JP2009186558A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

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寿明 小口
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Abstract

【課題】小型化が可能でかつ安定した動作でマスクレス露光が可能な露光装置を提供する。
【解決手段】この露光装置は、被露光物Aを載置して移動可能なステージと、光源と、ミラーを繰り返し傾斜させるMEMS光スキャナと、光源からの光をミラーを介して被露光物上に露光する露光光学系と、を備え、光源からの光をMEMS光スキャナで傾斜するミラーにより走査して被露光物上に照射する際に、ステージを移動させて所定の露光位置で停止させ、停止した露光位置で光源からの光による走査光により被露光物の表面上のライン状領域iに露光を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、マスクレス露光が可能な露光装置及び露光方法に関する。
従来、半導体集積回路や液晶デバイス等の製造工程では回路パターン形成のためにフォトリソグラフィ工程が多用されている。フォトリソグラフィは、所定のパターンが形成されたフォトマスクを用い、このフォトマスクを介してフォトレジストの塗布されたシリコンなどの基板上に露光することで、フォトマスクのパターンを基板上に転写してから、現像工程、エッチング工程等を経ることにより基板上にパターンを形成するものである。
上述のようなフォトリソグラフィ工程の代わりに、フォトマスクを用いずに所望のパターンを基板等に直接形成するマスクレス露光(直接露光)装置が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。かかるマスクレス露光によれば、フォトマスクが不要でありコスト的に有利であり、また、高精度露光が可能であるとされている。
特許文献1に記載のマスクレス露光装置は、露光ヘッドの結像光学系で結像される所望の露光パターンと被露光物の表面とを相対的に走査する走査手段を備え、かかる走査手段としてXYステージを用いている。また、光走査手段としては、ポリゴンミラーやガルバノミラーとレンズ光学系を用いた光走査光学系が知られている。また、かかる光走査光学系の代わりに2次元光変調素子を用いることが提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2006−250982号公報 特開2003−15077号公報
上述の光走査手段としてポリゴンミラーやガルバノミラーとレンズ光学系を用いた光走査光学系を用いると、装置の全体構成が大きくなってしまい、装置の小型化の障害となり、また、高価であり、応答性もよくない。また、2次元光変調素子は短寿命化や誤動作発生の問題があるといわれており、誤動作対策に特別な構成やコストが必要となってしまい(特許文献1参照)、好ましくない。
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、小型化が可能で安定した動作でマスクレス露光が可能な露光装置を提供することを目的とする。さらに、マスクレス露光により任意形状のパターンを露光し、任意形状の3次元形状物を得ることのできる露光装置及び露光方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態による露光装置は、被露光物を移動可能なステージと、光源と、ミラーを繰り返し傾斜させるMEMS光スキャナと、前記光源からの光を前記ミラーを介して前記被露光物上に露光する露光光学系と、を備え、前記光源からの光を前記MEMS光スキャナで傾斜するミラーにより走査して前記被露光物上に照射する際に、前記ステージを移動させて所定の露光位置で停止させ、前記停止した露光位置で前記光源からの光による走査光により前記被露光物の表面上のライン状領域に露光を行うものである。
