用せず、高品質なスリーブ印刷版を製出することができる。
本発明によれば、低コストで製作可能であり、使用後にプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用ができるとともに、省スペースで保管及び運搬することが可能なスリーブ印刷版およびこのスリーブ印刷版の製造方法を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態であるスリーブ印刷版30は、図1及び図2に示すように、軸線Oに沿って延びる円筒状をなすスリーブ版材31を有している。スリーブ版材31の肉厚tは、軸線O方向及び周方向で一定とされ、1mm≦t≦3mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、t=2mmとされている。
このスリーブ版材31は、ショア(A)硬度が30〜100のプラスチック樹脂又はゴム材、本実施形態では、レーザー光による彫刻が可能な感光性樹脂で構成されている。なお、ショア(A)硬度が30〜100とされたスリーブ版材31を構成するプラスチック樹脂又はゴム材としては、例えばポリウレタン、メタクリレート等が挙げられる。スリーブ版材31の材質は、盛られるインキの特性、被印刷物の性状等を考慮して選択することが好ましい。
このスリーブ版材31の外周面には、エッチングやレーザー加工によって画像パターンを有する凸版33(版本体)が刻設される。本実施形態では、図2に示すように、2つの凸版33、33が軸線Oを挟んで対向する位置に刻設されている。
また、このスリーブ版材31は、前述のように、ショア(A)硬度が30〜100のプラスチック樹脂又はゴム材で構成されており、軸線Oを挟んで対向する部分を径方向内側に向けて押圧力を作用させた際、又は、スリーブ支持体31のうち軸線Oを挟んで対向する部分を径方向外側に向けて張力を作用させた際に、潰れるように変形し、前記押圧力又は前記張力を除去した上で、円筒形状に復元することが可能な構成とされている。
次に、このスリーブ印刷版30の製造方法について説明する。
図3に、本実施形態であるスリーブ印刷版30の製造方法のフロー図を示す。また、図4に、本実施形態であるスリーブ印刷版30の製造方法に使用されるキャリアロール40を示す。
まず、キャリアロール40の円筒面41に、シリコンを含有する離型剤を塗布する(離型剤塗布工程S1)。
次に、このキャリアロール40を用いて押出成形を行い、キャリアロール40の円筒面41にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させ、この付着したプラスチック樹脂又はゴム材を冷却固化させてスリーブ版材31を成形する(押出成形工程S2)。
次に、キャリアロール40の円筒面41に形成されたスリーブ版材31の外周面及び端面を研削して形状を整える(研削工程S3)。
そして、キャリアロール40の円筒面41からスリーブ版材31を離脱する(離脱工程S4)。このようにして、プラスチック樹脂又はゴム材からなるスリーブ版材31が製出される。
そして、このスリーブ版材31の外周面に、レーザー加工を施し、画像パターンを有する凸版33(版本体)を刻設する(凸版成形工程S5)。
次に、キャリアロール40について説明する。キャリアロール40は、図4に示すように、円筒面41を有して軸線Lに沿って延びる円筒状をなしている。このキャリアロールの軸線L方向の一端(図4において左端)には、キャリアロール40の内部空間Sに連通するとともに、キャリアロール40の他端(図4において右端)側に向かうにしたがい漸次径が小さくなるテーパ孔42が形成されている。
また、キャリアロール40には、円筒面41に開口するとともにキャリアロール40の内部空間Sに連通されるエア孔43が複数穿設されている。
キャリアロール40の他端には、軸線Lに直交するように延在する底壁部44が設けられており、この底壁部44の軸線L近傍(中心部)には、他端側に向けて突出した突出部45が形成されている。なお、この突出部45は、前述したテーパ孔42に挿入可能な構成とされている。また、突出部45の他端面の軸線L位置には、センターガイド孔46が形成されている。
このキャリアロール40の円筒面41には、フッ素樹脂やシリコン等のスベリ性のよい材質で構成された層が形成される構成とされており、本実施形態では、離型剤塗布工程S1において、シリコンを含有する離型剤が塗布されることになる。
次に、押出成形工程S2を行う押出成形装置50について、図5を参照して説明する。
この押出成形装置50は、キャリアロール40の円筒面41にスリーブ版材31を成形する成形部51と、この成形部51にキャリアロール40を押し出す押出部52と、円筒面41にスリーブ版材31が成形されたキャリアロール40を外部に搬出するキャリアロール搬出部53と、を備えている。
押出部52は、図5に示すように、一のキャリアロール40の一端側に形成されたテーパ孔42に、他のキャリアロール40の突出部45を挿入することによって、2つのキャリアロール40,40を同軸上に配置し、2つのキャリアロール40,40を油圧シリンダ54で成形部51へと軸線Lに沿って(押出方向Xに向けて)押し出す構成とされている。
