JP2009168713A - ナビゲーション装置、プログラム、及びナビゲーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ナビゲーション装置において、目的地周辺の駐車場に関する情報を、より適切なタイミングで取得し、駐車場への経路案内に反映することができるようにする。
【解決手段】現在位置を取得する位置取得手段と、目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定手段と、駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索手段と、探索手段により探索された経路を案内する案内手段とを備えたナビゲーション装置において、探索手段により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて(ステップ71、72)、情報取得手段による情報の取得(ステップ73)、選定手段による選定、探索手段による経路探索、及び案内手段による経路案内(ステップ74)を再度実行させる制御手段を設ける。
【選択図】図11
【解決手段】現在位置を取得する位置取得手段と、目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定手段と、駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索手段と、探索手段により探索された経路を案内する案内手段とを備えたナビゲーション装置において、探索手段により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて(ステップ71、72)、情報取得手段による情報の取得(ステップ73)、選定手段による選定、探索手段による経路探索、及び案内手段による経路案内(ステップ74)を再度実行させる制御手段を設ける。
【選択図】図11
Description
本発明は、目的地周辺の駐車場への案内を行うナビゲーション装置、該ナビゲーション装置としてコンピュータを機能させるプログラム、及び該ナビゲーション装置に適したナビゲーション方法に関する。
従来、車両に搭載されるナビゲーション装置として、設定された目的地周辺の駐車場の種類を含む立地情報、及び駐車場を選択するための選択条件を取得し、立地情報及び選択条件に応じて最適な駐車場を選択するようにしたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。立地情報には、目的地と駐車場との間において悪天候を回避し得る連絡通路が存在するか否かの情報が含まれ、選択条件には、駐車場の種類や天候情報が含まれる。
図12(a)はこの装置において、設定された目的地「施設A」の所定の範囲内に存在する駐車場の探索結果を、目的地からの距離とともに表示した画面を示す。この画面において「情報」ボタンが押下されると、各駐車場の立地情報及び天候情報が取得され、同図(b)又は(c)のように表示される。駐車場情報として、屋内、屋根付、又は屋外の別や、施設Aとの連絡通路の有無が表示される。同図(b)は天候情報が晴天あるいは曇天で悪天候が予想されていない場合に表示される。同図(c)は天候情報により雨天あるいは強風等の悪天候が予想される場合に表示される。
同図(b)の場合において「距離優先」ボタンが押下されると、現在位置から、第1候補として選択されている駐車場PAまでの案内経路が探索され、経路案内が行なわれる。駐車場PA以外のたとえば「駐車場PB」が表示されている領域を押下した場合には、駐車場PBまでの経路案内が行なわれる。同図(c)の場合において「天候優先」ボタンが押下されると、駐車場PBまでの経路案内が行なわれる。「距離優先」ボタンが押下されると、駐車場P1までの経路案内が行なわれる。また、図6(c)の例において、駐車場PBが選択された場合、駐車場PBに到着したら、目的地となる施設Aと駐車場PBを含む地図を表示させ、駐車場PBから施設Aまでの経路を地図に重ね合わせて示すようにしてもよい。これによれば、目的地まで雨具を使用しなくても濡れずに行くことのできる駐車場等を選択することができ、利用者が車両を降りてから目的の施設まで快適に到着することができるとされている。
また、別のナビゲーション装置として、出発地から目的地までの経路探索を行う際に、駐車場から出庫する際の混雑等を考慮した経路案内情報を提供し、利用者が経路を決定する際に容易に比較検討することができるようにしたものも知られている(たとえば、特許文献2参照)。この装置においては、目的地周辺の駐車場を検索し、目的地及び各駐車場間の所要時間を表示させ、ユーザによる経路の決定に供するようにしている。
図13はこの装置における一画面を示す。この画面において、第2目的地までの経路案内、すなわち複合経路情報RGIの取得を希望することが選択され(43h)、第1目的地「○△競技場」を出発する予定時刻「20:30」、及び第2目的地「自宅」が設定され、「ルート検索」ボタン43kが押下されると、ルート検索が実行され、図14のように、検索結果の表示が行われる。すなわち、地図43b上に、車両の現在位置を示すスタートフラッグ43m、第1の目的地を示すゴールフラッグ43n、最大3つの複合経路情報RGIに基づく、3つの駐車場の位置を示すパーキングマーク43o、及び駐車場までのそれぞれの案内経路を示す指標43pが表示される。また、リスト画面43L上には、最大3つの複合経路情報RGIに基づく、それぞれの案内経路ごとの交通手段、距離、所要時間が表示される。ユーザはいずれかの決定ボタン43qを押下することにより、いずれかのルートを選択し、ルート案内をさせることができる。
また、他のナビゲーション装置として、使用者が利用したい条件に合った目的地付近の駐車場情報を使用者が知りたいときに取得することができ、また、前記駐車場情報を目的地の手前で自動的に取得することができるようにしたものも知られている(たとえば、特許文献3参照)。この装置においては、ユーザが設定した駐車条件に適合した駐車場に関する情報を目的地の手前において取得し、ユーザによる駐車場の選択に供するとともに、選択された駐車場への経路を案内するようにしている。
