JP2009190062A - 溶接ロボット装置、及び自動溶接方法 - Google Patents

溶接ロボット装置、及び自動溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接異常が発生して溶接作業が中断しても、溶接が中断した箇所から自動溶接を再開することができる溶接ロボット装置、及び自動溶接方法を提供する。
【解決手段】アームの先端に溶接トーチを備えた溶接ロボット装置で、複数の溶接継手を順次自動溶接する。溶接中に異常を検知すると、検知された異常が溶接異常要因を特定できる所定の異常であるか判定する。所定の異常であると判定すると、溶接作業を中断し、溶接異常が検知されて溶接作業が中断した溶接継手、この溶接継手において溶接が中断した溶接パスと溶接中断位置、及び中断した溶接パスの軌跡に関する溶接中断データを記憶する。そして、溶接トーチのノズルに付着した付着物を除去した後、溶接中断データから、中断した溶接ビード終端の位置を特定して、溶接ビード終端から再溶接を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動溶接中に発生した異常を検知して溶接を中断した後に、溶接の中断位置から再溶接を行う溶接ロボット装置、及び自動溶接方法に関する。
溶接ロボットを用いた自動溶接時に発生した溶接異常に伴った作業員の労力の増加や、作業効率の低下を回避しようとする、自動溶接に関する発明が、特許文献1及び2に開示されている。
特許文献1には、自動溶接中にアーク切れが発生した場合にも、教示作業の複雑化を招くことなく、アーク切れの原因を解消することができるとする、溶接異常処理に関する発明が開示されている。この溶接異常処理方法は、自動溶接中にアーク切れが生じると、溶接トーチをアーク切れのまま所定の溶接線上を移動させ、予め教示された異常処理位置で溶接ワイヤ先端をカットして異常処置を行い、再び溶接線の始端から溶接する点に特徴がある。
また、特許文献2には、溶接異常の再発を未然に防ぐことにより、溶接異常箇所の補修にかかる作業量を低減できるとする、溶接ロボット装置の自動運転に関する発明が開示されている。この自動運転方法は、自動溶接中に異常が発生すると、一旦自動溶接を中断して溶接異常の発生原因を解消した後、溶接異常が発生した溶接継手を飛ばし、次の溶接継手から溶接を再開する点に特徴がある。
特開平6−335771号公報 特開2002−292468号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、溶接始端部に形成されたスラグや、溶接途中の溶け落ち等により、再溶接時に溶接不良が発生する場合があった。また、鉄骨等の大きな部材の組み立ては、一般に多層盛溶接となるが、このような多層盛溶接を行う場合に特許文献1に記載の発明を用いると、途中まで形成された溶接ビード上にさらに新たな溶接を行うこととなり、作業効率が悪くなり、また溶接ビードが過大なものとなることがあった。
また、特許文献2に記載の発明では、溶接異常が発生した溶接ビードを見つけ、溶接ビードがどこまで形成されているか作業者が判断する必要がある。そのため、中断した溶接を続けて行うには、溶接ロボットを手動操作して溶接を行うか、あるいは作業者が手作業により溶接を行う必要があり、作業効率が悪かった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、溶接異常が発生して溶接作業が中断しても、溶接が中断した箇所から自動溶接を再開することができる溶接ロボット装置、及び自動溶接方法を提供することを目的とする。
本発明に係る溶接ロボット装置は、アームの先端に溶接トーチを備え、溶接対象であるワークに対し該アームを自在に動かして溶接を行う溶接ロボット装置であって、前記ワークの溶接中に発生した溶接異常を検知する溶接異常検知手段と、前記溶接異常検知手段により検知された前記溶接異常が、溶接異常を引き起こした要因を特定できる所定の異常であるか判定する溶接異常判定手段と、前記溶接異常が検知されると、溶接作業を中断する溶接中断手段と、中断した溶接に関するデータである溶接中断データを記憶する溶接データ記憶手段と、前記溶接データ記憶手段に記憶された前記溶接中断データから、中断した溶接ビードの終端を特定する溶接中断位置特定手段と、を備え、前記溶接中断位置特定手段により特定された前記溶接ビードの終端から再溶接を行うことを特徴とする。
