JP2009179783A - ポリ乳酸樹脂組成物およびそれよりなる成型体 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性、耐熱性、耐薬品性の改善されたポリ乳酸樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなることを特徴とする、ポリ乳酸樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はポリ乳酸樹脂組成物に関し、更に詳しくは、成形性、耐熱性、耐薬品性の改善されたポリ乳酸樹脂組成物に関する。
資源保全、環境保護の観点からバイオベースポリマーが注目を集め、特にポリ乳酸系樹脂は、近年、原料であるL乳酸が発酵法により大量かつ安価に製造されるようになってきたこと、剛性が強いという優れた特徴を有すること等により、その利用分野の拡大が期待されている。しかし、最も有望なポリ乳酸でさえ、従来の石油資源を原料とするポリマーに比べるとまだ実用に向けた物性上の課題がある。特に、耐熱性や耐薬品性、耐衝撃性などの向上が望まれている。従来のポリ乳酸はL乳酸を主たる原料とするポリL乳酸であるが、これに対して、D乳酸を原料に含む、ステレオコンプレックスポリ乳酸が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
ステレオコンプレックスポリ乳酸は従来のポリL乳酸に比べて格段に高い融点を持つ結晶性樹脂であり、従来のポリL乳酸より格段優れた特性が期待できる。しかし、ステレオコンプレックス結晶を再現性よく高度に発現させる技術はまだ完成されていない。
しかし、プラスチック材料は、主として石油を原料として製造される樹脂であるため、石油資源を消費するうえに、使用後廃棄する際、ゴミの量を増し、さらに自然環境下で分解され難いため、埋設処理しても、半永久的に地中に残留する。そして焼却処理された場合には大気中の二酸化炭素を増加させ、温暖化を助長する懸念がある。また投棄されたプラスチック類により、景観が損なわれ地上ならびに海洋生物の生活環境が破壊されるなど、生態系に対して直接的に悪影響を及ぼすような問題が起こっている。近年の資源保全、環境保護の観点から、非石油資源を原料とし、廃棄時の減容化および細粒化の容易性、生分解性等の環境に配慮したプラスチック材料が要望されるようになってきた。
このような状況から、バイオベースポリマーと他の樹脂を配合することにより、相互の特性を併せ持つ樹脂材料の開発が試みられており、例えば、ポリエチレンテレフタレートとポリ乳酸等の混合体を混入した構造材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この提案によれば、かかる芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルの混合体からなる構造材に含まれる脂肪族ポリエステルを加熱分解又は加溶媒分解することにより熱可塑性ポリエステルに含まれるエステル結合部も同時に分解することができること、従って、使用終了後、廃棄処理が容易な成形品が得られると記載されている。
しかしながら、このような芳香族ポリエステルに脂肪族ポリエステルを配合した樹脂組成物は、溶融成形時の熱安定性が悪く、成形性も極めて悪いためエンジニアリングプラスチックとしての実用化が困難であると考えられていた。
一方、ポリ乳酸と芳香族ポリエステルからなる樹脂組成物の成形性を改善する試みとしては、高融点の芳香族ポリエステルを15wt%以下含ませて、かつそれが溶融しない条件で成形する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ポリ乳酸とポリブチレンテレフタレートに加えて、ポリアセテートを加えることによって成形性を改善する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この方法ではガラス転移温度が低下するために、耐熱性が低下する恐れがある。
Macromolecules 1987,20,904−906 特開平8−104797号公報 特開2006−36818号公報 特開2003−342459号公報
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、その目的は、耐薬品性、成形性、耐熱性、力学物性の改善されたポリ乳酸樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討を重ね、エンジニアリングプラスチックとしてポリトリメチレンテレフタレート(以下、PTTと略記することがある。)に着目し、更に鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、
トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなる、ポリ乳酸樹脂組成物によって達成することができる。
本発明によれば、耐薬品性、成形性、耐熱性、力学物性の改善されたポリ乳酸樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるポリ乳酸は、融点が190℃以上のポリ乳酸であり、主として、ポリ乳酸ステレオコンプレックスなどであれば、結晶性のポリ乳酸を好適に用いることができる。
ステレオコンプレックスポリ乳酸は、ポリ−L−乳酸およびポリ−D−乳酸から形成され、ポリ−L−乳酸およびポリ−D−乳酸は、下記式で表されるL−乳酸単位およびD−乳酸単位から実質的になる。
Figure 2009179783
ポリ−L−乳酸は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、さらに高融点を実現するためには99〜100モル%、くわえてステレオ化度を優先するならば95〜99モル%のL−乳酸単位から構成されることがさらに好ましい。他の単位としては、D−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位が挙げられる。D−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位は、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜5モル%、さらに好ましくは0〜2モル%である。
ポリ−D−乳酸は、好ましくは90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル%、さらに高融点を実現するためには99〜100モル%、くわえてステレオ化度を優先するならば95〜99モル%のL−乳酸単位から構成されることがさらに好ましい。他の単位としては、L−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位が挙げられる。L−乳酸単位、乳酸以外の共重合成分単位は、0〜10モル%、好ましくは0〜5モル%、さらに好ましくは0〜2モル%である。
共重合成分単位は、2個以上のエステル結合形成可能な官能基を持つジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等由来の単位およびこれら種々の構成成分からなる各種ポリエステル、各種ポリエーテル、各種ポリカーボネート等由来の単位が例示される。
ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。多価アルコールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテオラメチレングリコール等の脂肪族多価アルコール等あるいはビスフェノールにエチレンオキシドが付加させたものなどの芳香族多価アルコール等が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸として、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。ラクトンとしては、グリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトン等が挙げられる。
ステレオコンプレックスポリ乳酸は、ポリ−L−乳酸、ポリ−D−乳酸の混合物であり、ステレオコンプレックス結晶を形成しうる。ポリ−L−乳酸およびポリ−D−乳酸は、共に重量平均分子量が、好ましくは10万〜50万、より好ましくは15万〜35万である。
ポリ−L−乳酸およびポリ−D−乳酸は、公知の方法で製造することができる。例えば、L−またはD−ラクチドを金属重合触媒の存在下、加熱し開環重合させ製造することができる。また、金属重合触媒を含有する低分子量のポリ乳酸を結晶化させた後、減圧下または不活性ガス気流下で加熱し固相重合させ製造することができる。さらに、有機溶媒の存在/非存在下で、乳酸を脱水縮合させる直接重合法で製造することができる。
