JP2009179002A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被印刷物を良好に搬送しつつ縁なし印刷を円滑に行うことが可能な印刷装置を提供する。
【解決手段】シート状の被印刷物である用紙Pを一枚ずつ搬送する搬送機構70と、搬送機構70によって搬送される用紙Pに対してインクを吐出するインクジェットヘッド22とを備えたプリンタであって、搬送機構70は、用紙Pの搬送方向に沿って配列され、用紙Pを搬送するための複数の搬送ベルト80を有し、搬送機構70には、インクジェットヘッド22による印刷領域の一部に、用紙Pの搬送方向に直交する上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112が形成され、搬送ベルト80の一部が上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112内に引き込まれている。
【選択図】図8
【解決手段】シート状の被印刷物である用紙Pを一枚ずつ搬送する搬送機構70と、搬送機構70によって搬送される用紙Pに対してインクを吐出するインクジェットヘッド22とを備えたプリンタであって、搬送機構70は、用紙Pの搬送方向に沿って配列され、用紙Pを搬送するための複数の搬送ベルト80を有し、搬送機構70には、インクジェットヘッド22による印刷領域の一部に、用紙Pの搬送方向に直交する上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112が形成され、搬送ベルト80の一部が上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112内に引き込まれている。
【選択図】図8
Description
本発明は、印刷ヘッドから被印刷物に対してインク滴を吐出して印刷を行う印刷装置に関する。
従来の印刷装置として、インク滴を吐出する印刷ヘッド(インクジェットヘッド)を、用紙等の被印刷物に対して相対的に移動させることにより、被印刷物上に印刷処理を行うインクジェットプリンタが知られている。
このようなインクジェットプリンタにおいて、駆動ローラとアイドラローラのまわりに掛け渡された1本のベルトをもつベルトコンベヤを有し、このベルトコンベヤからなる搬送装置によって用紙を搬送するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このようなインクジェットプリンタにおいて、駆動ローラとアイドラローラのまわりに掛け渡された1本のベルトをもつベルトコンベヤを有し、このベルトコンベヤからなる搬送装置によって用紙を搬送するものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、用紙に対して縁なし印刷を行う場合、用紙からはみだした部分にもインク滴が吐出される。このため、用紙からはみだして吐出されたインク滴がベルトに付着するのを防止すべく、ヘッドによる印刷領域にてベルトを逃がす必要がある。
ここで、上記の搬送装置では、個々のインクジェットを較正するために用いるインクガータを収容すべく、ヘッドによる印刷領域の全域にてベルトが側面視にてU字型の溝状に屈曲されて内側に凹まされており、この構造によれば、縁なし印刷の際にはみ出して吐出されるインク滴からベルトが逃がされる。
しかし、用紙の搬送方向に沿うノズル列が多いと、ベルトの逃げ部分の溝幅も広がり、ベルトによる用紙の搬送が円滑に行われなくなるおそれがあり、特に、搬送方向の寸法が小さな用紙への印刷時には、ベルトの逃げ部分にて用紙の搬送不良が生じるおそれがある。
ここで、上記の搬送装置では、個々のインクジェットを較正するために用いるインクガータを収容すべく、ヘッドによる印刷領域の全域にてベルトが側面視にてU字型の溝状に屈曲されて内側に凹まされており、この構造によれば、縁なし印刷の際にはみ出して吐出されるインク滴からベルトが逃がされる。