図15はこの装置における表示画面を示す。この装置において目的地の設定がなされると、同図(a)のように、目的地周辺の地図が表示される。この画面において「駐車条件」ボタンが押下されると、同図(b)のような駐車条件設定メニュー画面が表示される。この画面において「車両条件」ボタンが押下されると、同図(c)の画面が表示され、車種の設定や、車両のサイズ(幅、長さ、高さ)を自車の仕様に合わせて任意に設定することができる。また、「駐車料金条件」ボタンが押下されると、同図(d)の画面が表示され、1時間当たりの料金又は1日当たりの料金の上限値を設定することができる。また、「移動時間条件」ボタンが押下されると、同図(e)の画面が表示され、駐車場から目的地までの移動時間(歩行時間)の上限値を設定することができる。また、「移動経路条件」ボタンが押下されると、同図(f)の画面が表示され、駐車場から目的地までの移動(歩行)経路として、雨天時等においても天候を気にせずに目的地へ到着できる通路(雨よけ通路)を備えた駐車場を選択するか否かを設定することができる。
これらの設定がなされた後、装置は、操作部に設けられた目的地の駐車場情報の取得ボタンの入力があったと判定した場合や、現在位置が、設定された目的地の手前に位置すると判定した場合に、設定された駐車条件に適合した目的地の駐車場情報を取得し、同図(g)のようにして表示する。この図では、目的地(○○○店)に対して、2箇所の駐車場の名称、営業時間、駐車料金等が表示されている。ユーザはこの駐車場情報を参照して、利用する駐車場を選択し、選択した駐車場への案内を行わせることができる。その際、選択された駐車場の駐車場情報に空車場所情報が含まれている場合、駐車場に到着すると、同図(h)のような、空車場所に空車マークが記された平面地図を表示し、空車場所を案内するようになっている。
図16は駐車場情報を取得する際に用いられるデータベースの内容を示す。データ項目には、登録No、駐車場名、住所、駐車台数、営業時間、駐車料金、構造・様式、駐車スペース、満空情報、及び近辺施設が含まれる。登録Noの項目欄には、各エリアの識別ができるように割り当てられた識別ナンバーが登録され、駐車料金の項目欄には、単位時間(10分、1時間、1日など)当たりの駐車料金情報が登録され、構造・様式の項目欄には、平面駐車、立体駐車、自走式、機械式などの駐車場の構造や様式に関する情報が登録されている。また、駐車スペースの項目欄には、駐車スペース(幅、長さ、高さ)の情報が登録され、満空情報の項目欄には、満車や空車の情報や、空車場所情報の有無が登録される。同図では、登録No.A0001の満空情報には、普通車15台の空きがあり、空車場所情報が存在することが登録されている。また、近辺施設の項目欄には、駐車場近辺の施設情報が、駐車場からの移動時間別(徒歩1分、3分、5分以内等)に分類して登録され、さらに、駐車場から地下道や屋根付きの連絡通路等により、雨天時等においても天候を気にせずに到着できる雨よけ通路で連絡された施設情報が登録されるようになっている。
上述の従来技術においては、目的地周辺の駐車場を検索し、駐車場が選択されると、現在地から該駐車場までの案内に加え、該駐車場から目的地までの案内を行なうようにしている。すなわち、駐車場を目的地までの立ち寄り地点のように設定して経路探索を行い、その結果に基づいて経路案内を行うようにしている。
これをスムーズに行なうには、ナビゲーション装置は、目的地周辺の駐車場に関する情報を取得し、取得した情報及び予め設定された条件に基づいて駐車場の検索及び絞込みを行い、ユーザに検索結果を提示し、ユーザによる駐車場の選択を受け入れ、この選択に基づいて経路案内を行うといった一連の動作が必要である。ここで、次のような問題が考えられる。
すなわち、これら一連の動作はリアルタイムに処理する必要がある。リアルタイム性を損なうと、取得した情報内容からは実際の状況は変化したものとなるので、一定時間内に一連の動作を終了させる必要がある。しかしながら実際には、状況が変化する時点を予想するのは困難であり、リアルタイム性をどの程度まで確保すればよいのかも不明である。ユーザ操作が介在する以上は、完全なリアルタイム性を求めることは不可能に近いと思われる。
リアルタイム性を少しでも確保するために、予め条件設定を行い、ナビゲーションシステム側において検索による絞込みを行うが、予め設定する条件も定常的なものではなく、目的や、時間、場所等によって異なることも予想される。また、条件にヒットしない場合もあり、その場合の絞りこみ検索は手動になり、却って煩雑になる恐れがある。図12の従来例では気象情報なども絞込みの条件として提供される。しかしながら、気象情報を条件に採用した場合には、却って曖昧な条件項目が多くなる。曖昧な条件が増えると、なおさらリアルタイム性の確保は困難になると思われる。
リアルタイム性を確保するために、配信手段としてプッシュ方式のものを採用することも考えられる。プッシュ方式はユーザからの真の要求に基づいてではなく、システム側から半強制的に情報を送付する配信方式である。したがって、必要以上の情報が提供される場合がある。そうすると、却ってユーザが混乱するばかりではなく、余分な情報についての通信費用が加算されることになる。つまり、プッシュ配信によれば、サーバシステム側から一方的に過剰と思われるほどの情報が送られてくるので、このような情報が、運転中のドライバにとっては処理しきれず、煩わしい場合が多い。
一方、予め設定された条件で絞り込み検索を行うためには、駐車場の情報配信システムや、その内容を統一する必要がある。もし、それらが複数存在する場合には、提供される情報を統一された形式や内容のものに編集(オーサリング)する必要がある。
また、通信システムが向上し、単位あたりの情報量が増えると、それに伴って、配信内容も追加される可能性がある。たとえば、空港の駐車場であれば、ショートステイであるか又はロングステイであるか等の区分が追加された場合に、その区分を有効に利用するためには、条件設定を目的地の種類に応じて行う必要が生じ、煩雑になる。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、ナビゲーション装置において、目的地周辺の駐車場に関する情報を、より適切なタイミングで取得し、駐車場への経路案内に反映することができるようにすることにある。
この目的を達成するため、第1の発明に係るナビゲーション装置は、現在位置を取得する位置取得手段と、目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定手段と、前記駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索手段と、前記探索手段により探索された経路を案内する案内手段と、前記探索手段により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて、前記情報取得手段による情報の取得、選定手段による選定、探索手段による経路探索、及び案内手段による経路案内を再度実行させる制御手段とを具備することを特徴とする。