重合反応は、従来公知の反応容器で実施可能であり、例えばヘリカルリボン翼等、高粘度用攪拌翼を備えた縦型反応器あるいは横型反応器を単独、または並列して使用することができる。また、回分式あるいは連続式あるいは半回分式のいずれでも良いし、これらを組み合わせてもよい。
重合開始剤としてアルコールを用いてもよい。かかるアルコールとしては、ポリ乳酸の重合を阻害せず不揮発性であることが好ましく、例えばデカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノールなどを好適に用いることができる。
固相重合法では、前述した開環重合法や乳酸の直接重合法によって得られた、比較的低分子量の乳酸ポリエステルをプレポリマーとして使用する。プレポリマーは、そのガラス転移温度(Tg)以上融点(Tm)未満の温度範囲にて予め結晶化させることが、融着防止の面から好ましい形態と言える。結晶化させたプレポリマーは固定された縦型或いは横型反応容器、またはタンブラーやキルンの様に容器自身が回転する反応容器(ロータリーキルン等)中に充填され、プレポリマーのガラス転移温度(Tg)以上融点(Tm)未満の温度範囲に加熱される。重合温度は、重合の進行に伴い段階的に昇温させても何ら問題はない。また、固相重合中に生成する水を効率的に除去する目的で前記反応容器類の内部を減圧することや、加熱された不活性ガス気流を流通する方法も好適に併用される。
ステレオコンプレックスポリ乳酸におけるポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との重量比は、90:10〜10:90の範囲である。75:25〜25:75の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは60:40〜40:60の範囲であり、できるだけ50:50に近いことが好ましい。
ステレオコンプレックスポリ乳酸の重量平均分子量は、10万〜50万である。より好ましくは10万〜30万である。重量平均分子量は溶離液にクロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量値である。
ステレオコンプレックスポリ乳酸は、ポリ−L−乳酸およびポリ−D−乳酸からなりステレオコンプレックス結晶を含有する。ステレオコンプレックス結晶の含有率は、好ましくは80〜100%、より好ましくは95〜100%である。本発明で言うステレオコンプレックスポリ乳酸は、示差走査熱量計(DSC)測定において、昇温過程における融解ピークのうち、195℃以上の融解ピークの割合が好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。融点は、195〜250℃の範囲、より好ましくは200〜220℃の範囲である。融解エンタルピーは、20J/g以上、好ましくは30J/g以上である。具体的には、示差走査熱量計(DSC)測定において、昇温過程における融解ピークのうち、195℃以上の融解ピークの割合が90%以上であり、融点が195〜250℃の範囲にあり、融解エンタルピーが20J/g以上であることが好ましい。
ステレオコンプレックスポリ乳酸は、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸とを所定の重量比で共存させ混合することにより製造することができる。
混合は、溶媒の存在下で行うことができる。溶媒は、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸が溶解するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、フェノール、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ブチロラクトン、トリオキサン、ヘキサフルオロイソプロパノール等の単独あるいは2種以上混合したものが好ましい。
また混合は、溶媒の非存在下で行うことができる。即ち、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸とを所定量混合した後に溶融混練する方法、いずれか一方を溶融させた後に残る一方を加えて混練する方法を採用することができる。
あるいは、ポリ−L−乳酸セグメントとポリ−D−乳酸セグメントが結合している、ステレオブロックポリ乳酸も本発明のポリ乳酸成分に好適に用いることが出来る。
ステレオブロックポリ乳酸はポリ−L−乳酸セグメントとポリ−D−乳酸セグメントが分子内で結合してなる、ブロック重合体である。
このようなブロック重合体は、たとえば、逐次開環重合によって製造する方法や、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を重合しておいてあとで鎖交換反応や鎖延長剤で結合する方法、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を重合しておいてブレンド後固相重合して鎖延長する方法、立体選択開環重合触媒を用いてラセミラクチドから製造する方法、など上記の基本的構成を持つ、ブロック共重合体であれば製造法によらず、用いることができる。
しかしながら、逐次開環重合によって得られる高融点のステレオブロック重合体、固相重合法によって得られる重合体を用いることが製造の容易さからより好ましい。
本発明で用いるステレオコンプレックスポリ乳酸およびステレオブロックポリ乳酸は、そのステレオ化度が、90%以上であることが好ましく、より好ましくは100%である。ステレオ化度は、DSC測定において融点のエンタルピーを比較することによって下記式(2)によって決定することができる。
[数1]
ステレオ化度=[(ΔHms/ΔHms)/(ΔHmh/ΔHmh+ΔHms/ΔHms)] (2)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
本発明で用いるポリ乳酸成分には、ステレオ化度を向上させるために特定の添加物を添加することが好ましい。そのような添加物としては、下記式に示すリン酸金属塩が好ましい例として挙げることができる。
Figure 2009179783
MはNa、K、Al、Mg、Caであり、特に、K、Na、Alを好適に用いることができる。
これらの金属塩は、ポリ乳酸成分に対して、好ましくは10ppmから2wt%、より好ましくは50ppmから0.5wt%、さらに好ましくは100ppmから0.3wt%用いることが好ましい。少なすぎる場合には、ステレオ化度を向上する効果が小さく、多すぎると樹脂自体を劣化させるので好ましくない。
また、ポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性を向上させるために、さらにケイ酸カルシウムを添加することが好ましい。ケイ酸カルシウムとしては、例えば、六方晶を含むものを用いることができ、その粒子径は低いほうが好ましい。例えば、平均一次粒子径は0.2〜0.05μmの範囲であるとポリ乳酸樹脂組成物に適度に分散するので、ポリ乳酸樹脂組成物の耐熱性は良好なものとなる。また、添加量はポリ乳酸樹脂組成物を基準として、0.01から1wt%の範囲であることが好ましく、さらに好ましいのは0.05から0.5wt%の範囲である。多すぎる場合には、外観が悪くなりやすく、少なければ特段の効果を示さないので好ましくない。
本発明においては、ポリ乳酸樹脂組成物中のポリ乳酸樹脂成分のカルボキシル末端基濃度が15eq/ton以下であることが好ましい。この範囲内にある時には、溶融安定性、湿熱耐久性が良好な組成物を得ることができる。15eq/ton以下にする場合には、具体的には、ポリエステルにおいて公知のカルボキシル末端基濃度低減方法をいずれも採用することができ、例えば、末端封止剤の添加、具体的には、オキサゾリン類、エポキシ化合物等の添加や、モノカルボジイミド類、ジカルボジイミド類、ポリカルボジイミド類などの縮合剤の添加または、末端封止剤、縮合剤を添加せず、アルコール、アミンによってエステルまたはアミド化することもできる。
本発明で用いる芳香族ポリエステルは、トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする。ここで主たるとは、芳香族ポリエステル中で、トリメチレンテレフタレート骨格がモル分率50モル%以上を占めることを意味する。トリメチレンテレフタレート骨格がモル分率において70%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは85%以上、さらには95%以上であることが成形性向上の観点から好ましい。