しかし、用紙の搬送方向に沿うノズル列が多いと、ベルトの逃げ部分の溝幅も広がり、ベルトによる用紙の搬送が円滑に行われなくなるおそれがあり、特に、搬送方向の寸法が小さな用紙への印刷時には、ベルトの逃げ部分にて用紙の搬送不良が生じるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、被印刷物を良好に搬送しつつ縁なし印刷を円滑に行うことが可能な印刷装置を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る印刷装置は、シート状の被印刷物を一枚ずつ搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送される被印刷物に対してインクを吐出する印刷ヘッドとを備えた印刷装置であって、前記搬送機構は、前記被印刷物の搬送方向に沿って配列され、前記被印刷物を搬送するための複数の搬送ベルトを有し、前記搬送機構には、前記印刷ヘッドによる印刷領域の一部に、前記被印刷物の搬送方向に直交する逃げ溝が形成され、前記搬送ベルトの一部が前記逃げ溝内に引き込まれていることを特徴とする。
この構成の印刷装置によれば、印刷領域の一部に、被印刷物の搬送方向に直交する逃げ溝を形成し、この逃げ溝に搬送ベルトの一部を引き込んでいるので、この逃げ溝に被印刷物の搬送方向の縁部を配置して印刷することにより、容易に縁なし印刷を行うことができる。しかも、逃げ溝を印刷領域の一部に設けたので、逃げ溝を設けることによる搬送ベルトでの被印刷物の搬送能力の低下を極力抑えることができる。これにより、搬送方向の寸法が小さな被印刷物であっても良好に搬送しつつ縁なし印刷を円滑に行うことができる。
また、前記逃げ溝は、前記印刷領域における被印刷物の搬送方向上流側及び下流側の縁部にそれぞれ形成されていることが好ましい。
この構成の印刷装置によれば、印刷領域における上流側及び下流側の縁部にそれぞれ逃げ溝を形成したので、例えば、被印刷物の搬送方向前方側の縁部を上流側の逃げ溝に配置させて印刷し、被印刷物の搬送方向後方側の縁部を下流側の逃げ溝に配置させて印刷することにより、複雑な制御を行うことなく、被印刷物の縁なし印刷を容易に行うことができる。
この構成の印刷装置によれば、印刷領域における上流側及び下流側の縁部にそれぞれ逃げ溝を形成したので、例えば、被印刷物の搬送方向前方側の縁部を上流側の逃げ溝に配置させて印刷し、被印刷物の搬送方向後方側の縁部を下流側の逃げ溝に配置させて印刷することにより、複雑な制御を行うことなく、被印刷物の縁なし印刷を容易に行うことができる。
また、前記搬送機構には、前記印刷領域の一部に、搬送される被印刷物の両側縁部が配置される逃げ溝が前記被印刷物の搬送方向に沿って形成されていることが好ましい。
この構成の印刷装置によれば、印刷領域の一部に、搬送される被印刷物の両側縁部が配置される逃げ溝を被印刷物の搬送方向に沿って形成したので、被印刷物の両側縁部における縁なし印刷を容易に行うことができる。
この構成の印刷装置によれば、印刷領域の一部に、搬送される被印刷物の両側縁部が配置される逃げ溝を被印刷物の搬送方向に沿って形成したので、被印刷物の両側縁部における縁なし印刷を容易に行うことができる。
また、前記逃げ溝には、前記印刷ヘッドから吐出されるインクを吸収する吸収材が設けられていることが好ましい。
この構成の印刷装置によれば、逃げ溝に、印刷ヘッドから吐出されるインクを吸収する吸収材が設けられているので、被印刷物に縁なし印刷を行う際に、被印刷物の周囲に吐出される余分なインクを吸収材に吸収させることができ、搬送機構を清浄な状態に維持することができる。
この構成の印刷装置によれば、逃げ溝に、印刷ヘッドから吐出されるインクを吸収する吸収材が設けられているので、被印刷物に縁なし印刷を行う際に、被印刷物の周囲に吐出される余分なインクを吸収材に吸収させることができ、搬送機構を清浄な状態に維持することができる。
以下、本発明に係る印刷装置の実施形態の例を、図面を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態では、印刷装置としてインクジェットプリンタを例示して説明する。
なお、本実施形態では、印刷装置としてインクジェットプリンタを例示して説明する。
図1は本実施形態のプリンタの外観斜視図、図2は図1に示したプリンタの内部構成を示す概略側断面図、図3は図1に示したプリンタの内部構成を示す概略平断面図、図4はメインカセットからの給紙可能な状態を示すプリンタの概略側断面図、図5はメインカセットからの給紙可能な状態を示すプリンタの概略平断面図、図6は印刷処理部の斜視図、図7は印刷処理部の幅方向の断面図、図8は印刷処理部の用紙の搬送方向の断面図、図9は印刷処理部の用紙の搬送方向の側面図、図10は搬送ベルト部分の平面図、図11は搬送ベルト部分の拡大側面図である。
