JP2009180890A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁破壊を抑制し、感光体表面への放電生成物やトナー成分などの付着を抑え、画像流れを防止し、安定して良好な画像を形成できる静電潜像現像用トナーを実現する。
【解決手段】トナー母粒子と、外添剤として導電性微粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、前記導電性微粒子は、平均一次粒子径が90nm以下であり、かつ前記トナー母粒子の表面にて平均凝集粒子径が0.5〜2.0μm、BET比表面積が15m/g以上である凝集体を形成することを特徴とする静電潜像現像用トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置において、特にアモルファスシリコン感光体を備えた画像形成装置に好適に用いられる静電潜像現像用トナーに関する。
レーザープリンタ、静電式複写機、普通紙ファクシミリ装置、これらの複合機などの画像形成装置においては、下記のようにして被転写体に画像が形成される。
感光体(像担持体)の表面を帯電手段によって一様に帯電させる。
露光手段によって感光体の表面を露光して静電潜像を形成する。
現像手段によって静電潜像にトナーを付着させて、トナー像として現像する。
転写手段によってトナー像を感光体から被転写体(紙等。)へ転写する。
定着手段によってトナー像を被転写体に定着させ、画像を形成する。
クリーニング手段によって感光体の表面に残留したトナーを除去し、次の画像形成に備える。
前記感光体としては、Se系感光体、CdS感光体、OPC(有機系感光体)、アモルファスシリコン感光体などが知られている。
Se系感光体は、電子写真技術の創成期から用いられた伝統的な感光体である。しかし、環境への配慮から、廃棄の際には、セレンを回収する必要がある。
OPCは、環境安全性に優れ、低コストであるため、現在、感光体として広く用いられる。しかし、耐摩耗性および耐久性の問題を有する。
アモルファスシリコン感光体は、環境安全性に優れ、また、表面硬度が高い(ビッカース硬度で1500〜2000である。)ため、長寿命が期待でき、CdS感光体の数倍の耐刷性能を有する。
しかし、アモルファスシリコン感光体を具備し、かつブレード方式のクリーニング手段を具備した画像形成装置において従来のトナーを用いた場合、感光体の絶縁破壊による異常画像が発生する。これは、アモルファスシリコン感光体がOPCよりも絶縁破壊に弱いためであると考えられる。絶縁破壊の発生場所は、感光体をクリーニングするブレード稜線部(先端付近)である。ブレード稜線部に滞留し続ける同じトナー(トナー母粒子および外添剤)が、ブレードとの摩擦で過剰に帯電し(過帯電)、ある上限を超えると一気に放電を行う。そのとき、感光体に向かって1点放電する(極微小領域に放電する)ことにより感光体が絶縁破壊すると考えられる。
感光体の絶縁破壊が起こると、修復不能な不具合である、感光体の感光層の破壊が発生し、画像上に黒い点が顕著に現れてしまう。
感光体の絶縁破壊を抑えるトナーまたは画像形成装置としては、下記のものが提案されている。
例えば特許文献1には、遊離磁性粉の存在するトナーが開示されている。
また、特許文献2には、トナー母粒子の表面を低抵抗の酸化チタン微粒子で表面処理したトナーが開示されている。特許文献2に記載のトナーによれば、平均一次粒子径が100nm以上の酸化チタンをトナー母粒子に添加することにより、トナーのチャージアップを抑制することで感光体の絶縁破壊を抑制している。
ところで、アモルファスシリコン感光体を備えた画像形成装置では、繰り返し装置を使用することで、帯電工程において発生し、感光体表面に付着した放電生成物が、高温高湿下で水分を吸着し、鮮明な静電潜像の形成が妨げられる、画像流れと呼ばれる画像不良が発生することがあった。
また、感光体表面に付着した放電生成物の影響により感光体表面の摩擦抵抗が上昇し、被転写体に含まれる添加剤や、トナー母粒子や該トナー母粒子を構成する成分がアモルファスシリコン感光体表面に付着して、画像不良を発生させることもあった。
そこで、アモルファスシリコン感光体の表面に放電生成物やトナー成分などが付着するのを抑制することを目的として、トナー母粒子に、研磨剤として機能する粒子(研磨剤粒子)を添加し、該研磨剤粒子によってアモルファスシリコン感光体の表面を、画像形成を行うごとに研磨して、使用初期の状態に常に維持する方法が提案されている。
例えば特許文献3には、一次粒子径が0.1〜0.3μmで、トナー母粒子表面にて粒径が0.5μm以上の凝集体を形成する酸化チタンを、トナー母粒子に添加したトナーが開示されている。