発明で用いる芳香族ポリエステルは、トリメチレンテレフタレート骨格以外に、共重合成分を含んでいても良い。共重合成分としては、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、ジオール類等を挙げることができる。例えば、ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、D−乳酸、L−乳酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、4−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸などが、ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシエタンカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルフォンジカルボン酸などのような芳香族ジカルボン酸や、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等のような脂肪族環式ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等のような脂肪族ジカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシ安息香酸などのようなオキシ酸などの二官能性カルボン酸などが、ジオール類としては、例えばエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン酸などをそれぞれ挙げることができる。
本発明の芳香族ポリエステルは、固有粘度が0.5〜2.0であれば問題なく用いることができる。
本発明では、樹脂組成物のポリマー成分に占める芳香族ポリエステルの割合は、20wt%から50wt%の範囲であることが好ましい。本発明が目的とする耐薬品性等の改善効果と、バイオベースポリマーを使用するという観点から、さらに好ましくは、20wt%から45wt%、特に好ましくは30wt%から40wt%である。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物を製造するにあたっては、トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルと融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂とを均一に混合し両者の物性を損なうことなく発揮出来ることが好ましい。
トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルはカルボキシル基末端濃度が10〜60eq/tonである事が本発明樹脂組成物の両構成成分の均一混合及び溶融安定性などの組成物物性に関して好ましい。さらに好ましくは20〜50eq/ton、特に好ましくは25〜45eq/tonの範囲が選択される。
この範囲内にあるときには、溶融安定性の問題および、両構成成分の均一混合性の問題のいずれも生じる可能性がない。
カルボキシル基末端濃度を上記範囲とするためには、例えばカルボキシル基濃度を増加させるためには芳香族ポリエステル中に、テレフタル酸、フタル酸などの酸成分を添加する方法により行なえばよく、またカルボキシル基末端濃度を減少させるには、ポリ乳酸の項で記載するカルボキシ末端封止剤、縮合剤、アルカリ類の添加を適用することにより容易に達成することが可能である。
本発明の芳香族ポリエステルは環状ダイマー含有量がエステル結合1モル当り0.05〜2.5モル%であることが好ましい。該ダイマー含有量が上記範囲内にあるときには、本発明組成物の成形品表面に環状ダイマーが析出して表面欠陥となる問題、また本発明の両構成成分の相互作用が低下し物性の発揮が低下する問題、が生じることが無い。
また、本発明の芳香族ポリエステルはビス(3−ヒドロキシプロピル)エーテル(以下BPEと略称することがある。)を0.2〜3wt%共重合されていることが好ましい。
さらに好ましい範囲として0.2〜2.5wt%、より好ましい範囲として0.3〜2wt%、とりわけ好ましい範囲として0.5〜2wt%の範囲が選択される。
上記範囲を超えて共重合されているときには、本発明組成物の酸化に対する安定性、とりわけ加熱状態での酸化に対する安定性がおよび、本発明組成物成形品の脆性も減少する。なお環状ダイマー量、およびBPE量をコントロールするには、重合開始から終了までの任意の段階で、該成分を添加する方法、PTTペレットを高真空、加熱あるいは非加熱条件下、固相重合などの真空処理する方法などの組み合わせにより所望の値とすることができる。
上記芳香族ポリエステルとポリ乳酸樹脂とは、溶融ブレンド、溶液ブレンドなど、均一に混合することができればあらゆる方法によってブレンドすることが可能である。特に、ニーダー、一軸式混練機、二軸式混練機、溶融反応装置などの中で溶融状態にて混練することが好ましい。
混練温度は両樹脂が溶融する温度であれば良いが、樹脂の安定性などを加味すると、240度から280度の範囲が好ましく、240度から260度の範囲で混練することがより好ましい。混練する際に、相溶化剤を用いることは、樹脂の均一性を向上し、混練温度が下げられるのでより好ましい。相溶化剤としては、例えば、無機充填剤、グリシジル化合物または酸無水物をグラフトまたは共重合した高分子化合物、芳香族ポリカーボネート鎖を有するグラフトポリマー、および有機金属化合物が挙げられ、一種または2種以上で用いてもよい。
また、相溶化剤の配合量は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として、15wt%〜1wt%が好ましく、より好ましくは10wt%〜1wt%であり、1wt%未満では相溶化剤としての効果が小さく、15wt%を超えると機械特性が低下するため好ましくない。
本発明のポリ乳酸樹脂組成物は、そのままでも用いることができるのはいうまでも無いが、離型剤、表面平滑剤、耐湿熱性改善剤、難燃剤、フィラー、安定剤(酸化防止剤、UV吸収剤)、可塑剤、核剤、タルク、フレーク、エラストマー、帯電防止剤、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリカーボネートからなる群から選ばれた添加物を少なくとも含むことが好ましい。
離型剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、カルナウバワックス、ライスワックス等の植物系ワックス、蜜蝋、ラノリン等の動物系ワックス、モンタンワックス、モンタン酸部分ケン化エステルワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の石油系ワックス、ひまし油及びその誘導体、脂肪酸及びその誘導体等の油脂系ワックスが挙げられ、モンタン酸部分ケン化エステルワックスが特に好適に用いられ、離型剤のなかでも特に後述のハイサイクル性を向上させる効果に優れる。
表面平滑剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、シリコーン系化合物、フッ素系界面活性剤、有機界面活性剤を挙げることができる。
耐湿熱改善剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、例えば、カルボジイミド化合物を挙げることができ、具体的には、例えば、ジフェニルカルボジイミド、ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N’−フェニルカルボジイミド、ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、ジ−p−メトキシフェニルカルボジイミド、ジ−3,4−ジクロルフェニルカルボジイミド、ジ−2,5−ジクロルフェニルカルボジイミド、ジ−o−クロルフェニルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トルイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド等のモノ又はジカルボジイミド化合物、ポリ(4,4−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等や、これらの単量体が挙げられる。本発明において、カルボジイミド化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
難燃剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、具体的には、臭素系難燃剤、塩素系難燃剤、リン系難燃剤、窒素化合物系難燃剤、シリコーン系難燃剤、その他の無機系難燃剤等を挙げることができる。
