JP2009190400A - トランスファ成形方法及びトランスファ成形装置 - Google Patents

トランスファ成形方法及びトランスファ成形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】新規な設備を用いることなくパッケージ部の厚さ寸法を狙い通りの厚さで成形し樹脂に混入されたフィラー径や蛍光体径の偏った分布と樹脂の未充填領域がない薄型パッケージを安価な樹脂を用いて量産できるトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置を提供する。
【解決手段】モールド金型1に搬入されたワークWをキャビティ駒5が成形品の厚さ寸法より所定厚だけ後退した退避位置まで移動してクランパ6によりクランプする工程と、クランパ6がワークWをクランプしたままプランジャ15を作動させてキャビティ凹部K内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持する工程と、樹脂充填後、キャビティ駒5を成形品の厚さ寸法に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット14側へ押し戻す工程と、プランジャ15を再度作動させて第1保圧より高い第2保圧を維持したまま封止樹脂を加熱硬化させる工程を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置を樹脂モールドするトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置に関する。
薄型の半導体装置を樹脂封止する場合、キャビティへの樹脂充填性を改善しボイドの発生を防ぐため、本件出願人は様々な樹脂モールド装置を提案している。
例えば、モールド金型のキャビティ凹部に上下に可動ピンが設けられ、キャビティ凹部に連通するゲートと反対側に連通するダミーキャビティが設けられた樹脂モールド装置において、可動ピンやエジェクタピンを引き込み位置に下げたまま溶融樹脂の充填を行い、キャビティ凹部に溶融樹脂が充填されると、プランジャを圧送りしたまま可動ピン及びエジェクタピンを正規の位置へ押し出して余剰樹脂をダミーキャビティへ溢れさせて、樹脂の未充填やボイドが発生しないようにしている(特許文献1参照)。
また、ワークとして金属ピラーが設けられた半導体ウエハの金属ピラー間を樹脂封止する樹脂モールド装置において、可動キャビティブロックと可動クランプとで形成されるキャビティ凹部へワークを載置してモールド金型をクランプしプランジャを作動させて溶融樹脂を充填する。そして、可動クランプがワークをクランプしたまま可動キャビティブロックをキャビティ容積が減少するようにクランプすることにより、封止樹脂をポット側に逆流させてプランジャを押し戻すことにより所定の樹脂厚に成形するようになっている(特許文献2参照)。
特開平07−112453号公報 特開2001−79878号公報
しかしながら、パッケージ部の厚さが例えば0.3mm程度に薄くなると、溶融した封止樹脂の硬化が促進され易いためトランスファ成形により樹脂の流動可能な範囲が限定される。また、封止樹脂の未充填やボイドをなくすためキャビティ凹部から溶融樹脂をオーバーフローさせる場合には、樹脂圧が不安定となり易く、また、ゲートから流れこむ樹脂流の流路に沿って、比較的大きな径のフィラー(白色LEDの場合には蛍光体)が偏って分布し、また、微小な気泡が集まって分布してフローマークが形成される。更には、パッケージ部の四隅(キャビティ凹部の四隅)に大きなワイヤーフローが発生する。また、キャビティ底部と半導体チップの上面などとの間の狭い隙間に発生し易い未充填エリアの発生を防ぐため、高い成形樹脂圧力を要する。
圧縮成形用の液状樹脂を用いる場合にも、最適な樹脂は未だ開発途上にあり、コストが高く量産化は困難な状況にある。また粉砕された樹脂をキャビティ凹部に投下して成形したり、シート状にしてキャビティ凹部に投下して樹脂モールドしたりすることも考えられるが、ワイヤーフローやボイドが発生し、樹脂厚を極限まで薄く成形するための課題を解決する有効な手段として未だなりえていない。
そこで、新たな設備を用いることなく、従来から用いられているトランスファ成形による樹脂モールド装置で、樹脂に混入されたフィラー径や蛍光体径の偏った分布と樹脂の未充填領域がない薄型パッケージを安価な樹脂を用いて量産化する技術が望まれていた。
本発明は上記従来技術の課題を解決し、新規な設備を用いることなくパッケージ部の厚さ寸法を狙い通りの厚さで成形し樹脂に混入されたフィラー径や蛍光体径の偏った分布と樹脂の未充填領域がない薄型パッケージを安価な樹脂を用いて量産できるトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
即ち、キャビティ底部を形成するキャビティ駒とこれを囲んで配置されるクランパによってキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型面にリリースフィルムが張設されたモールド金型を用いたトランスファ成形方法であって、前記モールド金型に搬入されたワークを前記キャビティ駒が成形品の厚さ寸法より所定厚だけ後退した退避位置まで移動して前記クランパによりクランプする工程と、前記クランパがワークをクランプしたままプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持する工程と、樹脂充填後、前記キャビティ駒を成形品の厚さ寸法に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻す工程と、前記プランジャを再度作動させて前記第1保圧より高い第2保圧を維持したまま封止樹脂を加熱硬化させる工程を含むことを特徴とする。
また、前記余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻す工程において、前記第1保圧より低い中間保圧を保ちながら前記余剰樹脂を押し戻すことを特徴とする。
また、封止樹脂を加熱硬化後、クランパがワークをクランプしたままキャビティ駒のみを退避位置へ移動させて成形品を離型させる工程を含むことを特徴とする。
また、前記クランパはベースブロックにフローティング支持され、前記キャビティ駒はベースブロックに固定されており、前記クランパがワークをクランプした後、更なる型閉め動作によりキャビティ駒を押し出すことを特徴とする。
或いは、前記クランパはベースブロックに固定され、前記キャビティ駒はベースブロックにフローティング支持されており、前記キャビティ駒はウェッジ機構によって退避位置と成形位置との切替えが行なわれることを特徴とする。
また、前記キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂をプランジャのポット内への後退により吸収することを特徴とする。
或いは、前記クランパの金型カル形成面に可動ピストンがフローティング支持されており、前記キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂を前記可動ピストンの後退により吸収することを特徴とする。
