JP2009156329A - 雌ねじ用穴塞ぎプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車のボデーパネル等に設けられた雌ねじ付きの穴を塞ぐ雌ねじ用穴塞ぎプラグを比較的簡単な構成で提供する
【解決手段】溶接ナット27の雌ねじ穴30及びボデーパネル26の穴29を塞ぐ、雌ねじ用穴塞ぎプラグ11は、フランジ13と支柱14と支柱からフランジに向けて支柱から離れるように延びる弾性係止片15、17とからなり、弾性係止片の各々の先端が雌ねじ穴のねじ山のリード角に対応してねじ山の斜面に係合して、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用し、支柱を中心に一の直径方向に延びる一対の下部弾性係止片15と下部弾性係止片と交差する直径方向に延びる一対の上部弾性係止片17とは、支柱14が雌ねじ穴を通過するとき支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させる。
【選択図】図13

Description

本発明は、自動車のボデーパネル等の被取付部材に固着された雌ねじ部材の雌ねじ穴を塞ぐ栓部材、すなわち、雌ねじ用穴塞ぎプラグに関する。
自動車のボデーパネルには、種々の部品等の取付けのために、裏面に溶接ナット等の雌ねじ部材が固着され、ボルト等の雄ねじ部材を螺合できるように受入れ穴及び雌ねじ穴が形成されているが、部品を取付ける必要が無い受入れ穴及び雌ねじ穴は、水やゴミや異物等の侵入防止のため、雌ねじ用穴塞ぎプラグで塞ぐのが望ましい。
図1〜図4は、従来の雌ねじ用穴塞ぎプラグ及びその使用状態を示している。図1及び図2において、穴塞ぎプラグ1は、天然ゴム等の軟質ゴムあるいは軟質樹脂によって成形されて、ボデーパネル2の裏面に溶接された溶接ナット3の雌ねじ穴及びボデーパネル2の穴4を塞ぐ。図3及び図4において、穴塞ぎプラグ5は、天然ゴム等の軟質ゴムあるいは軟質樹脂で、穴塞ぎプラグ1より大径に成形されて、図2のボデーパネル2より厚いボデーパネル6の穴7を塞ぐ。穴7のあるボデーパネル6の裏面には大径の溶接ナット8が溶接されており、穴塞ぎプラグ5は溶接ナット8の雌ねじ穴9も塞ぐ。
実開平7−028217号公報 実開昭59−174413号公報 特開平9−068209号公報 実開昭64−39910号公報
雌ねじ用穴塞ぎプラグは、ボデーパネルの穴やナット穴を塞ぐ機能において、いくつかの要件が要求される。(1)ナット穴への挿入時の嵌合性、(2)取付作業性、(3)嵌合後の振動等に伴なう脱落防止、(4)水密シール性、(5)取外し容易性、(6)取外し後の再使用性、が挙げられる。図1〜図4に図示の穴塞ぎプラグ1及び5は、軟質材料で形成されているため、上記(1)〜(3)において十分とはいえず、また、振動等によって脱落のおそれがあるので、(4)水密シール性においても十分でなかった。
特許文献1には穴塞ぎ用キャップが記載されている。この穴塞ぎ用キャップは、(4)水密シール性の点で十分でなく、(1)ナット穴への挿入時の嵌合性や(5)取外し容易性の点でも十分でなかった。特許文献2〜4には、パネル形状の被取付部材に別の取付部材を連結する、被取付部材の取付穴へ挿入する軸部と取付部材を押さえるフランジとを備え、軸部に弾性係止片を有する、留め具が記載されている。これらは、留め具であって、裏面に雌ねじが固着された雌ねじ穴を塞ぐ、雌ねじ用穴塞ぎプラグではない。
特許文献2の留め具は、雌ねじ穴に固定する留め具であるが、被取付部材が電柱等の比較的振動のない部材であり、嵌合後の振動等に伴なう脱落防止の点において十分であるとはいえない。特許文献3に記載の留め具は、内装材を傷つけずに取外しを容易にできるように形成されており、軸部の弾性係止片は、雌ねじ穴への係止を対象としていない。特許文献4の留め具は、複数のパネルを相互に連結することができる留め具である。留め具には、パネルの連結のため、フランジから垂下する軸部の先端から側方に張り出す一対の係合片のそれぞれに、長手方向に多数の係合凸部が形成され、一のパネル穴に係合片を挿入して仮止めしておき、連結すべき他のパネルを合わせてその穴に挿入するとパネルが連結される仮止め機能を有する。この特許文献4の留め具も、軸部の係合片は、雌ねじ穴への係止を対象としていない。
従って、本発明の目的は、自動車のボデーパネル等の被取付部材に設けられた雌ねじ付きの穴を塞ぐ雌ねじ用穴塞ぎプラグを比較的簡単な構成で提供することにあり、更に、穴塞ぎプラグの水密性を高く維持できる穴塞ぎプラグを提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明によれば、パネル等の被取付部材の裏面に固着された雌ねじ部材の雌ねじ穴及び被取付部材の穴を塞ぐ、雌ねじ用穴塞ぎプラグであって、被取付部材の穴を塞ぐサイズのフランジと、フランジから垂下する支柱と、支柱の先端側からフランジに向け且つフランジに近づくにつれて支柱から離れるように延びる、少なくとも一対の弾性係止片とからなり、弾性係止片の各々は、その先端が雌ねじ穴のねじ山のリード角に対応してねじ山の斜面に係合するように、形成されており、支柱及び弾性係止片が被取付部材の穴及び雌ねじ穴に挿入されると、少なくとも一対の弾性係止片のそれぞれの先端が雌ねじ穴のねじ山の斜面に係合して支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するように作用し、支柱の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列させられた状態でフランジが被取付部材の穴及び雌ねじ穴を塞ぐ、ことを特徴とする穴塞ぎプラグが提供される。
