JP2009202484A - インサート成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、インサート部品と樹脂成形部との位置精度を高く維持しながら、インサート部品と樹脂成形部との間に中間部品が介在したインサート成形品を容易に製造することのできるインサート成形方法を提供することを課題とする。
【解決手段】金型装置10のキャビティ内に第1の部品2を配置し、且つ第1の部品10が結合する部分を有する第2の部品3を第1の部品2に対して配置する。第1の部品2を第2の部品3に向けて押圧して第1の部品2を第2の部品3に結合する。第2の部品3の周囲に樹脂部4を射出成形する。
【選択図】図2

Description

本発明はインサート成形方法に係り、特にインサートされた部品に対する樹脂成形部分の位置精度が要求されるインサート成形品を成形するためのインサート成形方法に関する。
例えば、金属製の軸の回りに樹脂を一体に成形して軸受部品を製造する技術が知られている。図1はそのような軸受部品の一例を示す断面図である。
図1において、軸受部品1は、金属製の軸2と、同じく金属製の中間部品3と、中間部品の外周に形成された外周樹脂部4とよりなる。外周樹脂部4の外周の一部は回転摺動部として機能し、軸受支持体5の軸受部に回転可能に支持される。また、中間部品3から延出した軸2の先端は、回転軸6に固定されるように構成されている。例えば、軸2の先端は回転軸6の穴に圧入されて固定される。これにより、回転軸6は軸受部品1を介して軸受支持体5により回転可能に支持される。
上述の軸受部品1を製造する際に、インサート成形方法により外周樹脂部4を中間部品3の周囲に一体的に成形することができる。インサート成形を用いることで、軸2と外周樹脂部4とを容易に一体構造の部品とすることができる。中間部品3は、軸2と外周樹脂部4とを強固に固定するための部品である。軸2は圧入により中間部品3に強固に固定され、且つ、中間部品3の大きな外周面を利用して外周樹脂部4が強固に接合される。中間部品3への軸2の圧入は、中間部品3の周囲に外周樹脂部4をインサート成形した後に行われる。
ここで、軸に対して樹脂部品を一体的に成形するインサート成形方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示されたインサート成形方法では、軸の一部にメッキ被膜を施しておき、メッキ被膜上に樹脂部品を成形する。成形の際にメッキ被膜の端部を金型により樹脂部品に向けて変形させることで、メッキ被膜により樹脂部品を軸の周囲に固定する。
特開2006−170260号公報
図1に示す軸受部品1を製造するには、中間部品3の周囲に外周樹脂部4をインサート成形した後、軸2を中間部品3に圧入する。したがって、中間部品3の外周面の中心に対して、軸2が圧入される穴の中心の位置精度がよくないと、外周樹脂部4の外周面(回転摺動部として機能する)の中心を、軸2が圧入される穴の中心に精度よく一致させることができない。その結果、圧入れされた軸2の中心と外周樹脂部4の外周面の中心とが一致せず、偏心した状態となってしまう。このため、寸法精度を出すために機械加工による精密加工を用いて中間部品3を製造しなければならず、これが軸受部品1の製造コストを高くする要因となっていた。
一方、上述の特許文献1に記載のインサート成形方法によれば、金型にメッキ被膜を施した軸を取り付けてその周囲に樹脂部品を直接成形するので、樹脂部品と軸との位置精度は比較的高くできる。また、中間部品を用いる代わりにメッキ被膜を軸に施すことで、軸に対して樹脂部品を固定するため、中間部品を用いることなくインサート成形が可能となり、部品点数が減少する。しかし、特許文献1に記載のインサート成形方法では、軸に対してメッキ被膜を施す処理が必要であり、軸の製造工程が複雑となり、その分の製造コストがかかるため、中間部品を用いる場合よりも製造コストが高くなるおそれがある。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、インサート部品と樹脂成形部との位置精度を高く維持しながら、インサート部品と樹脂成形部との間に中間部品が介在したインサート成形品を容易に製造することのできるインサート成形方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明によれば、金型装置のキャビティ内に第1の部品を配置し、且つ該第1の部品が結合する部分を有する第2の部品を該第1の部品に対して配置し、前記第1の部品を前記第2の部品に向けて押圧して前記第1の部品を前記第2の部品に結合し、前記第2の部品の周囲に樹脂部を射出成形することを特徴とするインサート成形方法が提供される。
