JP2009218441A - 多層回路基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ部品の周りの絶縁基材に亀裂が発生し難い多層回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板100において、基板厚さ方向(Z方向)における熱膨張率が絶縁基材1の熱膨張率とチップ部品3の熱膨張率の中間にある中間絶縁材5a、5bが、チップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)における側面に当接するようにして配置されてなる多層回路基板100とする。
【選択図】図1
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板100において、基板厚さ方向(Z方向)における熱膨張率が絶縁基材1の熱膨張率とチップ部品3の熱膨張率の中間にある中間絶縁材5a、5bが、チップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)における側面に当接するようにして配置されてなる多層回路基板100とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板およびその製造方法に関する。
熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板が、例えば特開2006−73763号公報(特許文献1)に開示されている。
図10は、上記従来の多層回路基板の一例を示す図で、図10(a)は、多層回路基板90を模式的に示した上面図である。また、図10(b)と図10(c)は、それぞれ、図10(a)における一点鎖線A−Aと二点鎖線B−Bの断面を実物の写真で示した図である。
図10に示す多層回路基板90は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板である。尚、図10(b)と図10(c)における符号2の部分は、銅からなる導体パターンであり、符号4の部分は、導電ペーストを焼結させた接続導体の部分である。
抵抗やコンデンサ等の電気回路素子を多層回路基板の絶縁基材1中に内蔵する場合には、上記のようなチップ部品3に限らず、薄膜や厚膜技術により形成して絶縁基材1中に埋め込むことも可能である。しかしながら、複数枚の樹脂フィルムを熱プレスにより一括して接着させる上記多層回路基板の製造においては、その抵抗値や容量値の形成範囲および形成精度から、前者のチップ部品3を該多層回路基板に内蔵させる場合が多い。
特開2006−73763号公報
図11は、図10の多層回路基板90について、チップ部品3の周りの絶縁基材1にかかる応力をシミュレートした結果の一例である。図11(a)は、1/4解析モデルの斜視図であり、図11(b)は、そのシミュレーション結果を等応力線で示した図である。尚、図11(a)中の破線は、絶縁基材1を構成する接着前の樹脂フィルムの境界を示している。
図11(b)に示すように、シミュレーション結果によれば、絶縁基材1におけるチップ部品3の厚さ方向の中央部付近に当接した部分が応力集中部となり、25〜30MPa程度の応力が発生する。実際に製造した多層回路基板90においても、特に30MPa程度の最大応力がかかるチップ部品3の長辺側の絶縁基材1においては、経時変化等で亀裂が発生し易い。
そこで本発明は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板およびその製造方法であって、チップ部品の周りの絶縁基材に亀裂が発生し難い多層回路基板およびその製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の多層回路基板は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板において、基板厚さ方向における熱膨張率が前記絶縁基材の熱膨張率と前記チップ部品の熱膨張率の中間にある中間絶縁材が、チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなることを特徴としている。
熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる従来の多層回路基板においては、複数枚の樹脂フィルムからなる絶縁基材とチップ部品とが、直接当接した構造となっている。該構造の従来の多層回路基板についてシミュレーションを行ったところ、絶縁基材におけるチップ部品の厚さ方向の中央部付近に当接した部分が応力集中部となり、25〜30MPa程度の応力が発生する。このため、実際に製造した従来の多層回路基板においても、特に30MPa程度の最大応力がかかるチップ部品の長辺側の絶縁基材においては、経時変化等で亀裂が発生し易い。
