JP2009196846A - 1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法及び電子装置の製造方法 - Google Patents

1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法及び電子装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配向性、透明性、導電性が良好な、1次元ナノ材料の薄膜及び電子装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】界面活性剤水溶液からなるCNT分散液を調製しこの液滴をノズル12の一端に付着させ、ノズル他端から空気16を流入させ液滴を膨張させ、CNT22を含む膜からなる気泡10をノズル一端に形成し、気泡の一部を基板14の面に接触させノズル他端から空気を流入して気泡を膨張させ、基板と気泡膜との接触面積を増大させ、気泡を破裂させた後、基板上の膜を水洗後、乾燥させて、CNT薄膜20を形成する。CNTは基板面に略平行に放射状に配向しており、一の配向方向を保持した形状で薄膜は基板と共に切り出される。CNT薄膜は、液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロクロミック装置、電界効果型トランジスタ、タッチパネル、太陽電池等における透明電極の電極として使用される。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ等の1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法及び電子装置の製造方法に関する。
カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube、以下、CNTと略記する)は、優れた電気的、機械的特性を有し、ナノテクノロジーの有力な材料として広範囲の分野での応用が期待され、基礎研究、応用研究が盛んに行われている。
従来、CNT薄膜の製造方法として、CNTをエタノール等の溶媒中で超音波を用いて分散させた液を、スプレー器具を用いて基板上に噴霧して溶媒を蒸発させることによって薄膜を形成するスプレー法、可溶化CNTからなる膜を水面上に展開し、水面に垂直方向に基板を浸漬させて引き上げる操作を繰り返すことにより薄膜を形成するラングミュアーブロジェット(LB)法、CNTを含む溶液を基板上に塗布する塗布法、溶液中のCNTをフィルタ上に均一に堆積させ基板上にCNTを転写して生成するフィルタ法等が知られている。
「カーボンナノチューブ含有フィルムの製造方法及びカーボンナノチューブ含有コーティング」と題する特許文献1には、以下の記載がある。
カーボンナノチューブ含有コーティングフィルムの製造方法において、前記カーボンナノチューブ含有コーティングフィルムの製造方法は、少なくともカーボンナノチューブと溶媒とを含有する第1の分散体を基材の表面に塗布し、第1の分散体の溶媒を除去して、カーボンナノチューブを三次元網目構造にし、更に、この上に少なくとも樹脂と溶媒とを含有する第2の分散体を塗布して、第2の分散体をカーボンナノチューブの三次元網目構造の中に浸透させたことを特徴とするカーボンナノチューブ含有コーティングフィルムの製造方法。
特許文献1の発明のフィルムは、少ないカーボンナノチューブ含有量で優れた導電性及び透明性が得られる。好ましい実施形態では、フィルム中にカーボンナノチューブは、約0.001から約1重量%存在する。好ましくは、前記フィルム中にカーボンナノチューブは約0.01から約0.1%存在し、このため優れた透明性が得られ低ヘイズとなる。
「カーボンナノチューブ薄膜の製造方法、電子素子の製造方法、薄膜の製造方法、構造体の製造方法及び気泡の形成方法」と題する特許文献2には、以下の記載がある。
面活性剤を含有させたカーボンナノチューブ分散液を調製し、これに空気を混入させることにより気泡を形成し、この気泡を基板上に堆積させたところ、従来の方法により得られるカーボンナノチューブ薄膜に比べてはるかに均質でしかも薄いカーボンナノチューブ薄膜を高い膜厚制御性で形成することができることが分かった。これは、この気泡の表面の、カーボンナノチューブ分散液からなる膜中に存在するカーボンナノチューブが基板上に堆積してカーボンナノチューブ薄膜が形成されたものである。
非特許文献1には、CVDによるSWNTアレイの形成に関する記載がある。
非特許文献2には、(1)ナノワイヤ又はナノチューブの安定で制御された濃度のポリマ分散液(エポキシ分散液)を調製し、(2)円形ダイを用い制御された圧力と膨張速度で気泡を膨張させるように、ポリマ分散液を膨張させ、(3)気泡を基板又は開放枠構造に移す、基本ステップからなるblown−bubble fims(BBFs)の記載がある。
特許第3665969号公報(特許請求の範囲(請求項1)、段落0013) 特開2006−298715号公報(段落0006) S. J. Kang et al, "High-performance electronics using dense, perfectly aligned arrays of single-walled carbon ", Nature Nanotechnology, 2, 230 - 236(2007)(FABRICATION OF NANOTUBE ARRAYS AND DEVICES) G. Yu et al, "Large-area blown bubble films of aligned nanowires and carbon nanotubes", Nature Nanotechnology,2, 372 - 377(2007)(第372頁〜第373頁、図1)
上記のスプレー法による膜は凹凸が多く、均質な膜を得ることが困難であり、また膜厚を制御することも困難であった。また、LB法では、極めて薄い均質なカーボンナノチューブ薄膜を得ることは困難であった。塗布法では、CNTを溶媒中に混合して安定に分散させることが非常に困難で凝集しやすいため、均一な導電膜を作成することが困難という問題がある。このため、分散剤等を用いて安定な分散溶液を作成する方法や、分散させた後に均一に成膜する方法等が検討されている。フィルタ法では、成膜プロセスが非常に煩雑であり、不純物を多く含んでしまうという問題がある。CNTと基板との親和性を利用して、CNTを自発的に基板に付着させる方法があるが、この方法では導電膜の成膜がシリコン基板上に限られてしまうという問題がある。また、その他の方法として、電着法、CVDを用いた方法等があるが、何れもスケールアップが非常に困難であるという問題がある。
特許文献1では、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた薄膜が透明導電膜として利用できるとしている。しかし、CNTを薄膜にしただけでは、CNTはランダムな配列をとるため、膜としての均一性は大変低く、CNT間の抵抗からその導電性は単一のCNTに対して著しく劣るという問題がある。
