JP2009215643A - 疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム合金ラジエータチューブなどのろう付け相当加熱後の積層板や、アルミニウム合金ブレージングシートなどの積層板の薄肉化が可能な、疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板やろう付け相当加熱後の積層板を提供する。
【解決手段】少なくとも心材アルミニウム合金板2とアルミニウム合金犠牲防食材3とをクラッドし、ろう付けあるいは溶接によって熱交換器とされるアルミニウム合金積層板あるいはろう付け相当加熱後の積層板であって、前記心材アルミニウム合金板2が3000系の特定成分組成からなり、更に、この心材アルミニウム合金板2の特定サイズの分散粒子の平均数密度を規制して、亀裂発生が支配的な疲労特性を優れさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金熱交換器用の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板(以下、アルミニウムをAlとも言う)に関するものである。本発明では、少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とをクラッドした積層板であって、ろう付けによって熱交換器とされる熱交換器用の素材をアルミニウム合金積層板あるいは単に積層板とも言う。また、少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とをクラッドし、ろう付け相当の加熱処理を施された積層板を、ろう付け相当加熱後のアルミニウム合金積層板あるいは単にろう付け相当加熱後の積層板とも言う。
自動車の車体軽量化のため、従来から使用されている銅合金材に代わって、熱交部材にも、アルミニウム合金材の適用が増加しつつある。そして、これら熱交部材用アルミニウム合金材は、多層化させた積層板(クラッド板、クラッド材とも言う)からなる耐食性アルミニウム合金材が用いられている。
前記積層板は、ろう付けにより熱交換器として組み立てられる場合には、一方の面にアルミニウム合金犠牲防食材(板)と、他面にアルミニウム合金ろう付け材(板)とをクラッドしたブレージングシートとして構成される。
図4に、アルミニウム合金製自動車用熱交換器(ラジエータ)の例を示す。図4のように、ラジエータ100は、一般的には、複数本設けられた扁平管状のアルミニウム合金製チューブ111の間に、コルゲート状に加工したアルミニウム合金製放熱フィン112を一体に形成し、このチューブ111の両端はヘッダ113とタンク(不図示)とで構成される空間にそれぞれ開口した構成となっている。かかる構成のラジエータ100は、一方のタンクの空間からチューブ111内を通して高温になった冷媒を、他方のタンク側の空間に送り、チューブ111および放熱フィン112の部分で熱交換して、低温になった冷媒を再び循環させる。
このアルミニウム合金材からなるチューブ111は、図5に断面を示す、アルミニウム合金製ブレージングシート101から構成される。この図5において、ブレージングシート101は、アルミニウム合金製心材102の一側面に、アルミニウム合金製犠牲陽極材(皮材とも言う)103を積層(クラッド)し、心材102の他側面に、アルミニウム合金製ろう材104を積層(クラッド)している。なお、この図5において、アルミニウム合金製クラッドシートの場合には、一方の面にアルミニウム合金犠牲防食材103のみをクラッドした積層板として構成される。
そして、このようなアルミニウム合金製ブレージングシート101を、成形ロールなどによって偏平管状に形成し、電縫溶接することによって、あるいは、ろう付け加熱することによって、ブレージングシート101自体がろう付けされて前記図4のチューブ111の流体通路が形成されている。
ラジエータの冷媒(クーラント)は、水溶性媒体が主成分であり、これに市販の防錆剤などを適宜含んだ冷媒が使用されている。しかし、防錆剤などが経時劣化した場合に酸を生成し、前記犠牲材や心材などのアルミニウム合金材が、これらの酸により腐食されやすくなるという問題がある。このため、水溶性媒体に対する高耐食性を有するアルミニウム合金材の使用が必須となる。
したがって、ブレージングシートやクラッドシートの積層板に用いるアルミニウム合金として、心材102は、耐食性と強度の観点から、JISH4000に規定されている、例えば、Al−0.15質量%Cu−1.1質量%Mnなどの組成からなる、3003などのAl−Mn系(3000系)合金が用いられている。また、冷媒に常時触れている皮材103には、防食と心材102へのMg拡散による高強度化を狙って、Al−1質量%Znの組成などからなる7072などのAl−Zn系、または、Al−Zn−Mg系(7000系)合金が用いられている。更に、ろう材104には、低融点であるAl−10質量%Siなどの組成からなる4045などのAl−Si系(4000系)合金が用いられている。
ラジエータ100は、このようなブレージングシート101を用いて形成したチューブ111と、コルゲート加工を行った放熱フィン112と、その他の部材とを用いて、ブレージングにより一体に組み立てられる。ブレージングの手法としては、フラックスブレージング法、非腐食性のフラックスを用いたノコロックブレージング法などがあり、600℃前後の高温に加熱してろう付けされる。
このようにして組み立てられたラジエータ100内、特にチューブ111内は、高温から低温、かつ、高圧から常圧の、前記した液体冷媒が常時流通・循環することになる。すなわち、チューブ111には、これら繰り返しの内圧変動や、自動車自体の振動を含めて(加えて)、長時間にわたり、繰り返し応力がかかるため、これらに耐える疲労特性が要求される。仮に、疲労特性が低く、疲労破壊が生じた場合には、チューブ111のクラックとして発生、進展し、チューブ111を貫通すると、ラジエータからの液漏れの原因になる。このため、ラジエータチューブのこれら疲労特性の改善は重要課題とされている。
