JP2009160484A - 有機溶剤含有ガス処理システム - Google Patents

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彰成 木村
Kimihiko Matsumoto
喜弥彦 松本
Tsutomu Sugiura
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Abstract

【課題】 後処理の燃焼装置において燃焼温度を安定させることにより低ランニングコストでVOC含有ガスを処理することができるシステムを提供する。
【解決手段】 筒状吸着体をその筒軸まわりに回転させ、吸着部を通過する吸着体に低濃度の揮発性有機溶剤を含むガス中の有機溶剤を吸着させ、脱着部を通過する有機溶剤を吸着した吸着体に脱着用空気を吹き込むことにより濃縮された脱着ガスを排出する濃縮装置と、脱着ガスの燃焼のための燃焼装置と、脱着ガスの一部の吸着部・燃焼装置用帰還路と、脱着ガスの残部の燃焼装置用供給路とを備え、脱着部の出口部が、温度が低い脱着ガスを吸着部・燃焼装置用帰還路に案内する領域と、温度が高い脱着ガスを燃焼装置用供給路に案内する領域とに分割され、燃焼状態の変化を検知する手段を設けて、吸着部・燃焼装置用帰還路において燃焼装置へ供給するガス量を制御し、燃焼装置へ導入される有機溶剤の濃度を制御する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、揮発性有機化合物(VOC「Volatile Organic Compound」)含有ガスを低ランニングコストで処理するための有機溶剤含有ガス処理システムに関するものである。
塗装工場、印刷工場、フィルムのラミネート工場などではトルエン、イソプロピルアルコール(IPA)、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチルなどの揮発性有機化合物(VOC)を使用しており、蒸発したVOCが工場内の空間に拡散し浮遊すると人体に悪影響を与える。また、VOC含有ガスが処理されることなく大気に放出されると、光化学オキシダントが発生すると報告されており、環境を汚染することになる。
そこで、大気汚染防止の観点から、規制対象となる工場ではVOCの排出基準が設けられ、その排出基準を守ることが義務付けられている。
VOC含有ガスを分解または除去するガス浄化方法としては、例えばVOC含有ガスを直接、バーナーなどで燃焼する直接燃焼方式、触媒により酸化分解する触媒燃焼方式、蓄熱材で予熱して燃焼させる蓄熱燃焼方式などが知られている。
また、VOCガスの濃度が低濃度の場合は、燃焼装置に投入する燃料を減らしてランニングコストを抑えるため、燃焼装置の前段にVOCガス濃縮装置を設置する処理システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
図1は、一般的な吸着濃縮装置を示したものであり、吸着濃縮装置60により、例えば1000Nm/minのVOC含有ガスを吸着材により吸着除去して清浄空気として排出する一方で、例えば200Nm/minで180℃の加熱空気によって脱着して、小風量で高濃度の濃縮ガスを得る。
図2は、一般的な吸着濃縮装置を用いた有機溶剤処理システムを示したものであり、吸着濃縮装置60により得られた脱着ガスを燃焼装置61において酸化分解処理して清浄空気として排出する。このシステムは、吸着濃縮処理を行なうことで燃焼時に使用される燃料使用量を低減でき、経済的に有機溶剤含有ガスを処理できる。
上記のような低濃度のVOC含有ガスを濃縮して処理する濃縮装置では、処理対象ガス濃度が安定している状態であっても、固定型やシリンダ型の濃縮装置を使用した場合や、ディスク型濃縮装置でもリブ等の補強により脱着風速の変動がある場合には、脱着ガスの濃度に例えば図3のような変動が見られる。また逆に、比較的脱着風速の変動が少ないとされているディスク型濃縮装置の場合でも、処理対象ガス濃度が一時的に増加すると脱着ガス濃度も一時的に増加し、燃焼装置を制御の範囲内で安定に稼動させることは難しかった。