非特許文献1に記載の技術では、配向性は高くなるが、その場で気相成長させるため、特定の基板上のみに成長し、CNT自体の品質も低くまた密度も低い。その結果、導電膜としての特性は低いままである。
泡を用いたCNTの成膜法として、特許文献2、非特許文献2に記載の技術があるが、特許文献2に記載の技術では配向性が余り高くなく、非特許文献2に記載の技術では低密度という問題があった。特許文献2、非特許文献2には、得られるCNT薄膜の光透過率、表面抵抗に関するデータは示されていない。
本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、1次元ナノ材料からなり、配向性が高く透明性及び導電性が良好な薄膜の製造方法及び電子装置の製造方法を提供することにある。
即ち、本発明は、1次元ナノ材料を分散させた分散液を調製する第1工程と、前記分散液の液滴をノズルの一端に付着させる第2工程と、前記ノズルの他端から気体を流入させることによって、前記液滴を膨張させて前記1次元ナノ材料を含む膜からなる気泡を前記ノズルの前記一端に形成させる第3工程と、前記気泡の一部を基板の面に接触させ前記ノズルの他端から前記気体を流入して前記気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させる第4工程と、前記気泡を破裂させる第5工程と、前記基板上の前記膜を乾燥させ薄膜を形成する第6工程とを有する、1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法に係るものである。
また、本発明は、1次元ナノ材料を分散させた分散液を調製する第1工程と、前記分散液の液滴をノズルの一端に付着させる第2工程と、前記ノズルの他端から気体を流入させることによって、前記液滴を膨張させて前記1次元ナノ材料を含む膜からなる気泡を前記ノズルの前記一端に形成させる第3工程と、前記気泡の一部を基板の面に接触させ前記ノズルの他端から前記気体を流入して前記気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させる第4工程と、前記気泡を破裂させる第5工程と、前記基板上の前記膜を乾燥させ薄膜を形成する第6工程とを有する、電子装置の製造方法に係るものである。
本発明の薄膜の製造方法によれば、前記1次元ナノ材料を含む膜からなる前記気泡の一部を基板の面に接触させ、前記気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させ、前記基板面に前記気泡の膜を形成しこれを乾燥させて前記1次元ナノ材料からなる薄膜を製造するので、配向性が高く透明性及び導電性が良好であり、前記1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法を提供することができる。また、前記分散液における前記1次元ナノ材料の濃度、又は/及び、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を制御することによって、前記1次元ナノ材料からなる薄膜の厚さを制御することができ、透明性及び導電性を制御することができる。
また、本発明の電子装置の製造方法によれば、前記1次元ナノ材料を含む膜からなる前記気泡の一部を基板の面に接触させ、前記気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させ、前記基板面に前記気泡の膜を形成しこれを乾燥させて前記1次元ナノ材料からなる薄膜を形成するので、配向性が高く透明性及び導電性が良好であり、前記1次元ナノ材料からなる薄膜を有する電子装置の製造方法を提供することができる。また、前記分散液における前記1次元ナノ材料の濃度、又は/及び、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を制御することによって、前記1次元ナノ材料からなる薄膜の厚さを制御することができ、透明性及び導電性を制御することができる電子装置の製造方法を提供することができる。
本発明の薄膜の製造方法では、前記1次元ナノ材料の一の配向方向を保持した形状で前記薄膜を前記基板と共に切り出す第7工程を有する構成とするのがよい。このような構成によれば、透明性、導電性が高く、配向性が前記一方向に揃った前記1次元ナノ材料からなる薄膜を製造することができる。
また、前記第1工程において、界面活性剤を含む水溶液に前記1次元ナノ材料を分散させる構成とするのがよい。このような構成によれば、水溶液を溶媒とし前記界面活性剤の活性効果を高め、前記1次元材料の分散を良好にすることができ、前記1次元材料を均一に分散させた前記分散溶液を調製することができる。
また、前記第5工程に続いて、前記膜を水洗する工程を有する構成とするのがよい。このような構成によれば、前記膜に残存する前記界面活性剤を水洗によって除去することができるので、より良好な透明性、導電性を有する前記1次元ナノ材料からなる薄膜を製造することができる。なお、前記膜を水洗する工程を前記第6工程に続いて実行してもよい。
また、前記第1工程から前記第6工程を繰り返す構成とするのがよい。このような構成によれば、前記第1工程から前記第6工程の繰り返し数を制御することによって、前記1次元ナノ材料からなる薄膜の厚さを制御することができ、透明性及び導電性を制御することができる。
また、前記1次元ナノ材料が前記基板の面に略平行に放射状に配向している構成とするのがよい。このような構成によれば、略1点を中心として前記1次元ナノ材料が放射状に直線方向で配向しているので、光学的特性及び電気的特性が略中心対称性を有する、前記1次元ナノ材料からなる薄膜を製造することができる。
また、前記1次元ナノ材料が導電性である構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料が放射状に直線方向で配向しているので、直線方向に高い導電性を有する、前記1次元ナノ材料からなる薄膜を製造することができる。
また、前記1次元ナノ材料がカーボンナノチューブである構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料からなる高い透明性及び導電性を有する薄膜を製造することができる。
また、前記薄膜の厚さが100nm以下である構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料からなる薄膜は高い透明性を有するので、高い透明性が要求される透明電極に使用することができる。
また、透過率(基板を除く透過率である。)が90%以上である構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料からなる薄膜は高い透明性を有するので、高い透明性が要求される透明電極に使用することができる。
また、表面抵抗が500Ω/sq以下である構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料からなる薄膜は高い導電性を有するので、高い導電性が要求される電極、配線(導電線路)に使用することができる。
また、前記基板が透明である構成とするのがよい。このような構成によれば、透明な前記基板に前記1次元ナノ材料からなる高い透明性を有する薄膜を形成することができるので、透明電極、或いは、配線(導電線路)が形成され、高い透明性が要求される透明電極体、或いは、配線(導電線路)体を製造することができる。
また、前記基板が透明な高分子基板である構成とするのがよい。このような構成によれば、フレキシブルな前記高分子基板を使用するので、これに前記1次元ナノ材料からなる薄膜を形成することができ、電極、或いは、配線(導電線路)が形成され、フレキシビリティ(屈曲性)が要求される電極体、或いは、配線(導電線路)体を製造することができる。
また、前記高分子基板が、リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)及びこれらの誘導体の何れかである構成とするのがよい。このような構成によれば、前記1次元ナノ材料からなる薄膜が形成される前記高分子基板が使用される、目的用途、使用環境に応じて、光学的特性、電気的特性、機械的特性に応じて前記高分子基板の材質を適宜選択することができる。
本発明の電子装置の製造方法では、上述した薄膜の製造方法のそれぞれによって、前記薄膜が形成される構成とするのがよい。このような構成によれば、上述した薄膜の製造方法のそれぞれによって得られる上述した作用効果を有する電子装置を製造することができる。
前記薄膜は、光透過性及び導電性を有しており、透明電極として使用される構成とするのがよい。このような構成によれば、前記薄膜は高い光透過性及び導電性を有しているので、各種の電子装置の透明電極として使用することができる。
液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロクロミック装置、電界効果型トランジスタ、タッチパネル、太陽電池の何れかとして構成されるのがよい。このような構成によれば、前記薄膜は高い透明性及び導電性を有しているので、各種の高性能な電子装置を提供することができる。
前記薄膜が導電線路として使用される構成とするのがよい。このような構成によれば、前記薄膜は高い透明性及び導電性を有しているので、各種の電子装置の配線(導電線路)体として使用することができる。
本発明による1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法では、界面活性剤を含む水溶液にCNT等の1次元ナノ材料が分散された分散液を調製し、この分散液の液滴をノズルの一端に付着させ、ノズル他端から空気、窒素、酸素等の気体を流入させ液滴を膨張させ1次元ナノ材料を含む膜からなる気泡をノズル一端に形成し、気泡の一部を基板の面に接触させ、ノズル他端から気体を流入して気泡を膨張させ、基板と気泡膜との接触面積を増大させ、接触面積が所望の大きさとなった後、気泡を破裂させて、基板上に形成された1次元ナノ材料を含む膜を水洗し、次に、1次元ナノ材料の凝集を抑制するため、温風等によって迅速に、1次元ナノ材料の配列を乱さぬように乾燥させて、透明な1次元ナノ材料からなる薄膜を形成する。なお、基板上に形成された1次元ナノ材料を含む膜を乾燥し、次に、水洗してもよく、1次元ナノ材料の脱落を抑止することができる。
基板は任意材質のものでよく透明高分子基板でもよい。1次元ナノ材料は基板面に略平行であり放射状に配向しており、一の配向方向を保持した形状で、1次元ナノ材料からなる薄膜は基板と共に切り出され、使用される。
また、1次元ナノ材料からなる薄膜を形成したい基板の所望領域を除くその他領域をマスキングして、外部に露出する所望領域に、上記と同様にして、1次元ナノ材料からなる薄膜を形成した後に、マスキングを除去して、基板の所望領域に1次元ナノ材料からなる薄膜を形成することができる(マスキング法)。この場合にも、1次元ナノ材料は基板面に略平行であり放射状に配向している。上記のようにマスキングによって、電子回路を構成する部材の所望の領域に1次元ナノ材料からなる薄膜を所望の形状で形成することができる。
1次元ナノ材料からなる薄膜は、透明性、導電性に優れ、液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロクロミック装置、電界効果型トランジスタ、タッチパネル、太陽電池等における透明電極として使用することができる。また、1次元ナノ材料からなる透明導電膜、例えば、CNT透明導電膜をオゾンや紫外線によって所望の形状にエッチングすることによって、或いは、所望の形状を有する所望領域以外のその他領域をマスキングして、外部に露出する所望領域にCNT透明導電膜を所望の形状で形成することによって、各種の電子装置の透明電極、或いは、各種の電子装置の透明導電線路としての配線、電極端子として使用することができる。このように、1次元ナノ材料からなる透明導電膜は、電子回路を形成する透明配線(導体線路)としても使用することができる。また、本発明の方法による1次元ナノ材料からなる薄膜は帯電防止膜として使用することもできる。
なお、1次元ナノ材料は、導電性であることが望ましく、例えば、カーボンナノチューブ、Cu、Ag、Au、Ni、Co、Sn等の金属ナノワイヤ、TiO2、SnO2、ZnO等の酸化物ナノワイヤ、カーボンやセルロース等の有機物ナノファイバーである。
以下、図面を参照しながら本発明による実施の形態について詳細に説明する。
実施の形態
本発明による薄膜を1次元ナノ材料としてCNTを例にとりこれをPET基板上に形成する場合について説明すると、CNT薄膜は次のようにして形成することができる。
図1は、本発明の実施の形態における、カーボンナノチューブ(CNT)薄膜の形成方法を説明する図であり、図1(A)は形成の手順を説明する断面図、図1(B)は図1(A)における手順(3)の斜視図、図1(C)は図1(A)における手順(3)の断面詳細を示す図である。
先ず、界面活性剤を含む水溶液にCNT22を分散させた分散液を調製する。図1(A)の手順(1)に示すように、この分散液の液滴をノズル12の一端に付着させて、ノズルの他端から空気16を流入させることによって、液滴を膨張させてCNT22を含む膜からなる気泡10をノズル12の一端に形成させる。
次いで、図1(A)の手順(2)に示すように、気泡10の一部を基板14の面に接触させノズル12の他端から空気16を流入させて気泡10を膨張させ延伸させて、図1(A)の手順(3)に示すように、基板14と気泡10の接触面積を増大させ、接触面積が所望の大きさに達した段階で気泡10を破裂させことによって、図1(A)の手順(4)に示すように、気泡10を形成するCNT膜20が基板14面に転写されるように、積層され、基板14上にCNT22を含むCNT膜20が形成される。このCNT膜20を水洗して界面活性剤を除去した後、CNT膜20を音符等によって迅速に乾燥させる。CNT膜20を乾燥させた後、CNT膜20を水洗して界面活性剤を除去してもよい。このようにして、CNT単体の導電性をバルク物性としてもつCNT膜14を基板14上に形成することができる。