臭素系難燃剤の具体例としては、デカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)エタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ヘキサブロモベンゼン、1,1−スルホニル[3,5−ジブロモ−4−(2,3−ジブロモプロポキシ)]ベンゼン、ポリジブロモフェニレンオキサイド、テトラブロムビスフェノール−S、トリス(2,3−ジブロモプロピル−1)イソシアヌレート、トリブロモフェノール、トリブロモフェニルアリルエーテル、トリブロモネオペンチルアルコール、ブロム化ポリスチレン、ブロム化ポリエチレン、テトラブロムビスフェノール−A、テトラブロムビスフェノール−A誘導体、テトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマーまたはポリマー、テトラブロムビスフェノール−A−カーボネートオリゴマーまたはポリマー、ブロム化フェノールノボラックエポキシなどのブロム化エポキシ樹脂、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(2−ヒドロキシジエチルエーテル)、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロムビスフェノール−A−ビス(アリルエーテル)、テトラブロモシクロオクタン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ポリ(ペンタブロモベンジルポリアクリレート)、オクタブロモトリメチルフェニルインダン、ジブロモネオペンチルグリコール、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、N,N′−エチレン−ビス−テトラブロモフタルイミドなどが挙げられる。なかでも、テトラブロムビスフェノール−A−エポキシオリゴマー、テトラブロムビスフェノール−A−カーボネートオリゴマー、ブロム化エポキシ樹脂が好ましい。
塩素系難燃剤の具体例としては、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、パークロロシクロペンタデカン、テトラクロロ無水フタル酸などが挙げられる。
リン系難燃剤としては、リン酸エステル、縮合リン酸エステル、ポリリン酸塩などの有機リン系化合物や、赤リン等を挙げることができる。
フィラーとしては、公知のものをいずれも用いることができるが、例えば、シリカ、マイカ、炭酸カルシウム、ガラス繊維、ガラスビーズ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、ワラストナイト、ケイ酸カルシウム繊維、炭素繊維、マグネシウムオキシサルフェート繊維、チタン酸カリウム繊維、酸化チタン、亜硫酸カルシウム、ホワイトカーボン、クレー、モンモリロナイト、硫酸カルシウム等を挙げることができる。
安定剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、リシノール酸バリウム、ステアリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の各種金属せっけん系安定剤、ラウレート系、マレート系やメルカプト系各種有機錫系安定剤、ステアリン酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の各種鉛系安定剤、エポキシ化植物油等のエポキシ化合物、アルキルアリルホスファイト、トリアルキルホスファイト等のホスファイト化合物、ジベンゾイルメタン、デヒドロ酢酸等のβ−ジケトン化合物、ソルビトール、マンニトール、ペンタエリスリトール等のポリオール、ハイドロタルサイト類やゼオライト類、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
可塑剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、ポリエステル系可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリコール系可塑剤およびエポキシ系可塑剤などを挙げることができる。
ポリエステル系可塑剤としては、アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などのジカルボン酸成分と、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオール成分からなるポリエステルや、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシカルボン酸からなるポリエステルなどを挙げることができる。これらのポリエステルは単官能カルボン酸もしくは単官能アルコールで末端封鎖されていてもよく、またエポキシ化合物などで末端封鎖されていてもよい。
グリセリン系可塑剤の具体例としては、グリセリンモノアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、グリセリンジアセトモノオレートおよびグリセリンモノアセトモノモンタネートなどを挙げることができる。
多価カルボン酸エステル系可塑剤の具体例としては、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル、トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリヘキシルなどのトリメリット酸エステル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸n−オクチル−n−デシルアジピン酸エステルなどのアジピン酸エステル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのアゼライン酸エステル、セバシン酸ジブチル、およびセバシン酸ジ−2−エチルヘキシルなどのセバシン酸エステルなどの他、ビス(メチルジグリコール)サクシネート、ビス(ブチルジグリコール)サクシネートメチルジグリコールブチルジグリコールサクシネート、エチルジグリコールブチルジグリコールサクシネート、プロピルジグリコールブチルジグリコールサクシネート、ベンジルメチルジグリコールサクシネート、メトキシカルボニルメチルメチルジグリコールサクシネート、エトキシカルボニルメチルメチルジグリコールサクシネート、ベンジルブチルジグリコールサクシネート、ビス(メチルジグリコール)アジペート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、メチルジグリコールブチルジグリコールアジペート、エチルジグリコールブチルジグリコールアジペート、プロピルジグリコールブチルジグリコールアジペート、ベンジルメチルジグリコールアジペート、ベンジルブチルジグリコールアジペート、メトキシカルボニルメチルメチルジグリコールアジペート、メトキシカルボニルメチルブチルジグリコールアジペート、エトキシカルボニルメチルメチルジグリコールアジペート、エトキシカルボニルメチルブチルジグリコールアジペート、ジメチルジグリコールモノブチルジグリコールサイトレート、ベンジルジメチルジグリコールサイトレート、メトキシカルボニルメチルジメチルサイトレート、メトキシカルボニルメチルジエチルサイトレート、メトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、エトキシカルボニルメチルジメチルサイトレート、エトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、エトキシカルボニルメチルジオクチルサイトレート、ブトキシカルボニルメチルジメチルサイトレート、ブトキシカルボニルメチルジエチルサイトレート、ブトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、ジメトキシカルボニルメチルモノメチルサイトレート、ジメトキシカルボニルメチルモノエチルサイトレート、ジメトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノメチルサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノオクチルサイトレート、ジブトキシカルボニルメチルモノメチルサイトレート、ジブトキシカルボニルメチルモノエチルサイトレート、ジブトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレート、エトキシカルボニルメチルジメチルジグリコールサイトレート、エトキシカルボニルメチルジブチルジグリコールサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノメチルジグリコールサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノブチルジグリコールサイトレート等を挙げることができ、なかでもメチルジグリコールブチルジグリコールサクシネート、ベンジルメチルジグリコールサクシネート、ベンジルブチルジグリコールサクシネート、メチルジグリコールブチルジグリコールアジペート、ベンジルメチルジグリコールアジペート、ベンジルブチルジグリコールアジペート、メトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、エトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、ブトキシカルボニルメチルジブチルサイトレート、ジメトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレート、ジエトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレート、ジブトキシカルボニルメチルモノブチルサイトレートを挙げることができる。
リン酸エステル系可塑剤としては、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリオクチル、リン酸トリフェニル、リン酸ジフェニル−2−エチルヘキシルおよびリン酸トリクレシル等を挙げることができる。
ポリアルキレングリコール系可塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド)ブロックおよび/又はランダム共重合体、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール類のエチレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のプロピレンオキシド付加重合体、ビスフェノール類のテトラヒドロフラン付加重合体などのポリアルキレングリコールあるいはその末端エポキシ変性化合物、末端エステル変性化合物、および末端エーテル変性化合物などの末端封鎖化合物などを挙げることができる。
エポキシ系可塑剤としては、エポキシステアリン酸アルキルと大豆油とからなるエポキシトリグリセリドなどがあるが、その他にも、主にビスフェノールAとエピクロロヒドリンを原料とするようなエポキシ樹脂も使用することができる。
その他、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチレートなどの脂肪族ポリオールの安息香酸エステル、ステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチルなどのオキシ酸エステル、ペンタエリスリトール、各種ソルビトール、ポリアクリル酸エステル、シリコーンオイル、およびパラフィン類などを挙げることができる。
核剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、無機系結晶核剤および有機系結晶核剤のいずれをも使用することができる。無機系結晶核剤の具体例としては、カオリナイト、モンモリロナイト、合成マイカ、硫化カルシウム、窒化ホウ素、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、酸化ネオジウムおよびフェニルホスホネートの金属塩などを挙げることができる。これらの無機系結晶核剤は、組成物中での分散性を高めるために、有機物で修飾されていることが好ましい。
また、有機系結晶核剤の具体例としては、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム、安息香酸バリウム、テレフタル酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタル酸カリウム、シュウ酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸カルシウム、オクタコサン酸ナトリウム、オクタコサン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、モンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウム、トルイル酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム、サリチル酸亜鉛、アルミニウムジベンゾエート、カリウムジベンゾエート、リチウムジベンゾエート、ナトリウムβ−ナフタレート、ナトリウムシクロヘキサンカルボキシレートなどの有機カルボン酸金属塩、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、スルホイソフタル酸ナトリウムなどの有機スルホン酸塩、ステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、パルチミン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、トリメシン酸トリス(t−ブチルアミド)などのカルボン酸アミド、ベンジリデンソルビトールおよびその誘導体、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェートなどのリン化合物金属塩、および2,2−メチルビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどを挙げることができる。
タルクとしては公知のものをいずれも用いることができるが、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤などの表面処理剤で処理されていてもよい。タルクの平均粒径としては、0.1〜50μmのものが好ましく、さらには0.5〜10μmのものが好ましい。
フレークとしては、公知のものをいずれも用いることができるが、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔などを挙げることができる。
エラストマーとしては、公知のものをいずれも用いることができるが、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、各種アクリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体およびそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノマー)、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸アルキルエステル共重合体(たとえば、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体)、酸変性エチレン−プロピレン共重合体、ジエンゴム(たとえばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン)、ジエンとビニル単量体との共重合体(たとえばスチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリブタジエンにスチレンをグラフト共重合せしめたもの、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体)、ポリイソブチレン、イソブチレンとブタジエンまたはイソプレンとの共重合体、天然ゴム、チオコールゴム、多硫化ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロロヒドリンゴムなどが挙げられる。
帯電防止剤としては、公知のものをいずれも用いることができるが、アニオン系帯電防止剤、カチオン系帯電防止剤、非イオン系帯電防止剤、両性系帯電防止剤等の低分子型帯電防止剤及び高分子型帯電防止剤等が挙げられる。
好適なアニオン系帯電防止剤としては、アルキルスルホン酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびアルキルホスフェートを挙げることができる。アルキル基としては、炭素数が4〜20の直鎖状のアルキル基が好ましく用いられる。
好適なカチオン系帯電防止剤としては、アルキルスルホン酸ホスホニウム、アルキルベンゼンスルホン酸ホスホニウムおよび4級アンモニウム塩化合物を挙げることができる。アルキル基としては、炭素数が4〜20の直鎖状のアルキル基が好ましく用いられる。
