JP2009153800A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のドラム式洗濯機の構成を複雑化することなく、ドラムの振動の大きさを検出を精度良く行い、例えば脱水運転時等の高速回転域における騒音や振動をより確実に低下させる。
【解決手段】ドラム式洗濯機100において、前記モータ4に対する印加電圧を予め定めた同じ一定値に保ちながら、その電圧印加位相を制御して該モータ4の回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部71と、前記速度制御部71による低回転速度維持時の位相である低回転時位相及び高回転速度維持時の位相である高回転時位相の差分位相を算出する差分位相算出部72と、予め定められている基準差分位相と前記差分位相算出部で算出された差分位相とを比較し、その比較結果からドラム3の振動の大きさを判定する振動判定部73とを設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱水運転時等にドラム内の洗濯物のアンバランス状態を検出する機能を備えたドラム式洗濯機に関する。
水槽内にドラムが横軸状態で回転可能に配設されているドラム式洗濯機においては、脱水運転時にドラムを高速回転させる場合に、ドラム内の洗濯物がアンバランス状態にあると、振動やそれに起因する騒音の原因となることから、アンバランス状態にあるか否かを判定して、アンバランス状態であると判定した場合には、ドラムの回転速度を低下させるなどしてアンバランスを修正する修正運転を行い、アンバランス状態でないと判定した場合には、ドラムを定常回転速度(トップ回転速度)まで上昇させる手法が一般的である。
ところで、このようなアンバランス検知において、従来、例えば特許文献1に示すように、定常回転速度到達時点でのモータへの印加電圧を制御デューティー値を使って検出し、その値からアンバランスが生じているか否かを判定するようにした構成が記載されている。
特開2000−325695号公報
しかしながら、前述した特許文献1では、制御デューティー値を検知するにあたり使われている位置センサの個々の洗濯機におけるばらつきや、モータ印加電圧の変動について何ら考慮が払われていない。例えば、位置センサには、取付誤差(製造誤差)や特性のばらつきが必ずあり、これに起因して制御デューティー値検出に誤差が生じ、この制御デューティー値検出誤差は、本願発明者の検討によればアンバランス検知を阻害する十分な大きさを有していることから、結果として脱水運転時の十分な振動抑制を行えないという不具合が生じ得る。また、電源電圧の変動等、不測の要因でモータに対する印加電圧を一定に保てない場合があり、そのような場合にも制御デューティー値検出に誤差が生じ得る。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、既存のドラム式洗濯機の構成を複雑化することなく、ドラムのアンバランス状態を精度良く検出し、例えば脱水運転時等の高速回転域における騒音や振動をより確実に低下させることができるドラム式洗濯機を提供することにある。
すなわち、本発明に係るドラム式洗濯機は、水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたものであって、以下の構成要件をさらに具備していることを特徴とする。
(1)前記モータに対する印加電圧を予め定めた同じ一定値に保ちながら、その電圧印加位相を制御して該モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部。
(2)前記速度制御部による低回転速度維持時の位相である低回転時位相と、高回転速度維持時の位相である高回転時位相との差分位相を算出する差分位相算出部。
(3)予め定められている基準差分位相と、前記差分位相算出部で算出された差分位相とを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部。
かかる本願発明では、低回転時位相と高回転時位相との差分位相を算出しているが、当該低回転時位相と高回転時位相との双方には、位置センサの取付誤差や特性のばらつきなどに起因する位相検知誤差がほぼ等しく含まれることから、前記差分位相には、位置センサに起因する位相検知誤差がほぼキャンセルされて含まれないこととなる。
ここで、電圧印加位相を制御するとは、電圧印加位相そのものを制御することだけでなく、電流位相など、他の量を制御することによって、結果として電圧印加位相を制御することも含む。
したがって、本願発明によれば、位相検知誤差がほぼキャンセルされたこの差分位相に基づいてドラムの振動の大きさを検出するようにしているので、その検出精度を飛躍的に向上させることができ、ひいてはアンバランス状態か否かの判定を正確に行うことができる。そして、その正確な判定に基づくアンバランス修正等によって、例えば脱水運転時などの高速回転域における騒音や振動をより確実に低下させることができるようになる。
不測の印加電圧変動が生じるなどしても、アンバランス判定のミスを生じにくくし、制御のロバスト性を向上させるためには、印加電圧が前記一定値VaからVa'に変動した場合には、前記差分位相算出部が、低回転時位相又は高回転時位相を、以下に記述する式(数2)(特許請求の範囲に記載の式(数1)と同じ)に基づいて補正するとともに、その補正位相に基づいて差分位相を算出するように構成しておくことが好ましい。
