JP2009183847A - 濾過装置 - Google Patents

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千尋 井
Akiyoshi Hasegawa
明寿 長谷川
Teru Saito
照 斎藤
Kumiko Sazaki
久美子 佐▲ざき▼
Tomoyuki Yoneda
知行 米田
Shinsuke Kawabe
真介 河邉
Toru Morita
徹 森田
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Abstract

【課題】X方向およびY方向に密に配置した中空糸同士の接触を防止する濾過装置を提供する。
【解決手段】U字形状に二つ折りした中空糸を並列した方向をX方向とし、該X方向と直交方向をY方向とし、前記X方向に並列した中空糸群を直交するY方向に間隔をあけて配置して処理槽内の懸濁成分を含む被処理液中に浸漬し、前記各中空糸の両側部上端の開口端部は固定部材に固定して集水ヘッダーに連通させる一方、前記折り返した中空糸群の下方に前記気体噴射手段を配置している濾過装置において、前記X方向に延在する矩形状または円形の折り返しロッドを備え、該折り返しロッドの外面に沿って前記中空糸を折り返してU字状に屈曲させ、前記折り返しロッドで屈曲された中空糸の上部側で、前記Y方向の間隔を保持する第一間隔保持手段と、前記X方向に隣接する中空糸の折り返した両側部間に隙間をあける第二間隔保持手段とのいずれか一方の手段または両方の手段を、前記折り返しロッドと一体または該折り返しロッドと別体で備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、多数の並列した中空糸を懸濁成分を含む被処理液中に浸漬して、該被処理液の固液分離を行って処理液を透過させる浸漬型吸引または外圧式の濾過装置に関するものである。
この種の複数本の中空糸を用いた膜分離式水浄化装置用の膜モジュールとして、本出願人は特開2007−203254号公報(特許文献1)を提供している。
該膜モジュールは図16(A)に示すように、多数本の中空糸1をU形状に屈曲して並列させ、両側の両端を濾過後の清浄水を集中ヘッダとなる固定部2に固定して濾過槽3内に吊り下げている。また、中空糸1の屈曲側下端の保持部材として散気管4を挿通し、該散気管4よりエアーを中空糸1の隙間に向けて噴射し、バブリングを発生させることにより、中空糸1の表面の汚れや中空糸1の目詰まりを低減している。
さらに、この種の濾過装置では、特許文献1にも開示した図16(B)にも示すように、多数本の中空糸1を並列した列をX方向とすると、該X方向の列をY方向に平行に多数組配置して、1つの濾過槽内に中空糸1をX−Y方向に多数配置して濾過処理能力を高めている。
特開2007−203254号公報
特許文献1の膜モジュールでは、1本の中空糸1をU字状に屈曲して使用することにより、各中空糸1の両側の両端を1つの集水ヘッダーに取り付けることができ、各中空糸1の両端を固定する必要は無いため、構造が簡単になる等の利点がある。
しかしながら、各中空糸1は上端を固定しているだけで、下端は散気管4を内周に配置して支持材とし、中空糸1の下端屈曲部を散気管4の外周に巻き付けているだけであり、上下両端を固定していないため、各中空糸を上下方向に直線状に保持する機能はない。
よって、散気管の上面には、使用経過に応じて、次第に懸濁成分が堆積していき、懸濁成分が堆積すると二つ折りした中空糸の両側部が互いに離反する方向に拡がり、隙間をあけて配置した隣接の中空糸の側部との隙間が狭くなり、ついには、互いに接触する場合もある。このように隣接する中空糸間の隙間が微小または無くなると、中空糸に水が入りにくくなり、濾過性能が低下する。
また、可撓性を有する中空糸1は被処理液の流れや下方からのバブリングにより、処理液中で揺れや撓みが発生して、下端屈曲部から両側に開きやすい。
中空糸1は、前記のようにX方向に密に並列していると共に、Y方向にも配列しており、かつ、濾過槽内での中空糸の配置密度を高めるために、Y方向の隙間も小さくなっている。よって、下端が固定されていない中空糸1が撓んだり、揺れたりすることで、図17(A)に示すように、下端屈曲部から両側部が開いて、Y方向に隣接する中空糸1Aと1Bとが当接して隙間C1が無くなりやすくなる。この隙間C1がなくなると、被処理液や散気管からのバブリングエアがY方向に隣接する中空糸1の間を流通できなくなり、濾過性能が低下する。
また、X方向に密に並列した中空糸1同士も、図17(B)に示すように、揺れや撓みで当接して隙間C2が無くなる場合があり、この場合も被処理液や散気管からのバブリングエアがX方向に隣接する中空糸1の間を流通できなくなり、濾過性能が低下する。
本発明は前記問題を解消せんとするもので、可撓性を有する中空糸の下端を屈曲させてU形状に二つ折りし、その両側の上端を集水ヘッダーで固定した濾過装置において、下端屈曲部から両側部が開き、前記Y方向に隣接する中空糸と接触して隙間がなくなったり、密に並列する前記X方向で隣接する中空糸と接触して隙間が無くなることを防止、低減することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、U字形状に二つ折りした中空糸を並列した方向をX方向とし、該X方向と直交方向をY方向とし、前記X方向に並列した中空糸群を直交するY方向に間隔をあけて配置して処理槽内の懸濁成分を含む被処理液中に浸漬し、前記各中空糸の両側部上端の開口端部は固定部材に固定して集水ヘッダーに連通させる一方、前記折り返した中空糸群の下方に前記気体噴射手段を配置している濾過装置において、