上述のインサート成形方法において、前記金型装置の前記キャビティは第1の位置決め部を有し、前記第1の部品は該第1の位置決め部に配置され、前記キャビティは前記第1の位置決め部に対応した第2の位置決め部を有し、前記樹脂部の外面は該第2の位置決め部により形成されることが好ましい。また、前記第1の部品の前記第2の部品への結合は、型締力により行われることとしてもよい。あるいは、前記第1の部品の前記第2の部品への結合は、エジェクタの突き出し力により行われることとしてもよい。さらに、前記第1の部品の前記第2の部品への結合を、型締力検出器の検出値により制御することとしてもよい。
本発明によれば、第1の部品と樹脂部の外面との位置精度を高く維持しながら、第1の部品と樹脂部との間に第2の部品が介在したインサート成形品を容易に製造することができる。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2は本発明の実施形態によるインサート成形方法によりインサート成形を行うための金型装置の断面図である。図2に示す金型装置10は、図1に示す軸受部品1をインサート成形するために用いられる金型装置である。
金型装置10は、可動金型10Aと固定金型10Bとよりなる。図2において、可動金型10Aと固定金型10Bとの境目(いわゆるパーティングライン)が太線PLで示されている。太線PLの左側が可動金型10Aであり、右側が固定金型10Bである。図2に示す状態は金型装置10が型閉した状態であり、型開する場合は可動金型10Aが図2中左向きに移動する。
可動金型10Aは、可動プラテン20に取り付けられる可動金型取付板部11と、端面が前記パーティングラインを形成する可動金型型板部13との間に、可動金型中板部12を設けた構造を有する。また、可動金型取付板部11と可動金型中板部12との間の上部および下部には、エジェクタ(図示せず)のスペーサブロック14が夫々形成されている。スペーサブロック14に周囲を囲まれた部分には空間が形成されており、当該空間に、成形品突き出しロッド15と、当該突き出しロッド15の後端部を挟持する第1の突き出しプレート16及び第2の突き出しプレート17とが設けられている。
固定金型10Bは、固定プラテン22に取り付けられる。固定金型10Bには、射出装置の加熱シリンダ30の先端のノズル31から溶融した樹脂が供給される。固定金型10Bの内部には、溶融した樹脂を流してキャビティに導くための通路(ランナ)18が形成されている。すなわち、ランナ18の一端には、固定金型10Bの側面に形成されたノズルタッチ部18aが形成されている。ノズルタッチ部18aには加熱シリンダ30の先端のノズル31が接続され、加熱シリンダ30で溶融されて計量された樹脂がランナ18に供給される。
ランナ18の他端はゲート19となっており、ランナ18はゲート19を介してキャビティに接続されている。従って、ランナ18に供給された溶融樹脂はゲート19を介してキャビティに充填され、溶融樹脂が固化して軸受部品1の外周樹脂部4が形成される。
より具体的には、可動金型10A内に形成されるキャビティ内に、軸受部品1の軸2と中間部品3とが収容された状態で、中間部品3の外周面とキャビティの内面との間に溶融樹脂が充填されて、外周樹脂部4が形成される。軸2の一端側は、後述のようにインサート成形の途中で中間部品3に圧入される。一方、軸2の他端は、インサート成形工程の初期の段階で、キャビティから延在する貫通孔40に挿入される。貫通孔40には、軸2が挿入される側の反対側からエジェクタピン42が挿入されている。