前記溶接異常判定手段により、前記溶接異常が所定の異常であると判定されると、前記溶接トーチのノズルに付着した付着物を除去するノズル清掃装置をさらに備えてもよい。
また、前記溶接中断データは、溶接異常が検知された溶接未完了継手、該溶接未完了継手において溶接が中断した溶接パス、該溶接パスの終端位置、及び該溶接パスの軌跡に関するデータとしてもよい。
また、本発明に係る自動溶接方法は、アームの先端に溶接トーチを備え、溶接対象であるワークに対し該アームを自在に動かして複数の継手を溶接する自動溶接方法であって、前記ワークの継手を順次溶接し、溶接異常を検知すると溶接を中断し、中断した溶接に関するデータである溶接中断データを記憶し、前記溶接異常が検知された継手を飛ばして次の継手から溶接を行う一連の溶接作業を、全ての継手で実施するまで繰り返し、検知した溶接異常がある場合、作業者により溶接異常部の補修が行われた後、記憶した前記溶接中断データから溶接が中断した継手ごとに溶接ビード終端の位置を特定し、該溶接ビード終端から再溶接を行うことを特徴とする。
溶接異常を検知して溶接を中断した際に、該溶接異常が、溶接異常を引き起こした要因を特定できる所定の異常であるか判定し、前記溶接異常が所定の異常であると判定すると、前記溶接トーチのノズルに付着した付着物を除去するようにしてもよい。
また、前記溶接中断データは、溶接異常が検知された溶接未完了継手、該溶接未完了継手において溶接が中断した溶接パス、該溶接パスの終端位置、及び該溶接パスの軌跡に関するデータとしてもよい。
本発明によれば、溶接異常が発生して溶接作業が中断しても、溶接が中断した箇所から自動溶接を再開することができるため、溶接作業の効率化を図れるとともに、良好な溶接ビードを形成することができる。
以下、本発明の溶接ロボット装置、及び自動溶接方法を実施するための最良の形態として、図1乃至図4を用いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る溶接ロボット装置1は、図1に示すように、溶接電源10と、溶接対象のワーク(不図示)に溶接を行うロボット本体30と、ロボット本体30の手首部先端(不図示)に設けられた溶接トーチ11と、溶接トーチ11のノズルを清掃するノズル清掃装置20と、これら各種装置を制御する溶接ロボット制御装置40とから構成されている。なお、溶接ロボット装置1は、ワークの各溶接継手が、ロボット本体30の動作範囲で適切な溶接姿勢となるようにポジショナやスライダ(移動装置)を備えてもよい。
溶接電源10は、後述する溶接電源制御部81から、溶接開始・終了指令や溶接電流・電圧の溶接条件指令等を受け、溶接電力を溶接トーチ11に供給する。また、溶接電源10は、溶接中の溶接電流を検知して、溶接電源制御部81へ溶接電流検知信号(WCR)を送信する。また、溶接電源10はセンシング電源を兼用している。
溶接トーチ11は、溶接電源10から電力の供給を受け、ワークとの間でアークを発生する。溶接トーチ11から繰出されるワイヤは、図示省略のワイヤ送給装置から供給される。また、アークをシールドする炭酸ガスは、図示省略の炭酸ガス供給装置から溶接トーチ11に供給される。
ノズル清掃装置20は、溶接トーチ11のノズルに付着するスパッタ等を除去するための装置で、ロボット本体30の動作範囲内に設置されている。ノズル清掃装置20は、後述するノズル清掃装置制御部82から、清掃開始・終了指令等を受け、溶接トーチ11に付着したスパッタ等を除去する。
ロボット本体30は、図示しないアームを備え、先端に取付けられた溶接トーチ11の角度を自由に設定できるように、6つの自由度を持つ垂直多関節構造となっている。また、ロボット本体30は、アームに所定の動作をさせる図示省略の直流モータと位置検出器を備えている。そしてロボット本体30は、後述するロボット本体制御装置70からの指令を受け、アームを動作し、溶接トーチ11先端を後述する教示データに基づいて所定の動作をさせる。
ロボット制御装置40は、演算処理装置50と、記憶装置60と、ロボット本体30を制御するロボット本体制御装置70と、溶接電源10等の外部装置を制御する外部制御装置80と、溶接異常時に外部装置の制御を行って溶接異常を検知する溶接異常検知制御部83と、作業者が作業データを入力するための入力装置90とから構成されている。