前記X方向に延在する矩形状または円形の折り返しロッドを備え、該折り返しロッドの外面に沿って前記中空糸を折り返してU字状に屈曲させ、
前記折り返しロッドで屈曲された中空糸の上部側で、前記Y方向の間隔を保持する第一間隔保持手段と、前記X方向に隣接する中空糸の折り返した両側部間に隙間をあける第二間隔保持手段とのいずれか一方の手段または両方の手段を、前記折り返しロッドと一体または該折り返しロッドと別体で備えていることを特徴とする濾過装置を提供している。
本願明細書において、折り返しロッドの軸線方向を「X方向」、X方向の直交方向で折り返しロッドの並列方向を「Y方向」と定義しており、前記折り返しロッドにX方向に並列する中空糸は0mm〜5mmで並列し、前記Y方向に配列する中空糸間は、隣接する中空糸の側部間に0.5mm〜5mm程度の隙間をあけている。
前記のように、Y方向の間隔を保持する第一間隔保持手段を設けると、Y方向に隣接する中空糸の開きを強制的に防止し、Y方向における中空糸間に被処理液およびバブリングエアーの通路となる空隙を確保することができる。
また、X方向に隣接する中空糸の折り返し部の間に隙間をあける第二間隔保持手段を設けると、前記折り返しロッドに巻き付けて並設したX方向に隣接する中空糸同士が、撓みや揺れで接触することを防止し、X方向における中空糸間に被処理液およびバブリングエアーの通路となる空隙を確保することができる。
このように、Y方向およびX方向に隣接する中空糸同士が接触して、被処理液およびバブリングエアーの通路を塞ぐことを防止または低減できるため、長期運転でも濾過性能の低下を抑えることができる。
また、特許文献1では散気管を二つ折りした中空糸の保持材としているが、本発明では、折り返しロッドを設け、該折り返しロッドを二つ折りした中空糸を並列した状態で、各両側部に挟まれた中央空間に貫通させて配置している。
該構成とすると、折り返しロッドの下方に配置する散気管等の気体噴射手段により、中空糸の下端の屈曲部にも散気することができる。
前記Y方向の間隔を保持する第一間隔保持手段は、前記折り返しロッドとは別体の線材または細長い板材からなり、該折り返しロッドの上部側に配置して、前記中空糸群のU字形状の両側部を外側から挟み込む構成としている。
即ち、折り返しロッドに巻き付けてU形状に二つ折りした中空糸は、下端屈曲部を支点として両側部が離反する方向に拡がりやすいため、折り返しロッドの上部側に前記線材や板材からなる第一間隔保持手段を設けると、中空糸の両側の拡がりを効果的に防止でき、隣接する中空糸との間に空隙を確保することができる。
前記第一間隔保持手段は、例えば、前記X方向の中空糸群の両側外面に沿って延在するX方向部を前記Y方向の間隔をあけて一端側の連結部から突設している針金からなり、他端側を紐またはワイヤーで連結して開口を閉じている。
第一間隔保持手段は、前記形状に限らず、X方向部とY方向部と連続して設けている蛇行形状としてもよいし、一端側に連結部を設け、該連結部からX方向に並列する中空糸の両側に沿った一対の棒を、複数組突出させてもよい。
前記X方向に隣接する中空糸間に隙間をあける第二間隔保持手段は、前記折り返しロッドの上側部において隣接する中空糸を互い違いに角度を変えて上向き傾斜させるものとしている。なお、折り返しロッドの外周に巻き付ける中空糸の間隔は0mm〜5mm程度とし、折り返しロッドへの巻き付け部分で隣接する中空糸間を0mmとして接触させても、両側部では、X方向に隣接する中空糸の両側部との間に前記第二間隔保持手段で隙間を確保している。該第二間隔保持手段は、折り返しロッドに巻き付けて屈曲する下端から上方に延在する両側部の延在方向を同一方向とせずに、右傾斜方向と左傾斜方向とに相違させることにより、中空糸がX方向に撓んだり、揺れたりしても、隣接する中空糸とは接触を防止または低減することができる。
前記第二間隔保持手段として、例えば、前記折り返しロッドの上部側でX方向に隣接する中空糸に交互に貫通させる右傾斜保持棒と左傾斜保持棒とを設け、前記右傾斜保持棒は前記折り返しロッドの右側面より右側外方に位置させ、左傾斜保持棒は折り返しロッドの左側面より左側外方に位置させている。
前記右傾斜保持棒を中空糸の両側部間に貫通させた中空糸を右傾斜させて上方へ延在させ、左傾斜保持棒を中空部の両側部間に貫通させた中空糸を左傾斜させ上方へ延在させ、
X方向に並列する中空糸を交互に傾斜方向を変えて、隣接する中空糸の両側部の間隔を保持している。
該構成とすると、X方向の各列に、2本の左右傾斜保持棒を貫通させるだけの簡単な構成で、X方向に隣接する中空糸同士の接触を防止することができる。前記第1、第2棒は樹脂製の棒でも良いし、針金でもよい。
または、前記第二間隔保持手段として、前記折り返しロッドの形状を、X方向に沿って前記中空糸1本の太さに対応した幅の右傾斜部と左傾斜部とを交互に設けたジグザク形状とし、X方向に並列する中空糸を交互に傾斜方向を変えて、隣接する中空糸の両側部の間隔を保持している。
該ジグザク形状とした折り返しロッドは、折り返しロッドとは別体とし、角柱形状の折り返しロッドの上面に固着してもよい。