ここで、探索された経路の案内が不能となる場合としては、たとえば、該案内経路を逸脱した場合や、突然の交通渋滞により該案内経路が不適当なものとなり、案内経路が変更された場合が該当する。探索された経路の案内は、たとえば、現在位置近傍の地図を表示させ、その上に案内経路、現在位置、進行方向等を表示させることにより行われる。音声による案内を用いてもよい。
この構成において、情報取得手段により目的地周辺の各駐車場の情報が取得されると、この情報に基づき、選定手段はいずれかの駐車場を案内対象として選定する。探索手段はこれに応じ、現在位置から選定された駐車場までの経路を探索する。探索された経路に基づき、案内手段は案内を行う。この間、探索された経路の案内が不能となると、制御手段は情報取得手段による情報の取得、選定手段による選定、探索手段による経路探索、及び案内手段による経路案内を再度実行させる。これにより、探索された経路の案内が不能となったときに駐車場の情報が変化している場合でも、その変化に対応した駐車場の選定、経路探索、経路案内を行うことができる。
第2の発明に係るナビゲーション装置は、第1発明において、前記選定手段は、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、予め定められた検索条件に従い、推奨される駐車場を検索する検索手段を備え、該検索手段により検索された駐車場を案内対象として選定するものであることを特徴とする。
第3の発明に係るナビゲーション装置は、第1又は第2発明において、前記選定手段は、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報をユーザに提示する提示手段と、ユーザによる各駐車場のうちのいずれかの選択を受け入れる選択手段とを備え、前記選択手段により選択された駐車場を案内対象として選定するものであることを特徴とする。
第4の発明に係るナビゲーション装置は、第3発明において、前記提示手段は各駐車場の情報を、所定の各項目について一覧表示するものであり、前記ナビゲーション装置は、該一覧表示を、ユーザの指示に応じ、指定された項目でソートするソート手段と、前記選定手段により選定された駐車場を、前記ソート手段によるソートの結果に基づいて変更する変更手段とを有することを特徴とする。
第5の発明に係るナビゲーション装置は、第4発明において、前記ソート手段によるソートが行われたときの所定の環境に関する状況、及びソート項目を、その後の前記選定手段による駐車場の選定に際して反映させる手段を有することを特徴とする。
第6の発明に係るナビゲーション装置は、第3〜第5のいずれかの発明において、前記提示手段は各駐車場の情報を、所定の各項目について一覧表示するものであり、前記ナビゲーション装置は、ユーザの指示に応じ、指定されたフィルタ条件に基づき、該当する駐車場についての表示を除外するフィルタ手段を有することを特徴とする。
第7の発明に係るナビゲーション装置は、第6発明において、前記フィルタ手段による表示の除外が行われたときの所定の環境に関する状況、及びフィルタ条件を、その後の前記選定手段による駐車場の選定に際して反映させる手段を有することを特徴とする。
第8の発明に係るナビゲーション装置は、第3〜第7のいずれかの発明において、前記提示手段は各駐車場の情報を、駐車場毎に、その情報の提供元での表現形式に従って表示するものであることを特徴とする。
第9の発明に係るプログラムは、コンピュータを、第1〜第8のいずれかの発明に係る装置における各手段として機能させることを特徴とする。
第10の発明に係るナビゲーション方法は、ナビゲーション装置におけるナビゲーション方法であって、位置取得手段が、現在位置を取得する位置取得工程と、情報取得手段が、目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得工程と、選定手段が、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定工程と、探索手段が、前記選定手段による駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索工程と、案内手段が、前記探索工程により探索された経路を案内する案内工程と、制御手段が、前記探索工程により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて、前記情報取得手段による情報取得工程、選定手段による選定工程、探索手段による探索工程、及び案内手段による案内工程を再度実行させる制御工程とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、探索された経路の案内が不能となった場合に、再度、駐車場情報の取得、案内対象とする駐車場の選定、該駐車場への経路の探索、及び探索された経路に基づく案内の開始を実行するようにしたため、探索された経路の案内が不能となったときに駐車場情報が変化している場合でも、その変化に対応した駐車場の選定、経路探索、経路案内を行うことができる
図1は本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この装置は、必要な情報処理や装置各部の制御を行う処理部11、地図データ等を記憶する記憶部12、外部との無線通信を行うための通信部13、装置の現在位置に関する情報を取得する位置情報取得部14、ユーザが処理部11に対して指示を与える操作を行うための操作部15、処理部11がユーザに与える情報を表示するための表示部16、及び処理部11がユーザに対して音声により情報を与えるための音声出力部17を備える。
記憶部12としては、たとえばハードディスク装置や、DVDドライブ、半導体メモリ等を用いることができる。処理部11は記憶部12から地図データを取得することができるが、通信部13を介し、所定の専用サーバから取得するようにしてもよい。処理部11は、通信部13により、所定の基地局を介し、一般電話回線網やインターネットを経て、専用サーバと通信を行うことができる。専用サーバは、最新の検索データや地図データを保有し、要求に応じてルート検索や、駐車場に関する情報の提供を行う。該駐車場情報としては、たとえば図16に示すような情報が該当する。
