JP2009159411A - 高周波回路、高周波部品および通信装置 - Google Patents

高周波回路、高周波部品および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】少なくとも三つの異なる通信システムに対応可能な高周波回路において、周波数帯域が近接した場合にも適応可能な簡易な回路構成を提供する。
【解決手段】高周波回路であって、アンテナ端子と、第1、第2の通信システム用の送信・受信端子と、第3の通信システム用の受信端子と、アンテナ端子に接続される共通端子と送信経路が接続される切替端子または受信経路が接続される切替端子との接続の切り替えを行うスイッチ回路と、送信経路を周波数に応じて分岐する分波回路と、受信経路を第1の通信システム用の受信端子と前記第3の通信システム用の受信端子に接続される共通経路と第2の通信システム用の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する分波回路と、共通経路を前記第1の通信システム用の受信端子に接続される経路と第3の通信システム用の受信端子に接続される経路とに分岐する分岐回路とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子電気機器間における無線伝送を行う無線通信装置に関し、少なくとも三つの異なる通信システムに対応可能な高周波回路、かかる高周波回路を有する高周波部品、およびこれを用いた通信装置に関する。
現在、IEEE802.11規格に代表される無線LANによるデータ通信が広く一般化している。例えばパーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルーターなどのPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、携帯電話等々の電子機器、自動車内や航空機内での有線通信に代わる信号伝達手段として採用され、それぞれの電子電器機器間において無線データ伝送が行われている。
無線LANの規格として、IEEE802.11aは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiples:直交周波数多重分割)変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、その周波数帯域は5GHz帯が利用される。またIEEE802.11bは、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:ダイレクト・シーケンス・スペクトル拡散)方式で、5.5Mbps、11Mbpsの高速通信をサポートするものであり、無線免許なしに自由に利用可能な、2.4GHzのISM(Industrial Scientific and Medical:産業、科学及び医療)帯域が利用される。またIEEE802.11gは、OFDM変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、IEEE802.11bと同様に2.4GHz帯域が利用される。
このような無線LANを用いたマルチバンド通信装置に用いられる高周波回路は、通信周波数帯が異なる二つの通信システム(IEEE802.11aとIEEE802.11bおよび/またはIEEE802.11g)で送受信が可能な1個のアンテナと、送信側回路、受信側回路との接続を切り替える高周波スイッチを備える。かかる高周波スイッチによって、二つの通信システムの送信側回路、受信側回路の切り替えを行う。
近年、数km程度の通信距離をカバーする高速無線通信規格としてWiMAX(IEEE802.16−2004やIEEE802.16e−2005など)が提案されており、例えば光通信のいわゆるラストワンマイルを補う技術として期待されている。WiMAXは周波数帯域として2.5GHz帯、3.5GHz帯および5.8GHz帯の三つの周波数帯域を用いる。無線LANとWiMAXを共用して、通信機器の高機能化を図る場合、これらの通信システムの送受信信号をいかに分離して取り扱うかが重要となる。周波数の異なるシステムの送受信を行う高周波部品として、例えば、特許文献1は、通信周波数帯が異なる2つの通信システム(IEEE802.11a、IEEE802.11b)で送受信可能な2個のデュアルバンドアンテナと、送信側回路及び受信側回路との接続を切り替える4つのポートを備えた高周波スイッチと、高周波スイッチの一つのポートと送信側回路との間に配置された分波回路と、高周波スイッチの他のポートと受信側回路との間に配置された分波回路とを備え、ダイバーシティ受信可能な高周波回路を開示している。
また、特許文献2には、ほぼ同じ周波数帯を利用する複合無線機に用いられる高周波回路が開示されている。すなわち、特許文献2は、ワイヤレスLAN及びブルートゥース(Bluetooth:登録商標)に共用の回路として、アンテナとアンテナ切替スイッチの間にバンドパスフィルタを設け、アンテナ切替スイッチで切り替えられる送信側にワイヤレスLAN及びブルートゥースに共用するパワーアンプを設け、ワイヤレスLANの送信とブルートゥースとを分けるためにパワーアンプに分配器を接続し、アンテナ切替スイッチで切り替えられる受信側にワイヤレスLANの受信及びブルートゥースの受信で共用するローノイズアンプを設け、ローノイズアンプにワイヤレスLANの受信とブルートゥースの受信を分ける分配器を接続した回路を開示している。
国際公開第2006/003959号パンフレット 特開2002−208874号公報
無線LANとWiMAXの使用帯域のうち、無線LANの2.4GHz帯とWiMAXの2.5GHz帯が非常に近いため、これらの帯域を用いて無線LANとWiMAXを共用することは困難なものとなる。特許文献1は通信周波数帯が異なる2つの通信システムで送受信可能なデュアルバンド通信装置用の高周波部品を提供するものではあるが、上記無線LANの2.4GHz帯とWiMAXの2.5GHz帯のように周波数帯域が近い場合に対応できるものではなかった。一方、特許文献2の高周波回路は、ワイヤレスLANとブルートゥースが同時に動作している場合を想定したものではない。したがって、無線LANとWiMAXの信号を共用する場合に、直ちに適用できるものではなかった。
特に、近年注目されているMIMO(Multiple-Input, Multiple-Output)方式の無線通信システムでは、一つの通信システムに対して受信端子数などの回路構成が増える。したがって、通信システム間のアイソレーションが困難であることに加えて、回路構成も複雑になることから、前記MIMO方式を無線LANとWiMAXで共用する場合に適用することは、よりいっそう困難なものとなる。なお、以下前記MIMOはSIMO(Single-Input, Multiple-Output)およびMISO(Multiple-Input, Single-Output)も含む概念として用いる。