また、前記モールド金型を開閉するプレス駆動源を所定の第1プレス座標まで駆動することによりクランパがワークをクランプし、トランスファ駆動源によりプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持し、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧に低下させたまま、前記プレス駆動源が最終第2プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、再度前記プランジャを作動させて前記樹脂圧力を前記第1保圧より高い所定の第2保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることを特徴とする。
或いは前記モールド金型を開閉するプレス駆動源を所定の第1プレス座標まで駆動することによりクランパがワークをクランプし、トランスファ駆動源によりプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持し、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧に低下させたまま、前記プレス駆動源が最終第2プレス座標より手前の第3プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し再度前記プランジャを作動させて前記樹脂圧力を前記第1保圧より高い所定の第3保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることを特徴とする。
また、トランスファ成形装置においては、キャビティ底部を形成するキャビティ駒とこれを囲んで配置されるクランパによりキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型面にリリースフィルムが張設されたモールド金型と、前記モールド金型を開閉するプレス駆動源と、前記プレス駆動源の駆動量からプレス座標を検出するプレス座標検出手段と、前記モールド金型に設けられたポットからキャビティ凹部に向けて封止樹脂を圧送りするプランジャを駆動するトランスファ駆動源と、前記プランジャに作用する樹脂圧力を検出する樹脂圧検出手段と、前記プレス駆動源及びトランスファ駆動源の駆動動作を各々制御する制御手段と、を備え、前記制御手段によりプレス駆動源が起動され、クランパによりワークがクランプされる第1プレス座標に到達するまで型閉じが行なわれ、前記プレス座標検出手段によって第1プレス座標が検出され前記プレス駆動源が停止した状態で、前記トランスファ駆動源が起動されてキャビティ凹部へ封止樹脂が圧送りされ、前記制御手段は前記樹脂圧検出手段により検出される樹脂圧が、第1保圧とそれより低い所定の中間保圧が所定時間検出されると、前記プレス駆動源を最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、前記トランスファ駆動源を再起動して前記プランジャを押動することにより検出される樹脂圧が前記第1保圧より高い所定の第2保圧に維持したまま加熱加圧されて樹脂封止されることを特徴とする。
また、前記第1プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が起動されるまでの所定時間、樹脂圧が第1保圧を維持される所定時間、第1保圧より低い中間保圧に維持される所定時間、プレス駆動源が再起動され最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が再起動されるまでの所定時間、トランスファ駆動源が再起動され第2保圧が維持される所定時間のうち少なくともいずれかの経過時間を検出するタイマを備え、前記タイマが所定時間を経過したことを報知すると、前記制御手段は前記プレス駆動源若しくはトランスファ駆動源の駆動動作を各々制御することを特徴とする。
上記トランスファ成形方法及び装置を用いれば、モールド金型に搬入されたワークをキャビティ駒が成形品の厚さ寸法より所定厚だけ後退した退避位置を保ったままクランパによりクランプし、該クランパがワークをクランプしたままプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持する。これにより、キャビティ凹部内のエアの排出を容易にしながらキャビティ凹部の隙間を拡大して溶融した樹脂をキャビティ凹部へ充填し易くして、未充填領域をなくすことができる。
また、樹脂充填後、前記キャビティ駒を成形品の厚さ寸法に対応する成形位置までキャビティ凹部内へさらに押し出して当該キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻すことにより、狙い通りの成形品の厚さ寸法に合わせた樹脂量に調節できる。
また、第1保圧のまま熱硬化させてもよいが、プランジャを再度作動させて第1保圧より高い第2保圧を維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることにより、封止樹脂に混入するボイドを潰して成形できるので成形品質を向上させることができる。
よって、新規な設備を用いることなくパッケージの厚さ寸法を狙い通りの厚さ寸法で成形でき、成形品質の高い成形品を安価に量産することができる。
また、樹脂充填後、第1保圧より低い中間保圧を保ちながらキャビティ駒を成形品の厚さ寸法に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻すようにすると、キャビティ凹部に充填された余剰樹脂のゲートからポット側への戻りを促進することができる。これにより、樹脂充填後の第1保圧を維持することによりキャビティ内の樹脂圧が高くなりすぎて生じる樹脂漏れを防ぎ、樹脂路の抵抗が増大して余剰樹脂がゲートからポット側へ戻り難くなり、封止樹脂の粘度が高くなって流動性が低下することにより成形品に損傷を与えるのを防ぐことができる。
また、封止樹脂を加熱硬化後、クランパがワークをクランプしたままキャビティ駒のみを退避位置へ移動させて成形品を離型させることにより、離型手段を特に設けなくても成形品を金型から容易に分離することができる。
また、キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂をプランジャのポット内への後退により吸収するか、或いはクランパのポット対向面には可動ピストンがベースブロックに対してフローティング支持されており、キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂が可動ピストンを退避させて吸収されるので、ダミーキャビティを設けることなく金型構造に由来するスペースを形成して余剰樹脂を吸収することができる。
また、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧を維持したまま、プレス駆動源を最終第2プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを積極的に許容し、トランスファ駆動源を再起動してプランジャを押動することで検出される樹脂圧が第1保圧より高い所定の第2保圧に維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることで、フィラー径や蛍光体径の偏った分布と樹脂の未充填領域がない薄型パッケージを安価な樹脂を用いて量産することができる。また、フローマークの元となるボイドをキャビティ凹部の外へ流出させた後で加圧するので、ボイド及びフローマークの無いパッケージを成形することができる。
