JP2009197720A - 車両用内燃機関の制御装置 - Google Patents

車両用内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空燃比制御に係る制御パラメータ値を現在よりも所定の先読み時間だけ将来のスロットル開度に基づいて求める車両用内燃機関の制御装置において、スロットルの遅延制御を行うことなく将来のスロットル開度を予測できるようにし、また、その予測結果の精度が空燃比制御に与える影響を抑えられるようにする。
【解決手段】現在のスロットル変化角に先読み時間を乗じたものを現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量として計算する。ただし、目標開度の基礎となるトルク要求の変化速度が小さい場合には、補正係数enによってスロットル変化角を修正して低く抑えることで、トルク要求の変化速度が大きい場合に比較して予測変化量を減少させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、電子制御式のスロットルを備えた車両用内燃機関の制御装置に関する。
電子制御式のスロットルを備えた車両用内燃機関では、ドライバのアクセル操作量等に基づいてスロットルの目標開度を設定し、設定した目標開度に従ってスロットルに出力する開度指令値を決定している。このとき、目標開度の設定から開度指令値の出力タイミングまでに遅延時間が設けられていると、実際のスロットル開度は目標開度に対して遅延時間分だけ遅れて変化することになる。以下、開度指令値の出力タイミングを遅延させる制御のことをスロットルの遅延制御という。スロットルの遅延制御を行うことで、その遅延時間分だけ将来のスロットル開度を目標開度(遅延前の開度指令値)から予測することが可能になる。
予測した将来のスロットル開度は内燃機関の空燃比制御に係る制御パラメータ値に反映させることができる。例えば、特開2002−201998号公報には、吸気バルブの閉タイミングにおけるスロットル開度を予測し、その予測スロットル開度から求められる筒内充填空気量に基づいて燃料噴射量を演算する技術が開示されている。吸気バルブの閉タイミングのスロットル開度を精度良く予測することができれば、筒内充填空気量を精度良く予測することが可能となり、過渡時の空燃比制御精度を向上させることができる。上記公報に開示された技術では、遅延前の開度指令値に基づいて電子スロットルモデルによりスロットル開度の予測変化量を演算し、予測変化量を現在のスロットル開度に加算して、吸気バルブの閉タイミングにおけるスロットル開度を予測している。
特開2002−201998号公報
上述のように開度指令値の出力タイミングに遅延時間を設ける遅延制御を行うことで、将来のスロットル開度を目標開度から予測することができるようになる。しかし、その一方で、運転者からのトルク要求に対する内燃機関のトルク応答に時間遅れが発生することにもなる。したがって、ドライバビリティの観点からは、上記の遅延時間は可能なかぎり短いことが望ましい。また、トルク制御はVSC(Vehicle Stability Control system)等の車両制御においても用いられるが、それら車両制御における不都合を防止するためにも上記の遅延時間は可能なかぎり短いことが望ましい。
しかし、上記公報に開示された技術では、筒内充填空気量の正確な予測に基づいた燃料噴射量の演算のためには、少なくとも燃料噴射量の演算タイミングから吸気バルブの閉タイミングまでの時間は遅延時間として確保する必要が有る。このため、単純に遅延時間を短縮してしまうと、吸気バルブ閉タイミングでのスロットル開度を正確に予測することができなくなり、過渡時の空燃比制御精度が低下してしまうことになる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、空燃比制御に係る制御パラメータ値を現在よりも所定の先読み時間だけ将来のスロットル開度に基づいて求める車両用内燃機関の制御装置において、スロットルの遅延制御を行うことなく将来のスロットル開度を予測できるようにし、また、その予測結果の精度が空燃比制御に与える影響を抑えられるようにすることを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、現在よりも所定の先読み時間だけ将来のスロットル開度を予測し、予測したスロットル開度に基づいて内燃機関の空燃比制御に係る所定の制御パラメータ値を演算する車両用内燃機関の制御装置において、
所定のトルク要求発生源から出力されるトルク要求に基づいてスロットルの目標開度を設定する目標開度設定手段と、
設定された目標開度を実現するようにスロットルを動作させるスロットル制御手段と、
目標開度の変化の緩急を示す指標値を取得する指標値取得手段と、
スロットルの現在の動作状態に基づいて現在よりも前記先読み時間だけ将来のスロットル開度を予測する予測手段と、