エジェクタピン42は貫通孔40内で進退可能に構成されている。エジェクタピン42の一端は、上述のエジェクタの突き出しロッド15に接続されており、エジェクタを駆動することで、エジェクタピン42を進退させることができる。インサート成形が終了して金型装置10が型開された後、エジェクタピン42を前進させることで、インサート成形後の軸受部品1を可動金型10Aのキャビティから押し出すように構成されている。
なお、固定プラテン22からは4本のタイバー24(図2中、一本のみが示されている)が延在しており、可動プラテン20はタイバー24に沿って進退可能な構成となっている。タイバー24には型締力センサ26が取り付けられ、型締力センサ26により型締時の型締力が検出される。型締力センサ26からの検出信号は、型締動作を制御する制御部28に供給される。
次に、本発明の一実施形態によるインサート成形方法について、図3を参照しながら説明する。図3は本発明の一実施形態によるインサート成形方法により軸受部品1をインサート成形するときの工程を示す図である。図3に示すインサート成形方法では、可動金型に加えられる型締力により軸受部品1の軸2を中間部品3に圧入する。
まず、図3(a)に示すように、可動金型10Aのキャビティ内に開口している貫通孔40内に第1の部品としての軸2の先端を挿入し、続いて、第2の部品としての中間部品3の中心穴にキャビティ内に延在している軸2の他端側が挿入されるように中間部品3をキャビティ内に収容する。貫通孔40内には反対側からエジェクタピン42が挿入されており、軸2はエジェクタピン42の突き当たった状態で止まっている。
中間部品3の中心穴は、入り口側が軸2の外形より僅かに大きい内径を有する大径穴となっており、奥の部分が軸2の外形より僅かに小さい内径を有する小径穴となっている。小径穴の内径は、軸2の先端が圧入されるのに適当な大きさとされている。
金型装置10を開いた状態で、図3(a)に示すように軸2と中間部品3を可動金型10Aのキャビティ内に収容した状態では、軸2の先端は中間部品3の小径穴の手前まで挿入されている。この状態で、中間部品3の一部は可動金型10Aのキャビティから突出している。
図3(a)に示す状態から、可動プラテン20を前進させて金型装置10を型閉する。型閉に伴い、可動金型10Aは固定金型10Bに向かって移動し、中間部品3の端面が固定金型に当接する。この時点で型閉工程は終了し、続いて軸2を中間部品3に圧入して結合する圧入工程に移る。圧入工程では、可動金型10Aに型締力を加えることにより、軸2の先端を中間部品3の小径穴に圧入する。これにより、軸2は中間部品3に結合される。圧入工程では、圧入に必要な型締力のみが可動金型10A、すなわち軸2に加えられる。
圧入工程により軸2が中間部品3の小径穴に完全に圧入されると、図3(b)に示すように、可動金型10Aは固定金型10Bに当接する。この時点が通常の型閉終了に相当し、続いて、型締工程が開始される。なお、圧入工程が終了した時点で、中間部品3の外周面とキャビティの内面との間にキャビティ空間が形成される。
型締工程が終了して所定の型締力が可動金型10Aに加えられたら、図3(c)に示すように、溶融樹脂をゲート19からキャビティ空間に充填し成形を行う。溶融樹脂を充填したら樹脂圧を所定時間だけ保持しながら溶融樹脂を冷却する。キャビティ空間は、軸受部品1の外周樹脂部4と同じ形状となっており、充填された溶融樹脂を冷却して固化させると、外周樹脂部4となる。溶融樹脂は固化する際に収縮し、中間部品4の外周面に密着し固定される。
保圧・冷却工程が終了したら、型開工程に移る。型開工程では、可動金型10Aを後退させて金型装置を開く。型開が終了したら、エジェクタを駆動してエジェクタピン42を前進させる。これにより、軸受部品1の軸2が押され、キャビティ内で成形された軸受部品1はキャビティの外に突き出される。可動金型10Aのキャビティから突き出された軸受部品1は、取り出し機により射出成形機から取り出されて、次の工程へと運ばれる。
