JP2009191012A - オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールを有効成分として含有する不妊治療剤 - Google Patents

オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールを有効成分として含有する不妊治療剤 Download PDF

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均 宮崎
Hiroko Isoda
博子 礒田
Yuki Wakabayashi
由季 若林
Zarrouk Moktar
ザルーク モックタール
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Abstract

【課題】***障害改善作用を有し、安全性に優れる新規な不妊治療剤の提供。
【解決手段】オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を有効成分として含有する不妊治療剤を提供する。また、この不妊治療剤を有効成分として含有する医薬品組成物、さらにはオレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を含有する食品組成物、化粧料組成物及び飼料等をも提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、不妊治療剤に関する。より詳しくは、オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールを有効成分として含有する不妊治療剤と、これを含有する医薬品組成物、食品組成物、化粧料組成物並びに飼料等に関する。
現在、我が国において、妊娠を望む人の約10%が不妊症との診断を受けている。WHOの定義によれば、不妊症は「避妊なしで2年以内に妊娠にいたることができない状態」とされている。不妊症に対する治療の選択肢には、***誘発剤や体外授精、人工授精等がある。
このうち、体外授精には、採取した卵子と***をシャーレ内で受精させて受精卵を子宮に戻す胚移植(In Vitro Fertilization Embryo Transfer: IVF-ET)と、顕微鏡下で***を直接卵子に注入し授精を行う顕微授精(IntraCytoplasmic Sperm Injection: ICSI)と呼ばれる方法がある。ICSIは、***不動症等により***と卵子が自然に受精するのが困難な場合に行われている。体外受精の成功率は一般に20%程度とされ、未だ十分に高い確率とはなっていない。複数回の治療が必要となるケースも多く、患者は大きな経済的負担を強いられている。また、通院・治療のための患者の身体的・精神的負担も非常に大きい。
多くの患者にとって不妊治療の第一の選択肢は、従来の***誘発剤による治療となっている。***誘発剤には、主としてhMG(human menopausal gonadotropin: ヒト閉経期尿中ゴナドトロピン)やhCG(human chorionicgonadotropin: ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)、プロジェステロン(progesterone)などのホルモン製剤が使用されている。この他、クロミフェンやクロモクリプチンといった薬剤も用いられている。しかし、***誘発剤による治療には、過***による多胎妊娠のリスクがあり、卵巣過剰刺激症等の副作用を引き起こす危険性もある。
不妊の要因は、男性側及び女性側のそれぞれに多数の要因が存在している。女性側の主な要因としては、(1)***障害又は内分泌異常、(2)卵管障害や子宮内膜症などの器質的異常、(3)染色体異常がある。
このうち、上述した***誘発剤による治療は、(1)***障害又は内分泌異常を対象としている。近年では、過度のダイエットや、職場や家庭での心労といった身体的・精神的ストレスにより、無月経や稀発月経、月経不順に陥る女性が増加しており、***障害を原因とする不妊症は増加傾向にある。
従って、正常な***を促すことで***障害を改善し、かつ、多胎妊娠及び副作用のリスクを回避することができる***誘発剤が開発されれば、従来の***誘発剤による不妊治療に替わる有用な治療法に結びつくものと期待される。
一方、不妊症は、ヒトのみならず、ブタやウシ、ニワトリ等の産業動物においても問題となっている。ブタやウシにおける不妊症(繁殖障害)は、産仔数の低下による食肉生産量の減少や、搾乳不能による牛乳生産量の減少といった生産効率上の問題を引き起こす。また、ニワトリでは、特に***障害による産卵数の低下が問題となる。
産業動物においても、上記(1)***障害又は内分泌異常は、不妊症(繁殖障害)の主な要因となっている。***障害は、栄養状態や温度、飼育密度等の飼育環境における管理不良による動物の身体的・精神的ストレスが原因となり得る。例えば低栄養は、卵巣活動の開始遅延や卵胞発育障害、卵巣静止を引き起こす。また、温度環境に関しては、いわゆる「夏季不妊症」が知られている。夏季不妊症は、狭義には、高温多湿の夏季に一時的にオス個体の造精機能が減退し、***性状の不良化や受胎率の低下が現れる現象をいうが、特に乳用牛のホスルタイン種のように暑さに弱い動物では、メス個体においても暑熱ストレスにより***障害が生じることが知られている。
このような産業動物における***障害を改善し、正常な***を促すことは、畜産業の生産効率を高めるため極めて重要である。
ここで、正常な***過程について説明する。卵胞の発育には、下垂体前葉から分泌されるFSH(Follicle stimulating hormone: 卵胞刺激ホルモン)とエストロジェン(卵胞ホルモン)が重要な働きを担っている。FSHは、卵巣に作用して卵細胞を取り囲む卵巣顆粒膜細胞の***と増殖を刺激し、卵胞腔の形成と卵胞液の貯留を促して卵胞を発育させる。卵胞が成熟すると、卵胞から分泌されるエストロジェンのポジティブフィードバック作用によって、下垂体前葉から急激な一過性のLH(Luteinizinghormone: 黄体形成ホルモン)の放出(LHサージ)が起こり、成熟卵胞が***する。
卵胞からのエストロジェン分泌には、卵巣顆粒膜細胞(以下、単に「顆粒膜細胞」ともいう)のステロイド合成機能が関与している。顆粒膜細胞は、卵胞発育に阻害的に働くアンドロジェンをアロマターゼ(芳香化酵素)によりエストロジェンに転換することにより、卵胞からのエストロジェンの分泌量を増加させ、LHサージを誘起する。
卵胞の正常な***には、この顆粒膜細胞のアンドロジェン/エストロジェン転換機能が重要な役割を果たし、卵胞の発育過程で顆粒膜細胞の細胞死(アポトーシス)が生じると卵胞は***せずに退行すると考えられている。
