JP2009216128A - 油圧制御装置 - Google Patents

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勇介 大形
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Abstract

【課題】ライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備えない油圧制御装置において、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図る。
【解決手段】油圧制御装置は、各部の油圧の元圧となるライン圧PLを調圧するプライマリレギュレータバルブ203と、プライマリレギュレータバルブ203にライン圧PLを調整するためのパイロット圧を調整して出力するセレクトレデューシングバルブ205を備える。セレクトレデューシングバルブ205が出力するパイロット圧は、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧とリニアソレノイド(SLS)202の制御油圧とON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧とに応じて調整される。ON−OFFソレノイド(SL1)204の開状態と閉状態とを切り換えることで、ライン圧PLの急速な変更が可能になる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用動力伝達装置の油圧制御装置に関する。
車両に搭載される動力伝達装置として、油圧によりベルトを挟圧して動力を伝達するとともにベルト掛かり径を変更して変速比を変化させるベルト式無段変速機、車両の走行に際して動力伝達経路を成立させるために係合させられる油圧式の走行用摩擦係合要素(例えば前進用クラッチなど)などを備えるものが知られている。
このような車両用動力伝達装置の油圧制御装置には、各種の制御弁やそれを制御する電磁弁などが多数設けられる。例えば、各部の油圧の元圧(制御元圧)となるライン圧を調圧するライン圧制御弁や、その元圧となるライン圧を調圧して、ベルト式無段変速機の変速比を制御する変速油圧をベルト式無段変速機の駆動側プーリ(プライマリプーリ)へ供給する変速油圧制御弁、同じく元圧となるライン圧を調圧して、ベルト式無段変速機のベルト挟圧を制御する挟圧油圧をベルト式無段変速機の従動側プーリ(セカンダリプーリ)へ供給する挟圧油圧制御弁、走行用摩擦係合要素に供給する油圧を当該走行用摩擦係合要素の係合過渡状態または完全係合状態に応じて切り換え可能な摩擦係合要素供給油圧切換弁(ガレージ制御弁)などが設けられている。また、それらの各制御弁を制御するためのリニア電磁弁やON−OFF電磁弁、デューティ電磁弁などのような電磁弁が設けられている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、ライン圧を制御するための専用のリニア電磁弁を設けず、既存のリニア電磁弁を利用してライン圧を制御する構成の油圧制御装置が示されている。具体的には、プライマリプーリへの供給油圧を制御するリニア電磁弁と、セカンダリプーリへの供給油圧を制御するリニア電磁弁とによって、ライン圧の制御が行われる。この場合、2つの電磁弁の出力油圧のうち、高いほうの出力油圧に応じてライン圧が調整される。また、各リニア電磁弁の出力油圧に応じて、プライマリプーリの供給油圧(変速油圧)およびセカンダリプーリの供給油圧(挟圧油圧)が調整される。そして、ライン圧は、プライマリプーリの供給油圧およびセカンダリプーリの供給油圧のうち、高いほうの油圧よりも所定の余裕代(余裕圧)だけ高く設定されるようになっている(例えば図4参照)。
特開平11−247981号公報
ところで、オイルポンプの駆動損失を低減して燃費の改善などを図るには、油圧制御装置において、ライン圧を必要最小限に抑えることが好ましい。このため、上述したようなライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備えない油圧制御装置においては、上記の余裕圧をできるだけ小さく抑えることが必要になる。
しかし、そのようにライン圧を低く設定したとすれば、急変速やクラッチの急係合を行う場合などにはライン圧が不足する状況に陥る可能性がある。例えば、マニュアルモードでの走行時等に急変速を行う場合などに、ライン圧を即座に高めることができないといった問題点がある。
したがって、従来のライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備えない油圧制御装置では、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることが困難であった。
本発明は、そのような点に着目してなされたものであり、ライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備えない油圧制御装置において、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、油圧によりベルトを挟圧して動力を伝達するとともにベルト掛かり径を変更して変速比を変化させるベルト式無段変速機を備えた車両用動力伝達装置の油圧制御装置において、上記ベルト式無段変速機の駆動側プーリへ供給する油圧を出力する第1制御弁と、この第1制御弁によって駆動側プーリの供給油圧を調整するための制御油圧を出力する第1リニア電磁弁と、上記ベルト式無段変速機の従動側プーリへ供給する油圧を出力する第2制御弁と、この第2制御弁によって従動側プーリの供給油圧を調整するための制御油圧を出力する第2リニア電磁弁と、上記第1制御弁の出力油圧と第2リニア電磁弁の制御油圧とに応じて、あるいは、上記第2制御弁の出力油圧と第1リニア電磁弁の制御油圧とに応じて各部の油圧の元圧となるライン圧を調整するライン圧調整手段とを備え、上記ライン圧調整手段には、ON−OFF電磁弁またはデューティ電磁弁の制御油圧がパイロットされていることを特徴とする。
上記構成の油圧制御装置は、ライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備えておらず、第1制御弁の出力油圧と第2リニア電磁弁の制御油圧とに応じて(あるいは、上記第2制御弁の出力油圧と第1リニア電磁弁の制御油圧とに応じて)ライン圧制御を行うように構成されている。ON−OFF電磁弁(またはデューティ電磁弁)の閉状態と開状態の切り換えによって、ライン圧調整手段にパイロットされる油圧が変更されるため、ライン圧調整手段によるライン圧の変更を迅速に行うことが可能になる。この場合、ライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備える構成に比べてコストダウンを図ることができる。
そして、例えば、このような電磁弁としてノーマルオープンタイプのON−OFF電磁弁を用いる場合、通常走行時には、ON−OFF電磁弁に通電せず開状態としておくことで、ライン圧を低く抑えることが可能になる。これにより、オイルポンプの駆動損失を低減することができ、燃費の改善を図ることができる。一方、マニュアルモードでの走行時等に急変速を行う場合などには、高い変速速度が要求される。この場合、ON−OFF電磁弁に通電し閉状態とすることで、ライン圧の増加を迅速に行うことができる。つまり、ON−OFF電磁弁の制御油圧に相当する分だけ、ライン圧を即座に高めることができ、ライン圧が不足する状況を回避することができる。したがって、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることができる。
本発明において、ON−OFF電磁弁またはデューティ電磁弁として、既存の電磁弁を利用することが好ましい。この構成によれば、一層のコストダウンを図ることが可能になる。
ここで、既存の電磁弁として、例えば、車両の走行に際して動力伝達経路を成立させるために係合させられる油圧式の走行用摩擦係合要素に供給する油圧を、当該走行用摩擦係合要素の係合過渡状態と完全係合状態とに応じて切り換える電磁弁を利用することが可能である。
本発明によれば、ライン圧制御用の専用のリニア電磁弁を備える構成に比べてコストダウンを図ることができる。しかも、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
−第1実施形態−
図1は、第1実施形態に係る車両の概略構成図である。
図1に例示する車両は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両であって、走行用動力源であるエンジン(内燃機関)1、流体伝動装置としてのトルクコンバータ2、前後進切換装置3、ベルト式無段変速機(CVT)4、減速歯車装置5、差動歯車装置6、および、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)8を備えている。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフト11は、トルクコンバータ2に連結されており、エンジン1の出力が、トルクコンバータ2から前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4、および、減速歯車装置5を介して差動歯車装置6に伝達され、左右の駆動輪(図示せず)へ分配される。このような車両において、上記トルクコンバータ2、前後進切換装置3、ベルト式無段変速機4などによって動力伝達装置が構成されている。
エンジン1は、例えば多気筒ガソリンエンジンである。エンジン1に吸入される吸入空気量は、電子制御式のスロットルバルブ12により調整される。スロットルバルブ12は運転者のアクセルペダル操作とは独立してスロットル開度を電子的に制御することが可能であり、その開度(スロットル開度)は、スロットル開度センサ102によって検出される。また、エンジン1の冷却水温は、水温センサ103によって検出される。
スロットルバルブ12のスロットル開度は、ECU8によって駆動制御される。具体的には、エンジン回転数センサ101によって検出されるエンジン回転数Ne、および、運転者のアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度Acc)等のエンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットルバルブ12のスロットル開度を制御している。より詳細には、スロットル開度センサ102を用いてスロットルバルブ12の実際のスロットル開度を検出し、その実スロットル開度が、上記目標吸気量が得られるスロットル開度(目標スロットル開度)に一致するようにスロットルバルブ12のスロットルモータ13をフィードバック制御している。
