JP2009193737A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】外部に放射されるノイズを抑制することのできる点火プラグを提供する。
【解決手段】スパークプラグ1は、中心電極5を保持した筒状の絶縁碍子2と、当該絶縁碍子2を保持した筒状の主体金具3とを備えるとともに、主体金具3の先端部に溶接された接地電極27と、中心電極5の先端部とが対向して火花放電間隙33を形成している。絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から挿入され、先端向き段部14が後端向き段部21に係止された状態で、主体金具3の後端部周縁を加締めることで、主体金具3に一体に固定されている。軸線C1方向における主体金具3の後端向き段部21と絶縁碍子2の大径部11との間には、主体金具3の内周面3aと絶縁碍子2の先端側胴部12の外周面12aとの間で空間部36が形成されている。当該空間部36には、誘電体と導電体とが交互に積層されたキャパシタ部43が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の点火に使用される点火プラグに関するものである。
一般的に、内燃機関の点火に使用される点火プラグとして、自動車エンジン等に用いられるスパークプラグが知られている。
スパークプラグにおいては、筒状の絶縁碍子が筒状の主体金具に挿し込まれた状態で保持されている。絶縁碍子の軸孔には、主体金具の先端側に溶接された接地電極と対向して火花放電ギャップを形成する中心電極と、これに高電圧を印加する端子電極とが挿入されている。このスパークプラグは、その先端(火花放電ギャップ)が燃焼室内に臨むように内燃機関に取付けられて使用される。
スパークプラグが火花放電する際には、瞬時に高電圧の電流が流れるため、ノイズ(電波雑音)が発生することがある。近年、自動車等には数多くの電子機器が搭載されており、このノイズがこれら電子機器に混入すると、誤作動の原因になる。
これを抑制するため、一般的なスパークプラグでは、絶縁碍子の軸孔内において中心電極と端子電極との間に抵抗体を配置している(例えば、特許文献1参照。)。他方、プラグ周囲全体を金属体で覆うことでノイズの放射を抑制しているもの、例えば航空機等に使用されるシールドタイプの点火プラグなども知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平1−283784号公報 特公平7−7694号公報
従来、上記抵抗体として、ガラス粉末やセラミック粉末等にカーボンを混合し、それを焼成して成形されたものが多く使用されている。このように成形される抵抗体では、その成形過程において抵抗値に大きなバラツキが生じうる。また、このような抵抗体に対し、点火プラグの火花放電により電気的・熱的に高負荷がかかった場合には、抵抗体に導電性を付与しているカーボンが焼損して抵抗値が増大する等、抵抗体が変質してしまうおそれがある。結果的に、抵抗値が安定せず、所望のノイズ抑制効果が得られないおそれがある。
また、一般的な点火プラグでは、構造上の問題や着火性能確保の観点から、絶縁碍子の軸孔内に配置できる抵抗体の大きさにも限界がある。例えば、ノイズ低減のために抵抗体を大きくし過ぎると、火花放電電圧が下がり、点火プラグの着火性能を著しく低下させるおそれがある。
さらに、抵抗体のみでは、その特性上、幅広い周波数帯域のノイズ(雑音電界強度)を抑えることが困難であった。
このように、従来の抵抗体入りの点火プラグでは、ある程度、ノイズ抑制効果が得られるものの十分とは言えなかった。
一方、上記シールドタイプのような構成を採用することは、これを有しない通常タイプの点火プラグとの互換性や汎用性の面においては好ましくない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外部に放射されるノイズを抑制することのできる点火プラグを提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各構成を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果等を付記する。
構成1.本構成の点火プラグは、
軸線方向に沿って延在する棒状の中心電極と、
前記中心電極の径方向周囲を取り囲む筒状の絶縁碍子と、
前記絶縁碍子の径方向周囲を取り囲む筒状の主体金具と、