この発育過程にある卵胞が***にいたらず退行する現象は、「卵胞閉鎖」と呼ばれる。卵胞の発育と閉鎖は、正常な卵巣周期にあっては複数の卵胞において同時に進行している。しかし、例えば強い身体的・精神的ストレスにより内分泌系に失調をきたした場合などには、卵胞の正常な発育が阻害され、閉鎖する卵胞が支配的となる結果、***にいたる卵胞が減少し、***障害が生じることとなる。
以下、本発明に関連する「オレウロペイン」及び「ヒドロキシチロソール」について説明する。
「オレウロペイン(Oleuropein)」は、オリーブに含まれる成分であり、ポリフェノールの一種である。オレウロペインに関しては、その抗ウイルス活性、抗原虫活性、抗菌活性が注目されており、またカテコールアミン誘導作用を有することも知られている。特許文献1には、オレウロペイン等を有効成分として含有してなるカテコールアミン誘発剤が開示されている。このカテコールアミン誘発剤は、脂質代謝調整に有効なものである。また、特許文献2には、オレウロペインを含有するオリーブ抽出物を有効成分とするコレステロール調整剤が開示されている。
「ヒドロキシチロソール(3,4-dihydroxyphenylethanol)」は、オレウロペインの分解物であり、オレウロペイン同様オリーブに含まれるポリフェノールの一種である。ヒドロキシチロソールは、血小板凝集に対する阻害活性を示し、またメラニン生成抑制作用や過酸化脂質生成抑制作用を有することが知られている。特許文献3には、ヒドロキシチロソールをメラニン生成抑制剤の有効成分として又は過酸化脂質生成抑制剤の有効成分として含有することを特徴とする皮膚外溶剤及び浴用剤が開示されている。
特開2005−179353号公報 特開2007−45814号公報 特開2004−26836号公報
上述のように、***障害を改善して正常な***を促すことは、ヒト及び動物の不妊治療、さらには畜産業の生産効率向上のため、非常に重要な課題となっている。
そこで、本発明は、***障害改善作用を有し、安全性に優れる新規な不妊治療剤を提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題解決のために鋭意検討した結果、オレウロペイン又はヒドロキシチロソールが***障害又は初期胚発生異常改善作用を有することを新規に見出し、本願発明を完成させるにいたった。
すなわち、本発明は、オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を有効成分として含有する不妊治療剤、並びにこの不妊治療剤を有効成分として含有する医薬品組成物を提供するものである。
併せて、本発明は、不妊治療剤製造のためのオレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上の使用を提供する。
また、本発明は、オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を含有し、***障害又は初期胚発生異常の改善に用いられるものである旨を表示した食品組成物及び化粧料組成物、並びに飼料をも提供する。
本発明において、オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上は、オリーブ抽出物由来とすることができる。
本発明において「オレウロペイン誘導体」とは、生体内において下記構造式(I)で示されるオレウロペインと実質的に同一の***障害改善作用を発揮し得る化合物を意味するものとする。具体的には、オレウロペインから酸化/還元、加水分解/脱水、メチル化/脱メチル化、エステル化、脱炭酸反応等の生体内反応によって生じ得る化合物であって、その分子構造中に構造式(II)で示されるヒドロキシチロソールを構成要素に有することにより上記反応によってヒドロキシチロソールを生成し得る化合物が広く包含されるものとする。より具体的には、構造式(III)で示されるオレウロペインアグリコン、構造式(IV)で示される脱メチル型オレウロペインアグリコン、構造式(V)で示されるオレウロペインアグリコン(2)、構造式(VI)で示されるジアルデヒド型オレウロペインアグリコン、構造式(VII)で示されるジアセト型オレウロペインアグリコン誘導体等が含まれる。なお、オレウロペインアグリコンは、オレウロペインからグルコースがはずれた化合物である。
本発明により、***障害改善作用を有し、安全性に優れる新規な不妊治療剤が提供される。この不妊治療剤の有効成分は、オリーブ抽出物由来とすることができるため、副作用が少なく安全性に優れたものである可能性が高い。
本発明者らは、実施例1において詳しく後述するように、ラット***障害モデルを用い、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールが***障害を改善する作用を有することを初めて見出した。
本発明に係る不妊治療剤は、このオレウロペイン又はヒドロキシチロソールに加え、オレウロペイン誘導体を有効成分として含有することができるものである。
実施例2において詳しく後述するように、オレウロペインの***障害抑制作用は、経口投与されたオレウロペインが代謝され生成したヒドロキシチロソールによるものと推定され、ヒドロキシチロソールの顆粒膜細胞に対する細胞保護作用を介し発現されるものと考えられた。従って、本発明に係る不妊治療剤は、オレウロペイン又はヒドロキシチロソールに加え、オレウロペインの酸化/還元、加水分解/脱水、メチル化/脱メチル化、エステル化、脱炭酸反応等の生体内反応によって生じ得る化合物であって、その分子構造中に上記構造式(II)で示されるヒドロキシチロソールを構成要素として有することにより上記反応によってヒドロキシチロソールを生成し得る化合物、すなわち生体内においてオレウロペインと実質的に同一の***障害改善作用を有する化合物(オレウロペイン誘導体)を有効成分とすることができる。
オレウロペイン誘導体としては、具体的には、上記構造式(III)で示されるオレウロペインアグリコン、構造式(IV)で示される脱メチル型オレウロペインアグリコン、構造式(V)で示されるオレウロペインアグリコン(2)、構造式(VI)で示されるジアルデヒド型オレウロペインアグリコン、構造式(VII)で示されるジアセト型オレウロペインアグリコン誘導体を使用できる。また、これらに限定されず、上述条件を満たし得る化合物であれば広く採用することができる。
ここで、本発明において「細胞保護作用」とは、ヒドロキシチロソールの顆粒膜細胞に対する細胞死抑制効果による作用をいい、活性酸素に対するスカベンジャー機能と、細胞内の活性酸素消去能を高める機能により発現されるものである(実施例2参照)。
先に説明したように、卵胞の正常な***には、顆粒膜細胞のアンドロジェン/エストロジェン転換機能が重要な役割を果たし、卵胞の発育過程で顆粒膜細胞の細胞死(アポトーシス)が生じると卵胞は***せずに退行すると考えられている。
