JP2009174898A - 移動体および環境情報作成方法 - Google Patents

移動体および環境情報作成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009174898A
JP2009174898A JP2008011386A JP2008011386A JP2009174898A JP 2009174898 A JP2009174898 A JP 2009174898A JP 2008011386 A JP2008011386 A JP 2008011386A JP 2008011386 A JP2008011386 A JP 2008011386A JP 2009174898 A JP2009174898 A JP 2009174898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving
moving body
acceleration
sensor
environmental information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008011386A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Shintani
和宏 新谷
Yutaka Takaoka
豊 高岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008011386A priority Critical patent/JP2009174898A/ja
Publication of JP2009174898A publication Critical patent/JP2009174898A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】移動しつつ環境情報を作成する移動体において、移動中に生じる振動等の影響を受けずに、周囲の環境情報を正確に作成することを可能にすること。
【解決手段】移動体本体と、周囲に存在する物体の前記移動体本体からみた相対位置を示す計測値を取得するセンサと、前記移動体本体に作用する加速度を検出する加速度検出部とを備えた移動体において、センサの取得した計測値に基づいて、移動領域に存在する物体の形状や位置を示す環境情報を作成する際に、センサが計測を行ったときの移動体本体の目標加速度と、前記加速度検出部により検出された加速度との大きさとの差を算出し、算出した差に基づいてセンサにより得られた計測値の信頼性を決定するとともに、その決定された信頼性に基づいて前記計測値を修正し、修正後の計測値に基づいて環境情報を作成するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、平面などの移動領域内を移動する移動体、および移動体の移動制御に利用可能な環境情報作成方法に関するものである。
近年、建物内部や屋外の広場などといった移動領域内において、人間の操作を要することなく、車輪や脚式歩行などの手段によって自律的に移動を行うような移動体が開発されつつある。
このような移動体は、移動する領域上の周囲の環境に関するマップを自律的に作成して記憶し、作成したマップ上に移動経路を自律的に作成し、作成した移動経路に沿った移動を行うものである。そして、このような移動体は、マップ情報を作成するためのカメラやセンサなどを備えており、これらのカメラやセンサを用いて移動体自体の周囲の環境情報を用いて連続的に取得する。このように、環境情報を連続的に更新することで、マップ情報上で作成した移動経路上に障害物が存在した場合や、人間が移動経路上を横切った場合においても、これらの障害物や人間を避けるように移動経路を修正することができる。(例えば特許文献1)
このような周囲の環境情報を取得しつつマップ情報を作成する移動体の一例として、例えば特許文献1において開示されているような、超音波センサを用いて環境情報を取得する移動体が知られている。このような移動体は、超音波センサにより得られる障害物の位置などの環境情報をマップ情報上に登録しつつ、エンコーダ積算によるオドメトリや移動領域上に設けられたランドマーク(特徴認識点)に基づく自己位置認識を行うことによって、自己位置と目標地点の間の移動経路を探索する。
しかしながら、このような移動体においては、超音波センサにより得られる移動領域のマップの精度が十分でないため、実環境に近い高精度なマップ情報を作成することが困難である。そのため、例えば特許文献2に記載のように、レーザ光を照射し、そのレーザ光が対象物で反射するまでの時間を計測することで、対象物までの距離を算出する、いわゆるtime of flightの原理を用いたレーザレンジファインダ(LRF)のような高精度のセンサを用いるような技術が知られている。このようなレーザレンジファインダは、レーザ光の反射により距離を計測するセンサであり、移動体本体の周囲に存在する物体と、移動体本体との距離を測定することで、移動体本体の周囲に存在する物体の形状や移動体本体に対する相対的な位置関係を認識することが可能となる。
特開2005−211442号公報 特開2005−221012号公報
しかしながら、このような移動体は、移動中に比較的大きな振動が生じる場合が多く、その際に移動体本体に取り付けられたセンサも併せて振動してしまうため、周囲の物体の形状や移動体本体との相対的な位置関係が精度よく認識できない場合がある。特に、移動領域の平面検出に大きな誤差が含まれてしまうと、脚式移動型や車輪移動型の移動体においては、正確な環境情報を取得することができず、適切な移動動作が行えなくなる可能性が生じる。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、移動中に生じる振動等の影響を受けずに周囲の環境情報を正確に作成可能な移動体、および移動体の制御等に利用可能な環境情報作成方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる移動体は、移動体本体と、周囲に存在する物体の前記移動体本体からみた相対位置を示す計測値を取得するセンサと、前記移動体本体に作用する加速度を検出する加速度検出部とを備え、前記センサの取得した計測値に基づいて、移動領域に存在する物体の形状や位置を示す環境情報を作成する移動体であって、前記センサが計測を行ったときの移動体本体の目標加速度と、前記加速度検出部により検出された加速度との大きさとの差を算出し、算出した差に基づいてセンサにより得られた計測値の信頼性を決定するとともに、その決定された信頼性に基づいて前記計測値を修正し、修正後の計測値に基づいて環境情報を作成することを特徴とするものである。