トルクコンバータ2は、入力側のポンプインペラ21、出力側のタービンランナ22、および、トルク増幅機能を発現するステータ23を備えており、ポンプインペラ21とタービンランナ22との間で流体(フルード)を介して動力伝達を行う。ポンプインペラ21は、エンジン1のクランクシャフト11に連結されている。タービンランナ22は、タービンシャフト27を介して前後進切換装置3に連結されている。
トルクコンバータ2には、このトルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチ24が設けられている。ロックアップクラッチ24は、その係合圧を制御することにより、言い換えれば、係合側油室25内の油圧と解放側油室26内の油圧との差圧(ロックアップ差圧)を制御することにより、完全係合・半係合(スリップ状態での係合)または解放される。
ロックアップクラッチ24を完全係合させることにより、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが一体回転する。また、ロックアップクラッチ24を所定のスリップ状態(半係合状態)で係合させることにより、駆動時には所定のスリップ量でタービンランナ22がポンプインペラ21に追随して回転する。一方、ロックアップ差圧を負に設定することによりロックアップクラッチ24は解放状態となる。
そして、トルクコンバータ2には、ポンプインペラ21に連結して駆動される機械式のオイルポンプ(油圧発生源)7が設けられている。
前後進切換装置3は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構30、前進用クラッチC1、および、後進用ブレーキB1を備えている。
遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トルクコンバータ2のタービンシャフト27に一体的に連結されており、キャリヤ33は、ベルト式無段変速機4の入力軸40に一体的に連結されている。また、これらキャリヤ33とサンギヤ31とは、前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ32は、後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。
前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は、後述する油圧制御回路20によって係合・解放される油圧式の走行用摩擦係合要素である。前進用クラッチC1が係合され、後進用ブレーキB1が解放されることにより、前後進切換装置3が一体回転状態となって前進用動力伝達経路が成立(達成)し、この状態で、前進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。
一方、後進用ブレーキB1が係合され、前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置3によって後進用動力伝達経路が成立(達成)する。この状態で、入力軸40は、タービンシャフト27に対して逆方向へ回転し、この後進方向の駆動力がベルト式無段変速機4側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1がともに解放されると、前後進切換装置3は、動力伝達を遮断するニュートラル(遮断状態)になる。
ベルト式無段変速機4は、入力側のプライマリプーリ41、出力側のセカンダリプーリ42、および、これらプライマリプーリ41とセカンダリプーリ42とに巻き掛けられた金属製のベルト43を備えている。
プライマリプーリ41は、有効径が可変な可変プーリであって、入力軸40に固定された固定シーブ41aと、入力軸40に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ41bによって構成されている。セカンダリプーリ42も同様に、有効径が可変な可変プーリであって、出力軸44に固定された固定シーブ42aと、出力軸44に軸方向のみの摺動が可能な状態で配設された可動シーブ42bによって構成されている。
プライマリプーリ41の可動シーブ41b側には、固定シーブ41aと可動シーブ41bとの間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ41cが配置されている。また、セカンダリプーリ42の可動シーブ42b側にも同様に、固定シーブ42aと可動シーブ42bとの間のV溝幅を変更するための油圧アクチュエータ42cが配置されている。
このようなベルト式無段変速機4において、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの油圧(変速油圧)を制御することにより、プライマリプーリ41およびセカンダリプーリ42のV溝幅が変化してベルト43の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=プライマリプーリ回転数(入力軸回転数)Nin/セカンダリプーリ回転数(出力軸回転数)Nout)が連続的に変化する。また、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの油圧(挟圧油圧)は、ベルト滑りが生じない所定の挟圧力でベルト43が挟圧されるように制御される。これらの制御は、ECU8および油圧制御回路20によって実行される。
油圧制御回路20は、図1に示すように、ベルト式無段変速機4のプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの油圧を制御する変速油圧制御部20a、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの油圧を制御する挟圧油圧制御部20b、各部の油圧の元圧(制御元圧)となるライン圧PLを制御するライン圧制御部20c、ロックアップクラッチ24の係合・解放を制御するロックアップクラッチ制御部20d、走行用摩擦係合要素(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)の係合・解放を制御するガレージ制御部20e、および、マニュアルバルブ20fによって構成されている。油圧制御回路20を構成する、リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202、ON−OFFソレノイド(SL1)204、および、ロックアップ係合圧制御用のデューティソレノイド(DSU)207には、ECU8からの制御信号が供給される。
次に、ECU8について、図2を参照して説明する。図2に示すように、ECU8は、CPU81、ROM82、RAM83、バックアップRAM84などを備えている。
ROM82には、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU81は、ROM82に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM83は、CPU81での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM84は、エンジン1の停止時などにその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU81、ROM82、RAM83、および、バックアップRAM84は、双方向性バス87を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース85および出力インターフェース86に接続されている。
入力インターフェース85には、車両の動作状態(あるいは走行状態)を検出するために各種のセンサが接続されている。具体的に、入力インターフェース85には、エンジン回転数センサ101、スロットル開度センサ102、水温センサ103、タービン回転数センサ104、プライマリプーリ回転数センサ105、セカンダリプーリ回転数センサ106、アクセル開度センサ107、CVT油温センサ108、ブレーキペダルセンサ109、および、シフトレバー9のレバーポジション(操作位置)を検出するレバーポジションセンサ110が接続されている。そして、ECU8へは、上記各種のセンサの出力信号、つまり、エンジン1の回転数(エンジン回転数)Ne、スロットルバルブ12のスロットル開度θth、エンジン1の冷却水温Tw、タービンシャフト27の回転数(タービン回転数)Nt、プライマリプーリ回転数(入力軸回転数)Nin、セカンダリプーリ回転数(出力軸回転数)Nout、アクセルペダルの操作量(アクセル関度)Acc、油圧制御回路20の油温(CVT油温Thc)、常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無(ブレーキON・OFF)、および、シフトレバー9のレバーポジション(操作位置)を表す信号が供給される。
出力インターフェース86には、スロットルモータ13、燃料噴射装置14、点火装置15、および、油圧制御回路20が接続されている。
ここで、ECU8に供給される信号のうち、タービン回転数Ntは、前後進切換装置3の前進用クラッチC1が係合する前進走行時にはプライマリプーリ回転数(入力軸回転数)Ninと一致し、セカンダリプーリ回転数(出力軸回転数)Noutは車速Vに対応する。また、アクセル開度Accは運転者の出力要求量を表している。
また、シフトレバー9は、駐車のためのパーキング位置「P」、後進走行のためのリバース位置「R」、動力伝達を遮断するニュートラル位置「N」、前進走行のためのドライ
ブ位置「D」、いわゆるマニュアルモードで前進走行を行うときにベルト式無段変速機4の変速比γを手動操作で増減するためのマニュアル位置「M」などの各位置に選択的に操作されるようになっている。マニュアル位置「M」には、変速比γを増減するためのダウンシフト位置やアップシフト位置、あるいは、変速範囲の上限(変速比γが小さい側)が異なる複数の変速レンジを選択できる複数のレンジ位置等が備えられている。レバーポジションセンサ110は、例えば、パーキング位置「P」、リバース位置「R」、ニュートラル位置「N」、ドライブ位置「D」、マニュアル位置「M」やアップシフト位置、ダウンシフト位置、あるいはレンジ位置等へシフトレバー9が操作されたことを検出する複数のON・OFFスイッチ等を備えている。
そして、ECU8は、上記各種のセンサの出力信号などに基づいて、エンジン1の出力制御、ベルト式無段変速機4のプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの供給油圧(変速油圧)およびセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの供給油圧(挟圧油圧)の調圧制御、ライン圧PLの調圧制御、走行用摩擦係合要素(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)の係合・解放制御、ロックアップクラッチ24の係合・解放制御などの各種制御を実行する。
次に、油圧制御回路20のうち、変速油圧制御部20a、挟圧油圧制御部20b、ライン圧制御部20cに関連する部分について、図3を参照して説明する。なお、この図3に示す油圧制御回路は、全体の油圧制御回路20の一部である。