上記応力を分析した結果、以下の要因で上記応力が発生しているという結論に至った。すなわち、抵抗やコンデンサ等のチップ部品は、一般的に厚みが0.1mm以上あることが多く、またセラミック系の材料で構成されていることが多いため、線膨張率が10ppm以下と低い傾向がある。これに対して、上記多層回路基板の熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが相互に接着された絶縁基材は、基板面内の線膨張率を銅からなる導体パターンの線膨張率である17ppmと同程度に合わせているが、厚さ方向の線膨張率は、一般的に基板面内の線膨張率の数倍から数十倍ある場合が多い。このため、多層回路基板におけるチップ部品と絶縁基材の厚さ方向の線膨張率差で、絶縁基材におけるチップ部品の厚さ方向の中央部付近に当接した部分が応力集中部となり、25〜30MPa程度の応力が発生している。
そこで、請求項1に記載の多層回路基板においては、基板厚さ方向における熱膨張率が絶縁基材の熱膨張率とチップ部品の熱膨張率の中間にある中間絶縁材を、チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置している。これによって、チップ部品と絶縁基材の厚さ方向の線膨張率差を該中間絶縁材で緩和して、チップ部品の周りの絶縁基材にかかる応力を低減することができる。シミュレーションによれば、例えば上記線膨張率が10ppmのチップ部品に対して、線膨張率が17ppmの中間絶縁材を絶縁基材との間に介在させることで、チップ部品の周りの絶縁基材にかかる応力を13〜16MPa程度まで低減することができる。このため、実際に製造する該多層回路基板においても、経時変化等で亀裂が発生し難く、該多層回路基板は、高い信頼性を有した多層回路基板となっている。
以上のようにして、上記多層回路基板は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板であって、チップ部品の周りの絶縁基材に亀裂が発生し難い多層回路基板とすることができる。
上記多層回路基板において、請求項2に記載のように、前記チップ部品が、略直方体形状である場合には、前記中間絶縁材が、前記チップ部品の基板厚さ方向における4つの側面に当接するようにして配置されてなることが好ましい。特に、請求項3に記載のように、前記中間絶縁材が、前記チップ部品の基板厚さ方向における4つの側面を取り囲むようにして配置されてなる構成が好適である。これによって、チップ部品の周りの絶縁基材にかかる応力を、4つの側面の周りで均等に低減することができる。
上記多層回路基板においては、請求項4に記載のように、前記中間絶縁材が、前記チップ部品の側面における厚さ方向の中央部を含んだ1/3以上の厚さ領域に当接するようにして配置されてなることが好ましい。シミュレーションによれば、前述したチップ部品と絶縁基材の厚さ方向の線膨張率差で発生する応力は、チップ部品の厚さ方向の中央部付近が応力集中部となる。従って、上記のようにチップ部品の側面における厚さ方向の中央部を含んだ1/3以上の厚さ領域に当接するように中間絶縁材を配置することで、該中間絶縁材による応力低減効果を効果的に発揮させることができる。特に、請求項5に記載のように、前記中間絶縁材が、前記チップ部品の側面の全領域に当接するようにして配置されてなる構成とすると効果的である。
また、上記多層回路基板においては、請求項6に記載のように、基板面内における前記中間絶縁材の幅が、前記チップ部品の厚さの1/10以上であること好ましい。応力低減効果だけみれば上記中間絶縁材の幅は厚いほど望ましいが、シミュレーションによれば、中間絶縁材の幅を上記のようにチップ部品の厚さの1/10以上とすることで、顕著な応力低減効果を得ることができる。
上記多層回路基板は、特に、請求項7に記載のように構成することが好ましい。すなわち、上記多層回路基板において、前記樹脂フィルムを構成している繊維状分子が、該樹脂フィルムのフィルム面内において、前記繊維状分子の長軸方向を略平行にして並んで配列し、前記繊維状分子の長軸方向を平均した該樹脂フィルムの方向をMDとし、前記MDに垂直な該樹脂フィルムの方向をTDとしたとき、前記樹脂フィルムが、前記MDと前記TDとで線膨張率または強度に差がある異方性フィルムであり、前記樹脂フィルムのMDが基板厚さ方向となるようにして、前記樹脂フィルムが前記チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなり、前記樹脂フィルムが、前記中間絶縁材として利用されてなる構成とする。
熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる上記多層回路基板において、絶縁基材を構成する樹脂フィルムは、通常、ローラ等を用いたシート成形機で製造されたシート素材から切り出されて使用される。また、熱可塑性樹脂の微細組織は、一般的に、該熱可塑性樹脂の構成成分である繊維状分子の集合体となっている。このことから、上記シート素材では、繊維状分子がシート成形機におけるシート素材の流れる方向に長軸方向を略平行にして並んで配列するようになり、シート成形機においてシート素材の流れる方向(MD、Machine Direction)とシート素材の幅方向(TD、Traverse Direction)とで、上記繊維状分子の配向性を反映した異方性のあるシート素材となる。従って、該シート素材に対して任意の方向で切り出された多層回路基板の構成要素の樹脂フィルムにおいても、該樹脂フィルムのフィルム面内で、繊維状分子が長軸方向を略平行にして並んで配列しており、繊維状分子の長軸方向を平均した該樹脂フィルムの方向を上記MDとし、MDに垂直な該樹脂フィルムの方向を上記TDとして、該樹脂フィルムが一般的にMDとTDとで線膨張率や強度に方向差がある異方性フィルムとなる。尚、言うまでもなく、樹脂フィルム(シート素材)の厚さ方向ZDについても、線膨張率や強度は、MDおよびTDと異なる値となっている。該樹脂フィルムのMDとZDの線膨張率の実測例では、MDの線膨張率が約18ppmであったのに対し、ZDの線膨張率は約200ppmであった。また、該樹脂フィルムのMDとZDの引っ張り強度の実測例では、MDの引っ張り強度が約140MPaであったのに対し、ZDの引っ張り強度は20〜35MPaであった。
上記請求項7に記載の構成の多層回路基板においては、同じシート素材から絶縁基材を構成する樹脂フィルムと中間絶縁材として利用する樹脂フィルムを切り出すことができ、同じ材料であるため、熱可塑性樹脂からなる該樹脂フィルムを加熱加圧して相互に接着する場合にも、均質な接合部を形成することができる。また、中間絶縁材として上記方位関係を持たせて該樹脂フィルムを配置することで、前述した熱膨張差の緩和による応力低減効果を持たせることが可能である。さらには、中間絶縁材として上記方位関係を持たせた該樹脂フィルムの配置は、上記熱膨張差によって発生する応力を引っ張り強度の高いMDで受ける配置ともなっている。
以上のようにして、上記多層回路基板は、いずれも、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板であって、チップ部品の周りの絶縁基材に亀裂が発生し難い多層回路基板とすることができる。
請求項8〜11に記載の発明は、上記多層回路基板の製造方法に関する。
請求項8に記載の発明は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板において、基板厚さ方向における熱膨張率が前記絶縁基材の熱膨張率と前記チップ部品の熱膨張率の中間にある中間絶縁材が、チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなる多層回路基板の製造方法であって、前記チップ部品と前記中間絶縁材を挿入するための貫通孔が形成された前記樹脂フィルムを準備する樹脂フィルム準備工程と、前記樹脂フィルムを複数枚積層する樹脂フィルム積層工程と、前記貫通孔内に前記チップ部品と前記中間絶縁材を挿入配置するチップ部品配置工程と、前記積層した樹脂フィルムの積層体を両面から加圧しつつ加熱して、各樹脂フィルムを相互に接着して前記絶縁基材を形成すると共に、前記貫通孔内に挿入配置した前記チップ部品と前記中間絶縁材を前記絶縁基材中に埋め込む加熱加圧工程とを有してなることを特徴としている。
これによって、上記請求項1に記載の多層回路基板を安価に製造することができる。尚、これによって製造される多層回路基板の効果については上述したとおりであり、その説明は省略する。
特に請求項9に記載の製造方法によって請求項7に記載の多層回路基板を製造する場合には、例えば請求項10に記載のように、前記チップ部品配置工程において、前記中間絶縁材を前記貫通孔内に挿入配置するにあたって、前記貫通孔の上方または下方に配置された前記樹脂フィルムの一部を該貫通孔内に折り曲げるようにして挿入配置することで製造することができる。また、請求項11に記載のように、前記チップ部品配置工程において、前記中間絶縁材を前記貫通孔内に挿入配置するにあたって、前記樹脂フィルムのMDが前記チップ部品の基板厚さ方向となるように、該樹脂フィルムを前記チップ部品の側面に巻きつけた状態で、前記貫通孔内に挿入配置するようにしてもよい。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