前記中心電極の先端部との間に火花放電間隙を形成するように前記主体金具の軸線方向先端側に設けられた接地電極とを備え、
前記絶縁碍子が、
先端側にて小径に形成された先端側胴部と、当該先端側胴部の先端側にて形成された先端向き段部とを備えてなり、
前記主体金具の軸線方向後端側からその内部に挿入され、前記先端向き段部が前記主体金具の内周部に形成された後端向き段部にて係止された状態で、前記主体金具に一体に固定される点火プラグであって、
軸線方向における前記主体金具の後端向き段部よりも軸線方向後端側であって、径方向における前記主体金具の内周面と前記絶縁碍子の先端側胴部の外周面との間に形成される空間部において、
前記主体金具の内周面から前記絶縁碍子の先端側胴部の外周面まで径方向に誘電体と導電体とが交互に積層されていることを特徴とする。
上記構成1によれば、誘電体と導電体とが交互に積層された積層体がキャパシタとなり、点火プラグの静電容量を増やすことができる。結果として、抵抗体の抵抗値を大きくすることなく、点火プラグ全体のインピーダンスを大きくできるため、外部に放射されるノイズを抑制できるとともに、点火プラグの着火性能の低下も抑制できる。また、抵抗体のみを備えた点火プラグに比べて、幅広い周波数帯域でノイズ抑制効果を得られる。さらには、プラグ周囲全体を金属体で覆う必要もないため、外観上は通常の点火プラグと変わりがなく、互換性や汎用性に優れたものとなる。
なお、プラグキャップや点火装置など、点火プラグ外部にコンデンサ等を設けて静電容量を増やすことで同様の作用効果を得ることも考えられるが、この場合、点火プラグ周辺の回路構成の変更を要するとともに、当該回路構成の複雑化を招くおそれがある。これに対し、上記構成1の点火プラグによれば、ノイズ発生源となる点火プラグ自身に実装される機能により、周辺の回路構成に関係なく、点火プラグ単体でノイズ抑制効果を実現できるため、周辺回路構成を変更する必要もなく、互換性や汎用性に優れる。
構成2.本構成の点火プラグは、上記構成1において、
前記点火プラグが、前記中心電極の先端側に、前記絶縁碍子の内周面に囲まれるキャビティを有し、当該キャビティにてプラズマを形成し、当該キャビティの外部へ噴出した前記プラズマにより、混合気への点火を行うプラズマジェット点火プラグであることを特徴とする。
近年、内燃機関の高出力化や低燃費化が求められており、これを実現するための点火プラグには、燃焼速度の向上や、空燃比のより高い希薄混合気への確実な着火など、着火性の向上が求められている。
着火性の高い点火プラグとしては、上述したようなプラズマジェット点火プラグが知られている。プラズマジェット点火プラグは、中心電極と接地電極との間の火花放電間隙の周囲を絶縁碍子等で包囲して形成されるキャビティ(放電空間)を有した構造となっている。そして、点火の際には先ず高電圧を印加して中心電極と接地電極との間に火花放電(トリガー放電)を行う。このときに生じた絶縁破壊によって比較的低電圧で電流を流すことができるようになる。この状態で、さらに高エネルギーを供給することで放電状態を遷移させ(プラズマ遷移放電)、これによりキャビティ内で形成されるプラズマを開口部(噴孔)から噴出させて、混合気への着火を行う。高いエネルギーを持ったプラズマを噴出して接地電極等から離れた位置で混合気に着火させれば、接地電極等による消炎効果も薄れ、着火性が向上する。このように高エネルギー供給を必要とするプラズマジェット点火プラグにおいては、供給エネルギーの損失を抑えるため、内部に抵抗体を入れることが好ましくない。このため、上述のノイズの抑制が不十分となり、不具合が顕著に現われる。従って、プラズマジェット点火プラグにおいては、上記構成1がより奏効することとなる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る点火プラグの一例としてのスパークプラグ1を示す一部破断正面図である。なお、図1では、スパークプラグ1の軸線C1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、長尺状をなす絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2には、軸線C1に沿って軸孔4が貫通形成されている。そして、軸孔4の先端部側には中心電極5が挿入・固定され、後端部側には端子電極6が挿入・固定されている。中心電極5は絶縁碍子2の先端から突出し、端子電極6は絶縁碍子2の後端から突出している。
