JP2009194161A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】色再現域および表示色の安定性にすぐれ、かつ小型化および充分な画面上輝度を実現可能な投射型画像表示装置を提供する。
【解決手段】異なる波長の光を出射する複数の光源を備えてなる画像表示装置であって、光源には、赤色光を出射する半導体レーザ装置からなる第1の光源と、青色光を出射する半導体レーザ装置からなる第2の光源と、励起光を発する半導体レーザ装置と、励起光を吸収して蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体とを有し、励起光は蛍光よりも短波長である、緑色光を出射する第3の光源と、を含む画像表示装置に関する。
【選択図】図1
【解決手段】異なる波長の光を出射する複数の光源を備えてなる画像表示装置であって、光源には、赤色光を出射する半導体レーザ装置からなる第1の光源と、青色光を出射する半導体レーザ装置からなる第2の光源と、励起光を発する半導体レーザ装置と、励起光を吸収して蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体とを有し、励起光は蛍光よりも短波長である、緑色光を出射する第3の光源と、を含む画像表示装置に関する。
【選択図】図1
Description
本発明は、波長変換材料を用いた投射型画像表示装置に関する。
近年、投射型画像表示装置の開発分野において競争が激化している。現在までに様々な方式の投射型画像表示装置が提案されているが、明るさと色安定性および色再現性(NTSC比)を同時に満足する方式は見つかっていないのが現状である。
現在、投射型画像表示装置における投射光源としては、特開2000−347153号公報(特許文献1)のように高圧水銀ランプなどの放電ランプが主に用いられている。これらの投射光源は、高輝度という利点を有しているが、寿命が短く、さらに赤色の再現域をあまり広げることができないため色再現性(NTSC比)が悪いという問題点がある。
そこで、特開2005−25101号公報(特許文献2)のように投射光源に高圧水銀ランプと赤色半導体レーザ装置とを組み合わせた投射型画像表示装置が提案されている。しかし、特許文献2に示されるような投射型画像表示装置は、その構造が複雑化してしまい、さらに高圧水銀ランプは白色光源であるため、光の3原色に分光するためのダイクロックミラーなどの色分解照明光学系を必要とし、投射型画像表示装置の小型化を実現することが困難である。
このような問題点を克服すべく、色表現の原色となり得る赤色、緑色、青色の少なくとも光の3原色のレーザ光を画像形成に用いたレーザディスプレイ型の投射型画像表示装置が提案されている。そして、該レーザ光を発する光源としては、ガス半導体レーザ装置および半導体レーザ励起SHG(第2高調波発生)固体半導体レーザ装置が提案されている。ここで、光の3原色の中でも特に緑色レーザ光を発する光源に関しては、実用化の目処がついていないため、SHG固体レーザが使用されている。しかし、ガス半導体レーザ装置はエネルギー変換効率が一般的に0.1%程度と低く、冷却機構が必要なため、結果として投射型画像表示装置が大型化し、高コストになるという問題点がある。一方で、半導体レーザ励起SHG固体半導体レーザ装置は、高出力化に伴い、レーザ光にノイズが発生してしまい、そのため、高効率化、小型化およびコストの点で問題点が生じる。
特開2000−347153号公報
特開2005−25101号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、色再現域および表示色の安定性にすぐれ、かつ小型化および充分な画面上輝度を実現可能な投射型画像表示装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは赤色光源としてたとえば赤色半導体レーザダイオードを用い、青色光源としてたとえば青色半導体レーザダイオードを用い、かつ緑色光源として、励起光を発する半導体レーザ装置と、励起光を吸収して該励起光よりも長波長の蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体と組み合わせた光源を用いた場合、色再現域および表示色の安定性にすぐれ、かつ充分な画面上輝度を実現可能な投射型画像表示装置を実現することを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明は、異なる波長の光を出射する複数の光源を備えてなる画像表示装置であって、光源には、赤色光を出射する半導体レーザ装置からなる第1の光源と、青色光を出射する半導体レーザ装置からなる第2の光源と、励起光を発する半導体レーザ装置と、励起光を吸収して蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体とを有し、励起光は蛍光よりも短波長である、緑色光を出射する第3の光源と、を含む画像表示装置に関する。
