JP2009215613A - 密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法およびこの成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲット - Google Patents

密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法およびこの成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲット Download PDF

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Abstract

【課題】密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法を提供する。
【解決手段】Ca:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金ターゲットを用い、酸素:1〜20体積%を含む不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜を成膜し、引き続いて酸素の供給を停止してスパッタ雰囲気を不活性ガス雰囲気とし、この不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜を成膜することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

この発明は、基板、特にガラス基板、Si基板、シリカ基板などセラミック基板の表面に対する密着性に優れたCaおよび酸素を含む銅合金膜からなる酸素−Ca含有銅合金下地膜とこの酸素−Ca含有銅合金下地膜の上に形成された導電性に優れたCa含有銅合金導電膜とからなる密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法に関するものであり、さらにこの発明は、密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲットに関するものである。
一般に、薄膜トランジスターのゲート電極膜、ドレイン電極膜、ソース電極膜には導電性に優れた純銅膜が使用されている。さらにアクティブマトリックス方式で駆動する薄膜トランジスターを用いたフラットパネルディスプレイとして、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、無機ELディスプレイなどが知られている。前記薄膜トランジスターのゲート電極膜はガラス基板の上に形成されており、薄膜トランジスターのドレイン電極膜およびソース電極膜はアモルファスSi膜の上に形成されており、さらに薄膜トランジスターを用いたフラットパネルディスプレイにはガラス基板表面に格子状に純銅配線膜が密着形成されている。
これら純銅膜は、純銅膜自体がガラス基板またはアモルファスSi膜に対する密着性が悪いことから、酸素:1〜6モル%を含有する酸素含有銅下地膜を形成し、この酸素含有銅下地膜の上に導電性に優れた純銅膜を形成して銅複合膜を形成し、前記銅複合膜の酸素含有銅下地膜により密着性を確保し、酸素含有銅下地膜の上に形成された純銅膜により導電性を確保した銅複合膜を電極膜または配線膜として使用しようとしている(特許文献1、2参照)。そして、酸素含有銅下地膜の密着性は酸素が多く含まれているほど向上することも知られている。
さらに、一般に薄膜トランジスターは、ガラス基板の上に形成されたゲート電極膜と、窒化珪素(SiNx)膜と、前記窒化珪素(SiNx)膜の上に形成されたnアモルファスSi半導体膜と、このnアモルファスSi半導体膜の上に形成されたnアモルファスSiオーミック膜と、前記nアモルファスSiオーミック膜の上に形成されたドレイン電極膜およびソース電極膜とで構成することができることが知られており、かかる積層膜構造を有する薄膜トランジスターを作製するには、まず、ガラス基板の表面にゲート電極膜を形成し、このゲート電極膜およびガラス基板の上に窒化珪素(SiNx)膜を形成し、さらに窒化珪素(SiNx)膜の上にnアモルファスSi半導体膜を形成し、このnアモルファスSi半導体膜の上にnアモルファスSiオーミック膜を形成し、前記nアモルファスSiオーミック膜の全面を被覆するように銅膜を形成して積層体を作製し、次いで前記積層体のゲート電極の真上の部分の純銅膜およびnアモルファスSiオーミック膜をプラズマエッチングすることにより分離溝を形成してnアモルファスSi半導体膜を露出させ、それによってドレイン電極膜およびソース電極膜を形成することにより従来の薄膜トランジスターを作製する。
前記分離溝を形成するために前記積層体における純銅膜およびnアモルファスSiオーミック膜のみをプラズマエッチンしようとしてもnアモルファスSi半導体膜の表面はプラズマエッチングに曝されてその影響を受けることは避けることが出来ない。このため、分離溝を形成して露出されたnアモルファスSi半導体膜の表面は荒れ、未結合手(ダングリングボンド)が増大し、これが表面欠陥となり、この表面欠陥が薄膜トランジスターのオフ電流を増加させ、その結果、LCDのコントラストの低減や視野角を小さくするなどの問題点があった。