前記予測手段による将来のスロットル開度の予測において、前記指標値が緩やかな値のときには急な値のときに比較して現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を減少させる予測補正手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記指標値取得手段は、前記トルク要求発生源から出力されるトルク要求の変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴としている。
第3の発明は、第1の発明において、
前記目標開度設定手段は、複数のトルク要求発生源から出力されるトルク要求を集約して1つの要求に調停し、調停したトルク要求に基づいて前記スロットルの目標開度を設定するものであり、
前記指標値取得手段は、前記複数のトルク要求発生源から出力されるトルク要求の少なくとも1つの変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴としている。
第4の発明は、第1の発明において、
前記指標値取得手段は、前記トルク要求発生源に入力されるトルク要求の基礎信号の変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴としている。
第5の発明は、第1乃至第4の何れか1つの発明において、
前記予測手段は、スロットル開度の現在の変化速度及び/又は変化加速度を取得し、取得したスロットル開度の変化速度及び/又は変化加速度に基づいて現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を設定することを特徴としている。
第6の発明は、第5の発明において、
前記予測手段は、目標開度の変化速度及び/又は変化加速度を取得し、取得した目標開度の変化速度及び/又は変化加速度が小さいほど現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を小さく設定することを特徴としている。
第7の発明は、第5又は第6の発明において、
前記予測補正手段は、前記指標値の値が急な値のときには目標開度と現在のスロットル開度との差が大きいほど現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を増大させることを特徴としている。
第1の発明によれば、将来のスロットル開度をスロットルの現在の動作状態から予測することによってスロットルの遅延制御を不要にすることができる。また、予測後にスロットルの動作状態が大きく変化した場合、予測スロットル開度に基づく空燃比制御はその影響を受けることになるが、第1の発明ではこの点についても手当てされている。すなわち、第1の発明では、先読み時間内にスロットルの動作状態が大きく変化する可能性があると判断される状況(つまり、目標開度の変化が緩やかな状況)では、現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を減少させている。予測変化量をスロットルの現在の動作状態から求まる量よりも減少させることで、先読み時間内にスロットルの動作状態が大きく変化した場合であっても、予測スロットル開度と実際のスロットル開度とのずれが空燃比制御に与える影響を抑えることができる。逆に、目標開度の変化が急速であり、その後も現在のスロットルの動作状態が保たれると判断される状況では、スロットルの現在の動作状態から求まる予測変化量をそのまま用いている。これによれば、目標開度が急速に変化している過渡状態において、正確な予測スロットル開度に基づいて空燃比制御を行うことが可能になる。
第2の発明によれば、目標開度の基礎となるトルク要求の変化速度或いは変化加速度を指標値として取得することで、目標開度そのものの変化速度或いは変化加速度を指標値とする場合に比較して、トルク要求に基づいて目標開度を設定するのに要する演算時間分だけより新しい情報に基づいてスロットル開度の予測変化量の補正を行うことができる。
第3の発明によれば、目標開度の基礎となる複数のトルク要求のうち少なくとも1つの変化速度或いは変化加速度を指標値として取得することで、目標開度そのものの変化速度或いは変化加速度を指標値とする場合に比較して、複数のトルク要求を調停し、その調停したトルク要求に基づいて目標開度を設定するのに要する演算時間分だけより新しい情報に基づいてスロットル開度の予測変化量の補正を行うことができる。
第4の発明によれば、トルク要求発生源に入力されるトルク要求の基礎信号の変化速度又は変化加速度を指標値として取得することで、目標開度そのものの変化速度或いは変化加速度を指標値とする場合に比較して、トルク要求の出力から目標開度の設定までに要する演算時間分だけより新しい情報に基づいてスロットル開度の予測変化量の補正を行うことができる。
第5の発明によれば、スロットル開度の現在の変化速度や変化加速度に基づいて予測変化量を設定することで、現在のスロットルの動作状態を将来のスロットル開度の予測に確実に反映させることができる。
第6の発明によれば、スロットル開度の現在の変化速度や変化加速度だけでなく目標開度の変化速度や変化加速度も考慮にいれることで、将来のスロットル開度をより正確に予測することができる。