上述のような移動体によれば、移動体本体に強い衝撃等が加えられ、振動などが生じた場合に、前記センサにより得た計測値の信頼性を考慮し、環境情報を作成することにより、振動などが生じていない場合の計測値を主として環境情報を作成することができる。したがって、移動中に生じた振動が、移動中に取得する環境情報に対して与える影響が小さくなる。
また、このような移動体においては、前記センサが計測を行った際の移動体本体の目標加速度と、加速度検出部により検出された加速度との差が所定の閾値を超える場合に、そのセンサにより得られた計測値を用いずに環境情報を作成するようにしてもよい。この場合、一定以上の大きさ(加速度)による振動などの影響を受けることなく、移動体本体の周囲に存在する環境情報を作成することができる。
また、このような環境情報としては、移動体本体の移動する領域上に存在する物体の形状および位置を3次元的に表すマップ情報を含むことが好ましい。すなわち、移動体本体の周囲に存在する物体の、前記移動体本体からみた相対位置を表す情報として、それらの物体の形状や位置を3次元的に表すことによって、障害物の認識や自己位置の認識等を容易に行うことが可能となる。
また、前記センサとしては、周囲に存在する物体が、移動体本体からどれだけ離れた位置に存在するかを計測する距離計測部であることが好ましい。すなわち、前述のような、レーザ光を照射し、そのレーザ光が対象物で反射するまでの時間を計測することで、対象物までの距離を算出するレーザレンジファインダ(LRF)のような高精度のセンサを用いると、より正確な環境情報を作成することが可能となる。このようなレーザレンジファインダを用いて、移動体本体の周囲に存在する物体と、移動体本体との距離を測定することで、前述のような、移動体本体の移動する領域上に存在する物体の形状および位置を3次元的に表すマップ情報を容易に作成することが可能となる。また、距離計測部としては、このようなレーザレンジファインダなどのセンサだけではなく、超音波を照射し、照射した超音波の反射に基づいて環境情報を取得する超音波センサであってもよい。このような超音波センサは、比較的広域な領域を同時にセンシングできるとともに、ある程度の精度が得られるため、移動体の移動領域のマップ情報を得るセンサとして、好適に用いられる。
また、このような移動体は、操作者が搭乗することにより移動する搭乗型の移動体であってもよいが、作成された環境情報に基づいて自律的に移動経路を作成し、作成した移動経路に基づいて自律的に移動動作を行うような自律移動型の移動体であってもよい。このような自律移動型の移動体の場合、作成する環境情報の精度が向上しているため、段差などの移動上の障害物を適切に回避した移動経路を確実に作成することができる。
なお、移動体本体の移動する領域としては、特に限定されるものではないが、このような移動領域として、床面などの平面である場合に本発明は好適に用いることが可能となる。この場合、移動領域としての平面の形状を環境情報として取得する。このようにすると、移動体本体が移動を行う際に、移動する領域の表面形状を考慮した移動を行うことが可能となる。
また、前述のような平面上を移動する移動体本体の例としては、作成された環境情報から歩容データを取得し、取得した歩容データに従って移動動作を行う、例えば2足歩行型の移動体などが上げられる。このような移動体本体の場合、移動領域としての平面上に存在する凹凸を正確に認識することで、脚部を移動させる位置を適切に選択することができるため、安定した歩行動作を行うことが可能となる。
また、前記移動体本体が、前記平面上に接触する車輪を駆動して移動する車輪駆動型の移動体である場合においても、移動領域としての平面上に存在する凹凸や障害物などを避けるように移動経路を作成することができるため、同じく安定した移動動作を行うことが可能となる。
また、このような移動体は、移動する領域内において自己位置を認識する機能を備えていることが好ましい。例えば、移動領域における周囲の環境を視覚的に認識するカメラをさらに備え、移動領域内において特定の場所に設けられたランドマークを前記カメラにより視覚的に認識することで自己位置を算出する機能を備えていると、より好ましい。この場合、ランドマークにより移動領域内における自己位置の認識に、作成した周囲の環境情報を加えることで、周囲の情報をより正確に認識することが可能となる。例えば、予め移動領域内における障害物(壁や家具など)が設置されている場合、その移動領域内においてこれらの障害物を認識した際に、これらの障害物との相対的な位置関係から自己位置を正確に求めることができる。また、これらの障害物以外の物体を認識した場合は、この物体が新たに設置された障害物もしくは人間などの一時的に存在する移動対象であるといった判別を行うことも可能となる。
なお、移動体の自己位置を認識する手段としては、これに限られるものではなく、移動体の外部に設けられたGPS等の設備から送信される位置情報を受信することで、移動体の自己位置を取得するものや、移動領域内において移動した方向および距離から自己位置を算出するものであってもよい。このような自己位置を認識する手段としては、例えば移動体が車輪の回転駆動により移動するものである場合は、移動する際に得られる車輪の回転数や回転方向、車輪の向き等に基づいて、移動した地点の位置を算出する、いわゆるエンコーダ積算によるオドメトリ法などが用いられる。
また本発明は、移動体の制御等に利用可能な環境情報作成方法をも提供するものであり、この環境情報作成方法は、周囲に存在する物体の、移動体からみた相対位置を示す計測値を取得し、取得した計測値に基づいて移動体の周囲における環境情報を作成するものであって、前記相対位置の計測時における加速度を検出し、検出された加速度の大きさと、目標加速度との差を算出し、算出した差の大きさに基づいて計測された相対位置の信頼性を決定するとともに、決定した信頼性に基づいて取得した計測値を修正し、修正後の計測値に基づいて環境情報を作成することを特徴としている。
上述のような環境情報作成方法によれば、移動体に強い衝撃等が加えられ、振動などが生じた場合に、前記センサにより得た計測値の信頼性を考慮し、環境情報を作成することにより、振動などが生じていない場合の計測値を主として環境情報を作成することができる。したがって、移動体の移動中に生じた振動が、移動中に取得する環境情報に対して与える影響が小さくなる。
なお、このような環境情報作成方法を利用する移動体としては、必ずしも自律的に移動するものに限定されず、人が搭乗し、移動する方向や速度を操作により制御するものについてもよい。すなわち、このような環境情報作成方法を利用することによって、移動体の周囲の環境情報が正確に作成できるため、操作者による操作または自律的な動作により適切な移動を行うことが可能となる。
以上、説明したように、本発明によると、移動中に生じる振動等の影響を受けずに周囲の環境情報を正確に作成可能な移動体、および移動体の制御等に利用可能な環境情報作成方法を提供することができる。
発明の実施の形態1.