特許文献3に記載のトナーに用いられるトナー母粒子は、被転写体に転写されやすいが、酸化チタンの凝集体は転写されにくい。そのため、転写後には、アモルファスシリコン感光体表面に多量の凝集体が残存する。そして、このアモルファスシリコン感光体表面に残存した凝集体により、アモルファスシリコン感光体の表面を研磨して放電生成物などを除去することができる。また、ブレード稜線部に凝集体が集まることによって、クリーニングブレードによる放電生成物などの除去を円滑に行うことできる。
特開2003−149857号公報 特開2005−17524号公報 特開2002−372800号公報
しかしながら、特許文献1に記載のトナーでは、遊離磁性粉の添加量の調節が困難であった。また、遊離磁性粉を用いるとカラー用のトナーへの展開が難しくなることがあった。
また、特許文献2に記載のトナーでは、平均一次粒子径が100nm以上の比較的大きな酸化チタンを用いているので、多量の酸化チタンを添加する必要があり、トナーの流動性の低下を招くことがあった。また、カラー用のトナーへ展開すると、定着後の画像の色味に影響を与えることもあった。
また、特許文献3に記載のトナーでは、一次粒子径が0.1〜0.3μmの比較的大きな酸化チタンを用いているので、研磨能力が必ずしも十分ではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、絶縁破壊を抑制し、感光体表面への放電生成物やトナー成分などの付着を抑え、画像流れを防止し、安定して良好な画像を形成できる静電潜像現像用トナーの実現を目的とする。
本発明の静電潜像現像用トナーは、トナー母粒子と、外添剤として導電性微粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、前記導電性微粒子は、平均一次粒子径が90nm以下であり、かつ前記トナー母粒子の表面にて平均凝集粒子径が0.5〜2.0μm、BET比表面積が15m/g以上である凝集体を形成することを特徴とする。
ここで、前記導電性微粒子が酸化チタンであることが好ましい。
また、本発明の静電潜像現像用トナーは、アモルファスシリコン感光体、および該アモルファスシリコン感光体をクリーニングするクリーニングブレードを備えた画像形成装置に好適に用いられる。
本発明の静電潜像現像用トナーによれば、絶縁破壊を抑制し、感光体表面への放電生成物やトナー成分などの付着を抑え、画像流れを防止し、安定して良好な画像を形成できる。
また、本発明の静電潜像現像用トナーは、カラー用のトナーとしても使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の静電潜像現像用トナー(以下、単に「トナー」という場合がある。)は、トナー母粒子と、該トナー母粒子に添加される外添剤として、導電性微粒子を含む。
[外添剤]
<導電性微粒子の凝集体>
本発明に用いられる導電性微粒子は、凝集体を形成する。凝集体を形成する導電性微粒子の平均一次粒子径は90nm以下であり、10〜50nmが好ましい。また、凝集体の平均凝集粒子径は0.5〜2.0μmであり、0.8〜1.5μmが好ましい。導電性微粒子の平均一次粒子径が90nm以下で、かつ凝集体の平均凝集粒子径が0.5μm以上であれば、優れた研磨性が得られ、感光体への放電生成物の付着を抑制できるので、画像流れを防止できる。また、トナー母粒子から凝集体が脱離しやすくなり、感光体上において導電性微粒子が残留しやすくなる。従って、例えばブレード方式のクリーニング手段にて回収される導電性微粒子の割合が多くなるので、ブレード稜線部でのトナーの過帯電を抑制し、絶縁破壊を防げる。
一方、凝集体の平均凝集粒子径が2.0μm以下であれば、凝集体がトナー母粒子から過剰に脱離するのを抑制できるので、現像器内での導電性微粒子の濃度が適度なものとなり、トナーの過帯電を防止し、画像濃度を良好にできる。
導電性微粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡または光学顕微鏡で拡大写真を撮影し、画像解析装置により、粒子の投影面積から円相当径を計算して一次粒子径とし、その平均値を平均一次粒子径とする。
一方、凝集体の平均凝集粒子径は、電子顕微鏡または光学顕微鏡で拡大写真を撮影し、画像解析装置を用いて計測する。計測には、50個以上の凝集体の最大径を測定し、その平均値を平均凝集粒子径とする。なお、測定には凝集体単体を用いてもよく、トナー母粒子に添加した状態で用いてもよく、いずれの場合も同程度の測定結果が得られる。