位置センサに起因する検知誤差をほぼキャンセルしつつ、ドラムの振動の大きさを検知して、アンバランス状態を判定する別の態様としては、水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機において、前記モータに対する印加位相を一定値に保ちながら、該印加電圧を制御して該モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、前記速度制御部による低回転速度維持時の電圧である低回転時電圧と、高回転速度維持時の電圧である高回転時電圧との差分電圧を算出する差分電圧算出部と、予め定められている基準差分電圧と、前記差分電圧算出部で算出された差分電圧とを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、を備えたものが挙げられる。
位置センサに起因する検知誤差をほぼキャンセルしつつ、ドラムの振動の大きさを検知して、アンバランス状態を判定するさらに別の態様としては、水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機において、前記モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、前記速度制御部による低回転速度維持時におけるトルク及び高回転速度維持時におけるトルクを算出し、前記低回転速度維持時のトルクと前記高回転速度維持時のトルクとの差分トルクを算出する差分トルク算出部と、予め定められている基準差分トルクと、前記差分トルク算出部で算出された差分トルクとを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、を備えたものが挙げられる。
このように構成した本発明によれば、位相検知誤差がほぼキャンセルされた差分位相に基づいてドラムの振動の大きさを検出するようにしているので、その検出精度を飛躍的に向上させることができ、ひいてはアンバランス状態か否かの判定を正確に行うことができる。そして、その正確な判定に基づくアンバランス修正等によって、例えば脱水運転時などの高速回転域における騒音や振動をより確実に低下させることができるようになる。しかも、既存のドラム式洗濯機に新たな部品を追加することなく、制御ソフトウェアの改良だけで実現できるため、構造複雑化の招来をも防止できる。
以下に、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るドラム式洗濯機100の概略内部構造を示した縦断面図である。同図中、符号1は中空のボディであり、このボディ1の使用端側(以下、前側とも言う)には、洗濯物を投入するための投入口11と、前記投入口11を閉じるための開閉可能な蓋12とが設けてある。また、ボディ1の内部には、水槽2が配設されており、当該水槽2のさらに内部にはドラム3が設けられている。
水槽2は、後端面が底板21によって閉塞され、前端面に開口部22が設けられた概略円筒状をなすものであり、その中心軸Cを水平又は水平から傾斜させて、前側が後側よりも若干高くなるようにした姿勢で、ダンパDや弾性体Sによって揺動可能に支持されている。また、前記開口部22は、可撓性を有した筒状体23を介してボディ1の投入口11に接続されている。
ドラム3は、水槽2よりも一回り小さい円筒状をなすもので、水槽2と同様、その後端面が底板31によって閉塞され、その前端面には開口部32が設けられている。このドラム3には、厚み方向に貫通する多数の孔33が設けられていて、この孔33を介して水槽2からドラム3内に水が浸入自在に構成されている。また、このドラム内周面の複数箇所(3箇所)には、洗濯物を引っ掛けて持ち上げるための突条形状をなすリフタ34が設けられている。
前記水槽2における底板21の外側には、例えばドラム3を回転駆動するためのモータ4が取り付けられており、前記モータ4の回転軸41が軸受42を介して当該底板21を貫通し、ドラム3の底板32に固定されている。
符号5は、洗濯水を供給する給水機構5である。この給水機構5は、外部の水道管に接続された給水管51と、前記給水管51の途中に設けられた電磁開閉弁52とから構成されている。この給水管51の先端噴射口51aは、前記ドラム3の開口部32に臨ませて配置されており、この噴射口51aからドラム3内部の洗濯物に直接水を掛けることができるように構成されている。
符号6は、水槽2及びドラム3内の洗濯水を外部に排出するための排水機構である。この排水機構6は、水槽2の最下部、すなわち水槽2の後端下部に接続された排水管61と、前記排水管61の途中に設けられた電磁開閉弁62とから構成されている。
これらの構成に加えて、この洗濯機100は、前記各電磁開閉弁52、62や電動機4等を制御して、ドラム3内の洗濯物の重量やアンバランス状態を算出し、洗い工程や脱水工程を自動で行う制御機構7(図1には図示していない)を、ボディ1の内部に備えている。
この制御機構7は、少なくとも、ハードウェア構成としては、CPU、メモリ、各種ドライバ回路などを具備したものであり、前記メモリに記憶させたプログラムに従って、前記CPUや周辺機器が協動することで種々の機能を発揮する。
