JP2009172541A - 湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、酸化用空気供給量制御系統を大幅に改良することなくかつ短期間内に酸化用空気供給量を適正に制御可能ならしめる湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法を提供する。
【解決手段】吸収液のORPを測定し吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する湿式排煙脱硫装置30の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、吸収塔38に供給する酸化用空気量の制御方法を吸収液のORPによる制御方法に代えて、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量と必要酸化用空気量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷と必要酸化用空気量との関係を求め、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷情報に基づき必要酸化用空気量を算出し、算出した必要酸化用空気量を吸収塔に供給する酸化用空気量として制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法に関し、特に吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したときの湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量の制御方法に関する。
石炭焚き発電所又は重油焚き発電所では、ボイラから排出される排ガス中の硫黄酸化物(SO)の除去に湿式の排煙脱硫装置が多く使用されている。この湿式排煙脱硫装置では、排ガスを炭酸カルシウムを含む吸収液に吸収させ、排ガス中の硫黄酸化物を炭酸カルシウムと反応させ亜硫酸カルシウムとした後、さらに酸化させ石膏として除去する石灰石−石膏法が多く用いられている。石灰石−石膏法を用いた湿式排煙脱硫装置は、装置の構成、吸収塔の型式の相違、制御方法の相違等により種々の湿式排煙脱硫装置が提案、実用化されている。
図3は、従来から一般的に使用されている石灰石−石膏法を用いた排煙脱硫装置1の概略的構成を示すプロセスフローである。ボイラから排出される排ガスは、電気集じん器2で除じんされ、ガスガスヒータ3に導かれ温度を低下させた後、脱硫通風機4を通じて冷却塔5に送られる。電気集じん器2の出口部には脱硫入口SO計20が設置され、脱硫入口SO濃度が測定される。冷却塔5は上部に冷却塔循環ポンプ7から送られる水を噴霧するスプレーノズル6を備え、排ガスはスプレーノズル6から噴霧される水と接触し冷却除じんされる。冷却塔5で温度を低下させ、かつ除じんされた排ガスは吸収塔8に導かれ、ここで排ガス中の硫黄酸化物が除去される。
吸収塔8は、塔下部に炭酸カルシウムを含有する吸収液9を貯蔵するタンク10を備え、吸収液9は、吸収塔循環ポンプ11を通じて塔上部のスプレーノズル12から下方に向かってスプレーされる。スプレーノズル12の下方にはグリッド13を有し、吸収塔8上部から送り込まれた排ガスは、塔を下降する間に吸収液9と接触し、排ガス中の硫黄酸化物は吸収液9に吸収される。吸収液9に吸収された硫黄酸化物は吸収液9中の炭酸カルシウムと反応し亜硫酸カルシウムとなる。吸収塔8は、塔内酸化方式の吸収塔であり、タンク10内に酸化用空気吹込みノズル14が取付けられており、吸収液9中の亜硫酸カルシウムは酸化され最終的に石膏となり、抜出しライン27を通じて排出される。一方、浄化された排ガスは、ガスガスヒータ15に導かれ温度を上昇させた後、排ガス中の硫黄酸化物濃度が大気規制値以下であることが確認され、煙突(図示を省略)から大気中に放出される。排煙脱硫装置出口における排ガス中の硫黄酸化物濃度は、ガスガスヒータ15の出口部に設置された脱硫出口SO計21で測定される。
吸収塔8内の吸収液9のpH制御は、タンク10内の吸収液9の一部をpH計ポンプ16でサンプリングし、pH計17でpHを測定し、pHが所定の値となるように石灰石スラリー供給ライン19を通じて石灰石スラリーを供給することで行われる。酸化用空気供給量の制御は、吸収液9のORP(酸化還元電位)値が所定の値となるように制御される。具体的には、次の要領で行われる。吸収液9のORP値をORP計18で測定し、ORP値、吸収液9のpHの値、脱硫入口SO濃度、及びボイラ負荷信号を入力データとし計算機22で酸化用空気量を求め、この値が酸化用空気流量制御装置23に送られる。酸化用空気流量制御装置23は、計算機22から送られる酸化用空気量と流量計24から送られる酸化用空気流量との偏差に応じた制御信号を酸化用空気流量調節弁25に出力する。これにより吸収塔9に供給する酸化用空気量が制御される。
抜出しライン27を通じて排出される石膏スラリーは、石膏と排水とに分離された後、排水は脱硫装置に戻され循環使用されるが、長期間の循環運転に伴ない排ガスに含まれる塩素分などが濃縮されるため、排水の一部は抜出され排水処理装置(図示を省略)で処理される。但し、排煙脱硫装置から排出される排水(脱硫排水)の処理に関しては、排水を出さない無排水化処理技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平10−85742号公報