本発明に係る不妊治療剤は、この顆粒膜細胞の細胞死を抑制し、卵胞の発育を促進することで、正常な***を促し、***障害を改善するものと考えられる。これまでに、身体的・精神的ストレス下において内分泌系の失調などによって***障害がおきることがよく知られている(例えば、”Induction of menstrual disorders by strenuous exercise in untrained women.”New England Journal of Medicine, 1985, Vol.312, No.21, p.1349-1353や、「性機能の障害と回復」,産科と婦人科(診断と治療社発行), 1989, 55巻, p.2-7を参照)。さらに、動物に暑熱ストレスを負荷したin vivo実験や細胞に酸化ストレスを負荷したin vitro実験で、これらのストレスによって内分泌系の失調や顆粒膜細胞の細胞死が引き起こされることが明らかにされている(例えば、”Heat stress diminishes gonadotropinreceptor expression and enhances susceptibility to apoptosis of rat granulosa cells.” Reproduction, 2005, Vol.129, No.4, p.463-472や、”Correlation of mitogen-activated protein kinase activities with cell survival and apoptosis in porcine granulosa cells.” Zoological Science, 2003, Vol.20, No.2, p.193-201参照)。本発明に係る不妊治療剤は、この顆粒膜細胞の細胞死を抑制することで***障害を改善するものと推定される。
従って、本発明に係る不妊治療剤は、***障害による不妊患者に対し適用して、正常な***を促進し妊娠を図るために好適に用いられる。また、産業動物に適用して、***障害による産仔数及び産卵数の低下を改善し、生産効率の向上を図るためにも使用され得る。さらに、健常者及び健常動物に適用して、***障害の発症を予防するためにも用いられる。
本発明に係る不妊治療剤において、オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソール(以下、「オレウロペイン等」ともいう)は、天然物抽出物及びこの抽出物の精製物由来とすることができる。また、化学合成されたオレウロペイン等を使用することも当然に可能である。
オレウロペイン等を天然物抽出物から得る場合、特にオリーブ(Olea europaea)からの抽出が好適である。オリーブは、地中海原産の常緑樹であり、その実から得られるオリーブオイルは古くから食用されている。オリーブオイルに関しては、その成分であるオレイン酸がLDLコレステロール量を低下させる作用を有することが広く知られている。
オレウロペイン等はオリーブに多く含まれることが既に知られており、水、アルコール等の有機溶剤や油等により、オリーブからオレウロペイン等を含む抽出物を得ることができる。オリーブ抽出のための有機溶剤には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、エーテル類、クロロホルム、及びジクロロメタン等を用いることができる。さらに、得られた抽出物を公知の方法で濃縮すれば、オレウロペイン等を精製物として得ることができる。
オリーブには、その実、葉、花、茎、根のいずれの部分も用いることができ、これらは生の状態で用いてもよく、あるいは乾燥物を用いてもよい。このうち、オレウロペイン等は、特にオリーブ葉に多いため、剪定や伐採されたオリーブの葉を有効に利用してオレウロペイン等を抽出することができる。また、オリーブ実からオリーブオイルを搾油する際には大量の植物水、処理水及び絞りかすが発生するが、これらからオレウロペイン等を抽出することもできる。さらに、オレウロペイン等はオリーブオイルにも含まれていることから、オリーブオイルから抽出したり、場合によってはオリーブオイルそのものを利用してもよい。
上記のように、オリーブオイルは古くから食用されており、このことはオリーブ抽出物の高い安全性を示すものである。従って、オリーブ抽出物由来のオレウロペイン等を有効成分とする本発明に係る不妊治療剤、及びこれを含有する医薬品組成物、食品組成物、化粧料組成物並びに飼料は、次のような優位性がある。
すなわち、天然物由来成分であるため、その医薬品組成物は長期にわたって連続的に適用できる可能性が高く、副作用も少ない可能性が高い。また、例えば、健康補助食品(機能性食品)や化粧料などとして長期間、連続的に適用することにより、過度のダイエットや職場や家庭での心労といった身体的・精神的ストレスによる無月経や稀発月経、月経不順を原因とする***障害を予防できる可能性がある。また、産業動物の飼料に適用すれば、飼育環境の管理不良によるストレスを原因とする***障害の発生を予防できる可能性がある。
本発明に係る医薬品組成物は、例えば、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液又は懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用できる。医薬組成物は、本発明に係る不妊治療剤を、生理学的に認められる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で混和することによって製造される。錠剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられる。
医薬組成物の投与量は、剤型の種類、投与方法、投与対象(動物を含む)の年齢や体重、症状等を考慮して決定されるものである。
本発明に係る化粧料組成物は、例えば、化粧水、ローション、クリーム、パック等として、公知の化粧品成分を用いて、常法により調製することができる。