第7の発明によれば、目標開度が急変している過渡状態において将来のスロットル開度をより正確に予測することができる。目標開度が急変している状況で目標開度と現在のスロットル開度との差が大きいときには、その後、スロットル開度の変化速度や変化加速度が目標開度の変化に追従して急増する可能性が高い。このようなときには、予測変化量をスロットル開度の現在の変化速度又は変化加速度から求まる値よりも増大側に補正することで、予測スロットル開度と実際のスロットル開度とのずれを抑えることができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1について図1乃至図5を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、車両用の内燃機関(以下、単にエンジンという)に適用され、そのアクチュエータであるスロットル38及び燃料噴射装置56の動作を制御する制御装置として構成されている。以下、図1を用いて本実施の形態の制御装置の構成について説明する。
まずはスロットル38の動作を制御するための制御装置の構成について説明する。本実施の形態にかかるスロットル38は電子制御式であり、スロットルモータによって動作している。スロットル38の動作の制御は直接的にはスロットル制御部36により行われる。スロットル制御部36は、上流の計算要素からスロットル38の目標開度を受信し、それを開度指令値としてスロットル38に出力する。スロットル38は開度指令値に従って動作する。スロットル38によって実際に実現されているスロットル開度は、スロットル38に付設されているスロットル開度センサ40によって計測することができる。
スロットル38の目標開度は目標開度計算部34で計算される。目標開度計算部34は、上流の目標吸入空気量計算部32で計算されたエンジンの目標吸入空気量に基づいて目標開度を計算する。目標開度の計算にはエアモデル(吸気系モデル)の逆モデルが用いられる。エアモデルは、スロットル38の動作に対する吸入空気量の応答を流体力学等に基づいてモデル化し、それを数式で表したものである。エアモデルの逆モデルに吸入空気量を入力することで、その吸入空気量を実現するためのスロットル開度が算出される。目標開度計算部34は、目標吸入空気量から変換されたスロットル開度をスロットル38の目標開度として設定し、それをスロットル制御部36に出力するようになっている。
目標吸入空気量計算部32は、エンジンの目標トルクを取得し、目標トルクの実現に必要な吸入空気量を計算する。この計算には目標トルクを吸入空気量に変換するための空気量マップを使用する。空気量マップには点火時期、エンジン回転数、A/F、バルブタイミング等、トルクと吸入空気量との関係に影響する各種の運転条件がパラメータとして用いられている。目標吸入空気量計算部32は、目標トルクから変換された吸入空気量をエンジンの目標吸入空気量とし、それを目標開度計算部34に出力する。
エンジンの目標トルクは、トルク調停部30にて設定される。トルク調停部30は、エンジンに対する各種のトルク要求を集約して1つの値に調停し、その調停したトルク値をエンジンの目標トルクとして出力する。ここでいう調停とは、予め定められた計算規則に従って複数の数値から1つの数値を得る動作である。計算規則には例えば最大値選択、最小値選択、平均、或いは重ね合わせ等が含まれる。それら複数の計算規則を適宜に組み合わせたものとしてもよい。
調停されるトルク要求には、ドライバが要求するトルクの他、VSC(Vehicle Stability Control system)等の車両制御に必要なトルクも含まれる。このうちドライバが要求するトルクはドライバ要求トルク計算部20で計算され、VSCが要求するトルクはVSC要求トルク計算部22で計算される。ドライバ要求トルク計算部20は、アクセルセンサ10で計測されるアクセルペダル操作量に基づいてドライバ要求トルクを計算する。VSC要求トルク計算部22は、ヨーレートセンサ12で計測される車両のヨーレートに基づいてVSC要求トルクを計算する。
以上のように、本実施の形態の制御装置は、ドライバやVSC等の複数のトルク要求発生源から発せられるトルク要求に基づいてスロットル38の目標開度を設定し、設定した目標開度を実現するようにスロットル38の動作を制御する構造になっている。なお、目標開度の演算は一定の演算周期(例えば8msec)で行われる。
次に燃料噴射装置56の動作を制御するための制御装置の構成について説明する。燃料噴射装置56の動作の制御は直接的には燃料噴射制御部54により行なわれる。燃料噴射制御部54は、上流の計算要素から燃料噴射量を受信し、燃料噴射量に基づいて燃料噴射装置56の駆動時間と駆動開始タイミング又は終了タイミングとを計算する。そして、計算した駆動時間と駆動開始タイミング又は終了タイミングとに従って燃料噴射装置56を動作させる。なお、燃料噴射装置56は吸気ポートに燃料を噴くものでも気筒内に直接燃料を噴くものでもよい。或いは、必要な量の燃料の一部を吸気ポートに噴射して残りの燃料を気筒内に直接噴射するものであってもよい。