なお、導電性微粒子の一次粒子径は、凝集体の拡大写真を基に算出してもよい。
また、導電性微粒子の凝集体は、BET比表面積が15m/g以上であり、15〜40m/gが好ましく、25〜35m/gがより好ましい。BET比表面積は、凝集体表面の凹凸性を表しており、BET比表面積の値が大きくなるに連れて凝集体表面の凹凸が細かくなる傾向にある。表面の凹凸が適度に細かい凝集体は、トナー母粒子から脱離しやすく、研磨性が向上する。BET比表面積が15m/g以上であれば、トナー母粒子から凝集体が脱離やすくなり、感光体上において導電性微粒子が残留しやすくなる。従って、例えばブレード方式のクリーニング手段にて回収される導電性微粒子の割合が多くなるので、ブレード稜線部でのトナーの過帯電を抑制し、絶縁破壊を防げる。また、十分な研磨性が得られ、感光体への放電生成物の付着を抑制できるので、画像流れを防止できる。
凝集体のBET比表面積は、導電性微粒子の平均一次粒子径や凝集体の平均凝集粒子径を調節することで調整できる。例えば、導電性微粒子の平均一次粒子径や凝集体の平均凝集粒子径が小さくなるほど、BET比表面積は大きくなる傾向にあり、平均一次粒子径や凝集体の平均凝集粒子径が大きくなるほど、BET比表面積は小さくなる傾向にある。
ここで、BET比表面積とは、窒素吸着比表面積法(BET法)に従って算出される面積のことであり、凝集体の表面に吸着された液体窒素の吸着量から求められる。
ところで、BET比表面積は大きくなるほど、すなわち表面の凹凸が細かくなるほど、凝集体はトナー母粒子から脱離しやすく、研磨性が向上する傾向にある。しかし、BET比表面積が必要以上に大きくなることは、凝集体の平均凝集粒子径がより小さくなることを意味し、表面の凹凸が細かくなりすぎる傾向にある。一方、凝集体の粒子径は、大きい方が凝集体の脱離性が良好になる傾向にあるため、BET比表面積が必要以上に大きくなると、凝集体の脱離性が低下する場合がある。従って、凝集体の脱離性と、研磨性を両立するには、凝集体の粒子径と、BET比表面積とが適切な値となるように調整するのがよい。
BET比表面積が前記範囲内であれば、表面の凹凸が適度に細かい凝集体になるので、凝集体の脱離性と、研磨性とのバランスがより良好なものとなる。
このような凝集体を形成する導電性微粒子の材料としては、酸化チタン、シリカ、酸化アルミニウム、マグネタイトなどに代表される無機粒子が使用できる。中でも研磨性に特に優れる点で酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、本発明のトナーをカラー用のトナーとして用いる場合にも好適である。
なお、本発明において「導電性」とは、抵抗値が1.0×10Ω・cm以下であることを意味する。
上述した無機粒子に導電性を付与して、抵抗値が上記範囲内の導電性微粒子とするには、例えば無機粒子にスズ−アンチモン酸化物やインジウム−スズ酸化物などを被覆すればよい。
ここで、無機粒子として酸化チタンを例にとり、導電性微粒子の凝集体の製造方法の一例について説明する。
まず、塩素法によって得られた四塩化チタンと酸素ガスの混合物を気相酸化反応器に導入し、気相中1000℃の温度で反応させて酸化チタンのバルクを得る。得られた酸化チタンのバルクをハンマーミルなどで粉砕した後、洗浄を行い、110℃の温度で乾燥させた後、ジェットミルなどで解砕して、酸化チタン微粒子とする。
なお、ハンマーミルなどによる酸化チタンのバルクの粉砕条件を変更することにより、導電性酸化チタン微粒子(導電性微粒子)の平均一次粒子径を調整することができる。
ついで、濃度が50g/L程度になるように酸化チタン微粒子を水に分散させ、さらにピロリン酸ナトリウムを添加して、サンドミルなどで湿式粉砕して水溶性スラリーを調製する。
ついで、前記水溶性スラリーを80℃に加熱した後、塩化スズ(SnCl・5HO)および塩化アンチモン(SbCl)の適量を2N−塩酸溶液(300mL)に溶解した混合溶液と、10質量%の水酸化ナトリウム溶液とを、pH6〜9に維持しながら60分かけて添加して、酸化チタン微粒子の表面に酸化スズおよび酸化アンチモンからなる被覆層を形成させ、導電性酸化チタン微粒子とする。なお、得られた導電性酸化チタン微粒子は一次粒子が凝集した状態であるため、ジェットミルにて所望の凝集粒子径に解砕し、凝集体とする。
なお、導電性微粒子の抵抗値は、被覆層の厚さを制御することで調整でき、被覆層の厚さを厚くすると抵抗値が低下する傾向にある。また、被覆層が酸化スズおよび酸化アンチモンからなる場合、これらの酸化物の比率を変化させることでも、抵抗値を調整できる。例えば、酸化アンチモンの割合を増やすと抵抗値が低下する傾向にある。本発明において、導電性微粒子の抵抗値は、1.0×10Ω・cm以下であることが好ましい。導電性微粒子の抵抗値が上記範囲内であれば、トナーの高帯電化を防止できる。