位置情報取得部14は、GPS信号を受信するGPS受信機等により構成される。これに加え、ナビゲーション装置を搭載した車両の速度を検出する車速センサや、該車両の進行方向を検出するジャイロサンサを用いるようにしてもよい。処理部11は位置情報取得部14のGPS受信機等からの情報に基づいて現在位置を取得することができる。操作部15は、各種操作キー、表示部16に設けられたタッチパネル、リモコン等により構成される。処理部11は、操作部15を介してユーザから与えられる指示に従い、目的地の設定の受入れ、現在位置近傍の地図の表示、地図上における現在位置や設定経路の表示、その他の各種情報の表示、案内音声の出力等を行う。
図2は表示部16上に表示される地図画面の一例を示す。この画面では、目的地が設定されている状態において、ナビゲーション装置を搭載した車両が目的地の近傍にやって来たときの様子が示されている。図中の21は地図画面上に表示された目的地、22は地図画面上に表示された車両の現在位置及び進行方向を示すアイコン、23a〜23cは地図画面上に表示された目的地21の周辺の駐車場、24は地図画面上に表示された目的地までの案内経路である。ただし、この例では、目的地21にも駐車場が存在する。
図3は図2の地図画面において、ナビゲーション装置が目的地21周辺の駐車場に関する情報を取得したときの様子を示す。図3においては、該駐車場情報を取得した直後のユーザ操作が行われていない初期状態の様子が示されている。駐車場情報の取得はユーザの指示に応じて、又は目的地21から所定の距離に車両が到達したことに応じて行われる。駐車場23a〜23c及び目的地21の駐車場には、取得した各駐車場の駐車場情報に基づき、所定の情報項目についてソートすることにより推奨順位が付与されている。この推奨順位を示す文字「P0」〜「P3」が、各駐車場23a〜23c及び目的地21の表示に付随している。推奨順位は高いほうから「P0」〜「P3」の順となっている。
なお、以後の操作において簡単に駐車場を選択することができるので、地図画面における推奨順位の表示は必須ではない。駐車場情報を取得した直後の初期状態においては、推奨順位がP0の駐車場が、案内の対象として選定されている。図3の例では、駐車場23aが該選定駐車場となっている。ここでは、選定駐車場の表示における背景色を他の駐車場の表示とは異なるものに変える等により、選定駐車場がユーザにとって分かり易く明示されている。
図3の画面においては、案内経路としては、図2中の目的地21までの案内経路24に代えて、選定駐車場である駐車場23aまでの案内経路25が表示される。アイコン22で示される車両進行方向の前方の交差点31を右折したところに駐車場23aが存在するが、交差点31は右折禁止であるため、案内経路25は、交差点31の手前のT字路を右折して駐車場23aに至る経路を示している。図3中の26は駐車場23aから目的地までの徒歩による案内経路である。27u及び27dは推奨順又はその逆順に送りながら駐車場を選択するための選択ボタン、28は選択された駐車場についての詳細情報を表示する詳細情報画面に移行するための情報表示ボタンである。情報表示ボタン28上には選択された駐車場についての情報が表示される。この情報としては、駐車料金、駐車場までの距離、駐車場から目的地までの距離、目的地までの時間等が該当する。
図3の地図画面を参照することにより、ユーザは次のような点を容易に推察することができる。すなわち、(1)駐車場23aが好条件らしいが、駐車場23aへの案内経路25によれば、直ちにレーンを変更して右折の準備が必要であること、(2)目的地21に付された「P2」の表示に基づき、目的地21にも駐車場があり、これを第1に推奨してもよさそうであるが、何か理由があり、推奨順位が下がっていること、及び(3)その理由は、駐車場の検索は、駐車場から目的地までの距離、待ち時間、駐車料金、天候等の条件に基づいて行われるので、待ち時間が存在するからであるということを容易に推察することができる。さらに、距離が短いことや悪天候であることを条件とした場合には、目的地と同一建物内に存在する駐車場が一番好ましいことは自明であり、駐車料金も一般的には、目的地である施設を利用したことの証であるレシート等があれば無料又は低料金となる。したがって、ユーザは目的地21の駐車場の推奨順位が低い理由は、(a)レシート等が無い条件で検索したか、(b)無料若しくは低料金の時間が30分まで等のように短いか、又は(c)待ち時間を含む到着時間が駐車場23c及び23bの間なのであろうと考え付く。
この推測を確認するには、ユーザは、目的地21の駐車場を選択することにより、情報表示ボタン28上にその車場についての情報を表示させればよい。選定駐車場は選択された駐車場に変更されることになる。目的地21の駐車場の選択は、目的地21のアイコンをタッチすることにより行ってもよいし、選択ボタン27u又は27dを用いて行うようにしてもよい。その際、順次選択される駐車場の表示の背景色は、選択されたことがわかるように、たとえば黄色とされる。目的地21の駐車場が選択されたときに、その駐車料金が0円であれば、待ち時間を考慮した目的地への到着時間が駐車場23b及び駐車場23cの間であることが分かる。
図4は詳細情報画面の一例を示す。この画面は図3の地図画面において選択されている駐車場についての詳細情報を示すものであり、情報表示ボタン28が押下された場合に表示される。図中の41は図3の地図画面に戻るための地図表示ボタンであり、42は推奨順位P0〜P3が付与された駐車場に関する一覧画面を表示させるための一覧表示ボタンである。
図4の詳細情報画面においては、目的地21の駐車場が選択されている場合の画面例が示されている。すなわち、目的地21の駐車場についての推奨順位「P2」、名称「ABCデパート」、空車状況「満車」、現在地からの距離及び時間「760m/7分」、目的地21までの徒歩による距離及び時間「0m/0分」、待ち時間「約10分」、駐車料金並びに利用可能時間「朝10時〜夜8時まで」が表示されている。駐車料金としては、買い物レシートの金額が2000円、3000円、5000円、又は10000円以上である場合に、それぞれ30分、60分、120分、又は360分まで無料であり、以後は1時間毎に150円が加算される旨が表示されている。
この詳細情報画面によれば、目的地21の駐車場の駐車料金は、買い物金額に対応付けられた所定の時間分が無料になることが分かる。ユーザは、多少待つことになってもやはり目的地21の駐車場が便利であると思う場合には、詳細情報画面中の地図表示ボタン41を押下して図3のナビゲーション画面に戻ればよい。その場合、目的地21の駐車場が選択された状態のままであり、選定駐車場となっているので、案内経路25は、目的地21までの経路を示すものとなる。