本実施形態のプリンタ1は、一例としてフロント給紙・リア排紙タイプのインクジェットプリンタであり、図1に示すように、装置ケース4の前面(図1において左側端面)の中央には、サブカセット装填口5が形成されている。図2に示すように、このサブカセット装填口5には、シート状の大判の被印刷物である用紙Pを収容空間S内に収容したサブカセット6が着脱自在に装填されている。このサブカセット6は、後半部分が装置ケース4の内部に装填され、前半部分が装置ケース4から突出している。
また、図1に示すように、装置ケース4の側面(図1において手前側面)には、外方側へ開閉可能な開閉扉7を有する窓部8が設けられており、開閉扉7を開いた状態で、メインカセット42の出し入れが可能とされている。図2に示すように、このメインカセット42には、小判の被印刷物である用紙Pが積層状態で収容されている。また、装置ケース4の後面(図1において右側端面)には、印刷が終了した用紙Pを受ける排紙トレイ9が設けられている。
図2及び図3に示すように、装置ケース4内には、前部にカセット設置部40が設けられ、カセット設置部40の下流側(すなわち、後方)には給紙部10が設けられている。給紙部10の下流側には印刷処理部20が設けられ、さらに排紙部50が設けられている。
カセット設置部40では、サブカセット装填口5に内方へ回動可能な開閉カバー5aが設けられており、この開閉カバー5aは、サブカセット装填口5へサブカセット6を差し込むことにより、サブカセット6に当接して内方へ回動してサブカセット装填口5を開き、サブカセット装填口5からサブカセット6を引き抜くことにより、サブカセット装填口5側へ回動してサブカセット装填口5を閉じる。
また、サブカセット装填口5には、開閉カバー5aの開閉によってON・OFFする開閉カバー検出センサ5bが設けられている。
また、サブカセット6を装填したプリンタ1内の装填方向前方側の位置には、サブカセット6のプリンタ1に対する着脱によってON・OFFするサブカセット検出センサ5cが設けられている。
また、サブカセット6を装填したプリンタ1内の装填方向前方側の位置には、サブカセット6のプリンタ1に対する着脱によってON・OFFするサブカセット検出センサ5cが設けられている。
また、装置ケース4内には、メインカセット設置部41が設けられており、このメインカセット設置部41には、メインカセット42が着脱可能に収容される。
このメインカセット42は、その内部に、小判の用紙Pを積層して収容する収容空間Sを有しており、この収容空間S内には、用紙昇降機構43が設けられており、この用紙昇降機構43によって収容空間S内に積層状態で収容した小判の用紙Pの最上部が所定の高さ位置とされる。
このメインカセット42は、その内部に、小判の用紙Pを積層して収容する収容空間Sを有しており、この収容空間S内には、用紙昇降機構43が設けられており、この用紙昇降機構43によって収容空間S内に積層状態で収容した小判の用紙Pの最上部が所定の高さ位置とされる。
メインカセット設置部41は、メインカセット42が載置される昇降板44を備えており、この昇降板44は、昇降機構44aによって昇降されるようになっている。
また、この昇降板44には、メインカセット設置部41に対するメインカセット42の着脱により出没するピン45によってON・OFFするメインカセット検出センサ46が設けられている。
また、この昇降板44には、メインカセット設置部41に対するメインカセット42の着脱により出没するピン45によってON・OFFするメインカセット検出センサ46が設けられている。
そして、このメインカセット設置部41では、サブカセット6が取り外された状態で、昇降機構44aによって上昇されることにより、図4及び図5に示すように、昇降板44上のメインカセット42が給紙ポジションに配置され、この状態で、ピックアップローラ13による用紙Pの繰り出しが可能とされる。
また、これとは逆に昇降機構44aによって昇降板44が下降されると、メインカセット42は、給紙ポジションから外れた待機ポジションに配置され、この状態で、装置ケース4の窓部8からのメインカセット42の取り出しが可能とされる。また、サブカセット6は、メインカセット42が待機ポジションに配置された状態で、サブカセット装填口5からの装填が可能とされる。