上記穴塞ぎプラグによって、自動車のボデーパネル等に設けられた雌ねじ付きの穴を塞ぐ雌ねじ用穴塞ぎプラグを比較的簡単な構成で提供でき、更に、少なくとも一対の弾性係止片のそれぞれの先端が雌ねじ穴のねじ山の斜面に係合して支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するように作用し、支柱の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列させられた状態でフランジが被取付部材の穴及び雌ねじ穴を塞ぐので、支柱の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列し、フランジが被取付部材に斜めに取付けられることを防止でき、それによって、フランジの縁部が被取付部材へ密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が高く維持される。
上記の穴塞ぎプラグにおいて、弾性係止片は、支柱の先端側において支柱を中心に一の直径方向に延びる、一対の下部弾性係止片と、下部弾性係止片とフランジとの間の位置の支柱を中心に、下部弾性係止片と交差する、他の直径方向に延びる、一対の上部弾性係止片とから成り、これによって、下部弾性係止片及び上部弾性係止片は支柱が雌ねじ穴を通過するとき支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用して、一層、フランジが被取付部材へ密着でき、フランジの水密性能が向上する。この場合、下部弾性係止片の一の直径方向と上部弾性係止片の他の直径方向とは相互に直交しているのが好ましい。そして、一対の下部弾性係止片の一方及び一対の上部弾性係止片の一方の先端は、一対の下部弾性係止片の他方及び一対の上部弾性係止片の他方の先端のそれぞれに対して、雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせてねじ山の斜面に係合する高さ位置が異なるように、形成されている。これによって、支柱の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが一層確実になり、フランジが被取付部材に斜めに取付けられるのを確実に防止でき、フランジの縁部が被取付部材へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が一層高く維持される。
また、上記の穴塞ぎプラグにおいて、弾性係止片は、支柱の中間高さ位置において支柱を中心に一の直径方向に延びる、一対の弾性係止片で成り、支柱には、支柱の先端付近において支柱を中心に、弾性係止片と交差する、他の直径方向に延びる、一対の弾性片が設けられるようにもでき、弾性係止片及び弾性片は支柱が雌ねじ穴を通過するとき支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用して、一層、フランジが被取付部材へ密着でき、フランジの水密性能が向上する。この場合にも、弾性係止片の一の直径方向と弾性片の他の直径方向とは相互に直交しているのが好ましい。そして、一対の弾性係止片の一方の先端は、一対の弾性係止片の他方の先端に対して、雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせてねじ山の斜面に係合する高さ位置が異なるように、形成されている。これによって、支柱の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが一層確実になり、フランジが被取付部材に斜めに取付けられるのを確実に防止でき、フランジの縁部が被取付部材へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が一層高く維持される。
上記の穴塞ぎプラグは、熱可塑性合成樹脂で一体成形される。フランジの上面に、フランジを支柱の軸心回りに回転させる突条が形成され、これによって、プラグの取外しのときのフランジの逆ねじ方向への回転を容易にする。突条には、工具先端又は紐等を通す穴が形成されているのが好ましい。更に、突条の穴には、その内側に穴の一部においてフランジとの間の間隔を狭める半球形状の突部が形成されて、突条の押圧に伴なう撓みを制限し、工具先端が穴から外れにくくしている。支柱は、フランジに隣接する部分において、穴塞ぎの対象とする雌ねじ穴のうちの最小直径の雌ねじ穴の直径に近いがそれよりやや小径の直径を有する円柱に形成されている。これによっても、支柱の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを助ける。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図5〜図15に、自動車のボデーパネル等の被取付部材の裏面に固着された雌ねじ部材の雌ねじ穴及び被取付部材の穴を塞ぐ、第1実施形態に係る雌ねじ用穴塞ぎプラグ11が示されている。穴塞ぎプラグ11は、熱可塑性合成樹脂で一体成形される。この熱可塑性合成樹脂材料は、比較的硬質の合成樹脂材料であるのが好ましく、穴へ挿入するときの嵌合が確実になり、フィット感が得られる。穴塞ぎプラグ11は、円盤の吸盤形状のフランジ13と、フランジ13の下面中央から垂下する支柱14と、支柱14からフランジ13に向けて且つフランジ13に近づくにつれて支柱14から離れるように延びる、1対の下部弾性係止片15及び他の一対の上部弾性係止片17とから成る。図5〜図12には、穴塞ぎプラグ11の構成が示されており、図13〜図15は、穴塞ぎプラグ11が、被取付部材としてのボデーパネル26の穴29及び雌ねじ部材としての溶接ナット27の雌ねじ穴30を塞いだ状態を示している。