好適な非イオン系帯電防止剤としては、ポリオキシエチレン誘導体、多価アルコール誘導体およびアルキルエタノールアミンを挙げることができる。ポリオキシエチレン誘導体として、例えばポリエチレングリコールは、数平均分子量が500〜100000のものが好ましく用いられる。
好適な両性系帯電防止剤としては、アルキルベタイン及びスルホベタイン誘導体を挙げることができる。好適な高分子型帯電防止剤としては、ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルアミドイミド、ポリアルキレンオキシド共重合体、ポリエチレンオキシドーエピクロルヒドリン共重合体およびポリエーテルエステルを挙げることができる。これらの帯電防止剤は併用してもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂としては、公知のものをいずれも用いることができるが、例えば、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)およびAES樹脂(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)などを挙げることができる。
これらの添加物は、付与しようとする特性に応じて単独であるいは複数種を組み合わせて用いることができ、例えば、安定剤、離型剤及びフィラーを組み合わせて添加することができる。
以下に、特に付与する特性と組み合わせの一例について記載する。
(1)ハイサイクル性:
ハイサイクル性とは、射出成形サイクルの短さを意味する。ハイサイクル性を向上させるにあたっては、例えば、安定剤、タルク、離型剤を組み合わせて用いればよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、タルクの添加割合は1〜10wt%であればよい。
(2)靱性・耐低温衝撃性:
靭性は、粘り強さを意味し、破壊に対する抵抗の指標で、一般にシャルピー衝撃試験により評価されるものである。靭性および耐低温衝撃性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤およびエラストマーを組み合わせて用いるか、あるいは、離型剤、安定剤、エラストマーおよびポリカーボネートを組み合わせて用いればよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、エラストマーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%であればよい。
靭性・耐低温衝撃性を有するポリ乳酸樹脂組成物は、特に自動車部品のハーネスコネクタ、バンパー部品に好適に用いることができる。
(3)難燃性:
難燃性を向上させるにあたっては難燃剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、難燃剤及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
難燃剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜5.0wt%、離型剤の添加割合は、0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
(4)低そり性:
低そり性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、フレーク及びフィラーを組み合わせて用いるか、あるいは、離型剤、安定剤、フィラー及びポリカーボネートを組み合わせて用いればよい。また、離型剤、安定剤、フィラー及びポリカーボネートに更に、ポリエチレンテレフタレートを添加物として加えてもよい。
更に、離型剤、安定剤、フィラー及びゴム強化スチレン系樹脂を組み合わせて用いてもよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%、ポリエチレンテレフタレートの添加割合は1〜10wt%、ゴム強化スチレン系樹脂の添加割合は1〜10wt%であればよい。
低そり性が良好なポリ乳酸樹脂組成物は、家電用途に好適に用いることができる。
(5)表面外観性:
表面外観性は、樹脂組成物を成形したときの表面平滑性と光沢性とからなり、一般的に、触感および目視により判断されるものである。
表面外観性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、フィラー及びポリエチレンテレフタレートを組み合わせて用いればよい。また離型剤、安定剤、フィラー及びポリエチレンテレフタレートに更に、ポリカーボネートを添加物として加えてもよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%、ポリブチレンテレフタレートの添加割合は1〜10wt%であればよい。
表面外観性が高いポリ乳酸樹脂組成物は、家電用途に好適に用いることができる。
(6)耐加水分解性:
耐加水分解性を向上させるには、耐湿熱性改善剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、フィラー及び耐質熱性改善剤を組み合わせて用いることが好ましい。
更に、ポリ乳酸樹脂成分のカルボキシル末端基濃度、芳香族ポリエステルのカルボキシル末端基濃度を低下させておくことが好ましく、カルボキシル末端基濃度は例えば、固相重合反応等により低下させることができる。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、耐質熱性改善剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、であればよい。
耐加水分解が高いポリ乳酸樹脂組成物は、自動車部品用途に好適に用いることができる。
(7)耐ヒートショック性:
ヒートショック性は、低温保持(−40℃前後30分間程度)と高温保持(100℃前後30分間程度)とを交互に繰り返した場合の樹脂の耐久性の度合いを意味するものである。
耐ヒートショック性を向上するにあたっては、離型剤、安定剤、フィラー、エラストマー及び耐質熱性改善剤を組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、エラストマーの添加割合は、1〜10wt%、耐質熱性改善剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、であればよい。
耐ヒートショック性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、自動車部品用途に好適に用いることができる。
(8)耐トラッキング性:
耐トラッキング性とは、材料に永久的な炭化導電路を生じさせる電圧の程度を評価するものであって、高いほど好ましいものである。
耐トラッキング性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、難燃剤、タルク及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、タルクの添加割合は1〜10wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
耐トラッキング性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、電気部品、特にリレー、スイッチ等に好適に用いることができる。
(9)耐光性:
耐光性を向上させるにあたっては、安定剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、フィラー及び難燃剤を組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
耐光性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、照明部品等に好適に用いることができる。
(10)静音性:
静音性とは、騒音源を有する構造材料やハウジング類またはリレー部品等の電気電子部品、モーターケース等に使用した場合の、静音性、振動減衰特性を意味する。
静音性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、エラストマー、タルク及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、エラストマーの添加割合は、1〜10wt%、タルクの添加割合は、1〜10wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