そして、メインカセット設置部41には、メインカセット42が給紙ポジションに配置されたことを検出する給紙ポジション検出センサ47及びメインカセット42が待機ポジションに配置されたことを検出する待機ポジション検出センサ48が設けられている。
そして、メインカセット設置部41には、メインカセット42が給紙ポジションに配置されたことを検出する給紙ポジション検出センサ47及びメインカセット42が待機ポジションに配置されたことを検出する待機ポジション検出センサ48が設けられている。
給紙部10では、装置ケース4内で揺動可能に支持されたフレーム12の先端に支持されたピックアップローラ13が設けられ、このピックアップローラ13は、下方に配置された用紙Pに当接することにより、用紙Pの最上のものを1枚ずつ後方(図2及び図3において右方)へ繰り出し、後方側の印刷処理部20へ送り込む。
印刷処理部20は、供給された用紙Pに対して用紙Pの幅方向に相対的に移動しながらインクの液滴(インク滴)を吐出して所望の画像を印刷するインクジェットヘッド(印刷ヘッド)22が、給紙方向に直交して設けられているガイド軸21,21に沿って移動可能に設けられている。
図6に示すように、このインクジェットヘッド22は、駆動モータ61によって回転される駆動プーリ62と従動プーリ63とに掛け回された駆動ベルト64の一部に固着されており、駆動プーリ62が駆動モータ61によって回転され、駆動ベルト64が走行されることにより、ガイド軸21,21に沿って移動する。なお、本実施形態のインクジェットヘッド22は、そのインクノズルが形成された領域の用紙搬送方向長さが2インチであり、インクジェットプリンタとしては比較的大型のものである。
また、インクジェットヘッド22の下方には、被印刷物である用紙Pを下方から支持しながら搬送する搬送機構70が設けられている。
図6から図10に示すように、搬送機構70は、上面が印刷基準面としてのプラテン71であってインクジェットヘッド22に対向した吸引ブロック72を有している。この吸引ブロック72は、内部に空間部S1が形成された箱状のもので、下部には、空間部S1内の空気を吸い出す吸引ブロア74が設けられている。
図6から図10に示すように、搬送機構70は、上面が印刷基準面としてのプラテン71であってインクジェットヘッド22に対向した吸引ブロック72を有している。この吸引ブロック72は、内部に空間部S1が形成された箱状のもので、下部には、空間部S1内の空気を吸い出す吸引ブロア74が設けられている。
搬送機構70を構成する吸引ブロック72の上流側の端部には、複数のテンションプーリ75及びガイドプーリ73(図11参照)が間隔をあけて支持されている。また、吸引ブロック72の下流側近傍には、上方に開口する溝部76が幅方向にわたって形成されており、この溝部76には、回転シャフト78が配設されている。この回転シャフト78には、テンションプーリ75と同数の駆動プーリ79が、テンションプーリ75と対向する位置に設けられている。そして、これらの駆動プーリ79とテンションプーリ75及びガイドプーリ73とに、それぞれ搬送ベルト80が掛け回され、搬送ベルト80が間隔をあけて並列に配置されている。
また、吸引ブロック72におけるインクジェットヘッド22による印刷領域には、用紙搬送方向の上流側及び下流側の縁部に、それぞれ上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112が幅方向にわたって形成されている。これら上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112には、底部側に引き込みプーリ113が設けられ、それぞれの縁部にガイドプーリ114が設けられている。そして、これら引き込みプーリ113及びガイドプーリ114に搬送ベルト80が掛けられ、搬送ベルト80は、その一部がそれぞれの上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112内に引き込まれている。