また、該ジクザグ形状の折り返しロッドと前記左右傾斜保持棒とを組み合わせることが好ましいが、それぞれ単独で設けてもよい。
さらに、前記第二間隔保持手段とし、折り返しロッドで支持する中空糸の下端屈曲部を、該折り返しロッドの外周面に傾斜方向に固着して、隣接する中空糸の傾斜方向を交互に右傾斜方向、左傾斜方向に位置決めしてもよい。
さらにまた、中空糸の両側部の上端を固定部材に対して、傾斜させて固定し、隣接する中空糸の傾斜方向を交互に右傾斜方向、左傾斜方向に位置決めしてもよい。
前記X方向に並設する中空糸の下端を巻き付ける折り返しロッドは、Y方向で隣接する折り返しロッドの上下高さを相違させてもよい。
該構成とすると、前記ロッドの上部に懸濁成分が堆積して両側の中空糸が拡がっても、隣接位置の中空糸の拡がり位置が相違するため、隣接する中空糸間に隙間が無くなったり、接触することを防止することができる。
前記X方向に並列に設ける中空糸群は、2本〜8本、好ましくは3本〜6本の中空糸を一群として隙間なく並設すると共に、該群の間に所要の隙間を設けていることが好ましい。
即ち、濾過性能を高めるには中空糸は密に配置することが好ましいが、前記噴射する気体の通路を確保して各中空糸を確実に揺らし、各中空糸の表面に液体の流れを作ることで中空糸の膜面に付着する懸濁成分を剥離除去することができる空間を確保する必要がある。よって、2本〜8本程度の中空糸を1つのブロックとして比較的小さい隙間をあけて並列し、各ブロック間では大きな気体通路を確保できるように2.0〜10mmの隙間をあけることが好ましい。
前記折り返しロッドの下面に、前記群と対応する間隔であけて、横ずれ防止リブを下向きに突設していることが好ましい。
または、前記折り返しロッドの下方に、中空糸の太さ分だけ隙間をあけて、前記群と対応する間隔であけて横ずれ防止リブを上向きに突設したズレ防止板を備えた構成としてもよい。
前記気体噴射手段は、折り返しロッドの下方に配置され、気体を中空糸の上端に向けて噴射しており、本発明ではY方向およびX方向に並列する中空糸の間に強制的に空隙を確保しているため、該空隙を通して確実に各中空糸の膜面に沿って流して、バブリングを発生させることができる。そのため、効率良く中空糸表面の懸濁成分を剥離除去することができ、気体噴射に要するコストを抑えることができる。前記気体噴射手段は、折り返しロッドより100mm〜500mm程度の下方に設けておくことが好ましい。
前記清浄用として導入する気体としては空気を用い、該空気の圧力は10〜70kPaの範囲、より好ましくは20〜50kPaの加圧空気が好適に用いられる。加圧空気はブロアを用いて供給してもよいし、コンプレッサーでもよいが、コンプレッサーは空気圧力が強くなり過ぎると共に、コスト的にもブロアの方が有利であるため、ブロアが好適に用いられる。
本発明で用いる中空糸は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)多孔質材料を含むフッ素系樹脂からなることが好ましい。PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の多孔質材料を含むフッ素系樹脂で形成されていてもよい。特に延伸PTFEから構成することが好ましく、延伸PTFEとすることにより、酸、アルカリ、酸化・還元剤、溶剤に対して安定で、かつ、素材の有する優れた非粘着性のため懸濁成分を付着しにくくすることができるだけでなく、柔軟性にも優れているため二つ折り形状とするような加工にも適している。
特に、中空糸の抗張力を30N以上とし、強い抗張力を付与しておくことにより、バブリングによる加圧空気の流れやそれに伴う被処理液の流れによる激しい振動にも十分に耐え、中空糸に撓みや損傷を発生させない。これを実現する意味でもPTFE膜が望ましい。
なお、中空糸の素材は前記に限定されず、ポリスルフォン系樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、多孔質アルミナ、多孔質窒化ケイ素等のセラミック等の各種の材料からなるものが使用できる。また、これらの樹脂の共重合体や一部に置換基を導入したものであってもよく、二種以上の樹脂を混合した樹脂であってもよい。さらに、他の高分子固定、置換基導入、金属めっきなどの各種複合化されたものであってもよい。
中空糸は、その内径0.3〜12mm、外径0.8〜14mm、超微細孔径10nm〜1000nm、膜厚0.2〜1mm、気孔率50〜90%、膜間差圧0.1〜1.0MPaの耐圧性を備えたものとすることが好ましい。
前記した中空糸を用いると多様な懸濁成分を含む被処理液の濾過に適用することができる。
上述したように、X方向に配置する折り返しロッドの外周に巻き付けて、U字状に二つ折りした中空糸を密にX方向に並列すると共に、該列をY方向にも平行に配置し、これらX−Y方向に密に配列した中空糸群の上端を固定している本発明の濾過装置において、
Y方向の中空糸間の間隔を保持する第一間隔保持手段、X方向の中空糸間の間隔を保持する第二間隔保持手段を設けていることにより、各中空糸の下端の屈曲部から両側部が拡がることを抑制し、隣接する中空糸との接触を低減または防止することができる。
