JP2009172610A - 溶接ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】消耗部品の交換時期を作業者の経験に頼らず実溶接結果に基づいて設定できる溶接ロボットを提供する。
【解決手段】溶接作業量Waを溶接中に刻々と算出し、溶接作業量Waと予め定めた保守点検基準量Maとを比較して溶接作業量Waが保守点検基準量Maを超えたときに、消耗部品の要交換信号を出力する溶接ロボットにおいて、異常発生時に異常内容を溶接作業量Waとともに保存する履歴保存部21と、異常発生回数の推移を表示する表示処理部22とを備え、推移に基づいて保守点検基準量Maを設定できるようにした。また、溶接作業量Waがリセットされたときに異常発生回数と閾値Saとを比較し、異常発生回数が閾値Saを超えていないときは保守点検基準量Maを予め定めた基準量だけ増加させ、異常発生回数が閾値Saを超えているときは保守点検基準量を適正値とする基準量設定手段24を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工ツールに取り付けられた消耗部品等の交換時期または点検時期を外部に通知する溶接ロボットに関するものである。
従来から、ロボットの手首部にアーク溶接トーチ、スポット溶接ガン等を取り付け、アーク溶接、スポット溶接等の加工作業を自動化することが広く行われている。これらの溶接ロボットによって一定時間溶接を行うと、例えばアーク溶接ロボットの場合は、アーク溶接トーチに備えられた消耗部品である給電チップ内に溶接ワイヤの削り粉が詰まって狙い位置が狂ったり、給電チップそのものが摩耗したりするために、溶接品質に悪影響を及ぼし、いわゆる溶接不良ワークが多く発生する。スポット溶接ロボットの場合もまた、スポット溶接ガンの電極チップが摩耗するために同様の現象が発生する。このようなケースにおいて、従来は、溶接不良ワークが多数発生しはじめたことに作業者が気づいた段階で給電チップまたは電極チップを交換していた。このために溶接不良ワークが多数発生するばかりか、複数の溶接ロボットで構成されている生産ラインでは個々のロボットに対してその都度対応をとっており、ロボットの稼働率が下がるという問題があった。
この問題を解決するために、給電チップの交換を外部に知らせることを目的としたアーク溶接ロボットの制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。より具体的には、給電チップの消耗因子であるアーク溶接時間、アークスタート回数、溶接ワイヤ消費量のそれぞれの積算値を求め、予め定めた給電チップ交換時期の目安となる基準量と各消耗因子の積算値を溶接終了毎に比較し、いずれかの積算値が基準量以上になったときに(すなわち給電チップの交換が必要な状態になったとき)に、外部へ給電チップの要交換を警告する信号を出力して知らせるとともに溶接サイクルの最終点でロボットを停止させるというものであり、生産ラインの稼働率を向上させることができるという効果を奏している。
特開平7−116841号公報
しかしながら、上記した交換時期の目安となる基準量は、作業者の経験または勘によって設定するようになっているために、実際はまだ給電チップが使用できる状態であるにも関わらず、要交換警告信号がロボットから出力されることがあった。すなわち、まだ使用できる状態であるにも関わらず交換作業を行っていたために、給電チップを余分に在庫しておく必要があり、コスト増に繋がるという課題を有していた。また、上記従来技術では自動的に給電チップの交換作業を行う方法が開示されているが、交換作業を自動的に行う場合であっても、当然ながら交換に必要な時間を必要とする。すなわち、本来交換しなくても良いのに交換作業を行ってしまうために、その時間分だけ稼働率を低下させてしまうという課題を有していた。
そこで、本発明は、交換時期または点検時期(以下、これらを総称して保守点検時期という。)の目安となる基準量を実際の溶接結果と関連性を持たせることによって最適な保守点検時期が通知される溶接ロボットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、