この濃度の変動により、例えば燃焼装置等の後処理装置において、VOCを酸化分解するのに必要な燃焼温度の制御が安定せずに、温度が低く振れる場合に除去率の低下を招いたり、温度が高く振れる場合には燃焼装置の耐久温度以上の温度になり燃焼温度の異常が発生する問題があった。
特開平10−330号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消するために創案されたものであり、その目的は、後処理の燃焼装置において燃焼温度を安定させることにより低ランニングコストでVOC含有ガスを処理することができる有機溶剤含有ガス処理システムを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、後処理の燃焼装置における燃焼温度の制御が安定しない原因が脱着濃縮ガスの濃度変動であることを見出し、その濃度変動を抑える方法として脱着出口部に複数のダクトを設置し、濃縮装置の脱着部を複数の領域に分割し、燃焼装置へ供給する風量を調節することによって、燃焼装置に導入される濃度変動を著しく抑えることができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、以下の2種類の有機溶剤含有ガス処理システムの形態がある。
本発明の第1形態は、
筒状吸着体をその筒軸まわりに回転させ、吸着部を通過する吸着体に低濃度の揮発性有機溶剤を含むガス中の有機溶剤を吸着させ、脱着部を通過する有機溶剤を吸着した吸着体に脱着用空気を吹き込むことにより濃縮された脱着ガスを排出する濃縮装置と、
前記脱着ガスを燃焼させるための燃焼装置と、
前記脱着ガスの一部を前記吸着部または燃焼装置に帰還させるための吸着部・燃焼装置用帰還路と、
前記脱着ガスの残部を前記燃焼装置に供給するための燃焼装置用供給路とを備え、
前記脱着部の出口部が、前記筒状吸着体の回転方向において、温度が低い脱着ガスを前記吸着部・燃焼装置用帰還路に案内するように区画された第1領域と、温度が高い脱着ガスを前記燃焼装置用供給路に案内するように区画された第2領域とに分割されており、
燃焼装置へ導入される脱着ガス中の有機溶剤の濃度、または燃焼装置の制御温度、または燃焼装置への燃料ガス供給量などから燃焼状態の変化を検知する手段を設けて、吸着部・燃焼装置用帰還路において燃焼装置へ供給するガス量を制御し、燃焼装置へ導入される有機溶剤の濃度を制御することを特徴とする有機溶剤含有ガス処理システムである。
本発明の第2形態は、
筒状吸着体をその筒軸まわりに回転させ、吸着部を通過する吸着体に低濃度の揮発性有機溶剤を含むガス中の有機溶剤を吸着させ、脱着部を通過する有機溶剤を吸着した吸着体に脱着用空気を吹き込むことにより濃縮された脱着ガスを排出する濃縮装置と、
前記脱着ガスを燃焼させるための燃焼装置と、
前記脱着ガスの一部を前記脱着部または燃焼装置に帰還させるための脱着部・燃焼装置用帰還路と、
前記脱着ガスの残部を前記燃焼装置に供給するための燃焼装置用供給路とを備え、
前記脱着部の出口部が、前記筒状吸着体の回転方向において、温度が低い脱着ガスを前記脱着部・燃焼装置用帰還路に案内するように区画された第1領域と、温度が高い脱着ガスを前記燃焼装置用供給路に案内するように区画された第2領域とに分割されており、
燃焼装置へ導入される脱着ガス中の有機溶剤の濃度、または燃焼装置の制御温度、または燃焼装置への燃料ガス供給量などから燃焼状態の変化を検知する手段を設けて、脱着部・燃焼装置用帰還路において燃焼装置へ供給するガス量を制御し、燃焼装置へ導入される有機溶剤の濃度を制御することを特徴とする有機溶剤含有ガス処理システムである。
本発明の上記の形態において、温度が低いまたは高いとは、単一の領域(分割されていない領域)で構成されている脱着出口部における平均脱着出口温度に比べて温度が低いまたは高いことを意味する。
本発明の上記の形態において、燃焼装置へ導入される脱着ガス中の有機溶剤の濃度を検知する手段はVOC濃度計であり、燃焼装置へ供給されるガスの濃度を一定の濃度範囲に制御する手段として、吸着部・燃焼装置用帰還路または脱着部・燃焼装置用帰還路にVOC濃度計と連動させたダンパーが備えられている。
本発明の上記の形態において、燃焼装置の燃焼によって生じた排ガスを脱着用空気と熱交換することにより脱着用空気を加熱する熱交換器を備えることができる。
