JP2009151281A - 画像形成方法、トナー、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の画像形成方法は、トナー収容器内から現像剤収容部内にトナーを補給するトナー搬送装置がスクリューポンプを用いてトナーを搬送し、現像剤収容部内の現像剤を用いて潜像担持体上の潜像をトナー像化し、前記潜像担持体上に形成された前記トナー像を転写装置によって記録媒体に転写して前記記録媒体上に画像を形成する画像形成方法において、前記トナーの平均円形度をA、前記トナー母体の質量に対する前記小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合に、以下の(1)式を満たすことを特徴とする。
−18A+17.92≦B≦−34A+33.96・・・・(1)
【選択図】図3
Description
一定の流動性を維持するには、トナーの流動性に影響するトナーの円形度及び外添剤の添加量が重要な要素である。トナーの円形度については1.0に近いほど、すなわち、トナーが球形に近ければ近いほどトナーの流動性は高まる。逆に円形度が1.0から離れるほど、すなわち、トナーの異形化が進行していればしているほどトナーの流動性は低下する。一方、一般的にトナー外添剤として使用されるBET比表面積が50〜400[m2/g]程度のシリカ微粒子(以下、小粒径シリカと呼ぶ)は添加量が多ければ多いほど流動性は高まる。逆に添加量が少なければ少ないほどトナーの流動性は低下する。これは、トナーの円形度を1.0に近づけるほど、または、シリカ微粒子の添加量を多くするほど、トナー同士間の非静電的な付着力を低減させることができるためである。このため、トナーを球形に近づける、あるいは、小粒径シリカの添加量を増加することで、トナーの流動性を高めることができる。
<1> トナー母体に小粒径シリカを添加したトナーを収容するトナー収容器内から現像剤を収容する現像装置の現像剤収容部内にトナーを補給するトナー搬送装置がスクリューポンプを用いてトナーを搬送し、前記現像装置の前記現像剤収容部内の現像剤を用いて潜像担持体上の潜像をトナー像化し、前記潜像担持体上に形成された前記トナー像を転写装置によって記録媒体に転写して前記記録媒体上に画像を形成する画像形成方法において、前記トナーの平均円形度をA、前記トナー母体の質量に対する前記小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合に、以下の(1)式を満たすことを特徴とする画像形成方法である。
−18A+17.92≦B≦−34A+33.96・・・・(1)
<2> トナーは、少なくとも、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び変性層状無機鉱物を含み、前記変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物における層間イオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性されている前記<1>に記載の画像形成方法である。
<3> トナーは、少なくとも、有機溶媒中に、結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマー、前記プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物、着色剤、離型剤、変性層状無機鉱物を溶解乃至分散させ、溶解液乃至分散液を作製し、前記溶解液乃至分散液の25℃におけるCasson降伏値が1〔Pa〕〜100〔Pa〕であり、前記溶解液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて、架橋反応乃至伸長反応させて得られた分散液から溶媒を除去することにより得られるトナーである前記<2>に記載の画像形成方法である。
<4> 変性層状無機鉱物が、溶解液乃至分散液中の固形分中に0.05〔質量%〕〜10〔質量%〕含有されている前記<3>に記載の画像形成方法である。
<5> トナーは、小粒径シリカのBET比表面積が50[m2/g]〜400[m2/g]の範囲内にあり、トナーの平均円形度Aが0.94≦A≦0.99の範囲内である前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<6> トナーは、体積平均粒径が3[μm]〜8[μm]であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30の範囲にある前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<7> トナーは、粒径2[μm]以下の粒子が1[個数%]〜10[個数%]である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<8> トナー母体に小粒径シリカを添加したトナーを収容するトナー収容器内から現像剤を収容する現像装置の現像剤収容部内にトナーを補給するトナー補給装置がスクリューポンプを用いてトナーを搬送し、前記現像装置の前記現像剤収容部内の現像剤を用いて潜像担持体上の潜像をトナー像化し、前記潜像担持体上に形成された前記トナー像を転写装置によって記録媒体に転写して前記記録媒体上に画像を形成する画像形成に用いられるトナーにおいて、前記トナーの平均円形度をA、前記トナー母体の質量に対する前記小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合に、以下の(1)式を満たすことを特徴とするトナーである。
−18A+17.92≦B≦−34A+33.96・・・・(1)
<9> 少なくとも、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び変性層状無機鉱物を含み、前記変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物における層間イオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性されている前記<8>に記載のトナーである。
<10> 少なくとも、有機溶媒中に、結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマー、前記プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物、着色剤、離型剤、変性層状無機鉱物を溶解乃至分散させ、溶解液乃至分散液を作製し、前記溶解液乃至分散液の25[℃]におけるCasson降伏値が1[Pa]〜100[Pa]であり、前記溶解液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて、架橋反応乃至伸長反応させて得られた分散液から溶媒を除去することにより得られる前記<9>に記載のトナーである。
<11> 変性層状無機鉱物が、溶解液乃至分散液中の固形分中に0.05〔質量%〕〜10〔質量%〕含有されている前記<10>に記載のトナーである。
<12> 小粒径シリカのBET比表面積が50[m2/g]〜400[m2/g]の範囲内にあり、平均円形度Aが0.94≦A≦0.99の範囲内である前記<8>から<11>のいずれかに記載のトナーである。
<13> 体積平均粒径が3[μm]〜8[μm]であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30の範囲にある前記<8>から<12>のいずれかに記載のトナーである。
<14> 粒径2[μm]以下の粒子が1[個数%]〜10[個数%]である前記<8>から<13>のいずれかに記載のトナーである。
<15> 潜像担持体と、現像剤収容部内の現像剤を用いて前記潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、現像剤収容部内の現像剤に供給するトナーを収容するトナー収容器と、スクリューポンプを用いて前記トナー収容器内のトナーを前記現像装置の前記現像剤収容部に補給するトナー補給装置と、前記現像装置による現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記トナー像が転写された前記記録媒体上に前記トナー像を定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、前記トナーとして、前記<8>から<14>のいずれかに記載のトナーを用いることを特徴とする画像形成装置である。
