JP2009221422A - タイル用接着剤、このタイル用接着剤を用いたタイル壁及びタイル張り工法 - Google Patents

タイル用接着剤、このタイル用接着剤を用いたタイル壁及びタイル張り工法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐候性に優れると共に、接着したタイルの防汚性に優れるタイル用接着剤を提供する。
【解決手段】可塑剤を含むタイル用接着剤において、該可塑剤として高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤とを併用する。高耐候性可塑剤としては、アクリル系可塑剤、特にシリル化アクリル系可塑剤が好ましく、低汚染性可塑剤としてはPPG等のポリエーテル系可塑剤が好ましい。このタイル用接着剤によって、タイルを壁面に張り付けたタイル壁。このタイル用接着剤によって、タイルを壁面に張り付けるタイル張り工法。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐候性に優れると共に、接着したタイルを汚染し難いタイル用接着剤と、このタイル用接着剤を用いた高耐久性で防汚性に優れたタイル壁及びタイル張り工法に関する。
従来、外壁にタイルを施工する方法としては、モルタル貼り工法が一般的であったが、近年、モルタル貼り工法よりも熟練した技術を必要とせず、また、工期の短縮を図ることができ、タイルの脱落の問題が少ないなどの理由から、有機質接着剤を用いるタイル張り工法が多く採用されるようになってきている。又、最近はタイル間に目地を詰めない空目地工法が増えてきており、露出する接着剤の耐候性が重要となっている。
この有機質接着剤としては、変形シリコーン系接着剤やウレタン系接着剤などをベース接着剤とするものが一般的であり、通常、このようなベース接着剤に対して、作業性及び接着性の向上と、コストダウンを目的として、可塑剤を配合したものが用いられている。
タイル用接着剤の可塑剤としては、従来、フタル酸系可塑剤や石油炭化水素系可塑剤などが用いられているが(例えば、特許文献1)、シーリング剤等の硬化性組成物用の可塑剤としては、アクリル系可塑剤やポリプロピレングリコール(PPG)等のポリエーテル系可塑剤なども用いられている。
従来の可塑剤のうち、アクリル系可塑剤は耐候性の向上効果に優れ、接着剤の耐候性を高くすることができるが、アクリル系可塑剤を含むタイル用接着剤をタイルの接着に用いた場合、施工後、タイル壁面が雨水などで濡れた際に、アクリル系可塑剤がタイルの表面側に溶出し、タイル表面を撥水性とすることにより、タイルを汚染し易くするという欠点がある。タイル自体は汚れ難く、特に、親水性を付与したタイルは非常に防汚性が高いという利点を有するが、接着に用いた接着剤中のアクリル系可塑剤が接着層からタイル表面側に浸み出すと、このようなタイル本来の防汚性は損なわれる。特に、タイル同士の間の目地が空目地のタイル壁にあっては、裏側の接着層から目地を通ってアクリル系可塑剤がタイル表面側に溶出し易く、この問題が大きい。
一方、PPG等のポリエーテル系可塑剤は、タイル表面側に溶出した場合、その界面活性作用により、表面に付着した汚れ成分等を洗浄除去して、タイルの汚染を防止する効果を有するが、耐候性はアクリル系可塑剤よりも劣る。
従来において、タイル用接着剤の可塑剤としては、アクリル系可塑剤とポリエーテル系可塑剤のような特性の異なる可塑剤を併用することは行われておらず、アクリル系可塑剤を用いた場合には、耐候性に優れるもののタイル汚染が問題となり、ポリエーテル系可塑剤を用いた場合には、防汚性は得られるものの耐候性は劣るものとなるといった問題があった。
特開平9−32239号公報
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、耐候性に優れると共に、接着したタイルの防汚性に優れるタイル用接着剤と、このタイル用接着剤を用いた高耐久性で耐汚染性に優れたタイル壁と、このタイル用接着剤を用いて高耐久性で耐汚染性に優れたタイル壁を形成するタイル張り工法に関する。
本発明(請求項1)のタイル用接着剤は、可塑剤を含むタイル用接着剤において、該可塑剤として高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤とを含むことを特徴とする。