本発明によれば、低ランニングコストでVOC含有ガスを処理することのできる有機溶剤含有ガス処理システムを提供することができる。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明の有機溶剤含有ガス処理システムを説明する。
1.濃縮装置の原理
図4は本発明のシステムの有機溶剤含有ガス濃縮装置(以下、濃縮装置と略称する)の原理を示したものである。
同図において、大風量・低濃度のVOC含有ガス中の有機溶剤を吸着するための濃縮装置1は、中心軸2まわりに回転可能な円筒形のケース3を有しており、このケース3内にVOCを吸着するためのハニカム構造(連通路を中心軸方向に向けている)からなる吸着剤4が収納され、全体として筒状吸着体を構成している。
なお、吸着剤4はVOC含有ガスの成分に応じて活性炭素繊維やゼオライトペーパー等が適宜選択される。
筒状吸着体が回転する移動経路上には吸着部1aと脱着部1bが区画されており、吸着剤(吸着体)4がそれら吸着部1aと脱着部1bとを交互に通過するようになっている。
吸着部1aには、例えば工場内で発生したVOC含有ガスを導入するためのVOC含有ガス供給管5と、濃縮装置1の吸着剤4によって浄化された清浄空気を工場へ送り出すための浄化空気送出管6が設けられている。
また、脱着部1bには、VOCを吸着した吸着剤4に対して脱着用加熱空気(例えば180℃の高温乾燥空気)を吹き付けるための脱着用空気供給管7が設けられており、脱着用加熱空気の風量がVOC含有ガスの風量の1/2〜1/50程度に設定されていることにより脱着されるガスが濃縮されるようになっている。
脱着出口部1cには、筒状回転体の回転方向において、第1管路8と第2管路9がそれぞれ設けられ、第1管路8は脱着部1bにおける処理初期領域(第1領域)から引き出され、第2管路9は脱着部1bにおける処理後期領域(第2領域)から引き出されている。
2.濃縮装置の特性
次に、脱着出口部1cを複数の領域に分割する目的について説明する。
図5(a)は図1に示した濃縮装置1について、脱着部1bにおける脱着入口温度と脱着出口温度と濃縮ガス濃度(脱着出口濃度)とを計測したグラフであり、同図(b)は計測した各測定値を示している。
なお、濃縮装置1の吸着部にはVOC含有ガス(MEK、トルエン、MIBK他)を2450ppmCH4導入し、脱着部には180℃の脱着用加熱空気を導入した。
また、図5(a)において、横軸は経過時間(%)を、左側縦軸は温度(℃)を、右側縦軸はガス濃度(ppmCH4)をそれぞれ示している。また、上記経過時間とは、筒状吸着体が脱着部1bの始点(ゼロ%)に到着した時から脱着部1bの終了点(100%)に移動するまでの時間を表しており、脱着部1bにおける円周方向吸着位置を示している。
図5(a)から分かるように、180℃の脱着用加熱空気で導入されると、脱着出口温度は遅れ(経過時間約30%)を伴って上昇し始め、経過時間が100%になると脱着入口温度と同様に概ね180℃となる。一方、脱着部1bから脱着された濃縮ガスの濃度は、脱着出口温度の上昇につれて上昇し、経過時間50%で概ねピークとなり、以降減少する。
次に、脱着出口部1cを複数の領域(本実施形態では第1および第2領域)に分割した本発明例の風量、脱着出口温度、脱着出口濃度を測定した結果を表1に示す。なお、比較のため、脱着領域が単一領域である従来のディスクロータ式の濃縮装置60(図1参照)も比較例として示す。測定結果の脱着出口温度および濃度は平均値である。
表1から分かるように、脱着出口部1cの面積比率を変えて第1および第2領域に分割すると、本発明例の第1領域からは温度が低く且つ濃度も低い脱着ガスが得られ、第2領域からは温度が高く濃度も高い脱着ガスが得られる。
本発明例において、濃度が低いまたは高いとは、比較例の脱着部の平均脱着出口濃度に比べて濃度が低いまたは高いことを意味する。
上記したように、脱着部1bにおける脱着始点から脱着終了点までの範囲を第1領域と第2領域とに分割すれば、VOCガス濃度の異なる脱着ガスを選択的に得ることができる。