また、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧を維持したまま、プレス駆動源が最終第2プレス座標より手前の第3プレス座標へ駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを積極的に許容し、トランスファ駆動源を再起動してプランジャを押動することで検出される樹脂圧が第1保圧より高い所定の第2保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることにより、パッケージ部の厚さ寸法を狙い通りの厚さで成形することができる。
また、トランスファ成形装置を用いれば、既存のモールド金型の構成を用いて制御手段によりプレス駆動源が起動されプレス座標検出手段によってワークがクランプされる第1プレス座標に到達するまで型閉じが行なわれるとトランスファ駆動源が起動されてキャビティ凹部へ封止樹脂が圧送りされ、制御手段は樹脂圧検出手段により検出される樹脂圧が、第1保圧とそれより低い所定の中間保圧が所定時間検出されるとプレス駆動源を最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを積極的に許容し、トランスファ駆動源を再起動してプランジャを押動することにより検出される樹脂圧が第1保圧より高い所定の第2保圧に維持したまま加熱加圧されて樹脂封止される。よって、プレス座標、トランスファ座標並びに樹脂圧の検出を行なってプレス駆動源やトランスファ駆動源を駆動制御するだけで、大幅な段取り替えをすることなく、既存の設備を用いて薄型パッケージを安価に量産化することができる。
また、第1プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が起動されるまでの所定時間、樹脂圧が第1保圧を維持される所定時間、第1保圧より低い中間保圧に維持される所定時間、プレス駆動源が再起動され最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が再起動されるまでの所定時間、トランスファ駆動源が再起動され第2保圧が維持される所定時間のうち少なくともいずれかの経過時間を検出するタイマを備え、タイマが所定時間を経過したことを報知すると、制御手段はプレス駆動源若しくはトランスファ駆動源の駆動動作を各々制御するので、プレス装置の挙動や封止樹脂の挙動を安定させてより高品位な成形品が得られる。
実施例1に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 実施例1に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 実施例1に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 トランスファ成形による樹脂圧、トランスファ座標及びキャビティ深さの関係を示すグラフ図である。 実施例2に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 実施例2に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 トランスファ成形による樹脂圧及びトランスファ座標と可動ピストンの変位及びキャビティ深さの関係を示すグラフ図である。 実施例3に係るトランスファ成形動作を説明する金型断面図である。 実施例4に係るトランスファ成形装置の制御系の構成を示す説明図である。 トランスファ成形による金型クランプ圧、プレス座標、樹脂圧力、キャビティ深さ、トランスファ座標の時間変化を示すタイミングチャート図である。
以下、本発明に係るトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。以下の実施形態では、上型側にキャビティ凹部が形成され下型側にポットが形成されるモールド金型を用いたトランスファ成形方法について説明する。また、トランスファ成形装置では、下型を可動型とし上型を固定型として説明する。
先ず、図1においてトランスファ成形装置の概略構成について説明する。モールド金型1は上型2と下型3を備えている。
上型2の構成について説明する。上型2は上型ベースブロック4にキャビティ底部を形成するキャビティ駒5(キャビティブロック)が固定されている。また、キャビティ駒5の周囲には、ワークWをクランプするクランパ6(クランパーブロック)がスプリング8を介して吊下げ支持(フローティング支持)されている。クランパ6には、一枚の板状金型にキャビティ駒5を挿入する貫通孔が複数箇所に設けられている。クランパ6のうち中央部には金型カル、金型ランナゲートが形成されている。上記キャビティ駒5及びこれを囲んで配置されるクランパ6によりキャビティ凹部Kが形成される。また、上型ベースブロック4には、クランパ6の外側に上ストッパーブロック9が固定されている。
キャビティ凹部Kを含む金型面にはリリースフィルム10が張設される。リリースフィルム10は上型面にブロック間の隙間を利用した公知の吸引機構により吸着保持されるようになっている。リリースフィルム10としては、モールド金型の加熱温度に耐えられる耐熱性を有するもので、金型面より容易に剥離するものであって、柔軟性、伸展性を有するフィルム材、例えば、PTFE、ETFE、PET、FEP、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリジン等が好適に用いられる。リリースフィルム10は、例えば長尺状のフィルム材が用いられ、ロール状に巻き取られた繰出しロールから引き出されて上型クランプ面を通過して巻取りロールへ巻き取られるように設けられる。リリースフィルム10を用いることでモールド金型1にエジェクタピンを設ける必要がなくなる。また、キャビティ駒5周囲の可動用の隙間からの樹脂漏れを防止でき、金型の加工精度を必要以上に高めることもないため、モールド金型1を安価に製造することができる。
次に下型3の構成について説明する。
下型ベースブロック11には、下型チェイスブロック12が設けられている。下型チェイスブロック12には下型インサートブロック13が支持されている。また、下型チェイスブロック12及び下型インサートブロック13の中央部にはポット14が組み付けられている。ポット14内には公知のトランスファ駆動機構により上下動するプランジャ15が設けられている。プランジャ15は、複数のポット14に対応して複数本が支持ブロック(図示しない)に設けられるマルチプランジャが用いられる。各プランジャ15の支持部には図示しない弾性部材が設けられており、各プランジャ15は弾性部材の弾性により僅かに変位して過剰な押圧力を逃がすとともに保圧時にはタブレットの樹脂量のばらつきに順応することができるようになっている。
下型インサートブロック13の上面にはワークWが載置されるワーク載置部13aが設けられている。ワークWは、片面に半導体チップが実装された片面モールド用の製品が用いられる。また下型チェイスブロック12の下型インサートブロック13より外周側には、下ストッパーブロック16が固定されている。上型2と下型3とは上下ストッパーブロック9、16が突き当たる状態までクランプされる。
ここで、上記トランスファ成形装置を用いたトランスファ成形方法について図1乃至図4を参照しながら説明する。一例として、ワークWの成形品の厚さは基板面から0.3mmとして説明する。