この露光装置によれば、MEMS(メムス)光スキャナによりミラーを繰り返し傾斜させて光源からの光を走査して走査光を得て、被露光物とともにステージを移動させて停止させ、その停止した露光位置で走査光により被露光物の表面上のライン状領域に露光を行うことにより、所望のパターンを被露光物上に直接露光できる。MEMS(メムス)とは、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems)の略で、機械要素部品を極小サイズで作製した小型デバイスである。MEMS光スキャナは、アクチュエータによりミラーを駆動して光を走査するMEMS(メムス)光デバイスであり、小型に構成され信頼性が高く動作が安定している。このように、MEMS光スキャナを光走査に用いることによって、装置を小型化できかつ安定した動作でマスクレス露光が可能な露光装置を実現できる。
上記露光装置において前記ステージの移動及び停止を繰り返すことで前記ライン状領域の位置を変えて前記表面に所定のパターンを露光することで、被露光物の表面上に任意形状の2次元的なパターンを露光することができる。
また、前記ライン状領域に対する前記走査光による露光回数を制御することで前記被露光物の表面から深さ方向に所定のパターンを露光することにより、各ライン状領域に対する露光量を変えて深さ方向に所定のパターンを露光できる。
上述のように、ステージの移動・停止の繰り返しによる2次元的なパターンの露光と、各ライン状領域における深さ方向パターンの露光と、を組み合わせることで、所望の3次元的なパターンを露光できる。なお、例えば、公知のフォトリソグラフ工程等を併用することにより任意形状の3次元形状物を得ることができる。
また、前記露光光学系が対物レンズを含み、前記対物レンズを前記被露光物に対し駆動し自動的に合焦させるオートフォーカス機構を備えることで、露光中に自動的に合焦させることができるので、被露光物の表面に凹凸があっても高精度な露光が可能となる。
また、前記ステージの位置を検出する位置検出部を備え、前記ステージが駆動源としてモータを有し、前記位置検出部の検出信号に基づいて前記モータを駆動し前記ステージの位置を制御することで、フィードバック制御を行い、ステージの位置を高精度に制御できる。
また、本実施の形態による露光方法は、上述の露光装置により被露光物の表面上に露光を行う露光方法であって、前記被露光物を保持した前記ステージを移動させ停止させる移動ステップと、前記走査光により前記被露光物の表面上のライン状領域に所定回数露光を行う第1露光ステップと、前記第1露光ステップの後に前記ステージを移動させ停止させてから前記表面上の次のライン状領域に所定回数露光を行う第2露光ステップと、を含み、前記移動ステップと、前記第1露光ステップと、前記第2露光ステップと、を繰り返して行うものである。
この露光方法によれば、上述の露光装置を用い、移動ステップと第1露光ステップと第2露光ステップとの繰り返し及び各ライン状領域での所定回数の露光により、任意形状の3次元的なパターンを露光することができ、例えば、公知のフォトリソグラフ工程等を併用することで、任意の3次元形状物を得ることができる。
上記露光方法において前記光源の光量を一定とし、前記所定回数を前記ライン状領域毎にそれぞれ変更して露光量を変えることにより、光源の光量を一定にしたまま各ライン状領域における露光回数の変更により露光量を変えることで、深さ方向に任意形状のパターンを露光できる。
本発明の露光装置及び露光方法によれば、小型化が可能でかつ安定した動作でマスクレス露光が可能となるとともに、任意形状のパターンを露光し、任意の3次元形状物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による露光装置の全体の概略的構成を示す図である。図2は図1の露光光学系を説明するための図である。図3は図2の露光光学系のMEMS光スキャナのミラーとレンズとの関係を説明するための模式図である。
図1に示すように、露光装置10は、被露光物Aを載置し保持してXY方向に移動可能なXYステージ11と、半導体レーザからなる光源12と、光源12から光ファイバFIで導かれた光により被露光物Aに対し露光する露光光学系と、露光を行う際に露光光学系の鏡筒31内の対物レンズをXYステージ11上の被露光物Aに対し図の上下方向に駆動し自動的に合焦させるオートフォーカス機構と、XYステージ11上の被露光物Aを観察するための観察光学系と、XYステージ11及び光源12を制御する制御装置13と、を備えている。