図5〜図12を参照して穴塞ぎプラグ11の構成を説明する。フランジ13は、全体として円盤形状に形成され、下面は、ボデーパネル等の雌ねじ付きの穴を塞いで密閉できるように縁部に向けて薄肉にされた吸盤形状に形成されている。フランジ13の上面は、指等で押込みが容易にできるように、全体としてほぼ平たい円盤形状に形成されている。また、穴塞ぎプラグ11を穴から取外す場合、指等で、穴塞ぎプラグ11を支柱14の軸心回りに回転できるように、直径方向に細い幅で延びる、上方に突出した突条18が形成されている。突条18には、中央に突条18を貫通する穴19が形成されている。穴19には、スクリュードライバ等の工具の先端が挿入でき、穴塞ぎプラグ11を、工具先端で引上げるのを可能にしている。穴19には、紐や針金等を挿入して、取外し時の引上げに利用することもできる。なお、フランジ13の上面は、外縁部に向かって広く平坦に大きく形成されて、指先で押込むとき、指先へ痛みを感じないように形成されている。特に、突条18がフランジ13の外縁部に向かうにつれて平面視において幅広になるように形成されて、突条18の突出による指先への痛みを感じないように形成されている。また、突条18は、フランジ13の全体の強度を増しており、雌ねじ穴の密閉機能が強化される。更に、図9〜図11に見られるように、穴19の内側には、穴19の中央において突条18の天井とフランジ13側の床面とに、上部半球突部20Aと下部半球突部20Bとがそれぞれ対向するように形成されている。かかる半球突部20A、20Bによって、突条18を押圧するときに伴なう突条18の撓みを制限して押さえ過ぎを防止する。また、半球突部20A及び20Bは、穴19に挿入した工具先端に係合して、工具先端の穴19からの外れ易さを阻止している。
支柱14は、フランジ13の中心から垂下する棒状に形成されている。支柱14は、フランジ13に隣接する上部が、ボデーパネル等の穴を塞ぐ円柱部分21として形成されている。ボデーパネル等の被取付部材の穴に入ってその穴の軸心と支柱14の軸心とを合わせことができる大きさの円柱形状であるのが好ましい。円柱部分21の穴塞ぎプラグ11は、種々の大きさの雌ねじ穴を塞ぐのに利用できるように、円柱部分21の直径は、対象とする雌ねじ穴の最小の内径に合わせて形成されるのが好ましい。例えば、円柱部分21の直径は、穴塞ぎの対象とする雌ねじ穴のうちの最小直径の雌ねじ穴の直径に近いがそれよりやや小径の直径を有する円柱として形成される。円柱部分21より下方の支柱14の部分には、2対の、下部弾性係止片15及び上部弾性係止片17が形成されている。円柱部分21より下方の支柱部分は、支柱14の強度を維持する厚さではあるが、各弾性係止片15、17が支柱14側に撓んでもそれらを収容できる空間を形成するように、円柱の両側を削って薄く形成したような板状体として形成されている。支柱14の先端(下端)部分には、挿入穴より十分に小径で且つその穴へ容易に導けるように先細のガイド22が形成されている。ガイド22は、小径の半球形状等の滑らかな形状に形成され、穴への導入を容易にするとともに、先端が作業者へ傷つけるのを防止している。
弾性係止片15、及び17について説明する。各弾性係止片は、支柱14の先端側からフランジ13に向け且つフランジ13に近づくにつれて支柱14から離れるように延びる弾性の係止片であって、雌ねじ穴のねじ山に係合する先端を有する。一対の下部弾性係止片15は、支柱14の下端部のガイド22に近い側において、支柱14の軸心を中心に一の直径方向に延びている。他の一対の上部弾性係止片17は、支柱14の下部弾性係止片15とフランジ13との間の位置において支柱14を中心に、下部弾性係止片15の直径方向とは交差する、他の直径方向に延びている。これらの一対の下部弾性係止片15及び一対の上部弾性係止片17は、支柱14とともにボデーパネル等の被取付部材の穴及び雌ねじ穴を通過するとき、それぞれが、両穴の周方向において離隔した位置で接して通過するので、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用する。従って、フランジが被取付部材に平行に維持されて、斜めに取付けられるのが防止され、フランジの縁部が被取付部材へ密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が高く維持される。図示の実施形態において、一対の下部弾性係止片15の一の直径方向と一対の上部弾性係止片17の他の直径方向とは相互に直交している。従って、各弾性係止片は、穴の周方向に90度の間隔で接することができ、支柱14を均一に支持する。なお、一対の下部弾性係止片15と一対の上部弾性係止片17とが撓み変形するときに相互に干渉しないように、支柱14から直径方向に延びるように形成されている(図12(A)参照)。