<16> 現像装置、潜像担持体を帯電する帯電装置、及び転写後の現像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置から選ばれる少なくとも一つと、前記潜像担持体とが一体的に支持され、プロセスカートリッジとして画像形成装置本体から着脱自在に構成されている前記<15>に記載の画像形成装置である。
図1は、複写機100Cを示す概略構成図である。複写機100Cは、タンデム型カラー複写機である。複写機100Cは、画像形成部150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置400とを備えている。
ー、シアン、マゼンタ、及びブラックの各色の画像を形成する作像部18がそれぞれ対向
して並置されたタンデム型の画像形成ユニット120が配置されている。
二次転写ベルト24の用紙搬送方向上流側のローラ23と支持ローラ16との対向部で、二次転写ベルト24と中間転写ベルト50とが接触し、二次転写ニップを形成している。二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体としての転写紙と中間転写ベルト50とは、二次転写ニップで互いに接触可能である。二次転写装置22の用紙搬送方向下流側には定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、定着ベルト26に押圧して配置された加圧ローラ27を備えている。
なお、複写機100Cにおいては、二次転写装置22及び定着装置25の下方には、転写紙を反転させるシート反転装置28が配置されている。これにより、一方の面に画像が形成された転写紙が、他方の面に画像が形成されるように二次転写ニップに向けて搬送することができ、転写紙の両面に画像を形成することができる。
図2に示すように、画像形成ユニット120における各色の作像部18は、各感光体10の周りに、帯電器59、現像装置61、転写帯電器62、感光体クリーニング装置63、除電器64をそれぞれ有する。作像部18では、帯電器59により感光体10の表面が一様に帯電され、一様帯電された感光体10(潜像担持体)の表面に、各色の画像情報に基づいて露光装置21が露光光Lを照射することにより、感光体10の表面上に静電潜像が形成される。
そして、現像装置61内の各色のトナーを用いて静電潜像を現像することにより、感光体10上に各色のトナー像が形成される。感光体10上に形成されたトナー像は、転写帯電器62と感光体10との間の転写バイアスによって中間転写ベルト50上に転写される。中間転写ベルト50にトナー像を転写したあとの感光体10の表面は感光体クリーニング装置63で転写残トナーの除去がなされ、除電器64で除電がなされることで、次の作像に備える。
複写機100Cでは、作像部18を構成する感光体10、帯電器59、現像装置61、及び感光体クリーニング装置63が一体的に支持され、プロセスカートリッジを構成し、このプロセスカートリッジは複写機100C本体に対して着脱自在となっている。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿がコンタクトガラス32上へ搬送された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は、直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により照射された光の原稿面からの反射光は、第2走行体34におけるミラーで反射され、結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に受光される。これにより、カラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像情報とされる。
4色カラー像が形成され転写紙は、二次転写装置22により定着装置25に搬送されて、熱と圧力により4色カラー像が転写紙上に定着される。その後、転写紙は、切り換え爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
または、切り換え爪55で切り換えてシート反転装置28に搬送され、反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を形成した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。像担持体の材質、形状、構造、大きさ等は、公知のものの中から適宜選択することができる。材質は、アモルファスシリコン、セレン等の無機物質、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機物質等が挙げられるが、長寿命であることからアモルファスシリコンが好ましい。また、形状は、ドラム状であることが好ましい。静電潜像は、像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより形成することができ、静電潜像形成手段により行うことができる。静電潜像形成手段は、像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器(帯電手段)と、像担持体の表面を露光する露光器(露光手段)を有することが好ましい。
露光は、露光器を用いて像担持体の表面を露光することにより行うことができる。露光器は、目的に応じて適宜選択することができるが、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系等の各種露光器を用いることができる。なお、像担持体の裏面側から露光を行う光背面方式を採用してもよい。
転写は、転写手段を用いて像担持体を帯電することにより行うことができる。転写手段は、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段を有することが好ましい。なお、中間転写体は、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、転写ベルト等を用いることができる。
転写手段は、像担持体上に形成された可視像を記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を有することが好ましい。転写手段は、一つであってもよいし、複数であってもよい。転写器の具体例としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器等が挙げられる。なお、記録媒体は、公知の記録媒体の中から適宜選択することができ、転写紙等を用いることができる。
除電工程は、像担持体に除電バイアスを印加することにより除電する工程であり、除電手段を用いて行うことができる。除電手段は、公知の除電器の中から適宜選択することができ、除電ランプ等を用いることができる。
リサイクル工程は、クリーニング工程により除去したトナーを現像手段でリサイクルする工程であり、リサイクル手段を用いて行うことができる。リサイクル手段は、目的に応じて適宜選択することができ、公知の搬送手段等を用いることができる。
制御工程は、各工程を制御する工程であり、制御手段を用いて行うことができる。制御手段は、目的に応じて適宜選択することができ、シークエンサー、コンピュータ等の機器を用いることができる。
電子写真方式の画像形成装置においては、二成分方式の現像装置を採用している場合、トナー濃度等を検知して現像装置内におけるトナーとキャリアとの混合比を一定に保つように制御している。このため、現像装置を有するユニット内もしくはその近傍にトナーボトルやカートリッジ等のトナー収納容器を設け、そのトナー収納容器から使用により消費された量に応じてトナーを現像装置へ補給する構成になっている。
このようなトナー収容容器から現像装置へのトナーの移送、補給を行うトナー補給装置としてはスクリューやバドル等の機械的な搬送部材によって搬送を行うものが一般的であるが、スクリューポンプを用いてトナーを搬送するものもある。スクリューポンプを用いたトナー補給装置であれば、トナー補給装置のレイアウトの自由度を増すことができる。また、トナー補給装置の周辺の部品の間に搬送チューブを配置することができ、画像形成装置のコンパクト化を図ることができる。そして、本実施形態の複写機100Cが備えるトナー補給装置も一軸偏心のスクリューポンプを用いたものである。