従来から、このラジエータチューブの疲労特性の改善が種々提案されている。例えば、特許文献1では、アルミニウム合金ブレージングシートにおける心材を、Cu、Ti、Mnを含み、Si、Fe、Mgを規制したアルミニウム合金とするとともに、心材の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径Lを150〜200μmとして、チューブ1の溶接部の耐食性を向上させ、チューブ1の繰り返し曲げによる疲労破壊性=自動車の振動下での耐振動疲労特性を改善しようとしている。特許文献2では、犠牲防食材側の厚さ方向の平均結晶粒径を犠牲防食材の厚み未満として、犠牲防食材の耐食性を向上させ、チューブ1の繰り返し曲げや、繰り返し内圧負荷による疲労破壊性=疲労特性を改善しようとしている。
また、疲労特性は、静的な引張強度と関係していることが一般的に知られており、熱交換器においても素材の引張強度を向上させるため、例えば、特許文献3のように、Cuを添加した材料も提案されている。そして、特許文献4では、組織的な改善によって耐振動疲労特性を改善しようとしている。即ち、Cuを含有するアルミニウム合金心材、アルミニウム合金ろう材、ZnとMgを含有するアルミニウム合金犠牲材をクラッドした3層構造のアルミニウム合金ブレージングシートを用いた熱交換器において、ろう付け後のブレージングシートの心材と犠牲材の界面近傍の心材側界面部で、特定のAl−Cu−Mg−Zn系析出物を分布させることが提案されている。これは、Al−Cu−Mg−Zn系析出物による時効硬化によって、心材側界面部の強度を上げて、繰り返し内圧負荷による疲労破壊性=疲労特性を改善しようとしているものである。
更に、特許文献5では、Al−Mn系合金の心材と、この心材の一側面にクラッドしたAl−Zn系合金などの皮材と、この心材の他側面にクラッドしたAl−Si系合金のろう材とで構成されるアルミニウム合金製ブレージングシートの集合組織を、X線回折強度比にて規定している。この文献5では、ブレージングシートの圧延方向と平行な方向の塑性変形を均一に発生させやすくしている。これによって、ブレージングシートの圧延方向に引っ張りまたは圧縮の繰り返し応力が負荷された場合でも、変形が局所的に集中しなくなり、板厚方向への亀裂の進展を遅らせ、塑性域での疲労を含めた寿命を向上させることを狙いとしている。
この他、ブレージングシートではないが、このブレージングシートに設ける、同じ3000系アルミニウム合金からなる放熱フィン112の耐食性向上のために、組織中の晶出物や金属間化合物の形状や数密度を規定したものもある(例えば特許文献6、7、8参照)。このような放熱フィンにおいては、腐食すればフィン自体の消失につながる耐食性が重要となる。このため、前記特許文献に記載された、組織中の晶出物や金属間化合物の形状や数密度の規定も、勢い、耐食性向上という、放熱フィン112特有の技術的な課題と結びついている。
特開2003−82427号公報 特開平11−100628号公報 特開平10−53827号公報 特開平9−95749号公報 特開2006−291311号公報 特開平9−78168号公報 特開2000−119783号公報 特開2005−139505号公報
しかし、これら従来の自動車のラジエータチューブは比較的厚肉である。例えば、前記各特許文献の実施例における、耐疲労特性評価の対象としているブレージングシートの板厚(合計板厚)を参考にすると、特許文献1では0.4mm、特許文献2では0.25mm、特許文献4、5では0.20mmと、全て板厚は0.20mm以上である。これに対して、地球環境問題から来る燃費向上のための自動車軽量化によって、ラジエータの軽量化が図られている。このため、ラジエータチューブ、即ちアルミニウム合金ブレージングシートのより一層の薄肉化が検討されている。
ラジエータチューブが0.4mm程度の比較的厚肉である際には、チューブ自体の剛性が比較的高い。これに対して、ラジエータチューブ、主には、ブレージングシートなどの積層板の板厚が薄肉化された場合には、チューブ自体の剛性が低くなる。一方、使用される冷媒の圧力は、従来よりも高く設定されることが多くなっている。したがって、これらの相乗効果によって、ブレージングシートなど積層板の板厚が薄肉化された場合には、前記繰り返し応力による疲労破壊に対する感受性が高くなり、疲労特性が低下してしまう傾向がある。
このような疲労破壊が発生した場合には、ラジエータチューブに亀裂(クラック、割れ)が生じる。薄肉化されたラジエータチューブの場合には、このような亀裂の発生は、チューブを貫通し、ラジエータの液漏れにつながる可能性が高く、より深刻なダメージとなる。
しかし、このように薄肉化されたラジエータチューブの疲労特性については、これまで有効な改善策が見いだされていない。この有効な改善策が見いだされないと、ラジエータチューブ、即ちアルミニウム合金ブレージングシートなどの積層板が薄肉化できず、ラジエータの軽量化、ひいては自動車の軽量化に大きな限界が生じることとなる。
このような問題に鑑みて、本発明の目的は、ラジエータチューブ、即ちアルミニウム合金ブレージングシートなどの薄肉化が可能な、アルミニウム合金熱交換器用の、疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板の要旨は、少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とをクラッドし、ろう付けによって熱交換器とされるアルミニウム合金積層板であって、前記心材アルミニウム合金板が、質量%で、Si:0.2〜1.5%、Cu:0.2 〜1.2%、Mn:0.2〜1.4%、Ti:0.03〜0.3%を各々含有するとともに、Fe:1.0 %以下に規制し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金組成を有し、更に、この心材アルミニウム合金板の圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を7000個/mm2 以下とした組織を有することである。