溶接作業量を溶接中に刻々と算出し、前記溶接作業量と予め定めた保守点検基準量とを比較して前記溶接作業量が前記保守点検基準量を超えたときに、加工ツールに取り付けられた消耗部品の保守点検時期到達信号を外部に出力する溶接ロボットにおいて、
前記消耗部品の消耗に起因する溶接異常の発生時に、溶接異常が発生したことを前記溶接作業量とともに異常履歴として保存する履歴保存手段と、
前記異常履歴に基づき、前記溶接作業量に応じた前記溶接異常発生回数の推移を表示する表示手段と、
を備え、前記推移に基づいて前記保守点検基準量を定めることを特徴とする溶接ロボット。
第2の発明は、前記溶接作業量を複数の区間に分割し、この分割された複数の区間毎の溶接異常発生回数を算出する算出手段を備え、前記表示手段は、前記複数の区間毎に前記溶接異常発生回数をグラフ表示することを特徴とする第1の発明に記載の溶接ロボットである。
第3の発明は、前記消耗部品の交換後に前記溶接作業量がリセットされたときに、現在の保守点検基準量設定値に対応した前記区間の前記溶接異常発生回数と予め定めた閾値とを比較し、前記溶接異常発生回数が前記閾値を超えていないときは前記保守点検基準量設定値を予め定めた基準量だけ増加させ、前記溶接異常発生回数が前記閾値を超えているときは前記保守点検基準量設定値を適正値とする基準量設定手段を備えたことを特徴とする第2の発明に記載の溶接ロボット制御装置である。
第4の発明は、アーク溶接加工を行うときは前記加工ツールはアーク溶接トーチであり前記消耗部品は前記アーク溶接トーチの給電チップであり、スポット溶接加工を行うときは前記加工ツールはスポット溶接ガンであり前記消耗部品は前記スポット溶接ガンの電極チップであることを特徴とする第1〜3のいずれか1の発明に記載の溶接ロボット制御装置である。
第5の発明は、前記加工ツールがアーク溶接トーチであるときは、前記溶接作業量は、アーク溶接時間、アークスタート回数または溶接ワイヤ消費量の積算値であることを特徴とする第4の発明に記載の溶接ロボット制御装置である。
第6の発明は、前記加工ツールがスポット溶接ガンであるときは、前記溶接作業量は、通電時間、溶接回数または加圧力の積算値であることを特徴とする第4の発明に記載の溶接ロボット制御装置である。
第1の発明によれば、溶接異常の発生時に異常内容を溶接作業量とともに異常履歴として保存しておき、溶接作業量に応じた溶接異常発生回数の推移を表示するようにしたことによって、作業者の経験または勘に頼ることなく、溶接異常発生回数に基づいて最適な保守点検基準量を設定することができる。このことによって、保守点検時期が通知されるタイミングの精度が向上し、本当に交換が必要な時期になるまで消耗部品を使用することができるので、コストを低減することができる。また、生産ラインの稼働率を向上させることができる。
第2の発明によれば、算出した溶接作業量を複数の区間に区切り、区間毎に溶接異常発生回数をカウントした結果をグラフ表示するようにしたことによって、溶接異常の発生回数の推移が容易に判断できるようになるので、第1の発明が奏する効果に加えて、保守点検基準量の設定を容易に行うことができる。
第3の発明によれば、保守点検時期の目安となる保守点検基準量を、溶接異常発生回数と予め定めた閾値とに基づいて自動的に設定するようにしたことによって、第1および第2の発明が奏する効果に加えて、保守点検基準量の設定工数を低減することができる。
第4の発明によれば、アーク溶接加工を行うときは加工ツールをアーク溶接トーチ、消耗部品をアーク溶接トーチの給電チップとし、スポット溶接加工を行うときは加工ツールをスポット溶接ガン、消耗部品をスポット溶接ガンの電極チップとしたことによって、特にアーク溶接ロボットまたはスポット溶接ロボットにおいて、第1〜3の発明が奏する効果を発揮することができる。
第5の発明によれば、加工ツールがアーク溶接トーチであるときは、溶接作業量を、アーク溶接時間、アークスタート回数または溶接ワイヤ消費量の積算値としたことによって、第1〜4の発明が奏する効果に加えて、溶接作業量を容易に算出することができる。