導電性微粒子の抵抗値は、例えば、ADVANTEST社製の「R8340A HIGH RESISTANSE METER」を用い、1kgの荷重をかけ、DC10Vの電圧を印加して測定することで求められる。
また、導電性微粒子には、疎水性向上を目的として、カップリング剤などで表面処理を施してもよい。
前記凝集体は、上述した導電性微粒子の平均一次粒子径が90nm以下と小さいので、そのBET比表面積は、平均凝集粒子径が同程度である通常の凝集体に比べて大きい。そのため、研磨性に非常に優れ、感光体に付着しやすい放電生成物の付着を抑えることができるので、画像流れを防止すると共に、トナー成分などの付着も抑制するので、安定して良好な画像を形成できる。
本発明においては、外添剤として上述した導電性微粒子以外にも、その他の外添剤を併用してもよい。その他の外添剤としては、シリカ、アルミナ、各種脂肪酸の金属石鹸(ステアリン酸亜鉛など)が挙げられる。
[トナー母粒子]
本発明のトナーを構成するトナー母粒子としては、公知のトナー母粒子を用いることができる。具体的には、結着樹脂中に着色剤や必要に応じてその他の添加剤を分散させたものが挙げられる。
<結着樹脂>
結着樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等。)、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂等。)、シアネート樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
<着色剤>
着色剤としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料等が挙げられる。
着色剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、2〜15質量部が好ましく、3〜10質量部がより好ましい。
なお、磁性1成分現像方法に使用されるトナー(磁性トナー)として用いる場合は、上述した着色剤に代えて、あるいは着色剤と共に磁性成分を含有させる。磁性成分としては、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金属やその合金、またはこれらの元素を含む化合物、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、および二酸化クロムなどの磁性粉が挙げられ、中でも、フェライト、マグネタイトなどの磁性粉が好ましい。
磁性粉の添加量は、結着樹脂100質量部に対して50〜100質量部が好ましい。
<その他の添加剤>
着色剤以外の他の添加剤としては、離型剤、電荷制御剤などが挙げられる。
(離型剤)
離型剤としては、ワックス類、低分子量オレフィン系樹脂が挙げられる。ワックス類としては、例えば、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸の高級アルコールエステル、アルキレンビス脂肪酸アミド化合物、天然ワックス等が挙げられる。
離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、1〜15質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。
電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電特性を制御するためのもので、トナーの帯電極性に応じて正電荷制御用および/または負電荷制御用の電荷制御剤を用いる。
正電荷制御剤としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RL等のアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体等のニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等のニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロールイド等の4級アンモニウム塩;4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー;カルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー;カルボキシル基を有する樹脂またはオリゴマー等が挙げられる。