成形部51は、溶融したプラスチック樹脂又はゴム材を供給してキャリアロール40の円筒面41にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させる押出成形ノズル55と、付着したプラスチック樹脂又はゴム材を冷却して固化させる冷却エアノズル56とを備えており、これら押出成形ノズル55と冷却エアノズル56とが押出方向Xに縦列するように配設されている。
キャリアロール搬出部53は、成形部51の製出口側に配設されたベルトコンベア57
を備えており、円筒面41にスリーブ版材31が成形されたキャリアロール40は、このベルトコンベア57によって押出成形装置50の外部へと搬出される。
次に、研削工程S3を行う研削装置60について、図6を参照して説明する。
この研削装置60は、キャリアロール40を軸線L中心に回転可能に支持する回転支持部61と、キャリアロール40の外周側に位置する第1砥石部66と、キャリアロール40の軸線L方向端部側に位置する第2砥石部67と、を備えている。
回転支持部61は、キャリアロール40の一端側に開口したテーパ孔42に挿入される第1アーム部62と、キャリアロール40の他端側に位置する突出部45に設けられたセンターガイド孔46に挿入される第2アーム部63と、を有しており、これら第1アーム部62と第2アーム部63が同軸上(軸線L上)に配置されており、キャリアロール40が軸線L中心に回転するように構成されている。
第1砥石部66は、軸線L方向及び径方向に移動可能な構成とされており、キャリアロール40の円筒面41に形成されたスリーブ版材31の外周面を研削して平滑に仕上げるものである。
第2砥石部67は、キャリアロール40の他端側に位置していて軸線L方向及び径方向に移動可能とされており、スリーブ版材31の端面を研削するものである。
次に、離脱工程S4を行う離脱装置70について、図7を参照して説明する。
この離脱装置70は、キャリアロール40の一端側から軸線Lに沿って押圧方向Yに向けて押圧する油圧シリンダ71と、キャリアロール40の内部空間Sにエアを供給するエア供給部72と、キャリアロール40からスリーブ版材31を剥ぎ取るフィンガー部73と、剥ぎ取られたスリーブ版材31を外部へと搬出するスリーブ版材搬出部74と、を備えている。
この離脱装置70を用いて離脱工程S4を行う際には、エア供給部72からキャリアロール40の内部空間Sにエアを供給し、キャリアロール40のエア孔43からエアを噴出させる。これにより、スリーブ版材31を拡径してキャリアロール40の円筒面41とスリーブ版材31との間に空間を生じさせ、油圧シリンダ71によって押圧し、フィンガ部73によってスリーブ版材31をキャリアロール40から剥ぎ取る。剥ぎ取られたスリーブ版材31は、スリーブ版材搬出部74によって離脱装置70の外部へと搬出される。
この場合のエア孔43は、該エア孔43によってできる成形後のスリーブ版材31の厚みのバラツキが印刷時に影響しないように、画像パターンが形成される部分を避けた位置、例えば、キャリアロール40の両端近傍に設けることが望ましい。
このようにして、本実施形態であるスリーブ版材31が製出される。そして、このスリーブ版材31の外周面にエッチングやレーザー加工によって画像パターンを有する凸版33(版本体)が刻設されることになる。本実施形態では、凸版33は、COレーザー加工機によって直接刻設される。ここで、レーザー加工条件は、波長2.5〜11μm,出力100〜500Wで行うことが好ましく、本実施形態では、波長10.6μm、出力200Wとした。
次に、本実施形態であるスリーブ印刷版30を使用したオフセット印刷装置Aについて説明する。オフセット印刷装置Aの概略を図8に示す。このオフセット印刷装置Aは、円筒状をなす缶の外周面に印刷を施す缶の印刷装置である。
オフセット印刷装置Aは、複数配置されたインク付着機構Bと、缶移動機構Cとで概略構成されている。
インク付着機構Bは、インクを供給するインカーユニット1と、このインカーユニット1に接触してインクを写し取った後、缶胴20の外周面に接触して該インクを印刷する(付着させる)ブランケット9を複数枚備えるブランケットホイール8とから構成される。
インカーユニット1は、インク源2と、インク源2に接触してインクを受けるダクティングロール3と、このダクティングロール3に接続して複数のローラからなる中間ローラ4と、この中間ローラ4に接続するゴムローラ5と、このゴムローラ5に接続する版胴6とからなり、版胴6の外周面には缶胴20に転写する画像パターンを備えた凸版33を備えたスリーブ印刷版30が配設されている。ブランケットホイール8の外周面には、ブランケット9が複数枚備えられており、このブランケット9は、版胴6の外周面に配設されたスリーブ印刷版30の凸版33に接触するとともに、缶胴20に接触する構成とされている。
缶移動機構Cは、缶胴20を取り入れる缶シュータ10と、この缶シュータ10から供給された缶胴20を回転自在に保持するマンドレル11と、このマンドレル11に装着された缶胴20を、順次、インク付着機構B方向に回転移動させるマンドレルターレット12とで構成されている。
版胴6は、図9に示すように、円柱状をなし、印刷装置Aのシャフト部に片持ち状態で回転自在に支持されるシリンダ6aを有しており、このシリンダ6aの外周側に、本実施形態であるスリーブ印刷版30が嵌着される。ここで、スリーブ印刷版30の内径とシリンダ6aの外径とは略同一に設定されている。なお、シリンダ6aの外周面にはエア孔(図示なし)が複数形成されており、このエア孔から噴出するエアによってスリーブ印刷版30の内径を押し広げてシリンダ6aへの着脱を行うように構成されている。