図1(a),(b)は、それぞれ、本発明に係る多層回路基板の例を示した図で、多層回路基板100,101におけるチップ部品3の周りを拡大して示した模式的な部分断面斜視図である。図1(a),(b)における一点鎖線X−X,Y−Y,Z−Zは、チップ部品3の対称軸であり、図1(a),(b)は、多層回路基板100,101におけるチップ部品3の周りを断面XY,断面YZ,断面ZXで分割して示した1/8の図となっている。
また、図2は、図1(a)の多層回路基板100について、チップ部品3の周りの絶縁基材1にかかる応力をシミュレートした結果の一例である。図2(a)は、図1(a)に較べてより広範囲の領域まで含めた1/8解析モデルの斜視図であり、図2(b)は、チップ部品3の側面の周りにおいて、絶縁基材1にかかる応力のシミュレーション結果を等応力線で示した図である。
尚、図1と図2に示す多層回路基板100,101において、図10と図11に示した多層回路基板90と同様の部分については、同じ符号を付した。また、図2(a)中の破線は、絶縁基材1を構成する接着前の樹脂フィルムの境界を示している。
図1(a),(b)に示す多層回路基板100,101は、いずれも、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板である。図1(a),(b)の多層回路基板100,101では、いずれも、チップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)における側面に当接するようにして、中間絶縁材5a〜5cが配置されている。中間絶縁材5a〜5cは、基板厚さ方向(Z方向)における熱膨張率が絶縁基材1の熱膨張率とチップ部品3の熱膨張率の中間にある絶縁材である。図1(a),(b)の多層回路基板100,101のチップ部品3は略直方体形状であり、図1(a)の多層回路基板100では、中間絶縁材5a,5bが、チップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)における4つの側面に当接するようにして配置されている。特に、図1(b)の多層回路基板101では、中間絶縁材5cが、チップ部品3の基板厚さ方向における4つの側面を取り囲むようにして配置されている。
図10と図11に示したように、熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる従来の多層回路基板90においては、複数枚の樹脂フィルムからなる絶縁基材1とチップ部品3とが、直接当接した構造となっている。該構造の従来の多層回路基板90についてシミュレーションを行ったところ、図11に示したように、絶縁基材1におけるチップ部品3の厚さ方向の中央部付近に当接した部分が応力集中部となり、25〜30MPa程度の応力が発生していた。このため、実際に製造した従来の多層回路基板90においても、特に30MPa程度の最大応力がかかるチップ部品の長辺側の絶縁基材1においては、経時変化等で亀裂が発生し易い状態にあった。
そこで、多層回路基板90の図11に示す応力を分析した結果、以下の要因で上記応力が発生しているという結論に至った。すなわち、抵抗やコンデンサ等のチップ部品3は、一般的に厚みが0.1mm以上あることが多く、またセラミック系の材料で構成されていることが多いため、線膨張率が10ppm以下と低い傾向がある。これに対して、多層回路基板90の熱可塑性樹脂からなる複数枚の樹脂フィルムが相互に接着された絶縁基材1は、基板面内の線膨張率を銅からなる導体パターン2の線膨張率である17ppmと同程度に合わせているが、厚さ方向の線膨張率は、一般的に基板面内の線膨張率の数倍から数十倍ある場合が多い。このため、多層回路基板90におけるチップ部品3と絶縁基材1の厚さ方向の線膨張率差で、絶縁基材1におけるチップ部品3の厚さ方向の中央部付近に当接した部分が応力集中部となり、25〜30MPa程度の応力が発生していることが判明した。
このため、図1(a),(b)に示す多層回路基板100,101においては、基板厚さ方向(Z方向)における熱膨張率が絶縁基材1の熱膨張率とチップ部品3の熱膨張率の中間にある中間絶縁材5a〜5cを、チップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)における側面に当接するようにして配置している。これによって、チップ部品3と絶縁基材1の厚さ方向の線膨張率差を該中間絶縁材5a〜5cで緩和して、チップ部品3の周りの絶縁基材1にかかる応力を低減することができる。図2の多層回路基板100で例示したように、シミュレーションによれば、例えば上記線膨張率が10ppmのチップ部品3に対して、線膨張率が17ppm〜20ppmの中間絶縁材5a,5bを絶縁基材1との間に介在させることで、チップ部品3の周りの絶縁基材1にかかる応力を13〜16MPa程度まで低減することができる。このため、実際に製造する該多層回路基板100においても、経時変化等で亀裂が発生し難く、該多層回路基板100は、高い信頼性を有した多層回路基板となっている。