演算処理装置50は、動作演算処理部51と、異常演算処理部52と、再実行演算処理部53とから構成されている。
動作演算処理部51は、入力装置90からの指令や、後述する教示プログラム記憶部61に記憶された教示プログラムから、ロボット本体30が行う動作を得るための演算処理を行う。そして、得られた演算処理結果は、ロボット本体制御装置70に送信され、ロボット本体制御装置70は送信された演算処理結果を元に、ロボット本体30を制御する。また、動作演算処理部51は、入力装置90からの指令、後述する教示プログラム記憶部61に記憶された教示プログラムをから、溶接電源10およびノズル清掃装置20の動作を得るための演算処理をする。そして、得られた演算処理結果は、外部制御部80に伝達され、外部制御部80は伝達された演算処理結果を元に、溶接電源10とノズル清掃装置20とを制御する。具体的には、動作演算処理部51は、教示プログラム記憶部61に記憶された各教示プログラム内の溶接関連のデータを、後述する溶接電源制御部81を介して、溶接電源10の動作を制御する。また、動作演算処理部51は、教示プログラム記憶部61に記憶された各教示プログラム内のノズル清掃関連のデータを、後述するノズル清掃装置制御部82を介して、ノズル清掃装置20の動作を制御する。ここで、教示プログラムとは、ロボットの働きを記憶させたプログラムのことで、上記の教示プログラムには、実際に溶接を行うための溶接順序・姿勢・条件等のプログラムの他、ワーク位置や開先位置を検出するセンシングを実行するためのプログラム、異常発生後の退避プログラム、退避位置でのノズル清掃プログラムおよび退避位置からの逆行プログラムが含まれている。
また、動作演算処理部51は、溶接異常が感知されると、異常演算処理部52からの溶接中断指令を受け、ロボット本体制御装置70を介してロボット本体30の再生動作を一時中断させる演算処理を行う。そして、動作演算処理部51は、後述する教示プログラム記憶部61に記憶された異常発生後の退避プログラム、退避位置でのノズル清掃プログラム、退避位置からの逆行プログラム、および次の溶接継手の溶接を行うための動作プログラムの順に演算処理を行い、ロボット本体制御装置70を介して、ロボット本体30の再生動作を継続させる。また、動作演算処理部51は、溶接作業が中断した溶接継手、及びこの溶接継手において中断した溶接パスと溶接中断位置とを検出し、また、溶接パスの軌跡に関するデータを、溶接異常検知制御部83から受信する。そして、動作演算処理部51は、このようにして得た溶接中断データを後述する溶接中断データ記憶部63に送信する。また、動作演算処理部51は、異常演算処理部52からの再生動作終了の指令を受け、ロボット本体制御装置70を介してロボット本体30の再生動作を終了する。
また、動作演算処理部51は、再実行演算処理部53からの再実行処理指令を受け、ロボット本体制御装置70を介して、ロボット本体30の再溶接時の動作を得るための演算処理を実行する。また、動作演算処理部51は、溶接電源制御部81を介して、溶接電源10の再溶接時の動作を得るための演算処理を実行する。
異常演算処理部52は、後述の溶接異常検知制御部83から各種異常検知信号を受け、ロボット本体30の再生動作の溶接中断指令を動作演算処理部51に出力する。また、異常演算処理部52は、受信した各種異常検知信号が、後述するスキップ条件記憶部62に記憶されたスキップ条件のうち、いずれか1つに合致するか判定演算する。そして、この判定演算の結果がスキップ条件と合致すれば、異常演算処理部52は、動作演算処理部51に、前述した溶接中断データを求める異常処理検出の指令を出力する。そして、異常演算処理部52は、動作演算処理部51から、溶接異常が発生した溶接線に続く溶接をすべき溶接線があるかの演算結果を受信するようになっている。なお、異常演算処理部52は、スキップ条件に不合致の判定演算結果、および異常発生の溶接線に続く溶接線の無い演算結果を得ると、動作演算処理部51に再生動作終了の指令を出力する。これは、スキップ条件と不合致の演算結果が得られた場合は、想定していない溶接異常が発生していたり、ノズルを清掃することで解決することできない溶接異常が発生している可能性があるからである。
再実行演算処理部53は、溶接異常が発生した溶接継手の再溶接の際に、溶接中断データ記憶部63に記憶された溶接中断データを元に、再実行処理指令を動作演算処理部51に出力する。
