JP2009180378A - ロッカーアーム用転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することのできるロッカーアーム用転がり軸受を提供する。
【解決手段】本発明のロッカーアーム用転がり軸受50においては、ローラ4、ローラ軸2、およびころ3の全てが窒素富化層を有している。ローラ軸2およびころ3の両方の部材における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超える範囲にあり、残留オーステナイト量が11体積%以上25体積%以下であり、窒素含有量が0.1質量%以上0.7質量%以下であり、ローラ4における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号は、ローラ軸2およびころ3の両方の部材における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号よりも小さく、ローラ4における窒素富化層の残留オーステナイト量は、ローラ軸2およびころ3の両方の部材における窒素富化層の残留オーステナイト量よりも多い。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用エンジンのインテイクバルブやエグゾーストバルブの開閉に用いられるロッカーアーム用転がり軸受に関し、より特定的には、コンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することのできるロッカーアーム用転がり軸受に関するものである。
最近の転がり軸受の中には、たとえばエンジンのインテイクバルブやエグゾーストバルブの開閉に用いられるロッカーアームに使用する転がり軸受のように、総ころタイプでありながら、高速、高荷重用途で使用される軸受が多い。特に保持器のない総ころタイプの軸受では、ころ同士の干渉が生じたり、スムーズにころ位置が制御されなかったりすることで、ころのスキューが起こりやすい。また、潤滑油が軸受内部にうまく供給されないと、潤滑条件が悪い事態が生じやすい。この結果、滑り発熱や局部的な面圧上昇が起こり、計算上は大きな負荷容量を持つにもかかわらず、表面損傷(ピーリング、スミアリング、表面起点型剥離)や内部起点型剥離が生じやすかった。
エンジンのインテイクバルブやエグゾーストバルブの開閉に用いられるロッカーアームに使用する転がり軸受のように、その外輪の外径がカムと転がり接触する用途では、従来は、主に外輪の外径の改良を目的とした改良が多かった。たとえばショットピーニングなどの加工による圧縮の残留応力、高濃度浸炭窒化による高硬度(加工効果)による長寿命化などは主に相手カムと転動接触する外輪外径の改良のために行なわれてきた。
これまでの公知技術では、次の対応をとってきた。
(1)転動疲労寿命向上のため、軸受部品の軌道輪にショットピーニングを適用し、強化層、残留オーステナイト含有層、焼入れ硬化層を表面から内部に順に設けた軸受部品(特許文献1)。
(2)マルテンサイト組織中の炭化物の大きさ、面積率、残留オーステナイト量および硬さを、ショットピーニングすることにより効率的に調整する技術(特許文献2)。
(3)転動疲労寿命向上のため、ショットピーニングによる残留圧縮応力ピーク高さおよび分布を、使用時に作用する最大剪断応力および作用深さに一致させる技術(特許文献3)。
(4)浸炭軸受において、長寿命化のためにショットピーニングを施し、最終表面仕上げ加工を施した後の表面において、残留圧縮応力σ(MPa)と残留オーステナイトγ(%)の組合せを、0.001σ+0.3γ≧1.0を満足するようにする制御方法。
(5)カムフォロア外輪の外径の硬度を相手カムと同等の硬度とし、かつ外輪の内径の硬度を外径の硬度よりも高くしたカムフォロア装置(特許文献4)。
(6)対向する他の部品と転がり接触または転がりすべり接触する部品において、表面から0〜50μmの深さの表層部の最大圧縮応力を50〜110kgf/mmとし、硬度をHV830〜960とし、残留オーステナイトを7%以上とし、表面粗さの平均波長を25μm以下とし、これらをショットピーニングにより達成したもの(特許文献5)。
