JP2009208203A - 工具ホルダの取付ナット及び工具ホルダの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】刃物台110に形成されたT溝111に挿入固定され、加工工具121が装着される工具ホルダ120を刃物台110に固定する工具ホルダの取付ナットにおいて取付ナット130が、刃物台110との相対位置を規定する手段を有するとともに、取付ナット130と工具ホルダ120との相対位置を規定する手段を有すること。
【選択図】図1
Description
刃物台510は工具ホルダ520を取り付ける取付面512にT溝511が形成され、工具ホルダ520は加工工具521を保持し、取付ボルト540は工具ホルダ520の取付孔522を貫通し取付ナット530と螺合し、取付ナット530は取付ボルト540と螺合しT溝511内に挿入される。
位置決め固定を強固に行うため、T溝511は2本設けられ、取付孔522、取付ボルト540及び取付ナット530はそれぞれのT溝511に対して設けられている。
また、特に一つの刃物台に複数の工具ホルダを取り付ける場合には、工具ホルダを一つずつ位置決め固定する必要があり、その作業は極めて煩雑なものであり、複数の工具のレイアウト(相対位置関係)を変更する際に毎回、位置決め精度を高いレベルで維持するのは極めて困難であった。
前記刃物台と前記取付ナットとの間に、前記刃物台に対する前記取付ナットの位置を位置決めする位置規定手段を有し、
前記取付ナットと前記工具ホルダとの間に、前記取付ナットに対して予め定められた位置に前記工具ホルダを位置決めする位置決め手段を有し、
前記位置規定手段によって前記刃物台に位置決め固定された前記取付ナットに位置決め手段によって前記工具ホルダを位置決めして取り付けることにより、前記課題を解決するものである。
本発明の第1実施例である工具ホルダの取付構造は、図1に示すように、工作機械等の刃物台110に、ワーク加工用の加工工具121が装着される工具ホルダ120を位置決め固定するものであって、刃物台110は工具ホルダ120を取り付ける取付面112にT溝111が形成され、該T溝111に挿入された取付ナット130に、取付ボルト140を介して工具ホルダ120を取り付けるようになっている。
工具ホルダ120には、図2に示すように、取付ボルト140を挿入する取付孔122が形成され、前面底部には刃物台110の端面に当て止めする当て止め部124が設けられている。
さらに、工具ホルダ120には、底面に突起状の係止部123が設けられ、前記ナット本体131には、該係止部123と係合する凹状の係合部133が設けられている。
これにより、取付ナット130は端面134を基準として刃物台110に位置決め固定される。
係合部133は、端面134を基準として、工具ホルダ120の刃物台110に対する予め定められた所定の位置において係止部123と係合する位置に形成されている。
ネジ穴132は当て止め部124と刃物台110の端部とが当接し、係止部123と係合部133とが係合すると取付孔122と一致するように設けられている。
また、工具ホルダ130に、各々の取付ナット130に応じて取付孔122を2つ設け、各取付ナット130に対して1本ずつの取付ボルト140で工具ホルダ130を固定するように構成してあるが、工具ホルダの大きさ、形状等に応じて取付孔122及び取付ボルト140を各取付ナット130に対して複数本設けても良い。
係止部123及び係合部133の形状は、いずれが凸であっても良く、またその断面形状は如何なるものであっても良い。
ネジ穴132と係合部133の相対位置は、複数の工具ホルダごとに異なる相対位置とすることができる。この場合、取付ナット130に固定する工具ホルダの種類を間違った場合にネジ穴132と工具ホルダの取付孔との位置が相違するため、工具ホルダの取り付けミス等を防止することができる。
工作機械300は、架台301上に被加工物Wを把持する主軸302を回転駆動可能に支持する主軸台303と、複数の加工工具221を各加工工具に対応する工具ホルダ220を介して保持する刃物台210と備え、主軸台303と刃物台220とは、被加工物Wと加工工具221とが対向するように配置されている。
工作機械300は、主軸台303及び刃物台220がそれぞれ主軸台テーブル304及び刃物台テーブル305により直交する2方向に相対的に移動することによって、被加工物Wに加工工具221により様々な加工を施すことができる。
被加工物Wや加工作業の変更等の際には、工具ホルダ220の交換や位置変更が行われる。
各工具ホルダ220には、前述の工具ホルダ120と同様に、係止部が突起状又は凹状に形成されており、ナット本体231の係合部233は、該係止部に相対する凹状又は突起状に形成されている。
刃物台210及びナット本体231の端面には、前述の刃物台110及びナット本体131と同様に、当て板250を固定する固定ボルト251と螺合する刃物台端面ネジ穴213及び端面ネジ穴234が設けられている。
そして、各工具ホルダ220を位置決め固定することにより、各工具ホルダ220に装着される加工工具221が刃物台210に所定の配置でレイアウトされる。
ただし、各係合部233と各係合部233に対応するネジ穴232の相対位置を、工具ホルダごとに異なる相対位置とすることもできる。この場合取付ナット230に固定する工具ホルダの種類を間違った場合にネジ穴232と工具ホルダの取付孔との位置が相違するため、工具ホルダの取り付けミス等を防止することができる。
このため、係合部233の配置が異なる取付ナット230を予め複数用意することによって、加工工具221のレイアウトを容易に変更することができる。