ここで、前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、質量%で、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有することが好ましい。また、前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、Mgを0.5 質量%以下に規制することが好ましい。また、前記積層板における心材アルミニウム合金板の板厚が0.25mm未満の薄肉であることが好ましい。また、前記積層板の板厚が0.3mm未満の薄肉であることが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板の別の要旨は、少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とがクラッドされ、前記心材アルミニウム合金板が、質量%で、Si:0.2〜1.5%、Cu:0.2 〜1.2%、Mn:0.2〜1.4%、Ti:0.03〜0.3%を各々含有するとともに、Fe:1.0 %以下に規制し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金組成を有し、更に、ろう付け相当の加熱後の組織として、この心材アルミニウム合金板の圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径を200μm以下であるとともに、この心材アルミニウム合金板の圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を6000個/mm2 以下である組織を有することとする。
ここで、前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、質量%で、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有することが好ましい。また、前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、Mgを0.5 質量%以下に規制することが好ましい。また、前記積層板における心材アルミニウム合金板の板厚が0.25mm未満の薄肉であることが好ましい。また、前記積層板の板厚が0.3mm未満の薄肉であることが好ましい。
本発明者らは、前記積層板の板厚が薄肉化された場合の、疲労特性における疲労破壊のメカニズムを探求した。この結果、本発明者らの知見によれば、本発明が課題とする、上記薄肉化された場合の疲労特性における、疲労破壊のメカニズムには2種類ある。即ち、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の発生よりも、亀裂伝播(速度)が支配的な場合と、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の伝播(速度)よりも、亀裂の発生が支配的な場合とである。
そして、本発明者らは、これら二つの疲労破壊のメカニズムに対して、疲労特性を向上させるための、冶金的に有効な手段も、各々異なることを知見した。即ち、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の発生よりも、亀裂伝播(速度)の方が支配的な場合には、この疲労破壊の伝播(速度)は、熱交換器を構成する前記積層板の心材アルミニウム合金板の組織、即ち、平均結晶粒径と比較的微細な析出物の平均数密度とに大きく影響される。
これに対して、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の伝播(速度)よりも、亀裂の発生の方が支配的な場合には、この亀裂の発生のしやすさは、熱交換器を構成する前記積層板の心材アルミニウム合金板の組織、即ち、平均結晶粒径と比較的粗大な分散粒子の平均数密度とに大きく影響される。
本発明では、この内、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の伝播(速度)よりも、亀裂の発生の方が支配的な場合の疲労特性を向上させる。したがって、前記したように、この疲労破壊の伝播(速度)を、熱交換器を構成する前の熱交換器用素材としての前記積層板の心材アルミニウム合金板の組織、あるいは、前記積層板をろう付け相当の加熱をした後の心材アルミニウム合金板の組織として、平均結晶粒径や比較的粗大な分散粒子の平均数密度の組織制御によって抑制する。
そして、本発明で、この制御とは、心材アルミニウム合金板の平均結晶粒径を微細化させるとともに、微細な析出物の平均数密度を規制する。本発明のように、心材アルミニウム合金板の平均結晶粒径を微細化させるとともに、比較的粗大な分散粒子の数密度を規制することで、疲労破壊の発生自体が抑制される。この結果、疲労破壊による亀裂(クラック、割れ)の伝播(速度)よりも、亀裂の発生の方が支配的な場合の疲労寿命(疲労特性)が向上する。
ここで、本発明で言う分散粒子とは、Si、Cu、Mn、Tiなどの合金元素あるいはFe、Mgなどの含有される元素同士の金属間化合物や、これら元素とAlとの金属間化合物であって、形成元素(組成)にはよらず、組織観察によって、上記大きさから識別できる金属間化合物の総称である。
本発明の積層板、ろう付け相当加熱実施後(熱履歴)の積層板およびこれらの心材アルミニウム合金板を実施するための最良の形態について、図1、2を用いて説明する。図1は、本発明の熱交換器用アルミニウム合金積層板の断面図であり、図2は、図1の積層板(熱交換器用アルミニウム合金製チューブ)を用いた、本発明の積層板(自動車用ラジエータチューブ)の要部断面図である。なお、この図1、2の基本的な構成、構造自体は、前記した図4、5と同じである。
(積層板)
本発明の積層板は、熱交換器に組み立てられる前に、先ず、図1に示すアルミニウム合金積層板1として、予め製造される。この積層板1は、ろう付けされる場合には、心材アルミニウム合金板2の一方の面にアルミニウム合金犠牲防食材(板)3と、他面にアルミニウム合金ろう付け材(板)4とをクラッドしたブレージングシートとして構成される。
上記心材アルミニウム合金板2は、後述する特徴的な組織や組成のJIS3000系アルミニウム合金からなる。また、上記ブレージングシートとしては、この心材2の内側である冷媒に常時触れている側(図1の上側)には、後述する犠牲防食材(犠材、内張材、皮材)3として、例えば、Al−Zn組成のJIS7000系などのアルミニウム合金がクラッドされる。更に、心材2の外側(図1の下側)には、例えば、Al−Si組成のJIS4000系などのアルミニウム合金ろう材4がクラッドされる。