燃料噴射装置56による燃料噴射量は燃料噴射量計算部52で計算される。燃料噴射量計算部52は、上流の吸入空気量計算部50で計算されたエンジンの吸入空気量と、燃料噴射によって実現される筒内空燃比の目標値(目標空燃比)とに基づいて燃料噴射量を計算する。排気ガスの空燃比が目標空燃比になるように燃料噴射量を補正する空燃比フィードバック制御が行われている場合には、そのフィードバック補正係数も燃料噴射量の計算に反映されるようになっている。
エンジンの吸入空気量の計算は吸入空気量計算部50にて行われる。吸入空気量計算部50は、吸気バルブの閉タイミング、すなわち、吸入空気量の確定タイミングにおけるスロットル開度を取得し、そのスロットル開度で達成される吸入空気量をエアモデルによって計算する。このエアモデルでは、エンジン回転数、大気圧、吸入空気温度、エアフローメータで計測される空気流量等、スロットル開度と吸入空気量との関係に影響する運転条件をパラメータして設定することができるようになっている。
吸入空気量の計算に使用されるスロットル開度は、先読み開度計算部44にて計算される。筒内吸入空気量の正確な計算のためには、上述のように、吸気バルブの閉タイミングにおけるスロットル開度が情報として求められる。しかし、適正なタイミングで燃料噴射を実行するためには、燃料噴射量の演算は吸気バルブが閉弁する前には完了していなければならない。このため、燃料噴射の演算タイミングでは、将来値である吸気バルブ閉タイミングにおける実際のスロットル開度を取得することはできない。そこで、先読み開度計算部44は、現時点、すなわち、燃料噴射量の演算タイミングから吸気バルブ閉タイミングまでの時間だけ将来のスロットル開度を予測し、予測したスロットル開度を吸気バルブの閉タイミングにおけるスロットル開度(以下、先読み開度とも言う)として出力する。
先読み開度計算部44は、スロットル38の現在の動作状態に基づいて先読み開度を計算する。より詳しくは、現在のスロットル開度と、スロットル開度の変化速度(1演算周期当たりの変化角、以下、単にスロットル変化角という)とに基づいて先読み開度を計算する。現在のスロットル開度は目標開度の演算周期と同周期でスロットル開度センサ40から取り込まれている。スロットル変化角はスロットル変化角計算部42から取り込まれる。スロットル変化角計算部42は、現在のスロットル開度と前回のスロットル開度との差分をスロットル変化角として算出している。
先読み開度計算部44は以下の式1によって先読み開度を計算する。式1において、“先読み時間”は現在時刻、すなわち、燃料噴射量の演算タイミングから吸気バルブ閉タイミングまでの時間である。“en”は補正係数である。補正係数enの値は後述する補正係数設定部46にて設定される。
先読み開度=現在開度+スロットル変化角/en×先読み時間 ・・・式1
以上のように、本実施の形態の制御装置は、吸気バルブ閉タイミングにおけるスロットル開度をスロットル38の現在の動作状態から先読み(予測)し、先読みしたスロットル開度に基づいて所定の目標空燃比を実現するように燃料噴射装置56の動作を制御する構造になっている。このような構造によれば、空燃比制御のためのスロットル38の遅延制御は不要であり、トルク要求に対するエンジンの応答性の低下を無くすことができる。
ただし、将来のスロットル開度を先読みする場合、先読み後にスロットル38の動作状態が大きく変化すると、具体的には、スロットル変化角が急変すると、先読み開度に基づく空燃比制御はその影響を受けることになる。この点に関し、本実施の形態の制御装置では、上記の補正係数enを変数とし、その値をスロットル変化角の急変の可能性に応じて変更することで対処している。上記式1によれば、補正係数enの値が1よりも大きければ大きいほどスロットル開度の先読みは消極的になり、1に近いほど先読みを積極的に行うことができる。以下、図2及び図3を用いて本実施の形態で採られている先読み開度の演算手順について説明する。
図2は本実施の形態で実行される先読み開度演算ルーチンを示すフローチャートである。図2に示すルーチンの最初のステップS100では、後述の変化速度判定部48から補正係数設定部46にトルク変化速度の判定結果が取り込まれる。ステップS100にて変化速度が大きいという判定結果が取り込まれた場合には、次のステップS200にてステップS300の処理が選択され、補正係数設定部46は補正係数enの値を1に設定する。一方、ステップS100にて変化速度が小さいという判定結果が取り込まれた場合には、次のステップS200にてステップS310の処理が選択され、補正係数設定部46は補正係数enの値を2〜3の所定値に設定する。次のステップS400では、ステップS300若しくはS310で設定された補正係数enを用いて、上記式1に従って先読み開度の計算が行なわれる。