例えば、被加工物Wや加工作業等が変更され、加工工具221のレイアウトを変更する場合は、当該レイアウトに応じて係合部233及びネジ穴232が配置された取付ナット230を事前に準備し、直前の加工で使用した取付ナット230をT溝211から抜き取った後、前記レイアウト変更のために準備した取付ナット230をT溝211に取り付け、工具ホルダ220を位置決め固定することによって、加工工具のレイアウト変更を容易に行うことができる。
また同じ取付ナットを繰り返して使用することによって、加工工具の同じレイアウトを高精度で容易に再現することができ、加工工具のレイアウトの繰り返し再現性の精度を向上させることができる。
また、上記各実施例は工具ホルダを取付ナットに固定するものであるが、工具ホルダの位置決めを取付ナット側で行い、位置決めされた工具ホルダを刃物台に固定するように構成することもできる。
また、T溝に挿入する部材をネジ穴を有する取付ナットとしたが、ネジ穴部分をネジ軸とした取付ボルトとしても良い。
111,211,511・・・T溝
112,212,512・・・取付面
113,213 ・・・刃物台端面ネジ穴
120,210,520 ・・・工具ホルダ
121,221,521・・・加工工具
122,222,522・・・取付孔
123, ・・・係止部
124,224 ・・・当て止め部
130,230,530 ・・・取付ナット
131,231 ・・・ナット本体
132,232 ・・・ネジ穴
133,233 ・・・係合部
134,234 ・・・端面
135,235 ・・・端面ネジ穴
140,240,540 ・・・取付ボルト
150,250 ・・・当て板
151,251 ・・・固定ボルト
300 ・・・工作機械
301 ・・・架台
302 ・・・主軸
303 ・・・主軸台
304 ・・・主軸台テーブル
305 ・・・刃物台テーブル
W ・・・被加工物
Claims (11)
- 刃物台に形成されたT溝に挿入固定され、加工工具が装着される工具ホルダを刃物台に固定するための工具ホルダの取付ナットにおいて、
前記取付ナットが、前記刃物台に対して予め定められた位置に位置決めされる位置規定部と、前記工具ホルダを前記取付ナットに対して予め定められた位置に位置決めする位置決め部とを有することを特徴とする工具ホルダの取付ナット。 - 前記位置規定部が、前記取付ナットの端面と前記刃物台の端面とを同一平面に固定するための端面ネジ穴であることを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダの取付ナット。
- 前記位置決め部が、前記工具ホルダに設けられた係止部と係合する係合部からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の工具ホルダの取付ナット。
- 前記取付ナットが、前記工具ホルダを固定する固定手段を有し、該固定手段と前記位置決め部の相対位置を前記工具ホルダごとに異なる相対位置としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の工具ホルダの取付ナット。
- 前記位置決め部が、複数の前記工具ホルダを位置決めするように複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の工具ホルダの取付ナット。
- T溝が形成された刃物台と、加工工具が装着される工具ホルダと、前記T溝に挿入される取付ナットを備え、前記T溝に挿入されて前記刃物台に固定された前記取付ナットに前記工具ホルダを取り付け、前記工具ホルダを前記刃物台に固定する工具ホルダの取付構造において、
前記刃物台と前記取付ナットとの間に、前記刃物台に対する前記取付ナットの位置を位置決めする位置規定手段を有し、
前記取付ナットと前記工具ホルダとの間に、前記取付ナットに対して予め定められた位置に前記工具ホルダを位置決めする位置決め手段を有し、
前記位置規定手段によって前記刃物台に位置決め固定された前記取付ナットに位置決め手段によって前記工具ホルダを位置決めして取り付けることを特徴とする工具ホルダの取付構造。 - 前記位置規定手段が、前記取付ナットの端面と前記刃物台の端面とを同一平面に固定する当て板と、前記刃物台の端面に設けられた端面ネジ穴及び前記取付ナットの端面に設けられた端面ネジ穴と、両者の端面ネジ穴に前記当て板を固定する固定ボルトからなることを特徴とする請求項6の工具ホルダの取付構造。
- 前記位置決め手段が、前記工具ホルダに設けられた係止部と、該係止部と係合するように前記取付ナットに形成された係合部とからなることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の工具ホルダの取付構造。
- 前記取付ナットが、前記工具ホルダを固定する固定手段を有し、該固定手段と前記係合部の相対位置を、前記工具ホルダごとに異なる相対位置としたことを特徴とする請求項8に記載の工具ホルダの取付構造。
- 前記係合部が、前記取付ナットの前記T溝方向に複数設けられ、
前記工具ホルダが、前記刃物台に複数取り付けられることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一つに記載の工具ホルダの取付構造。 - 前記取付ナットが、複数の工具ホルダを位置決めするための複数の係合部を有し、該複数の係合部の配置パターンの異なる前記取付ナットが複数準備されていることを特徴とする請求項10に記載の工具ホルダの取付構造。
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