内輪に相当するローラ軸、ころ、また軸受全体の転がり寿命を延ばすための改良は少ないものの、次に示すように材質面からは浸炭窒化による耐熱性やミクロ組織安定性の付与、高硬度化などによって軸受の長寿命化を図った例がある。
(d1)エンジンの動弁機構用カムフォロワ装置用軸受において、エンジンの定格回転数での軸受の計算寿命を1000時間以上とするもの(特許文献6)。
(d2)炭化物の比率:10〜25%、残留オーステナイトの初期値に対する分解率:1/10〜3/10、端面硬度:HV830〜960、表面粗さの平均波長:25μm以下としたカムフォロワ装置用軸受軸を実現するために軸受鋼に浸炭窒化とハードショットピーニングを施したもの(特許文献7)。
(d3)軸の耐摩耗性向上のため、軸に高分子化合物などの固体潤滑膜を形成したカムフォロワ軸(特許文献8)。
(d4)工具鋼などにより形成し、焼戻し温度よりも低い温度でイオン窒化やイオンプレーティングで高硬度にしたカムフォロワ軸(特許文献9)。
(d5)軸に対する曲げ応力を150MPa以下にしたエンジンの動弁機構用カムフォロワ装置用軸受(特許文献10)。
(d6)軸受構成部品の転走面に潤滑油保持性に優れたリン酸塩皮膜を付けたエンジンの動弁機構用カムフォロワ(特許文献11)。
(d7)軸のころ転動領域にクラウニングを付けたエンジンの動弁機構用カムフォロワ(特許文献12)。
(d8)軸の転走面表層の炭素濃度を1.2%〜1.7%Cにした高濃度浸炭処理、または浸炭窒化処理を行ない、内部硬度はHV300にした浸炭軸(特許文献13)。
特開平2−168022号公報 特開2001−65576号公報 特開平3−199716号公報 実開平3−119508号公報 特許第3125434号公報 特開2000−38907号公報 特開平10−47334号公報 特開平10−103339号公報 特開平10−110720号公報 特開2000−38906号公報 特開2002−31212号公報 実開昭63−185917号公報 特開2002−194438号公報
近年、バルブリフト量可変機構やバルブタイミング可変機構の採用による動弁機構の複雑化が進んでいる。また、可動部品やエンジン自体の軽量化が求められている。これらの理由により、動弁機構内でロッカーアームの占めるスペースが限られてきている。このため、ロッカーアームに組み込まれる転がり軸受についても、従来よりコンパクトにすることが求められている。
しかし、ロッカーアーム用転がり軸受をコンパクトにすると、単位面積当たり加わる荷重が増加するので、寿命が低下するという問題があった。このため、ロッカーアーム用転がり軸受のコンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することはできなかった。
したがって、本発明の目的は、コンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することのできるロッカーアーム用転がり軸受を提供することである。
本発明のロッカーアーム用転がり軸受は、エンジンのカムと転がり接触する外輪と、外輪の内側に位置し、ロッカーアームに固定された内輪と、外輪と内輪との間に介在する複数の転動体とを備えたロッカーアーム用転がり軸受において、外輪、内輪、および転動体の全てが窒素富化層を有している。内輪および転動体の両方の部材における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超える範囲にあり、かつ前記部材における窒素富化層の残留オーステナイト量が11体積%以上25体積%以下であり、かつ前記部材における前記窒素富化層の窒素含有量が0.1質量%以上0.7質量%以下である。さらに、外輪における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号は、前記両方の部材における窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号よりも小さく、外輪における窒素富化層の残留オーステナイト量は、前記両方の部材における窒素富化層の残留オーステナイト量よりも多い。