図1の右半図は、下型インサートブロック13のワーク載置部13aにワークWが搬入され、ポット14に封止樹脂(樹脂タブレット)17が供給された下型3を上昇させて、クランプ面にリリースフィルム10が吸着保持された上型2とでワークWをクランプした状態を示す。このときワークWは、上型2のキャビティ駒5が成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)より所定厚(例えば0.2mm)だけ後退した退避位置を保ったままクランパ6によりクランプする。また、このとき上ストッパーブロック9は下ストッパーブロック16と所定間隔(0.2mm)開けて停止している。尚、このとき、クランパ6と上型ベースブロック4との隙間も同じ間隔(0.2mm)となるようにフローティング支持されている。
次に、図1の左半図に示すように、クランパ6がワークWをクランプしたまま図示しないトランスファ駆動機構を作動させてプランジャ15を上昇させて金型カル、ランナゲートを通じてキャビティ凹部K内へ溶融樹脂を充填して樹脂圧を所定の第1保圧(例えば80kgf/cm)に維持する(図4樹脂圧参照)。これにより、キャビティ凹部Kの容積を拡大して溶融した封止樹脂17をキャビティ凹部Kへ充填し易くして、未充填領域をなくすことができる。
図2の右半図において、樹脂充填後、キャビティ駒5を成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット14側へ押し戻す。具体的には、図2の左半図のように、下型3を更に上昇させてクランパ6がスプリング8を押し縮めて上型ベースブロック4に突き当たりかつ上下ストパーブロック9,16が突き当たる状態までクランプする。このとき、プランジャ15をポット14内へ後退させて、余剰樹脂を吸収する(図4トランスファ座標参照)。
このように、クランパ6がワークWをクランプした後、更なる型閉め動作によりキャビティ駒5をキャビティ凹部Kへ押し出すことにより、狙い通りの成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に合わせた樹脂量に調節できる(図4キャビティ深さ参照)。
次に、図2の左半図において、トランスファ駆動機構によりプランジャ15を再度上昇させて第1保圧(例えば80kgf/cm)より20%程度高い第2保圧(例えば100kgf/cm)を維持したまま封止樹脂17を所定時間加熱硬化させる(図4トランスファ座標参照)。これにより、封止樹脂17に混入するボイドを潰して成形できるので成形品質を向上させることができる。よって、パッケージの厚さ寸法が極めて薄い成形品を、新規な設備を用いることなく狙い通りの厚さ寸法で安価に量産することができる。
次に、図3の右半図に示すように、封止樹脂17を加熱硬化後、クランパ6がワークWをクランプしたまま下型3を僅か(例えば0.2mm)下動させてキャビティ駒5のみを退避位置へ移動させることにより成形品を離型させる。このとき上下ストッパーブロック9,16も僅か(例えば0.2mm)離間した状態となる。これにより、モールド金型1にエジェクタピンなどの離型手段を特に設けなくても成形品を金型から容易に分離することができる。
最後に、図3の左半図に示すように、下型3を更に下動させて型開きを行なうと、クランパ6がワークWより離間型開きした後、ワークWが下型3より取り出され、必要に応じて下型面がクリーニングされて1回分の成形動作が終了する。
次に、トランスファ成形方法及びトランスファ成形装置の他例について図5乃至図7を参照して説明する。
実施例1と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。以下、モールド金型1の異なる構成について説明する。
上型2において、クランパ6のポット14の対向面には、可動ピストン18が上型ベースブロック4に対してスプリング19によりフローティング支持されている。
図5の右半図は、下型3を上昇させて型閉じを行い、ワークWをキャビティ駒5が成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)より所定厚(例えば0.2mm)だけ後退した退避位置を保ったままクランパ6によりクランプし、更にはプランジャ15を上昇させてキャビティ凹部K内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧(例えば80kgf/cm)を維持した状態を示す(図7樹脂圧、トランスファ座標、キャビティ深さ参照)。
図5の左半図は、樹脂充填後下型3を更に上昇させてキャビティ駒5を成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に対応する成形位置までキャビティ凹部K内へさらに押し出して当該キャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット14側へ押し戻した状態を示す。
このとき、キャビティ駒5が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部K内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂を、可動ピストン18がスプリング19を押し縮めるようクランパ6内へ退避することで吸収する。(図7可動ピストン位置参照)。このとき、スプリング19の弾性力は、プランジャ15を支持するスプリング(弾性部材)の弾性力より弱く設定されている必要がある。また、スプリング19の弾性力は、プランジャ15で作用させている第2保圧(Pr2)の加圧時に作用する加圧力より弱く設定されている必要がある。
図6の左半図に示すように、プランジャ15を再度上昇させて第1保圧(例えば80kgf/cm)より高い第2保圧(例えば100kgf/cm)を維持したまま封止樹脂17を所定時間加熱硬化させる(キュア)。このとき、可動ピストン18は、最大限まで押し上げられており、第2保圧(例えば100kgf/cm)を維持できるようになっている。また、余剰樹脂に対するプランジャ15のポット14内への沈下量を可動ピストン18により吸収してポット14からの離型を容易にしている(図7樹脂圧、トランスファ座標、可動ピストン位置参照)。
次に、図6の右半図において、封止樹脂17を加熱硬化後、クランパ6がワークWをクランプしたまま下型3を僅か(例えば0.2mm)下動させてキャビティ駒5のみを退避位置へ移動させることにより成形品を離型させる。このとき上下ストッパーブロック9,16も僅か(例えば0.2mm)離間した状態となる。これにより、モールド金型1にエジェクタピンなどの離型手段を特に設けなくても成形品を金型から容易に分離することができる。尚、型開き動作に伴って、可動ピストン18は、クランパ6の金型カルと面一となる位置までスプリング19の弾性力により復帰する。
最後に、下型3を更に下動させて型開きを行なうと、クランパ6がワークWより離間して型開きした後、ワークWが下型3より取り出され、必要に応じて下型面がクリーニングされて1回分の成形動作が終了する。
次に、トランスファ成形方法及びトランスファ成形装置の他例について図8を参照して説明する。
実施例1と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。以下、モールド金型1の異なる構成について説明する。
上型2において、キャビティ駒5は上型ベースブロック4に吊下げピン20及びスプリング21によってフローティング支持されている。また、キャビティ駒5はウェッジ機構によって退避位置と成形位置との切替えが行なわれる。尚、クランパ6は上型ベースブロック4に固定されている。
