JP2009179783A - ポリ乳酸樹脂組成物およびそれよりなる成型体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなることを特徴とする、ポリ乳酸樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなる、ポリ乳酸樹脂組成物によって達成することができる。
本発明で用いるポリ乳酸は、融点が190℃以上のポリ乳酸であり、主として、ポリ乳酸ステレオコンプレックスなどであれば、結晶性のポリ乳酸を好適に用いることができる。
混合は、溶媒の存在下で行うことができる。溶媒は、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸が溶解するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、フェノール、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ブチロラクトン、トリオキサン、ヘキサフルオロイソプロパノール等の単独あるいは2種以上混合したものが好ましい。
ステレオブロックポリ乳酸はポリ−L−乳酸セグメントとポリ−D−乳酸セグメントが分子内で結合してなる、ブロック重合体である。
しかしながら、逐次開環重合によって得られる高融点のステレオブロック重合体、固相重合法によって得られる重合体を用いることが製造の容易さからより好ましい。
[数1]
ステレオ化度=[(ΔHms/ΔHms0)/(ΔHmh/ΔHmh0+ΔHms/ΔHms0)] (2)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
これらの金属塩は、ポリ乳酸成分に対して、好ましくは10ppmから2wt%、より好ましくは50ppmから0.5wt%、さらに好ましくは100ppmから0.3wt%用いることが好ましい。少なすぎる場合には、ステレオ化度を向上する効果が小さく、多すぎると樹脂自体を劣化させるので好ましくない。
本発明では、樹脂組成物のポリマー成分に占める芳香族ポリエステルの割合は、20wt%から50wt%の範囲であることが好ましい。本発明が目的とする耐薬品性等の改善効果と、バイオベースポリマーを使用するという観点から、さらに好ましくは、20wt%から45wt%、特に好ましくは30wt%から40wt%である。
この範囲内にあるときには、溶融安定性の問題および、両構成成分の均一混合性の問題のいずれも生じる可能性がない。
さらに好ましい範囲として0.2〜2.5wt%、より好ましい範囲として0.3〜2wt%、とりわけ好ましい範囲として0.5〜2wt%の範囲が選択される。
(1)ハイサイクル性:
ハイサイクル性とは、射出成形サイクルの短さを意味する。ハイサイクル性を向上させるにあたっては、例えば、安定剤、タルク、離型剤を組み合わせて用いればよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、タルクの添加割合は1〜10wt%であればよい。
靭性は、粘り強さを意味し、破壊に対する抵抗の指標で、一般にシャルピー衝撃試験により評価されるものである。靭性および耐低温衝撃性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤およびエラストマーを組み合わせて用いるか、あるいは、離型剤、安定剤、エラストマーおよびポリカーボネートを組み合わせて用いればよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、エラストマーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%であればよい。
靭性・耐低温衝撃性を有するポリ乳酸樹脂組成物は、特に自動車部品のハーネスコネクタ、バンパー部品に好適に用いることができる。
難燃性を向上させるにあたっては難燃剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、難燃剤及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
難燃剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜5.0wt%、離型剤の添加割合は、0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
低そり性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、フレーク及びフィラーを組み合わせて用いるか、あるいは、離型剤、安定剤、フィラー及びポリカーボネートを組み合わせて用いればよい。また、離型剤、安定剤、フィラー及びポリカーボネートに更に、ポリエチレンテレフタレートを添加物として加えてもよい。
更に、離型剤、安定剤、フィラー及びゴム強化スチレン系樹脂を組み合わせて用いてもよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt%、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%、ポリエチレンテレフタレートの添加割合は1〜10wt%、ゴム強化スチレン系樹脂の添加割合は1〜10wt%であればよい。
低そり性が良好なポリ乳酸樹脂組成物は、家電用途に好適に用いることができる。
表面外観性は、樹脂組成物を成形したときの表面平滑性と光沢性とからなり、一般的に、触感および目視により判断されるものである。
表面外観性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、フィラー及びポリエチレンテレフタレートを組み合わせて用いればよい。また離型剤、安定剤、フィラー及びポリエチレンテレフタレートに更に、ポリカーボネートを添加物として加えてもよい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、ポリカーボネートの添加割合は1〜10wt%、ポリブチレンテレフタレートの添加割合は1〜10wt%であればよい。