図4の詳細情報画面は、ナビゲーション装置において用意した画面である必要はない。つまり、一般的な検索において考慮すべき時間や距離等の項目が統一したフォーマットで提供され、地図表示ボタン41等の操作ボタンを機能させることができるのであれば、ブラウザ等によって、インターネットを介して入手した情報を表示する画面であってもよいし、単なるテキストとして情報を表示するテキスト画面であってもよい。これによれば、詳細情報画面に表示する情報を提供するサービス会社が異なり、情報の表現形式が異なる場合でも、問題なく詳細情報画面の表示を行うことができる。
図5は一覧画面の一例を示す。この画面は推奨順位P0〜P3が付与された駐車場に関する情報の一覧を表示するものであり、一覧表示ボタン42が押下された場合に表示される。つまり、図4の状況において、目的地21の駐車場以外の駐車場の状況を知りたい場合には、一覧表示ボタン42を押下すればよい。一覧画面の表示は、図3のナビゲーション画面において情報表示ボタン28が長押しされた場合にも行われるようにしてもよい。
この一覧画面においては、推奨順位が付与された各駐車場の情報が、「No」欄における各駐車場の推奨順位P0〜03に対応させ、表形式で示されている。すなわち、各駐車場について「名称」、「時間」、「料金」、「距離」、及び「その他」の欄における各情報が表示される。「名称」欄においては各駐車場の名称が表示される。「時間」欄は「合計」、「走行」、「待ち」、及び「徒歩」の各欄に区分されており、「合計」欄においては「走行」欄、「待ち」欄、及び「徒歩」欄の合計が表示され、「走行」欄においては現在地点から各駐車場までの走行に要する時間が表示され、「待ち」欄においては各駐車場における待ち時間が表示され、そして「徒歩」欄においては各駐車場から徒歩で目的地まで行くのに要する時間が表示される。「料金」欄は「初期」及び「定額」の欄に区分されており、「初期」欄においては初期料金が表示され、「定額」欄においてはその後の定額料金が表示される。「距離」欄は「合計」、「走行」、及び「徒歩」の各欄に区分されており、「合計」欄においては「走行」欄、及び「徒歩」欄の合計が表示され、「走行」欄においては現在地点から各駐車場までの走行に要する時間が表示され、「徒歩」欄においては各駐車場から徒歩で目的地まで行くのに要する時間が表示される。「その他」欄においては各駐車場が満車であるかどうかが表示される。また、目的地21の天候及び気温が表示される。
図5において、各駐車場の情報は各駐車場の推奨順位「P0」〜「P3」の順で表示される。この推奨順位は、各駐車場について、取得した駐車場情報に基づき、たとえば図5の「時間」欄中の「合計」欄の値を算出し、これを第1キーとしてソートした場合の順序とされる。また、このようにして求めた推奨順位が、上述図3の地図画面における推奨順位の表示に用いられる。また、図5においては、推奨順位が「P2」である目的地21の駐車場がユーザにより選択された場合について示されている。目的地21の駐車場が選択されていることを示すために、「P2」の背景色として、他の「P0」、「P1」及び「P3」の場合とは異なる背景色、たとえば黄色が用いられる。図5の一覧画面は天候が「晴れ」である場合の例を示している。
図6は天候が「雨」である場合の一覧画面の例を示す。この一覧画面においては、「時間」欄又は「距離」欄中の「徒歩」欄を第1キーとしてソートした場合の順序で各駐車場に推奨順位「P0」〜「P3」が付与されている。したがって、目的地21であって、徒歩で行くのに要する時間又は距離が0である「ABCデパート」の駐車場が、推奨順位がP0のものとして1行目に表示される。このとき、「P0」の表示の背景色も、「ABCデパート」の駐車場が選定されていることを示すために、黄色とされる。
なお、ソートは、駐車場情報を取得したときに、又はユーザの指示があったときに、予め設定されたソートキーにより、又はユーザが指定したソートキーにより行われる。ナビゲーション装置において、天候が「雨」である場合に上述のように「徒歩」欄をソートキーとしてソートすることが検索条件として設定されていない場合には、ユーザは、一覧画面において天候が「雨」であることを知ったときに、「徒歩」欄をソートキーとしてソートを行うように、ナビゲーション装置に対して指示することができる。ナビゲーション装置はこの指示を受け入れてソートを行い、図6に示す表示状態とすることができる。また、天候に応じたソートを行う場合、例えば、ワイパーの動作や、車外の状態を検出する各種センサを設けることによって、天候を検知し、自動的にソート処理を行うようにしてもよい。
この一覧画面によれば、もし目的地を「ABCデパート」から「1・2・3モール」に変更した場合、「1・2・3モール」の駐車場23cによれば待ち時間が10分から6分へと少なくなるので、「ABCデパート」の駐車場の場合と同様に買い物レシートで料金の特典があるとすれば、「1・2・3モール」の駐車場23cを利用してもよさそうに思える。ユーザは、その確認のために、一覧画面における2行目の「1・2・3モール」の表示をタッチして選択し、そして「情報画面に戻る」の表示52を押下することにより、図4の詳細情報画面に戻って駐車場「1・2・3モール」に関する情報を表示させることができる。そして、「1・2・3モール」に目的地を変更するのであれば、現状のままとすればよい。ナビゲーション装置における目的地は「ABCデパート」のままであるが、選定駐車場は選択された「1・2・3モール」の駐車場に変更され、案内経路25に沿った案内は「1・2・3モール」に対して行われるので、現状のままでも不都合はないからである。
あるいは、ナビゲーション装置における目的地を、「ABCデパート」から「1・2・3モール」に変更してもよい。この場合、ナビゲーション装置は通信ナビゲーションであるため、仲間に待ち合わせ場所を変更したことを自動的に通知するのに役立つかもしれない。なお、一覧画面において表示すべき駐車場の候補が多く、表示しきれない場合には、スクロール表示用の矢印ボタンを用意するか、又は検索条件をさらに絞り込むためのフィルタ条件をいくつか表示して、追加的なフィルタ条件の設定を受け入れるようにしてもよい。このフィルタ条件としては、たとえば駐車場までの雨よけ通路の有無や、満車である駐車場を除外するといったものが該当する。
