JP2009210844A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】独立したフレームメモリを必要とせずに、オーバードライブを行う液晶表示装置を安価に提供する。
【解決手段】フレームメモリとルックアップテーブルを用いてオーバードライブ処理を行う液晶表示装置において、フレームメモリが、ゲート線とソース線によってマトリックス状に配置された複数の画素の各画素内において、少なくとも１つの蓄積容量Ｃｍと少なくとも１つの薄膜トランジスタ１２からなるメモリとして配置されており、フレームメモリには、現在の画像の階調データを所定の圧縮率で圧縮して圧縮データを出力する圧縮部と圧縮データを復元して復元データを出力する復元部が接続されている。
【選択図】図１

Description

本発明は、液晶表示装置、特に、オーバードライブ処理を行う液晶表示装置のフレームメモリに関するものである。

近年、液晶表示装置は、様々な分野に利用されており、ＰＣモニターやＴＶ用途だけでなく、携帯電話、デジタルカメラ、ＰＤＡなどの携帯機器などに広く使用されている。しかしながら、液晶表示装置は応答速度が遅いため、画像表示において、残像が生じるなどの問題があった。そこで、液晶表示装置においては、オーバードライブ処理方式を採用して応答速度を速めることが行われている。オーバードライブ処理とは、画像データが動画の場合において、液晶に印加される電圧を、前フレームから現フレームへのデータ変化方向が正方向の場合に通常の場合に比べて高くし、前フレームから現フレームへのデータの変化方向が負方向の場合に通常の場合に比べて低くする方法である。この方法により、液晶の応答速度を加速し、動画の表示品質を高めることができる。

図３はオーバードライブのしくみを表した図であり、横軸は、黒階調から、明るい階調に移行するのに要するフレーム時間（数）、縦軸は液晶ディスプレイの階調である。ここで１フレームとは、６０Ｈｚ液晶駆動回路において、６０分の１秒、すなわち約１６．７ミリ秒の区間を意味する。例えば、目標１の階調に到達するために、目標１の信号電圧を与え続けると５フレーム要するが、オーバードライブにより、ＯＤ１の信号電圧を与えれば、１フレームで目標１の階調に到達することができ、その後目標１の信号電圧に切り替えれば応答時間を短縮することができる。同様に、目標２の階調の場合、目標２に到達する信号電圧では４フレーム要するところをオーバードライブにより、ＯＤ２の信号電圧をかけることにより１フレームに応答時間を短縮することができる。

図４は、オーバードライブの制御回路のブロック図を示したものである。図に示されるように、一般にオーバードライブの制御回路は、オーバードライブのための最適な階調データを出力するためのルックアップテーブルおよび目標階調データを記憶するフレームメモリを有している。
特開２００４−７８１２９号公報

しかしながら、このようなオーバードライブ制御回路では、独立したフレームメモリが必要とされるため、コスト高となるという問題があった。

本発明の目的は、独立したフレームメモリを必要とせずに、オーバードライブを行う液晶表示装置を安価に提供することにある。

本発明は、液晶表示装置の各画素内にオーバードライブのためのフレームメモリの働きをするメモリを形成するため、独立したフレームメモリを必要とせずに、オーバードライブを行う液晶表示装置を安価に提供することができる。

本発明の構成は、次のとおりである。
（１）フレームメモリとルックアップテーブルを用いてオーバードライブ処理を行う液晶表示装置において、
前記フレームメモリが、ゲート線とソース線によってマトリックス状に配置された複数の画素の各画素内において、少なくとも１つの蓄積容量と少なくとも１つの薄膜トランジスタからなるメモリとして構成されており、
前記フレームメモリには、現在の画像の階調データを所定の圧縮率で圧縮して圧縮データを出力する圧縮部と前記圧縮データを復元して復元データを出力する復元部が接続されていることを特徴とする液晶表示装置。
（２）前記少なくとも１つの蓄積容量の一端は前記薄膜のトランジスタのドレイン端に接続され、他端はゲート線に接続されており、前記少なくとも１つの薄膜トランジスタのソース端はソース線に接続され、ゲート端はリード（読み）／ライト（書き）線に接続されていることを特徴とする上記（１）に記載の液晶表示装置。
（３）前記少なくとも１つの蓄積容量と少なくとも１つの薄膜トランジスタは、各画素を駆動するための薄膜トランジスタおよび蓄積容量と同一のリソグラフィー工程によって形成されることを特徴とする上記（１）または（２）に記載の液晶表示装置。
（４）前記データ圧縮率は、１／４〜１／１０の範囲である上記（１）〜（３）のいずれかに記載の液晶表示装置。
（５）前記メモリは１つの蓄積容量と１つの薄膜トランジスタからなる上記（１）〜（４）のいずれかに記載の液晶表示装置。
（６）上記（１）〜（５）のいずれかに記載の液晶表示装置を有する電子装置であって、携帯電話、デジタルカメラ、ＰＤＡ（パーソナルデジタルアシスタント）、自動車用ディスプレイ、デジタルフォトフレームまたはポータブルＤＶＤプレーヤである電子装置。

次に、本発明の実施態様を図面に基づいて説明する。以下は、実施態様であって、本発明はこれに限定されるものではない。

図１は、本発明のフレームメモリの実施態様を示したものである。図１に示されるように、各画素は、ゲート線とソース線で囲まれているが、画素部に加えてフレームメモリおよびこれに接続されるリード（読み）／ライト（書き）線が供給されている。