以上のようにして、CNT22が気泡10の膜が延伸される方向に配向し、CNT22が基板14の面に略平行に略1点を中心として放射状に配向している膜が形成される。更に、必要に応じて、このCNT膜20の上に、上記と同様の操作の繰り返すこともできる。即ち、気泡10を形成するCNT膜20の基板14への積層を繰り返すこともできる。基板14上に形成されるCNT膜22の厚さは、基板14と気泡10の膜との接触面積の大きさによって制御することができる。更に、分散液中のCNT22の濃度、又は/及び、CNT膜20の基板14への積層の繰り返しの回数によって、基板14上に形成されるCNT膜22の厚さを制御することができ、CNT膜22の透明性及び導電性を制御することができ、所望の透過率、導電性を有するCNT薄膜20を形成することができる。例えば、基板を除く550nmにおける光透過率が90%以上であるCNT膜20、表面抵抗が500Ω/sq以下であるCNT膜20を形成することができる。
上述のように、略1点を中心としてCNT22が放射状に一方向に沿って配向しているので、このCNT22の一方向に沿った配向を保持した形状でCNT膜14をPET基板14と共に切り出して、配向性が一方向に沿ったCNT22からなり、一方向に沿う方向に導電性が高く、透明なCNT膜/PETを得ることができ、これを後述する各種電子装置で使用する。例えば、一方向に沿う方向が、電流を流そうとする方向、2つの電極間を結ぶ方向、或いは、直線状の配線の方向と平行となるように、切り出す。更に、得られたCNT膜/PET上のCNT膜は、オゾンや紫外線によって、必要に応じて所望の形状にエッチングすることができる。
上述したCNT薄膜の製造方法では、ノズル12の移動、ノズル先端のCNT分散液中への浸漬、ノズル先端へのCNT分散液滴の保持、ノズル12内への空気16の流入による気泡10の形成と気泡サイズの検出、ノズル12の移動による気泡10の基板14面への接触、ノズル12内への空気16の流入による気泡10の膨張と気泡サイズの検出、気泡10の破裂、基板14面に積層されたCNT膜14の水洗、乾燥等の各工程を、複雑な機構を必要とずることなく自動化することは容易に可能である。
上述したCNT薄膜は、PET基板以外の任意の基板に形成することができる。PET基板等の基板の厚さが薄い場合には、基板をSI基板等の平坦面に、例えば、剥離が低温加熱によって容易な接着剤を使用して行ない、基板面を平坦に保持した後に、これにCNT薄膜を形成する。
CNT薄膜を透明な電気絶縁性基板に形成することによって、各種の光学装置に好適に使用される透明基板とすることができる。また、CNT薄膜をオゾンや紫外線によって所望の形状にエッチングすることによって、或いは、所望の形状を有する所望領域を除くその他領域をマスキングして、外部に露出する所望領域にCNT薄膜を所望の形状で形成することによって、各種の電子装置の透明電極、或いは、各種の電子装置の導電線路としての配線、電極端子として使用することができる。
CNT、界面活性剤、溶媒からなるCNT分散液について説明する。
CNTは、例えば、アーク放電、レーザアブレーション、化学気相成長(CVD)法等によって作製されたものを使用する。これらのCNTを、例えば、高温の熱処理、硫酸、塩酸、硝酸、過酸化水素水等による酸処理、水酸化ナトリウム等によるアルカリ処理とうによって、非晶質炭素等の不純物を除去し、精製され純度の高いものを使用する。
CNTとしては、単層構造のシングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、二層構造のダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、多層構造のマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)等が用いられる。CNTの長さは特に制限はないが、良好な分散性を得るためには、例えば、1μm程度以下のものが望ましい。
界面活性剤としては、陰イオン(アニオン)界面活性剤、陽イオン(カチオン)界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等を用いることができる。
陰イオン界面活性剤として、C817SO3 -Na+、C1021SO3 -Na+、C1225SO3 -Na+、C1429SO3 -Na+、C1633SO3 -Na+、C817SO4 -Na+、C1021SO4 -Na+、C1123SO4 -Na+、C1225SO4 -Na+、C1225SO4 -Li+、C1225SO4 -+、(C1225SO4 -2Ca2 +、C1225SO4 -N(CH34 +、C1225SO4 -N(C254 +、C1225SO4 -N(C494 +、C1327SO4 -Na+、C1429SO4 -Na+、C1531SO4 -Na+、C1633SO4 -Na+、C1225CH(SO4 -Na+)C37、C1021CH(SO4 -Na+)C511、C1327CH(CH3)CH2SO4 -Na+、C1225CH(C25)CH2SO4 -Na+、C1123CH(C37)CH2SO4 -Na+、C1021CH(C49)CH2SO4 -Na+、C1225OC24SO4 -Na+、C1225(OC242SO4 -Na+、C1225(OC244SO4 -Na+、C817OOC(CH22SO3 -Na+、C1021OOC(CH22SO3 -Na+、C1225OOC(CH22SO3 -Na+、C1429OOC(CH22SO3 -Na+、p-n-C81764SO3 -Na+、p-n-C102164SO3 -Na+、p-n-C122564SO3 -Na+、C715COO-+、C715COO-Na+、(CF32CF(CF24COO-Na+、n-C817SO3 -Li+等を用いることができる。
陽イオン界面活性剤として、C817N(CH33 +Br-、C1021N(CH33 +Br-、C1225N(CH33 +Br-、C1429N(CH33 +Br-、C1633N(CH33 +Br-、C1225Pyr+Br-、C1225Pyr+Cl-、C1225Pyr+Cl-、C1633Pyr+Cl-、C1225+(C25)(CH32Br-、C1225+(C817)(CH32Br-、C1429+(C253Br-、C1429+(C493Br-等を用いることができる。
両性界面活性剤として、C817+(CH32CH2COO-、C1021+(CH32CH2COO-、C1225+(CH32CH2COO-、C1429N+(CH32CH2COO-、C1633+(CH32CH2COO-、C1021CH(Pyr+)COO-、C1429CH(Pyr+)COO-等を用いることができる。
非イオン界面活性剤として、C817CHOHCH2OH、C1225CHOHCH2CH2OH、C817(OC243OH、C1021(OC244OH、C1123(OC248OH、C1225(OC242OH、C1225(OC244OH、C1225(OC246OH、C1225(OC248OH、C1327(OC248OH、C1429(OC248OH、C1531(OC248OH、p-t-C81764O(C24O)2H、p-t-C81764O(C24O)8H、n-オクチル-β-D-グルコシド、n-デシル-β-D-グルコシド等を用いることができる。