トナーボトル220(トナー収容器)は、現像装置61内に補給する未使用のトナーを収容するトナー収容器である。タンデム方式の画像形成装置である複写機100Cは、各色毎にトナーを収納するトナーボトル220が並んで配置される構成をとる。各色のトナーボトル220はそれぞれトナーの搬送路部材であるトナー補給チューブ65を介してサブホッパ68、粉体ポンプ2等を備えた補給ユニットと接続し、現像装置61は補給ユニットの下方に接続している。
そして、ロータ5を回転駆動することにより、吸い込み部69に吸引力が生じて、トナーボトル220内のトナーが吸引され、粉体ポンプ2内を通過したトナーは排出部67からサブホッパ68に送り出される。サブホッパ68内のトナーが、現像装置61のトナー補給口95から現像剤収容部61c内にトナーの補給がなされる。
また、現像装置61の現像剤収容部61c内のトナーはキャリアとともに現像ローラ61aに担持され、感光体10上の静電潜像の現像に使用され、消費される。トナー補給装置500は、現像装置61での使用により消費された量に応じてトナーを補給する。
この凝集体は指先で触れる程度で崩れる程度に凝集力が弱いため、他のトナーとともに現像装置61に供給されても現像剤収容部61c内の攪拌部材である現像剤搬送スクリュー61bによる攪拌によってある程度は細かくほぐされ、通常のトナー粉体の状態に戻る。
しかし、一部の凝集性が高い凝集体が現像剤収容部61c内で細かくほぐされることなく、感光体10表面上の潜像にトナーを供給する現像ローラ61aに供給されることがある。凝集体が感光体10表面上に供給されると、その後、細かくほぐされることができない。この凝集体が感光体10から中間転写ベルト50を有する転写装置としての中間転写ユニットによって転写紙に転写されると、画像不良となる。例えば、ベタ画像(単色、トナー付着量0.45[mg/cm2])では、凝集体が付着した部分にベタ画像ID対比の濃色点を形成し、その周辺部に淡色域を形成する「ホタル」と呼ばれる異常画像が発生する。また、線図の画像では、凝集体が付着した部分が黒くなり、細線を再現することができなくなる。
なお、複写機100Cに用いる粉体ポンプ2は、ロータ5の回転トルクが0.25〜1.0[N・m]であり、ロータ5を回転させたときの粉体ポンプ2内の温度は45[℃]〜60[℃]であり、トナーに対して45[℃]〜50[℃]程度の熱が付与される。
本実施形態で用いるトナーに添加する小粒径シリカのBET比表面積は、窒素吸着法による比表面積測定により算出した。
具体的な測定条件はTriStar3000(島津製作所株式会社製)を用いてBET多点法(相対圧と吸着した窒素量の関係を求めBET理論に基づき、1[g]中の表面積を求める方法)により算出される。なお、これらの測定は試料表面の不純物、特に水分を取り除くため前処理として真空脱気を24時間行い、不純物を取り除く工程を要する。
<窒素吸着法による比表面積測定>
液体窒素温度における窒素の吸着量を絶対平衡吸着圧力0.35[MPa]以下で、BET法により比表面積計算を行った。高速比表面積/細孔分布測定装置(マイクロメリティックス社製 ASAP2010)を用い、予め120[℃]で24[時間]乾燥し、秤量後200[℃]で2[時間]減圧処理した後の測定試料について、吸着等温線から比表面積と細孔径分布を算出した。
<平均粒子径の測定>
1[mm]以下のシリカ粒子の平均粒子径は、レーザー回折散乱法粒度分布計(コールター社製LS−230)により測定した。測定用の分散液の調製は「粒子計測技術」(粉体工学会編、1994年日刊工業社出版、23頁)に準じた。質量積算分布の50[%]となる粒子径を平均粒子径とした。
<結着樹脂>
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後述するポリエステルが好ましい。
<<ポリエステル>>
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの他に酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには転写紙への定着時、転写紙とトナーとの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマーとしては、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーが好ましく、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーとしては、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させた、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)が好ましい。この場合、該プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物としては、アミン類が挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類との反応により分子鎖が架橋乃至伸長されてウレア変性ポリエステルが得られる。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40〔質量%〕、好ましくは1〜30〔質量%〕、さらに好ましくは2〜20〔質量%〕である。0.5〔質量%〕未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40〔質量%〕を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10[%]未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋乃至伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1,000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、後に述べる未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2,000〜15,000、好ましくは2,000〜10,000、さらに好ましくは2,000〜8,000である。20,000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
未変性ポリエステルとしては、前記ウレア変性ポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものもウレア変性ポリエステルの場合と同様である。未変性ポリエステルの重量平均分子量(Mw)は、10000〜300000、好ましくは14,000〜200,000である。そのMn(数平均分子量)は、1,000〜10,000、好ましくは1,500〜6,000である。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65[℃]、好ましくは45〜60[℃]である。45[℃]未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65[℃]を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用できる。
ブラックのトナーとしては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、等を用いることができる。
イエローのトナーとしては、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、等を用いることができる。
マゼンタのトナーとしては、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、等を用いることができる。
また、シアンのトナーとしては、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、等を用いることができる。