第6の発明によれば、加工ツールがスポット溶接ガンであるときは、溶接作業量を、通電時間、溶接回数または加圧力の積算値としたことによって、第1〜4の発明が奏する効果に加えて、溶接作業量を容易に算出することができる。
[実施の形態1]
以下、発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る溶接ロボットのブロック図である。同図に示すように、溶接ロボットは、マニピュレータM、ロボット制御装置RC、加工用電源WPによって大略構成される。加工用電源WPは、ロボットの用途に応じて構成されるものである。具体的には、アーク溶接の場合はアーク溶接電源であり、スポット溶接の場合はスポット溶接機(コンタクタ)である。以下では、これらを総称して加工用電源WPと呼ぶ。
マニピュレータMは、ワークWに対して溶接加工作業を自動で行うものであり、複数のアームと、これらを回転駆動するための複数のサーボモータとによって構成されている。マニピュレータMの手首部には図示しない加工ツール(アーク溶接トーチまたはスポット溶接ガン)が取り付けられている。
加工用電源WPは、アーク溶接の場合はアーク溶接電源であって、マニピュレータMに取り付けられた加工ツールとしてのアーク溶接トーチ(図示せず)とワークWとの間に溶接電圧を供給するものである。アーク溶接トーチには給電チップが供えられており、これが消耗部品となる。スポット溶接の場合は加工用電源WPはスポット溶接機であって、マニピュレータMに取り付けられた加工ツールとしてのスポット溶接ガンとワークWとの間に溶接電流を通電するものである。スポット溶接ガンには電極チップが備えられており、これが消耗部品となる。加工用電源WPはロボット制御装置RCのWPインタフェース11に接続され、溶接時にロボット制御装置RCから出力される溶接制御信号によって溶接を実行する。
操作手段および表示手段としてのティーチペンダントTPは、いわゆる可搬式操作盤であって、マニピュレータMの動作、溶接を行わせるために必要な溶接条件等を設定するためのものである。ティーチペンダントTPには、マニピュレータMを手動操作で動かすための軸操作キー、手動操作で移動させた位置を教示点として記憶するための記憶キー、作業プログラムに記憶された教示内容、履歴情報、作業者への各種ダイアログメッセージ等を表示するための表示部等が備わっている(いずれも図示せず)。作業者は、このティーチペンダントTPを用いて、マニピュレータMの動作とともに上記溶接条件を設定した作業プログラムを作成する。
ロボット制御装置RCは、マニピュレータMに溶接加工を行わせるための一連の動作を実行させるためのものであり、内部にCPU2、ROM3、RAM4、ハードディスク5、TPインタフェース10、WPインタフェース11、システムタイマ6、駆動指令部30およびサーボドライバ(図示せず)の各部を備えており、これらはバス(図示せず)を介して接続されている。そして、作業者がティーチペンダントTPによって教示した作業プログラムに基づき、サーボドライバからマニピュレータMの各サーボモータに動作制御信号を出力し、マニピュレータMの複数の軸をそれぞれ回転させる。ロボット制御装置RCは、マニピュレータMのサーボモータに備えられたエンコーダ(図示せず)からの出力によって現在位置を認識しているので、加工ツールの先端部を制御することができる。なお、ハードディスク5は、メモリカード等を記憶媒体にした補助記憶装置であってもよい。
ROM3は、ティーチペンダントTPからの入力に基づいて作業プログラムを編集処理してハードディスク5に教示データTdとして記憶するプログラム編集処理部7、教示データTdを解釈して実行するプログラム実行部8、マニピュレータMの動作制御を行うための動作制御部9等、各種制御を行うための制御ソフトウェアを備えている。さらに、ROM3は、溶接作業量算出部20、履歴保存部21、表示処理部22、異常発生回数算出部23、基準量設定部24、保守点検時期通知部25およびリセット部26を備えている。これら各部の詳細については後述する。