上記の界面活性剤のうち、陰イオン界面活性剤であるCH3(CH210CH2SO4 -Na+(硫酸ドデシルナトリウム(SDS:Sodium dodecyl sulfate))を使用することが、CNTの分散を良好にする上で特に好ましいが、これに限定されるものではなく、また、上記の界面活性剤を2種類以上混合して使用することもできる。
CNT分散液の溶媒としては、酸性溶媒、アルカリ性溶媒、中性溶媒、これらの混合溶液の何れを用いてもよいが、界面活性剤の活性効果を高めるために水を使用するのが好適である。
CNT分散液は、界面活性剤やCNTの種類により配合比を変えて調製され、例えば、溶媒に対して界面活性剤が0.01〜20重量%、CNTが0.001〜1重量%になるようにするのが好ましい。
CNT、界面活性剤、溶媒の混合物を、超音波、ボールミル、ビーズミル、攪拌機等を用いて撹拌することにより、CNTが均一に分散されたCNT分散液とすることができる。なお、必要に応じて、例えば、水に対して0.0001〜0.1重量%の4−ブロモベンゼン−ジアゾニウム−テトラフルオロホウ酸塩(4-bromobenzene-diazonium-tetrafluoroborate)を加えて、CNTに化学修飾等の処理を施してもよい。
CNT薄膜が形成される基板の種類に制限はなく、導電性基板、電気絶縁性基板、これら基板面に金属膜、電機絶性膜が形成されたもの等の何れでもよく、また、基板の表面が平面状に限定されることなく、凹凸を有する曲面状であってもよく、目的に応じて適宜選択される。酸化膜等の親水性を有する層が表面に形成された基板ではその親水性を有する層上に、CNT薄膜が安定して形成されやすいので、例えば、表面にSiO2膜を形成したシリコン基板、ガラス基板等は、CNT薄膜を形成する基板として好適である。
が用いられる。
基板はガラス基板のようにリジッドである必要はなく、各種のポリマ基板(高分子基板)を用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PAN)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステルフィルムをはじめとして、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルフォン(PS)等の透明性を有する基板を使用することができる。
本発明によるCNT薄膜は、例えば、太陽電池、光電変換装置、発光装置、表示装置、FET、化学センサー等の電子装置に使用することができ、具体的には、例えば、光電変換層、FETのチャネル材料、透明電極、透明配線材料として使用することができる。
なお、1次元ナノ材料が界面活性剤を含む溶媒に分散可能であり、1次元ナノ材料を含む膜からなる気泡を形成することができれば、どのような種類の1次元ナノ材料であってもよい。CNTに代表される炭素系一次元ナノ材料のほか、その他の各種の一次元ナノ材料、分子性ナノワイヤ等のほか、フラーレン等の他の炭素系材料やその他の各種の材料であってよい。
本発明による薄膜の製造方法では、簡便な方法によって1次元ナノ材料を内包する気泡膜を任意の基板上に積層することによって、導電性を有し透明性に優れた単層薄膜、或いは、積層の繰り返しによって光透過率及び導電率が制御された積層膜を、室温大気中で非常に簡単な装置を用いて得ることができ、製造過程において、1次元ナノ材料の劣化を生じることがない。
図2は、本発明の実施の形態における、カーボンナノチューブ(CNT)薄膜の導電特性と電子回路への応用を説明する図であり、図2(A)はCNT配向膜の導電特性を説明する模式図、図2(B)はCNT薄膜を用いたバックゲート型効果トランジスタの概略を説明する断面図である。
図2(A)は、CNT32が連接して2次元に密着して基板31上に配列する場合、CNT32の高密度配向膜の軸方向における導電特性の見積りを説明する図であり、CNT配向膜の抵抗値は、CNT1本当りの長さ方向の抵抗値(線抵抗)、CNT相互の接触抵抗、CNT1本当りの長さ、CNTの構成の金属比率、CNT配向膜の長さ及び幅、その他の因子によって、推定することができ、また、CNT配向膜の透過率は膜厚さとCNTの吸収係数から推定することができ、例えば、CNT32の軸方向の線抵抗33を2,400Ω/μm、CNT32の壁面間の接触間抵抗34を50,000Ω、CNT32の先端部間の接触間抵抗35を50,000Ω(その他要因は省略する。)等とする時、2分子層のCNT薄膜の波長550nmにおける透過率は96%、電極30a、30bの間の抵抗値は約140Ωとなる。
図2(B)は、CNT薄膜を用いたバックゲート型効果トランジスタ(FET)の概略構成を示し、FETでは、基板(PET)46、例えば、基板46面にゲート電極45が積層され、ゲート電極45に、例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)又はポリイミドワニス等による絶縁物層44が積層され、絶縁物層44に、例えば、有機半導体層又は無機半導体層によるソースドレインチャンネル43が積層され、ソースドレインチャンネル43に、ソース電極41及びドレイン電極42が積層されている。このような構成において、基板46、ゲート電極45、絶縁物層44、ソースドレインチャンネル43、ソース電極41、ドレイン電極42を透明層によって形成すると、光学的に透明なFETを実現することができる。
上述したFETにおけるゲート電極45、ソース電極41、ドレイン電極42として、金属CNTを用いて本発明の方法によって、CNT透明導電膜を上述したマスキング法によって形成することができる。また、ソースドレインチャンネル43として、半導体CNTを用いて本発明の方法によって、CNT透明膜を上述したマスキング法によって形成することができる。
以上、CNT薄膜を用いたFETとして、バックゲート型効果トランジスタを例にとって説明したが、周知のトップゲート型の構成とすることもできることは言うまでもない。 図3は、本発明の実施の形態における、透明導電膜を使用したタッチパネルを説明する図であり、図3(A)は断面図、図3(B)は透明電導膜の平面図を示す図である。
通常、タッチパネルはLCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)に重ねて配置されるため、可視光領域において80%以上の透過率が必要であり、抵抗膜式タッチパネルのアナログ方式では、電極を構成する膜の抵抗の均一性が要求される。
図3(A)の(A1)に示すように、透明タッチパネルは、透明導電膜1aが上部電極として形成された変形可能なPET基板(上部基板)2aと、表面に電気絶縁性のドットスペーサ3が形成された透明導電膜1bが下部電極として形成されたガラス基板(下部基板)2bから構成され、上部基板2aと下部基板2bは、僅かな隙間(空間)5を保ち両電極を対向させて電気絶縁層4を介して接合されている。