表面外観性が高いポリ乳酸樹脂組成物は、家電用途に好適に用いることができる。
耐加水分解性を向上させるには、耐湿熱性改善剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、フィラー及び耐質熱性改善剤を組み合わせて用いることが好ましい。
更に、ポリ乳酸樹脂成分のカルボキシル末端基濃度、芳香族ポリエステルのカルボキシル末端基濃度を低下させておくことが好ましく、カルボキシル末端基濃度は例えば、固相重合反応等により低下させることができる。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、耐質熱性改善剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、であればよい。
耐加水分解が高いポリ乳酸樹脂組成物は、自動車部品用途に好適に用いることができる。
ヒートショック性は、低温保持(−40℃前後30分間程度)と高温保持(100℃前後30分間程度)とを交互に繰り返した場合の樹脂の耐久性の度合いを意味するものである。
耐ヒートショック性を向上するにあたっては、離型剤、安定剤、フィラー、エラストマー及び耐質熱性改善剤を組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%、エラストマーの添加割合は、1〜10wt%、耐質熱性改善剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、であればよい。
耐ヒートショック性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、自動車部品用途に好適に用いることができる。
耐トラッキング性とは、材料に永久的な炭化導電路を生じさせる電圧の程度を評価するものであって、高いほど好ましいものである。
耐トラッキング性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、難燃剤、タルク及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、タルクの添加割合は1〜10wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
耐トラッキング性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、電気部品、特にリレー、スイッチ等に好適に用いることができる。
耐光性を向上させるにあたっては、安定剤を添加するだけでもよいが、離型剤、安定剤、フィラー及び難燃剤を組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
耐光性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、照明部品等に好適に用いることができる。
静音性とは、騒音源を有する構造材料やハウジング類またはリレー部品等の電気電子部品、モーターケース等に使用した場合の、静音性、振動減衰特性を意味する。
静音性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、エラストマー、タルク及びフィラーを組み合わせて用いることが好ましい。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は0.05〜5.0wt%、エラストマーの添加割合は、1〜10wt%、タルクの添加割合は、1〜10wt%、フィラーの添加割合は1〜10wt%であればよい。
静音性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、上記の通りに騒音源を有する構造材料やハウジング類またはリレー部品等の電気電子部品、モーターケース等に好適に用いることができる。
低ガス性とは、ポリ乳酸樹脂組成物を高温または長期間使用した際のガス発生量が少なく且つ溶融加工時の昇華物量の少ないことを意味する。
低ガス性を向上させるにあたっては、離型剤、安定剤、難燃剤及びフィラーを組み合わせて用いればよく、更に、エステル交換反応抑制剤を加えると好ましい。なお、エステル交換反応抑制剤としては、リン酸2水素ナトリウム、酢酸カリウム、トリメチルホスフェート、フェニルホスホン酸などが挙げられる。
離型剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.05〜3.0wt、安定剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、難燃剤の添加割合は、0.05〜5.0wt%、wt%、フィラーの添加割合は、1〜10wt%、エステル交換反応抑制剤の添加割合は0.01〜5.0wt%であればよい。
低ガス性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、電気部品、特にリレー等に好適に用いることができる。
制電性を向上させるに当たっては、帯電防止剤を添加すればよい。
帯電防止剤の添加割合は、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として0.1〜10wt%であればよい。
制電性の良好なポリ乳酸樹脂組成物は、例えば、半導体製造時に用いられるウェハーキャリアー用途として好適に用いることができる。
粉砕した試料、約2gを精秤し、2N水酸化カリウムのメタノール溶液25ミリリットルに加え、還流下4時間かけて、加溶媒分解し、ガスクロマトグラフ分析により、標品を使用した検量線に従いBPEを定量した。
カラム;DURABOND DB―WAX;0.25mm*30m(コート厚み;0.25μm)
キャリヤー;Heガス、100ml/min.