2対の弾性係止片15及び17の各々は、その先端が雌ねじ穴のねじ山のリード角に対応してねじ山の斜面に係合するように形成されている。一対の下部弾性係止片15の一方の先端23Aは、一対の下部弾性係止片15の他方の先端23Bに対して、雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせてねじ山の斜面に係合する高さ(高さは、支柱14の軸方向高さである:以下同じ)位置が異なるように、形成されている(図7、図10参照)。また、一対の上部弾性係止片17の一方の先端24Aは、一対の上部弾性係止片17の他方の先端24Bに対して、雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせてねじ山の斜面に係合する高さ位置が異なるように、形成されている(図7、図8、図11参照)。一対の下部弾性係止片15又は一対の上部弾性係止片17のそれぞれは、直径方向に対向する位置で雌ねじ穴に係合するので、各対の弾性係止片の一方の先端の高さは、他方の先端に対してねじ山のピッチの半分高さだけずれる。このように、ねじ山のリード角に従って、各弾性係止片の先端が異なる高さに設定されているので、弾性係止片のそれぞれの先端が、雌ねじ穴のねじ山の斜面に接面するように係合でき、これによって、支柱14の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが一層確実になり、フランジが被取付部材に斜めに取付けられるのを確実に防止でき、フランジの縁部が被取付部材へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が一層高く維持される。なお、下部弾性係止片15の先端23A及び23B、並びに、上部弾性係止片17の先端23A、23B、24A及び24Bの形状は、ねじ山の斜面に接面する斜面を持つように形成されるのが好ましい。これによって、雌ねじ穴への係合が一層確実になる。
穴塞ぎプラグ11の挿入力は、人間工学(ergonomics)的に作業者に負担が重くならないように30N以下に定められるのが好ましく、これに合わせて、下部弾性係止片15及び上部弾性係止片17の弾性が定められるのが好ましい。図12(B)及び(C)に示すように、各弾性係止片15、17は、先端23B(及び23A)の角部分並びに先端24B(及び24A)が丸く形成されるのが好ましく、これによって、雌ねじ穴への過度の係止を防止でき、例えば、穴塞ぎプラグ11の挿入時の接触抵抗を低下でき、作業者への負担を軽減し、取外しの際の穴塞ぎプラグ11の軸心回りの回転を容易にし、取付け時の増し締めを容易にする。
上記構成で成る穴塞ぎプラグ11が、裏面に溶接ナット27が固着されている被取付部材としてのボデーパネル26のパネル穴29及び雌ねじ部材としての溶接ナット27の雌ねじ穴30を塞いだ状態を、図13(A)及び(B)に示す。穴塞ぎプラグ11の取付けにおいて、支柱14の先端のガイド22がボデーパネル26の穴29及び溶接ナット27の雌ねじ穴30に位置合わせされ、フランジ13の上面の突条18が指で押圧されてそのまま支柱14が押込まれ、下部弾性係止片15及び上部弾性係止片17が半径方向内側に倒されて、穴29及び雌ねじ穴30に支柱14及び弾性係止片15、17が挿入される。この挿入において、2対の弾性係止片15及び17の各々は、その先端が、雌ねじ穴のねじ山のリード角に従って、ねじ山の斜面に接面するように係合でき、これによって、支柱14の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが確実になり、フランジ13がボデーパネル26に斜めに取付けられるのを確実に防止でき、フランジの縁部が被取付部材へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が高く維持される。そして、弾性係止片15、17は、直径方向に対を成し且つその方向が交差(実施形態では直交)しているので、それらの先端が両穴の周方向において離隔した位置で接して通過して支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用し、これによっても、支柱14の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが確実になり、フランジ13の縁部がボデーパネル26の表面に平行に維持されて、斜めに取付けられるのが防止され、フランジの縁部が被取付部材へ密着でき、穴塞ぎプラグ11の水密性が一層高く維持される。更に、各弾性係止片15、17の先端23A、23B、24A、24Bは、ねじ山の斜面に接面する形状であり、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを更に確実にしている。このように、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを確実にして、フランジ13がボデーパネル26に斜めに取付くのを防止して、フランジ13をボデーパネル26に密着させ、これによって、穴塞ぎプラグ11の水密性を極限まで向上させている。
なお、突条18の押圧の際、強い力で押圧すると、突条18とフランジ13の上部との間の穴19の中に形成された上部半球突部20A及び下部半球突部20Bが当接して、それ以上の突条18の撓みを阻止する。従って、突条18のへこみ過ぎを防止できる。
フランジ13の下面がボデーパネル26に接面するまで押込まれると、パネル穴29及び雌ねじ穴30がフランジ13で塞がれる。図13の例は、ボデーパネル26が薄い2枚のパネルであり、溶接ナット27も軸方向長さ(高さ)が短い。穴塞ぎプラグ11は、パネル穴29及び雌ねじ穴30を塞いだ状態に維持される。このように、比較的簡単な構成の穴塞ぎプラグ11をパネル穴29及び雌ねじ穴30に押込むだけの簡単な作業で、自動車のボデーパネル等に設けられた雌ねじ付きの穴を塞ぐことができる。なお、フランジ13の突条18をもって溶接ナット26のねじの正転方向にフランジ13を軸心回りに回転すれば、穴塞ぎプラグ11の固定力を増して、穴塞ぎの水密シールを向上させることができる。なお、フランジ13は、その縁部が撓むほどにボデーパネル26の表面に押圧されて水密シールとして密着される。