本発明は上述の問題点に鑑み、少なくとも三つの異なる通信システムに対応可能な高周波回路、高周波部品およびこれを用いた通信装置において、周波数帯域が近接した場合にも簡易な回路構成で適応可能な構成を提供することを目的とする。
本発明の高周波回路は、第1のアンテナ端子と、第1の通信システム用の第1の送信端子及び第1の受信端子と、第2の通信システム用の第1の送信端子及び第1の受信端子と、
第3の通信システム用の第1の受信端子と、前記第1のアンテナ端子に接続される共通端子と、少なくとも、送信経路が接続される第1の切替端子、または受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第1のスイッチ回路と、前記送信経路を、前記第1の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路と、前記第2の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第1の分波回路と、前記受信経路を、前記第1の通信システム用の第1の受信端子と前記第3の通信システム用の第1の受信端子に接続される第1の共通経路と、前記第2の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第2の分波回路と、前記第1の共通経路を、前記第1の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路とに分岐する第1の分岐回路とを有することを特徴とする。該構成では、前記第1のアンテナ端子から前記第1の分岐回路の前記第1の共通経路側までの回路を、前記第1の通信システムと前記第3の通信システムの受信回路として共用できるため、回路構成を簡略化することができる。
また、前記高周波回路において、前記第2の分波回路と前記第1の分岐回路の間に第1の低雑音増幅器回路が接続され、前記第2の分波回路と前記第2の通信システム用の第1の受信端子の間に第2の低雑音増幅器回路が接続されていることが好ましい。受信時の信号強度が十分大きい通信システムの場合は、低雑音増幅回路は必ずしも必要ではないが、低雑音増幅器回路を配置することによって、十分な信号強度を確保し、良好な受信感度を得ることができる。更に第1の低雑音増幅器回路を、第1の通信システムと第3の通信システムの受信回路として共用できるため、回路構成を簡略化することができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第1の分波回路と前記第1の通信システム用の第1の送信端子の間に第1の高周波増幅器回路が接続され、前記第1の分波回路と前記第2の通信システム用の第1の送信端子の間に第2の高周波増幅器回路が接続されていることが好ましい。該構成によれば、前記第1の分波回路と前記第1の高周波増幅器回路と前記第2の高周波増幅器回路を一体で設計できるので、第1の分波回路と第1の高周波増幅器回路の間の整合回路、および第1の分波回路と第2の高周波増幅器回路の間の整合回路を設計することが容易になる。
さらに、前記高周波回路において、前記第3の通信システム用の第1の送信端子を有するとともに、前記第1のスイッチ回路は第3の切替端子を備え、前記第3の通信システム用の第1の送信端子は前記第3の切替端子に接続されていることが好ましい。該構成によれば、第1のアンテナを第3の通信システムの送信にも使用できるので、第3の通信システムの送信用のアンテナを省くことができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第3の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路には第3の高周波増幅器回路が配置されていることが好ましい。該構成によれば、前記第1のスイッチ回路と前記第3の高周波増幅器回路を一体で設計できるので、第1のスイッチ回路と第3の高周波増幅器回路の間の整合回路を設計することが容易になる。また、第1の分波回路を介さずに、第1のスイッチ回路と接続することができるので、第3の通信システムの送信経路の挿入損失を小さくすることができる。
また、前記高周波回路において、前記第1の高周波増幅回路の入力側に第2の分岐回路を接続し、前記第2の分岐回路は前記第1の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路とに分岐する回路であり、前記第1の高周波増幅器回路は、第1の通信システムの送信と第3の通信システムの送信で共用されることも好ましい。該構成によれば、第1の高周波増幅器回路を、第1の通信システムと第3の通信システムの送信回路として共用できるため、回路構成を簡略化することができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第1の分岐回路の前記第2の分波回路側にバンドパスフィルタ回路が接続されていることが好ましい。該構成により、バンドパスフィルタ回路を第1の通信システムと第2の通信システムの受信回路として共用できるため、回路構成を簡略化することができる。または、前記高周波回路において、前記第1の分岐回路と前記第1の通信システムの第1の受信端子の間と、前記第1の分岐回路と前記第3の通信システムの第1の受信端子の間に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されていることも好ましい。該構成によれば、第1の通信システムの受信用のバンドパスフィルタ回路と第2の通信システムの受信用のバンドパスフィルタ回路を、それぞれの通信システムの受信毎に異なる特性に設計することができ、受信経路毎に最適なバンドパスフィルタ特性を得ることができる。
また、前記高周波回路において、第2のアンテナ端子と、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子と第1の送信端子と、前記第2のアンテナ端子に接続される共通端子と、他の送信経路が接続される第1の切替端子、または他の受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第2のスイッチ回路と、前記他の受信経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される第2の共通経路と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路と、前記第2の共通経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路とを有し、前記第3の通信システム用の第1の送信端子は、前記第2のスイッチ回路の第2の切替端子に接続されていることが好ましい。該構成によれば、簡易な構成で、同時に受信可能な第1〜3の通信システムの受信回路を複数経路備えることができ、1T2R(1送信2受信)型MIMO通信用の高周波回路を得ることができる。また、第3の通信システム用の第1の送信端子を第2のアンテナ端子に接続できるように構成したことにより、第3の通信システムの送信を、第1のアンテナ端子に接続される第1の通信システムおよび第2の通信システムの送信とは独立に制御することもできる。