図3に示す油圧制御回路は、オイルポンプ7、リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202、ON−OFFソレノイド(SL1)204、モジュレータバルブ206、変速油圧コントロールバルブ301、挟圧油圧コントロールバルブ303を含み、さらに、ライン圧調整手段としてのプライマリレギュレータバルブ203およびセレクトレデューシングバルブ205を含む構成となっている。
図3に示すように、オイルポンプ7が発生した油圧はプライマリレギュレータバルブ203により調圧されてライン圧PLが生成される。プライマリレギュレータバルブ203には、軸方向に移動可能なスプール231が設けられている。スプール231の一端側(図3の下端側)にはスプリング232が圧縮状態で配置されているとともに、その一端側に制御油圧ポート235が形成されている。制御油圧ポート235にはセレクトレデューシングバルブ205が接続されており、そのセレクトレデューシングバルブ205の出力する油圧が制御油圧ポート235に印加される。そして、プライマリレギュレータバルブ203は、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧をパイロット圧として作動し、ライン圧PLを調圧する。セレクトレデューシングバルブ205の詳細については後述する。
プライマリレギュレータバルブ203により調圧されたライン圧PLは、変速油圧コントロールバルブ301、挟圧油圧コントロールバルブ303、モジュレータバルブ206に供給される。モジュレータバルブ206は、プライマリレギュレータバルブ203により調圧されたライン圧PLをそれよりも低い一定の油圧(モジュレータ油圧)に調圧する調圧弁である。モジュレータバルブ206が出力するモジュレータ油圧は、リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202、ON−OFFソレノイド(SL1)204、セレクトレデューシングバルブ205に供給される。
リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202は、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブである。リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202は、ECU8から送信されたデューティ信号(デューティ値)によって決まる電流値に応じて制御油圧(出力油圧)を出力する。リニアソレノイド(
SLP)201が出力する制御油圧は、変速油圧コントロールバルブ301に供給される。リニアソレノイド(SLS)202が出力する制御油圧は、挟圧油圧コントロールバルブ303、セレクトレデューシングバルブ205に供給される。なお、リニアソレノイド(SLP)201、リニアソレノイド(SLS)202を、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブとしてもよい。
ON−OFFソレノイド(SL1)204は、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブである。ON−OFFソレノイド(SL1)204は、非通電時には制御油圧をセレクトレデューシングバルブ205に出力する開状態に切り換えられ、通電時には制御油圧を出力しない閉状態に切り換えられるように構成されている。なお、ON−OFFソレノイド(SL1)204を、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブとしてもよい。
図3に示すように、ベルト式無段変速機4のプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cには、変速油圧コントロールバルブ301が接続されている。
変速油圧コントロールバルブ301には、軸方向に移動可能なスプール311が設けられている。スプール311の一端側(図3の下端側)にはスプリング312が圧縮状態で配置されているとともに、その一端側に制御油圧ポート315が形成されている。制御油圧ポート315には上述したリニアソレノイド(SLP)201が接続されており、そのリニアソレノイド(SLP)201が出力する制御油圧が制御油圧ポート315に印加される。
また、変速油圧コントロールバルブ301には、ライン圧PLが供給される入力ポート313、および、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cとセレクトレデューシングバルブ205とに接続(連通)される出力ポート314が形成されている。
変速油圧コントロールバルブ301は、リニアソレノイド(SLP)201が出力する制御油圧をパイロット圧としてライン圧PLを調圧制御してプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに供給する。これにより、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに供給される油圧が制御され、ベルト式無段変速機4の変速比γが制御される。
具体的には、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに所定の油圧が供給されている状態から、リニアソレノイド(SLP)201が出力する制御油圧が増大すると、スプール311が図3の上側に移動する。これにより、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに供給される油圧が増大し、プライマリプーリ41のV溝幅が狭くなって変速比γが小さくなる(アップシフト)。
一方、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに所定の油圧が供給されている状態から、リニアソレノイド(SLP)201が出力する制御油圧が低下すると、スプール311が図3の下側に移動する。これにより、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cに供給される油圧が低下し、プライマリプーリ41のV溝幅が広くなって変速比γが大きくなる(ダウンシフト)。
この場合、例えば、ECU8のROM82に予め記憶された変速マップから実際の車速Vおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて設定される目標入力軸回転数と、実際の入力軸回転数Ninとが一致するように、それらの回転数差(偏差)に応じてベルト式無段変速機4の変速比γが変更される。変速マップは、変速条件を示すもので、例えば、アクセル開度Accをパラメータとして車速Vとベルト式無段変速機4の目標入力回転数である目標入力軸回転数との関係である。
図3に示すように、ベルト式無段変速機4のセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cには、挟圧油圧コントロールバルブ303が接続されている。挟圧油圧コントロールバルブ303は、上述した変速油圧コントロールバルブ301と同様の構成となっており、その詳しい説明は省略する。
この挟圧油圧コントロールバルブ303の制御油圧ポート335には上述したリニアソレノイド(SLS)202が接続されており、そのリニアソレノイド(SLS)202が出力する制御油圧が制御油圧ポート335に印加される。そして、挟圧油圧コントロールバルブ303は、リニアソレノイド(SLS)202が出力する制御油圧をパイロット圧としてライン圧PLを調圧制御してセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに供給する。これにより、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに供給される油圧が制御され、ベルト式無段変速機4のベルト挟圧力が制御される。
具体的には、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに所定の油圧が供給されている状態から、リニアソレノイド(SLS)202が出力する制御油圧が増大すると、スプール331が図3の上側に移動する。これにより、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに供給される油圧が増大し、ベルト挟圧力が増大する。
一方、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに所定の油圧が供給されている状態から、リニアソレノイド(SLS)202が出力する制御油圧が低下すると、スプール331が図3の下側に移動する。これにより、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cに供給される油圧が低下し、ベルト挟圧力が低下する。
この場合、例えば、ECU8のROM82に予め記憶された挟圧力マップから実際の変速比γおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて設定される必要な目標ベルト挟圧が得られるようにセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの挟圧油圧が調圧され、この挟圧油圧に応じてベルト式無段変速機4のベルト挟圧力が変更される。挟圧力マップは、アクセル開度Accをパラメータとして変速比γと目標ベルト挟圧との関係であり、ベルト滑りが生じないように予め実験的により求められる関係である。
ここで、プライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの供給油圧(変速油圧)およびセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの供給油圧(挟圧油圧)は、元圧となるライン圧PLを調圧して得られるので、ライン圧PLは少なくとも変速油圧および挟圧油圧以上であることが必要である。このため、ベルト式無段変速機4の変速比γおよび挟圧力の制御を行うのに必要とされる目標変速油圧および目標挟圧油圧以上のライン圧PLが得られるように、オイルポンプ7を駆動する必要がある。この場合、必要とされる目標変速油圧および目標挟圧油圧は、例えば図4に示すように設定される。この図4は、入力軸回転数Ninおよび入力トルクを一定とした条件下で、ベルト式無段変速機4の変速比γに応じて必要とされる目標変速油圧および目標挟圧油圧の設定値の変化の一例を示している。図中の破線は目標変速油圧L2の変化を示し、一点鎖線L3は目標挟圧油圧の変化を示している。
変速比γがγ1よりも低い増速側(図中左側)では、目標挟圧油圧に比べ目標変速油圧が高く設定され、その差は増速度が高くなるほど大きくなる。一方、変速比γがγ1よりも高い減速側(図中右側)では、目標変速油圧に比べ目標挟圧油圧が高く設定され、その差は減速度が高くなるほど大きくなる。つまり、目標変速油圧および目標挟圧油圧の設定値は変速比γの変化にともなって(上記変速比γ1を切換点として)逆転する。