粒度番号が10番を超えるほど内輪および転動体の両方の部材のオーステナイト粒を微細化することにより、転動疲労寿命を大幅に改良することができる。オーステナイト粒径の粒度番号が10番以下では、転動疲労寿命は大きく改善されないので、10番を超える範囲とする。通常、11番以上とするのがよい。また、平均結晶粒径を6μm以下としてもよい。オーステナイト粒径は細かいほど望ましいが、通常、13番を超える粒度番号を得ることは難しい。上記のオーステナイト結晶粒度は、JISに規定されている通常の方法で求めてもよいし、上記結晶粒度番号に対応する平均粒径を切片法などにより求めて換算してもよい。
なお、オーステナイト結晶粒は、窒素富化層が存在する表層部でも、それより内側の内部でも変化しない。したがって、上記の結晶粒度番号の範囲の対象となる位置は、表層部および内部とする。ここで、オーステナイト結晶粒とは、焼入加熱中に相変態したオーステナイトの結晶粒のことであり、これは、冷却によりマルテンサイトに変態した後も、過去の履歴として残存しているものをいう。
また、残留オーステナイト量が11%体積未満となると表面損傷寿命が大きく低下する傾向があり、残留オーステナイト量が25体積%より多いと、残留オーステナイト量が通常の浸炭窒化処理を行なった場合と差異がなくなってしまうため、経年寸法変化が悪くなる。
残留オーステナイト量は、研削後の転動面の表層50μmにおける値であって、たとえばX線回折法によるマルテンサイトα(211)と残留オーステナイトγ(220)との回折強度の比較で測定することができる。その他、オーステナイト相が非磁性体であり、フェライト相が強磁性体であることを利用して、磁気天秤などにより磁化力を求めることによっても測定できる。その他、市販の測定装置を用いて簡単に測定することができる。
窒素富化層は、表層に形成された窒素含有量を増加した層であって、たとえば浸炭窒化、窒化、浸窒などの処理によって形成することができる。窒素富化層の窒素含有量が0.1質量%より少ないと効果がなく、特に表面損傷寿命が低下する。窒素含有量が0.7質量%より多いと、ボイドと呼ばれる空孔ができたり、残留オーステナイトが多くなりすぎて硬度が出なくなったりして短寿命になる。窒素富化層の窒素含有量は、研削後の転動面の表層50μmにおける値であって、例えばEPMA(Electron Probe Micro−Analysis:波長分散型X線マイクロアナライザ)で測定することができる。
以上のように、本発明のロッカーアーム用転がり軸受によれば長寿命化を実現することができるので、コンパクト化を図っても軸受の寿命が従来より低下することはない。したがって、コンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することができる。
(c1)上記のロッカーアームはその一方の端部と他方の端部との間に位置するロッカーアーム軸に取り付けられ、一方の端部にエンジンの開閉用バルブの端部が当接し、ロッカーアームは他方の端部に二股状の内輪支持部を有し、その二股状の内輪支持部に本発明のロッカーアーム用転がり軸受の内輪が固定されていてもよい。
また、(c2)ロッカーアームの一方の端部と他方の端部との間に本発明のロッカーアーム用転がり軸受が設けられ、ロッカーアームの2つの側壁の間にわたる内輪孔に内輪が固定され、ロッカーアームの一方の端部にエンジンの開閉用バルブの端部が当接し、ロッカーアームの他方の端部にピボットが当接していてもよい。
さらに、(c3)上記のロッカーアームは、ロッカーアーム本体と、カムからの応力を伝達する連動棒とを有し、ロッカーアーム本体はロッカーアーム本体の一方の端部と他方の端部との間に位置するロッカーアーム軸に取り付けられ、ロッカーアーム本体の一方の端部にエンジンの開閉用バルブの端部が当接し、ロッカーアーム本体の一方の端部に連動棒の一方の端部が当接し、本発明のロッカーアーム用転がり軸受の内輪が連動棒の他方の端部に固定されていてもよい。
上記の(c1)、(c2)、(c3)のロッカーアームは、カムからの駆動力をエンジンのバルブに伝える点で共通するが、その構造が異なっており、異なるエンジンの型式にそれぞれ対応できるようになっている。
なお、本明細書中において「内輪」とは、中実の軸および中空の軸を含む意味である。
本発明のロッカーアーム用転がり軸受によれば、コンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止することができる。