具体的には、上記不妊治療剤と、流動パラフィン、イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソパルミチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソオクチル酸セチル、トリイソオクチル酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、カプリル酸及びカプリン酸の混合脂肪酸のトリグリセリド、ジイソオクチル酸ネオペンチルグリコールエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソノニル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸ジペンタエリスリトールエステル、オリーブ油、ホホバ油、月見草油、ユーカリ油、大豆油、菜種油、サフラワー油、パーム油、ゴマ油、米胚芽油、タートル油、ミンク油、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール等の油性成分、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトールテトラオレエート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリステアレート、グリセリルモノオレエート、グリセリルモノステアレート、レシチン、リゾレシチン、ポリグリセリンやショ糖と前記脂肪酸とのモノ、ジ、トリまたはテトラエステル等の界面活性剤、多価アルコール類、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、天然保湿因子(NMF)、ピロリドンカルボン酸ソーダ、スフィンゴ脂質、リン脂質、コレステロール等の保湿剤、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、カラギーナン等の増粘剤、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、タルク、カオリン、マイカ、ベントナイト、雲母、雲母チタン、酸化チタン、ベンガラ、酸化鉄等の顔料、クエン酸−クエン酸ナトリウム等のpH、BHT、BHA、ビタミンA類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンC類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩、ビタミンE類およびそれらの誘導体並びにそれらの塩等の抗酸化剤、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシケイ皮酸誘導体、ウロカニン酸等の紫外線吸収剤の適量を適宜組み合わせ、加温もしくは非加温状態で、混合、分散、乳化あるいは溶解させ、液状、ペースト状、ゲル状、クリーム状(半固形状を含む)または固形状となし、本発明の化粧料組成物を得る。さらに、必要に応じて他の薬剤との合剤としてもよい。
また、本発明に係る食品組成物は、上記不妊治療剤に、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の通常食品原料として使用されているものを適宜配合することにより製造することができる。また、一般に食品材料として使用される米、小麦、トウモロコシ、ジャガイモ、スイートポテト、大豆、昆布、ワカメ、テングサなどと混合してもよい。
食品組成物としては、例えば、健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養補助食品、経腸栄養食品等を挙げることができる。さらに、これらの食品組成物は、動物に給餌することも可能である。
本発明に係る飼料は、上記不妊治療剤と、生草や乾草、青刈飼料作物(青刈トウモロコシ等)、わら類、生草や乾草、青刈飼料作物(青刈トウモロコシ等)、わら類等と混合することにより得ることができる。
一般に、家畜の飼料は、粗飼料、濃厚飼料、及び特殊飼料の3種類に大別される。このうち、粗飼料は相対的に粗繊維含量が多く、容積が多い割には可消化栄養分が少ない飼料を指す。粗飼料には、生草や乾草、青刈飼料作物(青刈トウモロコシ等)、根菜類、わら類などが用いられている。また、濃厚飼料は比較的養分含量が高く、水分や粗繊維含量の低い飼料を指す。濃厚飼料には、トウモロコシ、マイロ、大麦、エンバク、米、アワ、ヒエ、キビ、コーリャンなどの穀類や、米糠、ふすま類などの穀物副産物(糠類)、落花生粕、綿実粕、ヒマワリ粕、菜種粕、胡麻粕、亜麻仁粕などの油粕類などが用いられている。
本発明に係る飼料は、これらの飼料に、オリーブの実や花、茎、根、好ましくは葉を、生の状態であるいは乾燥物として添加することにより製造することもできる。オリーブ葉等は、そのままあるいは粉砕して粉状としたものを添加し得る。また、オリーブオイルの搾油の際に発生した絞りかすを添加することもできる。
本発明にかかる化粧料組成物、食品組成物及び飼料には、必要に応じて、***障害又は初期胚発生異常の改善に用いられるものである旨が表示される。
<オレウロペイン等の***障害改善作用の検討>
暑熱ストレス負荷による***障害動物モデルを用い、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールの***障害改善作用について検討を行った。
動物には、Wistarラット(メス、21日齢)を用いた。暑熱ストレスは、ラットを室温35℃、相対湿度60%環境下で飼育することにより負荷した(「ストレス負荷区」)。対照には、室温25℃、相対湿度50%環境下で飼育したラットを用いた(「対照区」)。なお、温度及び相対湿度以外の環境条件(照明、換気、給餌方法等)は、ストレス負荷区及び対照区において同条件とした。
ストレス負荷区及び対照区のラットに対し、「図1」に示すスケジュールにより被検物質としてオレウロペイン又はヒドロキシチロソールを投与し、PMSG(妊馬血清性性腺刺激ホルモン)及びhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)による***誘発を行った。
(1)実験第2日目に、オレウロペイン(Extrasynthese、Cat.No.SSX0204)又はヒドロキ シチロソール(Cayman、Cat,No.CAY70604)を投与した。オレウロペインは、コー ンオイル中に0.5, 1.5, 5.0, 15 mg/kg body weightとなるよう懸濁し、100μl/ 個体で経口投与した。ヒドロキシチロソールは、コーンオイル中に1.43 mg/kg body weight(モル換算で、5.0 mg/kg body weightのオレウロペインに相当)とな るよう懸濁し、100μl/個体を経口投与した。また、コントロール個体には、コー ンオイルのみを100μl経口投与した。
(2)実験第3日目〜第6日目までの同時刻において、同様に被検物質(オレウロペイン、 ヒドロキシチロソール又はコーンオイルのみ)を投与した。
(3)実験第4日目及び第6日目の経口投与の後、それぞれPMSG(あすか製薬、
Cat.No.879412)及びhCG(あすか製薬、Cat.No.879411)を投与し、***を誘発し た。PMSG及びhCGは、0.6% NaCl溶液中に濃度200 IU/mlで溶解し、それぞれ100μl/ 個体で皮下投与した。PMSGは強いFSH作用と弱いLH作用を有し、その投与によって 卵胞の発育を促進させることができる。その後、hCGを大量投与することで過*** を誘起することが可能である。