また、着色剤としては、上記のものに限るものではなく、さらに、これらの混合物も使用できる。
着色剤の含有量はトナー母体に対して通常1〜15[質量%]、好ましくは3〜10[質量%]である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
離型剤としては、融点が50〜120[℃]の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着部材(複写機100Cでは、定着ベルト26)とトナー界面との間で働き、これにより定着部材にオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
複写機100Cで使用するトナーに用いる変性層状無機鉱物は、少なくとも有機溶媒中に結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマー、該プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物、着色剤、離型剤、変性層状無機鉱物を溶解乃至分散させた溶解液乃至分散液において、25[℃]におけるCasson降伏値を、1〜100[Pa]にするものでなければならない。
Casson降伏値が1[Pa]未満では、目標の形状が得にくく、100[Pa]を超えると製造性が悪化する。
Casson降伏値は、水系媒体に乳化させる際の油相単独の粘度を測定したものである。
また、変性層状無機鉱物は、溶解液乃至分散液中の固形分中に0.05〜10〔質量%〕含有されることが好ましい。0.05〔質量%〕未満では目標のCasson降伏値が得られず、10〔質量%〕を超えると、定着性能が悪化する。
変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物における層間のイオンの少なくとも一部を有機物イオンで変換した層状無機鉱物であり、例えば、層間の金属カチオンの少なくとも一部を4級アンモニウムイオンで変換したもの等があり、有機変性モンモリナイト、有機変性スメクタイト等が挙げられる。
Casson降伏値は、ハイシェア粘度計などを用いて測定することができる。
測定条件は下記の通りである。
装置:AR2000(TAインスツルメンツ社製)
シア−ストレス:120[Pa/5分]
ジオメトリー:40mmスチールプレート
ジオメトリーギャップ:1[mm]
解析ソフト:TA DATA ANALYSIS(TAインスツルメンツ社製)
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(i)結着樹脂(未変性ポリエステル)、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、該プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物(アミン類)、着色剤、離型剤、層状無機鉱物における層間イオンの少なくとも一部を有機物イオンで変性した変性無機鉱物を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100[質量部]に対し、通常0〜300[質量部]、好ましくは0〜100[質量部]、さらに好ましくは25〜70[質量部]である。
トナー材料液100[質量部]に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000[質量部]、好ましくは100〜1000[質量部]である。50[質量部]未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000[質量部]を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋乃至伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40[時間]、好ましくは2〜24[時間]である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
その体積平均粒径(Dv)は3.0〜7.0[μm]であることがより好ましい。一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得る為に有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。また、前記の範囲よりも体積平均粒子径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがある。
600[dpi]以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8[μm]が好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.30の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100[μm]アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
上述した粒径による不具合の現象は、微粉の含有率が大きく関係し、特に粒径2[μm]以下の粒子が10[個数%]を超えるとキャリアへの付着や高いレベルで帯電の安定性を図る場合支障となる。逆に、トナーの粒子径が前記範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。また、体積平均粒子径/個数平均粒子径が1.30よりも大きい場合も同様であることが明らかとなった。
本発明のトナーの粒径2[μm]以下の粒子率及び円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、更に測定試料を0.1〜0.5[g]程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3[分間]分散処理を行い、分散液濃度を3000〜1[万個/μl]として前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
円形度=L0/L・・・・(2)
L0:粒子の投影像と同じ面積をもつ円の周囲長
L:粒子の投影像の周囲長
なお、r1、r2、r3は、例えば以下の方法により測定することができる。即ち、トナーを平滑な測定面上に均一に分散付着させ、トナーの粒子100個について、カラーレーザー顕微鏡「VK−8500」(キーエンス社製)により500倍に拡大して、該100個のトナー粒子の長軸r1[μm]、短軸r2[μm]、厚さr3[μm]を測定し、それらの算術平均値から求めることができる。
さらに、コロの役割を果たすため、感光体を摩耗または損傷させることなく、クリーニングブレードと感光体との高ストレス(高荷重、高速度等)下でのクリーニングの際も、トナー粒子に埋没し難く、あるいは少々埋没しても離脱、復帰が可能であるので、長期間にわたって安定した特性を得ることができる。
さらに、トナーの表面から適度に脱離し、クリーニングブレードの先端部に蓄積し、いわゆるダム効果によって、ブレードからトナーが通過する現象を防止する効果がある。
これらの特性は、トナー粒子の受けるシェアを低減させる作用を示すので、高速定着(低エネルギー定着)のためトナーに含有されている低レオロジー成分によるトナー自身のフィルミングの低減効果を発揮する。
ビニル系樹脂の具体的な例としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の質量差により嵩密度を測定した。
嵩密度[g/cm3]=微粒子量[g/100ml]÷100
微粒子を、トナー表面に外添加し付着させる方法としては、トナー母体粒子と微粒子を各種の公知の混合装置を用いて、機械的に混合して付着させる方法や、液相中でトナー母体粒子と微粒子を界面活性剤などで均一に分散させ、付着処理後、乾燥させる方法などがある。
次に、本実施形態の複写機100Cで用いるトナーの具体的な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例1〕
先ず、複写機100Cの一つ目の実施例(以下、実施例1と呼ぶ)で使用したトナーの製造方法を示す。
<未変性ポリエステル樹脂の合成>
