JP2009180312A - ホース口金具用樹脂製ニップル及びホース口金具接続構造 - Google Patents

ホース口金具用樹脂製ニップル及びホース口金具接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ホース口金具に含まれる樹脂製ニップルであって、射出成形の際に生じるパーティングラインに係る漏水が防止され、さらに締め具によりホースの外周面側から加締める際の圧力によるニップルの変形又は割れ等が防止された構造を有するニップル及びそのニップルを有するホース口金具をホースに接続したホース口金具接続構造を提供する。
【解決手段】少なくとも前記ニップルとホースとが重なり合う部分において、前記ニップルと異なる材料からなる帯状部分がニップルの外周面側に全周囲に亘り露出している口金具用ニップル、特に帯状部分が、前記ニップルの内部に略円筒状の中空体が接合一体化され、その中空体の外周面の少なくとも1部分がニップルの外周面側に露出されることで形成されている口金具用ニップルとすることで解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホース口金具に用いられる樹脂製ニップル及びホース口金具接続構造に関し、例えば、台所の流し台又は洗面台の水栓金具やトイレ貯水タンク、その他給水・給湯用の可とう性ホースに挿入され加締められて使用される口金具用樹脂製ニップル、及びそのニップルを有するホース口金具とホースとの接続構造に関する。
従来から、家屋内の上水道の配管には可とう性ホースが使用され、可とう性ホースを接続する口金具に用いられるニップルは金属製及び樹脂製のものが使用されている。金属製ニップルは、真鍮製又はステンレス製の棒材から切削加工により作製される。これをホースに挿入し、ステンレス製等の金属製スリーブによりホースの外周面側から加締めることによってホースと接続させている。これらの金属製ニップルは水道水による腐食に比較的耐性がある材質であること、加締めに対する強度が十分に有する点で優位である。
一方、樹脂製ニップルは生産性が高いという点で優位である。しかしながら、樹脂製ニップルは強度の面では金属製に比較すると必ずしも十分とは言えない。金属製の場合と同様に樹脂製ニップルをホースに挿入し、金属製の筒状のスリーブ等の締め具によりホース外周面側から加締めるが、その際に、樹脂の材質によっては強度不足のために変形又は割れが生じることがある。
このような問題に対して、樹脂配管の接続端部に金属製の筒状体を埋設して、加締めに対する樹脂配管の強度を確保する樹脂配管の接続端部構造が知られている(特許文献1)。
また、樹脂製ニップルは一般的に樹脂の射出成形で製造されるため、金型が使用されている。その金型の割り面はニップルの形状からニップルの軸方向に生じるのが通常である。そのため、成形されたニップルには、金型の割り面跡であるパーティングラインがニップルの両端へ向かい、軸方向に一直線上に生じる。従って、パーティングラインの食い違いが大きい場合やバリが生じている場合には、ニップルをホースに挿入し、締め具によりホースの外周面側から加締める際に、パーティングラインを伝って、流体が通り抜け、漏水に至る場合がある。前記特許文献1の構造では、この問題についての対策とはならない。
特開2006−234129号公報 特開2007−71222号公報 特開2007−120511号公報
本発明は上記問題点を考慮し、ホース口金具に含まれる樹脂製ニップルであって、上記パーティングラインに係る漏水を防止し、さらに締め具によりホースの外周面側から加締める際の圧力によるニップルの変形又は割れ等を防止する構造を有するニップル及びそのニップルを有するホース口金具をホースに接続したホース口金具接続構造を提供することを目的とする。
上記目的は、ホースの端部内側に挿入される樹脂製の略円筒状のニップルであって、少なくとも前記ニップルとホースとが重なり合う部分において、前記ニップルと異なる材料からなる帯状部分が前記ニップルの外周面側の全周囲に亘り露出していることを特徴とする口金具用ニップルにより達成される。
これにより、樹脂製ニップルを射出成形により製造する際に、金型の割り面に沿って生じるパーティングラインが、外周面側に露出している帯状部分によって分断されることで、可とう性ホースを接続した際にパーティングラインを伝って生じる漏水を防ぐことができる。さらに、前記帯状部分がホースの外周面側から加締める際の圧力を受けることで、樹脂製ニップルの変形や割れを防止することができる。