穴塞ぎプラグ11を取外すには、フランジ13を溶接ナット27のねじの逆方向に回転させればよい。フランジ13の回転は、突条18を指でつまんでフランジ13を支柱14の軸心回りに回転させる。回転の続行によって、ねじ山に係合している弾性係止片15、17の先端が雌ねじ穴30のねじ山に沿って上方に移動し、この上方への移動によって穴塞ぎプラグ11がボデーパネル26から抜き上げられる。取外した穴塞ぎプラグ11は、そのまま再使用することができる。なお、取外しのとき、突条18の穴19を利用して、工具先端を穴19に挿入して穴塞ぎプラグ11の引上げを補助したり、紐や針金等を穴19に通して、紐あるいは針金の引上げによって穴塞ぎプラグ11の引上げを補助してもよい。工具先端を穴19に挿入する場合、突条18の穴19の中に形成された上部半球突部20A及び下部半球突部20Bが工具先端に係合するので、工具先端の穴19からの外れ易さを阻止するので、狭い場所で取外した穴塞ぎプラグ11が拾えなくなるという不具合がなくなる。
図13に示す例では、例えば、雌ねじ部材としての溶接ナット27はM8であり、被取付部材としてのボデーパネルの厚さは3.6mmである。図14は、ボデーパネル26に溶接ナット27より軸方向長さが長い溶接ナット27Aが固着された例を示している。この例の溶接ナット27Aは、例えば、M10である。この場合においても、穴塞ぎプラグ11は、支柱14の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するので、フランジ13がパネル穴29A及び雌ねじ穴30Aを確実に密閉するように塞ぐ。図15は、ボデーパネル26より厚さのあるボデーパネル26A(例えば、厚さ5.9mm)に軸方向長さが長い溶接ナット27Aが固着されている例を示している。この場合にも、穴塞ぎプラグ11は、穴塞ぎプラグ11は、支柱14の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するので、フランジ13がパネル穴29A及び雌ねじ穴30Aを確実に密閉するように塞ぐ。なお、図15の溶接ナットは、例えば、M12である。これらの例においても、穴塞ぎプラグ11の取外しは、フランジ13を支柱14の軸心回りに回転させることによって行う。
上記のように、穴塞ぎプラグ11は、(1)ナット穴への挿入時の嵌合性、(2)取付作業性、(3)嵌合後の振動等に伴なう脱落防止、(4)水密シール性、(5)取外し容易性、(6)取外し後の再使用性等の、穴塞ぎプラグに必要とされる要件を備え、更に、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを確実にして、フランジ13がボデーパネル26に斜めに取付くのを防止して、フランジ13をボデーパネル26に密着させ、これによって、穴塞ぎプラグ11の水密性を極限まで向上させている。
図16〜図23は、本発明の第2実施形態に係る穴塞ぎプラグ11Aを示している。図16〜図21は、穴塞ぎプラグ11Aの構成を示しており、図22及び図23は、穴塞ぎプラグ11Aがボデーパネル及び溶接ナットの穴を塞いだ状態を示している。第2実施形態に係る穴塞ぎプラグ11Aは、第1実施形態に係る穴塞ぎプラグ11と多くの類似の構成要素を有する。穴塞ぎプラグ11Aの構成要素において、穴塞ぎプラグ11と同じ又は類似の構成要素には対応の符号に「’」を付加した符号が付されている。これらの構成要素については、詳細な説明を省略するので、穴塞ぎプラグ11の対応の構成要素の説明を参照されたい。
穴塞ぎプラグ11Aにおいて、穴塞ぎプラグ11と違うのは、弾性係止片31が1対であること、及び、支柱14’の先端から、弾性係止片ではない、弾性片33が一対形成されていることである。
穴塞ぎプラグ11Aは、熱可塑性合成樹脂で一体成形されている。かかる熱可塑性合成樹脂材料は、比較的硬質の合成樹脂材料であっても、比較的軟質の合成樹脂であってもよい。穴塞ぎプラグ11Aは、円盤吸盤形状のフランジ13’と、フランジ13’の下面中央から垂下する支柱14’と、支柱14’からフランジ13’に向け且つフランジ13’に近づくにつれて支柱14’から離れるように延びる、一対の弾性係止片31と、支柱14’の先端(下端)からフランジ13’に向けて支柱14’から離れるように延びる、一対の弾性片33とから成る。フランジ13’の下面は、ボデーパネル等の雌ねじ付きの穴を塞いで密閉できるように薄肉の吸盤形状に形成されている。フランジ13’の上面は、指等で押込みが容易にできるように、全体として平たい円盤形状に形成されている。穴塞ぎプラグ11Aを穴から取外す場合、指等で、穴塞ぎプラグ11Aを支柱14’の軸心回りに回転できるように、直径方向に細い幅で延びる、上方に突出した突条18’が形成されている。突条18’には、中央の部分に穴19’が形成され、スクリュードライバ等の工具の先端を挿入でき、工具先端で引上げるようにでき、上部半球突部20A’と下部半球突部20B’とがそれぞれ対向するように形成されて、突条18’の撓みを制限して押さえ過ぎを防止し、穴19’に挿入した工具先端に係合して工具先端の外れ易さを阻止している。支柱14’は、フランジ13’に隣接する上部が、円柱部分21’として形成され、ボデーパネル等の穴に入ってその穴の軸心と支柱14’の軸心とを合わせことができる。支柱14’の円柱部分21’より下方の部分は、支柱の強度を維持する厚さで、弾性係止片31、弾性片33が支柱14’側に撓むことができるように、円柱の両側を削って薄く形成した板状体として形成されている。支柱14’の先端には、被取付部材の穴及び雌ねじ穴より十分に小径でそれらの穴へ容易に導ける先細のガイド22’が形成されている。