本発明のブレージングシートなどの積層板とは、心材アルミニウム合金板2を中心とする、以上のような3層の圧延クラッド材(板)である。心材アルミニウム合金板の板厚が0.25mm未満の0.16〜0.24mmの場合、ろう材、犠牲防食材ともその厚さは通常20〜30μm程度の厚みとする。しかし、その被覆率は使われる熱交部材の板厚(用途の仕様)によって異なり、これらの値に限定するものではない。
但し、ブレージングシートなどの積層板1の板厚(主として心材アルミニウム合金板の板厚)は、前記した通り、熱交換器の軽量化の要となる。したがって、積層板の板厚は0.3mm未満の0.16〜0.29mm程度、心材は0.25mm未満の0.16〜0.24mm程度の薄板であることが好ましい。
これらブレージングシートは、均質化熱処理を施した心材アルミニウム合金板(鋳塊)の片面に、犠牲防食材(板)やろう材(板)を重ね合わせて熱間圧延し、次いで冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を順に施して、H14調質材などのシートを製造する。ここで、均質化熱処理を熱間圧延前に実施しても良い。
(熱交換器)
このブレージングシートなどのアルミニウム合金積層板1を、成形ロールなどにより幅方向に曲折して、管内面側に皮材3が配置されるように偏平管状に形成した後、これを電縫溶接等により、偏平管状のチューブを形成する。即ち、図2に示す、流体通路が形成された偏平管状のチューブ(積層部材)11とする。
このような偏平管状のチューブ(積層部材)11は、コルゲート加工を行った放熱フィン12や、ヘッダ13などの他の部材と、ブレージングにより一体に図2に示す、ラジエータ10などの熱交換器として作製される(組み立てられる)。チューブ(積層部材)11と放熱フィン12とが一体化された部分を熱交換器のコアとも言う。この際、ろう材4の固相線温度以上である、585〜620℃、好ましくは590〜600℃の高温に加熱してろう付けされる。この加熱温度が620℃を超えて高すぎると、過剰溶融やエロージョンなどが生じる。このブレージング工法としては、フラックスブレージング法、非腐食性のフラックスを用いたノコロックブレージング法等が汎用される。
図2の熱交換器において、偏平チューブ(積層部材)11の両端はヘッダー13とタンク(図示せず)とで構成される空間にそれぞれ開口している。そして、一方のタンク側の空間から偏平チューブ11内を通して、高温冷媒を他方のタンク側の空間に送り、チューブ11およびフィン12の部分で熱交換し、低温になった冷媒を再び循環させる。
(心材アルミニウム合金板組織)
ここで、積層板あるいはろう付け相当加熱(熱履歴)後の積層板における心材アルミニウム合金板は、3000系アルミニウム合金組成からなる。本発明では、この心材アルミニウム合金板の疲労破壊による亀裂の発生が支配的な場合の疲労における耐疲労破壊性を高めるために、このアルミニウム合金板の圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径(ろう付け相当加熱後の積層板のみ規定)と、上記した1μm以上の分散粒子の平均数密度(積層板およびろう付け相当加熱後の積層板)とを規定する。
(結晶粒)
ろう付け相当加熱後の積層板、あるいは組み立て(熱履歴)前の素材積層板としての、心材アルミニウム合金板の前記平均結晶粒径が粗大化した場合には、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労に対する耐疲労破壊性が低下する。したがって、ろう付け相当加熱後の積層板における心材アルミニウム合金板の、圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径は200μm以下、好ましくは150μm以下に微細化させる。なお、ろう付け相当加熱後の積層板における心材アルミニウム合金板をこのように微細化させるためには、当然、素材積層板の心材アルミニウム合金板の平均結晶粒径を200μm以下、好ましくは150μm以下に予めしておくことが必要となる。但し、素材積層板の心材アルミニウム合金板の前記平均結晶粒径を規定しても、ろう付け相当加熱後の積層板は、熱交換器製作時のろう付け処理などの加熱条件によって、平均結晶粒径が変化(粗大化)する。このため、素材積層板の段階で心材アルミニウム合金板の前記平均結晶粒径を規定しても、前記加熱条件によっては、上記規定を外れて粗大化する可能性もあり、素材積層板の段階では特に規定しないこととした。
なお、ここで言う結晶粒径とは、圧延方向の縦断面(圧延方向に沿って切断した板の断面)における圧延方向の結晶粒である。この結晶粒径は、素材積層板やろう付け相当加熱後の積層板における心材アルミニウム合金板(採取試料)における前記圧延方向の縦断面を、機械研磨、電解エッチングによって前処理した後に、50倍の光学顕微鏡を用いて観察する。この際、前記圧延方向に、直線を引き、この直線上に位置する個々の結晶粒の切片長さを、個々の結晶粒径として測定する切断法(ラインインターセプト法)で測定する。これを任意の10箇所で測定し、平均結晶粒径を算出する。この際、1 測定ライン長さは0.5mm以上とし、1 視野当たり測定ラインを各3本として、1測定箇所当たり、5視野を観察する。そして、測定ライン毎に順次測定した平均結晶粒径を、1 視野当たり(測定ライン3本)、5視野当たり/1測定箇所、10測定箇所当たりで順次平均化して、本発明で言う、平均結晶粒径とする。
(分散粒子)
心材アルミニウム合金板は、ブレージングシートにせよ、ろう付け相当加熱後の積層板に組み立てられる(組み込まれる)際には、ろう付けの際に、600℃付近の温度に必然的に加熱される。このような加熱履歴を受けても、本発明で規定する上記した化学成分組成などは変化しない。しかし、本発明で規定する上記した1μm以上の分散粒子の数密度の方は、固溶や粗大化などによって、前記ろう付け相当加熱後の積層板では、前記素材積層板よりも少ない方に変化する。