図7は図6の「徒歩」欄の内容でソートされた一覧画面から移行したときの地図画面の様子を示す。ただし、目的地の設定は「ABCデパート」としたままである。一覧画面から地図画面への移行は、地図表示ボタン51の押下に基づいて行われる。ソート結果に応じ、目的地21の駐車場が推奨順位P0のものとして表示される。また、ソートにより目的地21の駐車場が選定駐車場となったため、現在位置22からの案内経路25は、目的地21に向かうように変更されている。
図6の一覧画面においてはユーザの指示に基づくソート結果を表示しただけであるが、図7のナビゲーション画面に戻ったタイミングにおいては、このソートに関する検索条件が確定されたものとみなし、雨天時における駐車情報取得時のソート条件を、「徒歩」欄を優先度の高いソートキーとするという条件に変更するようにしてもよい。また、上述の追加的なフィルタ条件が設定された場合には、雨天時におけるフィルタ条件が、その設定された追加的なフィルタ条件を加えたものとなるように、フィルタ条件を更新するようにしてもよい。このように、駐車場の検索に際し、ユーザが環境に応じて選択したソート条件やフィルタ条件を考慮して、それ以後の駐車情報取得時の検索条件を設定することにより、駐車情報取得時の検索条件を、環境等を考慮した設定となるように、自動的に変更することができる。
図8は、ユーザが種々悩んだ挙句に結局、図5の一覧画面の初期状態である「パーキング24」の駐車場23aが選択されたままの状態で地図画面に戻った場合の画面の様子を示す。この画面においては、種々悩んでいるうちに、初期状態において図3のように右折するように案内している案内経路25から逸脱したため、逸脱した時点において検索が自動的に開始され、かつ駐車場23dが候補に挙がってきたので、駐車場情報についての駐車場23dの情報を含む差分データが自動的に取得され、差分データが考慮された表示となっている。もし、差分データが、前回取得した駐車場情報から変化していることを示しているとすると、駐車場の推奨順位も変化する可能性があるが、この例では変化は無く、新たな駐車場23dも、推奨順位がP4のものとして最下位に挙げられた状態を想定している。なお、駐車場23dが新たに推奨対象に列挙されたのは、たとえば待ち時間が10分以下であるというようなフィルタ条件を差分データの取得時にクリアしたためである。
図8においては、時間の経過はあったものの、いまだに駐車場23aの「パーキング24」が好条件であるため、Uターンして、右折禁止であった交差点31を左折する案内経路25が表示されている。若しくはその時点においてちょうど右折禁止が解除された時間帯に入ったとすれば、案内経路25としては、Uターンすること無しにそのまま右折する経路が表示されることになる。なお、将来的に双方向通信による駐車場の予約システムが完備された場合には、駐車場についての予約が完了しているとすれば、その後は駐車場の変更は許されず、その後の状況変化に関係なく、予約された駐車場までの案内が、変更されることなく継続されるということになるかもしれない。その場合、遅滞無くその駐車場に駐車できることが保証されることになる。
差分データの取得は、上述のように案内経路25を逸脱した時点において行われる。したがって、プッシュ方式の場合のように刻々と情報が送りつけられることはない。差分データの要求はナビゲーション装置側から行われる。案内経路を逸脱した時点以外にも、目的地がイベント会場であることにより急に渋滞してきた等の場合のように、交通渋滞の発生に応じて自動的に案内経路25が変更された場合や、時間規制による一方通行の解除等により経路条件が変化し、これに応じて案内経路25が変更された場合に、ナビゲーション装置側から差分データの要求が行われる。駐車場に到着した旨の判定がなされた後は、差分データの要求は行なわれない。
なお、ユーザがプッシュ方式による駐車場情報の配信を望むのであれば、それを利用することができるようにしてもよい。その場合、プッシュ配信の間隔や、配信データの項目に関するユーザ設定を受け入れるようにすることができる。
通信システムというハードウェア及びサービスというソフトウェアは、常に進歩している。たとえば、空港の駐車場等の場合のように、現状では駐車場としては1種類のものしか存在しないとしても、近い将来には、駐車場の利用可能期間を短期又は長期で区別する「ショートステイ/ロングステイ」で区別されるものや、さらにはもっと細かく「3日以内/1週間以内/20日以内/30日以内/31日以上」のようにより多くの種別で区別されたものが増えることも考えられる。また、周回バスの停留所の位置に関する情報等もサービスとして提供されるようになるかもしれない。しかし、このような場合においてもナビゲーション装置における変更は不要である。利用可能期間が長い駐車場ほど利用料金は安価であり、安価であるために空港からの距離は遠いので、図5のような駐車場の一覧画面において料金や距離に関する項目によってソート又はフィルタリングを行うことにより、適切な駐車場を選択することができるからである。若しくは、周回バスの停留所の位置情報及びアイコンのみを地図データとして追加的に記録することができるようにしてもよい。
図9は処理部11における処理の一部を示すフローチャートである。上述の図2〜図9の各画面を表示する際の処理を示している。目的地が予め設定されている状態においてこの処理を開始すると、まず、ステップ81において、経路案内を行うための地図画面の表示を開始する。すなわち、記憶部12の地図データに基づき、図2に示されるように、現在位置周辺の地図、目的地21、目的地周辺の駐車場23a〜23c、現在位置及び進行方向を示すアイコン22、現在位置から目的地21に至る案内経路24等を表示する。この間、ステップ82及び83において、駐車場情報の取得を行う旨のユーザ指示の有無、及び目的地の所定の近傍に達したかどうかを監視する。
ステップ82又は83において前記ユーザ指示又は目的地近傍への到達を検出すると、ステップ84へ進み、目的地周辺の各駐車場についての駐車場情報及び天候に関する情報を所定のサーバから取得する。駐車場情報には、各駐車場についての図16や図4に示されるような各項目の情報が含まれる。また、天候に関する情報には、晴れ、雨等の情報及び気温が含まれる。そして、これら各項目の情報に基づき、予め設定された検索条件に従い、図5の例のようにして各駐車場の推奨順位P0、P1、・・・を定め、図3の例のように、推奨順位「P0」、「P1」、・・・を各駐車場の表示に付随させて表示する。また、推奨順位がP0である駐車場が、初期状態において、利用する駐車場として選定されたものとみなし、該選定駐車場への経路探索を行い、探索した経路を案内経路として表示する。また、選択ボタン27d及び27u並びに情報表示ボタン28を表示する。そして選定駐車場への経路案内を開始する。図3の例では駐車場23aが選定駐車場とされ、現在位置25から該駐車場に至る案内経路25が探索され、表示されている。