記憶装置60は、教示プログラム等を記憶する教示プログラム記憶部61と、溶接異常時の溶接線をスキップする条件を記憶したスキップ条件記憶部62と、溶接中断データを記憶した溶接中断データ記憶部63とから構成されている。
教示プログラム記憶部61は、作業者が入力装置90で入力した作業対象である各ワークの教示プログラムを記憶している。また、教示プログラム記憶部61は、異常発生後の退避プログラム、退避位置でのノズル清掃プログラム、および退避位置からの逆行プログラムを記憶している。
スキップ条件記憶部62は、作業者が入力装置90で入力したスキップ条件を記憶しており、例えば、後述する「溶接倣い異常」発生時でのスキップ条件である「溶接中」、後述する「ノズル接触異常」発生時でのスキップ条件である「溶接中」と「センシング中」、後述する「アーク異常」発生時でのスキップ条件である「溶接中」、および後述する「センシングエラー」発生時での「センシング中」を記憶するようになっている。このスキップ条件とは、溶接異常を発生させた原因を特定することができる溶接異常の条件であり、後述するように本実施形態では、溶接トーチ11のノズルに過度に付着したスパッタ等に起因する溶接異常のことである。
溶接中断データ記憶部63は、動作演算処理部51が検出した、溶接作業が中断した溶接継手、及びこの溶接継手において中断した溶接パスと溶接中断位置とに関するデータと、溶接倣い異常検知制御部84が検出した、中断した溶接パスの軌跡に関するデータとを記憶する。
ロボット本体制御装置70は、動作演算処理部51から送出される教示プログラムに基づく指令を受け、ロボット本体30を制御する。また、動作演算処理部51から送信される溶接中断指令により、ロボット本体30の再生動作を一時中断するとともに、解除指令によりロボット本体30の再生動作を継続制御する。また、動作演算処理部51から送信される溶接異常部の再溶接の指令により、ロボット本体30の再生動作を制御する。
外部制御装置80は、溶接電源制御部81と、ノズル清掃装置制御部82とから構成されている。溶接電源制御部81は、動作演算処理部51からの教示プログラムに基づいた溶接電源10の作動開始・中断指令により、溶接電源10を作動・中断制御をするとともに、溶接電流、電圧データにより溶接トーチ11に印加する溶接電流・電圧とワイヤ送給量とを制御する。
ノズル清掃装置制御部82は、動作演算処理部51からの教示プログラムに基づいたノズル清掃装置20の作動開始・中断指令により、ノズル清掃装置20を作動・中断制御する。
溶接異常検知制御部83は、溶接倣い異常検知制御部84と、ノズル接触検知制御部85と、アーク異常検知制御部86と、センシングエラー検知制御部87とから構成されている。
溶接倣い異常検知制御部84は、図示しないアークセンサから、溶接位置が溶接線から許容範囲異常に逸脱したときに送信される「溶接倣い異常」の信号を受けると、異常演算処理部52に「溶接倣い異常」の発生信号を送信する。また、溶接倣い異常検知制御部84は、異常演算処理部52からの異常処理検出の指令により、溶接パスの軌跡等を検出し、動作演算処理部51に出力する。
ノズル接触検知制御部85は、図示しないノズル接触検知部から、ワークと溶接トーチ11との接触を感知した「ノズル接触異常」の信号を受けると、異常演算処理部52に「ノズル接触異常」の発生信号を送信する。この「ノズル接触異常」の発生原因は、センシング電源を兼用した溶接電源10から電圧が印加された溶接トーチ11とワークとの間で導通し、センシング電圧が低くなることによる。また、溶接トーチ11がワークと接触したと誤検知してしまうこともあり、このようなことは、溶接トーチ11への過度なスパッタ等の付着を原因とする。
アーク異常検知制御部86は、溶接電源10から送信される溶接電流検知信号(WCR)をアーク異常設定時間内に受信しないと「アーク異常」と検知し、異常演算処理部52に「アーク異常」の発生信号を送信する。この「アーク異常」は、溶接トーチ11に付着したスパッタ等によってシールドガスの流れが阻害されること等に起因し、これにより、溶接開始時にアークが発生しなかったり、溶接中にアークが切れたりする。
センシングエラー検知制御部87は、センシングにより溶接開始位置や開先位置を検出することができなかったり、ワークの位置ずれが想定以上であったりすると「センシングエラー」と検知し、異常演算処理部52に「センシングエラー」の発生信号を送信する。この「センシングエラー」は、溶接トーチの図示しないワイヤ先端にスパッタが付着して通電性の悪化や、ワークの組立誤差等に起因する。