露光光学系は、図1〜図3のように、光源12からの光が光ファイバFIを介して導入されてコリメートレンズCで平行化されてミラーMで反射し、レンズL2,ミラー19,レンズL1,ビームスプリッタ29を介して鏡筒31内の対物レンズJでステージ11上の被露光物Aの表面A1に集光されて結像しスポット照射するようになっている。
上述の露光光学系の内のコリメートレンズCからレンズL1までの各光学要素はハウジング20内に配置され収容されている。
オートフォーカス機構は、図1のように、オートフォーカス用レーザ光源22からの光がビームスプリッタ27,28,29を介して鏡筒31内の対物レンズJ(図2)でXYステージ11上の被露光物Aの表面A1に集光され、その反射光が対物レンズJ、ビームスプリッタ29,28,27,チューブレンズ32,ビームスプリッタ26を介してフォトダイオード(PD)からなる受光素子21に入射し、その入射光信号に基づいて公知のピエゾ素子からなるアクチュエータ23で鏡筒31を光軸方向に駆動して鏡筒31内の対物レンズJ(図2)を移動させて合焦させるようになっている。
上述のビームスプリッタ26,27,28,29及びチューブレンズ32はハウジング30内に配置され収容されている。
観察光学系は、照明光を光導入部25から導入してXYステージ11上の被露光物Aに照射してその反射光をCCDカメラ24で撮像して被露光物Aを観察できるようになっている。
図1のように、ハウジング30には、受光素子21,オートフォーカス用レーザ光源22,CCDカメラ24及び光導入部25が取り付けられており、ハウジング30の下端にアクチュエータ23が配置され、さらにアクチュエータ23の下方に鏡筒31が配置されている。
XYステージ11には、図1のステッピングモータ15a,15bとステッピングモータ15a,15bによる各回転運動をX方向及びY方向への直線運動に変換する公知のボールねじ等から構成された直動機構とが内蔵されている。ステッピングモータ15a,15bの各等速回転によりXYステージ11は図1の横方向(X方向)及び図1の紙面垂直方向(Y方向)に等速で移動可能になっている。
制御装置13は、モータドライバ16を介してステッピングモータ15a,15bを制御する。また、露光装置10はXYステージ11のX方向及びY方向の各位置を検出するエンコーダ等から構成された位置検出部14を備えている。
制御装置13は、XYステージ11のX方向及びY方向の各移動量を制御するが、このとき、位置検出部14から入力した位置検出信号に基づいてステッピングモータ15a,15bをフィードバック制御することで、XYステージ11を高精度に制御できる。
また、制御装置13は、ドライバ17を介して光源12をオンオフ制御し、光源12からの光をオンオフするようになっている。なお、光源12に対し公知の電動シャッタを後置し、この電動シャッタを制御装置13が制御することにより、光源12からの光をオンオフするようにしてもよい。
また、制御装置13は、CPU(中央演算処理装置)を備え、CPUにより光源12及びXYステージ11を所定のシーケンスで制御し、所定パターンの露光が可能となっている。
図1〜図3に示すミラーMは、MEMS光スキャナの一部を構成するものであるが、かかるMEMS光スキャナについて図4、図5を参照して説明する。
図4は図1〜図3の露光装置で使用可能なMEMS光スキャナの基本構造及び動作原理を説明するための概略図である。図5は図1〜図3の露光装置で使用可能なMEMS光スキャナの具体例を示す上面図(a)、b-b線方向に切断してみた断面図(b)及び下面図(c)である。
図4に示すMEMS光スキャナは、矩形状のヨークY内に矩形平面状のミラーMを一対のねじり棒T,TでヨークYと連結するように形成し、ミラーMの外周に沿って駆動コイルDを形成し、ヨークYの外側に対向するように一対の永久磁石P1,P2を配置するものであり、電磁駆動アクチュエータによりミラーを駆動する電磁駆動式の共振型である。
MEMS光スキャナは、図4のように、永久磁石P1,P2により磁束密度Bの磁界がねじり棒T,Tに直交する方向に生じ、駆動コイルDに電流iを流すと、ローレンツ力Fによる回転トルクでねじり棒T,Tがその弾性復元力に抗して回動してミラーMが傾く。電流iを交流電流とすることにより、ねじり棒T,Tが回転方向rとその逆方向r’に共振して回動することでミラーMが共振して傾斜を繰り返す。ここで、F∝i・Bであるので、電流量を変化させることで、ミラーMの傾きを変えることができる。ミラーMは回転方向r,r’に傾斜し、ミラーMに入射して反射する光の方向を一方向において変えるので、図4のMEMS光スキャナは1次元可動タイプである。