また、前記高周波回路において、第2のアンテナ端子と、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子と、前記第2のアンテナ端子に接続される他の受信経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される第2の共通経路と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路と、前記第2の共通経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路とを有することも好ましい。該構成によれば、簡易な構成で、同時に受信可能な第1〜3の通信システムの受信回路を複数経路備えることができ、1T2R(1送信2受信)型MIMO通信用の高周波回路を得ることができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第1の分岐回路の前記第2の分波回路側、および前記第3の分岐回路の前記第3の分波回路側に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されているが好ましい。該構成により、バンドパスフィルタ回路を第1の通信システムと第2の通信システムの受信回路として共用できるため、回路構成を簡略化することができる。または、前記第1の分岐回路と前記第1の通信システムの第1の受信端子の間と、前記第1の分岐回路と前記第3の通信システムの第1の受信端子の間、および前記第3の分岐回路と前記第1の通信システムの第2の受信端子の間と、前記第3の分岐回路と前記第3の通信システムの第2の受信端子の間に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されていることも好ましい。該構成によれば、第1の通信システムの受信用のバンドパスフィルタ回路と第2の通信システムの受信用のバンドパスフィルタ回路を、それぞれの通信システムの受信毎に異なる特性に設計することができ、受信経路毎に最適なバンドパスフィルタ特性を得ることができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第3の通信システムは、前記第1及び第2の通信システムよりも送信信号出力が大きいことが好ましい。
また、本発明の高周波部品は、前記いずれかの高周波回路を有する高周波部品であって、前記高周波回路は、複数の層に電極パターンを形成し積層一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に搭載された素子によって構成されていることを特徴とする。前記高周波回路を積層体に一体化することによって、高周波部品の小型化を図ることができる。高周波部品を小型化することによって、配線抵抗による挿入損失の低減に寄与する。
また、本発明の通信装置は、前記高周波部品を用いたことを特徴とする。前記高周波部品を採用することによって、通信装置、特に、軽量、小型化が要求される携帯通信機器やパーソナルコンピュータなどの小型化に寄与する。
本発明によれば、少なくとも三つの異なる通信システムに対応可能な高周波回路、高周波部品およびこれを用いた通信装置において、該通信システムの周波数帯域が近接した場合にも簡易な回路で適応可能な構成を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本発明は、少なくとも第1〜第3の通信システムを用いる無線通信に適用可能な高周波回路である。特にこれらの通信システムの周波数帯域が近い場合に好適な高周波回路である。以下、第1の通信システムを2.4GHz帯の無線LAN、第2の通信システムを該第1の通信システムよりも周波数帯域が高周波側である5GHz帯の無線LAN、第3の通信システムを周波数帯域が第1の通信システムと第2の通信システムの間にある2.5GHz帯のWiMAXとした、無線通信を行う通信装置に用いられるフロンドエンドモジュールの高周波回路を例として具体的に説明する。なお、通信システムはこれを特に限定するものではない。例えば3.5GHz帯のWiMAX、5.8GHz帯のWiMAX等を組み合わせて用いてもよい。
(第1の実施形態)
図1に示す回路ブロックの高周波回路は、第1のアンテナ端子Ant1と、第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LAN用の第1の送信端子Tx1−1及び第1の受信端子Rx1−1と、第2の通信システムである5GHz帯の無線LAN用の第1の送信端子Tx2−1及び第1の受信端子Rx2−1と、第3の通信システムである2.5GHz帯のWiMAX用の第1の受信端子Rx3−1とを有する。さらに、第1のアンテナ端子Ant1に接続される共通端子と、少なくとも、送信経路が接続される第1の切替端子、または受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う単極双投型の第1のスイッチ回路SPDT1を備える。該第1のスイッチ回路SPDT1の第1の切替端子には、第1の分波回路Dip1が接続されている。該第1の分波回路Dip1は、前記送信経路を、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に接続される経路と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1に接続される経路とに周波数に応じて分岐する。一方、該第1のスイッチ回路SPDT1の第2の切替端子には、第2の分波回路Dip2が接続されている。該第2の分波回路Dip2は、前記受信経路を、第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1と第3の通信システム用の第1の受信端子Rx3−1に接続される第1の共通経路と、第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1に接続される経路とに周波数に応じて分岐する。さらに、前記第1の共通経路には、第1の共通経路を、第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1に接続される経路と、第3の通信システム用の第1の受信端子Rx3−1に接続される経路とに分岐する第1の分岐回路SPL1が配置されている。