本発明の一実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図である。 図1におけるII−II線に沿う断面図である。 本発明の他の実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図である。 本発明のさらに別の実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図である。 図4のロッカーアーム用転がり軸受を含む部分を拡大した図である。 本発明の一実施の形態における熱処理方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態における熱処理方法の変形例を説明する図である。 軸受部品のミクロ組織、とくにオーステナイト粒を示す図である。(a)は本発明例の軸受部品であり、(b)は従来の軸受部品である。 (a)は図8(a)を図解したオーステナイト粒界を示し、(b)は図8(b)を図解したオーステナイト粒界を示す図である。 試料1〜試料6の構造(寸法)を示す断面図である。 試料7〜試料11の構造(寸法)を示す断面図である。 剥離寿命試験装置の要部を示す正面図である。 図12のXIII−XIII線に沿った断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。図1および図2を参照して、ロッカーアーム1は、中央部において軸受メタルなどを介してロッカーアーム軸5に回転自在に支持されている。
このロッカーアーム1の一方の端部1bには、アジャストねじ7が螺挿されている。このアジャストねじ7はロックナット8により固定され、その下端において内燃機関の給気弁もしくは排気弁のバルブ9の上端部9aと当接している。このバルブ9はばね10の弾発力で付勢されている。
ロッカーアーム1は、他方の端部1aに二股状に形成された内輪支持部14を一体に有している。この二股状の内輪支持部14に開けられたローラ軸孔に、内輪に相当するローラ軸2の両端がかしめ、圧入、もしくは止め輪により固定されている。このローラ軸2の外周面中央部には、転動体としてのころ3を複数個介して回転自在に外輪を構成するローラ4が支持されている。すなわち、ローラ軸2とローラ4との間に複数のころ3が介在している。ころ3の軸線方向は、ローラ軸2の軸線に平行に配置されている。このローラ4の外周面は、ばね10の付勢力によりカム軸に設けられたカム6のカム面に当接されている。言い換えれば、カム6とローラ4とは転がり接触している。
カム6が回転すると、カム6に押されてロッカーアーム1が上下方向に揺動し、この揺動がロッカーアーム軸5を支点としてバルブ9に伝わり、バルブ9が開閉動作を行なう。本実施の形態のロッカーアーム用転がり軸受50は、保持器が用いられない総ころ軸受であり、ローラ軸2と、複数のころ3と、ローラ4とにより構成されている。ロッカーアーム用転がり軸受50は、ロッカーアーム1とカム6との間の摩擦を低減し、耐磨耗性を向上させる役割を果たしている。ロッカーアーム用転がり軸受50は、カム6と接触しながら回転するものであるため、ローラ4にはカム6の押付け力と衝撃力とが作用する。
図3は、本発明の他の実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図である。図3を参照して、ロッカーアーム1の一方の端部1bと他方の端部1aとの間にロッカーアーム用転がり軸受50が設けられている。また、ロッカーアーム1の2つの側壁1cの間にわたって、内輪孔としてのローラ軸孔(図示せず)が形成されている。そして、このローラ孔にローラ軸2が固定されている。さらに、ロッカーアーム1の一方の端部1bにはエンジンの開閉用バルブ9の上端部9aが当接しており、ロッカーアーム1の他方の端部1aにはピボット孔15が設けられている。ピボット孔15は、図示しないピボットと当接する。ピボット孔15を設けたロッカーアーム1は、ピボットの周り所定の向きにばね10によって付勢されている。カム6から伝達される駆動力をローラ4で受けて、ばね10の付勢力に抗してバルブ9を動かす。
図4は、本発明のさらに別の実施の形態におけるロッカーアーム用転がり軸受の使用状態を示す概略正面図である。図5は、図4のロッカーアーム用転がり軸受を含む部分を拡大した図である。