MEMS光スキャナ1は、具体的には、図5(a)〜(c)のように、基板6の基準面6a側にヨーク4を設け、ヨーク4の内側に永久磁石2,3を対向させて配置し、永久磁石2,3の間にシリコンチップ7を設け、ミラー5をシリコンチップ7で包囲するようにして配置し、図4のように駆動コイルを形成し、この駆動コイルにコネクタ8を介して外部から交流電流を流すことで、図5(b)、(c)のようにミラー5が回転中心軸pを中心にして回転方向r、その逆方向r’に共振して傾斜を繰り返すようになっており、1次元可動タイプの電磁駆動式共振型に構成されている。
図5(a)〜(c)のMEMS光スキャナ1では、基板6の基準面6aの反対面6b側において入射光nがミラーMで反射するとき、その反射光n’の基準面6aに対する反射角度がミラー5の傾斜角に応じて変化する。なお、MEMS光スキャナ1には、図4のねじり棒Tと同様のねじり棒が回転中心軸p上に設けられている。
図5(a)〜(c)のMEMS光スキャナ1は、各部品が微小に構成されており、その全体寸法が、例えば、30mm×22mm×5mm(厚さ)であり、ミラー5の平面寸法が4mm×4mmである。このようなMEMS光スキャナは、例えば、日本信号株式会社から商品名「ECO SCAN:ESS115B」として販売されている。
MEMS光スキャナ1は、図1〜図3のミラーMの位置に配置される。すなわち、MEMS光スキャナ1は、基板6の四隅に取付孔6cを有し、基準面6aを基準にして図1の露光装置10のハウジング20内の所定位置にミラー5がミラーMの機能を発揮するように取付孔6cで取り付けられる。また、MEMS光スキャナ1は、図1のように、制御装置13により制御される。
次に、図1〜図5の露光装置10の露光動作について図6を参照して説明する。図6は図1の露光装置10により被露光物の表面上のライン状領域を露光する様子を示す模式図である。
まず、光源12からの光がコリメートレンズCで平行光mになって図2,図3のようにミラーMに入射する。ミラーMは、図5(a)〜(c)のMEMS光スキャナ1のミラー5に相当し、MEMS光スキャナ1に図4の駆動コイルDのように交流電流を流すことで、図4のねじり棒Tを中心に回動を繰り返し、図2,図3の光軸bに対し傾斜を繰り返す。すなわち、ミラーMは、図2,図3のように光軸bを中心にしてX方向に傾斜角α2で傾く。
ここで、図3のように、X方向に傾斜するミラーMで反射した光m’に関し、ミラーMとレンズL2との間で次式が成立する。
tan(α2)=x2/f2
次に、ミラーMで反射した光m’は、焦点距離f2のレンズL2,ミラー19(図1),焦点距離f1のレンズL1,ビームスプリッタ29(図1)を介して焦点距離f0の対物レンズJにより図1の被露光物Aの表面A1に集光される。
MEMS光スキャナ1によりミラーMは光源12からの平行光mを図3のX方向に走査し、図2の表面A1上における光軸cからのX方向への走査光の走査長さx0は、次式(1)により表すことができる。
x0=f0・(f2/f1)・tan(α2) ・・・(1)
ただし、α2:ミラーMの光軸bに対するX方向への傾斜角(振れ角)
上述のようにして、MEMS光スキャナ1を駆動しミラーMを振動させることで、図1のXYステージ11に載置されて保持された被露光物Aの表面A1に対し、光源12からの光をミラーMでX方向に走査長さx0で走査しながらライン照射し露光を行う。かかる走査光によるX方向へのライン照射により、図6のように、露光物Aの表面A1においてX軸上で長さhのライン状領域iを露光する。なお、ミラーMがα2の振れ角で傾斜を繰り返すとすると、h=x0である。
以上のように、MEMS光スキャナは、電磁駆動アクチュエータによりミラーを共振させ光を走査するMEMS(メムス)光デバイスであり、小型に構成されて信頼性が高く動作が安定しているので、MEMS光スキャナを露光装置10の光走査に用いることによって、装置を小型化できかつ安定した動作でマスクレス露光が可能な露光装置を実現できる。