上部基板2aと下部基板2bとの間隔5は、例えば、100μm〜300μmであり、この間隔5に対してドットスペーサ3の高さは、上部電極と下部電極が常時接触してON状態となることを防止し、パネルに表示される画像に影響を与えないように、例えば、5μm〜50μm程度である。両電極がタッチしていない状態では、微小なドットスペーサ3によって両電極は接触していないために電流は流れない。なお、下部電極はITO(インジウム酸化錫)膜によって形成されてもよい。
図3(A)の(A2)に示すように、指又は専用ペンでPET基板2a側に触れ押圧するとPET基板2aのタッチされた部分が変形たわみ、透明導電膜1a、1b同士が接触して電気が流れスイッチ動作が生じ、入力が検知される。
図3(B)の(B1)〜(B4)に示すように、上部電極、下部電極をそれぞれ構成する透明電導膜1a、1bは、連続した平面状の透明電導膜、2次元マトリクス上に配置された不連続な微小電極からなる透明電導膜とすることができる。
図3(B)の(B1)、(B3)、(B4)に示す例では、押圧によりPET基板2aが変形して生じた上部電極、下部電極の接触点(上部電極と下部電極が閉回路を形成する上記の微小電極の位置)、即ち、押圧された位置(座標)を、微小電極が接続された読み取り回路で検出する。
図3(B)の(B2)に示す例は、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネルであり、上部電極、下部電極をそれぞれ構成する透明電導膜1a、1bの抵抗による分圧比を測定することによって押圧された位置(座標)を検出する。
図3に図示しないが、図3(B)の(B4)に示す例において、横方向に1行に並ぶ微小電極1aを各行毎に連接させた細い短冊状電極とし、横方向に1列に並ぶ微小電極1bを列毎に連接させた細い短冊状電極とし、上部電極、下部電極を構成する短冊状電極を互いに直交するように配置し、上部電極、下部電極の短冊状電極を読み取り回路に接続させたマトリクス構造とすることもでき、押圧によって生じる上部、下部電極の接触点(上部電極と下部電極の短冊状電極が接触し閉回路を形成する位置)を、読み取り回路で検出する構成とすることもできる。
なお、上記の微小電極、短冊状電極は、1つの透明電導膜をエッチングすることによって形成することができる。
本発明の導電透明膜は、透明電極が形成された透明基板の間に挟まれた液晶に電圧を印加して、液晶分子の配向によって生じる光透過率の変化を利用する液晶表示装置(LCD、図示せず。)における透明電極として使用することもできる。
また、本発明の透明電導膜は、図示しないエレクトロクロミック装置における透明電極として使用することができる。エレクトロクロミック装置は、有機又は無機化合物からなるエレクトロクロミック化合物が担持された透明電極とこれに対向する電極との間に電圧を印加することによって生じる、エレクトロクロミック化合物の電気化学的な酸化還元反応に伴う吸収スペクトルの変化(エレクトロクロミック現象)を利用するものであり、表示装置等に適用される。
また、本発明の透明電導膜は、図示しないエレクトロルミネッセンス装置における透明電極として使用することができる。エレクトロルミネッセンス装置は、2つの電極の間に、硫化亜鉛等の無機物又はジアミン類等の有機物からなる発光体が配置され、2つの電極の間に電圧を印加することによって発生する発光を利用するものであり、表示装置、照明装置等に適用される。
更に、本発明の透明電導膜は、図示しない太陽電池における透明電極として使用することができ、2枚の透明電極の間に微量の色素を吸着させた二酸化チタン層と電解質を挟み込んだ単純な構造を有する色素増感太陽電池における、光が入射される側の電極(アノード電極)を形成する透明電導膜として使用することができる。
本発明による薄膜は、表面抵抗が小さく、光透過率が大きく、電気的特性、光学的特性に優れており、タッチパネル、エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロクロミック装置、太陽電池等に好適に使用することができる。
実施例
以下、実施例について説明する。SDS(Sodium Dodecyl Sulfate)水溶液中にCNT(単層CNT、SWNT)を添加し、超音波式ホモジナイザーを用いて、出力50Wの条件下で、10分間ホモジナイズ処理を行って分散液を調製し、上述した方法によってCNT透明導電膜を作成した。なお、SWNTはアーク放電により作製された市販品(Carbon solutions inc.、製品型番P3−SWNT)をホモジナイズして使用した。
図4は、本発明の実施例における、カーボンナノチューブ薄膜のSEM像の例を示す図であり、図4(A)は2,500倍、図4(B)は7,000倍、図4(C)は25,000倍、図4(D)は30,000倍である。
図4は、基板としてSiウェハを用いてこの面に、SDSの1%水溶液中に0.1g/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜のSEM像を示すが、略一の方向に沿って配向しているCNTが観察される。なお、CNT透明導電膜の厚さはSDSを含めて0〜10nm、表面抵抗は1MΩ/□であった。
図5は、本発明の実施例における、カーボンナノチューブ薄膜のAFM像の例を示す図である。
図5(A)、図5(B)に示す左側図は、基板としてSiウェハを用いてこの面に、SDSの5%水溶液中に0.5g/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜のSEM像を示すが、図4と同じように、略一の方向に沿って配向しているCNTが観察される。図5(A)、図5(B)に示す細長い中央図の上下方向の位置は、図5(A)、図5(B)に示す左側図における高さ(即ち、左側図の紙面に垂直な方向の高さであり、左側図ではより白い程高く、より黒いほど低いことを示している。)の情報をグレイスケールバーによって示しており、中央図の最上部が最も高く、最下部が最も低いことを示している。左側図におけるより白っぽい部分はより高い場所を示しこの場所は中央図のより上方の位置で示され、左側図におけるより黒っぽい部分はより低い場所を示しこの場所は中央図のより下方の位置で示され、中央図の最上部の白部が左側図の最も高い場所、最下部の黒部が左側図の最も低い場所をそれぞれ示している。図5(A)、図5(B)に示す右側図のヒストグラムは、左側図における各濃度(即ち、高さ)の占める面積を相対的に示したものである。左側図をカラー表示する場合には、中央図のグレイスケールバーをカラースケールバーに置き換え、白色を赤色、黒色を青色に置き換えると、より分かり易くなる。グレイスケールバー又はカラースケールバーの特定の色によって、左側図に示される物質が外部に露出する割合を容易に知ることができる。なお、図5に示すCNT透明導電膜の厚さはSDSを含めて0〜50nm、表面抵抗は500kΩ/□であった。