第1のアンテナ端子Ant1にはハイパスフィルタ回路HPF1を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT1の共用端子が接続されている。ハイパスフィルタ回路HPF1は、第1〜第3の通信システムの周波数帯域の信号は通過させ、それよりも低周波側の不要な信号を阻止する。例えば第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANよりも低周波側の携帯電話の信号を阻止するために、2.17GHz以下を減衰するように構成する。携帯電話の信号を阻止する必要が無い場合には、静電気対策として1GHz以下を減衰するように構成することもできる。この場合は減衰させる周波数が、通信システムの周波数帯域から離れているので、ハイパスフィルタ回路の挿入損失を小さくすることができる。また、更に静電気対策が必要でない場合は、高調波発生量を改善するためのローパスフィルタ回路を配置することもできる。スイッチ回路SPDT1は、受信時には、信号経路を第1〜第3の通信システム用の受信端子に至る受信経路に切り替え、送信時には信号経路を第1および第2の通信システム用の送信端子に至る送信経路に切り替える。かかる構成によって、送受信のアイソレーションの向上を図ることができる。使用される通信システムや要求される特性に応じて、前記ハイパスフィルタ回路やスイッチ回路に係る構成は適宜変更、省略すればよい。図1に示す例では、小型化のためにスイッチ回路として電界効果トランジスタ(FET)を用いた単極双投型のスイッチ回路(SPDT)を使用しているが、ダイオードスイッチ回路を用いてもよい。
第1のスイッチ回路SPDT1に接続された送信経路について以下説明する。第1のスイッチ回路SPDT1の第1の切替端子に接続されている第1の分波回路Dip1は、第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANの信号を通過させるとともに第2の通信システムである5GHz帯の無線LANの信号を阻止するローパスフィルタ部と、5GHz帯の無線LANの信号を通過させるとともに2.4GHz帯の無線LANの信号を阻止するハイパスフィルタ部で構成されている。第1の分波回路Dip1と第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1の間の2.4GHz帯の経路には、第1の分波回路Dip1側から順に、ローパスフィルタ回路LPF1、検波回路DET1、第1の高周波増幅回路PA1、第1のバンドパスフィルタ回路BPF1が配置されている。同様に、第1の分波回路Dip1と第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1の間の5GHz帯の経路には、第1の分波回路Dip1側から順に、ローパスフィルタ回路LPF2、検波回路DET2、第2の高周波増幅回路PA2、第2のバンドパスフィルタ回路BPF2が配置されている。
第1および第2の高周波増幅回路PA1、PA2の入力端子側(送信端子側)に設けられたバンドパスフィルタ回路BPF1、BPF2は、送信端子から入力される送信信号に含まれる帯域外の不要なノイズを除去する。一方、第1および第2の高周波増幅器回路PA1、PA2の出力端子側に設けられたローパスフィルタ回路LPF1、LPF2は、各高周波増幅器回路から発生する高調波信号を減衰させる。また、携帯電話システムへの妨害を防ぐためには、各高周波増幅回路から発生する携帯電話システムの受信周波数帯域の信号を抑圧する必要がある。例えば、WCDMA(Wide Band CDMA)方式の携帯端末の受信周波数は2.11から2.17GHzであり、無線LANの2.4GHz帯と近接している。したがって、ローパスフィルタ回路の代わりに、バンドパスフィルタ回路を用いてもよい。
検波回路DET1、DET2としては、例えば主線路と副線路が結合しているカップラ回路を用いればよい。カップラ回路では、副線路の一端が抵抗を介して接地され、他端が整合用伝送線路に繋がり、さらに抵抗を介してショットキーダイオード及び抵抗素子とキャパシタンス素子から構成される電圧平滑回路を介して検波出力端子に接続される。この検波出力端子からは、第1および第2の高周波増幅回路PA1、PA2の出力電力に応じたDC電圧が出力される。検波回路は第1のスイッチ回路SPDT1と第1の分波回路Dip1の間に接続してもよい。なお、検波回路は、高周波増幅回路に集積化されている場合もあり、この場合などは図1に示す位置に検波回路を設ける必要はない。
次に、第1のスイッチ回路SPDT1に接続された受信経路について説明する。第1のスイッチ回路SPDT1の第2の切替端子に接続されている第2の分波回路Dip2は、近接する第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANと第3の通信システムである2.5GHz帯のWiMAXの信号を通過させるとともに、第2の通信システムである5GHz帯の無線LANの信号を阻止するローパスフィルタ部と、5GHz帯無線LANの信号を通過させるとともに2.4GHz帯の無線LANと2.5GHz帯のWiMAXの信号を阻止するハイパスフィルタ部で構成されている。第2の分波回路Dip2のローパスフィルタ部に接続された共通経路には、第2の分波回路Dip2側から順に第3のバンドパスフィルタ回路、第1の低雑音増幅器回路LNA1、第4のバンドパスフィルタ回路BPF4が配置されている。さらに、該第4のバンドパスフィルタ回路BPF4と第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANの第1の受信端子Rx1−1および第3の通信システムである2.5GHz帯のWiMAXの受信端子Rx3−1の間には、第1の分岐回路SPL1が配置されている。