請求項2のタイル用接着剤は、請求項1において、高耐候性可塑剤がアクリル系可塑剤であり、低汚染性可塑剤がポリエーテル系可塑剤であることを特徴とする。
請求項3のタイル用接着剤は、請求項2において、アクリル系可塑剤がシリル化アクリル系可塑剤であることを特徴とする。
請求項4のタイル用接着剤は、請求項2又は3において、ポリエーテル系可塑剤がポリアルキレングリコール系可塑剤であることを特徴とする。
請求項5のタイル用接着剤は、請求項4において、ポリアルキレングリコール系可塑剤がポリプロピレングリコールであることを特徴とする。
請求項6のタイル用接着剤は、請求項1ないし5のいずれか1項において、ベース接着剤が変性シリコーン系接着剤又はウレタン系接着剤であることを特徴とする。
請求項7のタイル用接着剤は、請求項6において、ベース接着剤100重量部に対する可塑剤の配合量が50〜200重量部であることを特徴とする。
請求項8のタイル用接着剤は、請求項1ないし7のいずれか1項において、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤の含有割合が、重量比で高耐候性可塑剤:低汚染性可塑剤=10:90〜90:10である(ただし、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との合計で100とする)ことを特徴とする。
本発明(請求項9)のタイル壁は、請求項1ないし8のいずれか1項のタイル用接着剤によって、タイルが壁面に張り付けられていることを特徴とする。
請求項10のタイル壁は、請求項9において、タイル同士の間の目地が空目地であることを特徴とする。
本発明(請求項11)のタイル張り工法は、請求項1ないし8のいずれか1項のタイル用接着剤によってタイルを壁面に貼り付けることを特徴とする。
請求項12のタイル張り工法は、請求項11において、空目地とすることを特徴とする。
請求項13のタイル張り工法は、請求項11又は12において、表紙張りタイルユニットを用いてタイル張りすることを特徴とする。
本発明のタイル用接着剤は、可塑剤として高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤とを含むため、接着剤自体の耐候性が高く、また、施工後のタイルの汚染防止効果に優れる。
即ち、高耐候性可塑剤を含むため、耐候性に優れる。また、タイル施工後、雨水等でタイル壁面が濡れた際に、タイル表面側に高耐候性可塑剤が溶出しても、同時に低汚染性可塑剤も溶出し、低汚染性可塑剤による有機物の洗浄除去作用で高耐候性可塑剤を除去することができるため、高耐候性可塑剤に起因するタイル汚染は防止される。また、その他の空気中の汚れ成分による汚染も低汚染性可塑剤により有効に防止される。
本発明において、高耐候性可塑剤としては、耐候性に優れることからアクリル系可塑剤が好ましく、特に、耐候性に優れ、接着剤中から溶出し難いことからシリル化アクリル系可塑剤が好ましく、低汚染性可塑剤としては、汚染防止効果に優れることからポリエーテル系可塑剤が好適である(請求項2,3)。汚染防止効果の面からは、このポリエーテル系可塑剤としてはポリアルキレングリコール系可塑剤が好ましく、特に、ポリプロピレングリコールが好ましい(請求項4,5)。
また、ベース接着剤としては変性シリコーン系接着剤又はウレタン系接着剤が好ましく(請求項6)、このようなベース接着剤100重量部に対する可塑剤の配合量が50〜200重量部であることが、接着剤本来の特性を損なうことなく可塑剤を配合したことによる効果を得る上で好ましい(請求項7)。また、タイル用接着剤中の高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤の含有割合は、重量比で高耐候性可塑剤:低汚染性可塑剤=10:90〜90:10である(ただし、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との合計で100とする)ことが、優れた耐候性と防汚性とを得る上で好ましい(請求項8)。