負電荷制御剤としては、有機金属錯体またはキレート化合物が挙げられ、例えば、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシヤリーブチルサリチル酸クロム等が挙げられ、アセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましい。
電荷制御剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
<製法>
トナー母粒子は、公知の溶融混練・粉砕法、重合法、溶融造粒法、スプレー造粒法、紡糸法等で製造することができる。例えば、溶融混練・粉砕法であれば次のような手順で製造する。結着樹脂、着色剤などの必要な原料を、ヘンシェルミキサー等のミキサーで混合し、二軸押し出し機等で溶融混練後、ターボミル等の粉砕機で粉砕する。その後、気流式分級機等の分級機で分級してトナー母粒子とする。
[トナー]
本発明のトナーは、上述したトナー母粒子に、外添剤を添加することで得られる。外添剤の添加量は、トナー母粒子100質量部に対して0.1〜8.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
なお、本発明のトナーは、そのまま1成分現像剤として用いてもよく、キャリアと組み合わせて2成分現像剤として用いてもよい。
キャリアとしては、磁性体の粒子、または結着樹脂中に磁性体を分散させた樹脂粒子が挙げられる。
2成分現像剤における本発明のトナーの割合は、2成分現像剤(100質量%)中、2〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましい。
[画像形成装置]
本発明のトナーは、電子写真方式の一般の画像形成装置において好適に使用できるが、その特性から、アモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si感光体」という。)と、該a−Si感光体をクリーニングするクリーニング手段を具備する画像形成装置の使用に特に適している。
<アモルファスシリコン感光体>
a−Si感光体としては、例えばドラム状などの所定の形状に形成された導電性基体の表面に、アモルファスシリコン感光層(a−Si感光層)が形成されたものが挙げられる。特に、生産性に優れる上、解像度の高い画像を形成できる点で、厚さが30μm以下である薄膜型のa−Si感光層を有するものが好ましい。a−Si感光層は、実際に感光層として機能する、単層もしくは2層以上の層の他にも、キャリア阻止層や表面保護層などを有していてもよい。ただし、複数の層を有する場合は、そのトータルの層の厚さが30μm以下であるのが好ましい。
また、a−Si感光層として、Hやハロゲン元素を含有させたものや、C、N、O等の元素を含有させたものを、導電性基体の表面に形成させてもよい。具体的には、a−Si、a−SiC、a−SiO、a−SiONなどが挙げられる。
トナーとして磁性トナーを用いる場合は、a−Si感光層と導電性基体との間にキャリア阻止層を介在させるのが好ましい。キャリア阻止層は、現像時にa−Si感光層の表面が、バイアス電圧を印加されつつ、磁性トナーと接触した際に、導電性基体からa−Si感光層への、キャリアの注入を阻止することにより、露光部と非露光部との静電コントラストを高めて、画像の濃度を向上させると共に、地肌カブリを低減する機能を有する。
このようなキャリア阻止層としては、a−SiC、a−SiO、a−SiN、a−SiON、a−SiCONなどによって形成した無機絶縁層や、ポリエチレンテレフタレート、パリレン(登録商標)、ポリ四フッ化エチレン、ポリイミド、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂などによって形成した有機絶縁層等を用いるのが好ましい。
キャリア阻止層の厚さは、0.01〜5μmが好ましく、0.1〜3μmがより好ましい。
表面保護層は、a−Si感光層の表面に形成されるものであり、帯電手段などによる放電時に、a−Si感光層の表面が酸化されて、放電生成物や水分子などを吸着しやすい酸化物皮膜が形成されるのを防止することができる。また、表面保護層によってa−Si感光層が被覆されることにより、絶縁耐圧を向上させたり、繰り返し使用する際の耐摩耗性を向上させたりできる。
このような表面保護層としては、有機もしくは無機の絶縁材料が好ましく、中でも、a−SiC、a−SiO、a−SiN、a−SiON、a−SiCOなどによって形成した無機絶縁層が好ましい。これらは、a−Si感光層と同様の薄膜形成方法によって形成することができ、特にa−SiCによって形成するのが好ましい。