入力装置90は、例えば、教示ペンダントであり、この入力装置90により作業者がロボット本体30の各アームの動作を入力できるようになっている。また、作業者は、前述したスキップ条件の入力設定、例えば、「溶接倣い異常」発生時でのスキップ条件である「溶接中」等を入力できるようになっている。
次に、上述した構成の溶接ロボット装置1の自動溶接方法を、図2乃至図4に示したフローチャートを参照して説明する。
図2に示すように、先ず、予め作業者により上述したスキップ対象とする溶接異常(溶接倣い異常、ノズル接触異常、アーク異常、センシングエラー等)を入力装置90で設定する(S110)。なお、所望のスキップ条件が予め設定済みの場合には、S110を飛ばすことが可能である。
次に、複数の溶接継手からなるワークが所定位置にセットされると、ロボット本体30を再生動作する教示プログラムが設定される(S120)。教示プログラムには、実際に溶接を行うための溶接順序・姿勢・条件等のプログラムの他、ワーク位置や開先位置を検出するセンシングを実行するためのプログラム、異常発生後の退避プログラム、退避位置でのノズル清掃プログラム、および退避位置からの逆行プログラムが含まれている。
続いて、作業者により溶接作業開始のスタート操作がされると、待機中のロボット本体30は、動作演算処理部51からの教示プログラムに基づいた指令により、最初の溶接開始位置をタッチセンシングで検出し、溶接を開始する(S130)。ロボット本体30は、その他の溶接継手も順次タッチセンシグを行って、溶接開始位置を検出して溶接を行う。
S130により溶接が開始されると、溶接異常検知制御部83は、溶接部に発生した異常を検知すると異常演算処理部52に出力する(S140)。ここで溶接部の異常とは、上述した「溶接倣い異常」、「ノズル接触異常」、「アーク異常」、「センシングエラー」をいい、溶接異常検知制御部83の各制御部は、これらの異常のいずれかを検知すると、異常演算処理部52に異常が検知されたことを通知する。
S140において異常が検知されなければ(S140:No)、動作演算処理部51は溶接終了までワークの溶接を継続する。そして動作演算処理部51は、教示プログラムに基づいて溶接作業が終了したと判定すると(S150:Yes)、動作演算処理部51からの溶接終了指令により、ロボット本体30は溶接作業を終了する。また、動作演算処理部51は、溶接電源制御部81を介して溶接電源10をオフして、溶接作業を終了する(S160)。
S140において溶接異常が検知されると(S140:Yes)、異常演算処理部52は、溶接異常検知制御部83から受信した異常が、スキップ条件のうち、いずれか1つに合致するか判定する(S170)。
S170において、検知された異常がスキップ条件に合致すると判定した場合(S170:Yes)、溶接異常処理を実行する(S180)。S180では、異常が発生した溶接継手の溶接を中断し、ロボット本体30を退避させて溶接トーチ11のノズルの清掃を行い、次の溶接継手の溶接を行う。なお、S180の詳細については後述する。
S180にて溶接異常処理が実行され、続いて、S190にて、動作演算処理部51が、全ての溶接作業が終了したと判定すると(S190:Yes)、動作演算処理部51からの溶接終了指令により、ロボット本体30は溶接作業を終了し、溶接電源10は電源をオフにして、溶接作業を終了する(S160)。
S190において、動作演算処理部51が、溶接作業が終了していないと判定すると(S190:No)、処理をS130に戻す。
S170において、異常演算処理部52が、検知された異常がスキップ条件に合致しないと判定した場合(S170:No)、異常演算処理部52は再生動作中断の指令を動作演算処理部51に出力する。そして、動作演算処理部51は、溶接作業を中断する(S200)。
次に、作業員により溶接ロボット装置1の点検が行われ、中断した教示プログラムを基に、再溶接が可能な状態であるか判断される。この時、再溶接が不可であると判断されると(S210:No)、動作演算処理部51は、ロボット本体30は溶接作業を終了し、溶接電源10は電源をオフにして、溶接作業を終了する(S160)。