以下に、図1から図8を参照しつつ本発明の実施の形態1にかかる移動体(以下、単に移動体という)について説明する。この実施の形態においては、脚式歩行型の移動体を操縦する操縦者が移動体に搭乗し、操縦者自身の移動手段として用いる例を示すものとする。
図1は、移動体10を側方(移動体の移動する方向を向いて右方向)から見た様子を概略的に表す概略図であり、移動体10に操縦者75が搭乗している様子を表している。そして図2は、図1に示す移動体10を後方から見た様子を表している。なお、図1および図2においては、説明の便宜上、移動体10が進行する向き(前後方向)をx軸、移動体10が進行する方向について水平方向に直交する向き(左右方向)をy軸、移動体の鉛直方向に延びる向き(上下方向)をz軸とし、これらの3軸からなる座標系を用いて説明する。
図1に示すように、移動体10は、操縦者75が搭乗する移動体本体としての搭乗部100と、この搭乗部100に結合された腰部64と、腰部64に対して回動自在に固定される脚部12と、を備えた2足歩行型のロボットであり、操縦者75の操作によってその移動が制御されるものである。以下、詳細に説明する。
2足歩行を行うための脚部12は、右脚14と左脚15から構成されている。詳細には、右脚14は右股関節16、右上腿18、右膝関節20、右下腿22、右足首関節24、右足先26を備え、同様に、左脚15は左股関節13、左上腿17、左膝関節25、左下腿19、左足首関節21、左足先23を備えている。右脚14と左脚15とはほぼ同様の構成を備えたものであるため、右脚14についてのみの説明を行い、左脚15についての説明は省略する。
図1および図2に示すように、右脚14は、右股関節16、股ヨーク28、股クロスシャフト30、股x軸回り駆動機構32、股y軸回り駆動機構33、股z軸回り駆動機構34等を備えている。股ヨーク28は、下方に向かって開いた略コ字状に形成されている。図3に示すように、股クロスシャフト30は、十字状に形成され、股ヨーク28と右上腿18は、股クロスシャフト30を介して接続されている。また、股クロスシャフト30は、股ヨーク28と右上腿18に対して回転可能に構成されており、その結果、右上腿18は、股ヨーク28に対して、x軸回りとy軸回りの角度が可変となるように構成されている。
股x軸回り駆動機構32は、股x軸モータ40、股x軸モータ側プーリ38、股関節側x軸プーリ43、ベルト39を備えている。股x軸モータ40は、ヨーク28に固定されている。股x軸モータ側プーリ38は、股x軸モータ40の駆動軸40aに取付けられている。股関節側x軸プーリ43は、股クロスシャフト30に固定されている。ベルト39は、股x軸モータ側プーリ38と股関節側x軸プーリ43に巻付けられている。股x軸モータ40が回転して股x軸モータ側プーリ38が回転すると、ベルト39を介して股関節側x軸プーリ43も回転する。股関節側x軸プーリ43が回転すると、それに固定されている股クロスシャフト30のx軸回りの角度が変化する。このため、右股関節16のx軸回りの関節角が変化する。股x軸モータ40を正転したり逆転したりすることにより、右上腿18が右側に持ち上げられたり、左側に持ち上げられたりする。
股y軸回り駆動機構33は、股y軸モータ46、股y軸モータ側プーリ49、股関節側y軸プーリ50、ベルト52を備えている。股y軸モータ46は右上腿18に固定されるとともに、股y軸モータ側プーリ49は股y軸モータ46の駆動軸に取付けられている。また、股関節側y軸プーリ50は、股クロスシャフト30に固定されており、ベルト52は、股y軸モータ側プーリ49と股関節側y軸プーリ50に巻付けられている。このような構成によって、股y軸モータ46が回転すると、股y軸モータ側プーリ49が回転し、股y軸モータ側プーリ49が回転すると、ベルト52を介して股関節側y軸プーリ50が回転する。さらに、股関節側y軸プーリ50の回転にともなって、股クロスシャフト30のy軸回りの角度、すなわち、右股関節16のy軸回りの関節角を変化させることができる。このように、股y軸モータ46を正転したり逆転したりすることにより、右上腿18を右股関節16回りに前方側に持ち上げたり、後方側に持ち上げたりすることができる。
また、図3に詳細に示すように、股z軸回り駆動機構34は、股z軸モータ54、股z軸モータ側プーリ56、股関節側z軸プーリ58、ベルト60等を備えている。股z軸モータ54はブラケット62を介して腰部64に固定されている。詳しくは省略するが、腰部64は、座席部100と結合されている。股z軸モータ側プーリ56は、股z軸モータ54の駆動軸に取付けられている。股関節側z軸プーリ58は、シャフト66によって股ヨーク28と連結されている。このため、股ヨーク28は、股関節側z軸プーリ58とともにz軸回りに回転する。シャフト66は、腰部64内に設けられているベアリング(図示省略)によって、回転可能に支持されている。ベルト60は、股z軸モータ側プーリ56と股関節側z軸プーリ58に巻付けられている。股z軸モータ54が回転すると、股z軸モータ側プーリ56が回転する。股z軸モータ側プーリ56が回転すると、ベルト52を介して股関節側z軸プーリ58が回転する。股関節側z軸プーリ58の回転にともなって股ヨーク28は回転し、それとともに右股関節16のz軸回りの関節角が変化する。股z軸モータ54が正転したり逆転したりすると、右股関節16のz軸回りの関節角が一方向に変化したり、他方向に変化したりする。右股関節16のz軸回りの関節角が一方向に変化したり、他方向に変化したりすると、右脚14が内股になったり、外股になったりする。
右膝関節20は、シャフト70と膝関節駆動機構72を備えている。シャフト70は、右上腿18と右下腿22をy軸回りに回転可能に接続している。膝関節駆動機構72は、膝モータ74、膝モータ側プーリ78、膝関節側プーリ76、ベルト79を有している。膝モータ74は、右上腿18に固定されている。膝モータ側プーリ78は、膝モータ74の駆動軸に取付けられている。膝関節側プーリ76は、右下腿22に固定されている。ベルト79は、膝モータ側プーリ78と膝関節側プーリ76に巻付けられている。膝モータ74が回転すると、膝モータ側プーリ78が回転する。膝モータ側プーリ78が回転すると、ベルト79を介して膝関節側プーリ76が回転する。膝関節側プーリ76が回転すると、右膝関節20のy軸回りの関節角が変化する。このように、膝モータ74を正転したり逆転したりすることにより、右下腿22を右膝関節20回りに前方側に持ち上げたり、後方側に持ち上げたりすることができる。
なお、右下腿22を右膝関節20回りに前方側に持ち上げると、右上腿18と右下腿22は前方側に向かって開いた状態(右上腿18の延長線よりも前方側に、右下腿22が右膝関節20回りに回転した状態)、いわゆる「鳥足状態」をとることができる。なお、本実施の形態では、移動体10としてこのような「鳥足状態」を取り得るものを例示しているが、本発明はこれに限られたものではなく、人間のように、右上腿18と右下腿22が後方側に向かって開いた状態(右上腿18の延長線よりも後方側に、右下腿22が右膝関節20回りに回転した状態)を取り得るものであってもよい。