上述のインサート成形によれば、軸受部品1の軸2の中心軸(すなわち、回転軸)と、外周樹脂部4の中心軸(すなわち、回転軸)とを精度よく一致させることができる。上述のように、軸受部品1の回転軸2が可動金型10Aの貫通孔40に嵌合した状態で、外周樹脂部4が形成される。外周樹脂部4の外周面(すなわち、回転摺動面)は、可動金型10Aのキャビティの内面により形成される。貫通孔40とキャビティの内面は、両方とも可動金型10Aに形成された中心を同じとする円形の加工部分であり、その中心は精度よく一致している。言い換えれば、貫通孔40の内面(図3(a)において斜線を施した部分であり、第1の位置決め部となる)とキャビティの内面(図3(a)において斜線を施した部分であり、第2の位置決め部となる)とは位置精度を高く形成することができる。したがって、軸2の外径を貫通孔40の内径に極力近づけておけば(軸2を貫通孔40に挿入可能な程度で)、軸2の中心軸(すなわち回転軸)は貫通孔40の中心に精度よく一致し、したがって、キャビティの内面により形成された外周樹脂部4の中心軸(すなわち、回転軸)に精度よく一致する。
ここで、例えば軸2が圧入される中間部品3の加工精度があまり良くない場合、中間部品3の外周面に関する中心軸と、軸2が圧入される小径穴の中心軸とが精度よく一致しないことがある。この場合、軸2の回転軸に対して中間部品3の回転軸が偏心した状態となる。しかし、このように軸2の中心軸に対して中間部品3の中心軸が偏心している場合であっても、上述のインサート成形により外周樹脂部4を成形すれば、軸2の回転軸と中間部品3を含めた外周樹脂部4の回転軸とを精度よく一致させることができる。したがって、上述のインサート成形を用いることにより、加工精度があまりよくないが安価な加工法で中間部品3を製造することができ、軸受部品1の製造コストを低減することができる。また、インサート成形を行う際の金型装置10の動作(すなわち、可動金型に加えられる型締力)を利用して軸2を中間部品3に圧入するため、個別に圧入作業を行う必要がなく、軸受部品1の製造工程数を減らすことができ、その分の製造コストも低減することができる。
図4は上述のインサート成形中の可動金型10Aの位置と型締力の検出値とを関連付けて示すグラフである。図4において、型閉が開始されると、可動金型の位置は型開位置から徐々に型閉位置に近づいていく。可動金型の位置を示す縦軸において、金型が全開しているときの型開位置がLであり、原点0が型閉位置である。図3(a)に示す軸2と中間部品3を可動金型10Aのキャビティに収容する工程は、型閉開始までの間に行われる
型閉が進んで可動金型10Aが固定金型10Bに近接し、可動金型10Aのパーティング面から突出している中間部品3が固定金型10Bのパーティング面に当接した時点で、軸2の圧入開始となる。圧入が開始されると型締力が検出されるが、圧入に必要な型締力しか発生しないため、検出値は急激には上昇しない。圧入が終了した時点で、図3(b)に示すように可動金型10Aのパーティング面が固定金型10Bのパーティング面に当接する。この時点で型締力の昇圧が開始され、型締力の検出値は急激に上昇する。
型締力の昇圧が完了して型締力が所定の値となると、可動金型10Aの位置は0となる。型締力の昇圧開始から昇圧完了までの間に可動金型位置が僅かに変化するのは、型締力により金型装置10が圧縮されて僅かに変形するためである。
型締力の昇圧が完了すると、図3(c)に示すように、樹脂の充填が行われる。樹脂の充填中は、型締力が維持されるため、型締力の検出値は一定の値となる。図4では示していないが、樹脂の充填が完了してから樹脂が固化された後、型締力の印加が解除され、可動金型10Aは後退して型開が行われる。型開が完了したら、図3(d)に示すようにエジェクタピン42を駆動して、軸受部品1を可動金型10から取り出す。
以上のように、可動金型10Aの位置に関連付けて型締力を検出しておくことにより、軸2の中間部品への圧入状態を判定することができる。例えば、圧入開始から型締力の検出値が急激に上昇して、型締力の昇圧開始の時点で型締力の検出値が異常に高い値となった場合は、軸2の圧入が強すぎて完全に圧入されない、あるいは圧入により中間部品3が変形してしまうなどの不具合が発生している可能性が大きい。一方、圧入開始から型締力の検出値の上昇が緩やかで、型締力の昇圧開始の時点で型締力の検出値が異常に低い値となった場合は、軸2の圧入が緩すぎて軸2の固定が十分ではないといった不具合が発生している可能性が大きい。圧入開始された後に型締力の昇圧が開始された時点における型締力の検出値を監視し、型締力の検出値が所定の範囲以上又は以下(上限値以上又は下限値以下)であった場合に、インサート成形した軸受部品1に不具合が発生している可能性が大きいと判断して、当該軸受部品1を検査することが好ましい。あるいは、型締力の検出値に異常が認められた時点で直ちに型締を中止し、軸2の圧入具合をチェックすることもできる。すなわち、型締力の検出値に基づいて、軸2の圧入を制御することができる。