次に、ステップ85及び87において、駐車場の選択の有無及び情報表示ボタン28の押下の有無を監視する。駐車場の選択は、図3の例の場合、選択ボタン27d若しくは27uを操作することにより、又は目的地21又は駐車場23a〜23cの表示をタッチすることにより行われる。ステップ85において駐車場の選択があったことを検出した場合には、ステップ86において、選定駐車場を、選択された駐車場に変更する。これに対応させて、情報表示ボタン28上の選択中の駐車場に関する情報の表示も書き換える。ステップ87において情報表示ボタン28の押下があったことを検出した場合には、ステップ88へ進み、選定駐車場について、図4に示すような詳細情報画面の表示を行う。
次に、ステップ89及び90において、地図表示ボタン41又は情報一覧表示ボタン42の押下の有無を監視する。地図表示ボタン41の押下を検出した場合には、ステップ97へ進み、図3のような地図画面の表示を再度行い、ステップ85へ戻る。この場合の地図画面上の案内経路25としては、その時点における選定駐車場への経路を表示する。また、該当する場合には、その選定駐車場から目的地までの徒歩による案内経路26を表示する。したがって、ステップ85において駐車場の選択があり、選定駐車場が変更された場合には、案内経路25も変更されることになる。
ステップ90において情報一覧表示ボタン42の押下を検出した場合には、ステップ91へ進み、図5や図6に示すような一覧画面を表示する。その際、各駐車場の情報は上述の推奨順位の順序で表示する。次に、ステップ92〜94において、地図表示ボタン51又は戻るボタン52の押下の有無、及び他の指示の有無を監視する。他の指示があった場合には、ステップ95において該指示に応じた処理を行い、ステップ92へ戻る。他の指示としては、たとえば、一覧画面における各駐車場の情報について、所定のキー項目でソートを行う旨の指示が該当する。戻るボタン52の押下を検出した場合にはステップ88へ戻る。つまり、図4のような詳細情報画面に戻ることになる。地図表示ボタン51の押下を検出した場合には、ステップ96へ進み、ステップ94において受け入れた指示内容を、今後の検索のために反映する。すなわち、上述のように、ユーザが環境に応じて選択したソート条件やフィルタ条件を考慮して、それ以後の駐車情報取得時の検索条件を設定する。その後、ステップ97へ進み、上述のようにして地図画面を表示した状態に戻る。
図10は図9におけるステップ95の「指示に応じた処理」の内容を示す。この処理においては、ステップ61〜63において、図9のステップ94において与えられた指示がソート、フィルタ条件、又は駐車場の選択の指示であるかどうかを判定する。ソートの指示には、図5のような一覧画面におけるいずれの項目欄をソートキーとするかの指示が含まれる。フィルタ条件の指示は、一覧画面において一覧表示する駐車場をさらに絞り込むための追加のフィルタ条件を指示するものであり、メニュー形式で提示したフィルタ条件のうちのいずれかが選択されることによりなされたものである。駐車場の選択は、一覧画面の「名称」欄におけるいずれかの駐車場の名称が押下されることによりなされたものである。
ステップ61においてソートの指示であると判定した場合には、ステップ64へ進み、指示において指定されたソートキーにより、一覧画面で表示されている各駐車場の情報についてソートを行い、ソート結果を一覧画面に反映する。またソート後に一覧画面の最初の行に位置する駐車場が、それまでの選定駐車場と異なる場合には、選定駐車場を、その最初の行に位置することとなった駐車場に変更する。その後、図10の処理を終了する。たとえば、図5の一覧画面の例において、「徒歩」欄がソートキーとして指定された場合には、一覧画面は図6のような状態となる。
ステップ62においてフィルタ条件の指示であると判定した場合には、ステップ65へ進み、指示されたフィルタ条件、たとえば目的地までの距離が200[m]以内であるといった条件に適合しない駐車場は一覧画面の表示から除外する。その後、図10の処理を終了する。
ステップ63において駐車場の選択の指示であると判定した場合には、選定駐車場を選択された駐車場に変更するとともに、選定駐車場を示す背景色の位置も、対応するように変更する。たとえば、図5の例では、初期状態においては推奨順位の最も高い「パーキング24」が選定駐車場であったが、ユーザにより「ABCデパート」が選択された場合には、選定駐車場は「ABCデパート」に変更され、同図のように、その推奨順位を示す「P2」の背景色が黄色に変更される。この後、図10の処理を終了する。
図11は図9のステップ84において選定駐車場への経路案内を開始した時点から図9の処理と並行して行われる処理を示す。すなわち、処理を開始すると、ステップ71において、選定駐車場までの案内経路25を逸脱したか否かを監視するとともに、ステップ72において、該案内経路について変更が生じたかどうかを監視する。また、ステップ75において、選択中の駐車場へ到着したかどうかを監視する。
ステップ71において案内経路を逸脱したことを検出した場合、及びステップ72において案内経路の変更が生じたことを検出した場合には、ステップ73へ進み、前回取得した各駐車場の駐車場情報に関する差分情報を取得する。そして、ステップ74において、取得した差分情報に基づき、駐車場情報に変化が生じたことが判明した場合には、再度、差分情報を含めた駐車場情報に基づき、各駐車場の推奨順位P0、P1、・・・を定め、推奨順位がP0である選定駐車場への経路探索を行い、その結果を、表示中の地図画面、詳細情報画面、又は一覧画面に反映し、選定駐車場への経路案内を開始する。図8の例では、このときの地図画面の様子が示されている。図3の場合に対し、駐車場情報に変更がなかったため、選定駐車場には変更はないが、経路探索の結果が異なっている。もし、駐車場情報に変更があり、駐車場23aが満車等となってしまった場合には、選定駐車場が駐車場23aから他の駐車場へ変更され、案内経路も変化することになる。