しかして、この実施形態においては、図2の機能ブロック図に示すように、この制御機構7が、少なくとも速度制御部71と、差分位相算出部72と、振動判定部73と等としての機能を発揮するようにプログラムを構成している。
それら各部を説明すると、前記速度制御部71は前記モータ4に対する印加電圧を前記メモリに格納してある一定値Vaに保ちながら、その電圧印加位相を制御して該モータ4の回転速度を前記メモリに格納してある低回転速度及び高回転速度に維持するものである。
前記差分位相算出部72は、例えば、回転速度検出手段としてモータ4のロータ位置を検出してパルス信号を出力するホールIC43などの位置センサを利用して、前記速度制御部71による低回転速度時の位相である低回転時位相と、高回転速度維持時の位相である高回転時位相との差分位相を算出するものである。この差分位相算出部72は、低回転時位相及び高回転時位相を、前記速度制御部71でのサンプリング時間ごとに決定される瞬間位相を所定時間平均して、算出するように構成してある。この所定時間平均するとは、例えば、モータ4が数回転する間の瞬間位相を平均することなどを指す。
ところで、前記速度制御部71での回転速度維持中に、電源電圧が変動するなどして、印加電圧が前記一定値VaからVa'に変動することがある。そのような場合には、回転数が一定に制御されているとすると、その影響が位相に現れる。そこで、印加電圧が変動した場合には、前記差分位相算出部72は、低回転時位相又は高回転時位相を、式(数2)に基づいて補正するとともに、その補正位相を新たな低回転時位相又は高回転時位相とし、そこから、差分位相を算出するようにも構成してある。ここで、差分位相の値からアンバランスに起因するドラム3の振動の大きさを判定できる理由について簡単にふれておく。アンバランスによりモータ4に回転ムラが生じると、速度制御部71が回転ムラを抑えるように速度制御するわけであるが、その制御の結果トルクが増加し、そのトルクを位相として検出できる。なお、アンバランスがあった場合、速度制御部71ではブレーキをかけることができないので回転ムラが完全になくなることはないため、振動は発生するがトルクでも振動に応じた増加分を検出することができる。
前記振動判定部73は、前記メモリに格納してある基準差分位相と、前記差分位相算出部72で算出された差分位相とを比較し、その比較結果からドラム3の振動の大きさを判定するものである。ここで、基準差分位相とは、例えば、本実施形態のドラム式洗濯機100と同型の機種の一つにおいて、洗濯物のアンバランスが存在せず振動がない場合の高速回転時位相と低速回転時位相との差分位相を代表値として実験室などで予め取得おき、前記メモリに格納しておくものである。
次に、前記制御装置7の各部によってドラム3の振動の大きさを判定し、アンバランス状態を判断する方法について、図3のフローチャートを参照しながら以下に詳述する。
まず、前記速度制御部71は、モータ印加電圧をVaに保ちながら、モータ4の回転速度を低回転速度で維持する(S1)。
前記モータ4が低回転速度で維持されている間に、前記差分位相算出部72は、位置センサ43を利用して、瞬間位相を算出し、モータ4が数回転した間の平均値を低回転時位相とする(S2)。
ここで、低回転時位相算出中に、電源電圧の変動等によって、モータ印加電圧がVaからVa'に変動した場合には、前記差分位相算出部72は式(数2)に基づいて、低回転時位相を補正する(S3)。
次に、前記速度制御部71は、モータ印加電圧をVaに保ちながら、モータ4の回転速度を高回転速度で維持するように切り替える(S4)。
前記モータ4が高回転速度で維持されている間に、前記差分位相算出部72は、低回転時位相算出時と同様にして、高回転時位相を算出する(S5)。
高回転時位相算出中に、モータ印加電圧に変動があった場合にも、前記差分位相算出部72は、式(数1)に基づいて、算出した高回転時位相の補正を行う(S6)。
それぞれの制御サイクルでの位相の算出が終了すると、前記差分位相算出部72は、高回転時位相と低回転時位相との間で差分を取ることにより、差分位相を算出する(S7)。
最後に、振動判定部73が、予め定められている基準差分位相と、算出された差分位相との比較を行い、ドラム3の振動の大きさを判定する。ここで、差分位相間の比較は、例えば、算出された差分位相と基準差分位相との差分を取ることにより行う。その差分の値が一定値以上であれば、ドラム3の振動の大きさが一定値以上であり、アンバランス状態であると判断する(S8)。
このように、本実施形態によれば、低回転時位相と高回転時位相との差分位相を算出し、該低回転時位相と高回転時位相の双方に含まれる位置センサに起因する位相検知誤差をほぼキャンセルすることができる。したがって、ドラム3の振動の大きさの判定精度を飛躍的に向上させることができ、ひいてはアンバランス状態か否かの判定を正確に行うことができる。そして、その正確な判定に基づくアンバランス修正等によって、例えば、脱水運転時などの高速回転行きにおける騒音や振動をより確実に低下させることができるようになる。
ここで、位置センサに起因する位相誤差をキャンセルすることができる理由を詳述する。
モータ印加電圧Va、位相Pにおいて、モータ4からドラム3に加えられるトルクは以下の式(数3)で表される。