本発明に係る口金具用ニップルの好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記帯状部分が、前記ニップルの内部に略円筒状の中空体が接合一体化され、その中空体の外周面の少なくとも1部分が前記ニップルの外周面側に露出されていることにより形成されている。
これにより、ホースの外周面側から加締める際の圧力をより効果的に受けることができ、樹脂製ニップルの変形や割れを有効に防止することができる。
(2)前記帯状部分が金属である。
(3)前記ニップルがその外周面に周方向に環状に形成された少なくとも1本の溝部を有し、その溝部の少なくとも底面が帯状部分を構成している。
(4)前記溝部内にゴム製のO−リング(断面形状が円である環状体のことを示す)が配設されている。
さらに、上記目的は、本発明に係る口金具ニップルを含むホース口金具と、前記ニップルが挿入されたホースと、前記ニップルと前記ホースとの重なり部分においてホースの外周面側に配置される締め具とを有することを特徴とするホース口金具接続構造により達成される。
これにより、ホース端部内側に前記ニップルを挿入し、ホースの外周面側から金属製の締め具で加締めることで、ホースとホース口金具とを接続することができる。このとき、本発明の口金具ニップルを有しているので、上記パーティングラインに係わる漏水を防ぐことができ、加締める際の圧力によるニップルの変形や割れを防止することができる。
本発明に係るホース口金具接続構造の好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記ホースが少なくとも樹脂製の内面層チューブと、前記内面層チューブの外周を覆う補強層とを含んで構成されている。
(2)前記ホースの樹脂製の内面層チューブが、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、ポリエチレン樹脂、又は架橋ポリエチレン樹脂の少なくとも1種を含む単層構造であるか、又は前記樹脂からなる内層と、前記内層の外周を覆う熱可塑性エラストマーの外層からなる複層構造である。
(3)前記ホースの補強層が繊維及び/又は金属ワイヤーを有する単層構造あるいは複層構造である。
(4)前記ホースが補強層の外周を覆う外被層を含んで構成されている。
本発明によれば、樹脂製ニップルにおけるパーティングラインが分断されているので、上記パーティングラインに係る漏水が防止され、さらにホース外周面側から加締める際の圧力による変形や割れが防止された口金具用ニップルを得ることができる。また、シール性に優れたホース口金具接続構造とすることができる。
以下、図面に基づいて本発明に係る口金具用ニップル及びホース口金具接続構造の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の口金具用ニップルを含むホース口金具の構造の代表的な1例を図1に示す。図1に示すホース口金具22に備えられているニップル24は先細り部26から3段の傘状部34、36及び38を有している。先細り部26と反対側の端部は拡径されると共に、外周にフランジが形成された拡径部28とされている。フランジにはナット30が掛けられている。
図示のようにニップル24の内部には先細り部26から拡径部28まで略円筒状の中空体40が配設されており、ニップル24と接合一体化されている。また、中空体40の内周面はニップル24の内周面を形成している。そして、ニップル24は外周面の傘状部34及び36の間、並びに傘状部36及び38の間に全周囲に亘る帯状部分42及び44を有しており、帯状部分42及び44において、中空体40の外周面がニップル24の外周面側に露出している。ニップル24を射出成形する際に、金型の割面に生じるパーティングラインはニップル24の軸方向に一直線上に生じ、漏水の原因となる。しかし、ニップル24の内部に接合一体化している中空体40はニップル24の射出成形とは切り離されており、その一部分がニップル24の外周面に露出していることにより、パーティングラインを分断することができ、上記パーティングラインに係る漏水を防止することができる。また、中空体40がホースを加締める際の圧力を受けることで、ニップル24の変形や割れを防止することができる。