また、本発明の画像表示装置において、励起光が、波長380nm以上460nm以下の範囲にピーク波長を有することが好ましく、励起光が、波長390nm以上410nm以下の範囲にピーク波長を有することが特に好ましい。
また、本発明の画像表示装置において、励起光を発する半導体レーザ装置は、レーザダイオードであることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置において、β型サイアロン蛍光体は、Euを固溶している固溶体であることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置において、β型サイアロン蛍光体は、酸素含有量が0.8質量%以下の固溶体であることが好ましい。
また、本発明の画像表示装置において、蛍光は、波長520nm以上550nm以下の範囲にピーク波長を有することが好ましく、蛍光は、波長520nm以上535nm以下の範囲にピーク波長を有することが特に好ましい。
また、本発明の画像表示装置において、βサイアロン蛍光体は、発光スペクトルの半値全幅が55nm以下であることが好ましい。
上記構成であれば、光源に半導体レーザ装置を用いており装置の小型化を実現することができ、かつ充分な画面上輝度を実現可能となる。また、色表現の原色となり得る2色のレーザ光源とレーザ光源と蛍光体を組み合わせた高輝度の光源を用いていることから色再現性は良好となる。
本発明の画像表示装置は、半導体レーザ装置を光源に用いているため、画像表示装置の小型化および充分な画面上輝度を実現することができる。
また、本発明の画像表示装置は、色表現の原色となり得る光の2原色をそれぞれ出射する半導体レーザ装置からなる第1の光源および第2の光源と、半導体レーザ装置と蛍光体とを組み合わせた第3の光源とを含む高輝度の光源を備えることから、色再現性は良好となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、図面における長さ、大きさ、幅などの寸法関係は、図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されており、実際の寸法を表してはいない。
図1は、本実施形態の画像表示装置を示す模式図である。
以下、図1に基づいて説明する。
以下、図1に基づいて説明する。
本実施形態の画像表示装置は、異なる波長の光を出射する複数の光源を少なくとも備える。そして、該光源には、赤色光を出射する第1の光源1aと、青色光を出射する第2の光源1bと、緑色光を出射する第3の光源1dとを含む。該第1の光源1aおよび該第2の光源1bは半導体レーザ装置からなり、該第3の光源1dは励起光を発する半導体レーザ装置1cと、該励起光を吸収して蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体2とを有する。本実施形態においては、β型サイアロン蛍光体2は、モールド樹脂3によって支持されている。そして、該励起光は該蛍光よりも短波長である。
そして、本実施形態における画像表示装置は、図1に示すように第1の光源1a、第2の光源1b、第3の光源1dを合成するダイクロイックプリズム4を中心にして、それぞれの光源が設置されており、残りの面には投射レンズ5が設置されている。そして、投射レンズ5から、投射のための白色光が出射する。ただし、該本発明は、少なくとも光源に第1の光源1a、第2の光源1bおよび第3の光源1dを備えていれば、特にその形態は限定されない。したがって、たとえば、液晶テレビのような透過型の画像表示装置であっても、液晶プロジェクションのような投影型の画像表示装置であっても、光源として該第1の光源1a、第2の光源2bおよび第3の光源3cを備えることで、本発明の画像表示装置を構成することとなる。
本実施形態においては、光源のうち、緑色光を出射する第3の光源1dのみが半導体レーザ装置1cとβ型サイアロン蛍光体2とを組み合わせたものである。β型サイアロン蛍光体2は、励起光を吸収して、緑色の蛍光を発する。緑色の蛍光を発する蛍光体は複数存在するが、本実施形態においては、それらの中においてもβ型サイアロン蛍光体2を選択している。これは、本実施形態において、波長520nm以上550nm以下の範囲の波長に発光ピーク波長を持ち、その半値全幅が55nm以下のシャープな発光スペクトルを有する蛍光体である理由から、第3の光源1dを構成するものとしてβ型サイアロン蛍光体2を選択することが好ましいためである。
以上のような構成をとることで、高輝度かつ色再現性が良好な画像表示装置を提供することができる。
ここで以下、NTSC比とは、CIE1976表色系におけるCIE1976UCS色度座標(u’、v’)において、赤、緑、青各色の色度座標を結んで得られる三角形の面積の、NTSC(National Television System Comittee)が定めた赤、緑、青各色の色度座標(u’、v’)(赤(0.498、0.519)、緑(0.076、0.576)、青(0.152、0.196))を結んで得られる三角形の面積に対する比率を指すものとする。