従来の光走査手段であるポリゴンミラーやガルバノミラーとレンズ光学系を用いた光走査光学系によれば、装置の全体構成が大きく、高価であり、応答性もよくなかったのに対し、本実施の形態のようにMEMS光スキャナを用いることで、安価でかつ小型化が可能となり、応答性のよい露光装置10の光走査が可能となり、さらに従来構成よりも省電力になる。また、従来の別の光走査手段である2次元光変調素子には短寿命化や誤動作発生の問題があったのに対し、MEMS光スキャナを用いることで、信頼性が高く安定した露光が可能となる。
次に、上述の露光装置10による所望の3次元的なパターンの露光について図7を参照して説明する。図7は図1の露光装置10による被露光物への3次元形状パターンの露光を説明するために被露光物の表面上の露光パターンを模式的に示す平面図(a)及び深さ方向の露光パターンを説明するためにbb-bb線方向に切断してみた断面図(b)である。
図1の露光装置10は、XYステージ11を移動させ停止させて所定の露光位置で被露光物Aの表面A1上に図6のようなライン状領域iを露光するが、かかるXYステージ11の移動・停止及び露光を繰り返すことで、例えば図7(a)のようなパターンPA1,PA2を露光できる。
すなわち、図7(a)のように、XYステージ11の移動・停止により所定の露光位置で図6のようなライン照射により第1のライン状領域i11を露光し、次に、X方向に移動させてから第2,第3のライン状領域i12,i13を同様に露光することで、ライン状のパターンPA1を露光できる。
次に、XYステージ11をY方向に移動させてから、同様にして第1〜第5のライン状領域i21〜i25を露光することで、パターンPA1よりも長いライン状のパターンPA2を露光できる。なお、各ライン状領域i11〜i13,i21〜i25は長さh、幅wの略長方形状であるが、h≧wである。
また、例えば、図7(a)のライン状領域i21〜i25の各露光のとき、同じライン状領域を走査光で所定回数だけ露光し、各ライン状領域において露光回数を変えることで表面A1から深さ方向Zにおける露光量を変えている。すなわち、ライン状領域i21について露光回数をN1とし、同様にして、ライン状領域i22〜i25について露光回数をそれぞれN2,N3,N4,N5として露光を行う。ここで、N1<N2<N3<N4<N5である。かかる露光により、例えば、図7(b)のように、各ライン状領域i21〜i25で深さ方向Zにおいて各深さd1,d2,d3,d4,d5まで露光することができる。ここで、d1<d2<d3<d4<d5であり、露光回数により各ライン状領域i21〜i25における露光量を変えることができ、各ライン状領域i21〜i25の深さ方向Zの露光深さを変えることができる。
上述のように、各ライン状領域i21〜i25において露光回数をそれぞれ設定することで任意形状の深さ方向パターンを露光することができる。
なお、露光回数はミラーMの振動回数と対応するので、ミラーMの駆動時間を制御することで露光回数を制御できる。また、例えば、レジストが塗布された被露光物に上述の露光を光源12の光量を一定にして行う場合には、露光回数により表面からレジスト深さ方向への露光深さが決まるので、露光回数と露光深さとの関係を予め実験等により求めておくことで、所望の露光深さに露光できる。
以上のように、被露光物Aに対する図7(a)のようなXYステージ11の移動・停止の繰り返しによる2次元的なパターンの露光と、図7(b)のような各ライン状領域における深さ方向パターンの露光と、を組み合わせることで、光源12の光量を変えずに一定にしたままで所望の3次元パターンを露光できる。
次に、上述の露光装置10による所定パターンの露光工程について図8を参照して説明する。図8は図1の露光装置10により所定パターンを露光するステップを説明するためのフローチャートである。
図1のXYステージ11上に被露光物Aを載せて保持し、ステッピングモータ15a,15bを駆動することでXYステージ11を方向X及び/又は方向Yに移動させる(S01)。XYステージ11を所定の露光位置に達するまで移動させ(S02)、露光位置で停止させる(S03)。ここで、露光対象のライン状領域に対する露光回数をN回に設定し、NN→1とする。
次に、MEMS光スキャナ1によりミラーMを振動させてその走査光により図6のようにライン状領域iを露光する(S04)。