図2は本発明の口金具用ニップルを含むホース口金具の別の代表例を示す。図2のホース口金具22の基本構成は、図1と同様である。しかしながら、図1と異なり、図2のニップル24は、中空体40はニップル24の内部に埋め込まれており、中空体40の内周面はニップル24の内周面側には露出していない。そして、ニップル24は外周面の傘状部34及び36の間、傘状部36及び38の間並びに傘状部38から拡径部28の間の一部において全周囲に亘る帯状部分42、44及び46を有しており、帯状部分42、44及び46において中空体40の外周面がニップル24の外周面側に露出している。従って、図2におけるニップル24は図1の場合と同様に上記パーティングラインに係る漏水を防止し、ホースを加締める際のニップル24の変形や割れを防止することができる。
図3は本発明の口金具用ニップルを含むホース口金具の別の代表例を示す。図3のホース口金具22は図1と同様にニップル24及びナット30を有している。しかしながら、図1と異なり、図3のニップル24には傘状部がなく、代わりに先細り部26から拡張部28の間のニップル24をホース内へ挿入した状態でこれらが重なり合う部分の一部に、外周が断面視にて鋸葉状とされた鋸葉部48が形成されている。鋸葉部48の歯の向きはニップル24がホース内に挿入された状態でホースの不用意な抜けに対して抵抗が生じる向きとされている。
図示のように、ニップル24の内部にはニップル24をホース内に挿入した状態でこれらが重なり合う部分の一部に中空体40が配設され、ニップル24と接合一体化されている。そして、中空体40の内周面はニップル24の内周面側に露出し、中空体40の外周面側の一部には凸部49が形成されている。凸部49は周方向に沿って環状に形成されており、ニップル24の外周面側の全周囲に亘る帯状部分42において、ニップル24の外周面側に露出している。従って、図3におけるニップル24は図1の場合と同様に上記パーティングラインに係る漏水を防止し、ホースを加締める際のニップル24の変形や割れを防止することができる。
図4(A)は本発明の口金具用ニップルを含むホース口金具の別の代表例を示す。また図4(B)は溝部50近傍の部分拡大図を示す。図4のホース口金具22は図1と同様にニップル24及びナット30を有しており、ニップル24には図3と同様に鋸葉部48が形成されている。さらに、図3と同様に、図4のニップル24の内部には中空体40がニップル24をホース内に挿入した状態でこれらが重なり合う部分の一部に配設され、中空体40はニップル24と接合一体化されている。しかしながら、図3と異なり、図4の中空体40はニップル24の内部に埋め込まれており、ニップル24の内周面側には露出していない。そして、ニップル24の外周面には先細り部26及び鋸葉部48の間に1本の溝部50が形成されている。溝部50は周方向に沿って環状に形成されており、図4(B)に示すように、溝部50の底面が帯状部分を形成し、中空体40の外周面がニップル24の外周面側に露出している。従って、図4におけるニップル24は図1の場合と同様に上記パーティングラインに係る漏水を防止し、ホースを加締める際のニップル24の変形や割れを防止することができる。
さらに、溝部50内にはゴム製のO−リング54が収容されている。これにより、ホースを加締める際にホースの内側にO−リング54が密着し、シール性を向上させることができる。この場合、高いシール性を維持するためにはO−リング52の外径D4に対して、ニップル24の外径D2は、D4>D2の関係が成り立つことが好ましい。
図5(A)は本発明の口金具用ニップルを含むホース口金具の別の代表例を示す。また、図5(B)は溝部52及び54近傍の部分拡大図を示す。図5のホース口金具22は図1と同様にニップル24及びナット30を有している。しかしながら、図1と異なり、図5のニップル24には傘状部がない。図示のように、ニップル24の内部には先細り部26から拡径部28まで中空体40が配設されており、中空体40はニップル24と接合一体化されている。また、中空体40の内周面はニップル24の内周面を形成している。そして、ニップル24の外周面には先細り部26及び拡径部28の間に2本の溝部50及び52が形成されている。溝部50及び52は周方向に沿って環状に形成されており、図5(B)に示すように、溝部50及び52の底面が帯状部分を形成し、中空体40の外周面がニップル24の外周面側に露出している。従って、図5におけるニップル24は図1の場合と同様に上記パーティングラインに係る漏水を防止し、ホースを加締める際のニップル24の変形や割れを防止することができる。