本発明では、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労に対する耐疲労破壊性を高めるために、前記素材積層板やろう付け相当加熱後の積層板における心材アルミニウム合金板の、上記した1μm以上の分散粒子の平均数密度を、必要以上に増やさない方向で規制する。言い換えると、ろう付けの際の上記600℃付近の温度での加熱履歴を受けた熱交換器部材としての上記分散粒子の平均数密度を必要以上に増やさない方向で規制する。
ろう付け相当加熱後の積層板の心材アルミニウム合金板の上記分散粒子の平均数密度が6000個/mm2を超えた場合には、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労に対する耐疲労破壊性が低下する。したがって、ろう付け相当加熱後の積層板の心材アルミニウム合金板の圧延面表層部での前記500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を6000個/mm2 以下と規制する。この分散粒子の平均数密度は、好ましくは4000個/mm2 以下、より好ましくは2000個/mm2 以下とする。
一方、本発明では、ろう付け相当加熱後の積層板の心材アルミニウム合金板の上記分散粒子の数密度を抑制するために、ろう付けの際の加熱履歴を受ける前の、素材積層板段階での心材アルミニウム合金板の上記分散粒子の平均数密度を規定する。
即ち、素材積層板段階での心材アルミニウム合金板の、上記した分散粒子の平均数密度を7000個/mm2以下としなければ、例えろう付けの際の加熱履歴を受けて分散粒子の数密度が減る(減った)としても、ろう付け相当加熱後の積層板での心材アルミニウム合金板の、上記した分散粒子の平均数密度を保証(確保)できない。したがって、本発明では、素材積層板段階での心材アルミニウム合金板の500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を7000個/mm2 以下と規定する。この分散粒子の平均数密度は、好ましくは5000個/mm2 以下、より好ましくは3000個/mm2 以下とする。
これらの分散粒子は、前記した通り、Si、Cu、Mn、Tiなどの合金元素あるいはFe、Mgなどの含有される元素同士の金属間化合物や、これら元素とAlとの金属間化合物である。そして、本発明で、上記のようにそのサイズと数密度で規定するのは、分散粒子は、形成元素(組成)によらず、そのサイズと数密度とが、亀裂伝播(速度)が支配的な疲労における耐疲労破壊性に大きく影響するからである。
これら析出物のサイズと平均数密度との測定は、前記心材アルミニウム合金板の圧延面表層部における組織を、倍率500倍のSEM(走査型電子顕微鏡) で10視野観察する。これを画像解析して、各重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度(個/mm2 )を測定する。
(分散粒子の数密度制御)
これら規定した分散粒子の平均数密度の制御は、均熱処理(均質化熱処理)において、均熱処理の加熱過程で析出する分散粒子の数密度を必要以上に増やさないことによって行う。これらのサイズの析出物の数密度を、素材としての心材アルミニウム合金板(鋳塊)の段階で、上記分散粒子の平均数密度を7000個/mm2 を超えて増やさないようにするためには、均熱温度に到達後に一定時間保持後に熱延を開始するに際して、均熱処理が終了後から熱延を開始するまでの時間を30分以下とする。均熱温度は450℃以上で、かつバーニングが生じないような、比較的高温とする。この均熱温度が450℃未満では、均質化(均熱)の効果がない。但し、この心材アルミニウム合金板(鋳塊)に対する均熱処理は比較的高温なので、犠牲防食材(板)やろう材(板)の融点によっては、心材に、これら犠牲防食材(板)やろう材(板)を重ね合わせた状態では行えない場合がある。このような場合には、心材アルミニウム合金鋳塊のみに対して、上記比較的高温の均熱処理を行ない、その後、重ね合わせた状態の積層板に対して、比較的低温の均熱処理や、熱延のための再加熱処理を行なうことが好ましい。
(アルミニウム合金組成)
以下、本発明に係る積層板を構成する各部材のアルミニウム合金組成を説明する。先ず、心材アルミニウム合金板2は、前記した通り、3000系アルミニウム合金組成からなる。ただ、心材アルミニウム合金板2はチューブ材およびヘッダー材などの熱交換器用部材として、後述する本発明組織とするためだけでなく、それ以外にも、成形性、ろう付け性あるいは溶接性、強度、耐食性などの諸特性が要求される。
このため、本発明に係る心材アルミニウム合金板は、質量%で、Si:0.2〜1.5%、Cu:0.2〜1.2%、Mn:0.2〜1.4%、Ti:0.03〜0.3%を各々含有するとともに、Fe:1.0 %以下に規制し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金組成とする。なお、各元素の含有量の%表示は全て質量%の意味である。
ここで、前記アルミニウム合金板が、更に、質量%で、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有することが好ましい。また、Mgを0.5 質量%以下に規制することが好ましい。
上記Fe、Mgおよび上記記載元素以外の元素は基本的には不純物である。ただ、アルミニウム合金板のリサイクルの観点から、溶解材として、高純度アルミニウム地金だけではなく、6000系合金やその他のアルミニウム合金スクラップ材、低純度アルミニウム地金などを溶解原料として使用した場合には、これらの元素が混入される。そして、これら元素を例えば検出限界以下に低減すること自体コストアップとなり、ある程度の含有の許容が必要となる。したがって、本発明目的や効果を阻害しない範囲での含有を許容する。例えば、B等、上記以外の元素はそれぞれ0.05%以下であれば含有されていてもかまわない。
Si:0.2〜1.5%
SiはFeと金属間化合物を形成して心材アルミニウム合金板の強度を高める。このため、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての必要な強度を確保するためには、下限0.2%以上含有させる。一方、Si含有量が多過ぎると、心材中に粗大な化合物を形成して、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての耐食性が低下するため、上限は1.5%以下とする。したがって、Siの含有量範囲は0.2〜1.5%の範囲とする。