軸孔4内における中心電極5と端子電極6との間には、抵抗体7が配置されている。この抵抗体7の両端部は導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、軸線C1方向略中央部にて径方向外向きに突出形成されたフランジ状の大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された先端側胴部12と、当該先端側胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成され、内燃機関(エンジン)の燃焼室に晒される脚長部13とを備えている。そして、脚長部13と先端側胴部12との連接部には先端向き段部14が形成されている。絶縁碍子2のうち、大径部11、先端側胴部12、脚長部13を含む先端側は、筒状に形成された主体金具3の径方向内部に収容されている。また、絶縁碍子2のうち、大径部11よりも後端側には、これよりも細径に形成され主体金具3の後端部より外方に突出した後端側胴部10が形成されている。
主体金具3は、低炭素鋼(例えばS25C)等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をエンジンヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
一方、主体金具3の内周面には、その先端部近傍において、絶縁碍子2の先端向き段部14を係止するための後端向き段部21が設けられている。絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の先端側内周面との隙間に入り込む混合気や排気ガスが外部に漏れないようにしている。
一方、主体金具3の後端側においては、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状の線パッキン23,24が介在されるとともに、さらに両線パッキン23,24間には滑石(タルク)25が充填される。より詳しくは、加締め部20の内周面及びこれに連続する主体金具3の後端側内周面(工具係合部19の内周面)と、絶縁碍子2の大径部11の後向き傾斜面及びこれに連続する後端側胴部10の外周面とにより囲まれた隙間部35に滑石25が充填され、この滑石25を軸線C1方向両端側から挟み込むようにして、線パッキン23,24が配置されている。
また、主体金具3の先端面26には、略L字状をなす接地電極27が接合されている。すなわち、接地電極27は、主体金具3の先端面26に対しその後端部が溶接されるとともに、先端側が曲げ返されて、その側面が中心電極5の先端部と対向するように配置されている。そして、これら接地電極27と、中心電極5との間隙が火花放電間隙33となる。
上記絶縁碍子2と主体金具3との組付けに際しては、先ず絶縁碍子2を加締め部20が未形成の主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入する。そして、絶縁碍子2の先端向き段部14を主体金具3の後端向き段部21に板パッキン22を介在させて係止させる。この状態で、主体金具3の後端側の隙間部35に線パッキン23,24及び滑石25を配設する。その後、主体金具3の後端部周縁を径方向内向きに加締めて加締め部20を形成する。この際、滑石25が軸線C1方向に圧縮されつつ、絶縁碍子2の大径部11が軸線C1方向先端向きに押され、絶縁碍子2の先端向き段部14が板パッキン22を介して主体金具3の後端向き段部21に対し押し付けられる。これにより、絶縁碍子2と主体金具3とが強固に固定されることとなる。
さらに、本実施形態では、図2に示すように、主体金具3の後端向き段部21及びこれに連続するねじ部15から座部16にかけての主体金具3の内周面3aと、絶縁碍子2の大径部11の先端向き外周面11a及びこれに連続する先端側胴部12の外周面12aとにより囲まれた空間部36において、軸線C1方向に直交する径方向に沿って、主体金具3の内周面3aから、絶縁碍子2の先端側胴部12の外周面12aまでの間に、誘電体41と導電体42とが交互に積層されたキャパシタ部43が形成されている。本実施形態のキャパシタ部43は、ポリプロピレン等の樹脂材料からなる誘電体41としての樹脂フィルムに、アルミニウム等の金属材料を導電体42として蒸着した2層からなるフィルム部材を、絶縁碍子2の先端側胴部12に巻回することにより構成されている。このキャパシタ部43を設けることにより、本実施形態のスパークプラグ1の回路構成は以下のようになる。