よって、該接触により被処理液の通路が塞がれることを低減でき、かつ、下方からの噴射されるバブリングエアの通路が塞がれることはなく、中空糸の表面の汚れや中空糸の目詰まり発生を低減できる。その結果、濾過装置の長期運転が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6に、本発明を濾過装置の第一実施形態を示す。
濾過装置の全体は、図1に示すように、複数本の中空糸膜モジュール10(10A、10B,10C)を被処理液Qが入った浸漬槽3内に吊り下げ、浸漬して用いている。本実施形態では、下水処理水からなる活性汚泥槽内に浸漬し、膜分離活性汚泥法により濾過処理を行なうものとしている。なお、図1では3個の中空糸膜モジュールを簡略的に示しているが、中空糸膜モジュールの個数は3個に限定されず、複数個であればよい。
前記3つの中空糸膜モジュール10を、所要間隔をあけて集水管6に並列に連結している。
各中空糸膜モジュール10の基本的な構成は、図2、図3に概略的に示すように、複数本(本実施形態では945本)の中空糸11をそれぞれ二つ折りしU字状とし、下端屈曲部11aの内周にX方向に設置する折り返しロッド12を通して、下端屈曲部11aを支持している。この折り返しロッド12で支持する並列する中空糸11はX方向に間隔L1を空けてすだれ状に整列配置している。このX方向の列を、Y方向に間隔をあけて並列に配置し、X−Y方向に多数本の中空糸11を配列して1つのモジュールとしている。
前記X方向に延在させて、Y方向に間隔L2をあけて同一ピッチで配置する折り返しロッド12の両端は、矩形枠状フレームからなる保持枠14に固定している。
また、各中空糸11の両側部11b、11cの上端は、樹脂製の固定部材9にモールド固定して、固定部材9で保持した状態で、前記各中空糸11の上端の両端開口は集水ヘッダー16の内部に連通させ、該集水ヘッダー16を集水管6の接続管16aに連通している。
前記折り返しロッド12を固定する保持枠14の対向する両側面に設けた開口14aを通して、気体噴射手段となる散気管17を貫通させ、該散気管17の上面に設けた噴射口17aよりエアーを上向きに噴射している。即ち、保持枠14は中空糸11側に向けて集中的にエアーを噴射させるためのスカート部として機能させている。散気管17は空気導入用ヘッダー18と連続させ、空気導入管を介してブロア19と接続し、20〜50kPaの加圧空気を導入している。
なお、保持枠14には水の透過面積を増やし、流速を大きくするために、後述する図7に示すような切欠き部14bを設けてもよい。
本実施形態の各中空糸膜モジュール10では、前記Y方向に並列する中空糸11間の間隔L2を保持する第一間隔保持手段を備えている。
該第一間隔保持手段は、図4および図5に示すように、折り返しロッド12で保持してX方向に整列している中空糸11の両側部11b、11cの外面に添わせる第1棒部20aと第2棒部20bと、該第1、2棒部20a、20bの一端を連結する連結部20cを有し、平面視でU形状とした針金で形成した固定材20からなる。該固定材20を各X方向の列毎(図4では5列毎)に、折り返しロッド12より上方位置に取り付けている。
前記固定材20の第1、第2棒部20a、20bにより、中空糸11の両側部11b、11cを押さえることにより、両側部11b、11cが開いて、Y方向に隣接する中空糸11の側部11b、11cと接触しないようにしている。
前記各固定材20はX方向列の一端に位置する中空糸11−1側からの中空糸11の両側部11b、11cを挟み込むようにして取り付け、連結部20cが一端に位置する中空糸11−1と当接位置にくると、第1、第2棒部20a、20bの先端の開口がX方向列の他端に位置する中空糸11−2に達する形状としている。この第1、第2棒部20a、20bの先端開口は、図4(A)に示すように、Y方向に隣接する固定材20の第1、第2棒部20a、20bの先端同士をワイヤーからなる連結材21で連結し、Y方向両端の連結材21を前記保持枠14に固定している。
さらに、前記X方向に延在する固定材20の長さ方向の中央位置では、図4(C)(D)に示すように、固定材20の延在方向と直交方向(Y方向)に延在する中間固定材22をY方向に並列配置する固定材20に架け渡し、折り返しロッド12からの固定材20の位置を保持している。なお、本実施形態では中間固定材22は固定材20の長さ方向の中央位置に設けているが、中央位置でなくてもよく、複数個設けてもよい。
該中間固定材22は、上棒部22aと下棒部22bの一端を連結部22cで連結した針金または樹脂板からなり、前記固定材20を90度回転させた形状としている。下棒部22bはY方向に並列した折り返しロッド12の下端に架け渡すように位置する一方、上棒部22aは固定材20の第1、第2棒部20a、20bの上面側に位置させ、連結部22cはY方向の一端側の折り返しロッド12−1側に位置させている。Y方向の他端側の折り返しロッド12−2より突出する上下棒部22aと22bはワイヤーからなる連結材23で連結し、中間固定材22の上下棒部22aと22bとが開かないようにしている。
前記した固定材20と中間固定材22とをY方向の隙間L2を保持する第一間隔保持材として設けていることにより、図5に示すように、中空糸11は、折り返しロッド12で支持された下端屈曲部11aから両側部11b、11cが左右両側に広がるのを規制できる。よって、Y方向に隣接する中空糸11同士の接触が防止でき、該接触による被処理液およびバブリングエアの流路が塞がれることを防止できる。