具体的には、上型ベースブロック4とキャビティ駒5との間にはクサビ型状の可動駒22が設けられている。この可動駒22とキャビティ駒5との接触面の各々には、水平面に対して高さ方向に傾いたテーパー面23が同様に形成されている。可動駒22を例えば外側から内側に向かって移動させると、キャビティ駒5が下方に押し出され、内側から外側へ向かって移動させると上方に退避するようになっている。可動駒22には正逆回転駆動可能なサーボモータ24のモータ軸に連結するねじ軸25がねじ嵌合している。このサーボモータ24を所定方向に回転させて可動駒22を進退動させるようになっている。
図8の右半図は、下型3を上昇させて型閉じを行い、ワークWをキャビティ駒5が成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)より所定厚(例えば0.2mm)だけ後退した退避位置を保ったままクランパ6によりクランプし、更にはプランジャ15を上昇させてキャビティ凹部K内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧(例えば80kgf/cm)を維持した状態を示す。
図8の左半図は、樹脂充填後、サーボモータ24を起動して可動駒22を金型内に進入させてキャビティ駒5を成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に対応する成形位置までキャビティ凹部K内へさらに押し出して当該キャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット14側へ押し戻した状態を示す。
このとき、キャビティ駒5が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部K内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂を、ポット14内へプランジャ15を後退させて、余剰樹脂を吸収する。
上述したトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置は、上型キャビティ、下型ポット配置タイプのモールド金型を用いて説明したが、下型キャビティであってもよいし、上型ポット、下型キャビティ配置のモールド金型であってもよい。
また、固定型を上型2、可動型を下型3として説明したが、これに限定されるものではなく、固定型を下型3、可動型を上型2としても良い。
また、プランジャ15のポット14内への後退によって、余剰樹脂を吸収する実施例と、可動ピストン18のクランパ6内への退避によって余剰樹脂を吸収する実施例について説明したが、これらを併用してもよい。
また、ワークWとしては基板実装された半導体チップのほかに、白色LEDなどの発光素子で、封止樹脂に蛍光体が混入されるものについても適用できる。
次にトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置の他例について、図9及び図10を参照して説明する。モールド金型1の構成は、図1と同様であるため説明を援用するものとし、トランスファ成形装置の制御系を中心に説明する。
図9において、下型プラテン26には下型3が支持されている。下型プラテン26はプレス駆動モータ(プレス駆動源)27により回転駆動されるねじ軸27bに連繋しており、プレス駆動源18を正逆回転駆動することでガイドポスト28に案内されて上下動し、モールド金型1が開閉するようになっている。また、ガイドポスト28には上型プラテン29が連繋しており、該上型プラテン29には上型2が支持されている。
また、下型プラテン26には、トランスファ駆動モータ(トランスファ駆動源)30が設けられている。トランスファ駆動モータ30は、下型3に設けられたポット14からキャビティ凹部Kに向けて封止樹脂17を圧送りするプランジャ15を上下動させる。プランジャ15には均等圧ユニットなどにより支持されたマルチプランジャが用いられる。
プレス駆動モータ27のモータ軸には、エンコーダ27a(プレス座標検出手段)が設けられており、モータ回転量からプレス座標(Cp)が検出される。また、トランスファ駆動モータ30のモータ軸には、エンコーダ30a(トランスファ座標検出手段)が設けられており、モータ回転量からトランスファ座標(Ct)が検出される。また、プランジャ15の底部には、トランスファ機構(特にプランジャ15)に作用する圧力(Pt)を検出する圧力センサ31(樹脂圧検出手段)が設けられている。この圧力(Pt)は封止樹脂17に作用する樹脂圧(樹脂圧力;Pr)と比例関係を有するため、圧力センサ31の検出信号から樹脂圧(Pt)を検出することができる。また、ガイドポスト28には、クランプ時におけるガイドポスト28のひずみ(εp)を検出する検出部32が設けられている。このひずみ(εp)は金型クランプ圧(Pc)と比例関係を有するため、検出部32の検出信号から金型クランプ圧(Pc)を検出することができる。即ち、本実施形態において、樹脂圧(Pt)としてトランスファ機構に作用する圧力(Pt)の検出信号を用い、金型クランプ圧(Pc)としてひずみ(εp)の検出信号を用いた制御が可能となっている。なお、検出部32の一例としては金型クランプ圧の増減をガイドポスト28の伸びに変換して検出するひずみゲージ等が用いられる。
上述した各検出部からの検出信号は、制御部33(制御手段)に入力される。制御部33は、上述した各検出信号に基づいて制御信号を出力してプレス駆動モータ27やトランスファ駆動モータ30の駆動動作を各々制御する。尚、後述するキャビティ深さ(Dc)とは、基本的には、クランパ6のクランプ面からキャビティ駒5の端面までの高さ(間隔)を指し示すものとし、図9に示すようにクランプ後においてはキャビティ駒5の端面とワーク(基板)Wとの高さにも相当する。
また、制御部33にはタイマ34が接続されている。タイマ34が所定時間を経過したことを報知すると、制御部33はプレス駆動モータ27若しくはトランスファ駆動モータ30の駆動動作を各々制御するようになっている。
例えば、図10において、タイマ34は、第1プレス座標(Cp1)が検出されてからトランスファ駆動モータ30が起動されるまでの所定時間(T1)を計測する。また、樹脂圧が第1保圧(Pr1)に維持される所定時間(T2)並びにそれより低い中間保圧(Prt)に維持される所定時間(T3)を計測する。また、プレス駆動モータ27が再起動され最終第2プレス座標(Cp2)(若しくはそれより手前の第3プレス座標(Cp3))が検出されてから所定時間(T4)、トランスファ駆動源が再起動され第2保圧(Pr2)が維持される所定時間(T5)の少なくともいずれかの経過時間を計測して制御部33に報知する。
ここで、上記トランスファ成形装置を用いたトランスファ成形方法について図10のタイミングチャートに基づいて図1乃至図3を参照しながら説明する。一例として、ワークWの成形品の厚さは基板面から0.3mmとして説明する。