変化速度判定部48は、トルク調停部30から出力される目標トルクの1演算周期当たりの変化量を計算する。そして、トルク変化量の大きさに基づいてトルク変化速度が大きいか小さいかを判定する。目標トルクが変化すれば、目標開度設定部34で設定される目標開度もそれに追従して変化し、目標開度の変化に追従してスロットル開度が変化する。したがって、トルク変化速度の判定によれば目標開度の変化速度により判定する場合に比較して、スロットル変化角の急変の可能性をより早く判定することが可能となる。
図3は本実施の形態で実行される変化速度判定ルーチンを示すフローチャートである。図3に示すルーチンの最初のステップS101では、目標トルクの今回値(今回トルク)と前回値(前回トルク)との差がトルク変化量として計算される。次のステップS102では、トルク変化量の絶対値と所定の閾値αとの比較が行なわれる。比較の結果、トルク変化量の絶対値が閾値αよりも大きければ、変化速度判定部48はトルク変化速度は大きいと判定する(ステップS103)。一方、トルク変化量の絶対値が閾値α以下であれば、変化速度判定部48はトルク変化速度は小さいと判定する(ステップS104)。
以上のような手順にて先読み開度を求めることによって、スロットル変化角の急変の可能性に応じた先読み開度の設定が可能になる。まず、トルク変化速度が小さい場合には、図4に示すように、燃料噴射量の演算タイミング後(現在時刻の後)にスロットル変化角が急変する可能性がある。具体的には、車両の緩加速状態においてアクセルペダルが急にもどされるケースである。このような状況では、スロットル変化角も現在時刻のスロットル変化角から変化するため、現在のスロットル変化角を基準に先読み開度を計算した場合には、先読み開度が実際のスロットル開度(必要な将来開度)から大きく外れてしまう可能性がある。特に、先読み開度を実際開度よりも大きく見積もってしまうと、必要量よりも過大な量の燃料を噴射することになってしまい、燃費の悪化や排気ガス性能の悪化を招いてしまう。
そこで、本実施の形態の制御装置では、トルク変化速度が小さく、先読み時間内にスロットル変化角が大きく変化する可能性があると判断される状況では、補正係数enの値を1よりも大きい所定値に設定する(上述のステップS310の処理)。そして、この補正係数enにより修正したスロットル変化角を基準にして先読み開度を計算する。図4に示すように、修正スロットル変化角を基準にして現在のスロットル開度に対する先読み開度の予測変化量を計算することで、予測変化量を現在のスロットル変化角から求まる量よりも低く抑えることができる。これによれば、先読み時間内にスロットル変化角が大きく変化した場合であっても、先読み開度と実際開度とのずれが空燃比制御に与える影響を抑制することができる。
一方、トルク変化速度が大きい場合には、図5に示すように、燃料噴射量の演算タイミング後(現在時刻の後)も暫くの間は、現在のスロットル変化角が保たれると判断できる。具体的には、ドライバの要求により車両が急加速状態にあるケースやVSC等のトルク制御が働いているケースである。このようなケースでは、燃料噴射量の演算タイミング(現在時刻)におけるスロットル変化角をそのまま用いて先読み開度を計算することができる。
本実施の形態の制御装置では、トルク変化速度が大きく、その後も現在のスロットル変化角が保たれると判断される状況では、補正係数enの値を1に設定する(上述のステップS300の処理)。そして、現在のスロットル変化角を基準にして先読み開度を計算する。これによれば、図5に示すように、先読み開度を実際のスロットル開度(必要な将来開度)に合わせることができ、正確に予測した先読み開度に基づいて空燃比制御を行うことが可能になる。
以上、本発明の実施の形態1としての制御装置について説明した。実施の形態1と本発明との対応関係は次の通りである。
図1に示す構成において、ドライバ要求トルク計算部20とVSC要求トルク計算部22は第1の発明の「トルク要求発生源」に相当し、トルク調停部30,目標吸入空気量設定部32及び目標開度設定部34により第1の発明の「目標開度設定手段」が構成されている。スロットル制御部36は第1の発明の「スロットル制御手段」に相当している。また、先読み開度計算部44は第1及び第5の発明の「予測手段」に相当し、補正係数設定部46は第1の発明の「予測補正手段」に相当する。そして、変化速度判定部48は第1及び第2の発明の「指標値取得手段」に相当し、変化速度判定部48で計算される目標トルクの1演算周期当たりのトルク変化量が第1及び第2の発明の「指標値」に相当する。また、吸入空気量計算部50で計算される吸入空気量と燃料噴射量計算部52で計算される燃料噴射量の少なくとも一方が第1の発明の「空燃比制御に係る所定の制御パラメータ値」に相当する。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2について図6及び図7を参照して説明する。
図6は、本発明の実施の形態2としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置と実施の形態1の制御装置との違いは、トルク変化速度の判定に使用する情報の種類と、その情報を使用するための変化速度判定部60の機能とにある。なお、図6に示す構成において、実施の形態1のものと共通する要素については同一の符号を付している。