ここで、Pはモータ4の極数、Φは永久磁石による電気子鎖交磁束、Rは1相あたりの巻線抵抗、ωは電気角周波数、Lはd軸におけるインダクタンス、Lはq軸におけるインダクタンス。
さらに、トルクTは、ドラム3について回転の運動方程式より式(数4)のように表すことができる。
ここで、Tはトルク、Jは慣性、aは加速度、Bは粘性、摩擦トルクなどを表す。
ドラム3を定速回転制御している場合には、式(数4)より、モータ4が出力したトルクは、回転が不均一なことによって生じる加減速に費やされるものと、一定回転に保つために粘性に対して費やされるものに分けることができる。
また、加速度aは、振動振幅hと電気角周波数ωによって式(数5)のように表せる。
この式(数5)より、加速度aは電気角周波数ωの二乗に比例しており、電気角周波数ωが小さい場合には、加速度aは非常に小さくなり、式(数4)より加速度aのトルクへの影響も小さいことがわかる。つまり、図4に示すように、回転速度が場合に比べて、回転速度が小さい場合には振動によるトルクの増分を非常に小さいので無視しても構わない。さらに、低速回転時のトルクTは、回転速度による変化が小さい粘性トルクBが支配的であることもわかる。
ここで、式(数3)より、印加電圧Vaが固定されている場合、トルクTは位相Pで表すことができるので、算出される低速回転時位相は、図5に示すように、粘性トルクBに起因する位相と位置センサの誤差によってほぼ構成されていると言える。
また、高回転時位相には、低回転時位相に含まれていた粘性トルクBに起因する位相と、位置センサの誤差に加えて、高速化のための位相増加分と、振動がある場合には、振動による位相増加分が含まれている。高速化することによって、位置センサの周波数特性や粘性トルクBが変化し、その影響が位相にも表れるが、前述した増加分に比べると非常に小さいので無視することができるものである。
従って、高速回転時位相と低速回転時位相の差分を取って算出する差分位相は、図5に示すように、高速化のための位相増加分と振動による位相増加分でほぼ構成されており、位置センサに起因する位相検知誤差がキャンセルされていることが分かる。
さらに、この差分位相は位相検知誤差がキャンセルされているので、個体間の位置センサのばらつきを考慮する必要が無く、同型機種の別の個体において測定された基準差分位相との比較を行うことができる。従って、実験室などで振動のない状態での高速回転時位相と低速回転時位相との間で差分をとり、基準差分位相を代表値として求めておき、他の同型のドラム式洗濯機のメモリに格納しておくだけで、アンバランス状態の判定に用いることができる。つまり、基準差分位相を個体ごとに求めることなく、精度よくアンバランス状態を判定することができる。
また、瞬間位相を所定時間平均して、低回転時位相及び高回転時位相の微小変動をキャンセルできるようにしているので、ドラム3の振動の大きさを判定するのに有用な差分位相を算出することができる。
さらに、印加電圧がVaからVa'に変化した場合には、式(数1)に基づいて、低回転時位相及び高回転時位相の補正を行うので、電源電圧が変動するなどの外乱に対して強い、アンバランス判定ができる。また逆に、このような補正を行うので、電源電圧の変動がアンバランス判定に影響を与えるような領域でモータ印加電圧Vaを設定することができる。
加えて、既存のドラム式洗濯機に新たな部品を追加することなく、制御ソフトウェアの改良だけで実現できるため、構造複雑化の招来をも防止できる
なお、本発明は前記各実施形態に限られるものではない。
モータに対する印加位相を一定値に保ちながら、印加電圧を制御してモータの回転速度をメモリに記憶した低回転速度及び高回転速度に維持し、低回転速度維持時の低回転時電圧と高回転速度維持時の電圧である高回転時電圧を測定し、それらの差分電圧を算出するものであってもかまわない。
この場合、予め実験室などである一つの同型のドラム式洗濯機において予め基準差分電圧を測定しておき、全ての同型のドラム式洗濯機のメモリに格納しておき、測定した差分電圧と基準差分電圧を比較するように振動判定部を構成すればよい。
このようなものであれば、前記差分位相とメモリに格納してある基準差分電圧を比較することによって位置センサの取り付け誤差などに起因する、測定電圧の誤差をほぼキャンセルして、精度よくアンバランス状態の判定を行うことができる。
また、低回転速度の維持時のトルクと、高回転速度維持時のトルクを算出し、それらの差分トルクを算出する差分トルク算出部を備えたものであっても構わない。
この場合は、予め実験室などである一つの同型のドラム式洗濯機において予め基準差分トルクを測定しておき、全ての同型のドラム式洗濯機のメモリに格納しておき、測定した差分トルクと基準差分トルクを比較するように振動判定部を構成すればよい。
このようなものであれば、位置検出器の取り付け誤差などに起因するトルク算出の誤差をほぼキャンセルして、精度よくアンバランス状態の判定を行うことができる。
加えて、瞬間位相を所定時間平均せずに、低回転時位相及び高回転時位相を求めることも考えられる。例えば、所定時間内の瞬間位相の最大値を低回転時位相及び高回転時位相として、比較を行うことが考えられる。