円柱部分21’より下方の支柱14’には、中間高さ位置において、支柱14’を中心に一の直径方向に延びる、一対の弾性係止片31が形成されている。また、支柱14’には、支柱14’の先端(下端)付近において支柱14’を中心に、弾性係止片31の直径方向と交差する、他の直径方向に延びる、一対の弾性片33が設けられる。弾性係止片31’の各々は、支柱14’の先端側からフランジ13’に向け且つフランジ13’に近づくにつれて支柱14’から離れるように延びる弾性の係止片であって、雌ねじ穴のねじ山に係合する先端23A’、23B’を有する。弾性係止片31の各々の先端23A’、23B’は、雌ねじ穴のねじ山のリード角に対応してねじ山の斜面に係合するように形成されている。更に、弾性係止片31の一方の先端23A’は、一対の弾性係止片31の他方の先端23B’に対して、雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせてねじ山の斜面に係合する高さ(支柱14’の軸方向高さ)位置が異なるように、形成されている(図17、20参照)。一対の弾性係止片31は、直径方向に対向する位置で雌ねじ穴に係合するので、弾性係止片31の一方の先端の高さは、他方の先端に対してねじ山のピッチの半分高さだけずれる。このように、ねじ山のリード角に従って、各弾性係止片の先端が異なる高さに設定されているので、弾性係止片のそれぞれの先端が、雌ねじ穴のねじ山の斜面に接面するように係合でき、これによって、支柱14’の軸心が雌ねじ穴の軸心に整列するのが確実になり、フランジが被取付部材に斜めに取付けられるのを確実に防止でき、フランジの縁部が被取付部材へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が一層高く維持される。
一対の弾性係止片31及び一対の弾性片33は、支柱14’を中心に、延びる方向が交差する。図示の実施形態では、相互に直交している。一対の弾性係止片31及び一対の弾性片33は、支柱14’とともにボデーパネル等の被取付部材の穴及び雌ねじ穴を通過するとき、それぞれが、両穴の周方向において離隔した位置で接して通過する。図示の実施形態のように弾性係止片31の一の直径方向と弾性片33の他の直径方向とが直交している場合、弾性係止片及び弾性片は、穴の周方向に90度の間隔で接する。このため、これらの弾性係止片31及び弾性片33は、支柱14’の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用する。従って、フランジ13’が被取付部材に平行に維持されて、斜めに取付けられるのが防止され、フランジ13’の縁部が被取付部材へ密着でき、穴塞ぎプラグの水密性が高く維持される。図示の実施形態において、弾性片33は、雌ねじ穴への係止手段ではなく、支柱14’の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるものである。
図22(A)及び(B)には、上記構成で成る穴塞ぎプラグ11Aが、裏面に雌ねじ部材としての溶接ナット27が固着されている、被取付部材としてのボデーパネル26のパネル穴29及び雌ねじ穴30を塞いだ状態が示されている。穴塞ぎプラグ11Aの取付けにおいて、フランジ13’の上面が指で押圧されてそのまま支柱14’が押込まれ、弾性片33、弾性係止片31が半径方向内側に倒される。フランジ13’の下面がボデーパネル26に接面するまで押込まれると、フランジ13’によってパネル穴29及び雌ねじ穴30が塞がれる。この押込みにおいて、弾性係止片31は、先端23A’、23B’が、雌ねじ穴のねじ山のリード角に従って、ねじ山の斜面に接面するように係合でき、これによって、支柱14’の軸心が雌ねじ穴30の軸心に確実に整列し、フランジ13’がボデーパネル26に斜めに取付けられるのが確実に防止でき、フランジ13’の縁部がボデーパネル26へ確実に密着でき、穴塞ぎプラグ11Aの水密性が高く維持される。そして、弾性係止片31及び弾性片33は、直径方向に対を成し且つその方向が交差(実施形態では直交)しているので、それらの先端が両穴の周方向において離隔した位置で接して通過して支柱14’の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用し、これによっても、支柱14’の軸心が雌ねじ穴30の軸心に確実に整列し、フランジ13’の縁部がボデーパネル26の表面に平行に維持されて、斜めに取付けられるのが防止されて、フランジの縁部が被取付部材へ密着でき、穴塞ぎプラグ11の水密性が一層高く維持される。更に、各弾性係止片15、17の先端23A、23B、24A、24Bは、ねじ山の斜面に接面する形状であり、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを更に確実にしている。このように、支柱14の軸心を雌ねじ穴の軸心に整列するのを確実にして、フランジ13がボデーパネル26に斜めに取付くのを防止し、フランジ13をボデーパネル26に密着させ、穴塞ぎプラグ11の水密性を極限まで向上させている。