以上のようにして、図1(a),(b)に示す多層回路基板100,101は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板であって、チップ部品3の周りの絶縁基材1に亀裂が発生し難い多層回路基板とすることができる。
尚、図1(a),(b)の多層回路基板100,101では、中間絶縁材5a,5bが略直方体形状のチップ部品3における4つの側面に当接するように、あるいは中間絶縁材5cがチップ部品3の4つの側面を取り囲むようにして配置されていた。これによって、チップ部品3の周りの絶縁基材1にかかる応力を、4つの側面の周りで均等に低減することができる。しかしながらこれに限らず、例えば中間絶縁材をチップ部品3の対向する長辺側の2つの側面だけに配置するようにしてもよい。また、略直方体形状のチップ部品3に限らず、例えば円筒形状のチップ部品についても、基板厚さ方向における側面に当接するようにして中間絶縁材を配置しても、同様の応力低減効果を得ることができる。
また、図1(a),(b)の多層回路基板100,101では、中間絶縁材5a〜5cが、チップ部品3の側面の全領域に当接するようにして配置されていた。しかしながら、中間絶縁材は、必ずしもチップ部品3の側面の全領域に当接する必要はない。
図3は、別の多層回路基板の例を示した図で、多層回路基板102におけるチップ部品3の周りを拡大して示した模式的な部分断面斜視図である。図3も、図1(a),(b)と同様に、多層回路基板102におけるチップ部品3の周りを断面XY,断面YZ,断面ZXで分割して示した1/8の図となっている。
図3の多層回路基板102においては、中間絶縁材5dが、チップ部品3の側面における厚さ方向(Z方向)の中央部(断面XY)を含んだ1/3以上の厚さ領域に当接するようにして配置されている。言い換えれば、図3中に示したように、チップ部品3の高さ(厚さ)をhとし、中間絶縁材5dの高さをdとしたとき、中間絶縁材5dが、チップ部品3の中央部(断面XY)を含んでd≧h/3となるように配置されている。例えば、チップ部品3の高さhが300μmであれば、高さdが100μm以上の中間絶縁材5dを、チップ部品3の中央部(断面XY)を含むようにして、その側面に当接するように配置する。
図2(b)および図11(b)のシミュレーション結果に示したように、前述したチップ部品3と絶縁基材1の厚さ方向の線膨張率差で発生する応力は、チップ部品3の厚さ方向の中央部(断面XY)付近が応力集中部となる。このため、シミュレーションによれば、図3に示す多層回路基板102のように、中間絶縁材5dをチップ部品3の側面における厚さ方向の中央部を含んだ1/3以上の厚さ領域に当接するようにして配置するだけでも顕著な応力低減効果が得られる。
また、上記多層回路基板においては、基板面内における中間絶縁材の幅は、チップ部品の厚さの1/10以上であることが好ましい。すなわち、図3の多層回路基板102で例示したように、中間絶縁材5dの幅tは、チップ部品3の高さhに対して、t≧h/10であること好ましい。例えば、チップ部品3の高さが300μmであれば、中間絶縁材5dの幅tを30μm以上とする。応力低減効果だけみれば上記中間絶縁材の幅tは厚いほど望ましいが、シミュレーションによれば、中間絶縁材の幅tを上記のようにチップ部品の厚さの1/10以上とすることで、顕著な応力低減効果を得ることができる。
図4も、別の多層回路基板の例を示した図で、多層回路基板103におけるチップ部品3の周りを拡大して示した1/8の模式的な部分断面斜視図である。尚、図1と図3の多層回路基板100〜102では、絶縁基材1を構成する接着前の樹脂フィルムを明示していなかったが、図4の多層回路基板103では、絶縁基材1を構成する接着前の樹脂フィルム1a〜1dを明示し、その境界を破線で示している。
図4に示す多層回路基板103は、チップ部品3の側面に当接して配置され、基板厚さ方向において絶縁基材1とチップ部品3の中間の熱膨張率を有している中間絶縁材5e,5fとして、絶縁基材1を構成している樹脂フィルム1a〜1dと同じ樹脂フィルムを用いるものである。
最初に、図4に示す多層回路基板103の構成要素である樹脂フィルム1a〜1dについて、図5と図6を用いて、詳しく説明しておく。
図5は、樹脂フィルム1a〜1dの切り出し材料であるシート素材10を示す図で、図5(a)は、ロール状の先端が引き出されたシート素材10の外観を示す図であり、図5(b)は、シート素材10の微細構造を模式的に示した斜視図である。