本実施形態で用いる中空糸11はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の多孔質材料から形成している。該PTFEからなる多孔質材料は柔軟性を有し、かつ強度も優れているので、折り返しロッド12で二つ折りにしても損傷されることはない。
該中空糸10は、詳細には、内径が0.3〜12mm、外径が0.8〜14mm、膜厚が0.2〜1.0mm、有効長さが約200〜3000mm、超微細孔径が10nm〜1000nm、気孔率が50〜80%、抗張力が30N以上、膜間差圧0.1〜1.0MPaの耐圧性を備えるものを使用している。
前記Y方向の隙間L2を保持する第一間隔保持手段は前記固定材20と中間固定材22とに限定されず、例えば、図6(A)(B)(C)に示す構成としてもよい。
図6(A)では、固定材20は、前記第1、2棒部に相当する直線状の一対の長尺な樹脂板からなる第1棒部20Aと第2棒部20Bとで形成している。これら一対の第1、第2棒部20A、20Bの両端に係止環20dを設け、保持枠14の内面に突設したフック26に夫々係止している。
図6(B)では、固定材20を各X列毎に設けるのではなく、1つのX列に沿って配置した後にY方向に隣接するX列に添わせるように蛇行形状に形成している。該固定材20は第1実施形態と同様に針金を折り曲げて形成している。
図6(C)では、固定材20は櫛形状とした樹脂成形品とし、Y方向に延在する連結部20hから一対の第1、第2棒部20aと20bを突設すると共に、該第1、第2棒部20aと20bからなる組をY方向に配置する折り返しロッドの個数と間隔に対応させて突設している。
いずれの形状としても、第1、第2棒部は中空糸11の両側部11bと11cの外面に位置させている。
図7に、第2実施形態を示す。
第2実施形態では、折り返しロッド12の設置高さを、Y方向で交互に変えている。
即ち、1列目、3列目〜の奇数列目の折り返しロッド12−Lの設置高さは低くし、2列目、4列目〜の偶数列目の折り返しロッド12−Hの設置高さは高くしている。
この高低差は、下方の折り返しロッド12−Lの上面に堆積する付着物Mにより、中空糸11の両側部11bと11cとが開く位置よりも、上方の折り返しロッド12−Hの位置を高くしている。
前記のように、Y方向に平行配置する折り返しロッド12の配置高さに高低差を設けることで、下端屈曲部11aが下方に位置する中空糸11の両側部11b、11cがY方向に隣接する中空糸11の両側部11b、11cと接触するのを防止できる。
上方に配置する折り返しロッド12−Hで支持した中空糸11の両側部11b、11cの開きを防止するために、第1実施形態と同様に、該折り返しロッド12−Hより上方に第1、第2棒部20a、20bを備えた固定材20を配置している。
これにより、折り返しロッド12−Hで支持した中空糸11の両側部11b、11cが、Y方向に隣接する折り返しロッド12−Lで支持された中空糸11の両側部11b、11cと接触するのを防止することができる。
図8および図9に第3実施形態を示す。
第3実施形態の濾過装置では、折り返しロッド30で下端屈曲部11aを支持してX方向に並列する中空糸11の両側部11b、11cが互いに接触しない間隔を保持する第二間隔保持手段を備えている。
第1、第2実施形態では折り返しロッドを丸棒状としていたが、第3実施形態では、図8に示す形状を変えていると共に、該折り返しロッド12の下方に配置するズレ防止板40を配置している。
他の構成は第1実施形態と同様であり、Y方向の間隔L2を保持する第一間隔保持手段を備えたものとしているが、該第一間隔保持手段を図6等に示す別の構成としたものでもよい。
折り返しロッド30は、断面略矩形状とした樹脂棒からなり、図8(A)(B)に示すように、X方向に沿った長さ方向に沿った右側面30aと左側面30bとに、各側面30a、30bの下端より上端に向けて傾斜する右傾斜部30cと左傾斜部30dとを長さ方向に交互に設けている。
前記右傾斜部30cでは右側面30aが突出し、左側面30bが窪む一方、前記左傾斜部30dでは右側面30aが窪み、左側面30bが突出する。即ち、右側面30a、左側面30bには長さ方向に沿って交互に凹凸のあるジグザク形状としている。
前記交互に設ける右傾斜部30cと左傾斜部30dの幅Wは同一とし、該幅Wは1本の中空糸11の太さに対応させている。
折り返しロッド30に長さ方向に沿って交互に右傾斜部30cと左傾斜部30dとを設けることにより、中空糸11は、折り返しロッド30の下端面30fの外周に沿った下端屈曲部11aより上方へと延在する両側部11b、11cは、右傾斜部30aの位置では、図8(C)に示すように、右傾斜して上方へと延在する。該右傾斜する中空糸11−Rに隣接する中空糸11−Lは左傾斜部30dに位置し、左傾斜して上方へと延在する。
このように、X方向に隣接する中空糸11−Rの両側部11b、11cは中空糸11−Lの両側部11b、11cとX方向に直線状に整列させずに逆方向に延在させ、隣接する中空糸11−Rの右側部11bと中空糸11−Lの左側部11cとの間に角度θを空けている。このように角度θを空けることにより、X方向に隣接する中空糸11の両側部11b、11cの間に互いに接触しない間隔を保持している。