図22では、ボデーパネル26が薄いパネルであり、溶接ナット27も軸方向長さ(高さ)が短い。従って、フランジ13’がボデーパネル26に接面した状態では、弾性片33が溶接ナット27を貫通している。弾性係止片31は、先端が雌ねじ穴30のねじ山に係止しており、穴塞ぎプラグ11Aは、パネル穴29及び雌ねじ穴30を塞いだ状態に維持される。穴塞ぎプラグ11Aを取外すには、フランジ13’を溶接ナット27のねじの逆転方向に回転させる。フランジ13’の回転には、突条18’を指でつまんでフランジ13’を支柱14’の軸心回りに回転させ、弾性係止片31の先端が雌ねじ穴30のねじ山に沿って上方に移動して、穴塞ぎプラグ11Aをボデーパネル26から抜き上げる用意ができる。弾性片33は溶接ナット27を貫通しているので、穴塞ぎプラグ11Aの抜き上げの途中で、弾性片33の先端が溶接ナット27に当接して、引上げが停止する。そこで、突条18’の穴19’に、工具先端を挿入したり紐や針金を通して、穴塞ぎプラグ11Aの引上げを補助する。穴塞ぎプラグ11Aが、比較的軟質の合成樹脂で成形されていれば、その引上げにおいて、弾性片33はほぼ180度旋回することができ、穴塞ぎプラグ11Aをパネル穴29及び雌ねじ穴30から引き抜くことができる。従って、穴塞ぎプラグ11Aが再使用できる。
図23は、厚いボデーパネル26Aに、長くて大径の溶接ナット27Aが固着された例を示している。この場合には、穴塞ぎプラグ11Aは、弾性係止片31の先端が雌ねじ穴30Aのねじ山に係合する。そして、弾性片33も、その先端が雌ねじ穴30Aのねじ山に当接する。この例においても、穴塞ぎプラグ11Aは、フランジ13’が、パネル穴29A及び雌ねじ穴30Aを確実に密閉するように塞ぐ。更に、穴塞ぎプラグ11Aの取外しは、フランジ13’の回転によって行う。
上記のように、穴塞ぎプラグ11Aは、(1)ナット穴への挿入時の嵌合性、(2)取付作業性、(3)嵌合後の振動等に伴なう脱落防止、(4)水密シール性、(5)取外し容易性の要件を備えており、比較的軟質の合成樹脂で穴塞ぎプラグ11Aを成形することによって、(6)取外し後の再使用性の要件を備えることができ、とりわけ、穴塞ぎプラグ11の水密性を極限まで向上させている。
従来の穴塞ぎプラグの斜視図である。 図1の穴塞ぎプラグをボデーパネル及び溶接ナットの穴に取付けた様子を示す断面図である。 大型の従来の穴塞ぎプラグの斜視図である。 図3の穴塞ぎプラグをボデーパネル及び溶接ナットの穴に取付けた様子を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る穴塞ぎプラグの斜視図である。 図5の穴塞ぎプラグの平面図である。 図5の穴塞ぎプラグの正面図である。 図7の穴塞ぎプラグの側面図である。 図6の穴塞ぎプラグのA−A線断面図である。 図6の穴塞ぎプラグB−B線断面図である。 図6の穴塞ぎプラグC−C線断面図である。 (A)は図7の穴塞ぎプラグのD−D線断面図、(B)は図7の穴塞ぎプラグのE−E線断面図、(C)は図8の穴塞ぎプラグのF−F線断面図である。 本発明の第1実施形態に係る穴塞ぎプラグをボデーパネル及び溶接ナットの穴に取付けた様子を示しており、(A)は穴塞ぎプラグを図10と同様の断面で示す図、(B)は穴塞ぎプラグを図11と同様の断面で示す図である。 本発明の第1実施形態に係る穴塞ぎプラグを、図13と同様のボデーパネル及び図13より長い溶接ナットの穴に取付けた様子を示しており、(A)は穴塞ぎプラグを図10と同様の断面で示す図、(B)は穴塞ぎプラグを図11と同様の断面で示す図である。 本発明の第1実施形態に係る穴塞ぎプラグを、図13より厚いボデーパネル及び図13より長い溶接ナットの穴に取付けた様子を示しており、(A)は穴塞ぎプラグを図10と同様の断面で示す図、(B)は穴塞ぎプラグを図11と同様の断面で示す図である。 本発明の第2実施形態に係る穴塞ぎプラグの斜視図である。 図16の穴塞ぎプラグの正面図である。 図16の穴塞ぎプラグの平面図である。 図17の穴塞ぎプラグの側面図である。 図18の穴塞ぎプラグのG−G線断面図である。 図18の穴塞ぎプラグのH−H線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る穴塞ぎプラグをボデーパネル及び溶接ナットの穴に取付けた様子を示しており、(A)は穴塞ぎプラグを図20と同様の断面で示す図、(B)は穴塞ぎプラグを図21と同様の断面で示す図である。 本発明の第2実施形態に係る穴塞ぎプラグを、図22より厚いボデーパネル及び図22より長い溶接ナットの穴に取付けた様子を示しており、(A)は穴塞ぎプラグを図20と同様の断面で示す図、(B)は穴塞ぎプラグを図21と同様の断面で示す図である。
符号の説明
1、5 従来の穴塞ぎプラグ
2、6 ボデーパネル
3、8 溶接ナット
4、7 穴
11、11A 本発明に係る穴塞ぎプラグ
13、13’ フランジ
14、14’ 支柱
15 下部弾性係止片
17 上部弾性係止片
18、18’ 突条
19、19’ 穴
20A 上部半球突部
20B 下部半球突部
21 円柱部分
22 ガイド
23A、23B、24A、24B、23A’、23B’ 弾性係止片の先端
26、26A ボデーパネル
27、27A 溶接ナット
29、29A パネル穴
30、30A 雌ねじ穴
31 弾性係止片
33 弾性片

Claims (12)

  1. パネル等の被取付部材の裏面に固着された雌ねじ部材の雌ねじ穴及び前記被取付部材の穴を塞ぐ、雌ねじ用穴塞ぎプラグであって、
    前記被取付部材の穴を塞ぐサイズのフランジと、該フランジから垂下する支柱と、該支柱の先端側から前記フランジに向け且つ該フランジに近づくにつれて前記支柱から離れるように延びる、少なくとも一対の弾性係止片とからなり、
    前記弾性係止片の各々は、その先端が前記雌ねじ穴のねじ山のリード角に対応して該ねじ山の斜面に係合するように、形成されており、前記支柱及び前記弾性係止片が前記被取付部材の穴及び前記雌ねじ穴に挿入されると、前記少なくとも一対の弾性係止片のそれぞれの先端が前記雌ねじ穴のねじ山の斜面に係合して前記支柱の軸心を前記雌ねじ穴の軸心に整列するように作用し、前記支柱の軸心が前記雌ねじ穴の軸心に整列させられた状態で前記フランジが前記被取付部材の穴及び前記雌ねじ穴を塞ぐ、
    ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  2. 請求項1に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記弾性係止片は、前記支柱の先端側において該支柱を中心に一の直径方向に延びる、一対の下部弾性係止片と、前記下部弾性係止片と前記フランジとの間の前記支柱を中心に、前記下部弾性係止片と交差する、他の直径方向に延びる、一対の上部弾性係止片とから成り、前記下部弾性係止片及び前記上部弾性係止片は前記支柱が前記雌ねじ穴を通過するとき該支柱の軸心を前記雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用する、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  3. 請求項2に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記下部弾性係止片の前記一の直径方向と前記上部弾性係止片の前記他の直径方向とは相互に直交している、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  4. 請求項2又は3に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記一対の下部弾性係止片の一方及び前記一対の上部弾性係止片の一方の先端は、該一対の下部弾性係止片の他方及び該一対の上部弾性係止片の他方の先端のそれぞれに対して、前記雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせて該ねじ山の斜面に係合する高さ位置が異なるように、形成されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  5. 請求項1に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記弾性係止片は、前記支柱の中間高さ位置において該支柱を中心に一の直径方向に延びる一対の弾性係止片で成り、前記支柱には、該支柱の先端付近において該支柱を中心に、前記弾性係止片と交差する、他の直径方向に延びる一対の弾性片が設けられており、前記弾性係止片及び前記弾性片は、前記支柱が前記雌ねじ穴を通過するとき該支柱の軸心を前記雌ねじ穴の軸心に整列させるように作用する、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  6. 請求項5に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記弾性係止片の前記一の直径方向と前記弾性片の前記他の直径方向とは相互に直交している、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  7. 請求項5又は6に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記一対の弾性係止片の一方の先端は、該一対の上部弾性係止片の他方の先端に対して前記雌ねじ穴のねじ山のリード角に合わせて該ねじ山の斜面に係合する高さ位置が異なるように、形成されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の穴塞ぎプラグにおいて、該穴塞ぎプラグは熱可塑性合成樹脂で一体成形されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記フランジの上面に、該フランジを前記支柱の軸心回りに回転させる突条が形成されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  10. 請求項9に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記突条には、工具先端又は紐等を通す穴が形成されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  11. 請求項10に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記突条の前記穴には、その内側に前記穴の一部において前記フランジとの間の間隔を狭める半球形状の突部が形成されており、前記突条の押圧に伴なう撓みを制限し、前記工具先端が該穴から外れにくくしている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の穴塞ぎプラグにおいて、前記支柱は、前記フランジに隣接する部分において、穴塞ぎの対象とする雌ねじ穴のうちの最小直径の雌ねじ穴の直径に近いがそれよりやや小径の直径を有する円柱に形成されている、ことを特徴とする穴塞ぎプラグ。
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