図4および図5を参照して、ロッカーアーム本体11と、カム6からの応力を伝達する連動棒16とを有している。ロッカーアーム本体11の一方の端部11bと他方の端部11aとの間、すなわちロッカーアーム本体11の中央部にロッカーアーム軸5が配置されており、その周りにロッカーアーム本体11が回動する。ロッカーアーム本体11の一方の端部11bにバルブ9の上端部9aが当接しており、バルブ9はばね10の弾発力で付勢されている。また、ロッカーアーム本体11の他方の端部11aに連動棒16の上端部16bが当接している。アジャストねじ7はロッカーアーム本体11と連動棒16との当接位置を調節する機能を有する。連動棒16の下端部に位置する中空の軸受取付部16aに、取付部材17によりロッカーアーム用転がり軸受50のローラ軸2が取り付けられている。カム6はこのロッカーアーム用転がり軸受50のローラ4に当接して駆動力を連動棒16に伝達する。
なお、図1〜図5において、一方と他方との間には特に区別はなく、説明の順序で早く説明する端部を一方の端部とする意味しかない。
上記ロッカーアーム用転がり軸受50を構成する部材のうち、ローラ4、ローラ軸2、およびころ3の全てが窒素富化層を有している。また、ローラ軸2およびころ3のうち少なくとも一方の部材に対して、これから説明する低温2次焼入れ法の熱処理を施すことにより、ローラ軸2およびころ3のうち少なくとも一方の部材の窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超える範囲にあり、かつ残留オーステナイト量が11体積%以上25体積%以下となり、かつ窒素含有量が0.1質量%以上0.7質量%以下となる。
次に、これら転がり軸受の内輪(ローラ軸2)および転動体(ころ3)の少なくとも1つの軸受部品に行なう浸炭窒化処理を含む熱処理について説明する。図6は、本発明の一実施の形態における熱処理方法を説明する図である。また、図7は、本発明の一実施の形態における熱処理方法の変形例を説明する図である。図6は1次焼入れおよび2次焼入れを行なう方法を示す熱処理パターンであり、図7は焼入れ途中で材料をA変態点温度未満に冷却し、その後、再加熱して最終的に焼入れる方法を示す熱処理パターンである。どちらも本発明の実施の態様例である。これらの図において、処理Tでは鋼の素地に炭素や窒素を拡散させまた炭素の溶け込みを十分に行なった後、A変態点未満に冷却する。次に、図中の処理Tにおいて、処理Tよりも低温に再加熱し、そこから油焼入れを施す。
上記の熱処理を普通焼入れ、すなわち浸炭窒化処理に引き続いてそのまま1回焼入れするよりも、表層部分を浸炭窒化しつつ、割れ強度を向上させ、経年寸法変化率を減少することができる。上述したように、上記の熱処理方法によれば、オーステナイト結晶粒の粒径を従来の2分の1以下となるミクロ組織を得ることができる。上記の熱処理を受けた軸受部品は、転動疲労特性が長寿命であり、割れ強度を向上させ、経年寸法変化率も減少させることができる。
図8は軸受部品のミクロ組織、とくにオーステナイト粒を示す図である。図8(a)は本発明例の軸受部品であり、図8(b)は従来の軸受部品である。すなわち、上記図6に示す熱処理パターンを適用した軸受鋼のオーステナイト結晶粒度を図8(a)に示す。また、比較のため、従来の熱処理方法による軸受鋼のオーステナイト結晶粒度を図8(b)に示す。また、図9(a)および図9(b)は、上記図8(a)および図8(b)を図解したオーステナイト結晶粒界を示す図である。これらオーステナイト結晶粒度を示す組織より、従来のオーステナイト粒径はJIS規格の粒度番号で10番以下の番号であり、また本発明による熱処理方法によれば12番の細粒を得ることができる。また、図8(a)の平均粒径は、切片法で測定した結果、5.6μmであった。
以下、本発明の実施例について説明する。
標準熱処理、浸炭窒化処理、および本発明熱処理の3種類の熱処理方法を用いて、ロッカーアーム用転がり軸受のローラ、ローラ軸、およびころを製造した。ここでいう標準熱処理、浸炭窒化処理、および本発明熱処理とは、以下の熱処理方法を示している。
標準熱処理:RXガス雰囲気中で、加熱温度840℃、保持時間20分で加熱した後、焼入れを行ない、次いで180℃で90分間焼戻を行なった。
浸炭窒化処理:RXガスとアンモニアガスとの混合ガスの雰囲気中で、温度850℃、保持時間150分間の条件で加熱した後、温度850℃から焼入れを行ない、次いで、180℃で90分間焼戻を行なった。