また、本発明において光の波長は、大塚電子製蛍光スペクトル測定装置MCPD−7000で測定した値を採用するものとする。
<第1の光源>
本実施形態において、第1の光源1aは、半導体レーザ装置であり、特に半導体レーザ装置であることが好ましい。そして、該半導体レーザ装置としては、半導体レーザダイオードを選択することが好ましい。そして、第1の光源1aは、赤色光を出射する。ここで、本発明においては、赤色光とは、600nm以上750nm以下の波長の光をいうものとする。
本実施形態において、第1の光源1aは、半導体レーザ装置であり、特に半導体レーザ装置であることが好ましい。そして、該半導体レーザ装置としては、半導体レーザダイオードを選択することが好ましい。そして、第1の光源1aは、赤色光を出射する。ここで、本発明においては、赤色光とは、600nm以上750nm以下の波長の光をいうものとする。
そして、第1の光源1aとしての半導体レーザ装置は、直接、赤色光を発するために、特に蛍光体等で発光波長の調整を行なう必要はない。
第1の光源1aとしては、たとえば、GaAs基板上に、一般式がInx(Ga1-yAly)1-xP(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)である半導体層を積層したものを選択することができる。
<第2の光源>
本実施形態において、第2の光源1bは、半導体レーザ装置である。そして、該半導体レーザ装置としては、半導体レーザダイオードを選択することが好ましい。そして、第2の光源1bは、青色光を出射する。ここで本発明においては、青色光とは、430nm以上490nm以下の波長の光をいうものとする。
本実施形態において、第2の光源1bは、半導体レーザ装置である。そして、該半導体レーザ装置としては、半導体レーザダイオードを選択することが好ましい。そして、第2の光源1bは、青色光を出射する。ここで本発明においては、青色光とは、430nm以上490nm以下の波長の光をいうものとする。
そして、第2の光源1bとしての半導体レーザ装置は、直接、青色光を発するために、特に蛍光体等で発光波長の調整を行なう必要はない。
第2の光源1bとしては、たとえば、GaN、Si、SiC、Al2O3などからなる基板上にInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を一般式とした半導体層を積層したもので、活性層の井戸層が、InxGa1-xN(0.05≦x≦0.20)からなり、該活性層をはさんだ第1および第2の障壁層がInxGa1-xN(0≦x≦0.1)からなるものを選択することができる。
<第3の光源>
本実施形態の第3の光源1dは、上述の通り半導体レーザ装置1cと、モールド樹脂3で支持されたβ型サイアロン蛍光体2とを含む。そして、半導体レーザ装置1cが発する励起光の波長は、β型サイアロン蛍光体2が該励起光を吸収して発する蛍光よりも短波長である。また、第3の光源は、緑色光を出射する。ここで、本発明においては、緑色光とは、520nm以上550nm以下の波長の光をいうものとする。
本実施形態の第3の光源1dは、上述の通り半導体レーザ装置1cと、モールド樹脂3で支持されたβ型サイアロン蛍光体2とを含む。そして、半導体レーザ装置1cが発する励起光の波長は、β型サイアロン蛍光体2が該励起光を吸収して発する蛍光よりも短波長である。また、第3の光源は、緑色光を出射する。ここで、本発明においては、緑色光とは、520nm以上550nm以下の波長の光をいうものとする。
半導体レーザ装置1cは、半導体レーザダイオードであることが特に好ましい。そして、半導体レーザ装置1cが半導体レーザダイオードである場合には、たとえば、活性層の井戸層が、AlxInyGa1-x-yN(0≦x≦0.1、0≦y≦0.15、x+y<1)からなり、該活性層をはさんだ第1および第2の障壁層がAlxInyGa1-x-yN(0≦x≦0.25、0≦y≦0.1、x+y<1)からなるものを選択することができる。本実施形態において、このような半導体レーザダイオードを用いることで波長380nm以上460nm以下の範囲にピーク波長を有することができるからである。そして、本実施形態における半導体レーザ装置1cが発する励起光は、波長380nm以上460nm以下の範囲にピーク波長を有することが好ましく、波長390nm以上410nm以下の範囲にピーク波長を有することが特に好ましい。これは、該半導体レーザ装置1cが発する励起光のピーク波長が380nm未満である場合には紫外線としてのエネルギーが大きくなり、モールド樹脂3の劣化が大きくなる虞があり、励起光のピーク波長が460nm超過である場合には半導体レーザ装置1cの発光スペクトルとβ型サイアロン蛍光体2の発光スペクトルとの重なりが大きくなり、NTSC比を低下させる虞があるからである。