そして、ライン圧PLは、図中の実線L1で示すように、目標変速油圧および目標挟圧
油圧のうち、高いほうの油圧よりも所定の余裕圧だけ高く設定される。この場合、オイルポンプ7の駆動損失を抑制するには、余裕圧をできるだけ小さく設定することが好ましい。具体的には、変速比γがγ1よりも高い場合、ライン圧PLを目標挟圧油圧に比べ僅かだけ高く設定し、また、変速比γがγ1よりも低い場合、ライン圧PLを目標変速油圧に比べ僅かだけ高く設定することが好ましい。
次に、セレクトレデューシングバルブ205について説明する。
セレクトレデューシングバルブ205は、ライン圧PLを調整するためのパイロット圧を調整してプライマリレギュレータバルブ203に供給するものである。セレクトレデューシングバルブ205には、軸方向に移動可能な第1スプール251および第2スプール252が軸方向に沿って並んで設けられている。下側の第2スプール252の一端側(図3の下端側)にはスプリング253が圧縮状態で配置されており、第1スプール251および第2スプール252を挟んでスプリング253とは反対側の端部に、第1制御油圧ポート254が形成されている。第1制御油圧ポート254には上述した変速油圧コントロールバルブ301の出力ポート314が接続(連通)されており、その変速油圧コントロールバルブ301によって調圧された油圧が第1制御油圧ポート254に印加される。
セレクトレデューシングバルブ205には、第1スプール251および第2スプール252の間の空間に油圧が供給されるように、第2制御油圧ポート255が形成されている。第2制御油圧ポート255には上述したリニアソレノイド(SLS)202が接続されており、そのリニアソレノイド(SLS)202の出力する制御油圧が第2制御油圧ポート255に印加される。また、セレクトレデューシングバルブ205には、スプリング253が配置される一端側の端部に、第3制御油圧ポート256が形成されている。第3制御油圧ポート256には上述したON−OFFソレノイド(SL1)204が接続されており、そのON−OFFソレノイド(SL1)204の出力する制御油圧が第3制御油圧ポート256に印加される。
セレクトレデューシングバルブ205には、スプリング253が配置される一端側の端部に、フィードバックポート257が形成されている。また、セレクトレデューシングバルブ205には、モジュレータバルブ206に接続される入力ポート258、プライマリレギュレータバルブ203の制御油圧ポート235に接続(連通)される出力ポート259が形成されている。
セレクトレデューシングバルブ205は、第1制御油圧ポート254から導入される変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧と、第2制御油圧ポート255から導入されるリニアソレノイド(SLS)202の制御油圧と、第3制御油圧ポート256から導入されるON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧とをパイロット圧として作動する。
ここで、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧の調整には、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧の第1スプール251へ作用する力およびリニアソレノイド(SLS)202の制御油圧の第2スプール252へ作用する力のうち、大きいほうの力が寄与する。具体的には、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧の第1スプール251へ作用する力が大きい場合、図3の右半分に示すように、第1スプール251と第2スプール252が接触した状態で一体的に上下に移動する。そして、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧に応じて出力ポート259からの出力油圧が調整される。
一方、リニアソレノイド(SLS)202の制御油圧の第2スプール252へ作用する力が大きい場合、図3の左半分に示すように、第1スプール251と第2スプール252
とが離間した状態で、第2スプール252が上下に移動する。そして、リニアソレノイド(SLS)202の制御油圧に応じて出力ポート259からの出力油圧が調整される。
また、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧は、開状態(非通電時)のときだけ第2スプール252に作用し、閉状態(通電時)のときには作用しない。つまり、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧は、出力ポート259からプライマリレギュレータバルブ203に出力する油圧の調整には開状態のときだけ寄与し、閉状態のときには寄与しないようになっている。
このため、開状態のとき、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧の第2スプール252へ作用する力およびスプリング253の弾性力との合成力と、上記の大きいほうの力とのバランスによって、第1スプール251、第2スプール252が上下に摺動する。これにより、入力ポート258に入力されるモジュレータバルブ206からの油圧(モジュレータ油圧)が調整され、出力ポート259から出力される。
一方、閉状態のとき、スプリング253の弾性力と、上記の大きいほうの力とのバランスによって、第1スプール251、第2スプール252が上下に摺動する。これにより、入力ポート258に入力されるモジュレータ油圧が調整され、出力ポート259から出力される。
そして、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧をパイロット圧としてプライマリレギュレータバルブ203が作動してライン圧PLが調整される。
ここで、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧およびリニアソレノイド(SLS)202の制御油圧が変化しなければ、ON−OFFソレノイド(SL1)204が閉状態のときには、開状態のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧が第2スプール252に作用しなくなる分だけ、第1スプール251、第2スプール252が下方に移動し、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧が高くなる。そして、プライマリレギュレータバルブ203によって調整されるライン圧PLが高くなる。
逆に、ON−OFFソレノイド(SL1)204が開状態のときには、閉状態のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧が第2スプール252に作用する分だけ、第1スプール251、第2スプール252が上方に移動し、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧が低くなる。そして、プライマリレギュレータバルブ203によって調整されるライン圧PLが低くなる。
これにより、ON−OFFソレノイド(SL1)204を閉状態と開状態との間で切り換えることによって、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧を、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧に相当する分だけ変更することができる。また、その切り換えにより、ライン圧PLをON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧に相当する分だけ増減することができる。
この実施形態では、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧やリニアソレノイド(SLS)202の制御油圧を変更しなくても、ON−OFFソレノイド(SL1)204の閉状態と開状態の切り換えによって、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧の変更を迅速に行うことが可能になる。これにより、ライン圧PLの変更を迅速に行うことが可能になる。したがって、ライン圧PLを制御するための専用のリニアソレノイドバルブを設けなくても、ライン圧PLの変更を応答性よく行うことができる。つまり、ON−OFFソレノイド(SL1)204を設け、その開状態と閉状態とを切り換えるだけ
で、ライン圧PLの変更を応答性よく行うことができる。そして、専用のリニアソレノイドバルブを設ける場合に比べてコストダウンを図ることができる。
ここで、通常走行時には、ON−OFFソレノイド(SL1)204に通電せず開状態としておくことで、ライン圧PLを低く抑えることが可能になる。例えば、図4の実線L1で示すように、ライン圧PLを目標変速油圧および目標挟圧油圧のうち高いほうの油圧よりも僅かだけ高く設定することで、ライン圧PLを低く抑えることが可能になる。これにより、オイルポンプ7の駆動損失を低減することができ、燃費の改善を図ることができる。一方、マニュアルモードでの走行時等に急変速を行う場合などには、高い変速速度が要求される。この場合、ON−OFFソレノイド(SL1)204に通電し閉状態とすることで、ライン圧PLの増加を迅速に行うことができる。例えば、図4の矢印で示すように、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧に相当する油圧X1だけ、ライン圧PLを即座に高めることができ、ライン圧PLが不足する状況を回避することができる。したがって、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることができる。
(変形例)
上記実施形態では、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧をセレクトレデューシングバルブ205へ供給する例を挙げたが、ON−OFFソレノイドの制御油圧を、セレクトレデューシングバルブにではなく、プライマリレギュレータバルブへパイロット圧として直接供給する構成としてもよい。この場合、プライマリレギュレータバルブを、例えば、図5に示すような構成とすればよい。なお、図5には、プライマリレギュレータバルブ203’とON−OFFソレノイド(SL1)204’だけを示している。
図5に示すプライマリレギュレータバルブ203’は、図3に示すプライマリレギュレータバルブ203に、第2制御油圧ポート236を追加した構成となっている。この第2制御油圧ポート236は、スプール231を挟んで制御油圧ポート235とは反対側の端部(図5の上端部)に形成されている。第2制御油圧ポート236にはON−OFFソレノイド(SL1)204’が接続されており、そのON−OFFソレノイド(SL1)204’の制御油圧が第2制御油圧ポート236に印加される。ON−OFFソレノイド(SL1)204’は、図3に示すON−OFFソレノイド(SL1)204と同様のノーマルオープンタイプのソレノイドバルブとなっている。