ステップ75において、選定駐車場へ到着したことを検出した場合には、図9の処理を終了させ、図11の処理を終了する。なお、図9のステップ88、91及び97においてそれぞれ表示される詳細情報画面、一覧画面、及び地図画面は、その時点までに取得された差分情報が反映された駐車場情報に基づいて行われることになる。
本実施形態によれば、ユーザは、駐車場に関する情報を、詳細情報画面及び一覧画面を介して認識し、これらの画面を見ながら自身の意思に基いて駐車場の選択を行なうことができるので、リアルタイム性が多少欠如しても、プッシュ方式の場合のような情報過多になる恐れもなく、焦る必要もなく、煩わしさからも開放されて、自身のペースで駐車場の選択を行うことができる。
また、一覧画面においてソートやフィルタリング等の操作を行うことにより、その操作結果を、その操作を行ったときの天候等の環境における駐車場の検索に際しての絞込み条件として記憶し、その後の駐車場検索に対して反映させることができる。
また、ユーザが選択操作に時間を要した場合においても、案内経路を逸脱した場合や案内経路に変更が生じたときには、ユーザの指示によらずに差分データを取得し、再度検索を行い、検索結果に基づいて再表示を行うようにしたため、操作に不慣れなユーザでも最終的には迷うことなく駐車場へ到着し、目的地へ到達することができる。
また、検索に必要な情報は一般的な所要時間、距離等の項目に限定し、詳細情報を必要とする場合には、各サービス会社が提供する情報をブラウザにより表示することもできるので、必要以上の情報オーサリングも不要となる。このことは、将来的に予約システムが進歩しても柔軟に対応が可能なことを意味し、さらに、通信システムや情報提供内容が進化してもナビゲーション装置への影響は最小限にとどめることができる。
11:処理部、12:記憶部、13:通信部、14:位置情報取得部、15:操作部、16:表示部、17:音声出力部、21:目的地、22:アイコン、23a〜23d:駐車場、24,25:案内経路、26:徒歩による案内経路、27u,27d:選択ボタン、28:情報表示ボタン、31:交差点、42:情報一覧表示ボタン、41:地図表示ボタン、51:地図表示ボタン、52:戻るボタン。
Claims (10)
- 現在位置を取得する位置取得手段と、
目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定手段と、
前記駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索手段と、
前記探索手段により探索された経路を案内する案内手段と、
前記探索手段により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて、前記情報取得手段による情報の取得、選定手段による選定、探索手段による経路探索、及び案内手段による経路案内を再度実行させる制御手段とを具備することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記選定手段は、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、予め定められた検索条件に従い、推奨される駐車場を検索する検索手段を備え、該検索手段により検索された駐車場を案内対象として選定するものであることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記選定手段は、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報をユーザに提示する提示手段と、
ユーザによる各駐車場のうちのいずれかの選択を受け入れる選択手段とを備え、
前記選択手段により選択された駐車場を案内対象として選定するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。 - 前記提示手段は各駐車場の情報を、所定の各項目について一覧表示するものであり、
前記ナビゲーション装置は、該一覧表示を、ユーザの指示に応じ、指定された項目でソートするソート手段と、
前記選定手段により選定された駐車場を、前記ソート手段によるソートの結果に基づいて変更する変更手段とを有することを特徴とする請求項3に記載のナビゲーション装置。 - 前記ソート手段によるソートが行われたときの所定の環境に関する状況、及びソート項目を、その後の前記選定手段による駐車場の選定に際して反映させる手段を有することを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション装置。
- 前記提示手段は各駐車場の情報を、所定の各項目について一覧表示するものであり、
前記ナビゲーション装置は、ユーザの指示に応じ、指定されたフィルタ条件に基づき、該当する駐車場についての表示を除外するフィルタ手段を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。 - 前記フィルタ手段による表示の除外が行われたときの所定の環境に関する状況、及びフィルタ条件を、その後の前記選定手段による駐車場の選定に際して反映させる手段を有することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
- 前記提示手段は各駐車場の情報を、駐車場毎に、その情報の提供元での表現形式に従って表示するものであることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
- コンピュータを、請求項1〜8のいずれかの装置における各手段として機能させることを特徴とするプログラム。
- ナビゲーション装置におけるナビゲーション方法であって、
位置取得手段が、現在位置を取得する位置取得工程と、
情報取得手段が、目的地周辺の各駐車場の情報を取得する情報取得工程と、
選定手段が、前記情報取得手段により取得された各駐車場の情報に基づき、いずれかの駐車場を案内対象として選定する選定工程と、
探索手段が、前記選定手段による駐車場の選定時における現在位置から該駐車場までの経路を探索する探索工程と、
案内手段が、前記探索工程により探索された経路を案内する案内工程と、
制御手段が、前記探索工程により探索された経路の案内が不能となったことに基づいて、前記情報取得手段による情報取得工程、選定手段による選定工程、探索手段による探索工程、及び案内手段による案内工程を再度実行させる制御工程とを具備することを特徴とするナビゲーション方法。
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