ここで、スパークプラグ1及びこれが取付けられる内燃機関の点火装置の回路構成の一例について図3の等価回路図を用いて説明する。
図3に示すように、点火装置50は、定電圧(例えば、電圧12[V])を出力する電源装置(バッテリ)51と、上記スパークプラグ1と、点火用電圧を発生する点火コイル52と、点火コイル52の一次巻線52aと直列接続されたnpn型パワートランジスタからなる点火用トランジスタ53とを備えている。
点火コイル52の一次巻線52aは、一端が電源装置51の正極に接続され、他端が点火用トランジスタ53のコレクタに接続されている。
点火コイル52の二次巻線52bは、一端が電源装置51の正極に接続され、他端がスパークプラグ1の中心電極5側(端子電極6)に接続されている。
点火用トランジスタ53は、点火コイル52の一次巻線52aへの通電・遮断を行うために、図示しない電子制御装置(ECU)からの点火指令信号に基づいてスイッチング動作する半導体素子である。点火用トランジスタ53は、ベースが前記ECUの点火指令信号の出力端子に接続され、エミッタが電源装置51の負極と同電位のグランドに接地されている。
スパークプラグ1は、電気的にグランドをなすエンジンヘッドに取付けられることで、接地電極27が主体金具3を介して接地されている。また、キャパシタ部43は、一端が中心電極5と抵抗体7との間に電気的に接続され、他端が主体金具3を介してグランドに接地された構成となる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、誘電体41と導電体42とが交互に積層されたキャパシタ部43を備えることにより、スパークプラグ1の静電容量を増やすことができる。結果として、抵抗体7の抵抗値を大きくすることなく、スパークプラグ1全体のインピーダンスを大きくできるため、外部に放射されるノイズを抑制できるとともに、スパークプラグ1の着火性能の低下も抑制できる。また、抵抗体7のみを備えたスパークプラグ1に比べて、幅広い周波数帯域でノイズ抑制効果を得られる。
さらに、本実施形態のスパークプラグ1は、外観上、通常のスパークプラグと変わりがなく、キャパシタ部43を内装することにより、プラグ単体でノイズ抑制効果を実現している。そのため、互換性や汎用性に優れ、外部にノイズ対策用のコンデンサ等を設けるといった、スパークプラグ1周辺の回路構成の変更も必要としない。
〔第2実施形態〕
以下、上記第1実施形態とは異なる第2実施形態について図面を参照して説明する。但し、上記第1実施形態のスパークプラグ1と同様の構成部分については、その詳細な説明を省略する。図4は、点火プラグの一例としてのプラズマジェット点火プラグ100を示す一部破断正面図である。
図4に示すように、プラズマジェット点火プラグ100は、軸線C1方向に沿って長尺状をなす絶縁碍子102と、これを保持する筒状の主体金具103と、絶縁碍子102の軸孔104の先端部側に挿入・固定された中心電極105と、軸孔104の後端側に挿入・固定された端子電極106と、主体金具103の先端部に接合された接地電極107とを備えている。
絶縁碍子102は、その外形部において、軸線C1方向略中央部にて突出形成された大径部111と、当該大径部111よりも先端側にて形成された先端側胴部112と、当該先端側胴部112よりも先端側にて形成された脚長部113と、脚長部113及び先端側胴部112の連接部にて形成された先端向き段部114と、大径部111よりも後端側にて形成された後端側胴部110とを備えている。
中心電極105は、Ni系合金等で形成された円柱状の電極棒で、その内部に熱伝導性に優れる銅等からなる金属芯105aを有している。中心電極105の先端部には貴金属からなる円盤状の電極チップ105bが一体接合されている。中心電極105の後端部は、金属とガラスの混合物からなる導電性のシール層108を介して端子電極106と電気的に接続されている。
これに対し、絶縁碍子102の軸孔104は、先端側にて中心電極105を保持するための縮径部104aを有するとともに、最先端部にて縮径部104aよりもさらに小径のキャビティ104bを有している。このキャビティ104bの先端が開口部をなしている。そして、中心電極105は、その先端部(電極チップ105b)が縮径部104aとキャビティ104bとの段差部にて係止され、絶縁碍子102の先端から突出しない状態で縮径部104a内に保持されている。