プライマリレギュレータバルブ203’は、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧とON−OFFソレノイド(SL1)204’の制御油圧とをパイロット圧として作動し、ライン圧PLを調整する。この構成では、セレクトレデューシングバルブ205の出力油圧が変化しなければ、ON−OFFソレノイド(SL1)204’が閉状態(通電時)のときには、開状態(非通電時)のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)204’の制御油圧がスプール231に作用しなくなる分だけ、スプール231が上方に移動し、プライマリレギュレータバルブ203’によって調整されるライン圧PLが高くなる。逆に、ON−OFFソレノイド(SL1)204’が開状態(非通電時)のときには、閉状態(通電時)のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)204’の制御油圧がスプール231に作用する分だけ、スプール231が下方に移動し、プライマリレギュレータバルブ203’によって調整されるライン圧PLが低くなる。これにより、ON−OFFソレノイド(SL1)204’を閉状態と開状態との間で切り換えることによって、ライン圧PLをON−OFFソレノイド(SL1)204’の制御油圧に相当する分だけ増減することができる。
以上では、セレクトレデューシングバルブ205が、変速油圧コントロールバルブ301の出力油圧と、リニアソレノイド(SLS)202の制御油圧と、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧とをパイロット圧として作動する例を挙げたが、セレク
トレデューシングバルブが、挟圧油圧コントロールバルブ303の出力油圧と、リニアソレノイド(SLP)201の制御油圧と、ON−OFFソレノイド(SL1)204の制御油圧とをパイロット圧として作動する構成としてもよい。この場合、セレクトレデューシングバルブの出力油圧の調整には、挟圧油圧コントロールバルブ303の出力油圧の第1スプールへ作用する力およびリニアソレノイド(SLP)201の制御油圧の第2スプールへ作用する力のうち、大きいほうの力が寄与する構成とすればよい。
以上では、ON−OFFソレノイドをノーマルオープンタイプとした例を挙げたが、ノーマルオープンタイプのON−OFFソレノイドの代わりに、ノーマルクローズタイプのON−OFFソレノイドを用いる構成としてもよい。ここで、消費電力の観点からON−OFFソレノイドへの通電によりライン圧PLを低下させる構成よりも、ON−OFFソレノイドへの通電によりライン圧PLを増加させる構成のほうが好ましい。つまり、通常時には、ON−OFFソレノイドへの通電を行わず、ライン圧PLを低く設定しておき、急変速時などのときだけ、ON−OFFソレノイドへの通電を行ってライン圧PLを増加させる構成が好ましい。このため、ノーマルクローズタイプのON−OFFソレノイドを用いる場合、ON−OFFソレノイドの通電時にライン圧PLが高く調整される側にON−OFFソレノイドの制御油圧をパイロットする構成とすればよい。
以上では、ライン圧調整手段としてのプライマリレギュレータバルブ203およびセレクトレデューシングバルブ205が別々のバルブで構成されている例を挙げたが、両者を一体のバルブとして構成してもよい。この場合、例えば、プライマリレギュレータバルブを、セレクトレデューシングバルブの機能、具体的には、供給される2つの油圧のうち一方を選択してライン圧の調整に寄与させる機能を備えさせた構成としてもよい。
以上では、ON−OFFソレノイドによりライン圧PLを変更する例を挙げたが、ON−OFFソレノイドの代わりに、デューティソレノイドを用いる構成としてもよい。この場合にも、ライン圧PLを制御するための専用のリニアソレノイドバルブを設ける場合に比べてコストダウンを図ることができる。
−第2実施形態−
上記第1実施形態では、ON−OFFソレノイド(SL1)204を設けてライン圧PLを変更する例を挙げたが、第2実施形態では、既存のON−OFFソレノイドを利用してライン圧PLを変更する例について説明する。
図6は、第2実施形態に係る車両の概略構成図である。
図6に例示する車両は、ECU508および油圧制御回路520の構成が図1に示す車両とは異なっており、それ以外の構成は図1に示す車両と同様となっている。このため、同様の構成の部分については同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
油圧制御回路520は、図6に示すように、ベルト式無段変速機4のプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの油圧を制御する変速油圧制御部520a、セカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの油圧を制御する挟圧油圧制御部520b、各部の油圧の元圧となるライン圧PLを制御するライン圧制御部520c、ロックアップクラッチ24の係合・解放を制御するロックアップクラッチ制御部520d、走行用摩擦係合要素(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)の係合・解放を制御するガレージ制御部520e、および、マニュアルバルブ20fによって構成されている。油圧制御回路520を構成する、リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602、デューティソレノイド(DSU)603、ON−OFFソレノイド(SL1)604には、ECU508からの制御信号が供給される。
ECU508は、図7に示すように、CPU581、ROM582、RAM583、バックアップRAM584などを備えており、図2に示すECU8の構成とほぼ同様となっている。CPU581、ROM582、RAM583、および、バックアップRAM584は、双方向性バス587を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース585および出力インターフェース586に接続されている。
入力インターフェース585には、図2に示すECU8の入力インターフェース85と同様に、各種のセンサ101〜110が接続されている。また、出力インターフェース586には、図2に示すECU8の出力インターフェース86と同様に、スロットルモータ13、燃料噴射装置14、点火装置15、および、油圧制御回路520が接続されている。
ECU508は、上記各種のセンサの出力信号などに基づいて、エンジン1の出力制御、ベルト式無段変速機4のプライマリプーリ41の油圧アクチュエータ41cの供給油圧(変速油圧)およびセカンダリプーリ42の油圧アクチュエータ42cの供給油圧(挟圧油圧)の調圧制御、ライン圧PLの調圧制御、走行用摩擦係合要素(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)の係合・解放制御、ロックアップクラッチ24の係合・解放制御などの各種制御を実行する。
次に、油圧制御回路520のうち、変速油圧制御部520a、挟圧油圧制御部520b、ライン圧制御部520c、ロックアップクラッチ制御部520d、ガレージ制御部520eに関連する部分について、図8を参照して説明する。なお、この図8に示す油圧制御回路は、全体の油圧制御回路520の一部である。
図8に示す油圧制御回路は、オイルポンプ7、マニュアルバルブ20f、リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602、デューティソレノイド(DSU)603、ON−OFFソレノイド(SL1)604、第1モジュレータバルブ606、第2モジュレータバルブ607、変速油圧コントロールバルブ701、挟圧油圧コントロールバルブ703、クラッチアプライコントロールバルブ801、クラッチ圧コントロールバルブ803、ロックアップコントロールバルブ805を含み、さらに、ライン圧調整手段としてのプライマリレギュレータバルブ605およびセレクトレデューシングバルブ608を含む構成となっている。
図8に示すように、オイルポンプ7が発生した油圧はプライマリレギュレータバルブ605により調圧されてライン圧PLが生成される。そして、プライマリレギュレータバルブ605により調圧されたライン圧PLは、第1モジュレータバルブ606、変速油圧コントロールバルブ701、挟圧油圧コントロールバルブ703に供給される。
第1モジュレータバルブ606は、プライマリレギュレータバルブ605により調圧されたライン圧PLをそれよりも低い一定の油圧(第1モジュレータ油圧PM1)に調圧する調圧弁である。第1モジュレータバルブ606が出力する第1モジュレータ油圧PM1は、リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602、第2モジュレータバルブ607、セレクトレデューシングバルブ608に供給され、また、クラッチアプライコントロールバルブ801を介してマニュアルバルブ20f、ロックアップコントロールバルブ805に供給される。
第2モジュレータバルブ607は、第1モジュレータバルブ606により調圧された第1モジュレータ油圧PM1をそれよりも低い一定の油圧(第2モジュレータ油圧PM2)に調圧する調圧弁である。第2モジュレータバルブ607が出力する第2モジュレータ油
圧PM2は、デューティソレノイド(DSU)603、ON−OFFソレノイド(SL1)604に供給され、また、クラッチアプライコントロールバルブ801を介してセレクトレデューシングバルブ608に供給される。
リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602は、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブである。リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602は、ECU508から送信されたデューティ信号(デューティ値)によって決まる電流値に応じて制御油圧(出力油圧)を出力する。リニアソレノイド(SLP)601が出力する制御油圧は、変速油圧コントロールバルブ701に供給される。リニアソレノイド(SLS)602が出力する制御油圧は、セレクトレデューシングバルブ608、挟圧油圧コントロールバルブ703、クラッチ圧コントロールバルブ803に供給される。なお、リニアソレノイド(SLP)601、リニアソレノイド(SLS)602を、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブとしてもよい。