分岐回路SPL1は、例えば図5に示すようなスプリッタ回路を用いれば良い。このスプリッタ回路は、インダクタ素子SL1、SL2、抵抗素子SR、キャパシタ素子SCから構成されている。インダクタ素子SL1は端子P1と端子P2の間に、インダクタ素子SL2は端子P1と端子P3の間に接続される。端子P1は第1の低雑音増幅器回路LNA1の出力側に、端子P2は第1の通信システムの第1の受信端子Rx1−1に、端子P3は第3の通信システムの第1の受信端子Rx3−1に接続される。またキャパシタ素子SCは端子P1に、抵抗素子SRは端子P2と端子P3の間に接続される。端子P1に入力される信号は、ほぼ等分配され端子P2と端子P3から出力される。すなわち端子P1に入力される信号の約半分の強度の信号が、端子P2と端子P3から出力される。また、分岐回路SPL1は、スプリッタ回路の代りにカップラ回路を用いても良い。カップラ回路の一例を図6に示す。このカップラ回路は、端子P1と端子P2との間に、主線路CL1と、その主線路に結合する副線路CL2設け、その副線路の一端を端子P3に接続し、副線路の他端は抵抗CRを介して接地電極に繋がっている。カップラ回路を用いた場合、第1通信システムの第1端子Rx1−1への信号強度と第3通信システムの第1端子Rx3−1への信号強度の分配比率を変えることが可能である。例えば、第1通信システムの第1端子Rx1−1への信号強度:第3通信システムの第1端子Rx3−1への信号強度を、10:1といった分配が可能であり、第1通信システムの第1端子Rx1−1への信号強度と第3通信システムの第1端子Rx3−1への信号強度の比率を適宜設定することができ、より効率的な信号の受信が可能となる。また、分岐回路SPL1として、単極双投型のスイッチ回路を用いることもできる。これらの分岐回路を用いることによって、周波数帯が近接した第1および第2の通信システムの経路を分岐することができる。かかる構成により、第1の通信システムと第2の通信システムの帯域が近接する場合であっても、同じ一つのアンテナ端子に接続される受信経路を共用することが可能となる。したがって、部品点数が削減され、簡易な回路が実現され、高周波回路、さらにはそれを構成した構成した高周波部品の小型化に寄与する。本発明に係る高周波回路は、第1の通信システムの周波数帯域と第3の通信システムの周波数帯域とが近接している場合、例えば第1通信システム周波数の上限と第3通信システム周波数の下限の周波数間隔が0.2GHz以下である場合に好適である。
第2の分波回路Dip2のローパスフィルタ部と、第1および第3の通信システムの受信信号を増幅する第1の低雑音増幅器回路LNA1との間に設けられた第3のバンドパスフィルタは、携帯電話の信号など第1および第3の通信システムの信号以外の不要波を阻止する。さらに、第1の低雑音増幅器回路LNA1と第1の分岐回路SPL1の間に設けられた第4のバンドパスフィルタ回路BPF4は、第3のバンドパスフィルタBPF3では阻止しきれない不要波信号や第1の低雑音増幅器回路LNA1で発生する高調波を抑制する。また、第4のバンドパスフィルタ回路を第1の分岐回路SPL1の第2の分波回路Dip2側に設けることによって第1の通信システムと第3の通信システムの受信で第1の低雑音増幅器回路LNA1とともに第3のバンドパスフィルタBPF3と第4のバンドパスフィルタBPF4を共用し、回路の簡略化を図ることができる。
一方、第4のバンドパスフィルタ回路は第1の分岐回路SPL1の受信端子側に設けることも可能である。すなわち、第1の分岐回路SPL1と第1の通信システムの第1の受信端子Rx1−1の間と、第1の分岐回路SPL1と第3の通信システムの第1の受信端子Rx3−1の間に、それぞれバンドパスフィルタ回路を設けてよい。この場合、第1通信システムの第1の受信端子Rx1−1に接続されているバンドパスフィルタ回路の通過帯域は、第1通信システムである無線LANの2.4GHz帯に設定されており、WiMAXの2.5GHz帯の信号その他不要な信号を阻止する。また、第3通信システムの第1の受信端子Rx3−1に接続されているバンドパスフィルタの通過帯域は、第3通信システムであるWiMAXの2.5GHz帯に設定されており、無線LANの2.4GHz帯の信号その他不要な信号を阻止する。なお、低雑音増幅器回路や高周波増幅器回路を図1に示す高周波回路の後段に接続する他の回路に設ける場合は、図1に示す低雑音増幅器回路および/または高周波増幅器回路は省略することができる。また、必要とされる特性に応じて各フィルタや検波回路に係る構成は省略、変更することができる。かかる点は後述の実施形態においても同様である。
上記バンドパスフィルタ回路を含め本発明の実施形態に用いるバンドパスフィルタの構成は特に限定するものではないが、例えば図7に示すような構成のものを用いればよい。ここで示したバンドパスフィルタは、端子P4、P5の間に配置された、互いに結合した2本の共振線路lb1、lb2と、キャパシタンス素子cb1〜cb5で構成されている。共振線路lb1、lb2間の結合や、キャパシタンス素子cb1〜cb5を適宜調整する事により、所望の周波数に通過帯域、阻止帯域を有するバンドパスフィルタが形成される。
一方、第2の分波回路Dip2のハイパスフィルタ部に接続された経路には、第2の分波回路Dip2側から順に第2の低雑音増幅器回路LNA2、第6のバンドパスフィルタ回路BPF6が配置されている。第2の低雑音増幅器回路LNA2と第2の通信システムの第1の受信端子と間に接続された第6のバンドパスフィルタ回路BPF6は、第2の分波回路Dip2のハイパスフィルタでは阻止しきれない不要波信号や第2の低雑音増幅器回路LNA2で発生する高調波を抑制する。
(第2の実施形態)
図2に示す回路ブロックの高周波回路は、図1に示す高周波回路にさらに第3の通信システムである2.5GHz帯のWiMAXの第1の送信端子Tx3−1を追加したものである。該送信端子Tx3−1を追加するために、図1の第1のスイッチ回路SPDT1の代わりに単極3投型のスイッチ回路SP3T1を用いている。スイッチ回路SP3T1は、Ant1に接続される共通端子と、第1および第2の通信システムの送信経路が接続される第1の切替端子、第1〜第3の通信システムの受信経路が接続される第2の切替端子および第3の通信システムの送信経路が接続される第3の切替端子との接続の切り替えを行う。第3の通信システムとして用いているWiMAXは無線LANに比べて信号強度が大きい。したがって、第3の通信システムの送信経路を分波回路等を介さずにスイッチ回路SP3T1に接続し、該スイッチ回路によって第3の通信システムの送信経路と他の経路との切り替えを行うことで、第3の通信システムの送信経路の挿入損失を小さくし、第3の通信システムの送信時の消費電力を小さくすることができる。また、無線LANシステムへの干渉を抑制することができる。
スイッチ回路SP3T1と第3の通信システムの第1の送信端子Tx3−1の間の回路構成以外の部分は図1の実施形態と同様であるので説明を省略する。スイッチ回路SP3T1と第3の通信システムの第1の送信端子Tx3−1との間には、スイッチ回路SP3T1側から順にローパスフィルタ回路LPF3、検波回路DET3、第3の高周波増幅器回路PA3、第11のバンドパスフィルタBPF11が配置されている。これら各回路素子の機能は図1に示す高周波回路の送信経路の各回路素子と同様であるので説明は省略する。