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部及びジブチルスズオキシド2質量部を投入し、常圧下、230[℃]で8[時間]反応させた。次に、10〜15[mmHg]の減圧下で5[時間]反応させた後、反応槽中に無水トリメリット酸44質量部を添加し、常圧下、180[℃]で2[時間]反応させて、未変性ポリエステル樹脂(1)を合成した。
得られた未変性ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2500、重量平均分子量が6700、ガラス転移温度が43[℃]、酸価が25[mgKOH/g]であった。
水1200質量部、カーボンブラックPrintex35(デクサ社製;DBP吸油量=42[ml/100mg]、pH=9.5)540質量部及び未変性ポリエステル樹脂(1)1200質量部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。二本ロールを用いて、得られた混合物を150[℃]で30[分]混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチ(1)を調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、未変性ポリエステル樹脂(1)378質量部、カルナバワックス110質量部、サリチル酸金属錯体E−84(オリエント化学工業社製)22質量部及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80[℃]まで昇温し、80[℃]で5[時間]保持した後、1[時間]かけて30[℃]まで冷却した。次に、反応容器中に、マスターバッチ(1)500質量部及び酢酸エチル500質量部を仕込み、1[時間]混合して原料溶解液(1)を得た。
得られた原料溶解液(1)1324質量部を反応容器に移し、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、0.5mmジルコニアビーズを80[体積%]充填し、送液速度が1[kg/時]、ディスク周速度が6[m/秒]の条件で3パスして、カーボンブラック及びカルナバワックスを分散させ、ワックス分散液(1)を得た。
次に、ワックス分散液(1)に未変性ポリエステル樹脂(1)の65[質量%]酢酸エチル溶液1324質量部を添加した。上記と同様の条件でウルトラビスコミルを用いて1パスして得られた分散液200質量部に、少なくとも一部をベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性した層状無機鉱物モンモリロナイト(クレイトンAPA Southern Clay Products社製)1.7質量部を添加し、T.K.ホモディスパー(特殊機化工業社製)を用いて、30[分間]攪拌し、トナー材料の分散液(1)を得た。
得られたトナー材料の分散液の粘度を、以下のようにして測定した。
直径20[mm]のパラレルプレートを備えたパラレルプレート型レオメータAR2000(ディー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製)を用いて、ギャップを30[μm]にセットし、トナー材料の分散液に対して、25[℃]において、せん断速度30000[秒−1]で30秒間せん断力を加えた後、せん断速度を0[秒−1]から70[秒−1]まで20[秒間]で変化させた時の粘度(粘度A)を測定した。
また、パラレルプレート型レオメータAR2000を用いて、トナー材料の分散液に対して、25[℃]において、せん断速度30000[秒−1]で30[秒間]せん断力を加えた時の粘度(粘度B)を測定した。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部及びジブチルスズオキシド2質量部を仕込み、常圧下、230[℃]で8[時間]反応させた。次に、10〜15[mHg]の減圧下で、5[時間]反応させて、中間体ポリエステル樹脂を合成した。
得られた中間体ポリエステル樹脂は、数平均分子量が2100、重量平均分子量が9500、ガラス転移温度が55[℃]、酸価が0.5[mgKOH/g]、水酸基価が51[mgKOH/g]であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル樹脂410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100[℃]で5[時間]反応させて、プレポリマー(1)を合成した。得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.53[質量%]であった。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170質量部及びメチルエチルケトン75質量部を仕込み、50[℃]で5[時間]反応させ、ケチミン化合物を合成した。得られたケチミン化合物のアミン価は、418[mgKOH/g]であった。
反応容器中に、トナー材料の分散液(1)749質量部、プレポリマー(1)115質量部及びケチミン化合物2.9質量部を仕込み、TK式ホモミキサー(特殊機化製)を用いて5000[rpm]で1[分間]混合して、油相混合液(1)を得た。
Casson降伏値は、ハイシェア粘度計などを用いて測定することができた。
測定条件は下記の通りであった。
装置:AR2000(TAインスツルメンツ社製)
シア−ストレス:120[Pa/5分]
ジオメトリー:40mmスチールプレート
ジオメトリーギャップ:1[mm]
解析ソフト:TA DATA ANALYSIS(TAインスツルメンツ社製)
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683質量部、反応性乳化剤(メタクリル酸のエチレンオキシド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩)エレミノールRS−30(三洋化成工業社製)11質量部、スチレン83質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル110質量部及び過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400[rpm]で15[分間]撹拌し、乳濁液を得た。乳濁液を加熱して、75[℃]まで昇温して5[時間]反応させた。次に、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部を添加し、75[℃]で5[時間]熟成して、樹脂粒子分散液を調製した。
複写機100Cでは用いるトナーにおいては、トナー材料液の分散質粒径、分散粒径分布の測定に「マイクロトラックUPA−150」(日機装社製)を用いて測定し、解析ソフト「マイクロトラック パーティクルサイズ アナライザ−Ver.10.1.2−016EE」(日機装社製)を用いて解析を行った。具体的にはガラス製の30mlサンプル瓶にトナー材料液、次いでトナー材料液作製に用いた溶媒を添加し、10[質量%]の分散液を調製した。得られた分散液を「超音波分散器W−113MK−II」(本多電子社製)で2[分間]分散処理した。
測定するトナー材料液に用いた溶媒でバックグラウンドを測定した後、前記分散液を滴下し、測定器のサンプルローディングの値が1〜10の範囲となる条件で分散粒子径を測定した。本測定法は分散粒子径の測定再現性の点から測定器のサンプルローディングの値が1〜10の範囲となる条件で測定することが重要である。前記サンプルローディングの値を得るために前記分散液の滴下量を調節する必要がある。
分布表示:体積、粒径区分選択:標準、チャンネル数:44、測定時間:60[sec]、測定回数:1回、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.5、粒子形状:非球形、密度:1[g/cm3]、溶媒屈折率の値は日機装社発行の「測定時の入力条件に関するガイドライン」に記載されている値のうちトナー材料液に用いた溶媒の値を用いた。