デューティソレノイド(DSU)603は、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブである。デューティソレノイド(DSU)603は、ECU508から送信されたデューティ信号(デューティ値)によって決まる電流値に応じて制御油圧(出力油圧)を出力する。デューティソレノイド(DSU)603が出力する制御油圧は、ロックアップコントロールバルブ805に供給され、また、このロックアップコントロールバルブ805を介してクラッチアプライコントロールバルブ801に供給される。なお、デューティソレノイド(DSU)603を、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブとしてもよい。
ON−OFFソレノイド(SL1)604は、ノーマルオープンタイプのソレノイドバルブである。ON−OFFソレノイド(SL1)604は、非通電時には制御油圧をクラッチアプライコントロールバルブ801に出力する開状態に切り換えられ、通電時には制御油圧を出力しない閉状態に切り換えられるように構成されている。なお、ON−OFFソレノイド(SL1)604を、ノーマルクローズタイプのソレノイドバルブとしてもよい。
図8に示すように、変速油圧コントロールバルブ701および挟圧油圧コントロールバルブ703は、上記第1実施形態の変速油圧コントロールバルブ301および挟圧油圧コントロールバルブ303とほぼ同様の構成となっている。
図8に示すように、ロックアップクラッチ24の係合側油室25および解放側油室26には、ロックアップコントロールバルブ805が接続されている。
ロックアップコントロールバルブ805は、ロックアップクラッチ24の係合・解放を制御するものである。具体的には、ロックアップコントロールバルブ805は、ロックアップ差圧(=係合側油室25の油圧−解放側油室26の油圧)を制御することによって、ロックアップクラッチ24の係合・解放を制御するように構成されている。
ロックアップコントロールバルブ805には、軸方向へ移動可能なスプール851が設けられている。スプール851の一端側(図8の下端側)にはスプリング852が圧縮状態で配置されており、このスプール851を挟んでスプリング852とは反対側の端部に、制御油圧ポート855が形成されている。また、スプリング852が配置されている一端側には、バックアップポート856とフィードバックポート857とが形成されている。制御油圧ポート855には、上述したデューティソレノイド(DSU)603が接続されており、そのデューティソレノイド(DSU)603が出力する制御油圧が制御油圧ポート855に印加される。また、ロックアップコントロールバルブ805には、入力ポート861,862と、出力ポート865と、入出力ポート863,864,867と、ド
レーンポート866,868とが形成されている。
入力ポート861,862は、プライマリレギュレータバルブ605に接続された図示しないセカンダリレギュレータバルブにそれぞれ接続される。そして、入力ポート861,862から、セカンダリレギュレータバルブによって調圧されたセカンダリ油圧PSECが入力されるようになっている。
入出力ポート863は、ロックアップクラッチ24の係合側油室25に接続(連通)される。入出力ポート864は、ロックアップクラッチ24の解放側油室26に接続(連通)される。入出力ポート867は、クラッチアプライコントロールバルブ801の第2制御油圧ポート816に接続(連通)される。また、バックアップポート856は、クラッチアプライコントロールバルブ801の入出力ポート827に接続(連通)されている。
ロックアップコントロールバルブ805によるロックアップクラッチ24の係合・解放制御は、次のようにして行われる。
デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が制御油圧ポート855に導入されると、ロックアップコントロールバルブ805は、その制御油圧に応じてスプール851がスプリング852の弾性力に抗して下方に移動した状態(ON状態)となる。この場合、上記制御油圧を高くするほど、スプール851が下方に移動する。図8の右半分には、スプール851が最大限下方に移動した状態を示している。この図8の右半分に示す状態では、入力ポート861と入出力ポート863、入出力ポート864とドレーンポート866、制御油圧ポート855と入出力ポート867がそれぞれ連通される。このとき、ロックアップクラッチ24は完全係合状態になっている。
ロックアップコントロールバルブ805がON状態のとき、スプール851は、制御油圧ポート855に導入されるデューティソレノイド(DSU)603の制御油圧および入出力ポート864に導入される油圧(解放側油室26の油圧)のスプール851に作用する合成力と、フィードバックポート857に導入される油圧(係合側油室25の油圧)のスプール851に作用する力およびスプリング852の弾性力の合成力とのバランスにより上下に摺動する。ここで、ロックアップクラッチ24はロックアップ差圧に応じて係合・解放制御される。ロックアップ差圧の制御は、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧を制御することによって行われ、このロックアップ差圧に応じてロックアップクラッチ24の係合度合い(クラッチ容量)を連続的に変化させることが可能になっている。
より詳細には、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧を高くするほど、ロックアップ差圧が大きくなり、ロックアップクラッチ24の係合度合いが大きくなる。この場合、上記セカンダリレギュレータバルブからの作動油が、入力ポート861、入出力ポート863を介してロックアップクラッチ24の係合側油室25に供給される。一方、解放側油室26の作動油が、入出力ポート864、ドレーンポート866を介して排出される。そして、ロックアップ差圧が所定値以上になると、ロックアップクラッチ24は上述した完全係合に至る。
逆に、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧を低くするほど、ロックアップ差圧が小さくなり、ロックアップクラッチ24の係合度合いが小さくなる。この場合、上記セカンダリレギュレータバルブからの作動油が、入力ポート862、入出力ポート864を介して解放側油室26に供給される。一方、係合側油室25の作動油が、入出力ポート863、出力ポート865を介して出力される。そして、ロックアップ差圧が負の値になると、ロックアップクラッチ24は解放状態となる。
そして、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧の制御油圧ポート855への供給が停止されると、ロックアップコントロールバルブ805は、図8の左半分に示すように、スプール851がスプリング852の弾性力によって上方へ移動して原位置に保持された状態(OFF状態)となる。このOFF状態では、入力ポート862と入出力ポート864、入出力ポート863と出力ポート865、入出力ポート867とドレーンポート868がそれぞれ連通される。このとき、ロックアップクラッチ24は解放状態となっている。
また、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合過渡位置に保持されている場合には、上述した第1モジュレータバルブ606により調圧された第1モジュレータ油圧PM1がバックアップポート856に導入されるため、上述のようなロックアップクラッチ24の係合・解放制御は行われず、ロックアップクラッチ24を強制的に解放状態とする制御が行われる。
図8に示すように、前後進切換装置3の前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1の各油圧サーボ3C,3Bには、マニュアルバルブ20fが接続されている。
マニュアルバルブ20fは、シフトレバー9の操作にしたがって前後進切換装置3の前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1の各油圧サーボ3C,3Bへの油圧供給を切り換える切換弁である。マニュアルバルブ20fは、シフトレバー9のパーキング位置「P」、リバース位置「R」、ニュートラル位置「N」、ドライブ位置「D」などの各シフト位置に対応して切り換えられる。
マニュアルバルブ20fが、シフトレバー9のパーキング位置「P」およびニュートラル位置「N」に対応して切り換えられている場合、前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cおよび後進用ブレーキB1の油圧サーボ3Bへは油圧は供給されない。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1の各油圧サーボ3C,3Bの油圧は、マニュアルバルブ20fを介してドレーンされる。これにより、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1がともに解放される。
マニュアルバルブ20fが、シフトレバー9のリバース位置「R」に対応して切り換えられている場合、入力ポート211および出力ポート213が連通され、後進用ブレーキB1の油圧サーボ3Bへ油圧が供給される。一方、前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cの油圧は、マニュアルバルブ20fを介してドレーンされる。これにより、後進用ブレーキB1が係合されるとともに、前進用クラッチC1が解放される。
マニュアルバルブ20fが、シフトレバー9のドライブ位置「D」に対応して切り換えられている場合、入力ポート211および出力ポート212が連通され、前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cへ油圧が供給される。一方、後進用ブレーキB1の油圧サーボ3Bの油圧は、マニュアルバルブ20fを介してドレーンされる。これにより、前進用クラッチC1が係合されるとともに、後進用ブレーキB1が解放される。
図8に示すように、マニュアルバルブ20fには、摩擦係合要素供給油圧切換弁であるクラッチアプライコントロールバルブ801が接続されている。
クラッチアプライコントロールバルブ801は、前後進切換装置3の走行用摩擦係合要素(前進用クラッチC1、後進用ブレーキB1)への供給油圧を、走行用摩擦係合要素の係合過渡状態(係合過渡時)と完全係合状態(係合時)とに対応して切り換え可能な切換弁である。例えば、車両発進時などにシフトレバー9がパーキング位置「P」やニュート