また、図6(a)は、シート素材10からの樹脂フィルム1a〜1dの切り出し状態の一例を示した図であり、図6(b)は、樹脂フィルム1aの断面における繊維状分子FMの配向性を示した展開図である。尚、図6において符号H3で示した部分は、図4に示したチップ部品3と中間絶縁材5e,5fを挿入するための樹脂フィルム1a,1bに形成した貫通孔である。
図4の多層回路基板103において絶縁基材1を構成する樹脂フィルム1a〜1dは、通常、ローラ等を用いたシート成形機で製造された図5(a)に示すシート素材10から切り出されて使用される。また、熱可塑性樹脂の微細構造は、一般的に、該熱可塑性樹脂の構成成分である繊維状分子FMの集合体となっている。このことから、上記ローラ等を用いて製造されるシート素材10では、図5(b)に示すように、繊維状分子FMがシート成形機におけるシート素材10の流れる方向に長軸方向を略平行にして並んで配列するようになる。従って、ローラ等を用いて製造されたシート素材10は、シート成形機において該シート素材10の流れる方向(MD、Machine Direction)と該シート素材10の幅方向(TD、Traverse Direction)とで、上記繊維状分子FMの配向性を反映した異方性のあるシート素材となる。従って、該シート素材10に対して任意の方向で切り出された多層回路基板の構成要素の樹脂フィルムにおいても、該樹脂フィルムのフィルム面内で、繊維状分子FMが長軸方向を略平行にして並んで配列しており、繊維状分子FMの長軸方向を平均した該樹脂フィルムの方向を上記MDとし、MDに垂直な該樹脂フィルムの方向を上記TDとして、該樹脂フィルムが一般的にMDとTDとで線膨張率や強度に方向差がある異方性フィルムとなる。尚、言うまでもなく、樹脂フィルム(シート素材)の厚さ方向ZDについても、線膨張率または強度は、MDおよびTDと異なる値となっている。
具体的に、例えば図6の樹脂フィルム1a〜1dでは、繊維状分子FMが該樹脂フィルム1a〜1dの短辺方向にその長軸方向を略平行にして並んで配列している。このように、繊維状分子FMが長軸方向を略平行にして並んで配列した樹脂フィルム1a〜1dにおいては、該樹脂フィルム1a〜1dのフィルム面内における方向として、前述したように、繊維状分子FMの長軸方向を平均したMDと、該MDに垂直な方向のTDを定義できる。また、図6(b)に示すように、樹脂フィルム1a〜1dの断面として、MDで切断され断面内に繊維状分子FMの長軸方向が含まれるMD断面と、TDで切断され断面内で繊維状分子FMの長軸方向が垂直に交わるTD断面を定義することができる。従って、図6(b)からわかるように、樹脂フィルム1a,1bに形成されたチップ部品3と中間絶縁材5e,5fの貫通孔H3では、長辺側がMD断面となり、短辺側がTD断面となる。
樹脂フィルム1a〜1dのMDとZDの線膨張率の実測例では、MDの線膨張率が約18ppmであったのに対し、ZDの線膨張率は約200ppmであった。尚、TDの線膨張率は約20ppmであった。また、該樹脂フィルム1a〜1dのMDとZDの引っ張り強度の実測例では、MDの引っ張り強度が約140MPaであったのに対し、ZDの引っ張り強度は20MPa(TD断面)〜35MPa(MD断面)であった。
上記樹脂フィルム1a〜1dの異方性を利用して、図4の多層回路基板103では、中間絶縁材5e,5fとして樹脂フィルム1a〜1dと同じシート素材10から切り出された樹脂フィルムを利用し、該樹脂フィルムのMDが基板厚さ方向(Z方向)となるようにして、チップ部品3の側面に当接するようにして配置している。
図7(a),(b)に、図4に示した多層回路基板103と図11に示した従来の多層回路基板90について、チップ部品3の周りにおける各樹脂フィルムの配向性の違いを、該樹脂フィルムを構成している繊維状分子FMを使って比較して示した。
図4の多層回路基板103においては、同じシート素材10から絶縁基材1を構成する樹脂フィルム1a〜1dと中間絶縁材5e,5fとして利用する樹脂フィルムを切り出すことができ、同じ材料であるため、熱可塑性樹脂からなる該樹脂フィルムを加熱加圧して相互に接着する場合にも、均質な接合部を形成することができる。また、中間絶縁材5e,5fとして上記方位関係を持たせて該樹脂フィルムを配置することで、前述した熱膨張差の緩和による応力低減効果を持たせることが可能である。さらには、中間絶縁材5e,5fとして上記方位関係を持たせた該樹脂フィルムの配置は、上記熱膨張差によって発生する応力を引っ張り強度の高いMDで受ける配置ともなっている。