主体金具103は、その外周面にて、ねじ部115と、その後端側に形成された座部116と、ねじ部115後端のねじ首117にて嵌め込まれたガスケット118とを備えている。さらに、主体金具103の後端側には、工具係合部119と、その後端側に形成された加締め部120が設けられている。
主体金具103の内周面には、絶縁碍子102の先端向き段部114を係止するための後端向き段部121が設けられている。絶縁碍子102及び主体金具103双方の段部114,121間には、円環状の板パッキン122が介在されている。
主体金具103の後端側においては、主体金具103と絶縁碍子102との隙間部135に環状の線パッキン123,124が介在するとともに、さらに両線パッキン123,124間には滑石125が充填される。
主体金具103の先端に接合された接地電極107は、中央に貫通孔107aを有する円盤状に形成されている。接地電極107は、主体金具103の先端部に形成された係合部103aに係合されるとともに、その先端面を主体金具103の先端面に面一に揃えた状態で、主体金具103と一体に接合されている。接地電極107の後端面は絶縁碍子102の先端面に当接している。
接地電極107の貫通孔107aは、絶縁碍子102のキャビティ104bよりも大径に形成されている。このため、接地電極107と中心電極105との間にて形成される火花放電の経路は、キャビティ104bの内周面に沿って放電が行われる内側沿面放電経路と、キャビティ104b外で絶縁碍子102の先端面に沿って放電が行われる外側沿面放電経路とから構成される。
さらに、図5に示すように、主体金具103の後端向き段部121及びこれに連続するねじ部115から座部116にかけての主体金具103の内周面103aと、絶縁碍子102の大径部111の先端向き外周面111a及びこれに連続する先端側胴部112の外周面112aとにより囲まれた空間部136において、軸線C1方向に直交する径方向に沿って、主体金具103の内周面103aから、絶縁碍子102の先端側胴部112の外周面112aまでの間に、誘電体141と導電体142とが交互に積層されたキャパシタ部143が形成されている。
本実施形態のようなプラズマジェット点火プラグ100が取付けられる内燃機関の点火装置の回路構成では、一般的に、上記第1実施形態の回路構成(図3参照)に示した電源装置51のような、火花放電(トリガー放電)用の電源回路部とは別に、プラズマを発生させるための高エネルギーを供給する(プラズマ遷移放電を行う)ための電源回路部を別途備えている。
そして、上記構成の下、点火の際に、プラズマジェット点火プラグ100に高電圧が印加されると、中心電極105と接地電極107との間の絶縁が破壊され、トリガー放電が生ずる。このトリガー放電は、キャビティ104bの内周面及び絶縁碍子102の先端面に沿って火花が走る、いわゆる沿面放電の形態で行われる。
そして、トリガー放電によって火花放電経路の絶縁が破壊されると、比較的低電圧で火花放電経路に電流を流すことができるようになる。この状態で、さらに高エネルギーが供給されると、キャパシタ部143に蓄えられた電荷(エネルギー)が放出され、火花放電経路にてプラズマ遷移放電が行われる。
これによりキャビティ104b内でプラズマが生じ、軸孔104の開口部から接地電極107の貫通孔107aを通り、燃焼室内に向けて噴出される。そして燃焼室内の混合気に着火して形成された火炎核が成長し、燃焼が行われる。
本実施形態のように高エネルギー供給を必要とするプラズマジェット点火プラグ100においては、供給エネルギーの損失を抑えるため、内部に抵抗体を入れることが好ましくない。このため、プラズマジェット点火プラグ100では上記ノイズによる不具合が顕著に現われやすい。従って、本実施形態では、上記第1実施形態で述べた作用効果がより奏効する。
また、上記プラズマジェット点火プラグ100は以下のように使用することもできる。一般的に、上述したようなプラズマ遷移放電用の電源回路部には、エネルギーとしての電荷を蓄えておくコンデンサ等が設けられており、プラズマ遷移放電の際のエネルギー供給量を増大できるように構成されている。これに代えて、プラズマジェット点火プラグ100では、キャパシタ部143に電荷を蓄積しておくことで、同様にプラズマ遷移放電の際に高エネルギーを出力可能な構成とできる。