昇温;150℃から230℃まで20℃/minで昇温
試料約0.3gを精秤、ヘキサフルオロイソプロパノール5ミリリットルとクロロホルム5ミリリットルの混合溶媒に溶解、溶解後クロロホルム5ミリリットルを加え、さらにアセトニトリル、80ミリリットルを加えた。析出する不溶物を濾別しその濾液を300ミリリットルフラスコに受け、不溶物をさらにアセトニトリル約80ミリリットルで洗浄するとともに、さらに濾液にアセトニトリルを追加し総量を200mlとした。この溶液を高速液体クロマトグラフィーで分析し、環状ダイマーを定量した。
カラム; μ Bondasphere 15μ C−18−100A、3.9*190mm(ウォーターズ社製)、温度45℃
溶離液; 水/アセトニトリル(70/30)容量比、流量1.5ミリリットル/min
検出; 紫外線242nm
試料約1gを精秤、精製ベンジルアルコール100mlに溶解、窒素気流下、200℃で速やかに溶解、室温に冷却、精製クロロホルム100mlを加え、フェノールレッドを指示薬とし、0.1N水酸化ナトリウムのベンジルアルコール溶液で滴定する。
常法に従って、オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定して求めた。
ポリマーの重量平均分子量はGPC(カラム温度40℃、クロロホルム)により、ポリスチレン標準サンプルとの比較で求めた。
TAインストルメンツ製 TA−2920示差走査熱量測定計DSCを用いた。
測定は、試料10mgを窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から260℃まで昇温した。第一スキャンで、ホモ結晶融解ピーク、ホモ結晶融解(開始)温度、ホモ結晶融解エンタルピーおよびステレオコンプレックス結晶融解ピーク、ステレオコンプレックス結晶融解(開始)温度およびステレオコンプレックス結晶融解エンタルピーを求めた。
本発明において、ステレオ化度はDSC(TAインストルメント社製 TA−2920)を用いて融解エンタルピーを測定し、そのエンタルピーから下記式(2)に従って求めた。
[数2]
ステレオ化度=[(ΔHms/ΔHms0)/(ΔHmh/ΔHmh0+ΔHms/ΔHms0)](2)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
成形した樹脂を、表1に記載の溶媒に浸し25℃で1日保持した後、その外観、重量変化を調べた。結果とあわせて表1に示す。
成型品のDSC(TAインストルメント社製TA−2920)を測定し、そのエンタルピーから下記式(3)に従って求めた。
[数3]
Dcry={(ΔHms/ΔHms0)+(ΔHmh/ΔHmh0)}×100% (3)
(ただし、ΔHms0=203.4J/g、ΔHmh0=142J/g、ΔHms=ステレオコンプレックス融点の融解エンタルピー、ΔHmh=ホモ結晶の融解エンタルピー)
PTT−1は以下の方法により製造した。すなわちエステル化反応槽に1,3−プロパンジオール30.4重量部及びテレフタル酸33.2重量部を仕込み3039hPaの圧力下240℃で4時間エステル化反応を行ない、エステル化反応率95.6%のエステル化反応物を得た。
得られたエステル化反応物40重量部を重縮合反応槽に移送しテレフタル酸1モルに対しテトラブチルチタエート2×10−4モルを加え0.3hPa減圧下245℃で2時間溶融重合を行ない、固有粘度0.65のプレポリマーを得た。得られたプレポリマーを130℃、1時間予備乾燥後、2hPaの圧力下200℃、4hr固相重合を行った後、PTTを2軸押出し機にてシリンダー温度260度で溶融チップ化し、固有粘度1.2、BPE含有量0.5wt%、環状ダイマー0.2モル%、カルボキシル末端基濃度35eq/tonのPTTを得た。
Lラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下攪拌翼のついた反応機中にて、180℃で2時間反応し、その後、減圧して残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリ−L−乳酸を得た。
得られたポリ−L−乳酸の重量平均分子量は13万、ガラス転移点(Tg)63℃、融点は180℃であった。
Dラクチド(株式会社武蔵野化学研究所製、光学純度100%)100重量部に対し、オクチル酸スズを0.005重量部加え、窒素雰囲気下攪拌翼のついた反応機中にて、180℃で2時間反応し、その後、減圧して残存するラクチドを除去し、チップ化し、ポリ−L−乳酸を得た。
得られたポリ−D−乳酸の重量平均分子量は13万、ガラス転移点(Tg)63℃、融点は180℃であった。
製造例1および2で得られたポリ−L−乳酸ならびにポリ−D−乳酸を各50重量部ずつ量り取り、チップを良く混合した後、ラボプラストミルS−15、225℃のスクリュー温度で混練押出して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してステレオコンプレックス樹脂を得た。得られたステレオコンプレックス樹脂は、Mwが12.5万、Tmが180℃と223℃に観測され、ステレオ化度は65%であった。
製造例2および3で得られたポリ−L−乳酸ならびにポリ−D−乳酸を各50重量部ずつ量り取り、また、リン酸金属塩(株式会社ADEKA製「アデカスタブ」NA−11)0.5重量部とともにチップを良く混合した後、ラボプラストミルS−15、225℃のスクリュー温度で混練押出して、水槽中にストランドを取り、チップカッターにてチップ化してステレオコンプレックス樹脂を得た。得られたステレオコンプレックス樹脂は、Mwが12.5万、Tmが180℃と220℃に観測され、ステレオ化度は95%であった。
製造例4で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸50重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)50重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は92%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は33%、ステレオ化度は82%、外観は良好であった。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸80重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)20重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は100%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、ステレオ化度は100%、外観は良好であった。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂のステレオ化度は100%であった。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は48%、ステレオ化度は100%、外観は良好であった。