本発明熱処理:浸炭窒化処理温度850℃、保持時間150分間の条件で浸炭窒化処理を行なった。浸炭窒化処理中は、RXガスとアンモニアガスとの混合ガスの雰囲気とした。その後、図6に示す熱処理パターンに従って、浸炭窒化処理温度850℃から一次焼入れを行ない、次いで浸炭窒化処理温度より低い温度800℃で20分間加熱して二次焼入を行ない、次いで、180℃で90分間焼戻を行なった。
これらの熱処理方法により得られた部材の材質について表1に示す。
次に材質調査方法について説明する。
(1)オーステナイト結晶粒度:オーステナイト結晶粒度の測定は、JIS G 0551の鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法に基づいて行った。
(2)残留オーステナイト量:残留オーステナイト量の測定は、X線回折によるマルテンサイトα(211)と残留オーステナイトγ(220)の回折強度の比較で行った。残留オーステナイト量としては、研削後の転動面の表層50μmにおける値を採用した。
(3)窒素含有量:窒素含有量の測定は、EPMAを用いて行った。窒素含有量は研削後の転動面の表層50μmにおける値を採用した。
次に、表1に示した試験結果を説明する。
(1)オーステナイト結晶粒度:本発明熱処理部材は、結晶粒度番号が12と顕著に微細化されている。標準熱処理部材および浸炭窒化処理部材は、結晶粒度番号が9および8であり、本発明熱処理部材より粗大なオーステナイト結晶粒となっている。
(2)残留オーステナイト量:本発明熱処理部材は、残留オーステナイト量が21体積%であり、適度なオーステナイトが存在する。標準熱処理部材は、残留オーステナイト量が7体積%であり、本発明熱処理部材より少ない。また、浸炭窒化処理部材は、残留オーステナイト量が29体積%であり、本発明熱処理部材より多い。以上のことから、本発明熱処理部材は、標準熱処理部材と浸炭窒化処理部材との間の残留オーステナイト量であることが分かる。
(3)窒素含有量:本発明熱処理部材の窒素含有量は0.30%である。標準熱処理部材は、浸炭窒化処理を行っていないため窒素含有量は0%であった。また、浸炭窒化処理部材の窒素含有量は、0.31%であった。本発明熱処理部材の窒素含有量は、浸炭窒化処理部材の窒素含有量と比べ、若干低い傾向であった。これは、本発明熱処理が浸炭窒化処理後に浸炭窒化処理温度より低い温度800℃で2次焼入れを行なうためだと考えられる。
続いて、上記3種類の熱処理方法を用いて製造されたローラ、ローラ軸、およびころを様々な組合せで組み合わせてロッカーアーム用転がり軸受を製造し、試料1〜試料11とした。このうち、試料1〜試料6の構造(寸法)を示す断面図を図10に示し、試料7〜試料11の構造(寸法)を示す断面図を図11に示す。図10に示すように、試料1〜試料6については、ローラ4およびころ3の幅を6.9mmとし、ローラ軸2の幅を17.3mmとした。一方、図11に示すように、試料7〜試料11については、ローラ4およびころ3の幅を5.5mmとし、ローラ軸2の幅を15.9mmとした。すなわち、試料7〜試料11については、試料1〜試料6よりも20%程度コンパクト化した。
次に、試料1〜試料11について以下の方法により剥離寿命試験を行なった。図12は剥離寿命試験装置の要部を示す正面図であり、図13は図12のXIII−XIII線に沿った断面図である。図12および図13に示すように、剥離寿命試験装置の駆動ロール101とローラ4とが接触するようにロッカーアーム用転がり軸受50を配置し、ローラ軸2を固定する。そして、剥離寿命試験装置の駆動ロール101からロッカーアーム用転がり軸受50へラジアル荷重を加えた状態で、駆動ロール101を図12中矢印方向に回転させることで、ローラ4を回転させた。ローラ4、ローラ軸2、およびころ3のうちいずれかに剥離が生じるまでの時間(寿命)を測定した。なお、駆動ロール101からロッカーアーム用転がり軸受50に加える荷重を2.58kNとし、ローラ4の回転速度は7000r/minとした。また、ころと、ローラおよびローラ軸との間の潤滑油として、10W−30のエンジンオイルを用い、潤滑油の温度を100℃とした。
各試料における部材の組合せと、各試料の剥離寿命とを表2および表3に示す。本発明品は試料6、試料9、試料10、および試料11である。なお、各試料の剥離寿命は、試料1の剥離寿命を1とした場合の比で表わしている。