画素部は、通常、薄膜トランジスタ１１およびこれに接続される蓄積容量Ｃｓおよび液晶部Ｃｌｃから構成されている。また、本発明のフレームメモリは、各画素内において、画像データの階調を記憶するための蓄積容量Ｃｍと、書き込み／読み込みを選択するための薄膜トランジスタ１２を有しており、蓄積容量Ｃｍの一端は前記薄膜のトランジスタ１２のドレイン端に接続され、他端はゲート線に接続されており、薄膜トランジスタ１２のソース端はソース線に接続され、ゲート端はリード（読み）／ライト（書き）線に接続されている。

図２は、本発明のオーバードライブ制御回路のブロック図を示したものである。図２に示されるように、図１で示したフレームメモリ２１２はＬＣＤモジュール２１の画素内に配置されている。フレームメモリ２１２には、現在の画像の階調データを所定の圧縮率で圧縮して圧縮データを出力する圧縮部２２と前記圧縮データを復元して復元データを出力する復元部２３が接続されている。

図２に示されるように、現在の画像階調データが入力データとして圧縮部２２により圧縮された後フレームメモリに入力される。その際、図１に示されるリード（読み）／ライト（書き）線が選択されて、蓄積容量１２に圧縮データが書き込まれることになる。オーバードライブを行う際には、先ず、リード（読み）／（書き）線が選択され、フレームメモリ２１２に記憶された１つ前のフレームの画像階調の圧縮データが読みこまれる。圧縮データは復元部２３により復元され、復元された階調データは、ルックアップテーブル２４に入力されて現在の階調データと比較することにより、オーバードライブ電圧が決められ、画素２１４に入力される。この際、１つ前のフレームの階調データが現在の階調データと同じであれば、オーバードライブは行わないが、異なる場合にオーバードライブを行う。次に、リード線が閉じ、ゲート線が選択されて、画素にオーバードライブ電圧が印加される。最後に、ゲート線が閉じた後、書き込み線が開き、現在の階調の圧縮データが記憶される。

本発明のフレームメモリは、上記のような構成の他、データを記憶することができるメモリであれば、ＳＲＡＭなど任意のメモリを使用することができる。また、２以上の薄膜トランジスタと２以上の蓄積容量から構成することもできる。

本発明で使用する圧縮部は、データを１／４〜１／１０の範囲の圧縮率で圧縮できる素子であればよく、また、復元部は、これを復元できる素子であればよい。

本発明のフレームメモリは、画素内における蓄積容量と薄膜トランジスタで構成されるため、製造過程においては、通常の画素駆動用の薄膜トランジスタの形成のためのリソグラフィー工程と同一の工程により形成することができる。したがって、従来のように独立したフレームメモリとして供給する場合に比べ、コストを節減することができる。

本発明の液晶表示装置に使用されるルックアップテーブルには、実験などによって求めたオーバードライブ用のデータが事前に記憶されている。ルックアップテーブルは、オーバードライブ電圧を決めるためのものと予測電圧値を決めるためのものの２つを使用する場合もある。

本発明の液晶表示装置は、携帯電話、デジタルカメラ、ＰＤＡ（パーソナルデジタルアシスタント）、自動車用ディスプレイ、デジタルフォトフレームまたはポータブルＤＶＤプレーヤである電子装置などに使用することができる。

本発明のフレームメモリの実施態様を示す。 本発明のオーバードライブ制御回路のブロック図を示す。 オーバードライブのしくみを示す。 従来のオーバードライブ制御回路のブロック図を示す。

符号の説明

１１ 薄膜トランジスタ
１２ 薄膜トランジスタ
２１ ＬＣＤモジュール
２１４ 画素部
２１２ フレームメモリ
２２ 圧縮部
２３ 復元部
２４ ルックアップテーブル
４１ ＬＣＤモジュール
４２ フレームメモリ
４３ ルックアップテーブル
Ｃｌｃ 液晶部
Ｃｓ 画素部の蓄積容量
Ｃｍ フレームメモリの蓄積容量

Claims (6)

1. フレームメモリとルックアップテーブルを用いてオーバードライブ処理を行う液晶表示装置において、
   前記フレームメモリが、ゲート線とソース線によってマトリックス状に配置された複数の画素の各画素内において、少なくとも１つの蓄積容量と少なくとも１つの薄膜トランジスタからなるメモリとして構成されており、
   前記フレームメモリには、現在の画像の階調データを所定の圧縮率で圧縮して圧縮データを出力する圧縮部と前記圧縮データを復元して復元データを出力する復元部が接続されていることを特徴とする液晶表示装置。
2. 前記少なくとも１つの蓄積容量の一端は前記薄膜のトランジスタのドレイン端に接続され、他端はゲート線に接続されており、前記少なくとも１つの薄膜トランジスタのソース端はソース線に接続され、ゲート端はリード（読み）／ライト（書き）線に接続されていることを特徴とする請求項１に記載の液晶表示装置。
3. 前記少なくとも１つの蓄積容量と少なくとも１つの薄膜トランジスタは、各画素を駆動するための薄膜トランジスタおよび蓄積容量と同一のリソグラフィー工程によって形成されることを特徴とする請求項１または２に記載の液晶表示装置。
4. 前記データ圧縮率は、１／４〜１／１０の範囲である請求項１〜３のいずれかに記載の液晶表示装置。
5. 前記メモリは１つの蓄積容量と１つの薄膜トランジスタからなる請求項１〜４のいずれかに記載の液晶表示装置。
6. 請求項１〜５のいずれかに記載の液晶表示装置を有する電子装置であって、携帯電話、デジタルカメラ、ＰＤＡ（パーソナルデジタルアシスタント）、自動車用ディスプレイ、デジタルフォトフレームまたはポータブルＤＶＤプレーヤである電子装置。