(第3の実施形態)
図9に示す回路ブロックの高周波回路は、図1に示す高周波回路にさらに、以下の回路部分が付加されている。すなわち、第1の高周波増幅回路PA1の入力側に第2の分岐回路SPL2が接続されている。該第2の分岐回路SPL2は第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に接続される経路と、第3の通信システム用の第1の送信端子Tx3−1に接続される経路とに分岐する回路である。かかる構成では、第1の高周波増幅器回路PA1は、第1の通信システムの送信と第3の通信システムの送信で共用される。図9に示す構成では、第1のバンドパスフィルタBPF1、検波回路DET1およびローパスフィルタ回路LPF1も第1の通信システムの送信と第3の通信システムの送信で共用されており、回路素子数を削減して、高周波回路、さらにはそれを構成した高周波部品の小型化が可能になる。
(第4の実施形態)
図3に示す回路ブロックの高周波回路は、図1に示す高周波回路にさらに、以下の回路部分が付加されている。すなわち、第2のアンテナ端子Ant2と、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2と、第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2と第1の送信端子Tx3−1とが付加されている。また、かかる高周波回路は、第2のアンテナ端子Ant2に接続される共通端子と、他の送信経路が接続される第1の切替端子、または他の受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第2のスイッチ回路SPDT2を有する。さらに、該スイッチ回路SPDT2の第2の切替端子に接続されている他の受信経路を、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2と第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2に接続される第2の共通経路と、第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路Dip3を有する。第2の共通経路には、該第2の共通経路を、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2に接続される経路と、第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路SPL3が配置されている。一方、第3の通信システム用の第1の送信端子Tx3−1は、第2のスイッチ回路SPDT2の第2の切替端子に接続されている。
上記第2のアンテナ端子Ant2に接続される回路部分を付加することによって、一つの通信システムは同時に受信可能な複数の受信端子を備えることになり、SIMO(Single−input Multi−output)型、さらにはMIMO(Multi−input Multi−output)型の通信が可能となる。第2のアンテナ端子Ant2にハイパスフィルタ回路HPF2を介して接続された第2のスイッチ回路SPDT2および該スイッチ回路の第2の切替端子に接続された他の受信経路の構成は、第1のアンテナ端子Ant1に接続された部分と同様の構成であるので説明を省略する。以下、第2のスイッチ回路SPDT2の第1の切替端子に接続された送信経路について説明する。第2のスイッチ回路SPDT2の第1の切替端子と第3の通信システム用の第1の送信端子Tx3−1の間には、第2のスイッチ回路SPDT2側から順にローパスフィルタ回路LPF3、検波回路DET3、第3の高周波増幅器回路PA3、第11のバンドパスフィルタ回路BPF11が接続されている。これら各回路素子の機能は、第1および第2の通信システムの経路におけるものと同様である。上述のように、第3の通信システムとして用いているWiMAXは無線LANに比べて信号強度が大きい。したがって、第3の通信システムの送信経路を分波回路等を介さずに第2のスイッチ回路SPDT2に接続し、該スイッチ回路によって第3の通信システムの送信経路と他の経路との切り替えを行うことで、第3の通信システムの送信経路の挿入損失を小さくし、第3の通信システムの送信時の消費電力を小さくすることができる。また無線LANシステムへの干渉を抑制することができる。さらに、第3の通信システム用の第1の送信端子を第2のアンテナ端子に接続できるように構成したことにより、第3の通信システムの送信を、第1のアンテナ端子に接続される第1の通信システムおよび第2の通信システムの送信とは独立に制御することもできる。
(第5の実施形態)
図4に示す回路ブロックの高周波回路は、図3に示す高周波回路における第1および第2の分岐回路に接続されるバンドパスフィルタ回路の位置を変えた実施形態である。その他の部分については図3に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。図3の実施形態では、第1の分岐回路SPL1の第2の分波回路Dip2側、および第3の分岐回路SPL3の第3の分波回路Dip3側に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されている。これに対して、図4に示す実施形態では、第1の分岐回路SPL1と第1の通信システムの第1の受信端子Rx1−1の間と、第1の分岐回路SPL1と第3の通信システムの第1の受信端子Rx3−1の間、および第3の分岐回路SPL3と第1の通信システムの第2の受信端子Rx1−2の間と、第3の分岐回路SPL3と第3の通信システムの第2の受信端子Rx3−2の間に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されている。かかる位置に配置されたバンドパスフィルタ回路の機能は、図1に示した実施形態の場合と同様である。
(第6の実施形態)