RAM4は、CPU2のワーキングエリアとして用いられ、計算途中のデータが一時的に格納される。ハードディスク5は、マニピュレータMの作業が教示された作業プログラムである教示データTd、溶接作業量Wa、履歴情報Hd、閾値Saおよび保守点検基準量Maの他、各種制御変数等が格納される。システムタイマ6は、現在のシステム時刻を計時するものであり、例えば作業プログラムの作成日時、異常の発生日時等、タイムスタンプを付与する際に参照される。WPインタフェース11は、加工用電源WPを接続して通信するためのインタフェースである。
外部機器13は、生産ラインを統括する上位コントローラ、パーソナルコンピュータ等であり、外部インタフェース12を介してロボット制御装置RCと接続されており、外部機器13からの信号をロボット制御装置RCに入力したり、逆にロボット制御装置RCからの信号を外部機器13に入力したりすることが可能になっている。
教示した作業プログラムの再生運転を行うための起動信号が外部機器13から入力されると、プログラム実行部8は教示データTdの内容を解釈し、動作制御部9が軌道計画等の演算を行い、この演算結果に基づいて駆動指令部30がマニピュレータMの各サーボモータに動作制御信号を出力する。この結果、マニピュレータMの複数の軸がそれぞれ回転し、教示された各教示点へ順次到達する。
次に、溶接作業量算出部20、履歴保存部21、表示処理部22、異常発生回数算出部23、基準量設定部24、保守点検時期通知部25およびリセット部26について説明する。
溶接作業量算出部20は、溶接中に溶接作業量Waを刻々と算出する。例えばアーク溶接の場合は、給電チップの消耗因子であるアーク溶接時間、アークスタート回数または溶接ワイヤ消費量のうち、作業者によって予め選択されたいずれか1つを基準にして溶接作業量Waを算出し、ハードディスク5に保存する。溶接時間が選択されている場合は、溶接中にマニピュレータMが移動した時間を実溶接時間とし、この積算値を溶接作業量Waとする。アークスタート回数が選択されている場合は、溶接起動回数を単純に積算したものを溶接作業量Waとする。溶接ワイヤ消費量が選択されている場合は、実際の溶接で消費した溶接ワイヤの総重量を例えば以下の式で算出し、溶接作業量Waとする。
(溶接ワイヤ消費量)=(ワイヤ半径) ×(ワイヤ送給装置の送給ローラの直径)×π ×(単位時間あたりのワイヤ送給装置の送給ローラの回転数)×(溶接ワイヤの比重)×(溶接時間)
また、スポット溶接の場合は、電極チップの消耗因子である通電時間、溶接回数(打点数)または加圧力の内、作業者によって予め選択されたいずれか1つを基準にして溶接作業量Waを算出し、ハードディスク5に保存する。通電時間が選択されている場合は、各溶接位置での通電時間を単純に積算した値を溶接作業量Waとする。溶接回数が選択されている場合は、打点数を単純に積算した値を溶接作業量Waとする。加圧力が選択されている場合は、各溶接位置での加圧力を単純に積算した値を溶接作業量Waとする。
次に、履歴保存部21の処理について説明する。履歴保存部21は、消耗部品の消耗によって生じる溶接異常の発生時に、溶接異常が発生したことを上記方法で算出した溶接作業量とともに異常履歴として保存する。例えば、アーク溶接であれば、溶接中に給電チップの消耗による溶接異常(アーク切れ、アークスタート不良、チップ溶着等)が発生する度に、溶接異常の種類、溶接異常が発生した作業プログラム名、教示点情報、システムタイマ6から取得した日時等に加えて、上記の方法で算出したそれまでの溶接作業量Waを履歴情報Hdとして保存する。スポット溶接もまた、電極チップの消耗による溶接異常(加圧力不足、チップ溶着等)が発生する度に、溶接作業量Waを履歴情報Hdとして保存する。このように、履歴情報Hdは、溶接異常が発生する度にハードディスク5に蓄積されていくことになる。
次に、異常発生回数算出部23の処理について説明する。異常発生回数算出部23は、算出した溶接作業量Waを複数の区間に区切り、溶接異常が発生する度に溶接異常発生回数を区間毎にカウントする。