制御部33からの制御信号によりプレス駆動モータ27が起動され、ワークWがクランパ6にクランプされた後に第1プレス座標(Cp1)に到達したことをエンコーダ27aによって検出されるまで型閉じが行なわれる。尚、ワークWがクランパ6によりクランプされる前まではキャビティ深さ(Dc)は所定値に維持される。制御部33は、エンコーダ信号により、キャビティ深さ(Dc)が第1のキャビティ深さ(Dc1)となる第1プレス座標(Cp1)に到達したことを検出するとプレス駆動モータ27の駆動を停止する。この場合、第1プレス座標(Cp1)は、その際の金型クランプ圧(Pc1)が例えば後述する最終第2プレス座標(Cp2)にプレス座標(Cp)が達した際の金型クランプ圧(Pc2)よりも十分に低くなるような座標に設定される。なお、第1プレス座標(Cp1)は、樹脂漏れを防止しながらエアベントも可能となる程度の金型クランプ圧(Pc)となる座標が好ましく、金型クランプ圧(Pc1)を金型クランプ圧(Pc2)に対して極めて低くすることもできる(例えば1/10以下)。この場合、低圧クランプ状態としたときには、液状樹脂のように粘度の低くゲルタイムが長い樹脂ではなくフィラーを含むトランスファ成形用のタブレット樹脂のように粘度の高い樹脂であれば、クランプされたリリースフィルム10とワークWとの間に残るわずかな隙間からエアベントしながら樹脂漏れも防止可能である。また、金型クランプ圧(Pc)が極めて低く(ほぼ0)クランプがほとんどされていないようなときには、リリースフィルム10が、上型2に張設されてキャビティ凹部Kの外周全域においてクランパ6の角部に倣うように張設されるが、実際にはフィルム自身の弾性によりクランパ6の角部の頂点付近で若干膨らむように曲がってクランパ6から離れた状態となる。したがって、リリースフィルム10の下面が角部の頂点付近においてワークWと当接し、クランパ6とワークWとの隙間がシールされるため、粘度の高い樹脂であればエアベントしながら樹脂漏れも防止可能となる。
図1の右半図は、下型インサートブロック13のワーク載置部13aにワークWが搬入され、ポット14に封止樹脂(樹脂タブレット)17が供給された下型3を上昇させて、クランプ面にリリースフィルム10が吸着保持されたクランパ6がワークWをクランプした仮クランプ状態を示す。このときワークWは、上型2のキャビティ駒5が成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)より所定厚(例えば0.2mm)だけ後退した退避位置まで移動してクランパ6によりクランプされている。換言すれば、このときワークWは、上型2のキャビティ駒5が退避位置を保ったままクランパ6によりクランプされている。また、上ストッパーブロック9は下ストッパーブロック16と所定間隔(0.2mm)開けて停止している。尚、このとき、クランパ6と上型ベースブロック4との隙間も同じ間隔(0.2mm)となるようにフローティング支持されている。
制御部33は、第1プレス座標(Cp1)が検出されてからタイマ34により所定時間(T1)の経過を計測すると、トランスファ駆動モータ30を起動させる。
図1の左半図に示すように、クランパ6がワークWをクランプしたままプランジャ15を上昇させて金型カル、ランナゲートを通じてキャビティ凹部K内へ溶融した封止樹脂17が充填される。制御部33は、トランスファ駆動モータ30をエンコーダ30aの信号でトランスファ機構の最上端位置に達しないことを監視しつつ、樹脂圧(Pr)が所定の第1保圧(Pr1)に到達した信号を圧力センサ31から得たときにはプランジャ15の上昇を停止してサーボ制御を開始するようにトランスファ駆動モータ30を制御する(図10トランスファ座標(Ct)参照)。これにより、トランスファ駆動モータ30は、樹脂圧(Pr)が所定の第1保圧(Pr1)となるようにサーボ制御される。なお、図10において波線で示す全ての保圧制御時には、トランスファ駆動モータ30をサーボ制御することで樹脂圧(Pr)が所定の圧力に維持される。樹脂充填後(図2の右半図参照)、制御部33は、圧力センサ31に検出される樹脂圧力(Pr)が所定時間(T2)にわたって第1保圧(Pr1;例えば50kgf/cm)に維持された後、トランスファ駆動モータ30を逆転させる。続いて、制御部33は、当該第1保圧(Pr1)より低い所定の中間保圧(Prt;例えば30kgf/cm)が検出された信号でトランスファ駆動モータ30のサーボ制御を開始し、同時に該中間保圧(Prt)が所定時間(T3)にわたって維持されることをタイマ34より計測する(図5樹脂圧力(Pr)参照)。
圧力センサ31により検出される樹脂圧力(Pr)が、第1保圧(Pr1)が所定時間(T2)維持され、それより低い中間保圧(Prt)が所定時間(T3)維持されたことが検出されると、制御部33はプレス駆動モータ27を再起動して下型3を最終第2プレス座標(Cp2)まで移動させて停止する。これにより、本クランプ状態となる。このとき、金型クランプ圧(Pc)は金型クランプ圧(Pc1)よりも高い金型クランプ圧(Pc2)となり、エアベントはほとんど行われなくなるものの樹脂漏れがより確実に防止可能な状態となる。また、キャビティ駒5が退避位置から成形位置まで押し出されるため、キャビティ凹部K内の余剰樹脂がゲートからポット14側へ積極的に戻ることが許容される(図10トランスファ座標(Ct)参照)。
図2の右半図において、樹脂充填後、キャビティ駒5を成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット14側へ押し戻す。具体的には、図2の左半図のように、下型3を更に上昇させてクランパ6がスプリング8を押し縮めて上型ベースブロック4に突き当たりかつ上下ストッパーブロック9,16が突き当たる状態までクランプする。このとき、上記中間保圧(Prt)を保つようにプランジャ15の速度をサーボ制御しながらポット14内へ後退させて、余剰樹脂を吸収する。
これにより、キャビティ凹部Kの容積を拡大して溶融した封止樹脂17をキャビティ凹部Kへ充填し易くして、未充填領域をなくすことができる。この場合、図1に示すようにチップ上の封止厚が薄くなるワークWであっても、封止樹脂17の流動路がチップ上面も含んでキャビティ全幅に拡げることができるため、封止樹脂17の未充填領域がなく、粒径の偏りなくフィラーや蛍光体を分布させた薄型パッケージを安価な樹脂で量産することができる。また、第1保圧(Pr1)より低い所定の中間保圧(Prt)としてから余剰樹脂をポット14に押し戻しているため、樹脂充填後の第1保圧(Pr1)が維持されることによりキャビティ内の樹脂圧が増大して生ずる樹脂漏れを防ぎ、樹脂路の抵抗が増大して余剰樹脂がゲートからポット側へ戻り難くなり、封止樹脂の粘度が高くなって流動性が低下し成形品に損傷を与えるのを防ぐことができる。
また、制御部33は、エンコーダ27aの信号によりキャビティ深さ(Dc)が第2のキャビティ深さ(Dc2)となる最終第2プレス座標(Cp2)を検出してからタイマ23が所定時間(T4)の経過を検出すると、トランスファ駆動モータ30を再起動してプランジャ15を第2のトランスファ座標(Ct2)まで押動する。これにより圧力センサ31で検出される樹脂圧力(Pr)が第1保圧(Pr1)より高い所定の第2保圧(Pr2)に維持したまま加熱加圧されて樹脂封止される(図10樹脂圧力(Pr)参照)。
図2の左半図において、トランスファ駆動モータ20によりプランジャ14を再度上昇させて第1保圧(Pr1;例えば50kgf/cm)より高い第2保圧(Pr2;例えば100kgf/cm)を維持したまま封止樹脂17を所定時間(T5)だけ加熱硬化させる(図10樹脂圧力(Pr)参照)。
このように、クランパ6がワークWをクランプした後、更なる型閉め動作によりキャビティ駒5をキャビティ凹部Kへ押し出すことにより、狙い通りの成形品の厚さ寸法(例えば0.3mm)に合わせた樹脂量に調節できる(図10キャビティ深さ(Dc)参照)。
これにより、封止樹脂17に混入するボイドを潰して成形できるので成形品質を向上させることができる。よって、パッケージの厚さ寸法が極めて薄い成形品を、新規な設備を用いることなく狙い通りの厚さ寸法で安価に量産することができる。