上述のライン状領域iに対しN回露光をしたか否かを判断し(S05)、まだN回に達していないときは、NN→1+NNとして、ライン状領域iへの露光(ステップS03)を行う。そして、総露光回数(NN)がN回に達すると(S05)、露光を停止する(S06)。
被露光物Aに対する露光が終了せず、次の露光を行う場合には(S07)、ステップS01に戻り、XYステージ11を移動させて次の露光位置で停止させて、以下同様にして露光を行う。この場合、露光対象のライン状領域毎に露光回数Nを設定することで深さ方向パターンを変えることができる。
上述のようにして、露光装置10を用いてステップS01〜S07を繰り返すことで所望の3次元パターンを露光できる。
また、図8のステップS01〜S07による露光工程によれば、従来のグレースケール露光と類似の露光を実行できる。すなわち、従来のグレースケール露光によれば、例えば、濃淡パターンを有するグレースケールマスクを通して光を照射し、濃淡パターンに対応した深さパターンを露光するが、本実施の形態によれば、グレースケールマスクを用いずに任意の深さパターンを露光することができる。
また、上記露光の際に、図1のオートフォーカス機構を作動させると、レーザ光源22から光が対物レンズJ(図2)を介して被露光物Aの表面A1に集光され、その反射光が受光素子21に入射し、その入射光信号に基づいてアクチュエータ23で鏡筒31内の対物レンズJを光軸方向に駆動して自動的に合焦させる。オートフォーカス機構は、露光の間に継続して作動させることで、被露光物Aの表面A1に凹凸があっても高精度に露光を行うことができる。また、必要に応じて、CCDカメラ24で被露光物Aの表面A1を観察する。
次に、上述の3次元パターン露光により3次元形状物を得る方法について図9を参照して説明する。図9は、本実施の形態の露光工程を含む3次元形状物を得る工程を説明するための図(a)〜(f)である。
まず、図9(a)のように石英基板60を用意し、図9(b)のように石英基板60の表面にネガレジスト61を塗布する。
次に、図9(c)のように、石英基板60のネガレジスト61に対し図8のステップS01〜S07を繰り返すことで所望のレンズ形状の3次元パターンを露光する。
次に、図9(d)のように、石英基板60のネガレジスト61を現像することで、石英基板60上にネガレジスト61からなる凸状のレンズ形状部分61aを形成する。
次に、図9(e)のように、レンズ形状部分61aを有する石英基板60に対し、(CF4+O2)ガスにより反応性イオンエッチングを行うことで、ネガレジスト61のレンズ形状部分61aを含めて除去し、図9(f)のように石英基板60上にレンズ形状部62を形成する。
以上のようにして、図8のステップS01〜S07を用いて所望のレンズ形状の3次元パターンを露光し、公知のフォトリソグラフ工程を用いることで、所望のレンズ形状を有するレンズ形状部62を形成できる。
なお、図9では単レンズ形状を有する3次元形状物を得たが、かかるレンズ形状に限定されず、他の形状を有する3次元形状物を形成することができ、例えば、マイクロレンズアレイ等を形成できる。
また、本実施の形態において、露光可能なパターンに関し、露光対象のライン状領域の露光位置と露光回数とを制御することで、光源12からの光による走査光により任意のパターンを被露光物Aの表面A1上に露光できる。例えば、制御装置13は、装置内部または外部のハードディスク記憶装置等の記憶装置から、所望のパターンで露光するプログラムをCPUに読み取らせ、そのプログラムに従って露光装置10の光源12及びXYステージ11を制御することで、露光装置10は所望のパターンによる自動露光が可能である。
以上のように本発明を実施するための最良の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、被露光物Aの表面A1上における走査光のX方向の走査長さx0は、ミラーMのMEMS光スキャナ1への駆動電流を変えることによりミラー傾斜角を変えることができ、所定範囲内で調整可能である。
また、MEMS光スキャナは交流電流により変位する共振タイプから構成したが、直流電流で変位するMEMS光スキャナであってもよい。