図2は、溶接作業量と溶接異常発生回数の関係を説明するための図である。同図は、アーク溶接時間の積算値を溶接作業量Waとして算出している場合を例に、算出した溶接作業量Waを60分毎に複数の区間に区切り、各々の区間における溶接異常発生回数を、履歴情報Hdに基づいて算出した結果を示している。例えば、溶接作業量Waが0〜60分の間では溶接異常発生回数が0回、60分〜120分の間では1回、そして溶接作業量Waが増えていく度に溶接異常発生回数が増えており、360〜420分の間では7回、420〜480分の間では8回となっている。
なお、同図では区間を60分毎に区切ったが、60分毎に限らず15分、30分等でも良いし、1時間、2時間等の時間単位であってもよい。すなわち、任意の範囲で良く、予め定められるように構成しておくことが望ましい。また、その他の溶接作業量Waの場合は、各々の消耗因子に応じた単位、すなわち回数が概念となっているものは回数で、重量が概念となっているものはKg等の重量単位で、力が概念になっているものはkN、kgf等の力単位で、というように、区間を設定できるようにしておく。
図3は、アーク溶接時間を積算した溶接作業量と溶接異常発生回数の関係を示すグラフである。表示処理部22は、溶接作業量に応じた溶接異常発生回数の推移をグラフ表示する。すなわち、異常発生回数算出部23の算出結果に基づいて、縦軸に溶接作業量、横軸に溶接異常の発生回数を配置したグラフを生成し、ティーチペンダントTPに表示する。このように構成することによって、作業者は、経験または勘に頼ることなく、溶接異常発生回数に基づいて最適な保守点検時期を判断することができる。例えば、360〜420分の間で溶接異常発生回数が急激に増えているので、保守点検時期として360分程度が最適であると判断することができる。
次に、基準量設定部24について説明する。基準量設定部24は、作業者が入力した保守点検基準量(図3の場合は360分)を、保守点検基準量Maとしてハードディスク5に保存する。
次に、アーク溶接時間が保守点検基準量Maである360分に到達した場合を例に、保守点検時期通知部25の処理について説明する。アーク溶接時間の積算値は溶接作業量算出部20によって溶接中に刻々と算出されて、溶接作業量Waとしてハードディスク5に保存されている。保守点検時期通知部25は、溶接作業量Waが保守点検基準量Maである360分を超えたか否かを、所定周期毎に確認する。溶接作業量Waが360分を超えていない間は、特に何もしない。溶接作業量Waが360分を超えた場合は、その旨を保守点検時期到達信号として外部機器13またはティーチペンダントTPに出力する。なお、上記所定周期は、いわゆる制御周期でも良いし、制御周期よりも長い任意の周期でも良い。また所定周期ではなく、溶接終了時等の所定のタイミングで確認するように構成しても良い。
保守点検時期到達信号を確認した作業者は、給電チップを手作業で交換する。または、保守点検時期到達信号が外部機器13に入力されたら、給電チップ自動交換用の作業プログラムを起動するように起動信号をロボット制御装置RCに入力し、給電チップが自動で交換されるように構成しても良い。
給電チップの交換作業が終了した後、作業者は、溶接作業量Waをリセットする必要がある。この処理を行うリセット部26について説明する。ティーチペンダントTPまたは外部機器13からリセット入力が行われると、リセット部25は、溶接作業量Waを0分にリセットする。なお、リセット後は、アーク溶接時間の積算値である溶接作業量Waが360分を超える度に、保守点検時期到達信号が出力されることになる。
上述したように、実施の形態1においては、溶接異常の発生時に異常内容を溶接作業量とともに異常履歴として保存しておき、溶接作業量に応じた溶接異常発生回数の推移を表示するようにしたことによって、作業者の経験または勘に頼ることなく、溶接異常発生回数に基づいて最適な保守点検基準量を設定することができる。このことによって、保守点検時期が通知されるタイミングの精度が向上し、本当に交換が必要な時期になるまで消耗部品を使用することができるので、コストを低減することができる。また、生産ラインの稼働率を向上させることができる。