図10に示す回路ブロックの高周波回路では、図9に示す高周波回路にさらに、以下の回路部分を付加することによって、一つの通信システムは同時に受信可能な複数の受信端子を備えることになり、SIMO(Single−input Multi−output)型、さらにはMIMO(Multi−input Multi−output)型の通信が可能になっている。すなわち、第2のアンテナ端子Ant2と、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2と、第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2とが付加されている。かかる高周波回路は、第2のアンテナ端子Ant2に接続される共通端子と、終端抵抗が接続される第1の切替端子、または他の受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第2のスイッチ回路SPDT2を有する。さらに、該第2のスイッチ回路SPDT2の第2の切替端子に接続されている他の受信経路を、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2と第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2に接続される第2の共通経路と、第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路Dip3を有する。第2の共通経路には、該第2の共通経路を、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2に接続される経路と、第3の通信システム用の第2の受信端子Rx3−2に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路SPL3が配置されている。第2のスイッチ回路SPDT2の第2の切替端子に接続された他の受信経路の第3の分波回路以降の構成は、図3に示す第2のスイッチ回路SPDT2に接続された部分と同様の構成であるので詳細な説明を省略する。第2のスイッチ回路SPDT2の第1の切替端子には、直流電流をカットするキャパシタ素子Ctが接続され、更に終端抵抗Rtがグランドとの間に接続されている。終端抵抗Rtは40〜60Ω程度に設定されることが好ましいが、適宜その他の値も選択可能である。送信時に、第2のスイッチ回路SPDT2を終端抵抗Rtに接続するように制御することにより、Ant1からの送信信号がAnt2に漏れ込み、受信回路が誤動作することを防ぐことができる。また、非動作状態となっている第3の低雑音増幅器回路LNA3や第4の低雑音増幅回路LNA4から発生する高調波信号を抑制することができる。
次に、本発明に係る高周波回路を有する高周波部品を積層体部品(セラミック積層基板を用いた部品)として構成する例を説明する。図8は、図1に示す高周波回路を有する、セラミック積層基板を用いて積層体部品を構成した、本発明の一実施態様の高周波部品の斜視図である。セラミック積層基板は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導電ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
このセラミック積層基板の各層には、インダクタンス素子用、キャパシタンス素子用、配線ライン用、及びグランド電極用のパターン電極が適宜構成されて、層間にはビアホール電極が形成されて、所望の回路が構成される。主に、LC回路で構成可能な回路部分が構成される。ここでは、バンドパスフィルタ回路、ローパスフィルタ回路、ハイパスフィルタ回路を主にセラミック多層基板の内部に構成する。又、各回路の一部の素子は、セラミック多層基板の上面に搭載したチップ素子を用いてもよい。
また、セラミック積層基板は、スイッチ回路SPDT、高周波増幅器回路PA、低雑音増幅器回路LNA用の半導体素子を搭載する。そして、ワイヤボンド、LGA、BGA等でセラミック積層基板に接続し、本発明の高周波回路を小型の高周波部品として構成することができる。もちろん、セラミック積層基板の搭載部品及びセラミック積層基板の内蔵素子とは所定回路になるように接続され、高周波回路が構成される。なお、セラミック積層基板上には、上記した半導体素子以外に、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップインダクタ等の素子を適宜搭載する。これらの搭載素子は、セラミック積層基板に内蔵する素子との関係から適宜選択することができる。
また、上述の高周波部品を用いることにより、少なくとも二つの近接した、異なる周波数帯域に対応可能な通信装置が構成可能となり、該通信装置の低コスト化、小型化にも寄与する。また、該高周波部品は、広く無線通信機能を備えた携帯機器やパーソナルコンピュータ等に適用することができる。
本発明の高周波回路の一実施形態の回路ブロックである。 本発明の高周波回路の他の実施形態の回路ブロックである。 本発明の高周波回路の他の実施形態の回路ブロックである。 本発明の高周波回路の他の実施形態の回路ブロックである。 スプリッタ回路の構成の一例を示す図である。 カップラ回路の構成の一例を示す図である。 バンドパスフィルタ回路の構成の一例を示す図である。 セラミック積層基板を用いて構成した本発明に係る一実施例の高周波部品の斜視図である。 本発明の高周波回路の他の実施形態の回路ブロックである。 本発明の高周波回路の他の実施形態の回路ブロックである。
符号の説明
SPL1、SPL2、SPL3:分岐回路
Ant1、Ant2:アンテナ端子
SPDT1、SPDT2、SP3T1:スイッチ回路
DET1〜3:検波回路
BPF1〜11:バンドパスフィルタ回路
HPF1〜2:ハイパスフィルタ回路
LPF1〜3:ローパスフィルタ回路
PA1〜3:増幅回路
LNA1〜4:低雑音増幅器回路
Rx1−1、Rx1−2:第1の通信システムの受信端子
Rx2−1、Rx2−2:第2の通信システムの受信端子
Rx3−1、Rx3−2:第3の通信システムの受信端子
Tx1−1:第1の通信システムの送信端子
Tx2−1:第2の通信システムの送信端子
Tx3−1:第3の通信システムの送信端子
P1〜4:端子
Cb1〜5、SC、Ct:キャパシタンス素子
lb1、lb2、SL1、SL2、CL1、CL2:インダクタンス素子
SR、CR、Rt:抵抗

Claims (15)

  1. 第1のアンテナ端子と、
    第1の通信システム用の第1の送信端子及び第1の受信端子と、
    第2の通信システム用の第1の送信端子及び第1の受信端子と、
    第3の通信システム用の第1の受信端子と、
    前記第1のアンテナ端子に接続される共通端子と、少なくとも、送信経路が接続される第1の切替端子、または受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第1のスイッチ回路と、
    前記送信経路を、前記第1の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路と、前記第2の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第1の分波回路と、