本発明のタイル壁は、このような本発明のタイル用接着剤によって、タイルが壁面に張り付けられているものであり、耐候性及び耐汚染性に優れる。特に、タイル同士の間の目地が空目地とされ、この空目地部分からタイル施工に用いた接着剤成分が溶出し易いタイル壁において、低汚染性可塑剤の溶出で優れた防汚性が得られ、本発明による効果が有効に発揮される(請求項10)。
本発明のタイル張り工法は、このような本発明のタイル用接着剤によってタイルを壁面に貼り付けるタイル張り工法であり、耐候性及び耐汚染性に優れたタイル壁を形成することができる。このタイル張り工法においても、上述の如く、特に、空目地のタイル壁の施工に有効である(請求項12)。
また、本発明のタイル張り工法を実施するに際し、請求項13のように表紙張りタイルユニットを用いる場合、タイル張り後のタイル表面に残留する糊成分が低汚染性可塑剤によって除去される。
即ち、表紙張りタイルユニットは、紙に複数枚のタイルを糊によって張り付けてユニットとしたものであり、タイルの表側(前面側)が紙に貼り付いている。この表紙張りタイルユニットによれば、一度に複数枚のタイルを施工することができ、施工効率に優れる。この表紙張りタイルユニットを施工する場合、施工面に表紙張りタイルユニットをタイル用接着剤で張り付けた後、紙が貼り付けられたタイル表面に水を塗布して紙を剥がし取るが、その際に、紙張りのための糊がタイル表面に残留することがある。このようにタイル表面に残留した糊は、汚れの原因となり、施工面の美観が損なわれるおそれがある。
このような表紙張りタイルユニットの施工に、本発明のタイル用接着剤を用いた場合、タイル施工後、雨水等でタイル壁面が濡れた際に、タイル用接着剤中の低汚染性可塑剤がタイル表面側に溶出し、その有機物の洗浄除去作用により、付着残留した糊や、この糊を介して付着した汚れ成分が除去され、タイルの汚染が防止される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明のタイル用接着剤は、可塑剤として高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤とを含むものであり、通常、ベース接着剤に対して所定量の高耐候性可塑剤及び低汚染性可塑剤と、必要に応じて配合されるその他の配合成分を添加して混合することにより調製される。
ベース接着剤としては、一般的にタイル用接着剤のベース接着剤として用いられているものを使用することができ、例えば、変性シリコーン系接着剤やウレタン系接着剤を用いることができる。
高耐候性可塑剤としては、耐候性に優れることからアクリル系可塑剤が好ましく、特に、耐候性が高く、また接着層から溶出し難く、タイル汚染の問題も少ないシリル化アクリル系可塑剤等の反応性ケイ素基を導入したアクリル系可塑剤が好ましい。
アクリル系可塑剤は、アクリル酸エステルやアクリルアミドなどのアクリル系単量体の重合体又は共重合体よりなるものであるが、スチレンやアクリル系モノマーを高温高圧で連続塊状重合することにより得た無溶剤型アクリルポリマー(例えば、東亞合成(株)製「ARUFON」)が好ましい。
アクリル系可塑剤の数平均分子量は、500〜15,000が好ましく、さらに好ましくは800〜10,000であり、より好ましくは、1,000〜8,000である。分子量が小さ過ぎると、接着剤から溶出し易く、分子量が大きすぎると粘度が高くなり、作業性が悪くなる。
シリル化アクリル系可塑剤としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基等の反応性シリル基を導入したアクリル系可塑剤が挙げられる。
この反応性シリル基の導入量は、少な過ぎると、反応性シリル基を導入したことによる上記効果を十分に得ることができないが、多過ぎると接着剤の接着特性等に影響を及ぼすことから、アクリル系可塑剤の重合体又は共重合体の1分子中に平均して1個以下であることが好ましい。
これらの高耐候性可塑剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
一方、低汚染性可塑剤としては、防汚効果に優れることから、ポリエーテル系可塑剤が好ましく、特に、ポリエチレングリコールや、ポリプロピレングリコール(PPG)等のポリアルキレングリコール系可塑剤が好ましく、とりわけPPGが好ましい。