<クリーニング手段>
a−Si感光体のa−Si感光層の表面に残留したトナーを除去するためのクリーニング手段としては、前記a−Si感光層の表面に圧接させた弾性ブレード(クリーニングブレード)を用いることができる。また、クリーニングブレードとしては、ゴムや軟質の樹脂等からなる公知の弾性ブレードを使用することができる。具体的は、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン樹脂等からなるクリーニングブレードが挙げられる。
クリーニングブレードは、トナーを良好に除去すると共に、a−Si感光層の表面に圧接痕などの形成を抑制することを考慮して、10〜50g/cmの線圧で、a−Si感光層の表面を圧接させるのが好ましい。
このような画像形成装置は、本発明のトナーを用いることより、a−Si感光体の表面を常にフレッシュな状態に維持することができ、長期に渡り良好な画像を得ることができる。
ところで、クリーニングブレードなどのクリーニング手段によってa−Si感光体の表面をクリーニングする際に、クリーニングブレードで塞き止められたトナーは、クリーニングブレードのブレード稜線部(先端付近)においてクリーニングブレードとの摩擦により、過剰に帯電して電荷を蓄積しやすい。そのため、クリーニングブレード近傍のトナーに蓄積された電荷が突然放電し、リーク電流となってa−Si感光体の表面に向かって1点放電する(極微小領域に放電する)ことにより感光体が絶縁破壊するといった現象が見られた。感光体の絶縁破壊が起こると、修復不能な不具合である、感光体の感光層の破壊が発生し、画像上にリーク黒点が発生するといった問題が生じやすかった。
しかし、本発明のトナーによれば、平均一次粒子径が90nm以下と小さく、トナー母粒子上で平均凝集粒子径が0.5〜2.0μm、BET比表面積が15m/g以上の凝集体を形成する導電性微粒子を添加させているので、凝集体がトナー母粒子から脱離しやすく、転写手段ではトナー母粒子のみが転写されやすくなり、a−Si感光体上において導電性微粒子が残留しやすくなる。従って、クリーニングブレードにて回収される導電性微粒子の割合が多くなるので、クリーニングブレードにおける導電性微粒子の存在比が高くなる。その結果、ブレード稜線部でのトナーの過帯電を抑制できるので、像担持体としてa−Si感光体を使用した場合でも感光体の絶縁破壊を防げる。よって、画像不具合(リーク黒点)のない安定した画像を形成できる。
また、本発明のトナーに用いられる特定の導電性微粒子は、均一次粒子径が90nm以下と小さいので、トナー母粒子上で形成される凝集体のBET比表面積は、平均凝集粒子径が同程度である通常の凝集体に比べて大きい。そのため、研磨性に非常に優れ、感光体に付着しやすい放電生成物の付着を抑えることができるので、画像流れを防止すると共に、トナー成分などの付着も抑制するので、安定して良好な画像を形成できる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[導電性微粒子および凝集体の調製]
<酸化チタンa>
まず、塩素法によって得られた四塩化チタンと酸素ガスの混合物を気相酸化反応器に導入し、気相中1000℃の温度で反応させて酸化チタンのバルクを得た。得られた酸化チタンのバルクをハンマーミルにて粉砕した後、洗浄を行い、110℃の温度で乾燥させた後、ジェットミルで解砕して、酸化チタン微粒子を得た。
ついで、濃度が50g/L程度になるように酸化チタン微粒子を水に分散させ、さらにピロリン酸ナトリウムを添加して、サンドミルで湿式粉砕して水溶性スラリーを調製した。
ついで、前記水溶性スラリーを80℃に加熱した後、塩化スズ(SnCl・5HO)および塩化アンチモン(SbCl)の適量を2N−塩酸溶液(300mL)に溶解した混合溶液と、10質量%の水酸化ナトリウム溶液とを、pH6〜9に維持しながら60分かけて添加して、アナタース型酸化チタン表面に酸化スズおよび酸化アンチモンからなる被覆層を形成させ、導電性酸化チタン微粒子(酸化チタンa)を得た。得られた酸化チタンaは一次粒子が凝集した状態であるので、ジェットミルにて解砕した後、これにチタネートカップリング剤処理を施し、酸化チタンaの凝集体を得た。
得られた酸化チタンaの平均一次粒子径と抵抗値、および凝集体の平均凝集粒子径とBET比表面積を測定した。結果を表1に示す。
なお、平均一次粒子径は、酸化チタンaの凝集体の拡大写真を電子顕微鏡で撮影し、画像解析装置により、一次粒子の投影面積から円相当径を計算して一次粒子径とし、その平均値を平均一次粒子径とした。