ラル位置「N」などの非走行位置からドライブ位置「D」などの走行位置へ操作された際には、このクラッチアプライコントロールバルブ401の切り換えにより、上述したマニュアルバルブ20fを介して前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cへ供給される油圧が、係合過渡時に対応する係合過渡油圧と、完全係合時に対応する係合保持油圧とに切り換えられる。また同様に、シフトレバー9がリバース位置「R」に操作された際にも、このクラッチアプライコントロールバルブ401の切り換えにより、マニュアルバルブ20fを介して後進用ブレーキB1の油圧サーボ3Bへ供給される油圧が、係合過渡時に対応する係合過渡油圧と、完全係合時に対応する係合保持油圧とに切り換えられる。なお、以下では、クラッチアプライコントロールバルブ801により、前進用クラッチC1へ供給される油圧を切り換える場合について代表して説明し、後進用クラッチB1へ供給される油圧を切り換える場合についての説明を省略する。
クラッチアプライコントロールバルブ801は、前進用クラッチC1の係合過渡時には、図8の右半分に示す係合過渡位置に切り換えられ、前進用クラッチC1の係合時(完全係合時)には、図8の左半分に示す係合位置に切り換えられるように構成されている。
具体的に、クラッチアプライコントロールバルブ801には、軸方向へ移動可能なスプール811が設けられている。スプール811の一端側(図8の下端側)にはスプリング812が圧縮状態で配置されており、このスプール811を挟んでスプリング812とは反対側の端部に、第1制御油圧ポート815および第2制御油圧ポート816が形成されている。また、スプリング812が配置されている上記の一端側には、ドレーンポート817,818が形成されている。
第1制御油圧ポート815には、上述したON−OFFソレノイド(SL1)604が接続されており、そのON−OFFソレノイド(SL1)604が出力する制御油圧が第1制御油圧ポート815に印加される。第2制御油圧ポート816には、ロックアップコントロールバルブ805の入出力ポート867が接続(連通)されている。デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が高くなり、ロックアップコントロールバルブ805の制御油圧ポート855と入出力ポート867が連通すると、そのデューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が第2制御油圧ポート816に印加されるようになる。
また、クラッチアプライコントロールバルブ801には、入力ポート822,823,824と、出力ポート825,826と、入出力ポート827とが形成されている。入力ポート822は、上述した第2モジュレータバルブ607に接続される。入力ポート823は、クラッチ圧コントロールバルブ803に接続される。入力ポート824は、上述した第1モジュレータバルブ606に接続される。また、出力ポート825は、セレクトレデューシングバルブ608の第3制御油圧ポート686に接続(連通)される。出力ポート826は、マニュアルバルブ20fの入力ポート211に接続(連通)される。入出力ポート827は、ロックアップコントロールバルブ805のバックアップポート856に接続(連通)される。
クラッチアプライコントロールバルブ801の切り換えは、ON−OFFソレノイド(SL1)604とデューティソレノイド(DSU)603とによって行われる。
ON−OFFソレノイド(SL1)604が開状態のとき、ロックアップコントロールバルブ805の状態に関係なく、クラッチアプライコントロールバルブ801はスプリング812が圧縮された状態にある係合位置に保持される。これに対し、ON−OFFソレノイド(SL1)604が閉状態のとき、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧に応じて、クラッチアプライコントロールバルブ801は係合位置またはスプリング812が取付状態にある係合過渡位置に切り換えられる。
詳細には、第1制御油圧ポート815に導入されるON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧は、開状態(非通電時)のときだけスプール811に作用し、閉状態(通電時)のときには作用しない。ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧のスプール811への作用面積(受圧面積)は、図8の上側へ向けて作用する作用面積と、下側へ向けて作用する作用面積とで異なっている。つまり、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧のスプール811への作用面積は、スプリング812の弾性力の作用方向と同じ方向への作用面積と、逆の方向への作用面積とで異なっている。この場合、スプリング812の弾性力の作用方向と同じ方向への作用面積に比べ、逆の方向への作用面積のほうが大きく設定されている。
このため、ON−OFFソレノイド(SL1)604が開状態のとき、その制御油圧が第1制御油圧ポート815に入力されると、クラッチアプライコントロールバルブ801は係合位置に切り換えられる。このとき、第1制御油圧ポート815と出力ポート825、入力ポート824と出力ポート826、入出力ポート827とドレーンポート818がそれぞれ連通する。第1制御油圧ポート815と出力ポート825の連通により、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧がセレクトレデューシングバルブ608の第3制御油圧ポート686に供給されるようになる。入力ポート824と出力ポート826の連通により、第1モジュレータバルブ606によって調圧された第1モジュレータ油圧PM1が前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cへ供給されるようになる。
これに対し、ON−OFFソレノイド(SL1)604が閉状態のとき、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が小さく、ロックアップコントロールバルブ805の制御油圧ポート855と入出力ポート867が遮断されている間は、クラッチアプライコントロールバルブ801は係合過渡位置に切り換えられる。一方、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が大きくなり、ロックアップコントロールバルブ805の制御油圧ポート855と入出力ポート867が連通すると、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧が第2制御油圧ポート816に導入され、クラッチアプライコントロールバルブ801は係合位置に切り換えられる。
クラッチアプライコントロールバルブ801が係合過渡位置に切り換えられると、入力ポート822と出力ポート825、入力ポート823と出力ポート826、入力ポート824と入出力ポート827がそれぞれ連通する。入力ポート822と出力ポート825の連通により、第2モジュレータバルブ607によって調圧された第2モジュレータ油圧PM2がセレクトレデューシングバルブ608の第3制御油圧ポート686に供給されるようになる。入力ポート823と出力ポート826の連通により、クラッチ圧コントロールバルブ803によって調圧された油圧が前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cへ供給されるようになる。入力ポート824と入出力ポート827により、第1モジュレータバルブ606によって調圧された第1モジュレータ油圧PM1が、ロックアップコントロールバルブ805のバックアップポート856に導入される。
図8に示すように、クラッチアプライコントロールバルブ801には、クラッチ圧コントロールバルブ803が接続されている。クラッチ圧コントロールバルブ803は、リニアソレノイド(SLS)602が出力する制御油圧をパイロット圧として前進用クラッチC1への係合過渡油圧を調圧する調圧弁である。
クラッチ圧コントロールバルブ803には、軸方向に移動可能なスプール831が設けられている。スプール831の一端側(図8の上端側)にはスプリング832が圧縮状態で配置されているとともに、このスプール831を挟んでスプリング832とは反対側の端部に、制御油圧ポート835が形成されている。制御油圧ポート835には上述したリ
ニアソレノイド(SLS)602が接続されており、そのリニアソレノイド(SLS)602が出力する制御油圧が制御油圧ポート835に印加される。
また、クラッチ圧コントロールバルブ803には、第1モジュレータバルブ606の出力する第1モジュレータ油圧PM1が供給される入力ポート833、および、クラッチアプライコントロールバルブ801の入力ポート824に接続(連通)される出力ポート834が形成されている。
クラッチ圧コントロールバルブ803の出力ポート834から出力された油圧は、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合過渡位置に切り換えられているとき、マニュアルバルブ20fを介して前進用クラッチC1の油圧サーボ3Cに供給される。言い換えれば、前進用クラッチC1の係合過渡時に前進用クラッチC1へ供給される係合過渡油圧がクラッチ圧コントロールバルブ803によって制御されるようになっている。
この場合、リニアソレノイド(SLS)602が出力する制御油圧が増大すると、スプール831がスプリング832の弾性力に抗して図8の上側に移動する。これにより、出力ポート834から出力される油圧が増大して、前進用クラッチC1への係合過渡油圧が増大する。一方、リニアソレノイド(SLS)602が出力する制御油圧が低下すると、スプール831がスプリング832の弾性力によって図8の下側に移動する。これにより、出力ポート834から出力される油圧が低下して、前進用クラッチC1への係合過渡油圧が低下する。
次に、セレクトレデューシングバルブ608について説明する。
セレクトレデューシングバルブ608は、上記第1実施形態のセレクトレデューシングバルブ205とほぼ同様の構成となっている。このセレクトレデューシングバルブ608には、上記第1実施形態のセレクトレデューシングバルブ205と同様の第1制御油圧ポート684、第2制御油圧ポート685および第3制御油圧ポート686が形成されている。
第1制御油圧ポート684には変速油圧コントロールバルブ701の出力ポート714が接続(連通)されており、その変速油圧コントロールバルブ701によって調圧された油圧が第1制御油圧ポート684に印加される。第2制御油圧ポート685にはリニアソレノイド(SLS)602が接続されており、そのリニアソレノイド(SLS)602の出力する制御油圧が第2制御油圧ポート685に印加される。
第3制御油圧ポート686にはクラッチアプライコントロールバルブ801の出力ポート825が接続(連通)される。第3制御油圧ポート686には、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合位置に保持されているとき、ON−OFFソレノイド(SL1)604の出力する制御油圧が印加され、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合過渡位置に保持されているとき、第2モジュレータバルブ607の出力する第2モジュレータ油圧PM2が印加される。なお、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧と第2モジュレータ油圧PM2は同じ圧力に設定される。