前記構成とすると、中空糸11がX方向に撓んだり、散気管からのバブリングエアにより揺れても隣接する中空糸11の側面11b、11cとの接触を防止することができる。
さらに、折り返しロッド30の長さ方向に交互に設ける右傾斜部30cと左傾斜部30dとは3〜6個を連続させた後に、同一幅Wの非傾斜部30gを設けている。該非傾斜部30gの左右両側面は下端面30fの左右両端から直角方向に突出させている。
本実施形態では左右傾斜部30cと30dが連続する個数は4個とし、各2個の右傾斜部30cと左傾斜部30dとを連続して設けた後に非傾斜部30gを設けている。
即ち、4本を一群とした中空糸11を密にX方向に配列した後に、中空糸11の1本分の隙間を非傾斜部30gであけて、折り返しロッド30に中空糸11を整列状態で支持している。
この非傾斜部30gの位置でX方向に空隙を設けて、該空隙部分をバブリングエアの通路としている。
また、前記のように、折り返しロッド30の下部に、該折り返しロッド30の下方に配置するズレ防止板40を配置している。該ズレ防止板40は、折り返しロッド30の下端面30fに沿った帯状の平板40aの上面にリブ40bを突出した樹脂成形品からなる。
該ズレ防止板40の平板40aは、図9に示すように、折り返しロッド30の下端面30fから略1本分の中空糸11の厚みに相当する空隙をあけて配置し、折り返しロッド30の下端面30fとズレ防止板40の平板40aとの間に中空糸11の下端屈曲部11aが挿通する設定としている。
また、平板40aの上面に突設する前記リブ40bは折り返しロッド30の前記非傾斜部30gと対応する位置に間隔をあけて突設し、該リブ40bの上端が折り返しロッド30の下端面30fに当接するようにしている。
前記ズレ防止板40にX方向に間隔をあけて突設するリブ40bにより、密に並列する一群(本実施形態では4本の中空糸)を両側のリブ40bで挟むことにより、中空糸11の横ずれを防止している。
このように、折り返しロッド30に並列に取り付け、群毎に隙間をあけた中空糸11の横ずれをリブ40bで阻止することにより、中空糸が横ずれして接触し、バブリングエアの通路や被処理液通路を塞ぐことを防止することができる。
また、折り返しロッド30の下端面30fとズレ防止板40の平板40aの隙間に中空糸11の下端屈曲部11aを通すことにより、下端屈曲部11aを上下から挟持して位置決め保持を行うことができる。
X方向の間隔L1を保持する第二間隔保持手段の折り返しロッドおよびズレ防止板は、第2実施形態に限定されず、図10(A)(B)に示す構成としてもよい。
図10(A)に示す変形例では、角柱状の折り返しロッド12の上面に、前記図8に示すロッド30を接着固定している。
図10(B)に示す変形例では、前記ズレ防止板40を設けずに、図8に示す折り返しロッド30の下端面30fからリブ30kを突設している。該構成とすると、別部材となるズレ防止板を不要とすることができる。
図11および図12に第4実施形態を示す。
第4実施形態は、第二間隔保持手段を第3実施形態と相違させている。
第4実施形態では、第1実施形態と同様な丸棒状の折り返しロッド12を用いる一方、該折り返しロッド12で下端屈曲部11aを保持した中空糸11の両側部11b、11cの上端を固定する前記固定部材9への固定位置をX方向に隣接する中空糸11−R、11−L毎に交互に変えている。
これにより、第2実施形態と同様に、図11(A)に示すように、中空糸11−Rの両側部11b、11cは中空糸11−Lの両側部11b、11cとX方向に直線状に整列させずに逆方向に延在させている。
即ち、固定部材9への固定位置を図11(B)に示すように、X方向に並列する各中空糸11毎に交互に右位置、左位置とし、中空糸11−Rは右位置P1、中空糸11−Lでは左位置P2としている。
さらに、中空糸11の傾斜方向を保持するため、折り返しロッド12の上面に沿って左右一対の右傾斜保持棒45と左傾斜保持棒46を配置している。
右傾斜保持棒45は、X方向に並列する一つおきの中空糸11の両側部11bと11cに挟まれた中空部に貫通している。他方の左傾斜保持棒46は、右傾斜保持棒45を貫通させていない一つおきの中空糸11の両側部11bと11cに挟まれた中空部に貫通している。即ち、X方向に並列する中空糸11に対して、交互に右傾斜保持棒45と左傾斜保持棒46とを貫通させている。
右側の傾斜保持棒45は折り返しロッド12の右側面より右側外方位置に配置し、左側の傾斜保持棒46は折り返しロッド12の左側面より左側外方位置に配置している。
図12に示すように、前記右傾斜保持棒45を貫通させた中空糸11は、その両側部11bと11cとが右側に傾斜して上方へと延在させた中空糸11−Rであり、該中空糸11−Rの右側部11bを右傾斜保持棒45で右側へと保持している。一方、左傾斜保持棒45を貫通させた中空糸11は、その両側部11bと11cとが左側に傾斜して上方へと延在させた中空糸11−Lであり、その左側部11cを左傾斜保持棒46で左側へと保持している。
前記第4実施形態とすると、折り返しロッドを丸棒状のロッドにできるため、構成が簡単になると共に、X方向に隣接する中空糸11の両側部11b、11cの延在方向を左右逆方向に確実に保持することができる。
また、前記第1実施形態のY方向の隙間L2を保持する第1、第2棒部20a、20bを有する固定材20との関係は、図13に示すように、傾斜保持棒45、46より上部位置に固定材20の第1、第2棒部20a、20bを位置させて取り付けてもよい。