次に、図3の右半図に示すように、封止樹脂17を加熱硬化後、クランパ6がワークWをクランプしたままプレス駆動モータ27を逆転駆動して下型3を僅か(例えば0.2mm)下動させてキャビティ駒5のみを退避位置へ移動させることにより成形品を離型させる。このとき上下ストッパーブロック9,16も僅か(例えば0.2mm)離間した状態となる。これにより、モールド金型1にエジェクタピンなどの離型手段を特に設けなくても成形品を金型から容易に分離することができる。
最後に、図3の左半図に示すように、プレス駆動モータ27を逆転駆動して下型3を更に下動させて型開きを行なうと、クランパ6がワークWより離間型開きした後、ワークWが下型3より取り出され、必要に応じて下型面がクリーニングされて1回分の成形動作が終了する。
また、図10において、樹脂充填後の樹脂圧力(Pr)を第1保圧(Pr1)より低い中間保圧(Prt)を維持したまま、プレス駆動モータ27が最終第2プレス座標(Cp2)より手前の第3プレス座標(Cp3)へ駆動することにより、キャビティ凹部K内の余剰樹脂をゲートからポット15側へ戻ることを許容するようにしてもよい。この場合、キャビティ深さ(Dc)は、第2のキャビティ深さ(Dc2)よりも深い第3のキャビティ深さ(Dc3)となる。また、金型クランプ圧(Pc)は金型クランプ圧(Pc1)よりも高い金型クランプ圧(Pc3)となる。これにより、金型クランプ圧(Pc2)に設定時と同様にエアベントはほとんど行われなくなるものの、モールド金型1は、クランパ6を押圧するスプリング8の弾性力によりクランプ力が上昇するため、樹脂漏れするおそれはない。尚、第3プレス座標(Cp3)はプレス駆動モータ27の駆動制御で任意に設定できるが、少なくとも上下ストッパーブロック9,16が突き当たる手前であって、クランパ6によってワークWをクランプしたまま樹脂漏れしない十分なクランプ力が得られる座標位置である必要がある。このような成形の場合、封止樹脂17の流動粘度に対応させてスプリング8を強化させてもよい。例えば、流動粘度が小さいときには強いスプリング8を用いることで樹脂漏れを確実に防止することができる。また、第3プレス座標(Cp3)は、キャビティ駒5に加えられる圧力(金型クランプ圧)が第2保圧に加圧する際にプランジャ15によって加えられる圧力(樹脂圧力)よりも高くなるように設定される。
この状態で、トランスファ駆動モータ30を起動して第2のトランスファ座標(Ct2)よりも上の第3のトランスファ座標(Ct3)となるまでプランジャ15を押動することで圧力センサ31に検出される樹脂圧力(Pr)が第1保圧(Pr1)より高い所定の第2保圧(Pr2)に高めて維持したまま封止樹脂17を加熱硬化させる。この際に、キャビティ深さ(Dc)は第2のキャビティ深さDc2よりも深い任意の第3のキャビティ深さ(Dc3)となっているため、成形品のパッケージ部の厚さ寸法を上述の場合よりも厚くなる範囲において狙い通りの任意の厚さで成形することができる。
尚、制御部33は、タイマ34の計測を元にプレス駆動モータ27やトランスファ駆動モータ30の駆動を制御していたが、タイマ34を用いることなくシーケンス制御により一連の制御動作を行なってもよい。また、各所定時間T1〜T5の経過後に次動作を行なう構成について説明したが、安定化加熱硬化させる所定時間T5を除く各所定時間T1〜T4については所定時間の経過を待たずに次の動作を即時行なうようにしてもよい。
以上のように、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧を維持したまま、プレス駆動源を最終第2プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、トランスファ駆動源を再起動してプランジャを押動することで検出される樹脂圧が第1保圧より高い所定の第2保圧に維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることで、フィラー径や蛍光体径の偏った分布と樹脂の未充填領域がない薄型パッケージを安価な樹脂を用いて量産することができる。
また、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧を維持したまま、プレス駆動源が最終第2プレス座標より手前の第3プレス座標へ駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、トランスファ駆動源を再起動してプランジャを押動することで検出される樹脂圧が第1保圧より高い所定の第2保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させることにより、パッケージ部の厚さ寸法を狙い通りの厚さで成形することができる。
上述したトランスファ成形方法及びトランスファ成形装置は、上型キャビティ、下型ポット配置タイプのモールド金型を用いて説明したが、下型キャビティであってもよいし、上型ポット、下型キャビティ配置のモールド金型であってもよい。
また、固定型を上型2、可動型を下型3として説明したが、これに限定されるものではなく、固定型を下型3、可動型を上型2としても良い。
また、片面モールド用の製品のみならず両面モールド用の製品の場合にも本発明を適用することができる。例えば、スプリングを用いたクランパによってキャビティ凹部の深さを調整する構造を一方の金型に設けると共に、ウェッジ機構でキャビティ凹部の深さを調整する構成を他方の金型に設けることができる。この場合、本発明にかかる方法を用いて両面モールドすることで薄型の基板であっても反りなく極めて薄く封止することができる。また、上下のうちいずれのキャビティ凹部から先に封止樹脂17を充填するかの順序を制御したり、封止樹脂17の充填タイミングや余剰樹脂を戻すタイミングを制御したりすることもできる。なお、上型2及び下型3を別駆動とせず、上型2及び下型3を同一の駆動源で駆動するようにしてもよい。
また、ワークWとしては基板実装された半導体チップのほかに、白色LEDなどの発光素子で、封止樹脂に蛍光体が混入されるものについても適用できる。
また、上述したトランスファ成形装置では、ワークWをクランプすると共に中央部に金型カル及び金型ランナゲートが形成されたクランパ6を備えた上型2を用いる構成例について説明したが本発明はこれに限定されるものではない。例えば、キャビティ駒5の周囲でワークWをクランプするクランパと、金型カル及び金型ランナゲートがポットに対向配置されるセンターブロックとを別体構成とし、それぞれスプリング8を介して吊下げ支持された上型2を用いることもできる。また、図8に示すトランスファ成形装置においてもクランパ6をスプリング8でフローティング支持して図10に示すように金型クランプ圧を制御してもよい。
W ワーク
K キャビティ凹部
1 モールド金型
2 上型
3 下型
4 上型ベースブロック
5 キャビティ駒
6 クランパ
8,19,21 スプリング
9 上ストッパーブロック
10 リリースフィルム
11 下型ベースブロック
12 下型チェイスブロック
13 下型インサートブロック
14 ポット
15 プランジャ
16 下ストッパーブロック
17 封止樹脂
18 可動ピストン
20 吊下げピン
22 可動駒
23 テーパー面
24 サーボモータ
25,27b ねじ軸
26 下型プラテン
27 プレス駆動モータ
27a,30a エンコーダ