    前記受信経路を、前記第1の通信システム用の第1の受信端子と前記第3の通信システム用の第1の受信端子に接続される第1の共通経路と、前記第2の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第2の分波回路と、
    前記第1の共通経路を、前記第1の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第1の受信端子に接続される経路とに分岐する第1の分岐回路とを有する高周波回路。
  2. 前記第2の分波回路と前記第1の分岐回路の間に第1の低雑音増幅器回路が接続され、前記第2の分波回路と前記第2の通信システム用の第1の受信端子の間に第2の低雑音増幅器回路が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路。
  3. 前記第1の分波回路と前記第1の通信システム用の第1の送信端子の間に第1の高周波増幅器回路が接続され、前記第1の分波回路と前記第2の通信システム用の第1の送信端子の間に第2の高周波増幅器回路が接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波回路。
  4. 前記第3の通信システム用の第1の送信端子を有するとともに、
    前記スイッチ回路は第3の切替端子を備え、
    前記第3の通信システム用の第1の送信端子は前記第3の切替端子に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波回路。
  5. 前記第3の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路には第3の高周波増幅回路が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の高周波回路。
  6. 前記第1の高周波増幅器回路の入力側に第2の分岐回路を接続し、前記第2の分岐回路は前記第1の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第1の送信端子に接続される経路とに分岐する回路であり、前記第1の高周波増幅器回路は、第1の通信システムの送信と第3の通信システムの送信で共用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波回路。
  7. 前記第1の分岐回路の前記第2の分波回路側にバンドパスフィルタ回路が接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高周波回路。
  8. 前記第1の分岐回路と前記第1の通信システムの第1の受信端子の間と、前記第1の分岐回路と前記第3の通信システムの第1の受信端子の間に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の高周波回路。
  9. 第2のアンテナ端子と、
    前記第1の通信システム用の第2の受信端子と、
    前記第2の通信システム用の第2の受信端子と、
    前記第3の通信システム用の第2の受信端子と第1の送信端子と、
    前記第2のアンテナ端子に接続される共通端子と、他の送信経路が接続される第1の切替端子、または他の受信経路が接続される第2の切替端子との接続の切り替えを行う第2のスイッチ回路と、
    前記他の受信経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される第2の共通経路と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路と、
    前記第2の共通経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路とを有し、
    前記第3の通信システム用の第1の送信端子は、前記第2のスイッチ回路の第2の切替端子に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高周波回路。
  10. 第2のアンテナ端子と、
    前記第1の通信システム用の第2の受信端子と、
    前記第2の通信システム用の第2の受信端子と、
    前記第3の通信システム用の第2の受信端子と、
    前記第2のアンテナ端子に接続される他の受信経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子と前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される第2の共通経路と、前記第2の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに周波数に応じて分岐する第3の分波回路と、
    前記第2の共通経路を、前記第1の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路と、前記第3の通信システム用の第2の受信端子に接続される経路とに分岐する第3の分岐回路とを有することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の高周波回路。
  11. 前記第1の分岐回路の前記第2の分波回路側、および前記第3の分岐回路の前記第3の分波回路側に、それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されていることを特徴とする請求項9または10に記載の高周波回路。
  12. 前記第1の分岐回路と前記第1の通信システムの第1の受信端子の間と、前記第1の分岐回路と前記第3の通信システムの第1の受信端子の間、
    および前記第3の分岐回路と前記第1の通信システムの第2の受信端子の間と、前記第3の分岐回路と前記第3の通信システムの第2の受信端子の間に、
    それぞれバンドパスフィルタ回路が接続されていることを特徴とする請求項9または10に記載の高周波回路。
  13. 前記第3の通信システムは、前記第1及び第2の通信システムよりも送信信号出力が大きいことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の高周波回路。
  14. 請求項1〜13いずれかに記載の高周波回路を有する高周波部品であって、
    前記高周波回路は、複数の層に電極パターンを形成し積層一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に搭載された素子によって構成されていることを特徴とする高周波部品。
  15. 請求項14に記載の高周波部品を用いたことを特徴とする通信装置。
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