さらに、図4と同様に溝部50及び52内にはゴム製のO−リング54及び56が収容されている。これにより、ホースを加締める際にホースの内側にO−リング54が密着し、シール性を向上させることができる。この場合、高いシール性を維持するためにはO−リング54及び56の外径D4に対して、ニップル24の外径D2は、D4>D2の関係が成り立つことが好ましい。
また、図6に図5のホース口金具22とホースとが接続された状態、即ち本発明のホース口金具接続構造の代表的な1例を示す。ホース口金具接続構造12は、可とう性のホース14と本発明に係る口金具ニップル24を有するホース口金具22と、及びこれらの重なり部58においてホース14の外周面側に配置される締め具20で構成されている。締め具20は金属製の筒状のスリーブであり、内周側へ加締められることにより、ニップル24の外周面に対し、ホース14を押圧する作用を有している。
図示のように、ニップル24はホース14の内径D3よりも大きな外径D1を有している。ニップル24の先端、即ちホース14内への挿入端側には先細り部26が形成され、ホース14内へ容易に挿入できるようになっている。
先細り部26と反対側の端部は拡径されると共に、外周にフランジが形成された拡径部28とされている。フランジにはナット30等が掛けられて、他の配管等への接続に供されることとなる。
拡径部28から先細り部26側に所定距離だけ離間した位置には、ニップル24を部分的に拡径したフランジ状の係止部32が形成されている。ホース14内にニップル24が挿入された状態で、ホース14の先端14Tの近傍が拡径部28と係止部32との間に入り込むと共に係止部32に掛止されて、不用意な抜けが防止される。
図7に本発明のホース口金具接続構造12に用いられる代表的なホース14の構造の1例を示す。内面層チューブ1、その外周を覆う補強層2、その外周を覆う外被層3から構成されている。内面層チューブ1は弾性を有しており、単層構造であっても、内層と外層の複層構造であってもよい。補強層2はポリエステル繊維等の繊維を編組み又はスパイラル巻きした単層構造である。
図8には図7とは別の本発明のホース口金具接続構造12に用いられる代表的なホース14の構造の1例を示す。図5においては上記図4のホースにおける補強層2が繊維層2D〜2Fとその外側の金属ワイヤー層2Gで構成される複層構造となっている。繊維層2D〜2Fはポリエステル繊維等の繊維を編組み又はスパイラル巻きしたものであり、金属ワイヤー層2Gは金属ワイヤーを編組みしたものである。
本発明において樹脂製のニップル24の材料は本発明の目的を達成し、必要とする品質に応じた強度及び安全性を備えていれば、いかなるものでも良く、例えばポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂が使用できる。強度を維持するため上記樹脂がガラス繊維補強されていても良い。特にクリープ(長時間の負荷がかかった際の変形)を防ぐためにはガラス繊維補強は有効である。ガラス繊維の配合量は強度及び成形の容易さから5〜50%が好ましく、特に20〜30%が好ましい。
帯状部分は表面が平滑であっても、凹凸があっても良い。帯状部分の幅はパーティングラインを分断することができる範囲があれば良くに制限はなく、必要とするニップルの強度や形状に応じて適宜設定することができる。また、帯状部分は、図1〜5のように中空体40がニップル24の内部に接合一体化されて、その一部が外周面側に露出されることにより形成されていても、1個又は複数個の環状体が埋設されて、その全体が露出されることで形成されていても良い。樹脂製ニップル24を補強する点においては、中空体40がニップル24の内部に接合一体化されている方が好ましい。
中空体40によって帯状部分を形成する場合、中空体40は少なくともニップル24とホース14とが重なり合う部分でニップル24の内部に接合一体化して入れば良く、図1、図2及び図5のようにニップル24の全長に亘って配設されていても、図3及び図4のようにニップル24をホース14に挿入した場合にこれらが重なる部分の一部に配設されていても良い。また、図1、図3及び図5のように中空体40の内周面がニップル24の内周面側に露出して配設されていても、図2及び図4のようにニップル24の内部に埋設されても良い。ホース外周面側から締め具20により加締める際に圧力が掛る位置に配設することで、ニップルに対する補強の効果が期待できる。