また、これら上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112には、引き込みプーリ113の上方側に、インク吸収材115が吸引ブロック72の幅方向にわたって配設されている。
また、吸引ブロック72におけるインクジェットヘッド22による印刷領域には、用紙搬送方向に沿う複数の縦逃げ溝116が形成されており、これら縦逃げ溝116は、上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112に連通されている。これら縦逃げ溝116は、吸引ブロック72の幅方向の両端及び吸引ブロック72の一端から印刷する定形の用紙の幅に合わせて間隔をあけて各搬送ベルト80の間に配置されている。
そして、これら縦逃げ溝116にも、インク吸収材115が配設されている。なお、駆動プーリ79とガイドプーリ73,114はそれぞれ外周面に歯を備えているが、テンションプーリ75と引き込みプーリ113には歯が設けられていない。
そして、これら縦逃げ溝116にも、インク吸収材115が配設されている。なお、駆動プーリ79とガイドプーリ73,114はそれぞれ外周面に歯を備えているが、テンションプーリ75と引き込みプーリ113には歯が設けられていない。
図10に示すように、搬送ベルト80は、その内周面側に複数の歯80aを有するタイミングベルトであって、この搬送ベルト80の歯80aが、ガイドプーリ73及び駆動プーリ79の歯73a,79aに噛み合わされている。なお、テンションプーリ75は、駆動プーリ79から離れる方向(図11における右方)へ弾性付勢されており、これにより、搬送ベルト80には、所定のテンションが付与されている。
搬送ベルト80の上流側における上部には、ガイドプーリ73と対向する押さえローラ81が設けられている。押さえローラ81は、フレーム82に回転可能に支持され、ガイドプーリ73側へ付勢されている。
また、搬送ベルト80の下流側における上部には、搬送ベルト80の対向位置で搬送ベルト80に沿って間隔をあけて配置された複数対の送りローラ83,84及び各搬送ベルト80の間に設けられた押圧ローラ85が設けられている。送りローラ83,84及び押圧ローラ85は、ブラケット86に回転可能に支持されている。送りローラ83は、駆動プーリ79の直上に配置されており、搬送ベルト80を介して駆動プーリ79との間で用紙Pを挟持する。送りローラ84は、送りローラ83より上流側に配置され、搬送ベルト80の上で送りローラ83に到達する前の用紙Pの浮き上がりを防止する。また、押圧ローラ85は駆動プーリ79より上流側であって搬送ベルト80同士の間で用紙Pの浮き上がりを防止する。
駆動プーリ79が設けられた回転シャフト78の一端部には、伝達プーリ91が設けられており、この伝達プーリ91には、搬送モータ92の回転プーリ93に掛けられた伝達ベルト94が掛けられている。なお、回転シャフト78には、伝達プーリ91とともに、円板状のエンコード板95が設けられており、このエンコード板95の外周近傍で周方向に沿って形成された複数のスリット(図示省略)が検出器96によって検出されることにより、回転シャフト78の回転位置が検出可能である。
図7に示すように、吸引ブロック72の上面には、搬送ベルト80の幅方向両側部近傍に、搬送ベルト80の上面高さ位置である用紙Pの搬送面80bよりも僅かに低くなるように、搬送面80bよりもインクジェットヘッド22から離れた吸引面101が搬送ベルト80に沿って形成されており、この吸引面101には、空間部S1と連通する吸引口102が搬送方向にわたって複数形成されている。また、搬送ベルト80の幅方向に隣り合う吸引口102の間には、逃げ凹部103が形成されており、この逃げ凹部103は、その底面103aが、吸引面101よりもさらにインクジェットヘッド22から離れた低い位置に配置されている。
本実施形態では、上記のようにインクジェットヘッド22が比較的大型であることから、用紙Pをインクジェットヘッド22の上流側と下流側で挟持する間隔(すなわちガイドプーリ73から駆動プーリ79までの距離)が長く、用紙Pを下方へ吸引しなければ用紙Pの浮き上がりが起こり易い構造となっている。
そして、上記搬送機構70では、搬送モータ92を駆動すると、回転プーリ93の回転力が伝達ベルト94によって伝達プーリ91に伝達され、回転シャフト78が回転する。