(4)この間、ストレス負荷区の個体については、実験第2日目の被検物質投与後から実 験第6日目のhCG投与後まで、上記の暑熱環境下で飼育を行い、ストレスを負荷し た。
(5)実験第7日目に、ラットの解剖を行い、両側卵管膨大部内の***数をカウントし た。
結果を「図2」に示す。(A)はオレウロペインを15 mg/kg body weightで、(B)は5.0 mg/kg body weightで、(C)は1.5 mg/kg body weightで、(D)は0.5 mg/kg body weightで投与した結果を示す。また、(E)はヒドロキシチロソールを1.43 mg/kg body weightで投与した結果を示す。
図2(A)〜(E)において、ストレス負荷を行い、コーンオイルのみを投与した個体(ストレス負荷区「cont」参照)では、ストレス負荷を行わなかった個体(対照区「cont」参照)に比べ、有意な***数の低下が確認された。具体的には、例えば図2(A)では、ストレス負荷を行わなかった個体の***数が平均56個であったのに対して、ストレス負荷を行なった個体では***数が平均20個にまで顕著に減少した。これにより、ラットの***数がストレス負荷によって顕著に減少することが確認された。
これに対し、ストレス負荷を行い、オレウロペイン又はヒドロキシチロソールを投与した個体(ストレス負荷区「OLE」又は「HT」参照)では、このストレス負荷による***数の減少が顕著に改善された。
具体的には、図2(B)において、コーンオイルのみを投与した個体(ストレス負荷区「cont」参照)では***数は平均15個にまで減少した。これに対し、オレウロペイン5.0 mg/kg body weightを投与した個体(ストレス負荷区「OLE5」)では***数は平均47個と、ストレス負荷を行わなかった個体(対照区「cont」参照)と同程度にまで回復した(図中「*」参照、P<0.05)。同様に、図2(C)においても、オレウロペイン1.5 mg/kg body weightの投与により、***数の完全な回復がみられた(図中「*」参照、P<0.05)。
オレウロペインの投与による***数の改善効果は、図2(D)に示す0.5 mg/kg body weight投与においても確認されたが、5.0, 1.5 mg/kg body weightの場合に比べ、効果は限定的であった。また、図(A)に示す15 mg/kg body weight投与では、***数の改善効果は認められなかった。
これらのことから、オレウロペインがストレス負荷による***数の減少を顕著に抑制し、***障害改善作用を有することが明らかになった。また、この***障害改善作用を得るための適切なオレウロペインの投与量は、ラットへの経口投与においては、1.5〜5.0 mg/kg body weightであると考えられた。
図2(E)には、ヒドロキシチロソール1.5 mg/kg body weightを投与した結果を示した。ヒドロキシチロソールにおいても、投与を行った個体(ストレス負荷区「HT」)では、行わなかった個体(ストレス負荷区「cont」参照)に比べ、有意な***数の改善が確認された(図中「*」参照、P<0.05)。
このヒドロキシチロソールの***数改善効果は、モル換算で等量のオレウロペインと比較してやや弱かった(図(B)参照)。このことから、***障害改善作用は、in vivo経口投与においては、ヒドロキシチロソールに比べ、オレウロペインのほうが高いものと考えられた。
また、ストレス負荷を行わない場合にも、オレウロペイン又はヒドロキシチロソールの投与した個体では、コーンオイルのみを投与した個体に比して、***数が増加する傾向がみられた(図2(B)・(C)対照区「OLE」、(E)対照区「HT」参照)。これは、後述するオレウロペイン等の顆粒膜細胞に対する細胞保護作用により、***が促進された結果と考えられた。
続いて、この***障害改善作用がオレウロペイン等において特に優れて発揮される作用であることを明らかにするため、従来高い抗酸化能を有することが知られる植物抽出成分であるカテキン類を被検物質に用いて、同様の***誘発実験を行った。
カテキン類には、EGCG(epigallocatechin-3-gallate)とEGC(epigallocatechin)を用いた。EGCG及びEGCの化学構造を、以下の(VIII)及び(IX)に示す。なお、EGCGは、カテキン類の中で最も抗酸化能が高いとされている。
「図1」に示したスケジュールで、ストレス負荷区のラットに対し、EGCG(三井農林、Cat.No.0510281)又はEGC(三井農林、Cat.No.0605091)を投与し、PMSG及びhCGによる***誘発を行った。EGCGは、滅菌水中に17.5、35mg /kg body weightとなるよう溶解し、100μl/個体を皮下投与した。EGCは、滅菌水中に35 mg/kg body weightとなるよう溶解し、100μl/個体を皮下投与した。また、コントロール個体には、滅菌水のみを同量皮下投与した。
結果を「図3」に示す。(A)はEGCGを35 mg/kg body weightで、(B)はEGCGを17.5 mg/kg body weight又はEGCを35 mg/kg body weightで投与した結果を示す。
EGCGを投与した個体(図3(A)・(B)ストレス負荷区「EGCG」参照)では、ストレス負荷による***数の減少が有意に抑制された(図中「*」参照、P<0.05)。しかしながら、このEGCGの***数の改善効果は、ストレス負荷を行わなかった個体(対照区「cont」参照)と同程度にまで***数を回復させるものではなく、オレウロペインに比べた効果は限定的であった(図2(B)・(C)参照)。
また、EGCを投与した個体((B)ストレス負荷区「EGC(35)」参照)では、有意な***数の改善効果は認められなかった。
オレウロペインは、図2(B)及び(C)に示したように、1.5〜5.0 mg/kg body weighの投与で、***数の完全な回復がみられた。これに対し、EGCGでは、3.5〜20倍量の17.5〜35 mg/kg body weighの投与を行っても、***数の改善効果は限定的であった。このことは、オレウロペイン等が、EGCG及びEGCなどのカテキン類などに比して、顕著に優れた***障害改善作用を有していることを示している。
さらに、図2ではオレウロペイン投与を経口投与により行っているのに対して、図3に示したEGCGは皮下投与を行っている。経口投与によるオレウロペインの腸管吸収率、ならびにこれに基づく皮下投与を行った場合に比しての血中濃度の低さを考慮すれば、この***障害改善作用はオレウロペイン等に特異的ともいいえるものと考えられた。
以上、実施例1の結果から、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールがストレス負荷による***数の減少を顕著に抑制し、***障害改善作用を有することが明らかとなった。この***障害改善作用は、オレウロペイン等に特別顕著に認められるものであることが強く示唆された。