以上のようにして、上記した多層回路基板100〜103は、いずれも、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材1が形成され、該絶縁基材1中にチップ部品3が埋め込まれてなる多層回路基板であって、チップ部品の周りの絶縁基材1に亀裂が発生し難い多層回路基板とすることができる。
次に、図4の多層回路基板103を例にして、上記多層回路基板の製造方法について説明する。図8(a),(b)は、それぞれ、製造途中にある図4の多層回路基板103の各状態を示した模式的な部分断面斜視図である。
図4の多層回路基板103を製造するにあたっては、最初に、図6(a)に示したように、樹脂フィルム準備工程において、チップ部品3と中間絶縁材5e,5fを挿入するための貫通孔H3が形成された樹脂フィルム1a,1bを準備する。次に、図8(a)に示すように、樹脂フィルム積層工程において、準備した複数枚の樹脂フィルム1a,1bを積層する。次に、図8(b)に示すように、チップ部品配置工程において、貫通孔H3内にチップ部品3と中間絶縁材5e,5fを挿入配置する。次に、図8(b)の積層体に樹脂フィルム1c,1dを積層した後、最後の加熱加圧工程において、積層した樹脂フィルム1a〜1dの積層体を両面から加圧しつつ加熱して、各樹脂フィルム1a〜1dを相互に接着して絶縁基材1を形成すると共に、貫通孔H3内に挿入配置したチップ部品3と中間絶縁材5e,5fを絶縁基材1中に埋め込む。これによって、図4の多層回路基板103を製造することができる。
上記多層回路基板の製造方法は、樹脂フィルム1a〜1d同士の接着やチップ部品3と中間絶縁材5e,5fの埋め込みを一度の加熱加圧により一括して行うことができるため、該多層回路基板を安価に製造することができる。
尚、上記した多層回路基板の製造方法において、中間絶縁材を所定の貫通孔内に挿入配置するにあたっては、種々の方法が可能である。例えば、図8(b)のチップ部品配置工程において、中間絶縁材となる樹脂フィルムのMDがチップ部品3の基板厚さ方向(Z方向)となるように、該樹脂フィルムをチップ部品3の側面に巻きつけた状態で、所定の貫通孔内に挿入配置するようにしてもよい。これによれば、図1(b)に示した多層回路基板101と同様の多層回路基板を製造することができる。また、例えば所定の貫通孔内にチップ部品3を挿入配置した状態で、中間絶縁材となる材料を流し込むようにして挿入配置することも可能である。
図9は、図4に示した多層回路基板103と同様の多層回路基板104について、そのの製造方法を示した図である。図9(a),(b)は、それぞれ、製造途中にある多層回路基板104の各状態を示した模式的な部分断面斜視図である。
図9(a),(b)に示した多層回路基板104の製造方法では、チップ部品配置工程において、積層された樹脂フィルム1e〜1iの貫通孔H4内に中間絶縁材5g、5hを挿入配置するにあたって、貫通孔H4の上方または下方に配置された樹脂フィルム1h,1iの一部をチップ部品3で貫通孔H4内に折り曲げるようにして挿入配置している。これによって、樹脂フィルム1h,1iの折り曲げ部分のMDが基板厚さ方向(Z方向)となり、これが中間絶縁材5g、5hとして利用された多層回路基板104を製造することができる。
以上のようにして、上記多層回路基板およびその製造方法は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板およびその製造方法であって、チップ部品の周りの絶縁基材に亀裂が発生し難い多層回路基板およびその製造方法となっている。
90,100〜104 多層回路基板
1 絶縁基材
1a〜1i 樹脂フィルム
3 チップ部品
5a〜5g 中間絶縁材
10 シート素材
FM 繊維状分子
H3,H4 貫通孔
1 絶縁基材
1a〜1i 樹脂フィルム
3 チップ部品
5a〜5g 中間絶縁材
10 シート素材
FM 繊維状分子
H3,H4 貫通孔
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板において、
基板厚さ方向における熱膨張率が前記絶縁基材の熱膨張率と前記チップ部品の熱膨張率の中間にある中間絶縁材が、チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなることを特徴とする多層回路基板。 - 前記チップ部品が、略直方体形状であり、
前記中間絶縁材が、前記チップ部品の基板厚さ方向における4つの側面に当接するようにして配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の多層回路基板。 - 前記中間絶縁材が、前記チップ部品の基板厚さ方向における4つの側面を取り囲むようにして配置されてなることを特徴とする請求項2に記載の多層回路基板。