また、算出した溶接作業量を複数の区間に区切り、区間毎に溶接異常発生回数をカウントした結果をグラフ表示するようにしたことによって、溶接異常の発生回数の推移が容易に判断できるようになるので、上記効果に加えて、保守点検基準量の設定を容易に行うことができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1では保守点検基準量Maを作業者が設定したが、実施の形態2では、給電チップの交換後に溶接作業量Waがリセットされたときに保守点検基準量Maを自動的に設定する。
基準量設定部24は、給電チップの交換後に溶接作業量Waがリセットされたときに、現在設定されている保守点検基準量Maに対応した区間における溶接異常発生回数と予め定めた閾値Saとを比較し、溶接異常発生回数が閾値Saを超えていないときは、保守点検基準量Maを予め定めた基準量だけ増加させて、新たな保守点検基準量Maとして再設定する。また、溶接異常発生回数が閾値Saを超えているときは設定されている保守点検基準量Maを適正値とみなして何もしない。なお、上記した閾値Saとは、例えば5回という溶接異常発生回数を意味する。以下、この基準量設定部24について説明する。
図4は、溶接作業量Waが保守点検基準量Maに到達した段階における溶接異常発生回数を示す図である。同図は、保守点検基準量Maが例えば360分に設定されている場合を示している。また、図示していないが、閾値は5回であるとする。この場合、溶接作業量Waが360分に到達した段階で保守点検時期到達信号が出力されるために、同図に示すように、溶接作業量Waが360分以上の溶接異常発生回数はカウントされていない。なお、説明の便宜上、300〜360分の区間での溶接異常発生回数を、Nxとする。
同図を例に説明すると、現在設定されている保守点検基準量Maに対応した区間は、300〜360分の区間となる。この区間における溶接異常発生回数Nxが、例えば4回である場合は、溶接異常発生回数が閾値(5回)を超えていない。そこで、保守点検基準量Maを予め定めた基準量だけ増加させて、新たな保守点検基準量Maとして再設定する。例えば30分だけ増加させて、保守点検基準量Maを410分として再設定する。また、この区間における溶接異常発生回数Nxが、例えば6回である場合は、溶接異常発生回数が閾値(5回)を超える。この場合は、保守点検基準量Maを適正値とみなす。すなわち、現在設定されている保守点検基準量Maをそのまま使用する。
上記のように、実施の形態2においては、保守点検時期の目安となる保守点検基準量を、溶接異常発生回数と予め定めた閾値とに基づいて自動的に設定するようにしている。このことによって、保守点検基準量の設定工数を低減することができる。
また、上記各実施の形態において、アーク溶接加工を行うときは加工ツールをアーク溶接トーチ、消耗部品をアーク溶接トーチの給電チップとし、スポット溶接加工を行うときは加工ツールをスポット溶接ガン、消耗部品をスポット溶接ガンの電極チップとしたことによって、特にアーク溶接ロボットまたはスポット溶接ロボットにおいて、特にアーク溶接ロボットまたはスポット溶接ロボットにおいて、上記効果を発揮することができる。
また、加工ツールがアーク溶接トーチであるときは、溶接作業量を、溶接時間、アークスタート回数または溶接ワイヤ消費量の積算値としたことによって、上記効果に加えて、保守点検基準量すなわち保守点検時期を設定するための溶接作業量を容易に算出することができる。
また、加工ツールがスポット溶接ガンであるときは、溶接作業量を、通電時間、溶接回数または加圧力の積算値としたことによって、上記効果に加えて、保守点検基準量すなわち保守点検時期を設定するための溶接作業量を容易に算出することができる。
なお、上記では、消耗部品として給電チップを例として挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、アーク溶接トーチのノズルであったり、レーザセンサ等を接続して使用しているシステムでは、レーザセンサの投光・受光レンズで使用している保護ガラスであってもよい。これらの消耗部品のように、溶接作業量に応じて消耗する部品は、全て本発明によって交換時期の通知を最適化することが可能である。