右足首関節24は、足首ヨーク80、足首クロスシャフト82、足首x軸回り駆動機構83、足首y軸回り駆動機構84を備えている。足首ヨーク80は、上方に向かって開いた略コ字状に形成されている。足首クロスシャフト82は、股クロスシャフト30と同様に十字状に形成されている。足首ヨーク80と右下腿22は、足首クロスシャフト82を介して接続されている。足首ヨーク80には、右足先26が固定されている。このように右下腿22と右足先26が右足首関節24を介して接続されているので、右足先26は右下腿22に対して、x軸回りとy軸回りの角度が可変となる。
足首x軸回り駆動機構83は、足首x軸モータ88、足首x軸モータ側プーリ85、足首関節側x軸プーリ87、ベルト86を備えている。足首x軸モータ88は、右下腿22に固定されている。足首x軸モータ側プーリ85は、足首x軸モータ88の駆動軸に取付けられている。足首関節側x軸プーリ87は、足首クロスシャフト82に固定され、ベルト86は、足首x軸モータ側プーリ85と足首関節側x軸プーリ87に巻付けられている。このような構成により、足首x軸モータ88が回転すると、足首x軸モータ側プーリ85が回転し、足首x軸モータ側プーリ86が回転すると、ベルト86を介して足首関節側x軸プーリ87が回転する。そして、足首関節側x軸プーリ87が回転することによって、足首クロスシャフト82とともに足首ヨーク80のx軸回りの角度が変化する。すなわち、足首x軸モータ88を正転させたり逆転させたりすることで、右足先26のつま先の向きを上下に制御することができる。
足首y軸回り駆動機構84は、足首y軸モータ89、足首y軸モータ側プーリ90、足首関節側y軸プーリ91、ベルト92を備えている。足首y軸モータ89は右下腿22に固定されている。足首y軸モータ側プーリ90は、足首y軸モータ89の駆動軸に取付けられている。足首関節側y軸プーリ91は、足首クロスシャフト82に対して固定され、ベルト92は、足首y軸モータ側プーリ90と足首関節側y軸プーリ91に巻付けられている。したがって、足首y軸モータ89が回転すると、足首y軸モータ側プーリ90が回転し、足首y軸モータ側プーリ90が回転すると、ベルト92を介して足首関節側y軸プーリ91が回転する。そして、足首関節側y軸プーリ91が回転すると、足首クロスシャフト82とともに右足首ヨーク80のy軸回りの角度が変化する。足首y軸モータ89を正転させたり逆転させたりすることで、右足先26のつま先の向きを左右に制御することができる。
また、図1および図2に示すように、左脚15は、左股関節13、左上腿17、左膝関節25、左下腿19、左足首関節21、左足先23を備えるものであり、この左脚15の構成は前述した右脚14の構成とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
次に、脚部12に載置された搭乗部100について図1および図2および図4を参照しつつ説明する。搭乗部100は、操縦者75が着座するための座席106と、操縦者により操作される操作部108(右操作部108a、左操作部108b)と、脚部12の近傍領域を撮像するレーザレンジセンサ150と、レーザレンジセンサ150により得られる前記脚部近傍の領域を表示する表示部160と、撮像部170とを備えている。また、図1、図2に示されるように、搭乗部100は第1フレーム102および第2フレーム104を備え、第1フレーム102は座席106の座面の下面と、背当ての後面に沿う形状に形成されており、第2フレーム104は、第1フレーム102と結合され、座席106の左右と前方下部に配置される。また、図2に示されるように、第1フレーム102は、座席106の下方で、ブラケット112を介して腰部64と結合されている。座席106は、結合部材114を介してブラケット112と結合されている。
また、座席106の背当て後方には、第1フレーム102に固定されて、箱状の収容部120a、120bが設けられており、収容部120aには、ロボット10の動作を制御する制御部130が、収容部120bには図示しないバッテリー等が収容されている。
レーザレンジセンサ150は、座席106の底面近傍において移動体10の進行方向および左右方向について各々回動自在に固定され、移動体10の前方に位置する外部環境の環境情報を取得するために用いられる。なお、レーザレンジセンサ150は、図示は省略するが、レーザ光を照射するレーザ光源と、反射したレーザ光を受光する受光部とを備えており、x軸、y軸方向の2軸について、アクチュエータを介して回動可能に構成されている。そして、レーザレンジセンサ150を回動しつつ移動し、脚部12の足先付近前方領域に存在する物体と、このレーザレンジセンサの取り付け位置までの距離を計測することにより、これらの物体と移動体1との相対的な位置関係を取得することができる。なお、このレーザレンジセンサ150により得られた計測値は、前述の制御部130に送信され、制御部130において、距離を測定した物体の形状および位置を3次元的に表すマップ情報を含む環境情報の作成に用いられる。このマップ情報を作成する手順の詳細については後述する。
表示部160は、座席106近くの、操縦者75が視認可能な位置に固定的または可動的に取り付けられたディスプレイであり、レーザレンジセンサ150により測定された物体を3次元的に表されたマップ情報を表示する。また、操作部108は、一般的なジョイスティックなどの操作子を備えた操縦手段であり、前後左右を含む任意の方向について、操作子を角度を無段階的に傾斜可能に構成されるものである。そして、操作部108は、右操作部108aおよび左操作部108bとから構成されており、操縦者75の操作により傾斜した各操作部の操作子の傾斜角度に応じて、脚部12の駆動量や駆動パターンを変更し、移動体10の動きを制御するものである。
また、撮像部170は、座席106の底面に取り付けられ、平面上における脚部12の足先(右足先26、左足先23)付近を撮像する。この撮像部170により撮像された映像は、前述の表示部160において、前述のマップ情報と併せて表示される。
なお、撮像部170によって撮像される位置は、操縦者75から死角となっている領域(死角領域)に設定されることが好ましい。この死角領域としては、操縦者75の姿勢や視線の高さ等によっても異なるが、概ね平面上の脚部12付近で、座席106の鉛直下方に位置する領域付近が該当する。
また、搭乗部100を構成する座席の背当て付近に設けられた収容部120aの内部には、操縦者75が操作部108を操作した結果に基づいて脚部12を駆動させるための制御部130と、加速度検出部としての加速度センサ140が組み込まれている。図4に示すように、制御部130は、脚部12を駆動し、移動体10を動かすための歩容データを記憶する記憶領域131と、この記憶領域131に記憶された歩容データを読み出す演算処理部132と、脚部12に含まれるモータを駆動するモータ駆動部132と、を備えている。これらの各構成要素は、収容部120bの内部に設けられたバッテリー(図示せず)から電力を供給されることで動作する。