静音性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、上記の通りに騒音源を有する構造材料やハウジング類またはリレー部品等の電気電子部品、モーターケース等に好適に用いることができる。
(11)低ガス性
低ガス性とは、ポリ乳酸樹脂組成物を高温または長期間使用した際のガス発生量が少なく且つ溶融加工時の昇華物量の少ないことを意味する。
低ガス性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、難燃剤及びフィラーを組み合わせて用いればよく、更に、エステル交換反応抑制剤を加えると好ましい。なお、エステル交換反応抑制剤としては、リン酸2水素ナトリウム、酢酸カリウム、トリメチルホスフェート、フェニルホスホン酸などが挙げられる。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、wt%、フィラーの添加割合は、1〜10wt%、エステル交換反応抑制剤の添加割合は0.01〜5.0wt%であればよい。
低ガス性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、電気部品、特にリレー等に好適に用いることができる。
(12)制電性:
制電性を向上させるに当たっては、帯電防止剤を添加すればよい。
帯電防止剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.1〜10wt%であればよい。
制電性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、例えば、半導体製造時に用いられるウェハーキャリアー用途として好適に用いることができる。
本発明によって得られるポリ乳酸樹脂組成物は、成形することによってさまざまな成型品、シートとして用いることが可能である。成形の方法としては溶融した後に成形する方法や、圧縮して溶着する方法など通常知られている溶融成形樹脂の成形法をとることができるが、たとえば射出成形、押出成形、ブロー成形、発泡成形、プレス成形などを好適に用いることができる。
本発明によって得られる樹脂は、成形性に優れており、特にその成型品の結晶化度が高い場合には、成形収縮率が低く、耐熱性に優れたものとなる。特に、結晶化度が40%を超える成型品は耐熱性に優れるので好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものでは無い。なお、実施例中の各値は以下の方法に従って求めた。
1)BPEの定量
粉砕した試料、約2gを精秤し、2N水酸化カリウムのメタノール溶液25ミリリットルに加え、還流下4時間かけて、加溶媒分解し、ガスクロマトグラフ分析により、標品を使用した検量線に従いBPEを定量した。
カラム;DURABOND DB―WAX;0.25mm*30m(コート厚み;0.25μm)
キャリヤー;Heガス、100ml/min.
昇温;150℃から230℃まで20℃/minで昇温
2)PTT中環状ダイマーの定量
試料約0.3gを精秤、ヘキサフルオロイソプロパノール5ミリリットルとクロロホルム5ミリリットルの混合溶媒に溶解、溶解後クロロホルム5ミリリットルを加え、さらにアセトニトリル、80ミリリットルを加えた。析出する不溶物を濾別しその濾液を300ミリリットルフラスコに受け、不溶物をさらにアセトニトリル約80ミリリットルで洗浄するとともに、さらに濾液にアセトニトリルを追加し総量を200mlとした。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析し、環状ダイマーを定量した。
カラム; μ Bondasphere 15μ C−18−100A、3.9*190mm(ウォーターズ社製)、温度45℃
溶離液; 水/アセトニトリル(70/30)容量比、流量1.5ミリリットル/min
検出; 紫外線242nm
3)酸価、カルボキシル末端基の定量(PTT)
試料約1gを精秤、精製ベンジルアルコール100mlに溶解、窒素気流下、200℃で速やかに溶解、室温に冷却、精製クロロホルム100mlを加え、フェノールレッドを指示薬とし、0.1N水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定する。
4)固有粘度(PTT)
常法に従って、オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定して求めた。
5)重量平均分子量(Mw)(ポリ乳酸)
ポリマーの重量平均分子量はGPC(カラム温度40℃、クロロホルム)により、ポリスチレン標準サンプルとの比較で求めた。
6)融点、結晶融解ピーク、結晶融解開始温度、結晶融解エンタルピー測定(ポリ乳酸)
TAインストルメンツ製 TA−2920示差走査熱量測定計DSCを用いた。
測定は、試料10mgを窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から260℃まで昇温した。第一スキャンで、ホモ結晶融解ピーク、ホモ結晶融解(開始)温度、ホモ結晶融解エンタルピーおよびステレオコンプレックス結晶融解ピーク、ステレオコンプレックス結晶融解(開始)温度およびステレオコンプレックス結晶融解エンタルピーを求めた。
7)ステレオ化度の測定(ポリ乳酸)
本発明において、ステレオ化度はDSC(TAインストルメント社製 TA−2920)を用いて融解エンタルピーを測定し、そのエンタルピーから下記式(2)に従って求めた。
[数2]
ステレオ化度=[(ΔHms/ΔHms)/(ΔHmh/ΔHmh+ΔHms/ΔHms)](2)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
8)成型品の耐薬品性:
成形した樹脂を、表1に記載の溶媒に浸し25℃で1日保持した後、その外観、重量変化を調べた。結果とあわせて表1に示す。
9)結晶化度の測定:
成型品のDSC(TAインストルメント社製TA−2920)を測定し、そのエンタルピーから下記式(3)に従って求めた。
[数3]
Dcry={(ΔHms/ΔHms)+(ΔHmh/ΔHmh)}×100% (3)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
[製造例1]PTT樹脂:(PTT−1)の製造:
PTT−1は以下の方法により製造した。すなわちエステル化反応槽に1,3−プロパンジオール30.4重量部及びテレフタル酸33.2重量部を仕込み3039hPaの圧力下240℃で4時間エステル化反応を行ない、エステル化反応率95.6%のエステル化反応物を得た。
得られたエステル化反応物40重量部を重縮合反応槽に移送しテレフタル酸1モルに対しテトラブチルチタエート2×10−4モルを加え0.3hPa減圧下245℃で2時間溶融重合を行ない、固有粘度0.65のプレポリマーを得た。得られたプレポリマーを130℃、1時間予備乾燥後、2hPaの圧力下200℃、4hr固相重合を行った後、PTTを2軸押出し機にてシリンダー温度260度で溶融チップ化し、固有粘度1.2、BPE含有量0.5wt%、環状ダイマー0.2モル%、カルボキシル末端基濃度35eq/tonのPTTを得た。
[製造例2](ポリ−L−乳酸の製造)
Lラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下攪拌翼のついた反応機中にて、180℃で2時間反応し、その後、減圧して残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリ−L−乳酸を得た。
得られたポリ−L−乳酸の重量平均分子量は13万、ガラス転移点(Tg)63℃、融点は180℃であった。
[製造例3](ポリ−D−乳酸の製造)
Dラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下攪拌翼のついた反応機中にて、180℃で2時間反応し、その後、減圧して残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリ−L−乳酸を得た。
得られたポリ−D−乳酸の重量平均分子量は13万、ガラス転移点(Tg)63℃、融点は180℃であった。
[製造例4](ステレオコンプレックスポリ乳酸樹脂の製造)
製造例1および2で得られたポリ−L−乳酸ならびにポリ−D−乳酸を各50重量部ずつ量り取り、チップを良く混合した後、ラボプラストミルS−15、225℃のスクリュー温度で混練押出して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してステレオコンプレックス樹脂を得た。得られたステレオコンプレックス樹脂は、Mwが12.5万、Tmが180℃と223℃に観測され、ステレオ化度は65%であった。