Cu:0.2〜1.2%
Cuは固溶状態にてアルミニウム合金板中に存在し、心材アルミニウム合金板の強度を向上させる。このため、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての必要な強度を確保するためには、下限0.2%以上含有させる。一方、Cu含有量が多過ぎると、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての耐食性が低下するため、上限は1.2%以下とする。したがって、Cuの含有量範囲は0.2〜1.2%の範囲とする。
Mn:0.2〜1.4%
Mnは、規定している分散粒子などの金属間化合物をアルミニウム合金板中に分布させ、心材アルミニウム合金板の、耐食性を低下させることなく、強度を向上させるための元素である。また、結晶粒径を微細化させ、耐振動疲労特性や、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労に対する耐疲労破壊性を高める効果もある。このため、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての必要な強度を確保し、耐疲労破壊性を高めるためには、下限0.2%以上含有させる。
一方、Mn含有量が多過ぎると、却って、分散粒子の数密度が規定より多くなりすぎ、耐振動疲労特性や、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労に対する、耐疲労破壊性を低下させる。また、アルミニウム合金積層板の成形性が低下し、部品形状への組付け等の加工時にアルミニウム合金積層板が割れてしまう恐れがある。このため、Mn含有量の上限は1.4%以下とする。したがって、Mnの含有量範囲は0.2〜1.4%の範囲とする。また、Mnの含有量範囲を、好ましくは、0.2%以上、1.0%以下、より好ましくは0.2%以上、0.6%以下とする。
Ti:0.03〜0.3%
Tiは、アルミニウム合金板中で微細な金属間化合物を形成し、心材アルミニウム合金板の耐食性を向上させる働きを有する。このため、前記積層板やろう付け相当加熱後の積層板としての必要な耐食性を確保するためには、下限0.03%以上含有させる。一方、Ti含有量が多過ぎると、アルミニウム合金積層板の成形性が低下し、部品形状への組付け等の加工時にアルミニウム合金積層板が割れてしまう恐れがある。このため、Ti含有量の上限は0.3%以下とする。したがって、Tiの含有量範囲は0.03〜0.3%の範囲とする。
Fe:1.0 %以下
Feは、不純物としてスクラップをアルミニウム合金溶解原料として使用する限り、心材アルミニウム合金板に必然的に含まれる。Feには、前述のようにSiと金属間化合物を形成して心材アルミニウム合金板の強度を高めるとともに、結晶粒径を微細化し、さらに心材のろう付け性を高める効果がある。しかし、その含有量が多すぎると、心材アルミニウム合金板の耐食性が著しく低下する。このためFe含有量は1.0%以下に規制する。
Mg:0.5 %以下
Mgは心材アルミニウム合金板の強度を高めるが、その含有量が多いとフッ化物系フラックスを用いるノコロックろう付け法などにおいてろう付け性が低下する。このため、Mgによってろう付け性が低下するようなろう付け条件による熱交換器向けには、Mg含有量は0.5%以下に規制することが好ましい。
Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上
Cr、Zn、Zrは、心材アルミニウム合金板の耐振動疲労特性や、疲労破壊による亀裂の発生が支配的な疲労特性を高める効果がある。この効果を発揮させたい場合には、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%の範囲で、1種または2種以上を含有させる。
(ろう材合金)
次に、心材アルミニウム合金板2にクラッドされるろう材合金4は、従来から汎用されているJIS4043、4045、4047などの4000系のAl−Si系合金ろう材など公知のろう材アルミニウム合金が使用できる。ろう材合金は、一方の面にアルミニウム合金犠牲防食材(板)3と、他面にアルミニウム合金ろう付け材(板)4とをクラッドしたブレージングシートとして構成される。
(犠牲防食材)
更に、心材アルミニウム合金板2にクラッドされる犠牲防食材合金3は、従来から汎用されているAl−1質量%Zn組成のJIS7072などの7000系アルミニウム合金等、Znを含む公知の犠牲防食材アルミニウム合金が使用できる。このような犠牲防食材は、冷却水がチューブ内面側に存在する自動車用熱交換器では必須となる。即ち、前記した冷却水が存在するチューブ内面側の腐食性に対する防食、耐蝕性確保のためには必須となる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。表1に示すA〜Jの組成のアルミニウム合金心材2を有する積層板(ブレージングシート)1を作成して、心材2部分の組織を調査した。更に、この積層板1を、ろう付けを模擬して、600℃の温度に3分間ろう付け相当の加熱、保持を実施した後、平均冷却速度100℃/分で冷却し、このろう付け相当加熱後の積層板の心材部分の組織を調査した。これらの結果を表2に示す。また、このろう付け相当加熱後の積層板の機械的な特性と、疲労特性を測定、評価した。これらの結果を表3に示す。
(積層板の製造)
積層板の製造は以下の通りとした。表1に示すA〜Jの組成の3000系アルミニウム合金組成を溶解、鋳造してアルミニウム合金心材鋳塊を製造とした。この心材鋳塊の一方の面に、Al−1質量%Zn組成からなるJIS7072アルミニウム合金板を犠牲防食材として、他面にAl−10質量%Si組成からなるJIS4045アルミニウム合金板をろう付け材として、各々クラッドした。そして、このクラッド板を、表2に示すように、各例とも均熱温度、均熱終了後から熱延を開始するまでの時間を種々変えて、前記した分散粒子の数密度を制御した上で、クラッド板を熱間圧延した。そして更に、適宜中間焼鈍を施しながら冷間圧延し、H14調質材の積層板(ブレージングシート)とした。