記憶領域131に記憶された歩容データは、操作部108から送られる信号で特定される脚部12の移動量に対応づけて、脚部12の足先(右足先26、左足先23)の位置と移動体本体(本実施の形態においては搭乗部100)の位置とを、移動体の移動する空間を定める座標系(例えばxyz座標系)において経時的に指示するものである。
演算処理部132は、操作部108からの信号に基づいて変化する歩容データを読み出すとともに、読み出した歩容データによって特定される移動体10の姿勢を実現するために必要な脚部12の関節角を算出し、算出した関節角に基づく信号をモータ駆動部133に送信する。モータ駆動部133は、演算処理部132より送信された信号に基づいて、各モータ(股x軸モータ40、股y軸モータ46、股z軸モータ54、膝モータ74、足首x軸モータ88、足首y軸モータ89など)の駆動量を特定し、これらの駆動量でモータを駆動させるためのモータ駆動信号を各モータに送信する。これによって脚部12の駆動量が変更され、移動体10の動きが制御される。
また、演算処理部132は、読み出した歩容データに基づいてモータの駆動を行うように指令するほか、レーザレンジセンサ150により計測された計測値に基づいて、移動体10の足先付近前方領域に存在する物体の形状および位置を3次元的に表すマップ情報を作成する。さらに、演算処理部132は、加速度センサ140からの信号を受け、レーザレンジセンサ150で計測した際の移動体10に作用する加速度の大きさを得る。詳細には、レーザレンジセンサ150の計測周期と、加速度センサ140で検出した加速度値の取得遅れ時間を考慮し、レーザレンジセンサ150で計測を行った瞬間の加速度値を算出する。そして、各計測値にそれぞれ加速度の大きさに関する情報を付与し、計測値の信頼性を判断する基準とする。すなわち、計測時の加速度を所定の閾値と比較し、閾値を上回る加速度が検出された際の計測値については、信頼性が低いと判断する。
また、演算処理部132は、加速度センサ140からの信号を受けて、モータの駆動量を調整する。すなわち、加速度センサ140により検出した加速度に基づいて移動体10に作用する外力の大きさを判定し、外力を受けた際の移動体10の姿勢などに応じて脚部12の関節角を調整する。このような制御を、操縦者75の操作とは無関係に自律的に行うことで、移動体10は安定した状態を維持することができる。
次に、演算処理部132において、レーザレンジセンサ150によって計測された、移動領域としての平面(床面)上における移動体10の前方領域の物体等の形状や位置を表す計測値を用いて3次元的なマップ情報を作成する手順について説明する。このマップ情報を作成する過程においては、レーザレンジセンサ150により得られた計測値から、平面と推定される部分を検出する処理が行われる。この平面検出を行う手順について、図5に示すフローチャートおよび図6、7、8に示す図を用いて詳細に説明する。
まず、レーザレンジセンサ150により計測を行い、移動体10の前方領域に存在する物体等の形状や位置を表す計測値を取得する(STEP101)。このとき、各計測値は、演算処理部132の記憶領域131に記憶される際に、計測時の加速度の大きさに関する情報が付与されて記憶される。図6は、レーザレンジセンサ150によって計測された、移動領域としての平面上における移動体10の前方領域の物体等の形状や位置を表す計測値を示しており、これらの計測値は、3次元座標上の座標として表されている。
次に、これらの計測値について、計測時の加速度と目標加速度との差が所定の閾値を上回るものを信頼性が低いデータとして除去する(STEP102)。これにより、移動体10に外力や衝撃等が加わった際に計測されたデータを用いずに平面検出を行うことができる。
そして、信頼性の低いデータが除去された後の計測値を示す座標のうち、2点からなる一対の座標の組み合わせをランダムに複数抽出し、それらの2点により特定される形状を示すベクトルを各々生成する(STEP103)。そして、生成されたベクトルのうち、法線として特定される基準ベクトル(例えば鉛直方向)に直交するベクトル群を選択し、これらのベクトル群により特定される平面を算出する(STEP104)。詳細には、選択されたベクトルのうち、同じ法線を持つ平面を切り出し、切り出された平面の、基準となる平面(床面)からの距離を各々算出することで、これらの平面を表す平面式を求める。
そして、求められた平面式により特定される平面上に、計測した計測値により表される各座標の関連付け(ラベリング)を行う(STEP105)。このラベリングにより、計測値としての座標群が特定の平面式により表される平面付近にそれぞれ関連付けられる。このように、特定の平面上に関連付けられた座標群の様子を、図7および図8に示す。図7および図8は、図6に示した計測値群から、床面上に存在する段差と推定される部分を拡大して表示したものであり、図7はレーザレンジセンサ150から見た相対的な位置関係を斜視的に示した様子、図8は段差を示す座標点群を床面に水平から見た様子を表している。
最後に、これらの関連付けされた座標点群について、各々最小二乗フィッティングを行うことで平面を算出する(STEP106)。そして、算出された平面を含む環境情報をマップ情報として表示部160に表示する(STEP107)。操縦者75は、これらの環境情報を参照しつつ、移動体10の移動する方向などを決定するとともに、演算処理部132においては、環境情報により得られた床面情報に基づいて、足裏を接地させるための歩容データを適宜修正する。
本実施形態においては、計測したデータにより表される座標の中から一対の組み合わせをランダムに抽出し、平面検知を行うため、計測したデータにより示される座標の信頼性が平面検知の精度に大きく影響を与える。したがって、前述のように、移動体前方に存在する物体の形状および位置を示す計測値群の中から、信頼性の低いデータが除去することによって、作成された平面検知を含む環境情報の精度が向上し、この環境情報を参照しつつ移動を行うことによって安定した移動を行うことができる。特に、本実施形態のような歩行動作により移動を行う移動体においては、足裏を接地させる床面上の場所を正確に求めることができるため、確実に安定した歩行を行うことができる。
なお、この実施の形態においては、レーザレンジセンサで計測する領域として、移動体前方に限定された例を挙げて説明しているが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、移動体の後方や側方など、移動体の移動領域(床面)について、移動体近傍を中心とした移動する範囲について、広く計測を行うようにしてもよい。
なお、本発明における移動体は、前述の実施形態のような、操縦者の操作により移動動作が決定されるものに限られるものではなく、自律的に移動するものであってもよい。以下に、自律的に移動を行う自律型移動体に本発明を適用した例を挙げて説明する。
発明の実施形態2.