S210において、作業員が、中断した教示プログラムを基に再溶接が可能であると判断すると、作業員は、溶接ロボット装置1および溶接中断箇所に適切な補修を施し、再開する教示プログラムを設定し、再溶接可能との指示を入力装置90に入力する。動作演算処理部51は、再溶接可能との指示があると(S210:Yes)、処理をS130に戻し溶接作業を再開する。
次に、S180の溶接異常処理について図3を参照して説明する。S170にて、異常演算処理部52が、検知された異常がスキップ条件に合致すると判定すると、動作演算処理部51からの溶接中断指令により、ロボット本体30は溶接作業を中断し、溶接電源10は電源をオフにして、溶接作業を中断する(S181)。
続いて、動作演算処理部51は、溶接作業が中断した溶接継手、及びこの溶接継手において溶接が中断した溶接パスと溶接中断位置とに関するデータを検出し、また、溶接パスの軌跡に関するデータを溶接倣い異常検知制御部84から受信する。そして、動作演算処理部51は、これらを溶接中断データとして送信し、溶接中断データ記憶部63で記憶する(S182)。
次に、動作演算処理部51は、教示プログラム記憶部61に記憶された退避教示プログラムに従い、ロボット本体30を退避させる(S183)。
続いて、動作演算処理部51は、退避位置においてロボット本体30を動作させ、教示プログラム記憶部61に記憶されたノズル清掃プログラムに基づく指令により、溶接トーチ11をノズル清掃装置20の図示省略のノズル清掃位置に位置決めする。そして、動作演算処理部51はノズル清掃装置制御部82に指令を出し、溶接トーチ11のノズル内に付着したスパッタ等を除去する(S184)。
次に、動作演算処理部51は、教示プログラム記憶部61に記憶された逆行プログラムに基づく指令により、ロボット本体30をノズル清掃位置から退避位置へ復帰させる(S185)。
続いて、動作演算処理部51は、溶接異常が発生した溶接継手をスキップして、次の溶接継手(次に溶接する予定だった溶接継手)を溶接箇所に設定する(S186)。以上のように、動作演算処理部51は溶接異常処理(S180)を実行し、処理をS190に進める。
図2、図3に示した溶接処理が実行されて、溶接継手がスキップされると、溶接異常が検知された溶接継手では溶接が途中で中断した状態で、ワークの溶接作業が終了する。溶接が中断された溶接継手では、続けて作業者による補修作業が実施される。この補修作業は、溶接の中断位置(溶接ビードの終端)から再溶接を行っても溶接欠陥が発生することがないように、作業者の目視により溶接ビードの終端に発生したクレータ等を除去する。このように、溶接異常が発生した溶接継手の補修作業を行った後、図4に示す再溶接処理を実行する。
図4に示すように、先ず、再実行演算処理部53は、溶接中断データ記憶部63に記憶された溶接中断データを読み込む(S310)。
続いて、再実行演算処理部53は、S310で読み込んだ溶接中断データから、再溶接処理を実行する教示プログラムを設定し、動作演算処理部51に出力する(S320)。例えば、溶接中断データから、溶接が中断した溶接ビードの終端を特定し、この溶接ビードの終端から教示プログラムを実行する。
次に、動作演算処理部51は、S320で設定された教示プログラムに基づき、溶接電源10とロボット本体30とを制御し、ロボット本体30は、溶接が中断した溶接ビードの終端をタッチセンシングで検出し、溶接を開始する(S330)。
なお、図4に示した、これ以降のS330〜S410は、図2に示したS130〜S210のステップと同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る溶接ロボット装置、及び自動溶接方法は、溶接異常が検知されて溶接作業が中断した溶接継手、この溶接継手において溶接が中断した溶接パスと溶接中断位置、及び中断した溶接パスの軌跡をもとに、中断した溶接ビード終端を特定し、この溶接ビード終端から自動で再溶接を開始させることができる。また、溶接が中断した継手が複数ある場合にも、まとめて再溶接が可能である。このことは、特に鉄骨等の大きな部材の組み立て時のように、多層盛溶接を行う場合には、溶接作業の効率化を図れるとともに、良好な溶接ビードを形成することができる。
また、溶接異常を検知した際は、溶接作業を中断し、溶接トーチのノズルを清掃した上で、溶接を再開するようになっている。そのため、溶接トーチのノズルに付着したスパッタ等に起因した溶接異常の再発を、極力なくすことができる。これにより、ガウジング等の補修作業量を低減することができ、作業効率を高めることができる。