このポリエーテル系可塑剤の数平均分子量は1000〜15000であることが好ましく、より好ましくは8000〜13000である。ポリエーテル系可塑剤の分子量が小さ過ぎると溶出固着してタイルが変色する問題があり、大き過ぎると接着剤から溶出し難く、タイル表面での洗浄作用が十分に発揮されなくなる。
これらの低汚染性可塑剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
ベース接着剤に対する可塑剤の配合量は、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との合計で、ベース接着剤100重量部に対し、50〜200重量部とすることが好ましい。可塑剤の配合量が少な過ぎると、可塑剤を配合したことによる作業性や接着性の改善効果やコストダウンを十分に図ることができない。ただし、可塑剤の配合量が多過ぎると、接着強度等の接着剤本来の特性が損なわれるおそれがある。
また、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との使用配合には特に制限はないが、高耐候性可塑剤が多く低汚染性可塑剤が少ないと、耐候性は優れる反面耐汚染性に劣るものとなり、逆に高耐候性可塑剤が少なく低汚染性可塑剤が多いと耐汚染性は良好なものとなるが耐候性に劣るものとなる。従って、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤の配合割合は、重量比で高耐候性可塑剤:低汚染性可塑剤=10:90〜90:10(ただし、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との合計で100とする)、とりわけ高耐候性可塑剤:低汚染性可塑剤=25:75〜75:25とすることが好ましい。
本発明のタイル用接着剤は、ベース接着剤と上記の可塑剤のほか、一般的なタイル用接着剤に配合される他の配合成分を含有していても良い。他の配合成分としては、酸化防止剤、難燃剤、充填剤、チクソ付与剤、防カビ剤、防藻剤等が挙げられる。
本発明のタイル壁は、このような本発明のタイル用接着剤によってタイルが壁面に張り付けられたものであり、また、本発明のタイル張り工法は、このような本発明のタイル用接着剤によって、タイルを壁面に張り付けることを特徴とする。
本発明のタイル用接着剤を用いたタイルの壁面への張り付けは、常法に従って、タイル用接着剤をタイル施工面及び/又はタイル裏面に塗布した後、タイルを施工面に押し付けて所定時間養生して接着剤を硬化させることにより行うことができる。
このような本発明のタイル用接着剤、タイル壁及びタイル張り工法は、可塑剤が溶出し易い空目地施工の場合に特に有効である。空目地とは、タイル同士の間の目地間隙に目地材を充填しない目地である。空目地としたタイル壁にあっては、雨水が空目地を通って接着剤に接触し易く、可塑剤が溶出し易い。また、このようにして可塑剤を含んだ雨水が空目地を通ってタイル前面側へ流れ出易い。そのため、空目地としたタイル壁のタイル用接着剤が本発明のタイル用接着剤である場合、タイル前面に低汚染性可塑剤が供給され易く、タイル壁の汚染が防止される。
また、本発明は、前述の通り、施工後の糊の残留でタイル汚染が起こり易い表紙張りタイルユニットの施工に有効である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
なお、以下の実施例及び比較例で用いたベース接着剤及び可塑剤の詳細は以下に示すとおりである。
<ベース接着剤>
変性シリコーン系接着剤
<可塑剤>
アクリル系可塑剤(平均分子量3000)
シリル化アクリル系可塑剤(平均分子量3000)
PPG(平均分子量8000)
実施例1〜8、比較例1〜3
ベース接着剤100重量部に対して、表1に示す可塑剤を全可塑剤配合量が100重量部となるように配合してタイル用接着剤を調製した。表1に、タイル用接着剤に配合した全可塑剤中の各可塑剤の重量割合(重量%)を示す。
このタイル用接着剤について、耐候性と耐汚染性を以下の方法で調べ、結果を表1に示した。
<耐候性試験方法>
調製されたタイル用接着剤を基材に塗布し、硬化後、メタルウェザーメータにて300時間の促進耐候性試験を行い、その後の変色の程度を以下の基準で評価した。