<オレウロペイン等の卵巣顆粒膜細胞に対する細胞保護作用の検討1>
上述の通り、卵胞の正常な***には、顆粒膜細胞のアンドロジェン/エストロジェン転換機能が重要な役割を果たし、卵胞の発育過程で顆粒膜細胞の細胞死(アポトーシス)が生じると卵胞は***せずに退行すると考えられている。そこで、実施例1において観察されたオレウロペイン等の***障害改善作用が、顆粒膜細胞に対する細胞保護作用を介し発現されている可能性を検討するため、in vitroにおいてオレウロペイン等の顆粒膜細胞に対する細胞死の抑制効果について検討を行った。
顆粒膜細胞の分離は以下のように行った。ブタ卵巣を採取し、0.2% Cetyl trimethyl ammonium bromideにより洗浄後に卵胞を摘出し、0.1% Polyvinyl alcoholを含むリン酸緩衝生理食塩水液中で卵胞を破り、卵胞の内外を反転させ、シート状の顆粒膜細胞を採取した。分離後の細胞は、35mm シャーレに播種し、McCoy’s5A改変培地(Sigma、Cat.No.M8403)/2 mM L-glutamine中で37℃、5%CO2下において培養を行った。培養24時間後に死細胞を除いた後、以下に示す手順により被検物質による処置と酸化ストレス負荷を行い、細胞生存率を評価した。
(1)培地交換を行った後、50% DEMSO 中に溶解した被検物質を終濃度0, 10, 30, 50, 100μMで培地に添加した。
(2)被検物質を含有する培地で30分間培養を行った後、過酸化水素(H2O2)を終濃度
350μMで培地に添加した。
(3)H2O2添加後、さらに16時間培養を行い、MTSアッセイにより細胞生存率の測定を 行った。
被検物質には、オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、アピジェニン(Apigenin)、ルテオリン(Luteolin)及びチロソール(Tyrosol)を用いた。アピジェニン、ルテオリンの化学構造を、それぞれ以下の(X)及び(XI)に示す。アピジェニン及びルテオリンは、オリーブ抽出物に含まれる主要な有効成分であり、ともにフラボノイドの一種である。
また、チロソールの構造式を、以下の(XII)に示す。チロソールも、オリーブ抽出物に含まれる主要な有効成分であり、ポリフェノールの一種である。チロソールは、ヒドロキシチロソールのOH基が一つ外れた構造を有する。
細胞生存率の評価結果を「図4」に示す。(A)はオレウロペイン、(B)はヒドロキシチロソール、(C)はアピジェニン、(D)はルテオリン、(E)はチロソールの結果を示す。図中、細胞生存率は、H2O2によるストレス負荷を行わなかった細胞を100とした相対比率により示している。
図4(A)〜(E)において、被検物質を含まない培地においてH2O2によるストレス負荷を行った細胞では、細胞生存率が50〜70%程度に減少した。
これに対し、ヒドロキシチロソールを含有する培地においてストレス負荷を行った細胞ではこの細胞死が有意に抑制された。具体的には、図4(B)において、ヒドロキシチロソールを含まない培地での細胞生存率は63%であったのに対し、ヒドロキシチロソールを50μM、100μM添加した培地での細胞生存率は、それぞれ87%程度にまで上昇した(図中「*」参照、P<0.05)。
「図5」には、細胞内の活性酸素レベルを測定した結果を示す。活性酸素レベルの測定は、上記手順(2)のヒドロキシチロソール含有培地で30分間培養を行う工程で培地にジクロロフルオレッセインジアセテート(DCF-DA:和光純薬工業、Cat.No.563-10671)を添加し、手順(3)のH2O2添加後の培養工程を5分とし、顕微鏡下で蛍光量を測定することにより行った。DCF-DAは細胞内に取り込まれ、活性酸素(特にH2O2)と反応してジクロロフルオレッセイン(DCF)という蛍光物質に変化するため、このDCFの蛍光強度を測定すれば、細胞内の活性酸素レベルを測定することができる。図中、活性酸素レベルは、酸化ストレス負荷及びヒドロキシチロソール処置を行わなかった細胞内の活性酸素レベルを1とした相対値により示した。
図5に示すように、ヒドロキシチロソールを含まない培地においてストレス負荷を行った細胞に比して、ヒドロキシチロソールを50μM添加した培地中でストレス負荷を行った細胞では、細胞内の活性酸素レベルが顕著に抑制された(図中「*」参照、P<0.05)。また、ヒドロキシチロソールの前処置を行った細胞では、ストレス負荷を行っていない細胞に比べても、細胞内の活性酸素レベルが有意に低かった(図中「**」参照、P<0.05)。
これは、培地中に含まれるヒドロキシチロソールの活性酸素に対するスカベンジャー機能によって、培地に添加したH2O2(活性酸素)が消去された結果と考えられた。
他方、アピジェニン、ルテオリン及びチロソール処置では細胞死抑制効果は確認されなかった。図4(C)に示すアピジェニンは、その処置によって逆に細胞生存率が低下する傾向がみられ、100μM処置では細胞生存率は有意に低下した(図中「#」参照、P<0.05)。(D)に示すルテオリンは、30μM処置で細胞生存率の有意な上昇を示したが、100μM処置では逆に細胞生存率が有意に低下し、効果は限定的であった。また、(E)に示すチロソールでは、細胞生存率の有意な変化は認められなかった。
続いて、被検物質の処置時間を30分から24時間とし、この前処置の後、被検物質を取り除いたうえ、酸化ストレスを負荷し、ヒドロキシチロソールの細胞死抑制効果についてさらに検討を行った。
上記と同様の方法により、顆粒膜細胞を分離培養し、培養24時間後、以下に示す手順により、被検物質による前処置と酸化ストレス負荷を行い、細胞生存率を評価した。
(a)被検物質を終濃度0, 1, 5, 10, 30, 50, 70, 100μMを添加した培地に交換し、24時 間培養することにより前処置を行った。
(b)被検物質を含まない培地に交換し、H2O2を終濃度300μMで培地に添加した。
(c)H2O2添加後、さらに16時間培養を行い、MTSアッセイにより細胞生存率の測定を行っ た。
細胞生存率の評価結果を「図6」に示す。(A)はオレウロペイン、(B)はヒドロキシチロソール、(C)はアピジェニン、(D)はルテオリン、(E)はチロソールを処置した結果を示す。図中、細胞生存率は、H2O2によるストレス負荷を行わなかった細胞を100とした相対比率により示している。
図6(B)に示すヒドロキシチロソールを前処置した後、ストレス負荷を行った細胞では細胞死が有意に抑制された。具体的には、前処置なしの細胞では細胞生存率は20%であったのに対し、ヒドロキシチロソールを70μM、100μM前処置した細胞の細胞生存率は、それぞれ100%以上にまで上昇し、細胞死が完全に抑制された(図中「*」参照、P<0.05)。