そして、β型サイアロン蛍光体2は、350nm以上470nm以下近紫外から青色の励起光により効率よく励起されるものを選択することが好ましく、Euを固溶している固溶体であるEu付活β型サイアロン蛍光体を選択することが好ましい。本実施形態のβ型サイアロン蛍光体2は、Eu、および、Si、Al、O、Nの元素を特定の組成領域範囲、特定の固溶状態および特定の結晶相で有するもので、波長520nm以上550nm以下の範囲にシャープな発光ピークを持つ蛍光体であることが好ましい。該発光ピークが波長520nm未満である場合には、第2の光源1bの発光スペクトルとβ型サイアロン蛍光体2の発光スペクトルとの重なりが大きくなり、NTSC比を低下させる虞があり、波長550nm超過の場合には、第1の光源1aの発光スペクトルとβ型サイアロン蛍光体2の発光スペクトルとの重なりが大きくなり、NTSC比を低下させる虞があるからである。
そして、本実施形態のβ型サイアロン蛍光体2は、β型Si3N4結晶構造を有する窒化物または酸窒化物を母体結晶とし、2価のEuイオンを発光中心として添加したものが好ましい。そして、β型サイアロン蛍光体2が発する蛍光が、波長520nm以上535nm以下の範囲にピーク波長を有することが特に好ましい。また、β型サイアロン蛍光体は、発する蛍光の発光スペクトルの半値全幅が55nm以下であることが好ましい。これは、色再現性(NTSC比)をより高くすることができるからである。
また、該β型サイアロン蛍光体においては、これを構成する結晶中に含まれる酸素含有量が0.8質量%以下となるように調製された固溶体であることが好ましい。該酸素含有量はLECO社製TC436型酸素窒素分析計によって測定することができる。該酸素含有量が0.8質量%超過の場合には、蛍光の発光スペクトルの半値全幅が大きくなる虞があるからである。このように該結晶中における酸素量が調整されたβ型サイアロン蛍光体2は、蛍光の発光スペクトルの半値全幅を小さくするような効果を有することから特に好ましい。
上述した該Eu付活β型サイアロン蛍光体としては、たとえば、Eu2O3、EuN等の光学活性元素Euを含有する金属化合物粉末と、窒化アルミニウム(AlN)粉末と、窒化ケイ素粉末(Si3N4)とを均一に混合し、1800〜2000℃程度の温度で焼成することにより得ることができる。これら原料粉末の混合比は、焼成後の蛍光体の組成比を考慮して適宜選択される。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
以下、図1に基づいて説明する。本実施例においては、第1の光源1aには、630nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用い、第2の光源1bは、450nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用いた。そして、第3の光源1dとしては、半導体レーザ装置1cとして、405nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用い、β型サイアロン蛍光体2として、Eu0.027Si12.15Al0.49O0.04N15.32で示される組成の化合物を用い、モールド樹脂3として、シリコーン樹脂を用いた。また、β型サイアロン蛍光体:モールド樹脂=1:18(質量比)となるようにβ型サイアロン蛍光体2をモールド樹脂3に分散させた。
以下、図1に基づいて説明する。本実施例においては、第1の光源1aには、630nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用い、第2の光源1bは、450nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用いた。そして、第3の光源1dとしては、半導体レーザ装置1cとして、405nmに発光ピーク波長を有するレーザダイオードを用い、β型サイアロン蛍光体2として、Eu0.027Si12.15Al0.49O0.04N15.32で示される組成の化合物を用い、モールド樹脂3として、シリコーン樹脂を用いた。また、β型サイアロン蛍光体:モールド樹脂=1:18(質量比)となるようにβ型サイアロン蛍光体2をモールド樹脂3に分散させた。
そして、直方体形状のダイクロッイックプリズム4を準備し、第1の光源1a、第2の光源1bおよび第3の光源1dを図1のように配置した。そして、該ダイクロイックプリズム4において光源を配置されない一面に投射レンズ5が来るように設置した。
以上のようにして画像表示装置を作製した。
<比較例1>
本比較例においては、実施例1における第1の光源1aの代わりとして630nmに発光ピーク波長を有するLED(発光ダイオード)を用い、さらに第2の光源1bの代わりとして450nmに発光ピーク波長を有するLEDを用いたこと以外は実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。
<比較例1>
本比較例においては、実施例1における第1の光源1aの代わりとして630nmに発光ピーク波長を有するLED(発光ダイオード)を用い、さらに第2の光源1bの代わりとして450nmに発光ピーク波長を有するLEDを用いたこと以外は実施例1と同様にして画像表示装置を作製した。