中空体40の形状は図4のような単純な円筒状であっても、図1、図2及び図5のような端部がフランジ状になっていても、図3のように一部に凸部が形成され、ニップル24の外周面側に露出され、帯状部分が形成されても良い。また、樹脂との接合性を高めるために孔や凹凸を有していても、断面が鋸葉様となっていても良い。中空体40の厚み及び大きさは、ニップル24の外周面側に露出する帯状部分を形成し、ニップル24のパーティングラインを分断させることができる範囲を満たせば、必要とする強度やシール性に応じて適宜設定することができる。
帯状部分の材料はニップル24と異なる材料であり、本発明の目的を達成するものであれば、いかなる種類でも良い。例えば、金属、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、カーボン・グラファイト、ガラス繊維強化プラスチック、炭素繊維強化プラスチック等が挙げることができ、目的とするニップル24の品質に応じて選択することができる。特に、ニップル24の強度を高めるためにはステンレス、真鍮等の金属、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂が好ましく、特に強度が高い点で金属が好ましい。また、ニップル24の内周面側に露出する場合は、上水と直接接触することになるので、金属を材料とする場合は錆や腐食を防ぐためにステンレス又は真鍮が好ましい。
本発明の口金具用ニップルの製造方法としては、例えば、中空体40を帯状部分が露出するように設計されたニップル24の射出成形用金型の表面に予め配置し、型締めし、加熱融解したニップル24の成形材料を金型に射出注入し、保圧後、冷却固化し、型開きし、ニップル24と中空体40とを一体成形することにより本発明の口金具用ニップルを製造することができる。ただし、この場合、中空体40の材料は射出成形の際の熱により溶融しないものであることが必要である。溶融した場合は上記パーティングラインを分断することができない。中空体40の材料が接合し難い金属等の場合は有機系皮膜処理等の表面処理を行っても良い。
また、中空体40の材料が熱可塑性樹脂である場合、ニップル24との2色成形により、ニップル24と中空体40とを一体成型することで、本発明の口金具用ニップルを製造することができる。即ち、中空体40射出成形用の一次成形用金型を型締めし、加熱融解した中空体40の成形材料を一次成形用金型に射出注入し、冷却固化し、型開きし、次いで一次成形品部を取り込んだニップル24射出成形用の二次成形用金型を型締めし、加熱融解したニップル24の成形材料を二次成形用金型に射出注入し、冷却固化し、型開きする成形方法である。2色成形の方式は本発明の口金具用ニップルが製造できればいずれでも良い。ただし、ニップル24に生じるパーティングラインと中空体40に生じるパーティングラインがニップル24の軸方向に一致しないことが必要である。一致した場合は上記パーティングラインを分断することができないため、上記パーティングラインに係る漏水を防止することができない。
本発明のニップル24の好ましい実施の形態の一つとして、図4及び図5で説明したようにニップル24の外周面に周方向に環状に形成された溝部により、ニップル24の内部に接合一体化した中空体40が露出し、帯状部分を形成しているものである。溝部は1本であっても、複数本であっても良く、必要とするニップルのシール性または形状により適宜設定することができる。また、その溝部内には、図4及び図5に示したようにゴム製のO−リングが配設されているのが好ましい。O−リングを有する場合はホース14が比較的硬いものであってもシール性が確保されるからである。
O−リングの材料ゴムはクロロプレンゴム、シリコンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等が使用でき、特に圧力永久ひずみが生じ難いシリコンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム等が好ましい。
図6で説明したように、本発明に係るホース口金具接続構造12は、少なくとも本発明に係る口金具用ニップル24を有するホース口金具22と、ニップル24が挿入された可とう性ホース14と、ニップル24とホース14との重なり部分においてホースの外周面側に配置される締め具20とを含む。ホース口金具22は本発明に係る口金具用ニップル24を含んで構成されていれば、いかなるものでも良く、目的に応じて適宜選択することができる。例えば特許文献2又は特許文献3に示されたようなホース口金具の構造であっても良い。また、ナット30は金属製であっても、樹脂製であっても良い。締め具20は本発明の目的を達成するものであれば、いかなるものでも良い。好ましくは、本発明に係る口金具用ニップル24を効果的に機能させるために金属製の筒状のスリーブが良く、特に錆が発生し難いステンレス製スリーブが良い。