「図7」には、細胞内の活性酸素レベルを測定した結果を示す。活性酸素レベルの測定は、上記手順(b)のヒドロキシチロソールを含まない培地に交換後、H2O2添加前に培地にDCF-DAを添加し、手順(c)のH2O2添加後の培養工程を5分とし、顕微鏡下で蛍光量の測定することにより行った。図中、活性酸素レベルは、酸化ストレス負荷及びヒドロキシチロソール処置を行わなかった細胞内の活性酸素レベルを1とした相対値により示した。
図に示すように、ヒドロキシチロソールの前処置を行わずストレス負荷を行った細胞に比して、ヒドロキシチロソール50μMを前処置した細胞では、細胞内の活性酸素レベルが顕著に抑制された(図中「*」参照、P<0.05)。また、ヒドロキシチロソールの前処置を行った細胞では、ストレス負荷を行っていない細胞に比べても、細胞内の活性酸素レベルが有意に低かった(図中「**」参照、P<0.05)。
この実験では、ヒドロキシチロソールの前処置後、培地中からヒドロキシチロソールを除いたうえ、H2O2添加を行っている。従って、この結果は、ヒドロキシチロソールの活性酸素に対するスカベンジャー機能ではなく、ヒドロキシチロソールの24時間前処置によって細胞内の活性酸素消去能が高められたことによるものと考えられた。
他方、図6(C)に示すアピジェニンにおいても、100μM処置で細胞生存率の有意な上昇が認められた(図中「*」参照、P<0.05)。しかし、細胞生存率は50%程度であり、ヒドロキシチロソールと比べた効果は限定的であった。オレウロペイン、ルテオリン及びチロソールでは、細胞死抑制効果はみられなかった。
以上のことから、ヒドロキシチロソールが、ストレス負荷による顆粒膜細胞の細胞死を抑制し、顆粒膜細胞に対する細胞保護作用を有することが明らかになった。
そして、このヒドロキシチロソールの細胞保護効果は、活性酸素に対するスカベンジャー機能と、細胞内の活性酸素消去能を高める機能により発現されるものであることが示された。
実施例1に示したin vivo実験からは、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールの***障害改善作用は、ヒドロキシチロソールに比べ、オレウロペインのほうが高かった(図2(B)及び(E)参照)。従って、オレウロペイン処置によっても、ヒドロキシチロソールと同程度以上の細胞死抑制効果が得られるものと期待された。しかしながら、図4(A)及び図6(A)に示すオレウロペイン処置では細胞生存率の有意な変化は認められなかった。
このことは、in vivoにおけるオレウロペインの***障害抑制作用は、経口投与されたオレウロペインが代謝され生成したヒドロキシチロソールによるものであり、ヒドロキシチロソールの顆粒膜細胞に対する細胞保護作用を介し発現されている可能性を示唆するものである。また、in vivoにおいてオレウロペインがヒドロキシチロソールに比して高い***障害抑制作用を示したことは、オレウロペインが腸管吸収性に優れ、生成するヒドロキシチロソールの血中濃度が、ヒドロキシチロソールを経口投与した場合に比して高まった結果と推察された。
以上、実施例2の結果から、ヒドロキシチロソールがストレス負荷による顆粒膜細胞の細胞死を抑制し、細胞保護作用を有することが明らかとなった。また、この細胞保護作用は、アピジェニンやルテオリン、チロソールといったオリーブ由来ポリフェノールには認められず、ヒドロキシチロソールに特異性の高い作用であることが示された。
<オリーブ由来成分の抗酸化能の検討>
従来、オレウロペイン、ヒドロキシチロソール、アピジェニンやルテオリン、チロソールといったオリーブ由来成分は、これらがポリフェノールであることから抗酸化能を有するものと考えられてきた。
そこで、実施例2において明らかとなったヒドロキシチロソールの顆粒膜細胞に対する細胞保護作用と活性酸素に対するスカベンジャー機能との関係を検討するため、実施例2で使用した各被検物質について活性酸素消去能の評価を行った。
400μM DPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazy、ナカライテスク、Cat.No.CP 13933-61)、200μM MES buffer、20 %エタノールを等量混合し、96 well plateに加えた。そして、被検物質を80 %エタノールにより200μMに希釈後、終濃度0, 0.5, 1, 2.5, 5, 10, 20,30,40, 50μMになるよう上記混合液の入った96 wellプレートに添加した。20分間反応した後、550 nmの吸光度の減少によりDPPHのラジカル消去効果を評価した。
活性酸素消去能の測定結果を「図8」に示す。
オレウロペイン(図中(1)参照)及びヒドロキシチロソール(図中(2)参照)は、濃度依存的に高い活性酸素消去能を示した。他方、ルテオリン(図中(3)参照)も、オレウロペイン及びヒドロキシチロソールと同程度以上の活性酸素消去能を有していることが確認された。なお、本実験系において、カテコール環を有していないアピジェニン及びチロソールについては活性酸素消去能が認められなかった。これらの結果は、これらの物質の活性酸素消去能に関し既になされている報告と一致するものである(例えば、”Identification and antioxidant potential of flavonoids and low molecular weight phenols in olive cultivar chemlaligrowing in Tunisia.” Journal of agricultural and food chemistry, 2005, Vol.53, No.2, p.236-241や、”Antioxidant activity of olive pulp and olive oil phenoliccompounds of the arbequina cultivar.” Journal of agricultural and food chemistry, 2005, Vol.53, No.6, p.2002-2008参照)。
ここでルテオリンがヒドロキシチロソールと同程度以上の活性酸素消去能を有するにもかかわらず、実施例2において顆粒膜細胞に対する細胞保護作用がヒドロキシチロソールに特異的に認められたことは、この細胞保護作用に、ヒドロキシチロソールが有する細胞内の活性酸素消去能を高める機能がより重要に関与していることを示唆している。
そこで、実施例4では、ヒドロキシチロソールが細胞内の活性酸素消去能を高めるメカニズムを明らかにするための検討を行った。
<ヒドロキシチロソールの卵巣顆粒膜細胞に対する細胞保護作用の検討2>