28 ガイドポスト
29 上型プラテン
30 トランスファ駆動モータ
31 圧力センサ
32 検出部
33 制御部
34 タイマ

Claims (11)

  1. キャビティ底部を形成するキャビティ駒とこれを囲んで配置されるクランパによってキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型面にリリースフィルムが張設されたモールド金型を用いたトランスファ成形方法であって、
    前記モールド金型に搬入されたワークを前記キャビティ駒が成形品の厚さ寸法より所定厚だけ後退した退避位置まで移動して前記クランパによりクランプする工程と、
    前記クランパがワークをクランプしたままプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持する工程と、
    樹脂充填後、前記キャビティ駒を成形品の厚さ寸法に対応する成形位置までさらに押し出してキャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻す工程と、
    前記プランジャを再度作動させて前記第1保圧より高い第2保圧を維持したまま封止樹脂を加熱硬化させる工程を含むトランスファ成形方法。
  2. 前記余剰樹脂をゲートからポット側へ押し戻す工程において、前記第1保圧より低い中間保圧を保ちながら前記余剰樹脂を押し戻す請求項1記載のトランスファ成形方法。
  3. 封止樹脂を加熱硬化後、クランパがワークをクランプしたままキャビティ駒のみを退避位置へ移動させて成形品を離型させる工程を含む請求項1又は2記載のトランスファ成形方法。
  4. 前記クランパはベースブロックにフローティング支持され、前記キャビティ駒はベースブロックに固定されており、前記クランパがワークをクランプした後、更なる型閉め動作によりキャビティ駒を押し出す請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のトランスファ成形方法。
  5. 前記クランパはベースブロックに固定され、前記キャビティ駒はベースブロックにフローティング支持されており、前記キャビティ駒はウェッジ機構によって退避位置と成形位置との切替えが行なわれる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のトランスファ成形方法。
  6. 前記キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂をプランジャのポット内への後退により吸収する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトランスファ成形方法。
  7. 前記クランパの金型カル形成面に可動ピストンがフローティング支持されており、前記キャビティ駒が退避位置から成形位置へ押し出された際にキャビティ凹部内からゲート側へ押し戻された余剰樹脂を前記可動ピストンの後退により吸収する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトランスファ成形方法。
  8. 前記モールド金型を開閉するプレス駆動源を所定の第1プレス座標まで駆動することによりクランパがワークをクランプし、トランスファ駆動源によりプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持し、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧に低下させたまま、前記プレス駆動源が最終第2プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、再度前記プランジャを作動させて前記樹脂圧力を前記第1保圧より高い所定の第2保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させる請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトランスファ成形方法。
  9. 前記モールド金型を開閉するプレス駆動源を所定の第1プレス座標まで駆動することによりクランパがワークをクランプし、トランスファ駆動源によりプランジャを作動させてキャビティ凹部内へ溶融樹脂を充填して所定の第1保圧を維持し、樹脂充填後の樹脂圧力を第1保圧より低い中間保圧に低下させたまま、前記プレス駆動源が最終第2プレス座標より手前の第3プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し再度前記プランジャを作動させて前記樹脂圧力を前記第1保圧より高い所定の第3保圧に高めて維持したまま封止樹脂を加熱硬化させる請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトランスファ成形方法。
  10. キャビティ底部を形成するキャビティ駒とこれを囲んで配置されるクランパによりキャビティ凹部が形成され、該キャビティ凹部を含む金型面にリリースフィルムが張設されたモールド金型と、
    前記モールド金型を開閉するプレス駆動源と、
    前記プレス駆動源の駆動量からプレス座標を検出するプレス座標検出手段と、
    前記モールド金型に設けられたポットからキャビティ凹部に向けて封止樹脂を圧送りするプランジャを駆動するトランスファ駆動源と、
    前記プランジャに作用する樹脂圧力を検出する樹脂圧検出手段と、
    前記プレス駆動源及びトランスファ駆動源の駆動動作を各々制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段によりプレス駆動源が起動され、クランパによりワークがクランプされる第1プレス座標に到達するまで型閉じが行なわれ、前記プレス座標検出手段によって第1プレス座標が検出され前記プレス駆動源が停止した状態で、前記トランスファ駆動源が起動されてキャビティ凹部へ封止樹脂が圧送りされ、前記制御手段は前記樹脂圧検出手段により検出される樹脂圧が、第1保圧とそれより低い所定の中間保圧が所定時間検出されると、前記プレス駆動源を最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標まで駆動することにより、キャビティ凹部内の余剰樹脂をゲートからポット側へ戻ることを許容し、前記トランスファ駆動源を再起動して前記プランジャを押動することにより検出される樹脂圧が前記第1保圧より高い所定の第2保圧に維持したまま加熱加圧されて樹脂封止されることを特徴とするトランスファ成形装置。
  11. 前記第1プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が起動されるまでの所定時間、樹脂圧が第1保圧を維持される所定時間、第1保圧より低い中間保圧に維持される所定時間、プレス駆動源が再起動され最終第2プレス座標若しくはそれより手前の第3プレス座標が検出されてからトランスファ駆動源が再起動されるまでの所定時間、トランスファ駆動源が再起動され第2保圧が維持される所定時間のうち少なくともいずれかの経過時間を検出するタイマを備え、前記タイマが所定時間を経過したことを報知すると、前記制御手段は前記プレス駆動源若しくはトランスファ駆動源の駆動動作を各々制御する請求項10記載のトランスファ成形装置。
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