水990質量部、樹脂粒子分散液83質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液エレミノールMON−7(三洋化成工業社製)37質量部、高分子分散剤カルボキシメチルセルロースナトリウムの1質量%水溶液セロゲンBS−H−3(第一工業製薬社製)135質量部及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、水系媒体を得た。水系媒体1200質量部に、油相混合液867質量部を加え、TK式ホモミキサーを用いて、13,000[rpm]で20[分間]混合して、分散液(乳化スラリー)を調製した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、乳化スラリー(1)を仕込み、30[℃]で8[時間]脱溶剤した後、45[℃]で4[時間]熟成を行い、分散スラリー(1)を得た。
得られた濾過ケーキに10[質量%]塩酸を加えて、pHを2.8に調整し、TK式ホモミキサーを用いて12,000[rpm]で10[分間]混合した後、濾過した。
さらに、得られた濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーを用いて12,000[rpm]で10[分間]混合した後、濾過する操作を2回行い、最終濾過ケーキを得た。
得られた最終濾過ケーキを、循風乾燥機を用いて45[℃]で48[時間]乾燥し、目開き75[μm]メッシュで篩い、トナー母粒子を得た。
本発明においては、超微粉トナーの計測にフロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program for FPIA version00−10)を用いて解析を行った。具体的には、ガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.1〜0.5ml添加し、各トナー0.1〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で3分間分散処理した。前記分散液を前記FPIA−2100を用いて濃度を5,000〜15,000個/μlが得られるまでトナーの形状及び分布を測定した。本測定法は平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度が5,000〜15,000個/μlにすることが重要である。前記分散液濃度を得るために前記分散液の条件、すなわち添加する界面活性剤量、トナー量を変更する必要がある。界面活性剤量は前述したトナー粒径の測定と同様にトナーの疎水性により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことができないため、分散が不十分となる。また、トナー添加量は粒径のより異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要があり、トナー粒径が3〜7μmの場合、トナー量を0.1〜0.5g添加することにより分散液濃度を5,000〜15,000個/μlにあわせることが可能となる。
本発明のトナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「マルチサイザーIII」、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行った。具体的にはガラス製100mlビーカーに10wt%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A;第一工業製薬性)を0.5ml添加し、各トナー0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mlを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II本多電子社製)で10分間分散処理した。前記分散液を前記マルチサイザーIIIを用い、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマンコールター製)を用いて測定を行った。測定は装置が示す濃度が8±2%に成るように前記トナーサンプル分散液を滴下した。本測定法は粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
本発明のトナーの2μm以下粒子率及び円形度はフロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)により計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
微粒子の嵩密度は下記の方法により測定した。100mlのメスシリンダーを用いて、微粒子を徐々に加え100mlにした。
その際、振動は与えなかった。このメスシリンダーの微粒子を入れる前後の重量差により嵩密度を測定した。
嵩密度(g/cm3)=微粒子量(g/100ml)÷100
<画像評価方法>
1.評価に用いるトナー、装置を全て25[℃]、50%環境室に1日放置。
2.複写機100CのPCUのトナーを全て除去し、現像装置61中にキャリアのみを残す。
3.キャリアのみになった現像装置61中に、サンプルとなるブラックトナーを28[g]投入し、トナー濃度7[%]の現像剤を400[g]作製する。
4.複写機100C本体に、現像装置61を装着し、現像スリーブ(現像ローラ61aの表面を形成するスリーブ)線速300[mm/s]で、現像装置61のみを5[分間]空回しさせる。
5.現像スリーブ、感光体10ともに狙いの線速でトレーリングで回転させ、感光体10上のトナー0.4±0.05[mg/cm2]となるように帯電電位、現像バイアスを調整する。
6.上記現像条件において、転写率が96±2[%]となるよう、転写電流を調整。
7.全面ベタ画像を連続50[枚]出力した。
8.出力した全面ベタ画像中のホタル個数をそれぞれカウントし、1枚あたりの平均値を
算出した。
複写機100Cの二つ目の実施例(以下、実施例2と呼ぶ)では、変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)の添加量を、1.7質量部から1.3質量部に変更し、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から1.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの三つ目の実施例(以下、実施例3と呼ぶ)では、変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)の添加量を、1.7質量部から1.0質量部に変更し、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から0.5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして行った。
複写機100Cの四つ目の実施例(以下、実施例4と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から0.9質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの五つ目の実施例(以下、実施例5と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を1.0質量部から0.7質量部に変更した以外は、実施例2と同様に行った。
複写機100Cの六つ目の実施例(以下、実施例6と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を0.5質量部から0.4質量部に変更した以外は、実施例3と同様に行った。
複写機100Cの七つ目の実施例(以下、実施例7と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から1.7質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの八つ目の実施例(以下、実施例8と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を1.0質量部から1.2質量部に変更した以外は、実施例2と同様に行った。
複写機100Cの九つ目の実施例(以下、実施例9と呼ぶ)では、小粒径シリカ添加量を0.5質量部から0.3質量部に変更した以外は、実施例3と同様に行った。