本発明は、脱着出口部1cを複数に分割すれば、VOC濃度の異なる脱着ガスが得られることに着目し、そのVOC濃度の異なる脱着ガスを用いたVOC含有ガス処理装置を具体化したものである。
3.濃縮装置における脱着出口部の構成
次に、脱着出口部1cの具体的な構成を、図6に示すディスクロータ式濃縮装置、図7に示すシリンダ式濃縮装置についてそれぞれ説明する。
3−1.ディスクロータ式濃縮装置
図6に示すディスクロータ式濃縮装置10は、ハニカム構造の筒状吸着体11を回転軸12まわりに回転させるように構成されており、VOC含有ガスが筒状吸着体11の一方から導入され、他方から浄化された清浄空気が取り出される。
筒状吸着体11の両側にはダクト13および14が対向するようにして配置されており、脱着用加熱空気はダクト13からその筒状吸着体11に吹き付けられ、脱着ガスは他方のダクト14から排出されるようになっている。
ダクト14は、ダクト13に対向しているものの、ダクト13の外周側長さLa>ダクト14の外周側長さLbとなっている。すなわち、破線で示した範囲14′についてダクト14の通路面積がダクト13の通路面積よりも小さく設定されている。
このように、ダクトの外周側長さのLaとLbの比率を変えることにより、脱着領域を所望の第1領域と第2領域に分割することができる。それにより、第1領域からの比較的VOCガス濃度の低い(比較例の脱着出口濃度に比べ)脱着ガスCは、図4に示した第1管路8に導くことができ、VOC濃度の高い脱着ガスDは第2管路9に導くことができる。なお、図中の矢印Aは筒状吸着体11の回転方向を示している。
3−2.シリンダ式濃縮装置
図7はシリンダ式濃縮装置20の構成を示したものであり、同図(a)は全体の構成を示す外観図、同図(b)は脱着出口部を拡大して示したものである。
濃縮装置20は、垂直軸V.Aまわりに回転可能な円筒形の吸着剤21を有し、VOC含有ガスは吸着剤21の外周側からその中心に向けて導入され、浄化された清浄空気は吸着剤21内側の空間から取り出される。
VOCを吸着した吸着剤21に対し、脱着用加熱空気はその吸着剤21を挟むようにして配置された一方のダクト(すなわち脱着用空気供給管22)から吸着剤21に吹き付けられ、VOCを含有している脱着ガスは他方のダクト(すなわち脱着出口部23)から排出されるようになっている。
図7(b)において、脱着出口部23は、吸着剤21の脱着領域出口部を区画するようにして垂直方向に設けられるダクト部23aと、このダクト部23aの下部から水平方向に分岐して設けられる第1管路23bおよび第2管路23cとを備えている。
ダクト部23a内には、脱着領域出口部を複数の領域に分割(図では2分割)するための仕切板23dが垂直方向に設けられている。この仕切板23dにはガイド溝23eを通して軸23fが突設されており、この軸23fにはナット23gを締め付けることができるようになっている。それにより、ナット23gを緩めて左右方向(矢印B方向)に移動させ、移動させた位置でナット23gを締め付ければ、仕切板23dを所望の位置で固定することができ、脱着領域の出口部を任意の比率で第1領域、第2領域にそれぞれ分割することができるようになっている。
また、仕切板23dを境として第1領域は第1管路23bに連通し、第2領域は第2管路23cに連通している。それにより、脱着領域からの脱着ガスは二つの管路23b,23cに分岐され、それぞれ脱着ガスCおよび脱着ガスDとして取り出されるようになっている。
第1領域からの脱着ガスCは図4に示した第1管路8に導くことができ、第2領域からの脱着ガスDは第2管路9に導くことができる。
4.VOC含有ガス処理システム
本発明の処理システムの二つの形態を以下に説明する。
4−1.第一の処理システム
図8は上記濃縮装置を用いたVOC含有ガス処理システムの第一実施形態を示したものである。なお、以下の説明において、図4と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。また、図8に示す濃縮装置1の脱着出口部は、表1の本発明例に示した第1領域と第2領域に分割されている。