このようにしてシリンダ6aに装着されることにより、潰れるように変形させられていたスリーブ印刷版30は、円筒形状に復元される。
このようにしてスリーブ印刷版30が配設されたオフセット印刷装置Aにおいては、各々のインカーユニット1のインク源2から各々異なった色のインクが、ダクティングロール3、中間ローラ4、ゴムローラ5を介して、版胴6の外周面に配設された凸版33に付着させられ、これら各色のインクが、回転するブランケットホイール8上のブランケット9にパターンとして乗せられ、このパターンがマンドレル11に保持された缶胴20に接触しながら印刷される。
本実施形態であるスリーブ印刷版30によれば、プラスチック樹脂又はゴム材で形成されたスリーブ版材31の外周面に画像データを有する凸版33が刻設されており、FRP製のスリーブ支持体を有しておらず、プラスチック樹脂又はゴム材のみで構成されているので、使用後のスリーブ印刷版30をプラスチック樹脂又はゴム材の原料として再利用することが可能となる。
また、スリーブ版材31がショア(A)硬度が30から100のプラスチック樹脂又はゴム材で構成されているので、スリーブ印刷版30自体が比較的変形しやすく、潰すように変形させることができ、また、印刷装置のシリンダ6aに装着することで円筒形状に復元させることができる。よって、スリーブ印刷版30を潰すように変形した状態で保管、運搬することが可能となり、保管スペース等を小さく抑えることができる。
また、スリーブ版材31の肉厚tが1mm≦t≦3mmの範囲内に設定され、本実施形態では、t=2mmに設定されているので、前述のようにスリーブ印刷版30を容易に潰すように変形させることができるとともに、凸版33の凹凸を形成するための肉厚と一定の剛性が確保され、伸びによるスリーブ印刷版30の内径変化を抑えることができる。
さらに、スリーブ版材31が押出成形工程S2によって成形されているので、外周面に継目のないスリーブ版材31が成形されることになり、画像データを有する凸版33を周方向の任意の位置に刻設することができる。
また、本実施形態であるスリーブ印刷版30の製造方法によれば、円筒面41を有するキャリアロール40を用いて、円筒面41にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させるとともに、付着したプラスチック樹脂又はゴム材を冷却固化してスリーブ版材31を形成する押出成形工程S2を備えているので、プラスチック樹脂又はゴム材を塗布して硬化させる工程を繰り返し行う必要がなく、スリーブ印刷版30の製造に掛かる時間と労力を大幅に軽減することができ、このスリーブ印刷版30を低コストで製作することができる。
また、押出成形工程S2の後にスリーブ版材31の外周面及び端面を研削する研削工程S3を備えているので、この研削工程S3によって、スリーブ版材31の形状が整えられ、特に、その外周面が均一に成形されることになり、精度のよい印刷が可能なスリーブ印刷版30を提供できる。
さらに、キャリアロール40に、円筒面41に開口するとともにキャリアロール40の内部空間Sに連通されたエア孔43が設けられており、離脱工程S4において、エア孔43からエアを噴出してスリーブ版材31を拡径し、キャリアロール40の円筒面41とスリーブ版材31との間に空間を生じさせているので、キャリアロール40からスリーブ版材31を容易に離脱することができる。
また、本実施形態では、押出成形工程S2の前に、キャリアロール40の円筒面41にシリコン等の離型剤を塗布する離型剤塗布工程S1を有しているので、キャリアロール40とスリーブ版材31との間のスベリ性が確保され、離脱工程S4において、さらに容易にスリーブ版材31を離脱することが可能となる。
さらに、画像データを有する凸版33が、レーザー加工によって、スリーブ版材31の外周面に直接刻設されているので、凸版33の周方向位置や軸線O方向位置を調整する必要がない。また、画像データを精度良く形成することができ、印刷品質をさらに向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態であるスリーブ印刷版130について、図10、図11を参照にして説明する。
この第2の実施形態においては、スリーブ版材131は、図10、図11に示すように、2つの互いに異なる硬度のプラスチック樹脂又はゴム材が積層されて構成されている。詳述すると、硬度の低いプラスチック樹脂又はゴム材で構成された外周層135と、硬度の高いプラスチック樹脂又はゴム材で構成された内周層136とを備えている。なお、外周層135及び内周層136を構成するプラスチック樹脂又はゴム材は、いずれもショア(A)硬度で30〜100の範囲とされている。また、本実施形態では、同一種のプラスチック樹脂又はゴム材で硬度を変化されたものを積層させている。
このようなスリーブ版材131は、押出成形装置の成形部に2つの押出成形ノズルを押出方向Xに縦列して配設することによって成形される。いわゆる、共押出成形によって成形することが可能となる。