この問題点を解決するために、分離溝を形成して露出されたnアモルファスSi半導体膜の表面を水素プラズマ処理し、この水素プラズマ処理することによりnアモルファスSi半導体膜の表面の未結合手(ダングリングボンド)を水素原子と結合させて安定化し、リーク電流を低減することができるとされている。そして前記水素プラズマ処理はガス:100%水素ガス、水素ガス流量:10〜1000SCCM、水素ガス圧:10〜500Pa、RF電流密度:0.005〜0.5W/cm2、処理時間:1〜60分の条件で行なうのが良いとされている(特許文献3参照)。
特開平5−25612号公報 特開平8−26889号公報 特開平4−349637号公報
前述のように、純銅膜はガラス基板、Si基板、二酸化珪素基板に対する密着性が低いことから、ガラス基板、Si基板、二酸化珪素基板に接して酸素含有銅下地膜を形成し、この酸素含有銅下地膜の上に純銅膜を形成した酸素含有銅下地膜と純銅膜とからなる複合銅膜を薄膜トランジスターにおけるゲート電極、ドレイン電極膜、ソース電極膜などに使用する試みもなされている。しかし、前記複合銅膜を前記ゲート電極として使用すると、複合銅膜の上に形成される前記窒化珪素膜(SiNx膜)は、SiH、NHおよびNからなる水素を含む混合ガス雰囲気中、温度:300℃前後に加熱された状態で化学蒸着することにより形成されることから、前記窒化珪素膜(SiNx膜)の形成に際して水素(H)が前記複合銅膜を構成する純銅膜を通過して酸素含有銅下地膜に到達し、そこで酸素含有銅下地膜の酸素と結合して水となり酸素含有銅下地膜に大きなボイドを発生させ、さらにガラス基板の表面に対する酸素含有銅下地膜の密着性を低下させることがあるので好ましくない。
さらに、前記複合銅膜を前記ドレイン電極膜およびソース電極膜として使用すると、前記水素プラズマ処理は水素雰囲気中で行われるために、酸素含有銅下地膜の酸素と結合して水となり酸素含有銅下地膜に大きなボイドを発生させ、さらにアモルファスSi半導体膜に対する酸素含有銅下地膜の密着性を低下させることがあるので好ましくない。
そこで、本発明者は、薄膜トランジスターの製造中に水素または水素含有雰囲気に曝されても大きなボイドが発生することがなく、さらにガラス基板、Si基板、二酸化珪素基板などのセラミック基板に対する密着性が損なわれることのない一層密着性に優れた導電膜を得るべく研究を行った。その結果、純銅(特に純度:99.99%以上の無酸素銅)に、酸素を1〜20モル%、Ca:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuからなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜は、水素または水素含有雰囲気に曝されても大きなボイドが発生することがなく、また優れた密着性を維持することができ、また、前記下地膜の上に形成されたCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜は純銅膜に比べて比抵抗はやや高くなるものの大きな差はなく、導電膜として十分に使用することができることから、前記酸素−Ca含有銅合金下地膜とこの酸素−Ca含有銅合金下地膜の上に形成されたCa含有銅合金導電膜とからなる銅合金複合膜は、水素または水素含有雰囲気に曝されても大きなボイドが発生することがなく、さらにガラス基板、Si基板、二酸化珪素基板などのセラミック基板に対する密着性が損なわれることがないとの知見に基づいて、Ca:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜と前記下地膜の上に形成されたCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜からなるからなる密着性に優れた銅合金複合膜を発明した(特願2008−049064号参照)。
この発明は、前記密着性に優れた銅合金複合膜を効率よく成膜するための成膜方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、Ca:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜およびCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜からなる銅合金複合膜を最も効率よく成膜する方法を開発すべく研究を行った。その結果、Ca:0.01〜2モル%含有するCa含有銅合金導電膜を成膜するにはスパッタすることにより成膜することが最も効率よく成膜することができること、この時使用するターゲットに含まれるCa量は0.06〜14モル%の範囲内にあることが必要であること、Ca:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜をスパッタで成膜するには、前記Ca:0.01〜2モル%含有するCa含有銅合金ターゲットを用い、雰囲気を不活性ガス中に酸素:1〜20体積%含む酸素含有不活性ガス雰囲気にしてスパッタすることにより得られること、などの研究結果が得られたのである。