図9は、略水平状の床部上の限られた移動領域P(破線に囲まれた領域)内を、車両型の移動体200が移動する一実施形態を概略的に示すものである。図9においては、移動領域P内には特に物体が載置されていない状態を示すものとし、移動体200が移動領域P内を任意に移動することができるものとする。なお、本実施形態における移動体の各構成のうち、前述の実施形態と同様の構成については、同一または同様の符号を付してその説明を省略するものとする。
図10に示すように、移動体200は、箱型の移動体本体200aと、1対の対向する車輪211、211と、キャスタ212を備える対向2輪型の移動体であり、これらの車輪211、211、キャスタ212とで移動体本体200aを水平に支持するものである。さらに、移動体本体200aの内部には、車輪211、211をそれぞれ駆動する駆動部(モータ)213、213と、車輪の回転数を検出するためのカウンタ214と、車輪を駆動するための制御信号を作成し、駆動部213、213にその制御信号を送信する演算処理部215、およびこれらの構成要素に電力を供給するためのバッテリー216が備えられている。そして、演算処理部215内部に備えられた記憶部としてのメモリなどの記憶領域215aには、制御信号に基づいて移動体200の移動速度や移動方向、移動距離などを制御するためのプログラムとともに、移動領域Pの形状および大きさ、および移動領域P内(床面上)に予め配置された物体の大きさや配置などの基本マップ情報が記憶されている。
さらに、移動体本体200の前面には、移動する方向(前方)にレーザ光を照射し、そのレーザ光が対象物で反射するまでの時間を計測するセンサとしてのレーザレンジファインダ217を備えている。このレーザレンジファインダ217は、前述の実施形態において用いたものと同様であるため、その詳細な説明については省略する。なお、図10においてはレーザレンジファインダ217が移動体本体200aの前面に2つ設けられた例が示されているが、本発明はこれに限られるものではなく、単一または3つ以上のレーザレンジファインダを用いた計測を行ってもよい。
また、移動体200は、その移動した方向および距離から、自己位置を取得することができる。すなわち、前述したカウンタ214で検知された車輪211、211の回転数を演算処理部215において積算することで、移動体200の移動した距離や方向などの情報を求め、これらの情報から、移動領域内における移動体200の自己位置(オドメトリ位置)を算出する。
そして、これらの自己位置取得部より得られた位置情報は、前述したレーザレンジファンダ217により得られる環境情報に基づいて適宜修正される。この位置情報を修正する手法については、詳細な説明は省略するが、レーザレンジファインダにより得られた移動領域内に存在する物体の位置情報と、記憶領域215aにおいて予め記憶された基本マップ情報とをマッチングし、マッチングの結果、移動領域内において認識した移動体の自己位置を修正する。
また、移動体本体200aの内部には、加速度センサ218が内蔵されており、移動体本体200aが移動する際に生じた加速度や、移動体本体200aに加えられた衝撃により生じる加速度の大きさを検出する。すなわち、移動体本体200aが段差等を乗り越えた場合や障害物に接触した際に生じる加速度の大きさを検出することができる。この加速度センサ218で検出された加速度は、演算処理部215に送信され、演算処理部215においては、レーザレンジファインダ217の計測する周期と、加速度センサ218の加速度を取得する時間差遅れとを考慮して、レーザレンジファインダ217が計測した瞬間の加速度を検出する。
このように構成された移動体200は、1対の車輪211、211の駆動量をそれぞれ独立に制御することで、直進や曲線移動(旋回)、後退、その場回転(両車輪の中点を中心とした旋回)などの移動動作を行うことができる。そして、移動体200は、移動領域P内の指定された目標地点までの移動経路を自律的に作成し、その移動経路に追従するように移動することで、目標地点に到達する。なお、このような目標地点は、人間からの指示や外部に設けられたサーバ等(図示せず)からの指令にしたがって定められる。
さらに、移動体200は、その車輪の駆動量を制御することで、移動時の目標加速度を算出しつつ移動する。すなわち、加速時や減速時における目標速度および目標加速度を算出しつつ、車輪の駆動量を制御することで、目標地点までの経路に沿って適切な速度や加速度で移動を行う。
次に、記憶領域215aの内部に記憶された、移動領域Pの形状や、その内部に含まれる物体(壁などの障害物)に基づいて作成されるグリッドマップについて説明する。
演算処理部215内部に備えられた記憶領域215aに記憶された基本マップ情報には、床部1上の移動領域P全体の形状を外枠として、その内部に略一定間隔m(例えば10cm)に配置された格子点を結ぶグリッド線を仮想的に描写することで得られるグリッドマップが含まれている。このグリッドマップは、移動領域Pの形状を模した外枠の内部を、略一定間隔mに配置された格子点を結ぶグリッド線を描写したものであり、このグリッド線で囲まれたグリッド単位を用いて、移動体200の自己位置に相当する場所や目標地点である移動終了点を特定するとともに、移動領域内に予め配置された物体の位置などが登録されている。なお、間隔mは、移動体200の移動可能な曲率や絶対位置を認識する精度などの条件に応じて適宜変更可能である。
また、演算処理部15は、グリッドマップ上において特定された自己位置を移動始点とし、この移動始点から目標地点である移動終点までの移動経路を作成することができる。さらに移動体200は、前述のように自己位置をリアルタイムに求めつつ(例えば10[msec]毎にマップ情報上における自己の位置情報を取得)、作成された移動経路に沿って移動を行う。詳細には、移動体10は移動始点を認識し、この移動始点から目的とする移動終点までの移動経路を、所定の間隔で単一または複数の中間点をグリッドマップ上に定め、これらの中間点をつなぎ合わせることでグリッドマップ上に移動経路を作成する。また、演算処理部215は、後述するように、マップ情報上に存在する障害物を検知すると、この障害物を避けるように移動経路を修正し、修正した移動経路を新しい移動経路として特定する。この移動経路の特定手法の詳細については説明を省略するが、マップ情報上に追加された障害物の位置等を考慮した上で、現在位置から目標地点点までの新たな移動経路を作成する等の手法が好適に用いられる。
このように構成された移動体200は、移動領域P内に移動を行いつつ、前述したレーザレンジファインダ217を用いて移動体10の前面の環境情報を作成する。この環境情報を作成する手法については、前述の実施形態において説明した手順と同様であるため、ここでは説明を省略する。
このように構成された移動体200が、自律移動を行うための経路を作成する手順について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、移動体200は移動開始地点である自己位置をグリッドマップ上に認識し、記憶領域215a上に記憶する(STEP201)。そして、外部からの情報などにしたがって目標地点を定め(STEP202)、現在の自己位置から目標地点までの移動経路を作成する(STEP203)。
次に、周囲の環境情報を作成するためにレーザレンジファインダ217により周囲に存在する物体の形状や位置を認識するための計測を行い(STEP204)、その計測値に基づいて、計測した領域に存在する物体の形状の平面検知などを行うことによって3次元的に示すマップ情報を作成する(STEP205)。このマップ情報を作成するための詳細な手順は、前述の実施形態において説明したものと同様であるため詳細な説明は省略するが、加速度センサ218により得られた加速度と、目標加速度との差が所定の閾値よりも大きい時に得られた計測値を採用しないことで、精度のよいマップ情報が得られる。
そして、作成された周囲の環境情報、例えば新たに生じた障害物や人間などの移動対象などの情報に基づいて、移動経路の修正が必要か否かを判断する(STEP206)。移動経路の修正が必要であれば作成された環境情報により新たな移動経路を作成し(STEP207)、新たに作成された移動経路に沿って移動を行う(STEP208)。なお、STEP206において移動経路の修正が不要と判断されれば、STEP208に進んで元の移動経路に沿って移動動作を継続する。