近年、ランニングコストの低減等を目的に設備の合理化が進められており、脱硫排水の無排水化のほか図3に示す冷却塔を備える湿式排煙脱硫装置から冷却塔を除去する改造も行われている。既設の湿式排煙脱硫装置から冷却塔を除去すると吸収塔へ送られる排ガス中の微粒ばいじんの濃度、排ガス温度が冷却塔の除去前と異なる。吸収塔への酸化用空気供給量の制御は、吸収液のORP値が所定の値となるように制御されるけれども、排ガスの性状変化に伴ない吸収液の性状も変化し、冷却塔の除去前のORP制御方法をそのまま使用することはできない。ORP制御方法を用いて吸収塔へ供給する酸化用空気量を適正に制御するには、吸収塔の特性等を調査し、再度ORP制御の設定値等を変更する必要がある。ORP値は吸収液中の亜硫酸カルシウム濃度と一定の関係があり、酸化用空気量の制御方法として優れた方法であるが、調節には多く時間を必要とする。さらに上記のように排ガスの性状が大きく変化したような場合には、制御系統の大幅な改造が必要となる場合もあり、多くの時間と費用が必要となる。脱硫排水の無排水化の場合も同様である。
本発明の目的は、酸化用空気供給量の制御をORPで行う湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、酸化用空気供給量制御系統を大幅に改良することなくかつ短期間内に酸化用空気供給量を適正に制御可能ならしめる湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法を提供することである。
請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、塔内酸化方式の吸収塔を用いて、排ガス中の硫黄酸化物をカルシウム化合物を含む吸収液で除去するに際し、吸収液の酸化還元電位を測定し吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、吸収塔に供給する酸化用空気量の制御方法を吸収液の酸化還元電位による制御方法に代えて、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量と必要酸化用空気量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷と必要酸化用空気量との関係を求め、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷情報に基づき必要酸化用空気量を算出し、算出した必要酸化用空気量を吸収塔に供給する酸化用空気量として制御することを特徴とする。
請求項2に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法において、前記吸収塔入口ガス性状の大きな変化は、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去によるものであることを特徴とする。
請求項3に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法において、前記吸収液性状の大きな変化は、脱硫排水の無排水化によるものであることを特徴とする。
請求項4に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法において、前記吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状の大きな変化は、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去、又は冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去及び脱硫排水の無排水化によるものであることを特徴とする。
本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、酸化用空気供給量の制御をORPで行う湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、酸化用空気供給量制御方法を吸収液の酸化還元電位による制御方法に代えて、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量と必要酸化用空気量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷と必要酸化用空気量との関係を求め、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷情報に基づき必要酸化用空気量を算出し、算出した必要酸化用空気量を吸収塔に供給する酸化用空気量として制御するので、吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したときであっても、酸化用空気供給量制御系統を大幅に改良することなくかつ短期間内に酸化用空気供給量を適正に制御することができる。また、吸収塔への酸化用空気供給量を必要酸化用空気量とするので、ランニングコストの増大等の弊害を抑制することができる。
また本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置から冷却塔を除去する湿式排煙脱硫装置の改造、及び/又は脱硫排水をなくす無排水化処理工事に対しても対応することが可能であり、既存の湿式排煙脱硫装置の設備合理化に対応することができる。