図6は、本発明の実施例における、水洗後におけるカーボンナノチューブ薄膜のAFM像の例を示す図である。
図6(A)、図6(B)に示す左側図は、図5に示す例と同様にして作製されたCNT透明導電膜を、基板ごと純水に3分間浸漬した後に温風乾燥させたCNT透明導電膜のAFM像である。非直線状のものがCNTであり、粒子上のものはCNT透明導電膜に残存する界面活性剤である。図6(A)、図6(B)に示す中央図及び右側図はそれぞれ、図5(A)、図5(B)に示す中央図及び右側図と同じ内容を示している。なお、CNT透明導電膜の厚さは0〜5nm、表面抵抗は1kΩ/□であった。
図7は、本発明の実施例における、カーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像の例を示す図である。
図7は,金がリソグラフィによりパターニンされた酸化シリコン(SiO2)基板上に形成されたカーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像(倍率は100倍)、図7(B)は酸化シリコン基板上に形成されたカーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像(倍率は50倍)を示す図である。
図7(A)は、シリコン基板の面に、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜のSEM像を示す。なお、CNT透明導電膜の厚さは0〜20nm、表面抵抗(金を含む)は5Ω/□であった。
図7(B)は、酸化シリコン基板の面に、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜のSEM像を示す。基板の面上で、略1点を中心としてCNTが放射状に略直線方向で配向しているのが観察される。なお、CNT透明導電膜の厚さは0〜20nm、表面抵抗は1MΩ/□であった。
図8は、本発明の実施例における、PET基板上に形成したカーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像(倍率は500倍)の例を示す図である。
図8(A)、図8(B)は、PET基板(厚さ250μm)の面に、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜のSEM像を示す。図7(B)に示す例と同様に、PET基板の面上で、略1点を中心としてCNTが放射状に略直線方向で配向しているのが観察される。なお、CNT透明導電膜の厚さは0〜20nm、表面抵抗は1MΩ/□であった。
図9は、本発明の実施例における、PET基板(厚さ250μm)に形成されたカーボンナノチューブ薄膜の吸収スペクトルの例を示す図であり、横軸は波長(nm)、縦軸は透過率を示す。なお、吸収スペクトルは、PET基板の吸収を含んでいる。
図9に示す最上方の曲線は、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜の吸収スペクトルの例を示し、CNT透明導電膜の厚さは約10nm、表面抵抗は900Ω/□であった。
図9に示す中央の曲線は、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜の吸収スペクトルの例を示示し、CNT透明導電膜の厚さは約10nm、表面抵抗は850Ω/□であった。
図9に示す最下方の曲線は、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回の積層により形成されたCNT透明導電膜の吸収スペクトルの例を示示し、CNT透明導電膜の厚さは約10nm、表面抵抗は850Ω/□であった。
図9に示すように、400nm以上の波長で透過率は85%以上であり、450nm以上の波長で透過率は87%以上でありフラットな吸収スペクトルを示す。
図10は、本発明の実施例における、カーボンナノチューブ薄膜の吸光度とシート導電率の関係を示す図であり、横軸は吸光度、縦軸はシート導電率(S/sq)を示す。
図11は、本発明の実施例における、カーボンナノチューブ薄膜の透過率と表面抵抗の関係を示す図であり、横軸は透過率(%)、縦軸は表面抵抗(Ω/sq)を示す。
なお、図10、図11は、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLのCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって1回〜30回の積層によりPET基板に形成されたCNT透明導電膜に関して得られたデータであり、横軸に示す吸光度、透過率は、PET基板の寄与を含まない550nmにおける値である。
図10に示すように、αを係数とすると広範囲で、吸光度(x)とシート導電率(y)の間に、シート導電率(y)=α×吸光度(x)の関係が成立しており、α=0.025である。αは、吸光度とシート導電率の関係を表わす係数であり、透明導電膜の膜質を評価する係数として用いることができる。ITO膜におけるこのαは約0.4であり、同じシート導電率を有るCNT透明導電膜とITO膜を比較すると、CNT透明導電膜の吸光度はITO膜の吸光度の約16倍であり、同じ吸光度を有るCNT透明導電膜とITO膜を比較すると、CNT透明導電膜のシート導電率はITO膜のシート導電率の約16分の1となる。
図11に示すように、550nmにおける透過率が84%〜90%であり表面抵抗が約1kΩ/sqのCNT透明導電、550nmにおける透過率が90%〜98%であり表面抵抗が約(1〜10)kΩ/sqのCNT透明導電が実現されている。
図12は、PET基板上に形成したカーボンナノチューブ薄膜の写真図である。
図12は、SDSの1%水溶液中に0.2mg/mLの濃度でCNTを添加し分散液を調製し、上述した方法によって、PET基板(4インチ径、厚さ250μm)の面に、30回の積層により形成されたCNT透明導電膜を示す。なお、CNT透明導電膜の厚さは約8nm、表面抵抗は890Ω/□であり、波長550nmの入射光に対する透過率は91%あった。
以上説明したように、本発明によれば、1次元ナノ材料からなり、透明性、透過率に優れた透明導電膜を製造することができ、各種の電子装置の透明電極、配線に適用することができる。