これにより、駆動プーリ79とテンションプーリ75及びガイドプーリ73とに掛け回された複数の搬送ベルト80がそれぞれ走行する。
すると、搬送ベルト80と押さえローラ81との間へ送り込まれた用紙Pが、搬送ベルト80及び押さえローラ81に挟持されて後方へ送り出され、さらに、搬送ベルト80によって下流側へ搬送され、その間に、インクジェットヘッド22によって印刷処理が行われる。
これにより、駆動プーリ79とテンションプーリ75及びガイドプーリ73とに掛け回された複数の搬送ベルト80がそれぞれ走行する。
すると、搬送ベルト80と押さえローラ81との間へ送り込まれた用紙Pが、搬送ベルト80及び押さえローラ81に挟持されて後方へ送り出され、さらに、搬送ベルト80によって下流側へ搬送され、その間に、インクジェットヘッド22によって印刷処理が行われる。
ここで、本実施形態に係るプリンタ1では、用紙Pに対して縁なし印刷を行う場合、まず、搬送ベルト80と押さえローラ81との間へ送り込まれた用紙Pの搬送方向前方の縁部が、下流側横逃げ溝112に配置される。この状態にて、用紙Pの搬送方向前方側の縁部の印刷が行われる。
その後、搬送方向後方側の縁部近傍まで印刷が行われると、搬送方向後方側の縁部が、上流側横逃げ溝111に配置される。この状態にて、用紙Pの搬送方向後方側の縁部の印刷が行われる。
その後、搬送方向後方側の縁部近傍まで印刷が行われると、搬送方向後方側の縁部が、上流側横逃げ溝111に配置される。この状態にて、用紙Pの搬送方向後方側の縁部の印刷が行われる。
なお、用紙Pの両側部における縁部は、それぞれ用紙搬送方向に沿う縦逃げ溝116に配置されて印刷される。
その後、用紙Pは、搬送ベルト80及び送りローラ83,84によって挟持されて排紙トレイ9へ排出される。
その後、用紙Pは、搬送ベルト80及び送りローラ83,84によって挟持されて排紙トレイ9へ排出される。
なお、用紙Pは、インクジェットヘッド22から吐出されたインク滴によって膨潤して波打つコックリングが生じることがある。本実施形態の搬送機構70では、吸引ブロア74によって空間部S1内の空気が吸引されると、用紙Pは、搬送ベルト80の幅方向両側部に設けられた吸引口102で下方へ吸引されることにより、用紙Pにコックリングによる弛みが生じたとしても、用紙Pは、搬送ベルト80の幅方向両側で下方へ引き寄せられて湾曲する。そのため、用紙Pは、搬送ベルト80の幅方向両側から搬送ベルト80に向けて押さえつけられるようにして搬送ベルト80の走行に伴って搬送されながら、搬送ベルト80同士の間で浮き上がりが抑えられ、インクジェットヘッド22に接触するような不具合が防止される。
また、吸引面101は、搬送面80bに対して僅かに低くされた位置であるため、用紙Pとの接触を防ぎつつ用紙Pと吸引口102の距離を小さくしており、吸引ブロア74の吸引力を大幅に増大させることなく用紙Pに対する吸引力を効果的に発揮させることができる。そして、用紙Pは、搬送ベルト80の両側端を基点としてその両側近傍の吸引口102に向かって傾斜して湾曲されることから、搬送ベルト80同士の間における幅方向中央部では、用紙Pが谷状に大きく湾曲されやすいが、搬送ベルト80同士の中間の逃げ凹部103の底面103aが吸引面101よりもさらに一段低い位置に配置されているため、用紙Pの接触が確実に防がれる。したがって、下方へ引き寄せられた用紙Pが吸引口102及び逃げ凹部103の底面103aに接触して搬送抵抗が増大するようなこともない。
また、搬送ベルト80及び送りローラ83,84によって挟持されて排紙トレイ9へ排出される用紙Pは、搬送ベルト80の中間に配置された押圧ローラ85によって搬送ベルト80間で下方へ押圧される。これにより、コックリングが生じた用紙Pは、搬送ベルト80間でさらに確実に下方へ湾曲される。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ1によれば、インクジェットヘッド22による印刷領域の一部に、用紙Pの搬送方向に直交する上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112が形成され、これら上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112に搬送ベルト80の一部が引き込まれているので、これら上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112に用紙Pの搬送方向の縁部を配置して印刷することにより、容易に縁なし印刷を行うことができる。