また、印加電圧がVaからVa'に変化した場合に式(数1)に基づく補正を行わないことも考えられる。この場合、例えば、高回転時位相の回転速度を低くし、電源電圧が変動しても、印加電圧には影響が出ない領域でアンバランス判定を行うようにすればよい。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る洗濯機の内部構造を示す概略縦断面図。 同実施形態におけるアンバランス検出のための制御機構の機能ブロック図。 同実施形態におけるアンバランス検出のフローチャート。 同実施形態における高回転時と低回転時の加速度のトルクへの影響を示すグラフ。 同実施形態における位相の構成を示した概略図。
符号の説明
100・・・ドラム式洗濯機
2・・・水槽
3・・・ドラム
4・・・モータ
43・・・回転速度検出手段
71・・・速度制御部
72・・・差分位相算出部
73・・・振動判定部

Claims (5)

  1. 水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機において、
    前記モータに対する印加電圧を一定値に保ちながら、該電圧の印加位相を制御して該モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、
    前記速度制御部による低回転速度維持時の位相である低回転時位相と、高回転速度維持時の位相である高回転時位相との差分位相を算出する差分位相算出部と、
    予め定められている基準差分位相と、前記差分位相算出部で算出された差分位相とを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、を備えたものであることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 前記速度制御部での回転速度維持中に、印加電圧が前記一定値VaからVa'に変動した場合には、前記差分位相算出部は、低回転時位相又は高回転時位相を、式(数1)に基づいて補正するとともに、その補正位相に基づいて前記差分位相を算出するようにしている請求項1記載のドラム式洗濯機。
    ここでPは低回転時位相又は高回転時位相、P'は補正位相、ωは電気角周波数、Ldはd軸におけるインダクタンス、Raは1相あたりの巻線抵抗。
  3. 水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機に適用される洗濯機制御プログラムであって、
    前記モータに対する印加電圧を一定値に保ちながら、その電圧印加位相を制御して該モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、
    前記速度制御部による低回転速度維持時の位相である低回転位相と、高回転速度維持時の位相である高回転位相との差分位相を算出する差分位相算出部と、
    予め定められている基準差分位相と、前記差分位相算出部で算出された差分位相とを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、
    としての機能をドラム式洗濯機に発揮させることを特徴とする洗濯機制御プログラム。
  4. 水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機において、
    前記モータに対する印加位相を一定値に保ちながら、該印加電圧を制御して該モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、
    前記速度制御部による低回転速度維持時の電圧である低回転時電圧と、高回転速度維持時の電圧である高回転時電圧との差分電圧を算出する差分電圧算出部と、
    予め定められている基準差分電圧と、前記差分電圧算出部で算出された差分電圧とを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、を備えたものであることを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 水槽と、前記水槽内において水平又は傾斜軸周りに回転自在に支持されたドラムと、前記ドラムを回転駆動するモータと、前記ドラムの回転速度を検出する回転速度検出手段と、を備えたドラム式洗濯機において、
    前記モータの回転速度を予め定めた低回転速度及び高回転速度に維持する速度制御部と、
    前記速度制御部による低回転速度維持時におけるトルク及び高回転速度維持時におけるトルクを算出し、前記低回転速度維持時のトルクと前記高回転速度維持時のトルクとの差分トルクを算出する差分トルク算出部と、
    予め定められている基準差分トルクと、前記差分トルク算出部で算出された差分トルクとを比較し、その比較結果からドラムの振動の大きさを判定する振動判定部と、を備えたものであることを特徴とするドラム式洗濯機。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04250196A (ja) * 1991-01-25 1992-09-07 Sharp Corp ドラム式洗濯機
JP3607117B2 (ja) * 1999-05-21 2005-01-05 株式会社東芝 ドラム式洗濯機

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