- 前記中間絶縁材が、前記チップ部品の側面における厚さ方向の中央部を含んだ1/3以上の厚さ領域に当接するようにして配置されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに一項に記載の多層回路基板。
- 前記中間絶縁材が、前記チップ部品の側面の全領域に当接するようにして配置されてなることを特徴とする請求項4に記載の多層回路基板。
- 基板面内における前記中間絶縁材の幅が、前記チップ部品の厚さの1/10以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに一項に記載の多層回路基板。
- 前記樹脂フィルムを構成している繊維状分子が、該樹脂フィルムのフィルム面内において、前記繊維状分子の長軸方向を略平行にして並んで配列し、
前記繊維状分子の長軸方向を平均した該樹脂フィルムの方向をMDとし、前記MDに垂直な該樹脂フィルムの方向をTDとしたとき、
前記樹脂フィルムが、前記MDと前記TDとで線膨張率または強度に差がある異方性フィルムであり、
前記樹脂フィルムのMDが基板厚さ方向となるようにして、前記樹脂フィルムが前記チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなり、
前記樹脂フィルムが、前記中間絶縁材として利用されてなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに一項に記載の多層回路基板。 - 熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムが相互に接着されて絶縁基材が形成され、該絶縁基材中にチップ部品が埋め込まれてなる多層回路基板において、
基板厚さ方向における熱膨張率が前記絶縁基材の熱膨張率と前記チップ部品の熱膨張率の中間にある中間絶縁材が、チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなる多層回路基板の製造方法であって、
前記チップ部品と前記中間絶縁材を挿入するための貫通孔が形成された前記樹脂フィルムを準備する樹脂フィルム準備工程と、
前記樹脂フィルムを複数枚積層する樹脂フィルム積層工程と、
前記貫通孔内に前記チップ部品と前記中間絶縁材を挿入配置するチップ部品配置工程と、
前記積層した樹脂フィルムの積層体を両面から加圧しつつ加熱して、各樹脂フィルムを相互に接着して前記絶縁基材を形成すると共に、前記貫通孔内に挿入配置した前記チップ部品と前記中間絶縁材を前記絶縁基材中に埋め込む加熱加圧工程とを有してなることを特徴とする多層回路基板の製造方法。 - 前記樹脂フィルムを構成している繊維状分子が、該樹脂フィルムのフィルム面内において、前記繊維状分子の長軸方向を略平行にして並んで配列し、
前記繊維状分子の長軸方向を平均した該樹脂フィルムの方向をMDとし、前記MDに垂直な該樹脂フィルムの方向をTDとしたとき、
前記樹脂フィルムが、前記MDと前記TDとで線膨張率または強度に差がある異方性フィルムであり、
前記多層回路基板が、
前記樹脂フィルムのMDが基板厚さ方向となるようにして、前記樹脂フィルムが前記チップ部品の基板厚さ方向における側面に当接するようにして配置されてなり、
前記樹脂フィルムが、前記中間絶縁材として利用されてなる多層回路基板であることを特徴とする請求項8に記載の多層回路基板の製造方法。 - 前記チップ部品配置工程において、前記中間絶縁材を前記貫通孔内に挿入配置するにあたって、
前記貫通孔の上方または下方に配置された前記樹脂フィルムの一部を該貫通孔内に折り曲げるようにして挿入配置することを特徴とする請求項9に記載の多層回路基板の製造方法。 - 前記チップ部品配置工程において、前記中間絶縁材を前記貫通孔内に挿入配置するにあたって、
前記樹脂フィルムのMDが前記チップ部品の基板厚さ方向となるように、該樹脂フィルムを前記チップ部品の側面に巻きつけた状態で、前記貫通孔内に挿入配置することを特徴とする請求項9に記載の多層回路基板の製造方法。
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WO2012137626A1 (ja) * | 2011-04-01 | 2012-10-11 | 株式会社村田製作所 | 部品内蔵樹脂基板およびその製造方法 |
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-
2008
- 2008-03-11 JP JP2008061740A patent/JP2009218441A/ja active Pending
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