第1領域は、比較例(単一領域)の濃縮装置の脱着領域に比べて脱着出口のVOCガス濃度が低い(7430→2800ppmCH)。したがって、吸着部・燃焼装置用帰還路としての第1管路8を介してVOC含有ガス供給管5に戻し、再度、原ガスとして利用するか、吸着部・燃焼装置用帰還路としての第1管路8を介して脱着ガスDの第2管路(燃焼装置用供給路)9に戻して利用する。
脱着初期では吸着体が十分に加熱されておらず、脱着濃度が極めて低い。したがって、脱着ガスDのVOCガス濃度が変動する場合、この脱着効率の悪い脱着ガスCにおいて第1管路8から分離した管路34より、再度吸着処理に供給させる量と、第1管路8から分離した管路35より、燃焼装置31に供給させる量を調節することによって、燃焼装置31に供給する脱着ガスのVOCガス濃度の変動を少なく調節することができる。
脱着ガスCにおいて第1管路8から分離した管路34と管路35に設置したダンパー33を、燃焼装置用供給路に設置したVOC濃度計36で燃焼装置31に供給されるVOCガス濃度測定値によって制御することで、燃焼装置31に供給する脱着ガスのVOCガス濃度の変動を少なく調節することができる。
VOC濃度計を用いたVOCガス濃度測定値による制御以外の方法として、燃焼装置に設置した炉内温度計を用いた燃焼装置温度値による制御、燃焼装置へ導入する燃料ガス供給量による制御も可能である。また、ダンパーによる調節以外に、送風機をインバーターで制御することも本発明の目的を達成するのには有効な手段となる。
なお、上記燃焼装置31としては、直接燃焼装置や触媒酸化装置を使用することができる。直接燃焼装置は、可燃ガスを直接火炎に接触させ、700〜850℃の高温雰囲気に所定時間滞留させて酸化分解させる装置であり、触媒酸化装置は、可燃性ガスを200〜350℃程度に予熱し、触媒に通すことにより酸化分解する装置であり、いずれも公知の装置である。
上記燃焼装置31の燃焼によって生じた排ガスは熱交換器32に導入され、脱着用空気を加熱するための熱交換に供せられる。
4−2.第二の処理システム
図9は上記濃縮装置1を用いたVOC含有ガス処理システムの第二実施形態を示したものである。なお、図8と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。また、図9に示す濃縮装置1の脱着出口部も、表1の実施例に示した第1領域と第2領域に分割されている。
第1領域は、比較例(単一領域)の濃縮装置の脱着領域に比べて脱着出口のVOCガス濃度が低い(7430→2800ppmCH)。したがって、脱着部・燃焼装置用帰還路としての第1管路8を介して脱着用空気供給路7に戻し、再度、脱着ガスとして利用するか、脱着部・燃焼装置用帰還路としての第1管路8を介して脱着ガスDの第2管路(燃焼装置用供給路)9に戻して利用する。
脱着初期では吸着体が十分に加熱されておらず、脱着濃度が極めて低い。したがって、脱着ガスDのVOCガス濃度が変動する場合、この脱着効率の悪い脱着ガスCにおいて第1管路8から分離した管路37より、再度脱着処理に供給させる量と、第1管路8から分離した管路35より、燃焼装置31に供給させる量を調節することによって、燃焼装置31に供給する脱着ガスのVOCガス濃度の変動を少なく調節することができる。
脱着ガスCにおいて第1管路8から分離した管路35と管路37に設置したダンパー33を、燃焼装置用供給路に設置したVOC濃度計36で燃焼装置31に供給されるVOCガス濃度測定値によって制御することで、燃焼装置31に供給する脱着ガスのVOCガス濃度の変動を少なく調節することができる。
VOC濃度計を用いたVOCガス濃度測定値による制御以外の方法として、燃焼装置に設置した炉内温度計を用いた燃焼装置温度値による制御、燃焼装置へ導入する燃料ガス供給量による制御も可能である。また、ダンパーによる調節以外に、送風機をインバーターで制御することも本発明の目的を達成するのには有効な手段となる。
なお、上記燃焼装置31としては、第一実施態様と同様に、いずれも公知の装置である直接燃焼装置や触媒酸化装置を使用することができる。
上記燃焼装置31の燃焼によって生じた排ガスは熱交換器32に導入され、脱着用空気を加熱するための熱交換に供せられる。
上記2つのシステムにおいて、濃縮装置を複数台配置すれば、処理すべきVOC含有ガスの風量が大きくてもVOCを確実に吸着処理することができる。