ホース14は可とう性ホースであり、本発明の目的を達成するものであればれいかなるものでも良い。給水等に使用する際の圧力に対する強度を確保するため、図4に示したように内面層チューブ1と、その外周を覆う補強層2を含んで構成されていることが好ましい。
内面層チューブ1は、本発明の目的を達成するものであれば、いかなる材質及び構造でも良く、ホース14の必要とする柔軟性等の品質に応じて選択することができる。例えば、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン樹脂、ゴム等の単層構造としても、それらの樹脂を内層として、その外周をポリオレフィン系エラストマーの外層で覆った構造や、ゴム等の内面にフッ素樹脂コーティングする構造の複層構造としても良い。特に、給水又は給湯用など水道水と接する場合は、塩素対策として、接液部である最内面はフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、架橋ポリエチレン樹脂、又はポリブテン樹脂の少なくとも1種を含んで構成されていることが好ましい。また、内面層チューブを単層構造とした場合に、硬くなり、曲がりにくくなることを考慮すると、内面層チューブを複層構造とし、前記樹脂を内層として、その外周を熱可塑性エラストマーの外層で覆った構造としても良い。熱可塑性エラストマーは、いかなるものでも良く、必要とする品質に応じて選択できる。例えばポリオレフィン系エラストマーを用いることができる。
図4に示す補強層2は本発明の目的を達成するものであれば、いかなる繊維又は金属ワイヤーでも、いかなる構造でも良く、ホース14の必要とする品質に応じて選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維等のポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などの合成繊維又はコットン繊維などの植物性繊維でも良く、これらを単独で使用しても複数種を併用しても良い。繊維の太さは50デニール〜2500デニールとすることが好ましく、構造は編組み又はスパイラル巻きして、編組み層又は互いに対をなす方向に巻き付けられたスパイラル層として形成される構造が好ましい。また、金属ワイヤーの場合は、例えばステンレスワイヤー、鉄ワイヤー、銅ワイヤー、アルミニウムワイヤーなどでも良く、特に錆が発生しにくいステンレスワイヤーが好ましい。金属ワイヤーの引張強さは1500N/mm2〜3000N/mm2が好ましく、線径は0.15mm〜0.5mmが好ましく、特に柔軟性と強度の点から0.2mm〜0.3mmが好ましい。金属ワイヤーの場合は編み込み構造が好ましい。ホースの柔軟性を考慮すると、スパイラル状に巻き付けるとピッチが粗密になるからである。編組み密度は70%〜95%、編み上げ角度は50°〜60°とすることが好ましい。
また、図5に示したように補強層2を複層構造で構成することもできる。繊維層2D〜2Fがポリエステル繊維などの上記の繊維で形成され、この場合、繊維をスパイラル状に巻き付けた第1繊維層2Dとこの第1繊維層2Dとは逆向きのスパイラル状に巻き付けた第2繊維層2E、さらに第1、第2繊維層2D、2Eを安定化させる保持層として押え糸層2Fが形成されるのが好ましい。その外周に金属ワイヤー層2Gがステンレスワイヤーなどの上記の金属ワイヤーを編組みして形成され、複層構造とすることができる。この場合、ホースの柔軟性を考慮すると、編み組み密度は15%〜55%、編み上げ角度は54°〜70°とすることが望ましい。
さらに、ホース14は図4及び5に示したように、必要に応じて補強層2の外周を覆う外被層3を含んで構成することができる。外被層は本発明の目的を達成するものであれば、いかなる樹脂でも良く、ホース14の必要とする柔軟性等の品質に応じて選択することができる。特に、ポリウレタン、ポリプロピレンが好ましく、特にポリプロピレンが加工性の点から好ましい。さらに、前記ホースに、より柔軟性を求める場合はポリプロピレンとスチレン−ビニル−イソプレントリブロック共重合体のビニル−イソプレン相の水素添加物(以下、水素添加スチレンブタジエンラバーと略記する)を混合した、スチレン系熱可塑性エラストマー組成物を前記樹脂材料としても良い。