しかも、上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112を印刷領域の一部に設けたので、上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112を設けることによる搬送ベルト80での用紙Pの搬送能力の低下を極力抑えることができる。これにより、搬送方向の寸法が小さな用紙Pであっても良好に搬送しつつ縁なし印刷を円滑に行うことができる。
特に、インクジェットヘッド22による印刷領域における上流側及び下流側の縁部にそれぞれ上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112を形成したので、用紙Pの搬送方向前方側の縁部を下流側横逃げ溝112に配置させて印刷し、用紙Pの搬送方向後方側の縁部を上流側横逃げ溝111に配置させて印刷することにより、複雑な制御を行うことなく、用紙Pの縁なし印刷を容易に行うことができる。
また、インクジェットヘッド22による印刷領域の一部に、搬送される用紙Pの両側縁部が配置される縦逃げ溝116を被印刷物の搬送方向に沿って形成したので、用紙Pの両側縁部における縁なし印刷を容易に行うことができる。
また、上流側横逃げ溝111、下流側横逃げ溝112及び縦逃げ溝116に、インクジェットヘッド22から吐出されるインクを吸収するインク吸収材115が設けられているので、用紙Pに縁なし印刷を行う際に、用紙Pの周囲に吐出される余分なインクをインク吸収材115に吸収させることができ、搬送機構70を清浄な状態に維持することができる。
なお、上記実施形態では、インクジェットヘッド22による印刷領域における上流側及び下流側の縁部にそれぞれ上流側横逃げ溝111及び下流側横逃げ溝112を形成したが、横逃げ溝は一つでも良い。この場合、用紙Pの搬送方向前方側及び後方側の縁部を、それぞれ一つの横逃げ溝に配置させて印刷を行うように制御することにより、縁なし印刷を行うことができる。
1…インクジェットプリンタ(印刷装置)、22…インクジェットヘッド(印刷ヘッド)、70…搬送機構、80…搬送ベルト、111…上流側横逃げ溝(逃げ溝)、112…下流側横逃げ溝(逃げ溝)、115…インク吸収材(吸収材)、116…縦逃げ溝(逃げ溝)、P…用紙(被印刷物)。
Claims (4)
- シート状の被印刷物を一枚ずつ搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送される被印刷物に対してインクを吐出する印刷ヘッドとを備えた印刷装置であって、
前記搬送機構は、前記被印刷物の搬送方向に沿って配列され、前記被印刷物を搬送するための複数の搬送ベルトを有し、
前記搬送機構には、前記印刷ヘッドによる印刷領域の一部に、前記被印刷物の搬送方向に直交する逃げ溝が形成され、前記搬送ベルトの一部が前記逃げ溝内に引き込まれていることを特徴とする印刷装置。 - 前記逃げ溝は、前記印刷領域における被印刷物の搬送方向上流側及び下流側の縁部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記搬送機構には、前記印刷領域の一部に、搬送される被印刷物の両側縁部が配置される逃げ溝が前記被印刷物の搬送方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
- 前記逃げ溝には、前記印刷ヘッドから吐出されるインクを吸収する吸収材が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021059099A (ja) * | 2019-10-09 | 2021-04-15 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
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2008
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