複写機100Cの十個目の実施例(以下、実施例10と呼ぶ)では、変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)の添加量を、1.7質量部から1.5質量部に変更し、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から1.4質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの十一個目の実施例(以下、実施例11と呼ぶ)では、変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)の添加量を、1.7質量部から1.2質量部に変更し、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から0.6質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの十二個目の実施例(以下、実施例12と呼ぶ)では、変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)の添加量を、1.7質量部から1.9質量部に変更し、小粒径シリカ添加量を1.5質量部から1.8質量部に変更した以外は、実施例1と同様に行った。
複写機100Cの十三個目の実施例(以下、実施例13と呼ぶ)では、以下に示す製造方法にて作製したトナーを使用した。
下記のモノマーを均一に混合し、モノマー混合液を作製した。
スチレンモノマー 71質量部
アクリル酸n−ブチル 25質量部
アクリル酸 4質量部
ノニオン乳化剤(エマルゲン950) 1質量部
アニオン乳化剤(ネオゲンR) 1.5質量部
下記の混合物をディスパーを用いて25℃を保ち2時間攪拌した。
顔料 20質量部
帯電制御剤(E−84、オリエント化学工業社製) 1質量部
アニオン乳化剤(ネオゲンR) 0.5質量部
水 310質量部
(1):濾過ケーキにイオン交換水100質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%塩酸を加えPH2.8に調製し、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキにイオン交換水300質量部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。
複写機100Cの十四個目の実施例(以下、実施例14と呼ぶ)では、
分散スラリー1を得る際に90℃で加熱した時間を5時間に変更し、小粒径シリカ添加量を1.2質量部から0.8質量部に変更した以外は、実施例13と同様に行った。
次に、複写機100Cを用いて上記各実施例と比較する、一つ目の比較例(以下、比較例1と呼ぶ)で使用したトナーの製造方法を示す。
実施例1の(トナー材料の分散液の作製)において、少なくとも一部をベンジル基を有する第4級アンモニウム塩で変性した層状無機鉱物モンモリロナイト(クレイトンAPA Southern Clay Products社製)を添加せず、(乳化スラリーの調整)において、乳化スラリー(1)を30[℃]で脱溶剤し、乳化スラリー中の残存酢酸エチル量を6[質量%]にした。前記脱溶剤を行った乳化スラリー100質量部に、カルボキシメチセルロース(CMC ダイセル−1280:ダイセル化学工業(株)製)0.71質量部を容器に入れて、パドル型撹拌翼で周速1.8[m/s]で1[時間]混合した。また、小粒径シリカの添加量を0.25質量部とした。それ以外は実施例1と同様に行った。
複写機100Cを用いた二つ目の比較例(以下、比較例2と呼ぶ)では、比較例1のカルボキシメチセルロース(CMC ダイセル−1280:ダイセル化学工業(株)製)0.71質量部を1質量部に変えた。また、小粒径シリカの添加量を0.1質量部とした。それ以外は比較例1と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた三つ目の比較例(以下、比較例3と呼ぶ)で使用したトナーの製造方法を示す。
実施例1の変性層状無機鉱物(商品名クレイトンAPA)をオルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)に変更し、その添加量を、20質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を1.8質量部とした。それ以外は、実施例1と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた四つ目の比較例(以下、比較例4と呼ぶ)では、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)の添加量を、20質量部から15質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を2.0質量部とした。それ以外は、比較例3と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた五つ目の比較例(以下、比較例5と呼ぶ)では、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)の添加量を、20質量部から10質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を1.5質量部とした。それ以外は、比較例3と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた六つ目の比較例(以下、比較例6と呼ぶ)では、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)の添加量を、20質量部から12質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を0.6質量部とした。それ以外は、比較例3と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた七つ目の比較例(以下、比較例7と呼ぶ)では、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)の添加量を、20質量部から8質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を1.0質量部とした。それ以外は、比較例3と同様にしてトナーを製造した。
複写機100Cを用いた八つ目の比較例(以下、比較例8と呼ぶ)では、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP、固形分濃度20[%]、平均一次粒子径15[nm]、日産化学工業製)の添加量を、20質量部から5質量部に変更した。また、小粒径シリカの添加量を1.3質量部とした。それ以外は、比較例3と同様にしてトナーを製造した。
嵩密度:0.40〜0.50〔g/cm3〕
ホタル個数:2.5〔個〕以下、好ましくは2.0〔個〕以下
クリーニング不良:◎、○又は△
◎:全く問題ないレベル
○:わずかにブレードからトナーがすり抜けるが、画像上には全く問題ないレベル
△:ブレードからトナーがすり抜けることがしばしばあり、ごくまれに画像上に現れる。
×:ブレードからのトナーのすり抜けが頻発し、画像上にもよく現れる。
プロットしたグラフであり、図6中の「○」が実施例1〜12のプロットであり、「△」が実施例13および14、「×」が比較例のプロットである。
表2に示すように、実施例1〜実施例12は、嵩密度が過剰に上昇することなく、クリーニング性も良好で、さらに、凝集体に起因して生じるホタルの発生も問題とならない程度であった。実施例13はホタルの発生、実施例14はクリーニング性に余裕度があまりないが問題とならないレベルである。
比較例1、4、5および7は、クリーニング性に問題があり、比較例2、3および6は、ホタルの発生量が問題である。比較例5および8は、嵩密度の過剰な上昇と、クリーニング性に問題がある。
よって、トナーの平均円形度をA、トナー母体の質量に対する小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合、複写機100Cのトナーとして、実施例1〜実施例14のように、−18A+17.92≦B≦−34A+33.96の関係を満たすように設定することにより、小粒径シリカを過剰に添加することにより生じる嵩密度の上昇及びクリーニング不良の発生を防止しつつ、凝集体が形成されることにより生じるホタルの発生を防止することができる。