水素添加スチレンブタジエンラバーを混合する割合は、総樹脂量に対して、40質量%〜80質量%が好ましい。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具の実施形態の一例を示す一部を断面とした側面図である。 本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具の実施形態の他の例を示す一部を断面とした側面図である。 本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具の実施形態の他の例を示す一部を断面とした側面図である。 本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具の実施形態の他の例を示し、(A)は一部を断面とした全体側面図、(B)は一部を部分拡大して示す断面図である。 本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具の実施形態の他の例を示し、(A)は一部を断面とした全体側面図、(B)は一部を部分拡大して示す断面図である。 本発明の口金具用ニップルを有するホース口金具が適用されたホース口金具接続構造の実施形態の一例を示す断面図である。 本発明のホース口金具接続構造の構成に含まれるホースの一例を示す一部断面斜視図である。 本発明のホース口金具接続構造の構成に含まれるホースの他の一例を示す一部断面斜視図である。
符号の説明
1 内面層チューブ
2 補強層
3 外被層
12 ホース口金具接続構造
14 ホース
20 締め具
22 ホース口金具
24 ニップル
26 先細り部
28 拡径部
30 ナット
32 係止部
34 傘状部
36 傘状部
38 傘状部
40 中空体
42 帯状部分
44 帯状部分
46 帯状部分
48 鋸葉部
49 凸部
50 溝部(凹溝)
52 溝部(凹溝)
54 O−リング
56 O−リング
58 重なり部

Claims (10)

  1. ホースの端部内側に挿入される樹脂製の略円筒状のニップルであって、少なくとも前記ニップルとホースとが重なり合う部分において、前記ニップルと異なる材料からなる帯状部分が前記ニップルの外周面側の全周囲に亘り露出していることを特徴とする口金具用ニップル。
  2. 前記帯状部分が、前記ニップルの内部に略円筒状の中空体が接合一体化され、該中空体の外周面の少なくとも1部分が前記ニップルの外周面側に露出されていることにより形成されている請求項1に記載の口金具用ニップル。
  3. 前記帯状部分が金属であることを特徴とする請求項1又は2に記載の口金具用ニップル。
  4. 前記ニップルがその外周面に周方向に環状に形成された少なくとも1本の溝部を有し、その溝部の少なくとも底面が帯状部分を構成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の口金具用ニップル。
  5. 前記溝部内にゴム製のO−リングが配設されていることを特徴とする請求項4に記載の口金具用ニップル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の口金具用ニップルを含むホース口金具と、前記ニップルが挿入されたホースと、前記ニップルと前記ホースとの重なり部分においてホースの外周面側に配置される締め具とを有することを特徴とするホース口金具接続構造。
  7. 前記ホースが少なくとも樹脂製の内面層チューブと、前記内面層チューブの外周を覆う補強層とを含んで構成されていることを特徴とする請求項6に記載のホース口金具接続構造。
  8. 前記ホースの樹脂製の内面層チューブが、フッ素樹脂、ポリブテン樹脂、ポリエチレン樹脂、又は架橋ポリエチレン樹脂の少なくとも1種を含む単層構造であるか、又は前記樹脂からなる内層と、前記内層の外周を覆う熱可塑性エラストマーの外層からなる複層構造であることを特徴とする請求項7に記載のホース口金具接続構造。
  9. 前記ホースの補強層が繊維及び/又は金属ワイヤーを有する単層構造あるいは複層構造であることを特徴とする請求項7又は8に記載のホース口金具接続構造。
  10. 前記ホースが補強層の外周を覆う外被層を含んで構成されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のホース口金具接続構造。
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