このようにプラズマ遷移放電を行う際のエネルギー(電荷)をキャパシタ部143に蓄積しておく構成とすれば、プラズマジェット点火プラグ100の点火装置の回路構成を簡素化することができる。但し、このような構成を採用する場合には、事前にキャパシタ部143に電荷を蓄積しておくための電源供給線を、通常の電源供給線とは別に、例えばプラグキャップを介して端子電極106に接続する等しておく必要がある。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)スパークプラグ1やプラズマジェット点火プラグ100の形状等は、上記各実施形態に限定されるものではない。
上記各実施形態においては、いずれにも絶縁碍子2(102)に大径部11(111)を設けているが、主体金具3(103)の径方向内側に絶縁碍子2(102)を保持できればよく、例えば圧入などの締まり嵌めによって、主体金具3(103)に絶縁碍子2(102)を保持させてもよい。
(b)キャパシタ部43,143の素材や形状等に関しても、上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、ポリプロピレン等の樹脂材料からなる誘電体41(141)としての樹脂フィルムに、アルミニウム等の金属材料を導電体42(142)として蒸着した2層からなるフィルム部材を、絶縁碍子2(102)の先端側胴部12(112)に巻回することにより、キャパシタ部43(143)が構成されている。
これに限らず、誘電体41等をセラミックなど他の絶縁素材で構成してもよいし、導電体42等に関してもアルミニウム以外の他の素材を用いることとしてもよい。
また、上記各実施形態では特に言及しなかったが、キャパシタ部43(143)の軸線C1方向の長さ、径方向における厚み、積層数などは、用途に応じて適宜設定可能である。
(c)フィルム部材を絶縁碍子2等の先端側胴部12等に巻回して、キャパシタ部43等を構成するのではなく、例えば、予め筒状に形成したキャパシタ部43を絶縁碍子2の先端側胴部12に嵌め込む構成や、絶縁碍子2の先端側胴部12にキャパシタ部43を一体形成する構成を採用してもよい。
本実施形態のスパークプラグの全体を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの先端側部分を拡大した部分拡大図である。 スパークプラグ及び点火装置の等価回路図である。 プラズマジェット点火プラグの全体を示す一部破断正面図である。 プラズマジェット点火プラグの先端側部分を拡大した部分拡大図である。
符号の説明
1…スパークプラグ、2…絶縁碍子、3…主体金具、4…軸孔、5…中心電極、7…抵抗体、11…大径部、12…先端側胴部、14…先端向き段部、20…加締め部、21…後端向き段部、36…空間部、41…誘電体、42…導電体、43…キャパシタ部。

Claims (2)

  1. 軸線方向に沿って延在する棒状の中心電極と、
    前記中心電極の径方向周囲を取り囲む筒状の絶縁碍子と、
    前記絶縁碍子の径方向周囲を取り囲む筒状の主体金具と、
    前記中心電極の先端部との間に火花放電間隙を形成するように前記主体金具の軸線方向先端側に設けられた接地電極とを備え、
    前記絶縁碍子が、
    先端側にて小径に形成された先端側胴部と、当該先端側胴部の先端側にて形成された先端向き段部とを備えてなり、
    前記主体金具の軸線方向後端側からその内部に挿入され、前記先端向き段部が前記主体金具の内周部に形成された後端向き段部にて係止された状態で、前記主体金具に一体に固定される点火プラグであって、
    軸線方向における前記主体金具の後端向き段部よりも軸線方向後端側であって、径方向における前記主体金具の内周面と前記絶縁碍子の先端側胴部の外周面との間に形成される空間部において、
    前記主体金具の内周面から前記絶縁碍子の先端側胴部の外周面まで径方向に誘電体と導電体とが交互に積層されていることを特徴とする点火プラグ。
  2. 前記点火プラグが、前記中心電極の先端側に、前記絶縁碍子の内周面に囲まれるキャビティを有し、当該キャビティにてプラズマを形成し、当該キャビティの外部へ噴出した前記プラズマにより、混合気への点火を行うプラズマジェット点火プラグであることを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ。
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