図6に示すように、変化速度判定部60にはトルク調停部30で設定された目標トルクの他、VSC要求トルク計算部22から出力されるVSC要求トルク信号が入力される。VSC要求トルク計算部22の出力信号は通常はゼロであり、VSCによるトルク制御が働くときにVSC要求トルクが出力される。目標トルクはVSC要求トルクとドライバ要求トルクとの合算値であることから、VSCによるトルク制御が働くときには、その後の目標トルクの急変が高い確度で予想される。そこで、変化速度判定部60は、VSC要求トルク信号の1演算周期当たりの変化量を求め、その変化量もトルク変化速度を示す指標値として取得する。
また、変化速度判定部60にはヨーレートセンサ12で測定されるヨーレートも入力される。VSC要求トルクはヨーレートを基礎として計算されることから、ヨーレートが大きく変化したときには、その後の目標トルクの急変が高い確度で予想される。このため、変化速度判定部60は、ヨーレートの1演算周期当たりの変化量を求め、その変化量もトルク変化速度を示す指標値として取得する。
さらに、変化速度判定部60にはアクセルセンサ10で測定されるアクセルペダル操作量も入力される。ドライバ要求トルクはアクセルペダル操作量を基礎として計算されることから、アクセルペダル操作量が大きく変化したときには、その後の目標トルクの急変が高い確度で予想される。変化速度判定部60は、アクセルペダル操作量の1演算周期当たりの変化量を求め、その変化量もトルク変化速度を示す指標値として取得する。
以上のように、本実施の形態では、目標トルクの1演算周期当たりの変化量に加え、VSC要求トルク信号の1演算周期当たりの変化量、ヨーレートの1演算周期当たりの変化量、及びアクセルペダル操作量の1演算周期当たりの変化量をトルク変化速度を示す指標値として取得する。このように、より上流の情報を指標値として利用することによって、トルク変化量のみを指標値として利用する場合に比較して、スロットル変化角の急変の可能性をより早く判定することが可能となる。
図7は本実施の形態で実行される変化速度判定ルーチンを示すフローチャートである。実施の形態1で実行される変化速度判定ルーチンと共通する処理については同一のステップ番号を付している。このルーチンでは、ステップS102においてトルク変化量の絶対値が閾値α以下であると判定された場合、さらにステップS105,S106,S107の判定が行われる。
まずステップS105では、VSC要求トルク信号の変化量に基づきVSCによるトルク制御が開始されたか否か判定される。次のステップS106では、アクセルペダル操作量の変化量の絶対値が閾値βよりも大きいか否か判定される。そして、ステップS107では、ヨーレートの変化量の絶対値が閾値γよりも大きいか否か判定される。このルーチンでは、ステップS105,S106,S107の何れかの判定結果がYesであった場合、トルク変化速度は大きいと判定される(ステップS103)。一方、ステップS105,S106及びS107の全ての判定結果がNoであった場合にのみ、トルク変化速度は小さいと判定される(ステップS104)。
このようなルーチンによって変化速度判定を行うことで、目標トルクの急変を事前に検出することができ、先読み開度の計算に係る補正係数enの値を早い段階で1に変更することができる。したがって、本実施の形態の制御装置によれば、急加速時やVSCの作動時のような過度状態での先読み開度の予測精度を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態2としての制御装置について説明した。実施の形態2と本発明との対応関係は次の通りである。
図6に示す構成において、ドライバ要求トルク計算部20とVSC要求トルク計算部22は第3の発明の「複数のトルク要求発生源」に相当し、トルク調停部30,目標吸入空気量設定部32及び目標開度設定部34により第3の発明の「目標開度設定手段」が構成されている。また、変化速度判定部60は第3及び第4の発明の「指標値取得手段」に相当し、VSC要求トルク計算部22から出力されるVSC要求トルクの変化量が第3の発明の「指標値」に相当する。また、アクセルペダル操作量の変化量とヨーレートの変化量は何れも第4の発明の「指標値」に相当する。実施の形態2と本発明とのその他の対応関係に関しては、実施の形態1と本発明との対応関係に共通している。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3について図8及び図9を参照して説明する。
図8は、本発明の実施の形態3としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置と実施の形態1の制御装置との違いは、先読み開度の計算に使用する情報の種類と、その情報を使用するための先読み開度計算部64の機能とにある。なお、図8に示す構成において、実施の形態1のものと共通する要素については同一の符号を付している。