以上、本発明を実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、基板の材質及び厚さ、界面活性剤の種類、材質、1次ナノ材料の種類、分散溶液中の界面活性剤及び1次ナノ材料の濃度等は、必要に応じて任意に適切に設定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、各種電子装置の透明電極、配線に適用することができる、1次元ナノ材料からなり透明性、透過率が良好な透明導電膜の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態における、カーボンナノチューブ薄膜の形成方法を説明する図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜の導電特性と電子回路への応用を説明する図である。 同上、透明導電膜を使用したタッチパネルを説明する図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜のSEM像を示す図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜のAFM像を示す図である。 同上、水洗後におけるカーボンナノチューブ薄膜のAFM像を示す図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像を示す図である。 同上、PET基板上に形成したカーボンナノチューブ薄膜の光学顕微鏡像を示す図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜の吸収スペクトルを示す図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜の吸光度とシート導電率の関係を示す図である。 同上、カーボンナノチューブ薄膜の透過率と表面抵抗の関係を示す図である。 同上、PET基板上に形成したカーボンナノチューブ薄膜の写真図である。
符号の説明
1a、1b…透明電導膜、2a…PET基板、2b…ガラス基板、3ドットスペーサ、
4…絶縁層、5…空間、10…気泡、12…ノズル、14、46…基板、16…空気、
20…CNT薄膜、22、32…CNT、30a、30b…電極、31…基板、
33…CNTの線抵抗、34…CNT壁面間の抵抗、35…CNTの先端部間の抵抗、
41…ソース電極、42…ドレイン電極、43…ソースドレインチャンネル、
44…絶縁物層、45…ゲート電極

Claims (19)

  1. 1次元ナノ材料を分散させた分散液を調製する第1工程と、
    前記分散液の液滴をノズルの一端に付着させる第2工程と、
    前記ノズルの他端から気体を流入させることによって、前記液滴を膨張させて前記1
    次元ナノ材料を含む膜からなる気泡を前記ノズルの前記一端に形成させる第3工程と、
    前記気泡の一部を基板の面に接触させ前記ノズルの他端から前記気体を流入して前記
    気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させる第4工程と、
    前記気泡を破裂させる第5工程と、
    前記基板上の前記膜を乾燥させ薄膜を形成する第6工程と
    を有する、1次元ナノ材料からなる薄膜の製造方法。
  2. 前記1次元ナノ材料の一の配向方向を保持した形状で前記薄膜を前記基板と共に切り出す第7工程を有する、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  3. 前記第1工程において、界面活性剤を含む水溶液に前記1次元ナノ材料を分散させる、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記第5工程に続いて、前記膜を水洗する工程を有する、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記第1工程から前記第6工程を繰り返す、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  6. 前記1次元ナノ材料が前記基板の面に略平行に放射状に配向している、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  7. 前記1次元ナノ材料が導電性である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  8. 前記1次元ナノ材料がカーボンナノチューブである、請求項7に記載の薄膜の製造方法。
  9. 前記薄膜の厚さが100nm以下である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  10. 透過率が90%以上である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  11. 表面抵抗が500Ω/sq以下である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  12. 前記基板が透明である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  13. 前記基板が透明な高分子基板である、請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  14. 前記高分子基板が、リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)及びこれらの誘導体の何れかである、請求項13に記載の薄膜の製造方法。
  15. 1次元ナノ材料を分散させた分散液を調製する第1工程と、
    前記分散液の液滴をノズルの一端に付着させる第2工程と、
    前記ノズルの他端から気体を流入させることによって、前記液滴を膨張させて前記1
    次元ナノ材料を含む膜からなる気泡を前記ノズルの前記一端に形成させる第3工程と、
    前記気泡の一部を基板の面に接触させ前記ノズルの他端から前記気体を流入して前記
    気泡を膨張させて、前記基板と前記気泡の膜との接触面積を増大させる第4工程と、
    前記気泡を破裂させる第5工程と、
    前記基板上の前記膜を乾燥させ薄膜を形成する第6工程と
    を有する、電子装置の製造方法。
  16. 請求項2から請求項14の何れか1項に記載の製造方法によって、前記薄膜が形成される、請求項15に記載の電子装置の製造方法。
  17. 前記薄膜は、光透過性及び導電性を有しており、透明電極として使用される、請求項15に記載の電子装置の製造方法。
  18. 液晶装置、エレクトロルミネッセンス装置、エレクトロクロミック装置、電界効果型トランジスタ、タッチパネル、太陽電池の何れかとして構成される、請求項15に記載の電子装置の製造方法。
  19. 前記薄膜が導電線路として使用される、請求項15に記載の電子装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024917A1 (ja) 2009-08-27 2011-03-03 旭硝子株式会社 ホットメルト接着剤組成物
JP2012006773A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Jsr Corp 組成物およびカーボンナノチューブ含有膜
CN113243921A (zh) * 2020-02-13 2021-08-13 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 柔性生物电干电极及制作方法、柔性基底薄膜的制作方法

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