なお、型締力の検出は、図2に示す型締力センサ26により行われ、型締力の検出値は制御部28に送られて、各種の制御に用いられる。ただし、型締力の検出は型締力センサ26に限られず、他のセンサを用いてもよい。例えば、可動プラテンに加わる型締力の反力をロードセルにより検出してこれを型締力の検出値とすることもできる。
次に、本発明の他の実施形態によるインサート成形方法について、図5を参照しながら説明する。図5は本発明の他の実施形態によるインサート成形方法により軸受部品1をインサート成形するときの工程を示す図である。図5に示すインサート成形方法では、エジェクタピン42の突き出し力により軸受部品1の軸2を中間部品3に圧入する。
まず、図5(a)に示すように、可動金型10Aのキャビティ内に開口している貫通孔40内に軸2の先端を挿入し、続いて、中間部品3の中心穴にキャビティ内に延在している軸2の他端側が挿入されるように中間部品3をキャビティ内に収容する。貫通孔40内には反対側からエジェクタピン42が挿入されており、軸2はエジェクタピン42の突き当たった状態で止まっている。
中間部品3の中心穴は、入り口側が軸2の外形より僅かに大きい内径を有する大径穴となっており、奥の部分が軸2の外形より僅かに小さい内径を有する小径穴となっている。小径穴の内径は、軸2の先端が圧入されるのに適当な大きさとされている。
金型装置10を開いた状態で、図5(a)に示すように軸2と中間部品3を可動金型10Aのキャビティ内に収容した状態では、軸2の先端は中間部品3の小径穴の手前まで挿入されている。この状態で、中間部品3は可動金型10Aのキャビティ内に完全収容され、中間部品3の端面は可動金型10Aのパーティング面に一致している。
図5(a)に示す状態から、可動プラテン20を前進させて金型装置10を型閉する。型閉に伴い、可動金型10Aは固定金型10Bに向かって移動し、可動金型10Aのパーティング面が固定金型10Bのパーティング面に当接する。このとき、可動金型10Aのキャビティ内の中間部品3の端面も固定金型10Bのパーティング面に当接する。なお、型閉工程が終了した時点で、中間部品3の外周面とキャビティの内面との間にキャビティ空間が形成される。型閉が終了したら、続いて型締工程に移るが、本実施形態では、型締力を急激に印加するのではなく、まず所定の小さな型締力を加える。そして、その型締力を維持したまま、圧入工程が開始される。圧入工程では、エジェクタを駆動してエジェクタピン42を前進させる。これにより、図5(b)に示すように、エジェクタピン42の前側に配置されていた軸2が中間部品3の小径穴に圧入される。上述の所定の小さな型締力は、圧入力に負けて可動金型10Aが後退しないように可動金型10Aを固定しておくために印加される型締力である。
圧入工程により軸2が中間部品3の小径穴に完全に圧入されると、続いて、型締力を所定の値となるまで昇圧させる。型締工程が終了して所定の型締力が可動金型10Aに加えられたら、図5(c)に示すように、溶融樹脂をゲート19からキャビティ空間に充填し成形を行う。溶融樹脂を充填したら樹脂圧を所定時間だけ保持しながら溶融樹脂を冷却する。キャビティ空間は、軸受部品1の外周樹脂部4と同じ形状となっており、充填された溶融樹脂を冷却して固化させると、外周樹脂部4となる。溶融樹脂は固化する際に収縮し、中間部品4の外周面に密着して接合される。
保圧・冷却工程が終了したら、型開工程に移る。型開工程では、可動金型10Aを後退させて金型装置を開く。型開が終了したら、エジェクタを駆動してエジェクタピン42をさらに前進させる。これにより、軸受部品1の軸2が押され、キャビティ内で成形された軸受部品1はキャビティの外に突き出される。可動金型10Aのキャビティから突き出された軸受部品1は、取り出し機により射出成形機から取り出されて、次の工程へと運ばれる。