本実施の形態では、現在のスロットル開度とスロットル変化角とに加え、目標開度の変化速度(1演算周期当たりの変化角、以下、単に目標開度変化角という)が先読み開度の計算に使用される。目標開度変化角は目標開度変化角計算部62から取り込まれる。目標開度変化角計算部62は、現在の目標開度と前回の目標開度との差分を目標開度変化角として算出している。
先読み開度計算部64は以下の式2によって先読み開度を計算する。また、式2で用いられている“スロットル変化推定角”は以下の式3によって計算する。式3で用いられている“a”と“b”は係数である。係数a,bの合計値は1であり、それぞれエンジンの運転条件(例えば、エンジン回転数やスロットル開度)に応じて調整されるようになっている。
先読み開度=現在開度+スロットル変化推定角/en×先読み時間 ・・・式2
スロットル変化推定角=a×スロットル変化角+b×目標開度変化角 ・・・式3
このように、現在のスロットル変化角だけでなく目標開度変化角も用いて先読み開度を計算することで、吸気バルブ閉タイミングでのスロットル開度をより正確に予測することができるようになる。例えば、図9に示すように現在のスロットル変化角に比較して目標開度変化角がかなり小さい場合、現在時刻の後、スロットル変化角は徐々に減少していくものと考えられる。この場合、現在のスロットル変化角のみを基準に先読み開度を計算した場合には、先読み開度が実際のスロットル開度(必要な将来開度)から大きく外れてしまう可能性がある。これに対し、上記式3によって得られるスロットル変化推定角を基準にして先読み開度を計算する場合には、目標開度変化角が反映されることによって先読み開度と実際開度とのずれを抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態3としての制御装置について説明した。図8に示す構成において、先読み開度計算部64は第6の発明の「予測手段」に相当している。実施の形態3と本発明とのその他の対応関係に関しては、実施の形態1と本発明との対応関係に共通している。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4について図10乃至図12を参照して説明する。
図10は、本発明の実施の形態4としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の制御装置は、実施の形態3の制御装置の構成に更なる変更を加えた構成になっている。本実施の形態の制御装置と実施の形態3の制御装置との違いは、補正係数enの計算に使用する情報の種類と、その情報を使用するための補正係数設定部68の機能とにある。なお、図10に示す構成において、実施の形態3のものと共通する要素については同一の符号を付している。
本実施の形態では、トルク変化速度の判定結果に加え、目標開度と現在のスロットル開度との偏差が補正係数enの設定に使用される。開度偏差は偏差計算部66で計算される。図11は本実施の形態で実行される先読み開度演算ルーチンを示すフローチャートである。実施の形態1で実行される先読み開度演算ルーチンと共通する処理については同一のステップ番号を付している。このルーチンでは、ステップS200においてトルク変化速度が大きいと判定された場合、さらにステップS210の判定が行われる。そして、その判定結果を踏まえて補正係数enの値が設定される。
ステップS210では、偏差計算部66で計算された開度偏差の絶対値と所定の閾値εとが比較される。比較の結果、開度偏差の絶対値が閾値ε以下である場合にはステップS300の処理が選択され、補正係数設定部68は補正係数enの値を1に設定する。一方、開度偏差の絶対値が閾値εよりも大きい場合にはステップS320の処理が選択され、補正係数設定部46は補正係数enの値を1よりも小さい所定値xに設定する。次のステップS400では、ステップS300,S310若しくはS320で設定された補正係数enを用いて、上記式2に従って先読み開度の計算が行なわれる。
以上のような手順にて先読み開度を求めることによって、急加速時やVSCの作動時のような過度状態での先読み開度の予測精度をより高めることができる。例えば、図12に示すように目標開度が急速に変化している状況で目標開度と現在のスロットル開度との間に大きな差がある場合、その後のスロットル変化角は目標開度の変化に追従して急増する可能性が高い。このようなとき、本実施の形態では補正係数enの値が1よりも小さい値に設定される(上述のステップS320の処理)。そして、この補正係数enにより修正したスロットル変化角を基準にして先読み開度が計算される。図12に示すように、修正スロットル変化角を基準にして現在のスロットル開度に対する先読み開度の予測変化量を計算することで、予測変化量を現在のスロットル変化角から求まる量よりも大きくとることができ、ひいては先読み開度と実際開度とのずれを抑えることができる。
以上、本発明の実施の形態4としての制御装置について説明した。図10に示す構成において、補正係数設定部68は第7の発明の「予測補正手段」に相当している。実施の形態4と本発明とのその他の対応関係に関しては、実施の形態3と本発明との対応関係に共通している。
その他.