そして、移動後の自己位置が目標地点か否かを判断し(STEP209)、目標地点でなければSTEP204に戻って再度環境情報の更新を行い、移動動作を継続する。なお、現在の自己位置が目標地点であると判断されれば、所定の移動動作を終了させる処理を行い(STEP210)、移動を停止する(STEP211)。このように、周囲の環境を認識する動作を所定の微小な周期で繰り返し行うことで、周囲の障害物や移動対象を確実に避けながら移動を行うことができる。
なお、前述の実施形態においては、レーザレンジファインダにより取得した環境情報と、予め記憶された基本マップ情報とをマッチングし、車輪の回転数などを用いたオドメトリ法により求めた自己位置を修正すると、より好適である。
また、このような実施形態の場合、オドメトリ法による自己位置認識に代えて、移動体にディジタルカメラなどの撮像手段を設け、移動領域内に設けられたランドマークを撮像し、視覚的に認識することによって、自己位置を求めるようにしてもよい。すなわち、撮像手段により撮像したランドマークの位置と、予め記憶された基本マップ情報に含まれるランドマークの位置とを比較することによって、相対的な自己位置を正確に求めることができる。
さらに、自己位置を求める手段としては、これらに限定されるものではなく、移動体の絶対位置を取得する外部の手段を設けてもよい。例えば、移動体を外部から認識し、認識した結果を移動体に送信することで自己位置を相対的に求めるようにすることもできる。このような自己位置を認識する手段としては、GPSなどの既知の手段や、移動体を外部から視覚的に撮像する手段などを用いることが可能である。
また、前述の実施形態においては、レーザレンジセンサにより計測した計測値を用いて環境情報を作成する例のみを示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、超音波センサなどの計測値を用いて環境情報を作成するものについても利用可能である。すなわち、計測値が移動体に作用する加速度に影響を受けるセンサを用いるものであれば、本発明を適用することが可能である。
なお、以上に説明した本発明に係る移動体、移動体におけるマップ情報作成方法および移動体における移動経路特定方法の実施の形態については、あくまでも一例であり、本発明はこれに限られるものではない。 例えば、前述した実施形態においては、移動体が記憶するマップ情報として、グリッドマップを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えばマップ上の物体を特徴点(ノード)で表したトポロジーマップを用いることもできる。このようなマップを用いた場合、各特徴点(ノード)を結ぶリンクによって移動経路を作成すると好適である。
第1の実施の形態に係る移動体を側方から見た様子を概略的に表す図である。 図1に示す移動体を後方から見た様子を示す概略図である。 図1に示す移動体における上腿部の接続部分を拡大して示す図である。 図1に示す移動体に含まれる制御部と、制御される他の構成部との関連を示すブロック図である。 図1に示す移動体が環境情報の一部である平面検出を行う際の手順を示すフローチャートである。 図1に示す移動体のレーザレンジセンサによって計測された、平面上のある領域における物体等の形状や位置を表す計測値を示す一例である。 図6に示す計測値により作成された、レーザレンジセンサの位置から斜視的に計測領域上の物体等を見たマップ情報の一例を示す図である。 図6に示す計測値により作成された、段差を示す座標点群を床面に対して水平な方向から見たマップ情報の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る移動体を上方から見た様子を概略的に表す図である。 図9に示す第2の実施形態に係る移動体の内部構成を概略的に示す概略図である。 図9に示す移動体が、自律移動を行うための経路を作成する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10,200・・・移動体
12・・・脚部
100・・・搭乗部(移動体本体)
130・・・制御部
140、218・・・加速度検出部(加速度センサ)
150、217・・・センサ(レーザレンジセンサ)
200a・・・移動体本体
211・・・車輪
P・・・移動領域

Claims (9)

  1. 移動体本体と、周囲に存在する物体の前記移動体本体からみた相対位置を示す計測値を取得するセンサと、前記移動体本体に作用する加速度を検出する加速度検出部とを備え、前記センサの取得した計測値に基づいて、移動領域に存在する物体の形状や位置を示す環境情報を作成する移動体であって、
    前記センサが計測を行ったときの移動体本体の目標加速度と、前記加速度検出部により検出された加速度との大きさとの差を算出し、算出した差に基づいてセンサにより得られた計測値の信頼性を決定するとともに、その決定された信頼性に基づいて前記計測値を修正し、修正後の計測値に基づいて環境情報を作成することを特徴とする移動体。
  2. 前記センサが計測を行った際の移動体本体の目標加速度と、加速度検出部により検出された加速度との差が所定の閾値を超える場合に、そのセンサにより得られた計測値を用いずに環境情報を作成することを特徴とする請求項1に記載の移動体。
  3. 前記環境情報が、移動する領域上に存在する物体の形状および位置を3次元的に表すマップ情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の移動体。
  4. 前記センサが、周囲に存在する物体が、移動体本体からどれだけ離れた位置に存在するかを計測する距離計測部であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の移動体。
  5. 作成された環境情報に基づいて移動経路を作成し、作成した移動経路に基づいて自律的に移動動作を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の移動体。
  6. 前記移動体本体が、作成された環境情報から歩容データを取得し、取得した歩容データに従って移動動作を行う歩行型等の移動体であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の移動体。
  7. 前記移動体本体が、前記平面上に接触する車輪を駆動することにより移動する車輪駆動型の移動体であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の移動体。
  8. 移動領域における周囲の環境を視覚的に認識するカメラをさらに備え、移動領域内において特定の場所に設けられたランドマークを前記カメラにより視覚的に認識することで自己位置を算出することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の移動体。
  9. 周囲に存在する物体の、移動体からみた相対位置を示す計測値を取得し、取得した計測値に基づいて移動体の周囲における環境情報を作成する環境情報作成方法であって、
    前記相対位置の計測時における加速度を検出し、検出された加速度の大きさと、目標加速度との差を算出し、算出した差の大きさに基づいて計測された相対位置の信頼性を決定するとともに、決定した信頼性に基づいて取得した計測値を修正し、修正後の計測値に基づいて環境情報を作成することを特徴とする環境情報作成方法。
JP2008011386A 2008-01-22 2008-01-22 移動体および環境情報作成方法 Pending JP2009174898A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008011386A JP2009174898A (ja) 2008-01-22 2008-01-22 移動体および環境情報作成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008011386A JP2009174898A (ja) 2008-01-22 2008-01-22 移動体および環境情報作成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009174898A true JP2009174898A (ja) 2009-08-06