該構成とすることにより、X方向の間隔L1、Y方向の間隔L2の両方を保持でき、中空糸11がX方向に撓んだり、散気管からのバブリングエアにより揺れたり、折り返しロッド12上に堆積する付着物により中空糸11の両側部11b、11cが開いても、X方向、Y方向のいずれの方向においても、隣接する中空糸11の側面11b、11cとの接触を防止することができる。
なお、中空糸11の両側部11b、11cの方向を交互に右傾斜および左傾斜させるように固定部材9に固定せずに、前記左右傾斜保持棒45、46のみを用いても、隣接する中空糸を交互に1本ずつ右傾斜、左傾斜して隙間を保持してもよい。
さらに、第4実施形態は、図14に示すように固定部材9への中空糸11−R,11−Lの固定位置P1、P2を変更してもよい。
即ち、図11、12では中空糸11の両側部11bと11cは折り返しロッド12の外径に対応させた間隔をあけて固定部材9に固定し、互いに略平行となるように保持していたが、中空糸11の両側部11bと11cを折り返しロッド12の外径より大きな間隔をあけて固定部材9に固定し、上端が拡いた状態で固定してもよい。
本構成とすれば、二つ折りされた1本の中空糸11により形成される空間を拡げることができるので、折り返しロッド12の上面に付着物を堆積しにくくすることができる。
図15に第5実施形態を示す。
第5実施形態では、中空糸11の両側部11b、11cの上端位置を固定部材9で規定して右傾斜と左傾斜とするのではなく、折り返しロッド12に固着することにより実現している。
即ち、折り返しロッド12に沿ってX方向に隣接する中空糸11−Lと11−Rとを、折り返しロッド12の下半周部に、交互に右傾斜、左傾斜となるように接着剤48で固着している。
具体的には、折り返しロッド12に下端屈曲部11aを巻き付けて中空糸11を整列させた後に、中空糸11−Rの両側部11b、11cを右傾斜させて引張し、中空糸11−Lを左傾斜させて引張し、この引張状態を保持して、接着樹脂の貯留槽に浸漬している。浸漬後に引き上げて接着樹脂を硬化すると、中空糸11は折り返しロッド12の外周面に傾斜して固着される。
前記第5実施形態も第4実施形態で用いる左右傾斜保持棒45、46を用いてもよいが、第4実施形態と同様に、第5実施形態においても左右傾斜保持棒45、46を用いなくとも、中空糸11を1本毎に交互に右傾斜、左傾斜させて間隔を保持することができる。
また、本発明の第1〜第5実施形態は、いずれも、Y方向に隣接する中空糸11間の間隔L2を保持する第一間隔保持手段と、X方向に隣接する中空糸11間の間隔L1を保持する第二間隔保持手段とを備えているが、いずれか一方を備えたものでもよい。
前記第1〜第5実施形態の濾過装置の濾過作用は同様であり、以下に説明する。
浸漬槽3内に導入されて満たされた被処理液Qは、吸引ポンプ7の駆動により各中空糸膜モジュール10(10A、10B、10C)の中空糸11を透過させて固液分離を行い、集水管6により処理済み液(処理液)として回収している。
膜濾過を安定して継続させるため、中空糸11の表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去しており、その際、前記ブロア19を作動させて空気導入管及び空気導入用ヘッダー18から散気管17に加圧空気を導入し、散気管17の気体噴射穴17aより加圧空気を噴射している。噴射された加圧空気はスカート部を構成する保持枠14により各中空糸膜モジュール10の下部領域内に集められ、気体噴射穴17aから上向きに噴出し、X方向およびY方向に隣接する中空糸11の隙間を通り、中空糸11の表面に接しながら軸線方向に上昇し、中空糸11の表面に付着堆積する懸濁成分を強力に剥離除去する。
前記加圧空気を噴出して行なう懸濁成分の剥離除去は、常時行っても良いし、定期的に行ってもよい。
本発明の第1〜第5実施形態では、いずれも、折り返し用ロッド12(30)で支持してX方向に並列した中空糸11を1本毎に第二間隔保持手段で両側部11b、11cの間に隙間を確保して接触させないと共に、該X列を平行配置したY列においても、その隙間L2を第一間隔保持手段で確保して、Y方向に隣接する中空糸同士を接触させない。
このように、X方向およびY方向に隣接する中空糸11の両側部11b、11cを接触させないことにより、前記噴射したバブリングエアの通り道を塞がず、中空糸11の表面に付着堆積する懸濁成分を強力に剥離除去することができる。
本発明の濾過装置は、中空糸表面に気体噴射手段により供給した空気を付与して、中空糸の表面又は中空糸間に堆積した懸濁成分を効率よく剥離除去することができることから、浄水分野に限らず、膜分離活性汚泥法が対象とする下水分野に用いて最適である。また、産業排水、畜産排水等の処理分野にも適用可能である。