◎:殆ど変色がない。
○:わずかに変色があるが十分に実用レベルである。
△:劣化の問題がある。
×:実用に供し得ない。
<耐汚染性試験方法>
調製されたタイル用接着剤を用いてタイル施工を行い、形成されたタイル壁を屋外暴露で30日間放置した後、タイル面の汚染の状況を観察し、以下の基準で評価した。
◎:タイルの汚染は殆どなく、耐汚染性に非常に優れる。
○:タイルの汚染はわずかであり、十分な耐汚染性を有する。
△:タイルの汚染があり、耐汚染性が若干不足する。
×:タイルの汚染が顕著である。
Figure 2009221422
表1より次のことが明らかである。
アクリル系可塑剤のみを用いた場合には、耐候性は高いが耐汚染性が悪い(比較例1)。シリル化アクリル系可塑剤のみを用いた場合には、アクリル系可塑剤のみを用いた場合よりも耐汚染性は若干良くなるものの不十分である(比較例2)。PPGのみを用いた場合には、耐汚染性に優れるが耐候性が悪い(比較例3)。
これに対して、アクリル系可塑剤又はシリル化アクリル系可塑剤とPPGとを併用することにより、耐候性と耐汚染性がバランスよく良好なものとなる(実施例1〜8)。
なお、シリル化していないアクリル系可塑剤とPPGとの併用では、耐汚染性の改善が不十分であるが(実施例1〜4)、シリル化アクリル系可塑剤とPPGとの併用であれば、PPGを併用することによる耐候性の低下を抑えた上で、十分な耐汚染性を得ることができる(実施例4〜8)。

Claims (13)

  1. 可塑剤を含むタイル用接着剤において、
    該可塑剤として高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤とを含むことを特徴とするタイル用接着剤。
  2. 請求項1において、高耐候性可塑剤がアクリル系可塑剤であり、低汚染性可塑剤がポリエーテル系可塑剤であることを特徴とするタイル用接着剤。
  3. 請求項2において、アクリル系可塑剤がシリル化アクリル系可塑剤であることを特徴とするタイル用接着剤。
  4. 請求項2又は3において、ポリエーテル系可塑剤がポリアルキレングリコール系可塑剤であることを特徴とするタイル用接着剤。
  5. 請求項4において、ポリアルキレングリコール系可塑剤がポリプロピレングリコールであることを特徴とするタイル用接着剤。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、ベース接着剤が変性シリコーン系接着剤又はウレタン系接着剤であることを特徴とするタイル用接着剤。
  7. 請求項6において、ベース接着剤100重量部に対する可塑剤の配合量が50〜200重量部であることを特徴とするタイル用接着剤。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤の含有割合が、重量比で高耐候性可塑剤:低汚染性可塑剤=10:90〜90:10である(ただし、高耐候性可塑剤と低汚染性可塑剤との合計で100とする)ことを特徴とするタイル用接着剤。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項のタイル用接着剤によって、タイルが壁面に張り付けられているタイル壁。
  10. 請求項9において、タイル同士の間の目地が空目地であることを特徴とするタイル壁。
  11. 請求項1ないし8のいずれか1項のタイル用接着剤によってタイルを壁面に貼り付けることを特徴とするタイル張り工法。
  12. 請求項11において、空目地とすることを特徴とするタイル張り工法。
  13. 請求項11又は12において、表紙張りタイルユニットを用いてタイル張りすることを特徴とするタイル張り工法。
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JP2015040298A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 セメダイン株式会社 硬化性組成物、タイル連結材及び連結タイル

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