<比較例2>
本比較例においては、実施例1における第1の光源1a、第2の光源1bおよび第3の光源1dの代わりに、高圧水銀ランプ(Philips社製)を光源として用いたこと以外は実施例1と同様に画像表示装置を作製した。なお、該高圧水銀ランプは、出射された白色光が赤、緑、青の三原色に分離後、再びダイクロイックプリズムで合成できるように設置した。
本比較例においては、実施例1における第1の光源1a、第2の光源1bおよび第3の光源1dの代わりに、高圧水銀ランプ(Philips社製)を光源として用いたこと以外は実施例1と同様に画像表示装置を作製した。なお、該高圧水銀ランプは、出射された白色光が赤、緑、青の三原色に分離後、再びダイクロイックプリズムで合成できるように設置した。
<検討結果>
図2は、実施例1における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。図3は、比較例1における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。また、図4は、比較例2における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。
図2は、実施例1における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。図3は、比較例1における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。また、図4は、比較例2における画像表示装置を駆動させた際の投射レンズから発する発光スペクトルを示す図である。
また、実施例1、比較例1〜2の画像表示装置の白色点(u’、v’)=(0.206、0.475)におけるNTSC比を表1に示す。
まず、図2より、実施例1の発光強度は比較例1よりも大きく、高輝度であることが示された。そして、表1より、実施例1の画像表示装置は、白色点(u’、v’)=(0.206、0.475)において103%のNTSC比を達成し、比較例1および2よりも色再現域が優れていることが示された。また、緑色光源としてβ型サイアロン蛍光体を用いた実施例1、比較例1では、双方ともNTSC比が100%を超え、色再現域が優れていることが示された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えるできである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a 第1の光源、1b 第2の光源、1c 半導体レーザ装置、1d 第3の光源、2 β型サイアロン蛍光体、3 モールド樹脂、4 ダイクロイックプリズム、5 投射レンズ。
Claims (9)
- 異なる波長の光を出射する複数の光源を備えてなる画像表示装置であって、
前記光源には、
赤色光を出射する半導体レーザ装置からなる第1の光源と、
青色光を出射する半導体レーザ装置からなる第2の光源と、
励起光を発する半導体レーザ装置と、前記励起光を吸収して蛍光を発するβ型サイアロン蛍光体とを有し、前記励起光は前記蛍光よりも短波長である、緑色光を出射する第3の光源と、を含む画像表示装置。 - 前記励起光が、波長380nm以上460nm以下の範囲にピーク波長を有する請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記励起光が、波長390nm以上410nm以下の範囲にピーク波長を有する請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記励起光を発する半導体レーザ装置は、レーザダイオードである請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記β型サイアロン蛍光体は、Euを固溶している固溶体である請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記β型サイアロン蛍光体は、酸素含有量が0.8質量%以下の固溶体である請求項1〜5のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記蛍光は、波長520nm以上550nm以下の範囲にピーク波長を有する請求項1〜6のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記蛍光は、波長520nm以下535nm以上の範囲にピーク波長を有する請求項1〜6のいずれかに記載の画像表示装置。
- 前記βサイアロン蛍光体は、発光スペクトルの半値全幅が55nm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の画像表示装置。
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