上述のインサート成形によれば、軸受部品1の軸2の中心軸(すなわち、回転軸)と、外周樹脂部4の中心軸(すなわち、回転軸)とを精度よく一致させることができる。上述のように、軸受部品1の回転軸2が可動金型10Aの貫通孔40に嵌合した状態で、外周樹脂部4が形成される。外周樹脂部4の外周面(すなわち、回転摺動面)は、可動金型10Aのキャビティの内面により形成される。貫通孔40とキャビティの内面は、両方とも可動金型10Aに形成された中心を同じとする円形の加工部分であり、その中心は精度よく一致している。言い換えれば、貫通孔40の内面(図5(a)において斜線を施した部分であり、第1の位置決め部となる)とキャビティの内面(図5(a)において斜線を施した部分であり、第2の位置決め部となる)とは位置精度を高く形成することができる。したがって、軸2の外径を貫通孔40の内径に極力近づけておけば(軸2を貫通孔40に挿入可能な程度で)、軸2の中心軸(すなわち回転軸)は貫通孔40の中心に精度よく一致し、したがって、キャビティの内面により形成された外周樹脂部4の中心軸(すなわち、回転軸)に精度よく一致する。
ここで、例えば軸2が圧入される中間部品3の加工精度があまり良くない場合、中間部品3の外周面に関する中心軸と、軸2が圧入される小径穴の中心軸とが精度よく一致しないことがある。この場合、軸2の回転軸に対して中間部品3の回転軸が偏心した状態となる。しかし、このように軸2の中心軸に対して中間部品3の中心軸が偏心している場合であっても、上述のインサート成形により外周樹脂部4を成形すれば、軸2の回転軸と中間部品3を含めた外周樹脂部4の回転軸とを精度よく一致させることができる。したがって、上述のインサート成形を用いることにより、加工精度があまりよくないが安価な加工法で中間部品3を製造することができ、軸受部品1の製造コストを低減することができる。また、インサート成形を行う際にエジェクタのエジェクトピン42の動作(すなわち、エジェクタの突き出し力)を利用して軸2を中間部品3に圧入するため、個別に圧入作業を行う必要がなく、軸受部品1の製造工程数を減らすことができ、その分の製造コストも低減することができる。
軸受部品の断面図である。 本発明の実施形態によるインサート成形方法によりインサート成形を行うための金型装置の断面図である。 本発明の一実施形態によるインサート成形の工程を示す図である。 インサート成形中の可動金型の位置と型締力の検出値とを関連付けて示すグラフである。 本発明の他の実施形態によるインサート成形の工程を示す図である。
符号の説明
1 軸受部品
2 軸
3 中間部品
4 外周樹脂部
5 軸受支持体
6 回転軸
10 金型装置
10A 可動金型
10B 固定金型
15 突き出しロッド
18 ランナ
19 ゲート
20 可動プラテン
22 固定プラテン
24 タイバー
26 型締センサ
30 加熱シリンダ
31 ノズル
40 貫通孔
42 エジェクタピン

Claims (5)

  1. 金型装置のキャビティ内に第1の部品を配置し、且つ該第1の部品が結合する部分を有する第2の部品を該第1の部品に対して配置し、
    前記第1の部品を前記第2の部品に向けて押圧して前記第1の部品を前記第2の部品に結合し、
    前記第2の部品の周囲に樹脂部を射出成形する
    ことを特徴とするインサート成形方法。
  2. 請求項1記載のインサート成形方法であって、
    前記金型装置の前記キャビティは第1の位置決め部を有し、前記第1の部品は該第1の位置決め部に配置され、
    前記キャビティは前記第1の位置決め部に対応した第2の位置決め部を更に有し、前記樹脂部の外面は該第2の位置決め部により形成される
    ことを特徴とするインサート成形方法。
  3. 請求項1記載のインサート成形方法であって、
    前記第1の部品の前記第2の部品への結合は、型締力により行われることを特徴とするインサート成形方法。
  4. 請求項1記載のインサート成形方法であって、
    前記第1の部品の前記第2の部品への結合は、エジェクタの突き出し力により行われることを特徴とするインサート成形方法。
  5. 請求項1記載のインサート成形方法であって、
    前記第1の部品の前記第2の部品への結合を、型締力検出器の検出値により制御することを特徴とするインサート成形方法。
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