Family

ID=41030157

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008011386A Pending JP2009174898A (ja) 2008-01-22 2008-01-22 移動体および環境情報作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009174898A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012185534A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Univ Of Tokyo 3次元環境復元装置、その処理方法、及びプログラム
JP2013088259A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Nsk Ltd 移動環境認識装置及び方法
JP2013537487A (ja) * 2010-05-20 2013-10-03 アイロボット コーポレイション 移動式ヒューマンインターフェースロボット
JP2013537651A (ja) * 2010-05-20 2013-10-03 アイロボット コーポレイション 移動式ヒューマンインターフェースロボット
JP2017223587A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 追跡物体発見装置、追跡物体発見方法、およびプログラム
KR101846228B1 (ko) * 2016-12-09 2018-04-06 국방과학연구소 무인로봇의 경사로 주행 안내 방법
JP2018116359A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 本田技研工業株式会社 自律移動型ロボット運行管理システム
CN114705232A (zh) * 2022-03-16 2022-07-05 南京苏试广博环境可靠性实验室有限公司 一种单片机红外光电测转速***
WO2022239600A1 (ja) * 2021-05-11 2022-11-17 富士フイルム株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013537487A (ja) * 2010-05-20 2013-10-03 アイロボット コーポレイション 移動式ヒューマンインターフェースロボット
JP2013537651A (ja) * 2010-05-20 2013-10-03 アイロボット コーポレイション 移動式ヒューマンインターフェースロボット
JP2014176966A (ja) * 2010-05-20 2014-09-25 Irobot Corp 移動式ヒューマンインターフェースロボット
JP2014195868A (ja) * 2010-05-20 2014-10-16 アイロボット コーポレイション 移動式ロボットを作動させて人について行くようにする方法
JP2012185534A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Univ Of Tokyo 3次元環境復元装置、その処理方法、及びプログラム
JP2013088259A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Nsk Ltd 移動環境認識装置及び方法
JP2017223587A (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 追跡物体発見装置、追跡物体発見方法、およびプログラム
KR101846228B1 (ko) * 2016-12-09 2018-04-06 국방과학연구소 무인로봇의 경사로 주행 안내 방법
JP2018116359A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 本田技研工業株式会社 自律移動型ロボット運行管理システム
US10649467B2 (en) 2017-01-16 2020-05-12 Honda Motor Co., Ltd. Operation management system for autonomous mobile robots
WO2022239600A1 (ja) * 2021-05-11 2022-11-17 富士フイルム株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
CN114705232A (zh) * 2022-03-16 2022-07-05 南京苏试广博环境可靠性实验室有限公司 一种单片机红外光电测转速***
CN114705232B (zh) * 2022-03-16 2024-06-04 南京苏试广博环境可靠性实验室有限公司 一种单片机红外光电测转速***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009174898A (ja) 移動体および環境情報作成方法
JP6136543B2 (ja) 自律移動体
US8873831B2 (en) Walking robot and simultaneous localization and mapping method thereof
JP5310285B2 (ja) 自己位置推定装置及び自己位置推定方法
JP6052045B2 (ja) 自律移動体
JP2011253361A (ja) 障害物回避支援装置、障害物回避支援方法及び移動体
JP2009031884A (ja) 自律移動体、自律移動体におけるマップ情報作成方法および自律移動体における移動経路特定方法
JP5278283B2 (ja) 自律移動装置及びその制御方法
JP4738472B2 (ja) 障害物回避機能を有する移動制御装置
Chestnutt et al. Biped navigation in rough environments using on-board sensing
JP2011209845A (ja) 自律移動体、自己位置推定方法、地図情報作成システム
KR20130049610A (ko) 이동 기기 및 보행 로봇
JP5067215B2 (ja) 移動ロボット及び環境地図生成方法
JP5065206B2 (ja) 移動体、倒立型移動体、及びその制御方法
WO2015137169A1 (ja) 地形判断装置、脚式移動ロボット、ロボットシステム、脚式移動ロボットの制御方法、及び、ロボットシステムの制御方法
JP2009136987A (ja) 移動ロボット、及び床面形状データの補正方法
TW202024666A (zh) 資訊處理裝置以及移動機器人
Hildebrandt et al. Real-time pattern generation among obstacles for biped robots
JP2009258779A (ja) 移動ロボット及び足跡計画方法
JP2018513496A (ja) 足接地位置追随装置、その動きを制御する方法、コンピュータ実行可能なプログラム、及びそれを格納したコンピュータ読取可能な非一時的な情報記録媒体
KR20170138977A (ko) 보행 로봇 및 그의 위치 인식과 지도 작성을 동시에 수행하는 방법
JP4678007B2 (ja) 環境地図生成方法、及び移動ロボット
JP2007190654A (ja) 脚車輪型ロボット
JP2008260117A (ja) 脚車輪型ロボット及び脚車輪装置
US20230166728A1 (en) Traveling body and non-transitory recording medium