上述の実施の形態では、溶接トーチのノズルを清掃動作するノズル清掃装置について説明したが、使用したノズルを溶接トーチから取り外し、新品または清掃済みのノズルに交換するノズル清掃装置でも良い。
また上述の実施の形態では、作業者が各ワークの教示プログラムやスキップ条件等を入力装置90によって教示する形態としたが、この入力装置90に変えて別途コンピュータ等の例えばパソコンを利用したオフライン教示装置を用いた形態でも良い。
本発明の実施形態に係わる溶接ロボット装置、及び自動溶接方法の制御ブロック図である。 溶接ロボット装置、及び自動溶接方法を説明するフローチャート図である。 溶接異常が発生した際の処理を示したフローチャート図である。 溶接異常部の再溶接処理を示したフローチャート図である。
符号の説明
1 溶接ロボット装置
10 溶接電源
11 溶接トーチ
20 ノズル清掃装置
30 ロボット本体
40 溶接ロボット制御装置
51 動作演算処理部
52 異常演算処理部
53 再実行演算処理部
60 記憶装置
70 ロボット本体制御装置
80 外部制御装置
84 溶接倣い異常検知制御部
85 ノズル接触検知制御部
86 アーク異常検知制御部
87 センシングエラー検知制御部

Claims (6)

  1. アームの先端に溶接トーチを備え、溶接対象であるワークに対し該アームを自在に動かして溶接を行う溶接ロボット装置であって、
    前記ワークの溶接中に発生した溶接異常を検知する溶接異常検知手段と、
    前記溶接異常検知手段により検知された前記溶接異常が、溶接異常を引き起こした要因を特定できる所定の異常であるか判定する溶接異常判定手段と、
    前記溶接異常が検知されると、溶接作業を中断する溶接中断手段と、
    中断した溶接に関するデータである溶接中断データを記憶する溶接データ記憶手段と、
    前記溶接データ記憶手段に記憶された前記溶接中断データから、中断した溶接ビードの終端を特定する溶接中断位置特定手段と、を備え、
    前記溶接中断位置特定手段により特定された前記溶接ビードの終端から再溶接を行うことを特徴とする溶接ロボット装置。
  2. 前記溶接異常判定手段により、前記溶接異常が所定の異常であると判定されると、前記溶接トーチのノズルに付着した付着物を除去するノズル清掃装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の溶接ロボット装置。
  3. 前記溶接中断データは、溶接異常が検知された溶接未完了継手、該溶接未完了継手において溶接が中断した溶接パス、該溶接パスの終端位置、及び該溶接パスの軌跡に関するデータであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の溶接ロボット装置。
  4. アームの先端に溶接トーチを備え、溶接対象であるワークに対し該アームを自在に動かして複数の継手を溶接する自動溶接方法であって、前記ワークの継手を順次溶接し、溶接異常を検知すると溶接を中断し、中断した溶接に関するデータである溶接中断データを記憶し、前記溶接異常が検知された継手を飛ばして次の継手から溶接を行う一連の溶接作業を、全ての継手で実施するまで繰り返し、検知した溶接異常がある場合、作業者により溶接異常部の補修が行われた後、記憶した前記溶接中断データから溶接が中断した継手ごとに溶接ビード終端の位置を特定し、該溶接ビード終端から再溶接を行うことを特徴とする自動溶接方法。
  5. 溶接異常を検知して溶接を中断した際に、該溶接異常が、溶接異常を引き起こした要因を特定できる所定の異常であるか判定し、前記溶接異常が所定の異常であると判定すると、前記溶接トーチのノズルに付着した付着物を除去することを特徴とする請求項4に記載の自動溶接方法。
  6. 前記溶接中断データは、溶接異常が検知された溶接未完了継手、該溶接未完了継手において溶接が中断した溶接パス、該溶接パスの終端位置、及び該溶接パスの軌跡に関するデータであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の自動溶接方法。
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