また、本発明によって、アーク溶接トーチ、スポット溶接ガン、ロボット制御装置等の保守点検時期、アーク溶接トーチのノズル清掃時期等の通知を最適化することにも利用可能である。さらに、プラズマ切断電源で使用される切断電極も、切断時間、切断回数または切断電流のいずれかの積算値を用いて切断作業量を算出すれば、上述した方法によって切断電極の交換時期を最適化することができる。
本発明に係る溶接ロボットのブロック図である。 溶接作業量と溶接異常発生回数の関係を説明するための図である。 アーク溶接時間を積算した溶接作業量と異常発生回数算出部の関係を示すグラフである。 溶接作業量が保守点検基準量に到達した段階における溶接異常発生回数を示す図である。
符号の説明
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 ハードディスク
6 システムタイマ
7 プログラム編集処理部
8 プログラム実行部
9 動作制御部
10 TPインタフェース
11 WPインタフェース
12 外部インタフェース
13 外部機器
20 溶接作業量算出部
21 履歴保存部
22 表示処理部
23 異常発生回数算出部
24 基準量設定部
25 保守点検時期通知部
26 リセット部
30 駆動指令部
Hd 履歴情報
M マニピュレータ
Ma 保守点検基準量
RC ロボット制御装置
Sa 閾値
Td 教示データ
TP ティーチペンダント
W ワーク
Wa 溶接作業量
WP 加工用電源

Claims (6)

  1. 溶接作業量を溶接中に刻々と算出し、前記溶接作業量と予め定めた保守点検基準量とを比較して前記溶接作業量が前記保守点検基準量を超えたときに、加工ツールに取り付けられた消耗部品の保守点検時期到達信号を外部に出力する溶接ロボットにおいて、
    前記消耗部品の消耗に起因する溶接異常の発生時に、溶接異常が発生したことを前記溶接作業量とともに異常履歴として保存する履歴保存手段と、
    前記異常履歴に基づき、前記溶接作業量に応じた前記溶接異常発生回数の推移を表示する表示手段と、
    を備え、前記推移に基づいて前記保守点検基準量を定めることを特徴とする溶接ロボット。
  2. 前記溶接作業量を複数の区間に分割し、この分割された複数の区間毎の溶接異常発生回数を算出する算出手段を備え、前記表示手段は、前記複数の区間毎に前記溶接異常発生回数をグラフ表示することを特徴とする請求項1記載の溶接ロボット。
  3. 前記消耗部品の交換後に前記溶接作業量がリセットされたときに、現在の保守点検基準量設定値に対応した前記区間の前記溶接異常発生回数と予め定めた閾値とを比較し、前記溶接異常発生回数が前記閾値を超えていないときは前記保守点検基準量設定値を予め定めた基準量だけ増加させ、前記溶接異常発生回数が前記閾値を超えているときは前記保守点検基準量設定値を適正値とする基準量設定手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の溶接ロボット。
  4. アーク溶接加工を行うときは前記加工ツールはアーク溶接トーチであり前記消耗部品は前記アーク溶接トーチの給電チップであり、スポット溶接加工を行うときは前記加工ツールはスポット溶接ガンであり前記消耗部品は前記スポット溶接ガンの電極チップであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶接ロボット。
  5. 前記加工ツールがアーク溶接トーチであるときは、前記溶接作業量は、アーク溶接時間、アークスタート回数または溶接ワイヤ消費量の積算値であることを特徴とする請求項4記載の溶接ロボット。
  6. 前記加工ツールがスポット溶接ガンであるときは、前記溶接作業量は、通電時間、溶接回数または加圧力の積算値であることを特徴とする請求項4記載の溶接ロボット。
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