従来、PDK1/Aktシグナルカスケードの活性化が、顆粒膜細胞の生存に促進的に働くことが知られている(例えば、”Activation of the AKT/protein kinase B signaling pathway is associated with granulosa cell survival.” Biology of Reproduction, 2001, Vol.64, No.5, p.1566-1574や、”Ovarian follicular growth and atresia: The relationship between cell proliferation and survival.” Journal of Animal Science, 2004, Vol.82, E40-E52参照)。そこで、顆粒膜細胞をヒドロキシチロソールで処置した際のPDK1及びAktのリン酸化状態について検討を行った。
上記と同様の方法により、顆粒膜細胞を分離培養し、培養48時間後、以下に示す手順により、ヒドロキシチロソール処置を行った。
(イ)培地をDMEM(Sigma、Cat.No.M4655)/0.3% FCS(和光純薬工業、Cat.No.586-70721)/2 mM glucoseに交換した。
(ロ)さらに、6時間培養を行った時点で終濃度50μMのヒドロキシチロソールを培地に添加し、5, 30, 60, 120, 240分後に細胞を回収した。
回収した細胞から、定法によりタンパクを抽出し、SDS−PAGEにより分離後、メンブレンにブロットし、PDK1及びAktのリン酸化フォームを認識する抗体(PDK1: Cell Signaling 3061、Akt: Cell Signaling 9271)を用いてウェスタンブロットを行なった。
ウェスタンブロットの結果を「図9」に示す。(A)はAkt、(B)はPDK1の結果を示す。図中上段にはブロット写真を、下段にはバンド強度を定量化して得たPDK1及びAktのリン酸化レベルを示した。なお、リン酸化レベルは、α-tubulinの発現量によって補正を行い、ヒドロキシチロソール処置を行っていない細胞(「0分処置」)のリン酸化レベルを1とした相対値により示した。
図9(A)に示すように、ヒドロキシチロソール処置後30分及び60分後の時点で、リン酸化Aktの発現量が有意に増加していることが確認された((図中「*」参照、P<0.05)。また、(B)に示すPDK1では、処置後60分で有意なリン酸化レベルの上昇が確認された(図中「*」参照、P<0.05)。
続いて、顆粒膜細胞をヒドロキシチロソールで処置した際の細胞内の抗酸化酵素の発現量について検討を行った。
顆粒膜細胞を分離培養し、培養24時間後、以下に示す手順により、ヒドロキシチロソール処置を行った。
(イ)培地をDMEM(Sigma、Cat.No.M4655)/0.3% FCS(和光純薬工業、Cat.No.586-70721)/2 mM glucoseに交換し、3時間培養した。
(ロ)終濃度50μMのヒドロキシチロソールを培地に添加し、さらに16時間培養後細胞を回収した。
回収した細胞から、定法によりRNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成後、リアルタイムPCRにより抗酸化酵素遺伝子の発現量を測定した。測定を行った抗酸化酵素遺伝子及び使用したプライマーの塩基配列を「表1」に示す。
遺伝子発現量の測定結果を「図10」に示す。図中、遺伝子発現量は、18SrRNAの発現量によって補正を行い、ヒドロキシチロソール処置を行っていない細胞(「con」)の各遺伝子発現量を100とした相対値により示した。
図に示すように、ヒドロキシチロソール処置により、Catalase, SOD1及びSOD2の遺伝子発現量は、1.5〜3.5倍に有意に増加した(図中「*」参照、P<0.05)。
これらの結果から、ヒドロキシチロソールは、細胞内のPDK1/Aktシグナルカスケードを活性化させ、CatalaseやSOD1、SOD2といった抗酸化酵素の発現を誘導することにより、顆粒膜細胞細胞内の活性酸素消去能を高めているものと考えられた。
本発明に係る不妊治療剤は、***障害を改善及び/又は予防するため、医薬品組成物、化粧料組成物、食品組成物及び飼料などとして好適に利用することが可能である。
***障害動物モデルを用いた実験(実施例1)のスケジュールを示す図である。 オレウロペイン等の***障害改善作用の評価結果(実施例1)を示す図である。(A)〜(D):オレウロペイン投与、(E):ヒドロキシチロソール投与。 カテキン類の***障害改善作用の評価結果(実施例1)を示す図である。(A):EGCG投与、(B):EGCG及びEGC投与。 顆粒膜細胞に対する細胞死抑制効果の評価結果(実施例2、30分処置)を示す図である。(A):オレウロペイン、(B):ヒドロキシチロソール、(C):アピジェニン、(D):ルテオリン、(E):チロソール。 細胞内の活性酸素レベルの評価結果(実施例2、30分処置)を示す図である。 顆粒膜細胞に対する細胞死抑制効果の評価結果(実施例2、24時間前処置)を示す図である。(A):オレウロペイン、(B):ヒドロキシチロソール、(C):アピジェニン、(D):ルテオリン、(E):チロソール。 細胞内の活性酸素レベルの評価結果(実施例2、24時間前処置)を示す図である。 活性酸素消去能の評価結果(実施例3)を示す図である。 PDK1/Aktシグナルカスケードの活性状態を評価した結果を示す図である。(A):Akt、(B):PDK1。 抗酸化酵素発現量の測定結果を示す図である。

Claims (7)

  1. オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を有効成分として含有する不妊治療剤。
  2. 請求項1記載の不妊治療剤を有効成分として含有する医薬品組成物。
  3. オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を含有し、***障害又は初期胚発生異常の改善に用いられるものである旨を表示した食品組成物。
  4. オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上を含有し、***障害又は初期胚発生異常の改善に用いられるものである旨を表示した化粧料組成物。
  5. オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択された一以上を含有し、***障害又は初期胚発生異常の改善に用いられるものである旨を表示した飼料。
  6. 前記オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上は、オリーブ抽出物由来であることを特徴とする請求項1記載不妊治療剤。
  7. 不妊治療剤製造のための前記オレウロペイン、オレウロペイン誘導体又はヒドロキシチロソールから選択される一以上の使用。
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