この発明は、上記の研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)Ca:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金ターゲットを用い、酸素:1〜20体積%を含む不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜を形成し、引き続いて酸素の供給を停止してスパッタ雰囲気を不活性ガス雰囲気とし、この不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜を形成する密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法、
(2)Ca:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する前記(1)記載の密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲット、に特徴を有するものである。
この発明の密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法を一層具体的に説明する。まず、無酸素銅原料およびCu−Ca母合金原料を用意し、これをArガス雰囲気中、高純度グラファイトモールド内で高周波溶解してCa:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる組成を有する溶湯となるように成分調整し、得られた溶湯を冷却されたカーボン鋳型に鋳造し、さらに熱間圧延したのち最終的に歪取り焼鈍し、得られた圧延体の表面を機械加工してターゲットを作製する。
このターゲットを用いて酸素:1〜20体積%を含む不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜を形成し、引き続いて同じターゲットを用いて不活性ガス雰囲気中でスパッタすることにより前記酸素−Ca含有銅合金下地膜の上にCa:0.1〜2モル%を含有し、残部がCuからなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜を形成し、それによって、この発明の銅合金複合膜を作製することができる。
この発明の密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲットの成分組成の範囲を前述のごとく限定した理由は、Caの含有量が0.06モル%未満では酸素−Ca含有銅合金下地膜およびCa含有銅合金導電膜に含まれるCaの含有量が0.01モル%未満となって所望の効果が得られないからであり、一方、Ca含有銅合金ターゲットに含まれるCaが14モル%を越えて含有すると、スパッタにより成膜された酸素−Ca含有銅合金下地膜およびCa含有銅合金導電膜に含まれるCaが2モル%を越えるようになり、Caの含有量が2モル%を越えるようになると、比抵抗が大きくなり過ぎて配線膜として使用できなくなるので好ましくない。したがって、この発明のCa含有銅合金ターゲットに含まれるCaの量を0.06〜14モル%に定めた。
この発明によると、水素雰囲気中に曝されても大きなボイドを発生させることがなく密着性に優れた銅合金複合膜を効率よく成膜することができ、この銅合金複合膜を薄膜トランジスターの電極、薄膜トランジスターを用いたフラットパネルディスプレイにおける配線膜などに用いると、薄膜トランジスターを用いたフラットパネルディスプレイが激しい振動を受けるなど過酷な環境下で長期間おかれても電極および配線が剥離することがなく、したがって、故障することがない薄膜トランジスターおよび薄膜トランジスターを用いたフラットパネルディスプレイを提供することができるという優れた効果を奏するものである。
純度:99.99質量%の無酸素銅を用意し、この無酸素銅をArガス雰囲気中、高純度グラファイトモールド内で高周波溶解し、得られた溶湯にCu−Ca母合金を添加し溶解して表1に示される成分組成を有する溶湯となるように成分調整し、得られた溶湯を冷却されたカーボン鋳型に鋳造し、さらに熱間圧延したのち最終的に歪取り焼鈍し、得られた圧延体の表面を旋盤加工して外径:152mm、厚さ:5mmの寸法を有し、表1に示される成分組成を有するターゲットA〜Qを作製した。さらに、純度:99.99質量%の無酸素銅から同じ寸法を有するターゲットRを作製した。
Figure 2009215613
ガラス板(縦:50mm、横:50mm、厚さ:0.7mmの寸法を有するコーニング社製1737のガラス板)からなる基板をスパッタ装置に設置し、さらに表1に示されるターゲットA〜Qをそれぞれ基板とターゲットの距離が70mmとなるようにスパッタ装置に設置し、スパッタ装置の電源として直流方式を採用し、スパッタ装置の真空容器を到達真空度4×10−5Paになるまで真空引きした。次に酸素を表2〜3に示される割合で含む酸素−Ar混合ガスをスパッタ雰囲気ガスとして真空容器内に流し、スパッタ雰囲気圧力を0.67Paとした後、出力:600Wで放電することにより表2〜3に示される成分組成を有し、幅:20mm、長さ:40mm、厚さ:50nmの寸法を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜を成膜した。さらに表1に示されるターゲットRを基板とターゲットの距離が70mmとなるようにスパッタ装置に設置し、同様にして表3に示される酸素含有銅下地膜を成膜した。