一般的な濃縮装置を示した説明図である。 一般的なVOC処理装置を示した説明図である。 濃縮出口濃度の測定チャートである。 本発明の濃縮装置の原理図である。 (a)は濃縮装置の脱着特性を示すグラフ、(b)は脱着特性の計測値を示した表である。 本発明が適用されるディスクロータ式濃縮装置の構成を示す斜視図である。 (a)は本発明が適用されるシリンダ式濃縮装置の構成を示す斜視図、(b)はその脱着出口部の拡大図である。 VOC含有ガス処理システムの第一実施形態を示す説明図である。 VOC含有ガス処理システムの第二実施形態を示す説明図である。
符号の説明
1 濃縮装置
1a 吸着部
1b 脱着部
1c 脱着出口部
2 中心軸
3 ケース
4 吸着剤
5 VOC含有ガス供給管
6 浄化空気送出管
7 脱着用空気供給管
8 第1管路
9 第2管路
10 ディスクロータ式濃縮装置
11 筒状吸着体
12 回転軸
13 ダクト
14 ダクト
20 シリンダ式濃縮装置
21 吸着剤
22 脱着用空気供給管
23 脱着出口部
23a ダクト部
23b 第1管路
23c 第2管路
23d 仕切板
23e ガイド溝
23f 軸
23g ナット
30 VOC含有ガス処理システム
31 燃焼装置
32 熱交換器
33 ダンパー
34 吸着部用帰還路
35 燃焼装置供給路
36 VOC濃度計
37 脱着部用帰還路
40 VOC含有ガス処理システム
60 濃縮装置
61 燃焼装置

Claims (3)

  1. 筒状吸着体をその筒軸まわりに回転させ、吸着部を通過する吸着体に低濃度の揮発性有機溶剤を含むガス中の有機溶剤を吸着させ、脱着部を通過する有機溶剤を吸着した吸着体に脱着用空気を吹き込むことにより濃縮された脱着ガスを排出する濃縮装置と、
    前記脱着ガスを燃焼させるための燃焼装置と、
    前記脱着ガスの一部を前記吸着部または燃焼装置に帰還させるための吸着部・燃焼装置用帰還路と、
    前記脱着ガスの残部を前記燃焼装置に供給するための燃焼装置用供給路とを備え、
    前記脱着部の出口部が、前記筒状吸着体の回転方向において、温度が低い脱着ガスを前記吸着部・燃焼装置用帰還路に案内するように区画された第1領域と、温度が高い脱着ガスを前記燃焼装置用供給路に案内するように区画された第2領域とに分割されており、
    燃焼装置へ導入される脱着ガス中の有機溶剤の濃度、または燃焼装置の制御温度、または燃焼装置への燃料ガス供給量などから燃焼状態の変化を検知する手段を設けて、吸着部・燃焼装置用帰還路において燃焼装置へ供給するガス量を制御し、燃焼装置へ導入される有機溶剤の濃度を制御することを特徴とする有機溶剤含有ガス処理システム。
  2. 筒状吸着体をその筒軸まわりに回転させ、吸着部を通過する吸着体に低濃度の揮発性有機溶剤を含むガス中の有機溶剤を吸着させ、脱着部を通過する有機溶剤を吸着した吸着体に脱着用空気を吹き込むことにより濃縮された脱着ガスを排出する濃縮装置と、
    前記脱着ガスを燃焼させるための燃焼装置と、
    前記脱着ガスの一部を前記脱着部または燃焼装置に帰還させるための脱着部・燃焼装置用帰還路と、
    前記脱着ガスの残部を前記燃焼装置に供給するための燃焼装置用供給路とを備え、
    前記脱着部の出口部が、前記筒状吸着体の回転方向において、温度が低い脱着ガスを前記脱着部・燃焼装置用帰還路に案内するように区画された第1領域と、温度が高い脱着ガスを前記燃焼装置用供給路に案内するように区画された第2領域とに分割されており、
    燃焼装置へ導入される脱着ガス中の有機溶剤の濃度、または燃焼装置の制御温度、または燃焼装置への燃料ガス供給量などから燃焼状態の変化を検知する手段を設けて、脱着部・燃焼装置用帰還路において燃焼装置へ供給するガス量を制御し、燃焼装置へ導入される有機溶剤の濃度を制御することを特徴とする有機溶剤含有ガス処理システム。
  3. 前記燃焼装置の燃焼によって生じた排ガスを脱着用空気と熱交換することにより脱着用空気を加熱する熱交換器が備えられている請求項1または2に記載のいずれかの有機溶剤含有ガス処理システム。
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