なお、BET比表面積50[m2/g]以上の小粒径シリカに対し、BET比表面積で50[m2/g]未満のシリカは一般的に中粒径あるいは大粒径シリカと呼ばれるものである。このようなシリカは、トナーに流動性を付与する機能を持った小粒径シリカと異なり、感光体付着力低減のためのスペーサーとしての役割を主な機能としているため、トナーの流動性が関係するホタルにはあまり関与しない。
3 エアーポンプ管
5 ロータ
6 ステータ
7 ホルダ
8 歯車
9 軸継ぎ手
10 感光体
16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 作像部
21 露光装置
22 二次転写装置
25 定着装置
49 レジストローラ
50 中間転写ベルト
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
59 帯電器
61 現像装置
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
65 トナー補給チューブ
66 モータ
67 排出部
68 サブホッパ
69 吸い込み部
80 ノズル
93 開口部
95 トナー補給口
100C 複写機
120 画像形成ユニット
130 原稿台
150 画像形成部
220 トナーボトル(トナー収容器)
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
500 トナー補給装置(トナー搬送装置)
Claims (16)
- トナー母体に小粒径シリカを添加したトナーを収容するトナー収容器内から現像剤を収容する現像装置の現像剤収容部内にトナーを補給するトナー搬送装置がスクリューポンプを用いてトナーを搬送し、
前記現像装置の前記現像剤収容部内の現像剤を用いて潜像担持体上の潜像をトナー像化し、前記潜像担持体上に形成された前記トナー像を転写装置によって記録媒体に転写して前記記録媒体上に画像を形成する画像形成方法において、
前記トナーの平均円形度をA、前記トナー母体の質量に対する前記小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合に、以下の(1)式を満たすことを特徴とする画像形成方法。
−18A+17.92≦B≦−34A+33.96・・・・(1) - トナーは、少なくとも、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び変性層状無機鉱物を含み、前記変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物における層間イオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性されている請求項1に記載の画像形成方法。
- トナーは、少なくとも、有機溶媒中に、結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマー、前記プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物、着色剤、離型剤、変性層状無機鉱物を溶解乃至分散させ、溶解液乃至分散液を作製し、前記溶解液乃至分散液の25℃におけるCasson降伏値が1〔Pa〕〜100〔Pa〕であり、前記溶解液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて、架橋反応乃至伸長反応させて得られた分散液から溶媒を除去することにより得られるトナーである請求項2に記載の画像形成方法。
- 変性層状無機鉱物が、溶解液乃至分散液中の固形分中に0.05〔質量%〕〜10〔質量%〕含有されている請求項3に記載の画像形成方法。
- トナーは、小粒径シリカのBET比表面積が50[m2/g]〜400[m2/g]の範囲内にあり、トナーの平均円形度Aが0.94≦A≦0.99の範囲内である請求項1から4のいずれかに記載の画像形成方法。
- トナーは、体積平均粒径が3[μm]〜8[μm]であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30の範囲にある請求項1から5のいずれかに記載の画像形成方法。
- トナーは、粒径2[μm]以下の粒子が1[個数%]〜10[個数%]である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成方法。
- トナー母体に小粒径シリカを添加したトナーを収容するトナー収容器内から現像剤を収容する現像装置の現像剤収容部内にトナーを補給するトナー補給装置がスクリューポンプを用いてトナーを搬送し、
前記現像装置の前記現像剤収容部内の現像剤を用いて潜像担持体上の潜像をトナー像化し、前記潜像担持体上に形成された前記トナー像を転写装置によって記録媒体に転写して前記記録媒体上に画像を形成する画像形成に用いられるトナーにおいて、
前記トナーの平均円形度をA、前記トナー母体の質量に対する前記小粒径シリカの添加量をB[質量%]とした場合に、以下の(1)式を満たすことを特徴とするトナー。
−18A+17.92≦B≦−34A+33.96・・・・(1) - 少なくとも、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び変性層状無機鉱物を含み、前記変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物における層間イオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性されている請求項8に記載のトナー。
- 少なくとも、有機溶媒中に、結着樹脂、変性ポリエステル系樹脂からなるプレポリマー、前記プレポリマーと伸長乃至架橋する化合物、着色剤、離型剤、変性層状無機鉱物を溶解乃至分散させ、溶解液乃至分散液を作製し、前記溶解液乃至分散液の25[℃]におけるCasson降伏値が1[Pa]〜100[Pa]であり、前記溶解液乃至分散液を水系媒体中で乳化乃至分散させて、架橋反応乃至伸長反応させて得られた分散液から溶媒を除去することにより得られる請求項9に記載のトナー。
- 変性層状無機鉱物が、溶解液乃至分散液中の固形分中に0.05〔質量%〕〜10〔質量%〕含有されている請求項10に記載のトナー。
- 小粒径シリカのBET比表面積が50[m2/g]〜400[m2/g]の範囲内にあり、平均円形度Aが0.94≦A≦0.99の範囲内である請求項8から11のいずれかに記載のトナー。
- 体積平均粒径が3[μm]〜8[μm]であり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30の範囲にある請求項8から12のいずれかに記載のトナー。
- 粒径2[μm]以下の粒子が1[個数%]〜10[個数%]である請求項8から13のいずれかに記載のトナー。
- 潜像担持体と、
現像剤収容部内の現像剤を用いて前記潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、
現像剤収容部内の現像剤に供給するトナーを収容するトナー収容器と、
スクリューポンプを用いて前記トナー収容器内のトナーを前記現像装置の前記現像剤収容部に補給するトナー補給装置と、
前記現像装置による現像によって前記潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像が転写された前記記録媒体上に前記トナー像を定着させる定着手段と
を有する画像形成装置において、
前記トナーとして、請求項8から14のいずれかに記載のトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。 - 現像装置、潜像担持体を帯電する帯電装置、及び転写後の現像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置から選ばれる少なくとも一つと、前記潜像担持体とが一体的に支持され、プロセスカートリッジとして画像形成装置本体から着脱自在に構成されている請求項15に記載の画像形成装置。
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