本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法は、塔内酸化方式の吸収塔を用いて、排ガス中の硫黄酸化物をカルシウム化合物を含む吸収液で除去するに際し、吸収液の酸化還元電位を測定し吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、酸化用空気供給量制御方法を吸収液の酸化還元電位による制御方法に代えて、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量と必要酸化用空気量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷と必要酸化用空気量との関係を求め、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷情報に基づき吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する方法である。以下、吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状が大きく変化したときの一例として、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置から冷却塔を除去すると共に脱硫排水を排出しない湿式排煙脱硫装置を用いて本発明を説明する。
図1は本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法を使用する石灰石−石膏法を用いた排煙脱硫装置30の概略的構成を示すプロセスフローである。図3と同一の部材、同一の場所には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。この排煙脱硫装置30は、図3の排煙脱硫装置1から冷却塔5を除去し、図3のグリット方式の吸収塔8を液柱塔方式の吸収塔38に変更したものである。また抜出しライン27を通じて排出される石膏スラリーは、石膏と排水とに分離された後、排水は全て脱硫装置に戻され循環使用され、吸収塔38に供給する酸化用空気量の制御方法が図3に示す従来の方法と異なる。
排煙脱硫装置30は、冷却塔を有さないため、電気集じん器2で除じんされ、ガスガスヒータ3に導かれ温度を低下させた排ガスは直接、吸収塔38に送られる。吸収塔38は液柱塔方式の吸収塔であると同時に塔内酸化方式の吸収塔である。この液柱塔方式の吸収塔38自体は、従来から使用されている液柱塔方式の吸収塔とほぼ同じである。塔側部から送り込まれた排ガスは、吸収塔循環ポンプ11を通じて上方に吹き上げられる吸収液9と接触し、排ガス中の硫黄酸化物は、吸収液9に吸収され吸収液9中の炭酸カルシウムと反応し亜硫酸カルシウム、一部は更に酸化されて石膏となる。吸収液9中の亜硫酸カルシウムは、吸収塔下部のタンク10内に吹き込まれる酸化用空気で酸化され石膏となる。
吸収液9の一部は、抜出しライン27を通じて排出され、石膏が回収される。その後の排水は全て脱硫装置に返送される。一方、浄化された排ガスは、ガスガスヒータ15に導かれ温度を上昇させた後、排ガス中の硫黄酸化物濃度が大気規制値以下であることが確認され、煙突(図示を省略)から大気中に放出される。
吸収塔38に供給する酸化用空気量の制御は、ORP制御に代え、排ガス流量及び吸収塔入口SO濃度に対応した酸化用空気量を供給する制御方式を採用する。吸収塔38へ送り込まれる排ガス流量データ及び吸収塔入口ガスSO濃度データを計算機22に取込み、予め定めるこれらと必要酸化用空気量との関係から吸収塔38へ供給する必要酸化用空気量を算出し、この値を酸化用空気流量制御装置23に送る。吸収塔38へ送り込まれる排ガス流量データは、ボイラ燃焼設計値からのデータを使用し、吸収塔入口ガスSO濃度データには脱硫入口SO計20の値を使用する。酸化用空気流量制御装置23は、計算機22から送られる吸収塔38に供給すべき酸化用空気量と流量計24から送られる酸化用空気流量との偏差に応じた制御信号を酸化用空気流量調節弁25に出力する。これにより吸収塔38に供給する酸化用空気量を制御する。
排ガス流量及び吸収塔入口SO濃度と必要酸化用空気量との関係は次のようにして求める。実際の排ガスを湿式排煙脱硫装置30に送り込み、排ガス量及び脱硫入口SO濃度を測定すると共に、吸収塔38に供給する酸化用空気量を変化させながら脱硫出口SO濃度が所定の値、例えば大気規制値以下となるように運転を行う。このときの酸化用空気量の制御は手動で行う。その結果から排ガス量及び吸収塔入口SO濃度に対応した必要酸化用空気量を求める。ここで必要酸化用空気量は、脱硫出口SO濃度を所定の値とすることが可能な最少空気量である。所定の値としては、大気規制値、大気規制値よりも厳しい値であって発電所で独自に規定した値などが例示される。最少の空気量とは、ある特定の数値である必要はなく一定の幅を持った数値であってもよい。同様に排ガス量及び吸収塔入口SO濃度を変化させながら、そのときの必要酸化用空気量を求める。その結果の一例を表1及び図2に示す。
Figure 2009172541
表1及び図2に示す脱硫入口SO濃度と必要酸化用空気量との関係は、一定の幅を有するものの必要酸化用空気量は脱硫入口SO濃度に比例し、これらは直線関係にある。このことから本範囲内では必要酸化用空気量が吸収塔38に送り込まれる排ガス中のSO量に比例することが分かる。よって、これらの関係をプログラミングし、計算機22にインストールすることで簡単に必要酸化用空気量を求めることができる。