抵抗値の測定は、ADVANTEST社製の「R8340A HIGH RESISTANSE METER」を用い、1kgの荷重をかけ、DC10Vの電圧を印加して測定した。
凝集体の平均凝集粒子径は、50個の凝集体について電子顕微鏡で拡大写真を撮影し、画像解析装置で測定し、その平均値を平均凝集粒子径とした。
凝集体のBET比表面積は、窒素吸着比表面積法(BET法)に準拠し、凝集体の表面に吸着された液体窒素の吸着量から算出した。
<酸化チタンb〜k>
酸化チタンaの調製方法を基に、各条件を変更して、表1に示す物性の酸化チタンb〜kを調製した。なお、各物性は、以下の条件を変更することで調整した。
平均一次粒子径:ハンマーミルによる酸化チタンのバルクの粉砕条件。
抵抗値:塩化スズおよび塩化アンチモンの添加量。
平均凝集粒子径およびBET比表面積:ジェットミルによる解砕条件。
[実施例1]
<トナーおよび現像剤の製造>
結着樹脂としてポリエステル樹脂(酸価:5.6mgKOH/g、融点:120℃)100質量部、着色剤として銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue 15:3)4質量部、離型剤としてワックス(カルナバロウWAX)5質量部、および電荷制御剤(クラリアント社製、「P51」)1質量部をヘンシェルミキサ(三井三池工業社製)にて混合し、押出機(池貝社製、PCM−30)にて混練し、ターボミル(ターボ工業社製)にて粉砕した後、エルボージェット分級機(日鉄鉱業社製)にて分級を行ない、平均粒子径7.8μmのトナー母粒子を得た。
トナー母粒子100質量部に対し、外添剤として導電性微粒子(酸化チタンa)の凝集体1.5質量部と、シリカ微粒子(日本アエロジル社製、「RA200H」)1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井三池工業社製)にて混合し、トナーを得た。
トナーの割合が12.0質量%となるように、トナーとキャリア(パウダーテック社製、「フェライトキャリヤ」、平均粒子径:45μm)とをロッキングミキサーにて30分間混合し、2成分現像剤を得た。
<評価>
2成分現像剤を、アモルファスシリコン感光体を具備するカラー複写機(京セラミタ社製、KM−C3232(32枚機))に搭載し、高温低湿環境(温度:32.5℃、相対湿度20%)において1万枚の間欠耐刷を行った。ちなみに、低湿環境では、トナーのチャージアップが起こりやすい。また、高温環境および間欠耐刷では、トナーの劣化が早く、トナーの流動性が悪くなるため、クリーング手段にトナーが溜まりやすい。このように、高温低湿環境および間欠耐刷においては、感光体の絶縁破壊が起こりやすかったり、トナー成分などが感光体に付着して画像不良が起こりやすかったりする。
(1)画像濃度の評価
2成分現像剤をカラー複写機に搭載し、カラー複写機の電源を入れ安定直後の画像を出力し、これを初期画像とした。
ついで高温低湿環境(温度:32.5℃、相対湿度20%)において1万枚の間欠耐刷を行った時の画像と、初期画像について、マクベス反射濃度計(グレタグマクベス社製、「RD−914」)を用いて画像濃度(ID)を測定した。判定基準は下記の通りである。結果を表2に示す。
優:IDが1.40以上。
良:IDが1.30以上、1.40未満。
可:IDが1.20以上、1.30未満。
不可:IDが1.20未満。
(2)黒点発生の評価
評価(1)の画像濃度の評価と同様にして、1万枚の間欠耐刷を行った時の画像について、黒点発生の有無を目視にて判断した。判定基準は下記の通りである。結果を表2に示す。
○:1万枚耐刷後、画像に黒点が見られない。
△:1万枚耐刷後、画像に1〜5個の黒点が見られる。
×:1万枚耐刷後、画像に6個以上の黒点が見られる。
(3)感光体付着の評価
評価(1)の画像濃度の評価と同様にして、1万枚の間欠耐刷後の感光体について、トナーの付着の有無を目視にて判断した。判定基準は下記の通りである。結果を表2に示す。
○:1万枚耐刷後、感光体上に付着物が見られず、かつ得られた画像に欠陥がない。
△:1万枚耐刷後、感光体上に1〜5個の付着物が見られる。
×:1万枚耐刷後、感光体上に6個以上の付着物が見られる。
(4)画像流れの評価
評価(1)の画像濃度の評価と同様にして、1万枚の間欠耐刷を行った。その後、高温高湿環境(温度:32.5℃、相対湿度80%)に環境を変更し、その状態で24時間放置した後に画像を出力し、画像流れの有無を目視にて判断した。判定基準は下記の通りである。結果を表2に示す。ちなみに、放電生成物は耐刷枚数が進むに連れて感光体に付着しやすくなり、感光体に放電生成物が付着した状態では、高温高湿環境にて画像流れが発生しやすい。