[製造例5](リン酸塩含有ステレオコンプレックスポリ乳酸樹脂の製造)
製造例2および3で得られたポリ−L−乳酸ならびにポリ−D−乳酸を各50重量部ずつ量り取り、また、リン酸金属塩(株式会社ADEKA製「アデカスタブ」NA−11)0.5重量部とともにチップを良く混合した後、ラボプラストミルS−15、225℃のスクリュー温度で混練押出して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してステレオコンプレックス樹脂を得た。得られたステレオコンプレックス樹脂は、Mwが12.5万、Tmが180℃と220℃に観測され、ステレオ化度は95%であった。
[実施例1]
製造例4で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸50重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)50重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は92%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は33%、ステレオ化度は82%、外観は良好であった。
[実施例2]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸80重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)20重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は100%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、ステレオ化度は100%、外観は良好であった。
[実施例3]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は100%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は48%、ステレオ化度は100%、外観は良好であった。
[比較例1]
製造例2で得られたポリ−L−乳酸50重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)50重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1Kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間4分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は20%、外観は良好であった。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
Figure 2009179783
[実施例4]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、タルク(日本タルク株式会社製P−2)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
[実施例5]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、「ファイヤガード」7500(帝人化成株式会社製)10重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。難燃性試験の結果はUL規格における垂直燃焼試験においてV1の判定であった。
[実施例6]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、「カルボジライト」LA−1(日清紡株式会社製)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
[実施例7]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、熱可塑性エラストマー(日本油脂株式会社製「モディパー」A5300)5重量部、「カルボジライト」LA−1(日清紡株式会社製)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
得たれた成型品は靭性に優れ、衝撃強度が向上していた。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
Figure 2009179783
[実施例8]
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク製)0.2重量部、帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとポリオキシエチレン誘導体との混合物):竹本油脂(株)製、商品名TPL−456、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
得られた成型品の表面抵抗は低下した。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
Figure 2009179783

Claims (14)

  1. トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなる、ポリ乳酸樹脂組成物。
  2. ポリ乳酸樹脂成分がステレオコンプレックス結晶を形成している請求項1に記載のポリ乳脂樹脂組成物。
  3. ステレオ化度が90%以上である、請求項2に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  4. リン酸系金属塩を10ppmから2wt%の範囲で含む請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  5. リン酸系金属塩が、下記式(1)の一般構造で示される、請求項4に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
    Figure 2009179783
  6. ポリ乳酸樹脂成分のカルボキシル末端基濃度が15eq/ton以下である請求項1〜5のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
  7. 芳香族ポリエステルが、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として10wt%から50wt%の範囲で含まれる請求項1〜6のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  8. 芳香族ポリエステルが、ビス(3−ヒドロキシプロピル)エーテルを0.1〜3wt%の範囲で含有する請求項1〜7のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  9. 芳香族ポリエステルが、環状ダイマーをエステル結合1モル当り0.05〜2.5モル%の範囲で含有する請求項1〜8のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  10. 芳香族ポリエステルのカルボキシル末端基濃度が10〜60eq/ton以下である、請求項1〜8のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  11. ポリ乳酸樹脂組成物が、さらにケイ酸カルシウムを含む請求項1〜10のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
  12. ポリ乳酸樹脂組成物が、離型剤、表面平滑剤、耐湿熱性改善剤、難燃剤、フィラー、安定剤、可塑剤、核剤、タルク、フレーク、エラストマー、帯電防止剤、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリカーボネートからなる群から選ばれた添加物を少なくとも含む請求項1〜11のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
  13. ポリ乳酸樹脂組成物が、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物を少なくとも含む請求項1〜12のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物からなり、ポリ乳酸樹脂成分の結晶化度が30%以上である成形体。
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