本発明の濾過装置の全体図である。 (A)は中空糸膜モジュールの斜視図、(B)(C)は要部拡大図である。 (B)は中空糸をX−Y方向に並列している状態を示す説明図、(B)(C)はY方向およびX方向の隙間を示す拡大図である。 (A)は第1実施形態の第一間隔保持手段を取り付けた状態の平面図、(B)は固定材の平面図、(C)は(A)の側面図、(D)は(A)のD−D線に沿った断面図である。 Y方向に並列する中空糸を第一間隔保持手段で保持している状態を示す説明図である。 (A)(B)(C)はそれぞれ第一間隔保持手段の変形例を示す概略図である。 第2実施形態を示し、(A)は要部斜視図、(B)は概略説明図である。 第3実施形態の第二間隔保持手段を示し、(A)は折り返しロッドの斜視図、(B)は(A)のC−C線断面図、(C)は折り返しロッドに添わせた中空糸の上方傾斜方向を示す説明図、(D)は(A)の要部拡大図である。 第3実施形態の折り返しロッドに中空糸を巻き付けた状態を示し、(A)は一部側面図、(B)は一部斜視図である。 (A)(B)はそれぞれ第3実施形態の変形例を示す概略図である。 第4実施形態を示し、(A)は正面図、(B)は固定部材における中空糸の固定位置を示す図面である。 第4実施形態の斜視図である。 第4実施形態の変形例を示す図面である。 第4実施形態の他の変形例を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は固定部材における中空糸の固定位置を示す図面である。 第5実施形態の要部を示す正面図である。 (A)(B)は従来例を示す図面である。 (A)(B)は問題点を示す図面である。
符号の説明
10 濾過装置
11 中空糸
11a 下端屈曲部
11b、11c 両側部
12、30 折り返しロッド
14 保持枠
20 固定材
22 中間固定材

Claims (10)

  1. U字形状に二つ折りした中空糸を並列した方向をX方向とし、該X方向と直交方向をY方向とし、前記X方向に並列した中空糸群を直交するY方向に間隔をあけて配置して処理槽内の懸濁成分を含む被処理液中に浸漬し、前記各中空糸の両側部上端の開口端部は固定部材に固定して集水ヘッダーに連通させる一方、前記折り返した中空糸群の下方に前記気体噴射手段を配置している濾過装置において、
    前記X方向に延在する矩形状または円形の折り返しロッドを備え、該折り返しロッドの外面に沿って前記中空糸を折り返してU字状に屈曲させ、
    前記折り返しロッドで屈曲された中空糸の上部側で、前記Y方向の間隔を保持する第一間隔保持手段と、前記X方向に隣接する中空糸の折り返した両側部間に隙間をあける第二間隔保持手段とのいずれか一方の手段または両方の手段を、前記折り返しロッドと一体または該折り返しロッドと別体で備えていることを特徴とする濾過装置。
  2. 前記第一間隔保持手段は、前記折り返しロッドとは別体の線材または細長い板材からなり、該折り返しロッドの上部側に配置して、前記中空糸群のU字形状の両側部を外側から挟み込んでいる請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記第一間隔保持材は、前記X方向の中空糸群の両側外面に沿って延在するX方向部を前記Y方向の間隔をあけて一端側の連結部から突設している針金からなり、他端側を紐またはワイヤーで連結して開口を閉じている請求項2に記載の濾過装置。
  4. 前記第二間隔保持手段は、前記折り返しロッドの上側部において隣接する中空糸の折り返した両側部を互い違いに角度を変えて上向き傾斜させて、前記X方向の間隔を保持している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の濾過装置。
  5. 前記第二間隔保持材は、前記折り返しロッドの上部側でX方向に隣接する中空糸に交互に貫通させる右傾斜保持棒と左傾斜保持棒とからなり、前記右傾斜保持棒は前記折り返しロッドの右側面より右側外方に位置させ、左傾斜保持棒は折り返しロッドの左側面より左側外方に位置させ、
    前記右傾斜保持棒を中空糸の両側部間に貫通させた中空糸を右傾斜させて上方へ延在させ、左傾斜保持棒を中空部の両側部間に貫通させた中空糸を左傾斜させ上方へ延在させ、
    X方向に並列する中空糸を交互に傾斜方向を変えて、隣接する中空糸の両側部の間隔を保持している請求項4に記載の濾過装置。
  6. 前記第二間隔保持材は、前記折り返しロッドをX方向に沿って前記中空糸1本の太さに対応した幅の右傾斜部と左傾斜部とを交互に設けたジグザク形状とし、X方向に並列する中空糸を交互に傾斜方向を変えて、隣接する中空糸の両側部の間隔を保持している請求項4に記載の濾過装置。
  7. 前記X方向に並設する中空糸の下端を巻き付ける折り返しロッドは、Y方向で隣接する折り返しロッドの上下高さを相違させている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の濾過装置。
  8. 前記X方向に並列に設ける中空糸群は、2本〜8本の中空糸を一群として隙間なく並設すると共に、該群の間に所要の隙間を設けている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の濾過装置。
  9. 前記折り返しロッドの下方に、中空糸の太さ分だけ隙間をあけて、前記群と対応する間隔であけて横ずれ防止リブを上向きに突設したズレ防止板を備えている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の濾過装置。
  10. 前記中空糸は、PTFE多孔質材料を含むフッ素系樹脂からなる請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の濾過装置。
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