表2に示すように、ローラ、ローラ軸、およびころの全ての部材に本発明熱処理を行なった試料6は、全ての部材に標準熱処理を行なった試料1に比べて3.5倍の剥離寿命を有していることが分かる。また、表3に示すように、軸受をコンパクト化した場合であっても、ローラおよびローラ軸に浸炭窒化処理を行ない、ころに本発明熱処理を行なった試料9は、試料1に比べて1.2倍の剥離寿命を有していることがわかる。また、ローラおよびころに浸炭窒化処理を行ない、ローラ軸に本発明熱処理を行なった試料10は、試料1に比べて1.5倍の剥離寿命を有していることがわかる。さらに、ローラに浸炭窒化処理を行ない、ころおよびローラ軸に本発明熱処理を行なった試料11は、試料1に比べて1.7倍の剥離寿命を有していることがわかる。以上の結果から、ローラ、ローラ軸、およびころの全てが窒素富化層を有しており、ローラ軸およびころのうち少なくとも一方の部材に本発明の熱処理を行なうことにより、軸受のコンパクト化を図りつつ、寿命の低下を抑止できることが分かる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ロッカーアーム、1a,1b ロッカーアーム端部、1c 側壁、2 ローラ軸、3 ころ、4 ローラ、5 ロッカーアーム軸、6 カム、7 アジャストねじ、8 ロックナット、9 バルブ、9a バルブ上端部、10 ばね、11 ロッカーアーム本体、11a,11b ロッカーアーム本体端部、14 内輪支持部、15 ピボット孔、16 連動棒、16a 軸受取付部、16b 連動棒上端部、17 取付部材、50 ロッカーアーム用転がり軸受、101駆動ロール。

Claims (4)

  1. エンジンのカムと転がり接触する外輪と、
    前記外輪の内側に位置し、ロッカーアームに固定された内輪と、
    前記外輪と前記内輪との間に介在する複数の転動体とを備えたロッカーアーム用転がり軸受において、
    前記外輪、前記内輪、および前記転動体の全てが窒素富化層を有し、
    前記内輪および前記転動体の両方の部材における前記窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号が10番を超える範囲にあり、かつ前記部材における前記窒素富化層の残留オーステナイト量が11体積%以上25体積%以下であり、かつ前記部材における前記窒素富化層の窒素含有量が0.1質量%以上0.7質量%以下であり、
    前記外輪における前記窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号は、前記両方の部材における前記窒素富化層のオーステナイト結晶粒の粒度番号よりも小さく、前記外輪における前記窒素富化層の残留オーステナイト量は、前記両方の部材における前記窒素富化層の残留オーステナイト量よりも多い、ロッカーアーム用転がり軸受。
  2. 前記ロッカーアームは一方の端部と他方の端部との間に位置するロッカーアーム軸に取り付けられ、前記一方の端部に前記エンジンの開閉用バルブの端部が当接し、前記ロッカーアームは前記他方の端部に二股状の内輪支持部を有し、その二股状の内輪支持部に前記内輪が固定されている、請求項1に記載のロッカーアーム用転がり軸受。
  3. 前記ロッカーアームの一方の端部と他方の端部との間に設けられ、
    前記ロッカーアームの2つの側壁の間にわたる内輪孔に前記内輪が固定され、前記ロッカーアームの一方の端部に前記エンジンの開閉用バルブの端部が当接し、前記ロッカーアームの他方の端部にピボットが当接する、請求項1に記載のロッカーアーム用転がり軸受。
  4. 前記ロッカーアームは、ロッカーアーム本体と、前記カムからの応力を伝達する連動棒とを有し、前記ロッカーアーム本体は前記ロッカーアーム本体の一方の端部と他方の端部との間に位置するロッカーアーム軸に取り付けられ、前記ロッカーアーム本体の前記一方の端部に前記エンジンの開閉用バルブの端部が当接し、前記ロッカーアーム本体の前記他方の端部に前記連動棒の一方の端部が当接し、前記連動棒の他方の端部に前記内輪が固定されている、請求項1に記載のロッカーアーム用転がり軸受。
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