製造例2で得られたポリ−L−乳酸50重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)50重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1Kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間4分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は20%、外観は良好であった。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、タルク(日本タルク株式会社製P−2)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間1分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、「ファイヤガード」7500(帝人化成株式会社製)10重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。難燃性試験の結果はUL規格における垂直燃焼試験においてV1の判定であった。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、「カルボジライト」LA−1(日清紡株式会社製)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク株式会社製)0.2重量部、ガラスチョップドストランド(旭ファイバーグラス株式会社製)30重量部、熱可塑性エラストマー(日本油脂株式会社製「モディパー」A5300)5重量部、「カルボジライト」LA−1(日清紡株式会社製)1重量部、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
得たれた成型品は靭性に優れ、衝撃強度が向上していた。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
製造例5で得られたステレオコンプレックスポリ乳酸60重量部、製造例1で得られたPTT樹脂(PTT−1)40重量部、珪酸カルシウム(ナカライテスク製)0.2重量部、帯電防止剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムとポリオキシエチレン誘導体との混合物):竹本油脂(株)製、商品名TPL−456、「イルガノックス」1010、0.5重量部、モンタン酸ワックス0.5重量部を、ラボプラストミルを使い、250℃、送り速度1kg/hrにて混練し、樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を、金型温度110℃、型締め時間2分にて射出成形し、成形片を得た。得られた成型品は白色で、結晶化度は45%、外観は良好であった。
得られた成型品の表面抵抗は低下した。
以下の表に耐薬品性試験の結果をまとめる。
Claims (14)
- トリメチレンテレフタレート骨格を主たる構成単位とする芳香族ポリエステルを含み、融点が190℃以上のポリ乳酸樹脂成分からなる、ポリ乳酸樹脂組成物。
- ポリ乳酸樹脂成分がステレオコンプレックス結晶を形成している請求項1に記載のポリ乳脂樹脂組成物。
- ステレオ化度が90%以上である、請求項2に記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- リン酸系金属塩を10ppmから2wt%の範囲で含む請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- ポリ乳酸樹脂成分のカルボキシル末端基濃度が15eq/ton以下である請求項1〜5のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
- 芳香族ポリエステルが、ポリ乳酸樹脂組成物を基準として10wt%から50wt%の範囲で含まれる請求項1〜6のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- 芳香族ポリエステルが、ビス(3−ヒドロキシプロピル)エーテルを0.1〜3wt%の範囲で含有する請求項1〜7のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- 芳香族ポリエステルが、環状ダイマーをエステル結合1モル当り0.05〜2.5モル%の範囲で含有する請求項1〜8のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- 芳香族ポリエステルのカルボキシル末端基濃度が10〜60eq/ton以下である、請求項1〜8のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- ポリ乳酸樹脂組成物が、さらにケイ酸カルシウムを含む請求項1〜10のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物。
- ポリ乳酸樹脂組成物が、離型剤、表面平滑剤、耐湿熱性改善剤、難燃剤、フィラー、安定剤、可塑剤、核剤、タルク、フレーク、エラストマー、帯電防止剤、ゴム強化スチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリカーボネートからなる群から選ばれた添加物を少なくとも含む請求項1〜11のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
- ポリ乳酸樹脂組成物が、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物を少なくとも含む請求項1〜12のいずれかに記載のポリ乳酸組成物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のポリ乳酸樹脂組成物からなり、ポリ乳酸樹脂成分の結晶化度が30%以上である成形体。
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