このような構成とされた本実施形態のスリーブ印刷版130によれば、硬度の低い外周層135によってインク転写性を確保することができるとともに、硬度の高い内周層136によって凸版133の剛性を確保することが可能となり、精度の良い印刷を行うことができる。
また、外周層135及び内周層136がいずれもショア(A)硬度で30〜100の範囲のプラスチック樹脂又はゴム材で構成されているので、潰すように変形させることができ、また、印刷装置のシリンダに装着することで円筒形状に復元させることができる。
さらに、同種類のプラスチック樹脂又はゴム材で硬度を変化させたものを積層しているので、使用後のスリーブ印刷版130のリサイクル性を確保することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、スリーブ版材の外周面にレーザー加工によって凸版を形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、エッチング等によって凸版を形成してもよい。
また、図5から図7に示す押出成形装置、研削装置、離脱装置を使用するものとして説明したが、これらの装置に限定されることはなく、他の構成の装置を使用してもよい。
さらに、キャリアロールの円筒面にシリコン等の離型剤を塗布する離型剤塗布工程を備えたものとして説明したが、これに限定されることはなく、例えばキャリアロールの円筒面部分をフッ素樹脂等のスベリ性の良い材質で形成してもよい。
本発明の一実施形態であるスリーブ印刷版の斜視図である。 図1のスリーブ印刷版を軸線方向から見た図である。 本発明の一実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法のフロー図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法に用いられるキャリアロールの断面図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法に用いられる押出成形装置の説明図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法に用いられる研削装置の説明図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版の製造方法に用いられる離脱装置の説明図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版が使用される印刷装置の概略図である。 本実施形態であるスリーブ印刷版が装着された版胴を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態であるスリーブ印刷版の斜視図である。 図10のスリーブ印刷版を軸線方向から見た図である。
符号の説明
30 スリーブ印刷版
31 スリーブ版材
33 凸版(版本体)
40 キャリアロール
43 エア孔
S2 押出成形工程
S3 研削工程
S4 離脱工程

Claims (7)

  1. 印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版であって、
    ショア(A)硬度が30から100のプラスチック樹脂又はゴム材で形成され、円筒状をなすスリーブ版材を有し、このスリーブ版材の外周面に、画像データを有する版本体が刻設されていることを特徴とするスリーブ印刷版。
  2. 前記スリーブ版材の肉厚tが、1mm≦t≦3mmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスリーブ印刷版。
  3. 前記スリーブ版材が、押出成形によって成形されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスリーブ印刷版。
  4. 前記スリーブ版材は、2以上の異なる硬度のプラスチック樹脂又はゴム材が積層されて構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスリーブ印刷版。
  5. 印刷装置のシリンダに装着されて使用されるスリーブ印刷版の製造方法であって、
    円筒面を有するキャリアロールの円筒面にプラスチック樹脂又はゴム材を付着させるとともに、付着した前記プラスチック樹脂又はゴム材を冷却固化し、ショア(A)硬度が30から100のスリーブ版材を形成する押出成形工程と、
    前記キャリアロールから前記スリーブ版材を取り外す離脱工程と、を有していることを特徴とするスリーブ印刷版の製造方法。
  6. 前記押出成形工程の後に、前記キャリアロールの円筒面に成形された前記スリーブ版材の外周面を研削する研削工程が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のスリーブ印刷版の製造方法。
  7. 前記キャリアロールには、前記円筒面に開口するエア孔が設けられており、前記離脱工程においては、前記エア孔からエアを噴出して前記スリーブ版材を拡径することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のスリーブ印刷版の製造方法。
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