セレクトレデューシングバルブ608は、第1制御油圧ポート684から導入される変速油圧コントロールバルブ701の出力油圧と、第2制御油圧ポート685から導入されるリニアソレノイド(SLS)602の制御油圧と、第3制御油圧ポート686から導入される油圧(ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧または第2モジュレータ油圧PM2)とをパイロット圧として作動する。
ここで、セレクトレデューシングバルブ608の出力油圧の調整には、変速油圧コントロールバルブ701の出力油圧の第1スプール681へ作用する力およびリニアソレノイド(SLS)602の制御油圧の第2スプール682へ作用する力のうち、大きいほうの力が寄与する。具体的には、変速油圧コントロールバルブ701の出力油圧の第1スプール681へ作用する力が大きい場合、図8の右半分に示すように、第1スプール681と第2スプール682が接触した状態で一体的に上下に移動する。そして、変速油圧コントロールバルブ701の出力油圧に応じて出力ポート689からの出力油圧が調整される。
一方、リニアソレノイド(SLS)602の制御油圧の第2スプール682へ作用する力が大きい場合、図8の左半分に示すように、第1スプール681と第2スプール682とが離間した状態で、第2スプール682が上下に移動する。そして、リニアソレノイド(SLS)602の制御油圧に応じて出力ポート689からの出力油圧が調整される。
そして、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合位置に保持されている場合には、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧は、開状態(非通電時)のときだけ第2スプール682に作用し、閉状態(通電時)のときには作用しない。つまり、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧は、出力ポート689からプライマリレギュレータバルブ605に出力する油圧の調整には開状態のときだけ寄与し、閉状態のときには寄与しないようになっている。
このため、開状態のとき、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧の第2スプール682へ作用する力およびスプリング683の弾性力との合成力と、上記の大きいほうの力とのバランスによって、第1スプール681、第2スプール682が上下に摺動する。これにより、入力ポート688から入力される第1モジュレータ油圧PM1が調整され、出力ポート689から出力され、プライマリレギュレータバルブ605の制御油圧ポート655へ供給される。
一方、閉状態のとき、スプリング683の弾性力と、上記の大きいほうの力とのバランスによって、第1スプール681、第2スプール682が上下に摺動する。これにより、入力ポート688から入力される第1モジュレータ油圧PM1が調整され、出力ポート689から出力され、プライマリレギュレータバルブ605の制御油圧ポート655へ供給される。なお、この閉状態のとき、デューティソレノイド(DSU)603の制御油圧によってクラッチアプライコントロールバルブ801が係合位置に保持されることになる。
そして、セレクトレデューシングバルブ608の出力油圧をパイロット圧としてプライマリレギュレータバルブ605が作動してライン圧PLが調整される。
ここで、変速油圧コントロールバルブ701の出力油圧およびリニアソレノイド(SLS)602の制御油圧が変化しなければ、ON−OFFソレノイド(SL1)604が閉状態のときには、開状態のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧が第2スプール682に作用しなくなる分だけ、第1スプール681、第2スプール682が下方に移動し、セレクトレデューシングバルブ608の出力油圧が高くなる。そして、プライマリレギュレータバルブ605によって調整されるライン圧PLが高くなる。
逆に、ON−OFFソレノイド(SL1)604が開状態のときには、閉状態のときに比べて、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧が第2スプール682に作用する分だけ、第1スプール681、第2スプール682が上方に移動し、セレクトレデューシングバルブ608の出力油圧が低くなる。そして、プライマリレギュレータバルブ605によって調整されるライン圧PLが低くなる。
これにより、ON−OFFソレノイド(SL1)604を閉状態と開状態との間で切り換えることによって、セレクトレデューシングバルブ608の出力油圧を、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧に相当する分だけ変更することができる。また、その切り換えにより、ライン圧PLをON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧に相当する分だけ増減することができる。したがって、この実施形態においても、上記第1実施形態と同様の作用効果が得られる。すなわち、燃費の改善と高応答なライン圧制御との両立を図ることができる。しかも、既存のON−OFFソレノイド(SLS)604を利用してライン圧PLを変更するため、上記第1実施形態と比べて一層のコストダウンを図ることができる。
一方、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合過渡位置に保持されている場合には、第2モジュレータ油圧PM2が第2スプール682に作用する。この場合、ON−OFFソレノイド(SL1)604が閉状態となるが、ON−OFFソレノイド(SL1)604の制御油圧の代わりに第2モジュレータ油圧PM2が第3制御油圧ポート686から供給される。したがって、この場合には、クラッチアプライコントロールバルブ801が係合位置に保持されている場合とは異なり、ON−OFFソレノイド(SL1)604が閉状態となっても、ライン圧PLが増加しないようになっている。
なお、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様の変形例が挙げられる。例えば、ON−OFFソレノイドの制御油圧を、セレクトレデューシングバルブにではなく、プライマリレギュレータバルブへパイロット圧として直接供給する構成としてもよい。セレクトレデューシングバルブが、挟圧油圧コントロールバルブの出力油圧と、リニアソレノイド(SLP)の制御油圧と、ON−OFFソレノイド(SL1)の制御油圧とをパイロット圧として作動する構成としてもよい。ノーマルオープンタイプのON−OFFソレノイドの代わりに、ノーマルクローズタイプのON−OFFソレノイドを用いる構成としてもよい。また、ライン圧調整手段としてのプライマリレギュレータバルブおよびセレクトレデューシングバルブを一体のバルブとして構成してもよい。さらに、ON−OFFソレノイドの代わりに、デューティソレノイドを用いる構成としてもよい。
−他の実施形態−
以上では、ガソリンエンジンを搭載した車両の動力伝達装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、ディーゼルエンジン等の他のエンジンを搭載した車両の動力伝達装置にも適用可能である。また、車両の動力源については、エンジン(内燃機関)のほか、電動モータ、あるいはエンジンと電動モータの両方を備えているハイブリッド形動力源であってもよい。
本発明は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に限られることなく、FR(フロントエンジン・リアドライブ)型車両、4輪駆動車にも適用できる。
本発明を適用する第1実施形態に係る車両を示す概略構成図である。 図1の車両のECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 図1の車両の油圧制御装置を示す回路構成図である。 図1の車両の油圧制御装置のライン圧の変化を示す図である。 図1の車両の油圧制御装置の変形例を示す図である。 本発明を適用する第2実施形態に係る車両を示す概略構成図である。 図6の車両のECU等の制御系の構成を示すブロック図である。 図6の車両の油圧制御装置を示す回路構成図である。
符号の説明
8 ECU
20 油圧制御回路
4 ベルト式無段変速機
41 プライマリプーリ(駆動側プーリ)
41c 油圧アクチュエータ
42 セカンダリプーリ(従動側プーリ)
42c 油圧アクチュエータ
201 リニアソレノイド(第1リニア電磁弁)
202 リニアソレノイド(第2リニア電磁弁)
204 ON−OFFソレノイド
203 プライマリレギュレータバルブ
205 セレクトレデューシングバルブ
301 変速油圧コントロールバルブ(第1制御弁)
303 挟圧油圧コントロールバルブ(第2制御弁)

Claims (3)

  1. 油圧によりベルトを挟圧して動力を伝達するとともにベルト掛かり径を変更して変速比を変化させるベルト式無段変速機を備えた車両用動力伝達装置の油圧制御装置において、
    上記ベルト式無段変速機の駆動側プーリへ供給する油圧を出力する第1制御弁と、
    この第1制御弁によって駆動側プーリの供給油圧を調整するための制御油圧を出力する第1リニア電磁弁と、
    上記ベルト式無段変速機の従動側プーリへ供給する油圧を出力する第2制御弁と、
    この第2制御弁によって従動側プーリの供給油圧を調整するための制御油圧を出力する第2リニア電磁弁と、
    上記第1制御弁の出力油圧と第2リニア電磁弁の制御油圧とに応じて、あるいは、上記第2制御弁の出力油圧と第1リニア電磁弁の制御油圧とに応じて各部の油圧の元圧となるライン圧を調整するライン圧調整手段とを備え、
    上記ライン圧調整手段には、ON−OFF電磁弁またはデューティ電磁弁の制御油圧がパイロットされていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の油圧制御装置において、
    上記ON−OFF電磁弁またはデューティ電磁弁は既存の電磁弁であることを特徴とする油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載の油圧制御装置において、
    上記車両用動力伝達装置は、車両の走行に際して動力伝達経路を成立させるために係合させられる油圧式の走行用摩擦係合要素を備え、
    上記既存の電磁弁は、上記走行用摩擦係合要素に供給する油圧を、当該走行用摩擦係合要素の係合過渡状態と完全係合状態とに応じて切り換える電磁弁であることを特徴とする油圧制御装置。
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