○:画像流れがなく、画像内容が問題なく認識できる。
△:若干の画像流れが発生しているが、画像内容が認識でき、印刷を数枚行うと画像流れが消滅する。
×:画像流れが発生し、画像内容が認識できない。
[実施例2〜7]
導電性微粒子として、表2に示す各酸化チタンを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナー、および現像剤を製造し、各評価を実施した。結果を表2に示す。
[比較例1〜4]
導電性微粒子として、表2に示す各酸化チタンを用いた以外は、実施例1と同様にしてトナー、および現像剤を製造し、各評価を実施した。結果を表2に示す。
Figure 2009180890
Figure 2009180890
表2から明らかなように、実施例で得られたトナーは、耐刷前後において画像濃度が良好であった。特に、実施例1〜6においては黒点が発生しなかったことから、感光体の絶縁破壊を抑制できたことが明らかとなった。さらに、画像流れの発生を軽減できたことから、優れた研磨性により感光体への放電生成物の付着を抑制できたことが明らかとなった。また、感光体へのトナー成分などの付着も抑制できたので、長期に渡り安定して良好な画像を形成できた。
なお、実施例7で得られたトナーは、BET比表面積が45m/gであり、表面の凹凸が他の実施例の場合に比べて細かったため、凝集体の脱離性が若干低下した。そのため、黒点発生の評価結果が他の実施例に比べて劣っていた。また、研磨性も若干低下したため、感光体付着や画像流れの評価結果が他の実施例に比べて劣っていた。
一方、比較例1で得られたトナーは、導電性微粒子の平均一次粒子径が150nmと大きかったため、研磨性が実施例に比べて劣り、放電生成物付着の抑制が十分でなく、画像流れが発生しやすかった。また、トナー成分などが感光体へ付着しやすく、得られた画像に筋が発生していた。さらに、凝集体のBET比表面積が10m/gと小さかったため、凝集体がトナー母粒子から脱離しにくく、クリーニング手段にて回収される導電性微粒子の割合が実施例に比べて少なかったので、ブレード稜線部でのトナーの過帯電の抑制が不十分となり、感光体にて絶縁破壊が起こり、黒点が発生した。
比較例2で得られたトナーは、凝集体の平均凝集粒子径が0.3μmと小さかったため、トナー母粒子から凝集体が脱離しにくく、その結果、比較例1と同様に感光体にて絶縁破壊が起こり、黒点が発生した。また、研磨性が実施例に比べて劣っていたので、画像流れが発生し、トナー成分などが感光体に付着しやすかった。
比較例3で得られたトナーは、凝集体の平均凝集粒子径が2.5μmと大きかったため、トナー母粒子からの凝集体の脱離が過剰に起こり、現像器内の導電性微粒子の濃度が極端に低下し、トナーの過帯電が発生した。そのため、1万枚の耐刷後の画像濃度が低下した。
比較例4で得られたトナーは、凝集体のBET比表面積が13m/gと小さかったため、研磨性が実施例に比べて劣り、放電生成物の付着の抑制が十分でなく、画像流れが発生しやすかった。また、トナー成分などが感光体へ付着しやすく、得られた画像に筋が発生していた。ただし、凝集体の平均凝集粒子径が2.0μmと適切な大きさであったため、凝集体がトナー母粒子から適度に脱離し、黒点の発生を抑制できた。

Claims (3)

  1. トナー母粒子と、外添剤として導電性微粒子を含む静電潜像現像用トナーであって、
    前記導電性微粒子は、平均一次粒子径が90nm以下であり、かつ前記トナー母粒子の表面にて平均凝集粒子径が0.5〜2.0μm、BET比表面積が15m/g以上である凝集体を形成することを特徴とする静電潜像現像用トナー。
  2. 前記導電性微粒子が酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。
  3. アモルファスシリコン感光体、および該アモルファスシリコン感光体をクリーニングするクリーニングブレードを備えた画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項1または2に記載の静電潜像現像用トナー。
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JP2012203007A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Kyocera Document Solutions Inc 静電潜像現像用トナー、及び画像形成方法
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