引き続いて酸素の供給を停止し、Arガスのみで0.67Paの圧力でスパッタすることにより表2〜3に示される成分組成を有し、幅:20mm、長さ:40mm、厚さ:250nmの寸法を有するCa含有銅合金膜および純銅膜をそれぞれ前記酸素−Ca含有銅合金下地膜および酸素含有銅下地膜の上に成膜し、本発明銅合金複合膜の成膜方法(以下、本発明成膜法という)1〜15、比較銅合金複合膜の成膜方法(以下、比較成膜法という)1〜4および従来銅複合膜の成膜方法(以下、従来成膜法という)を実施した。
なお、表2〜3に示される酸素−Ca含有銅合金下地膜、酸素含有銅下地膜、Ca含有銅合金膜に含まれる酸素およびCaは、精密イオン研磨装置を用い、Arイオンにより透過型電子顕微鏡用のサンプルを作製し、下記の装置を用い、下記の条件で測定した。
透過型電子顕微鏡JEM2010F(EDS付)(JEOL製)による測定条件:
加速電圧:200kV、
測定時のプローブ径:5nm、
測定時間:1測定場所につき20秒、
格子分解能:0.1nm、
点分解能:0.19nm、
STEM分解能:0.2nm、
EDSの検出器(Si(Li)半導体検出器 JEOL製)による測定条件:
エネルギー分解能:148eV、
検出有効直径:30mm、
入射窓:UTW(Ultra Thin Window)
アナライザ:NORAN社製VOYAGERを使用、
本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜について、下記の条件で碁盤目付着試験を行い、その結果を表2〜3に示すことにより密着性の評価を行った。
碁盤目付着試験:
本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜に、JIS-K5400に準じ、1mm間隔で縦横11本ずつカッターを用いて1mm間隔の切り込みを入れて100個の升目膜を作り、3M社製スコッチテープを密着させたのち一気に引き剥がし、ガラス基板中央部の10mm角内でガラス基板に付着していた升目膜に剥離が生じた升目膜の数を測定し、その結果を剥離した升目の数(個/100)として表2〜3に示すことにより本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜のガラス基板に対する密着性を評価した。
次に、本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜に、
ガス:100%水素ガス、
水素ガス流量:500SCCM、
水素ガス圧:100Pa、
処理温度:300℃、
RF電力流密度:0.1W/cm2、
処理時間:2分、
の条件の水素プラズマ処理を施し、この水素プラズマ処理後の本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜について四探針法により比抵抗値を測定し、その後、さらに先の碁盤目付着試験と同じ条件で碁盤目付着試験を行い、その結果を表2〜3に示すことにより本発明成膜法1〜15、比較成膜法1〜4および従来成膜法により得られた複合膜の評価を行った。
Figure 2009215613
Figure 2009215613
表1〜3に示される結果から、本発明成膜法1〜15により得られた複合膜は従来成膜法により得られた複合膜に比べて比抵抗は同等またはやや劣るものの大差は無く、また、本発明成膜法1〜15により得られた複合膜と従来成膜法により得られた複合膜との水素プラズマ処理前後の密着性を比較すると、本発明成膜法1〜15により得られた複合膜は従来成膜法により得られた複合膜よりも密着性が格段にすぐれていることから、本発明成膜法1〜15により成膜した電極膜を内蔵した薄膜トランジスターは電極膜の剥離による故障が極めて少なくなることが分る。しかし、この発明の条件から外れた値を有する比較成膜法1〜4により得られた複合膜は比抵抗および密着性の少なくともいずれかが劣るので薄膜トランジスターの電極膜として好ましくないことが分る。

Claims (2)

  1. Ca:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金ターゲットを用い、酸素:1〜20体積%を含む不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%、酸素:1〜20モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有する酸素−Ca含有銅合金下地膜を成膜し、引き続いて酸素の供給を停止してスパッタ雰囲気を不活性ガス雰囲気とし、この不活性ガス雰囲気中でスパッタすることによりCa:0.01〜2モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有するCa含有銅合金導電膜を成膜することを特徴とする密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法。
  2. Ca:0.06〜14モル%を含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる成分組成を有することを特徴とする請求項1記載の密着性に優れた銅合金複合膜の成膜方法で使用するCa含有銅合金ターゲット。
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