またボイラ負荷と排ガス量との関係を予め把握し、排ガス量に代えボイラ負荷データを使用し、吸収塔38に供給する必要酸化用空気量を算出してもよい。ボイラで種類の異なる燃料、例えば炭種の異なる石炭を使用すると、排ガス量及び排ガス中のSO濃度も異なる。この場合であっても、排ガス量及び排ガス中のSO濃度の値から吸収塔38に供給する必要酸化用空気量を算出するので、燃料の種類に係わらず本発明の酸化用空気供給量の制御方法を使用することができる。燃料の種類が変わったことに伴い排ガスの性状が大きく異なる場合にあっては、この排ガスを用いて排ガス量及び吸収塔入口SO濃度と必要酸化用空気量との関係を求め、これらの関係を用いて吸収塔38に供給する酸化用空気量を算出することが好ましい。
以上、実施形態に示したように、本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量の制御は、吸収液の酸化還元電位を測定し吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状が大きく変化したとき、ORP制御に代え、排ガス量及び吸収塔入口SO濃度に対応した酸化用空気量を供給する制御方式を採用するので、吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状が大きく変化しても酸化用空気供給量制御系統を大幅に改良することなく、かつ短期間内に安い費用で酸化用空気供給量を適正に制御することができる。また亜硫酸カルシウムを酸化させるために吸収塔へ必要以上に酸化用空気を供給すると、周知のようにランニングコストの増大、過酸化物の生成を招くけれども、本発明の吸収塔への酸化用空気供給量は、排ガス量及び吸収塔入口SO濃度と必要な酸化用空気量との関係を実験により求め、脱硫出口SO濃度を所定の値とすることが可能な最少空気量を酸化用空気供給量とするので、ランニングコストの増大等の弊害を抑制することができる。
上記実施形態では、吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状が大きく変化したときの一例として、冷却塔を備える湿式排煙脱硫装置から冷却塔を除去し、かつ脱硫排水を系外に排出することなく循環使用すると共に、グリット方式の吸収塔を液柱塔方式の吸収塔に変更した例を示したけれども、本発明は本実施形態に限定されるものではない。吸収塔入口ガス性状、吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状が大きく変化する冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去、吸収液性状が大きく変化する例えば特開平10−85742号公報に示すような脱硫排水の無排水化処理の改造を行った湿式排煙脱硫装置にも好適に使用することができる。さらに吸収塔も液柱塔方式の吸収塔に限らず、グリット方式の吸収塔にも本発明を適用することができる。
本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法を使用する石灰石−石膏法を用いた排煙脱硫装置30の概略的構成を示すプロセスフローである。 本発明の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法で使用する吸収塔入口SO濃度と必要酸化用空気量との関係を示す図である。 従来から一般的に使用されている石灰石−石膏法を用いた排煙脱硫装置1の概略的構成を示すプロセスフローである。
符号の説明
20 脱硫入口SO
22 計算機
23 酸化用空気流量制御装置
25 酸化用空気流量調節弁
30 湿式排煙脱硫装置
38 吸収塔

Claims (4)

  1. 塔内酸化方式の吸収塔を用いて、排ガス中の硫黄酸化物をカルシウム化合物を含む吸収液で除去するに際し、吸収液の酸化還元電位を測定し吸収塔に供給する酸化用空気量を制御する湿式排煙脱硫装置の吸収塔入口ガス性状及び/又は吸収液性状が大きく変化したとき、吸収塔に供給する酸化用空気量の制御方法を吸収液の酸化還元電位による制御方法に代えて、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量と必要酸化用空気量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷と必要酸化用空気量との関係を求め、吸収塔入口硫黄酸化物濃度及び排ガス量、又は吸収塔入口硫黄酸化物濃度及びボイラ負荷情報に基づき必要酸化用空気量を算出し、算出した必要酸化用空気量を吸収塔に供給する酸化用空気量として制御することを特徴とする湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法。
  2. 前記吸収塔入口ガス性状の大きな変化は、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去によるものであることを特徴とする請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法。
  3. 前記吸収液性状の大きな変化は、脱硫排水の無排水化によるものであることを特徴とする請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法。
  4. 前記吸収塔入口ガス性状及び吸収液性状の大きな変化は、冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去、又は冷却塔及び吸収塔を有する湿式排煙脱硫装置からの冷却塔の除去及び脱硫排水の無排水化によるものであることを特徴とする請求項1に記載の湿式排煙脱硫装置の酸化用空気供給量制御方法。
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