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、以下のように変形して実施してもよい。
上述の実施の形態1乃至3において、補正係数enをトルク変化速度の連続関数として定義してもよい。ただし、トルク変化速度が所定値以上では補正係数enの値は1に固定し、トルク変化速度が所定値よりも小さいほど補正係数enの値は1よりも大きい値とする。
また、実施の形態4では、トルク変化速度が所定値よりも小さいときには補正係数enをトルク変化速度の連続関数として定義し、トルク変化速度が所定値よりも大きいときには補正係数enを開度偏差の絶対値の連続関数として定義してもよい。ただし、開度偏差の絶対値が大きいほど補正係数enの値は1よりも小さい値とする。
実施の形態1乃至4では、「目標開度の変化の緩急を示す指標値」として目標トルクの1演算周期当たりの変化量、すなわち、変化速度を取得しているが、変化加速度を指標値として用いることもできる。また、目標開度の変化速度や変化加速度そのものを指標値としてもよい。
また、実施の形態1及び2では現在のスロットル変化角から先読み開度を計算しているが、スロットル変化角速度、すなわち、現在のスロットル開度の変化加速度も考慮して先読み開度を計算してもよい。同様に実施の形態3及び4では現在のスロットル開度の変化加速度と目標開度の変化加速度も考慮して先読み開度を計算してもよい。
本発明の実施の形態1としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1で実行される先読み開度演算ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1で実行される変化速度判定ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1で採られているスロットル開度の先読み方法を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態1で採られているスロットル開度の先読み方法を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態2としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2で実行される変化速度判定ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3で採られているスロットル開度の先読み方法を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態4としての車両用内燃機関の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4で実行される先読み開度演算ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4で採られているスロットル開度の先読み方法を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
10 アクセルセンサ
12 ヨーレートセンサ
20 ドライバ要求トルク計算部
22 VSC要求トルク計算部
30 トルク調停部
32 目標吸入空気量計算部
34 目標開度計算部
36 スロットル制御部
38 スロットル
40 スロットル開度センサ
42 スロットル変化角計算部
44,64 先読み開度計算部
46,68 補正係数設定部
48,60 変化速度判定部
50 吸入空気量計算部
52 燃料噴射量計算部
54 燃料噴射制御部
56 燃料噴射装置
62 目標開度変化角計算部
66 偏差計算部

Claims (7)

  1. 現在よりも所定の先読み時間だけ将来のスロットル開度を予測し、予測したスロットル開度に基づいて内燃機関の空燃比制御に係る所定の制御パラメータ値を演算する車両用内燃機関の制御装置において、
    所定のトルク要求発生源から出力されるトルク要求に基づいてスロットルの目標開度を設定する目標開度設定手段と、
    設定された目標開度を実現するようにスロットルを動作させるスロットル制御手段と、
    目標開度の変化の緩急を示す指標値を取得する指標値取得手段と、
    スロットルの現在の動作状態に基づいて現在よりも前記先読み時間だけ将来のスロットル開度を予測する予測手段と、
    前記予測手段による将来のスロットル開度の予測において、前記指標値が緩やかな値のときには急な値のときに比較して現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を減少させる予測補正手段と、
    を備えることを特徴とする車両用内燃機関の制御装置。
  2. 前記指標値取得手段は、前記トルク要求発生源から出力されるトルク要求の変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機関の制御装置。
  3. 前記目標開度設定手段は、複数のトルク要求発生源から出力されるトルク要求を集約して1つの要求に調停し、調停したトルク要求に基づいて前記スロットルの目標開度を設定するものであり、
    前記指標値取得手段は、前記複数のトルク要求発生源から出力されるトルク要求の少なくとも1つの変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機関の制御装置。
  4. 前記指標値取得手段は、前記トルク要求発生源に入力されるトルク要求の基礎信号の変化速度又は変化加速度を前記指標値として取得することを特徴とする請求項1記載の車両用内燃機関の制御装置。
  5. 前記予測手段は、スロットル開度の現在の変化速度及び/又は変化加速度を取得し、取得したスロットル開度の変化速度及び/又は変化加速度に基づいて現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を設定することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用内燃機関の制御装置。
  6. 前記予測手段は、目標開度の変化速度及び/又は変化加速度を取得し、取得した目標開度の変化速度及び/又は変化加速度が小さいほど現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を小さく設定することを特徴とする請求項5記載の車両用内燃機関の制御装置。
  7. 前記予測補正手段は、前記指標値が急な値のときには目標開度と現在のスロットル開度との差が大きいほど現在のスロットル開度に対する将来のスロットル開度の予測変化量を増大させることを特徴とする請求項5又は6記載の車両用内燃機関の制御装置。
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