各例とも共通して、積層板は、心材アルミニウム合金板の板厚が0.18mmであり、この心材の各々の面に、それぞれ積層されたろう材、犠牲防食材ともに、その厚さは20〜30μmの範囲であった。
(組織)
前記した測定方法を各々用いて、上記冷延クラッド板である積層板の心材部分と、上記加熱後の各積層板の心材部分との組織を観察して、圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径(μm)、圧延面表層部における500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度(個/mm2 )を測定した。これらの結果を表2に示す。ここで、素材であるろう付け相当加熱前の積層板の心材アルミニウム合金板の平均結晶粒径は、表2に示していないが、上記短時間のろう付け相当加熱では殆ど変化しないために、表2に示す、ろう付け相当加熱後の積層板における心材アルミニウム合金板の平均結晶粒径と概ね同じであった。
(機械的特性)
上記加熱後の各積層板の引張り試験を行い、引張強さ(MPa)、0.2%耐力(MPa)、伸び(%)、絞り(%)、n値を各々測定した。これらの結果を表3に示す。試験条件は、各積層板から圧延方向に対し垂直方向のJISZ2201の5号試験片(25mm×50mmGL×板厚)を採取し、引張り試験を行った。引張り試験は、JISZ2241(1980)(金属材料引張り試験方法)に基づき、室温20℃で試験を行った。また、クロスヘッド速度は、5mm/分で、試験片が破断するまで一定の速度で行った。n値は、降伏伸びの終点から真応力と真歪みを計算し、横軸を歪み、縦軸を応力とした対数目盛上にプロットし、測定点が表す直線の勾配を測定してn値とした。
(疲労特性)
上記加熱後の各積層板の疲労特性の評価は、図3に示す、前記特許文献5にも記載された、公知の片振り型平面曲げ疲労試験機によって、常温にて行った。即ち、上記加熱後の各積層板から、圧延方向と平行となるように、10mm×60mm×板厚の試験片を切り出して試験片を作製した。この試験片の一端を、図3の右側に示すように、片振り平面曲げ疲労試験機の固定側に取り付けた。そして、この試験片の他端を、図3の左側に示すように、駆動側のナイフエッジで挟持した。
曲げ疲労試験は、このナイフエッジの位置を移動させることで、試験片セット長さを変化させつつ、片振り幅一定(図3の上下方向に5mm)となるように、試験片の平面曲げを繰り返し行った。このとき、本発明が課題とする亀裂発生が支配的な疲労を再現するために、付加曲げ応力を、破断部の歪量が比較的高い最大0.005程度となるように試験片セット長さを調節した。このような条件で、各試験片が破断するまでの平面曲げの繰り返し数を求めた。これらの結果を表3に示す。
なお、破断部の歪量については歪ゲージを破断部位に直接貼ることができないため、破断部位から少し離れた2、3箇所の所定の位置に歪ゲージを貼り、各試験片長さ時の歪ゲージの歪値から破断部位の歪量を内挿することにより破断部位の歪量を推計し、これを元に負荷応力、すなわち、試験片セット長さを調節した。
(破面観察)
更に、曲げ疲労試験後の各積層板(上記ろう付け相当加熱後)の疲労破壊近傍の圧延面を、100倍のSEMで観察し、亀裂の発生の程度から疲労破壊の機構を調査した。この亀裂の発生程度が比較的多い場合には、本発明が課題とする亀裂発生が支配的な疲労であり、亀裂の発生程度が比較的少ない場合には、亀裂伝搬が支配的な疲労である。したがって、同種のアルミニウム合金板につき、意図的(典型的に)に亀裂発生が支配的な疲労と、亀裂伝搬が支配的な疲労とを作り分けた、基準となる試料から、亀裂発生程度の違いを予め調べておく。そして、この基準となる試料と比較して、亀裂の発生程度が比較的多い場合には亀裂伝搬が支配的な疲労であり、亀裂の発生程度が比較的少ない場合には亀裂伝搬が支配的な疲労であると判定した。これらの結果を表3に示す。
表2に示す通り、発明例1〜13は、心材アルミニウム合金板が本発明成分組成範囲内で、かつ、好ましい均熱条件範囲で製造している。このため、表2に示す通り、積層板(ブレージングシート)の心材アルミニウム合金板は、その圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を7000個/mm2 以下である組織を有する。したがって、ろう付け相当加熱後の積層板(ブレージングシート)としても、その心材アルミニウム合金板は、その圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径が200μm以下であるとともに、その圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を6000個/mm2以下である組織を有する。
この結果、表3に示す通り、発明例1〜13は、所定の強度を有した上で、絞り、n値などの特性が優れ、曲げ疲労試験におけるろう付け相当材の破断までの繰り返し数が多く、疲労寿命が長い。したがって、亀裂の発生の程度が多いという破面近傍表面観察結果から、発明例1〜13は、本発明が課題とする亀裂発生が支配的な疲労に優れていることが分かる。
言い換えると、後述する各比較例との比較において、発明例1〜13のように、絞りが85%以上、n値が0.32以上あれば、本発明が課題とする亀裂発生が支配的な疲労に優れていることが分かる。
これに対して、比較例14、15は、心材アルミニウム合金板が本発明成分組成範囲内(B)ではあるが、均熱温度が低すぎる。このため、表2に示す通り、積層板の心材アルミニウム合金板は前記析出物の平均数密度が7000個/mm2 を超えている。したがって、上記加熱後の各積層板も、心材アルミニウム合金板の上記平均結晶粒径は150μm以下であるものの、上記分散粒子の平均数密度が6000個/mm2 を超える。
この結果、表3に示す通り、比較例14、15は、所定の強度を有しているものの、絞りが85%未満、n値が0.32未満と、これらの特性が劣っている。このため、曲げ疲労試験におけるろう付け相当材の破断までの繰り返し数が少なく、疲労寿命が短い。したがって、破断部近傍圧延表面の亀裂の発生の程度が多いという観察結果から、比較例14、15は、亀裂発生が支配的な疲労に劣っていることが分かる。