本実施の形態による露光装置の全体の概略的構成を示す図である。 図1の露光光学系を説明するための図である。 図2の露光光学系のMEMS光スキャナのミラーとレンズとの関係を説明するための模式図である。 図1〜図3の露光装置で使用可能なMEMS光スキャナの基本構造及び動作原理を説明するための概略図である。 図1〜図3の露光装置で使用可能なMEMS光スキャナの具体例を示す上面図(a)、b-b線方向に切断してみた断面図(b)及び下面図(c)である。 図1の露光装置10により被露光物の表面上のライン状領域を露光する様子を示す模式図である。 図1の露光装置10による被露光物への3次元形状パターンの露光を説明するために被露光物の表面上の露光パターンを模式的に示す平面図(a)及び深さ方向の露光パターンを説明するためにbb-bb線方向に切断してみた断面図(b)である。 図1の露光装置10により所定パターンを露光するステップを説明するためのフローチャートである。 本実施の形態の露光工程を含む3次元形状物を得る工程を説明するための図(a)〜(f)である。
符号の説明
1 MEMS光スキャナ
5 ミラー
10 露光装置
11 XYステージ
12 光源
13 制御装置
14 位置検出部
15a,15b ステッピングモータ
21 受光素子
22 オートフォーカス用レーザ光源
23 アクチュエータ
24 CCDカメラ
25 光導入部
26〜29 ビームスプリッタ
20,30 ハウジング
31 鏡筒
32 チューブレンズ
A 被露光物
A1 表面
B 磁束密度
C コリメートレンズ
D 駆動コイル
F ローレンツ力
FI 光ファイバ
J 対物レンズ
L1,L2 レンズ
M ミラー
P1,P2 永久磁石
PA1,PA2 ライン状のパターン
T ねじり棒
Y ヨーク
b 光軸
c 光軸
i 電流
m 平行光
m’ 反射光
p 回転中心軸
r 回転方向
r’回転方向rの逆方向
i ライン状領域
i11〜i13,i21〜i25 ライン状領域
d1〜d5 露光深さ

Claims (7)

  1. 被露光物を移動可能なステージと、光源と、ミラーを繰り返し傾斜させるMEMS光スキャナと、前記光源からの光を前記ミラーを介して前記被露光物上に露光する露光光学系と、を備え、
    前記光源からの光を前記MEMS光スキャナで傾斜するミラーにより走査して前記被露光物上に照射する際に、前記ステージを移動させて所定の露光位置で停止させ、前記停止した露光位置で前記光源からの光による走査光により前記被露光物の表面上のライン状領域に露光を行う露光装置。
  2. 前記ステージの移動及び停止を繰り返すことで前記ライン状領域の位置を変えて前記表面に所定のパターンを露光する請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記ライン状領域に対する前記走査光による露光回数を制御することで前記被露光物の表面から深さ方向に所定のパターンを露光する請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記露光光学系が対物レンズを含み、
    前記対物レンズを前記被露光物に対し駆動し自動的に合焦させるオートフォーカス機構を備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記ステージの位置を検出する位置検出部を備え、
    前記ステージが駆動源としてモータを有し、
    前記位置検出部の検出信号に基づいて前記モータを駆動し前記ステージの位置を制御する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の露光装置により被露光物の表面上に露光を行う露光方法であって、
    前記被露光物を保持した前記ステージを移動させ停止させる移動ステップと、
    前記走査光により前記被露光物の表面上のライン状領域に所定回数露光を行う第1露光ステップと、
    前記第1露光ステップの後に前記ステージを移動させ停止させてから前記表面上の次のライン状領域に所定回数露光を行う第2露光ステップと、を含み、
    前記移動ステップと、前記第1露光ステップと、前記第2露光ステップと、を繰り返して行う露光方法。
  7. 前記光源の光量を一定とし、前記所定回数を前記ライン状領域毎にそれぞれ変更して露光量を変える請求項6に記載の露光方法。
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