比較例16〜20は、心材アルミニウム合金板が本発明範囲から外れる成分組成N、O、P、Q、R(表1)を有している。即ち、Si、Cu、Mn、Ti、Feの含有量が各々上限を超えており、多すぎる。この結果、上記加熱後の各積層板は、曲げ疲労試験におけるろう付け相当材の破断までの繰り返し数が少なく、疲労寿命が短い。
したがって、以上の実施例の結果から、熱交換器用積層板あるいはろう付け相当加熱後の積層板としての、機械的な特性や、亀裂発生が支配的な疲労に優れるための、本発明各要件の持つ臨界的な意義乃至効果が裏付けられる。
Figure 2009215643
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本発明によれば、アルミニウム合金ラジエータチューブなどのろう付け相当加熱後の積層板や、アルミニウム合金ブレージングシートなどの積層板の薄肉化が可能な、疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板やろう付け相当加熱後の積層板を提供できる。したがって、本発明は、ラジエータチューブの薄肉化とともに、疲労特性に優れることが求められる、自動車用などのアルミニウム合金製熱交換器に用いられて好適である。
本発明積層板を示す断面図である。 アルミニウム合金製熱交換器を示す断面図である。 曲げ疲労試験を示す説明図である。 一般的なアルミニウム合金製熱交換器を示す断面図である。 一般的なブレージングシートなどの積層板を示す断面図である。
符号の説明
1:熱交換器用アルミニウム合金積層板、2:心材、3:皮材、4:ろう材、10:ラジエータ(熱交換器)、11:チューブ(積層部材)、12:放熱フィン、13:ヘッダ

Claims (10)

  1. 少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とをクラッドし、ろう付けによって熱交換器とされるアルミニウム合金積層板であって、前記心材アルミニウム合金板が、質量%で、Si:0.2〜1.5%、Cu:0.2 〜1.2%、Mn:0.2〜1.4%、Ti:0.03〜0.3%を各々含有するとともに、Fe:1.0 %以下に規制し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金組成を有し、更に、この心材アルミニウム合金板の圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を7000個/mm2 以下とした組織を有することを特徴とする、疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  2. 前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、質量%で、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有する、請求項1に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  3. 前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、Mgを0.5 質量%以下に規制した、請求項1または2に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  4. 前記積層板における心材アルミニウム合金板の板厚が0.25mm未満の薄肉である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  5. 前記積層板の板厚が0.3mm未満の薄肉である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  6. 少なくとも心材アルミニウム合金板とアルミニウム合金犠牲防食材とがクラッドされ、前記心材アルミニウム合金板が、質量%で、Si:0.2〜1.5%、Cu:0.2 〜1.2%、Mn:0.2〜1.4%、Ti:0.03〜0.3%を各々含有するとともに、Fe:1.0 %以下に規制し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金組成を有し、更に、ろう付け相当の加熱後の組織として、この心材アルミニウム合金板の圧延方向の縦断面における圧延方向の平均結晶粒径を200μm以下であるとともに、この心材アルミニウム合金板の圧延面表層部での500倍のSEMにより観察される重心直径の平均値が1μm以上の分散粒子の平均数密度を6000個/mm2 以下である組織を有することを特徴とする、疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  7. 前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、質量%で、Cr:0.03〜0.3%、Zn:0.2〜1.0%、Zr:0.03〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有する、請求項6に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  8. 前記積層板における心材アルミニウム合金板が、更に、Mgを0.5 質量%以下に規制した、請求項6または7に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  9. 前記積層板における心材アルミニウム合金板の板厚が0.25mm未満の薄肉である請求項6乃至8のいずれか1項に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
  10. 前記積層板の板厚が0.3mm未満の薄肉である請求項6乃至9のいずれか1項に記載の疲労特性に優れたアルミニウム合金積層板。
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